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JP4391140B2 - チオ硫酸アンモニウムの製造方法 - Google Patents

チオ硫酸アンモニウムの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、H2S 及びNH3 を含むオフガス、例えばNH3 及びH2S を含む精油所SWS (サワー・ウオーター・ストリッパー)ガス並びにH2S ガス流からチオ硫酸アンモニウム(ATS) の濃厚溶液を連続的に製造するための方法に関する。
【0002】
本発明の方法は、高純度のATS 溶液の製造のためにSWS ガス中のNH3 のみを利用して、本方法で処理されたSWS ガス中のNH3 1kg当たり60%ATS 溶液を7.25kg生産することを特徴とする。更に、本発明の方法において、そのSO2 源としてクラウスプラントからの流出ガスが使用された場合には、クラウスプラント及び付随するATS プラントの全硫黄回収率は、クラウスプラントでは86〜95%の硫黄回収率しか要求されないのに対し、99.95 %以上に高められる。
【0003】
【本発明の背景技術及び課題】
カーク- オスマー・エンサイクロペディア・オブ・ケミカル・テクノロジー、第四版、1997年、第24巻、第62頁並びに米国特許第2,412,607 号、同第3,524,724 号及び同第4,478,807 号に記載されるように、亜硫酸アンモニウムの溶液を、液状の硫黄または水溶液の形の硫化物もしくはポリ硫化物と反応させることによってATS の水溶液を製造することは公知である。
【0004】
更に、米国特許第3,431,070 号からは、H2S 、NH3 及びSO2 を含むガス状供給物流から連続的にATS を製造する方法が公知である。この発明の方法では、ATS 及び硫黄は、H2S 及びNH3 を含む第一の供給物ガス流並びにSO2 を含む第二の供給物ガス流から、三つの吸収段階にて製造される。第一の吸収装置では、NH3 及びH2S が、H2S オフガス流及びATS 用のNH3-富化溶液に分離される。この溶液の主な部分は第二の吸収装置に渡され、ここでSO2 豊化供給物ガス流と接触することにより、排気されるオフガスと、ATS 及び亜硫酸アンモニウムが豊富な溶液とが生ずる。この溶液は、第三の吸収装置において、上記第一の吸収装置からのH2S ガス及び場合によっては追加のH2S と接触させる。第三の吸収装置で生じた硫黄を除去した後、第三の吸収装置で生じたATS 溶液の大部分は、上記第一の吸収装置に再循環し、そして少量部を、上記第一の吸収装置中で生じたATS 用のNH3-豊化溶液の一部と混合して、ATS の生成物溶液を生成する。
【0005】
この方法には、主に、三つの不利な点がある。すなわち、第三の吸収装置中で元素状硫黄が生成して、これを溶液から分離しなければならない点、第三の吸収装置から排気されるオフガスがH2S を高濃度で含む点、及び三つの総合された吸収段階を含み煩雑である点である。
【0006】
また、ヨーロッパ特許出願公開第0 928 774 号からは、NH3 、H2S 及び場合によってはSO2 を含むガス状供給物流からATS の水溶液を製造することが公知である。この特許の方法では、亜硫酸水素アンモニウム(AHS) の濃厚溶液を、一基の吸収装置または直列に接続された二基の吸収装置からなる第一の吸収段階においてNH3 及びSO2 から製造する。この溶液を、第二の吸収段階で、H2S 及びNH3 のガス状混合物と接触させて、ATS の生成物溶液を生成する。
【0007】
この方法の主な不利な点は、NH3 を外部源に頼らなければならないことである。
【0008】
更に、ATS 製造のためのNH3 源としてSWS ガス流中に含まれるNH3 のみを用いてATS を製造する方法が、デンマーク特許第174407号から公知である。
【0009】
この方法では、NH3 1mol 当たり0.33mol を超える量のH2S を含む第一の供給物流、典型的にはSWS ガスを、上記特許出願に添付の図1及び図2に示されるライン18中の亜硫酸塩溶液の流れと、ATS 生成用反応器A1中で接触させる。しかし、実験の結果、上記反応器中での亜硫酸塩からのATS の生成に当たって過剰のH2S の存在が、生成物溶液(ライン12)中に遊離の硫化物を招くことが示されている。この溶液の一部は、SO2 吸収装置(A2)に再循環(ライン12)され、ここで前記硫化物は分解されて吸収装置流出ガス(ライン19)中にH2S を生成する。更に、SO2 吸収装置及び反応器に溶液を多量に再循環すること(ライン13、及びライン17〜18)もこの方法の欠点の一つである。
【0010】
本発明の課題は、上記の欠点の全てを回避しながらも、供給物流中の全ての硫黄及びNH3 の99.9%以上をATS として回収することができる、ATS を製造するための改善された方法を確立することである。
【0011】
【本発明の要約】
本発明は、次の段階、すなわち
(a) H2S :NH3 のmol 比が<0.4 、好ましくは0.1 〜0.25の、H2O 、H2S 及びNH3 を含むガス状もしくは部分的に液状の第一供給物流を部分凝縮器4中で部分的に凝縮する段階、
(b) 上記部分凝縮器4からのNH4HS 及びNH3 を含む水性凝縮物をライン5を通して反応器9に導入し、ここで、この凝縮物を、ライン7を介して供給されたH2S を含む第三の供給物ガス流、及びライン10を介して供給されたNH4HSO3(AHS)及び(NH4)2SO3(DAS)を含む水溶液と接触させて、ライン12を介して反応器から除去されるATS の水溶液を生成させる段階、
(c) 上記部分凝縮器4からのNH3 及びH2S を含むガス流をライン6を介して混合装置13に導入し、ここで、エーロゾルフィルター25から排出されライン26を介して混合装置13に運ばれた水中に上記のガス流を完全に溶解する段階、
(d) 上記の第一の供給物流中に含まれるNH3 1mol 当たりSO2 を原則2/3mol含むライン20の第二の供給物ガス流をSO2 吸収装置21及びエーロゾルフィルター25に導入する段階、
(e) 混合装置13で生成された水溶液をライン14を介してSO2 吸収装置21に導入する段階、
(f) 吸収装置21からのオフガスを、ライン23及び24を介してエーロゾルフィルター25に導入し、及びこれに、反応器9から排出されるライン12の水溶液中に約60重量%(40〜65重量%)のATS を得るのに必要な不足量の水をライン30を介して加える段階、
を含む、NH3 、H2S 及びSO2 からチオ硫酸アンモニウム(NH4)2S2O3(ATS) を連続的に製造する方法に関する。
【0012】
好ましくは、段階(e) は、上記水溶液をSO2 吸収装置の液体再循環ループ27に加えることによって行うことができる。
【0013】
【本発明の好ましい態様の詳細な説明】
図1では、ライン1の分画されたSWS ガスの第一の供給物流(例えば、1.1 kmol/h のH2S 及び2kmol/hのH2O を伴って6kmol/hのNH3 を含む)は、ライン20の第二の供給物ガス流及びライン7の第三供給物ガス流で処理される。なお、前記第二の供給物ガス流は、水蒸気及び不活性成分、例えばN2、CO2 及びO2を伴ってSO2 を含み、そして前記第三の供給物ガス流はH2S を含む。このプロセスに必要とされる供給水は、ライン30を介してエーロゾルフィルター25に供給される。一部の供給水は、ライン2を介して前記第一の供給物ガス流に加えることもできる。供給物流中のNH3 及びSO2 の量の99.95 %を超える割合のものが、ライン36でプロセスから排出される生成物ATS 流中に回収される。それゆえ、ライン29でプロセスから生ずるオフガスは、ごくわずかな量でしかSO2 を含まず、そしてNH3 及びH2S は実質上含まない。
【0014】
精油所で入手できる元のSWS ガスは、通常は、約1:1 のH2S:NH3mol比を有するが、これは本方法に直接使用できるものよりも高い比率である。それゆえ、元のSWS ガスは、先ず、塔(図示せず)中で公知方法によって分画して、供給物ガス中のNH3 1mol 当たりH2S を約0.35mol 未満含むライン1の供給物ガス流、好ましくはH2S:NH3 のmol 比が0.1 〜0.25の範囲の供給物ガス流にしなければならない。上記分画操作から生ずる二つの他の排出流(図示せず)は、H2S (流れ7の補充用に使用できる)と事実上純粋な水である。本方法の実験では、流れ1においてH2S:NH3 が約0.35を超える場合には、ライン36のATS 生成物流中の遊離の硫化物の存在及び/またはライン29のプロセス排出ガス中のH2S の存在を回避することは非常に困難であるかまたは不可能であることが示された。供給物流1において約1.1:6(=0.18)のH2S:NH3 の比が、本発明の方法を行うために非常に好適であるようである。
【0015】
第一供給物流中の6kmolのNH3 から60%ATS 溶液を製造するための各供給物流中に含まれるH2S 、SO2 及びH2O の量は、プロセス全体の物質収支から計算される。
等式(1)
6 NH3 + 4 SO2 + 2 H2S + 17.5 H2O→ 3 (NH4)2S2O3 + 16.5 H2O
これはkg単位で以下の量に相当する。
等式(1a)
102.14 kg NH3 + 256.24 kg SO2 + 68.16 kg H2S + 315.32 kg H2O
これにより60% ATS溶液が741.86 kg 得られる。
【0016】
NH3 6kmol、H2S 1.1kmol 及びH2O 2kmol を含むライン1の第一の供給物流は冷却装置3で20℃〜60℃の温度に冷却されるか、または分離装置4の上流でそれの露点より十分低い温度に冷却される。分離装置4では、上記第一の供給物流は、供給物流1に含まれる実際上全ての水中に溶解したNH4HS 及び若干のNH3 を含む水溶液(ライン5から排出)と、NH3 の殆ど(約4.6 kmol NH3)及び少量のH2S (約0.1kmol H2S )を含む気相(ライン6から排出)に分離される。4の上流でライン2を介して水を加えることができるが、この例では、この箇所でプロセスに加えられる水の量は0に選択される。この例においてNH4HS 1.0kmol 、NH3 0.4kmol 及びH2O 2kmolを含む液体流5は反応器9に進み、この際、以下に説明するがライン7を介して導入される第三の供給物流の(0.9 +x)kmolのH2S と、並びにATS 0.15 kmol 、AHS (NH4HSO3 )3.3kmol 、DAS ((NH4)2SO3 )0.5kmol 及びH2O 11.65 kmolを含む液状亜硫酸塩流10と反応せしめられる。反応器9では、ATS が主反応によって生成する。
等式(2)
4 NH4HSO3 + 2 NH3 + 2 H2S → 3 (NH4)2S2O3 + 3 H2O
等式(3)
4 (NH4)2SO3 + 2 H2S → 3 (NH4)2S2O3 + 2 NH3 + 3 H2O
この結果、60%ATS 溶液741.8 kgが生じ、ライン12を介して反応器から排出される。
【0017】
反応2及び3の速度を高めるために、x kmolのH2S 過剰量を、ライン7の第三の供給物ガス流を構成する0.9kmol のH2S の供給物流に加えることができる。本方法に要求されるH2S の当量の0〜10%を構成し得るこのx kmolのH2S は、排気ライン11を介して反応器から排気される。
【0018】
流れ12中に存在し得る痕跡量の硫化物またはH2S のATS への転化を完全にするために及び/またはプロセスから排出されるライン36の生成物ATS 溶液に0〜2%のDAS を加えるために、追加の亜硫酸塩溶液を、ATS 生成物溶液[例えば60%ATS (ATS 3 kmol及び水 16.5 kmol)の組成を有する]にライン35を介して加えることができる。この例では、簡略化のために、亜硫酸塩はライン35を介して加えていない。ライン12及び反応器9中の溶液のpHは典型的には7.6 〜8.6 の範囲である。
【0019】
4からのオフガス(NH3 4.6kmol 及びH2S 0.1 kmol)は混合装置13に送られ、ここで、エーロゾルフィルター25からの水性流26中に完全に溶解される。流れ26は、通常、少なくとも0.1 kmolのAHS を含み、このAHS は、例えば等式2に従い、流れ6中のH2S 及びNH3 と反応してATS を生成する。SO2 吸収装置から排出される亜硫酸塩溶液のうちの少量部は、水性流14がSO2 吸収ループ27に加えられる前にこれに含まれる全てのH2S または硫化物の完全な除去を保証するためにライン28を介して流れ26に加えられる。ライン28を介しての過剰の亜硫酸アンモニウム類の添加も、流れ14のpHを約9.2 以下に維持する。流れ14において、これに含まれるNH3 の高濃度の故に、pHが9.2 よりも高い場合は、硫化物からのATS の生成が阻止される恐れがあり、SO2 吸収装置21におけるH2S の遊離及び吸収装置オフガスにおけるH2S の存在を招く。
【0020】
本方法に要求されるSO2 の流れ(第二供給物ガス流)は、ライン20を通してSO2 吸収装置21に送られ、ここで、そのSO2 が、供給物流1の部分凝縮(4) からのライン6中のNH3 豊化オフガスに含まれるNH3 によって原則吸収される。等式1に表される本例の全物質収支によると、本方法には4.0 kmolのSO2 が必要である。SO2 供給物流は、H2S または他の硫黄成分を上流で燃焼することによって生成されるので、ライン20中のSO2 は、N2、CO2 及びO2を含む不活性ガス及び水蒸気で希釈される。図1では、上記の4 kmol のSO2 が、約100 kmolの不活性ガス及び6kmolのH2O で希釈される(35〜36℃のH2O 露点に相当する)と想定される。
【0021】
SO2 吸収装置21は、典型的には、固定床吸収装置であり、そして循環ポンプ及び吸収温度を好ましくは35〜40℃に維持する冷却器からなるループ27中で吸収液が循環される。それによって、吸収装置及び次のエーロゾルフィルター25内では、H2O の正味の凝縮または蒸発は発生しない。
【0022】
図1に示す例では、例えば水をフィルターキャンドル上に吹き付けることによって、15.5 kmol/h の水がエーロゾルフィルター25に供給される。ライン29のプロセスオフガス中にNH3 、SO2 またはエーロゾルが実際上存在しないため、吸収装置から排出されるライン10の水溶液(ライン28へ抜かれる画分を引いた後のもの)は、物質収支に基づき、0.15 kmol/h のATS 、3.3 kmol/hのAHS 、0.5 kmol/hのDAS 及び11.65 kmol/hのH2O からなる617.2 kg/hの溶液であると計算することができる。40℃におけるこの溶液のNH3 の平衡分圧は、SO2 よりもおおよそ10-3bar 高いことが判明した。
【0023】
このNH3 を回収するため、ライン20のガス流の約0.1/4 (=2.5 %)をライン22によりSO2 吸収装置をバイパスさせそしてこのバイパス流をライン23の吸収装置流出ガスに加えることによって、0.1 kmolのSO2 をSO2 吸収装置流出ガスに加える。その際、NH3 とSO2 が気相で反応してAHS のエーロゾルを生成する。このエーロゾルはフィルター25で除去される。SO2 吸収装置から排出されるガス中に存在する全てのエーロゾルもまた、除去され、そして上記フィルターに供給された水中に溶解される。ライン29のフィルターオフガスは、典型的には、約40ppm のSO2 及び2ppm 未満のNH3 を含み、そしてH2S は実質的に含まない。
【0024】
分画されたSWS 供給物ガス流を部分凝縮器4においてガス状NH3 豊化流6と液体流5に分離することは非常に有利であるが、本方法にとって必ずしも必須ではない。
【0025】
この分離の代わりに、原則的に図1に示されるように、流れ7と共に9に送られる流れ5と、13中で混合される流れ6に流れ1を分割することが原則できる。
【0026】
SO2 の吸収は、直列に接続された二基のSO2 吸収装置を用いて行うこともでき、またSO2 吸収装置21は気泡式のSO2 吸収装置であることもでき、この場合、ライン20の供給物ガスは、図1に示すようなループ27における外部循環を伴いまたは伴わないで吸収溶液中に吹き込まれる。
【0027】
第二供給物ガス流の一部は吸収装置21をバイパスさせて、そしてエーロゾルフィルター25の上流で吸収装置21からの流出ガスと混合することができる。この第二供給物ガス流のバイパス部は、SO2 吸収装置21からのオフガス中に含まれるNH3 1mol 当たり0.7 〜1.3molのSO2 を含むことができる。
【0028】
本方法における硫化物から(NH4)2S2O3への本質的に完全な転化並びに生成物排出流36における0〜2重量%の過剰の(NH4)2SO3 及びNH4HSO3 の所望の濃度は、(1) ライン7のH2S の供給速度を調節して、ATS の製造のためのH2S の当量の0〜10%の範囲の過剰のH2S の少量流をライン11に作ること、及び(2) 流れ10の少量部をライン35を介して流れ12にバイパスすることによって達成される。言い換えれば、第三供給物流7中のH2S の供給速度を調節して、(NH4)2S2O3の製造のためのH2S の当量の0〜10%の、反応器9からの過剰の流出H2S 流を作り、そしてSO2 吸収装置21で生じた溶液の一部10を、反応器9から抜き出された(NH4)2S2O3溶液にバイパスする。
【0029】
本ATS 製造方法の使用は、クラウスプラントからのオフガスが本方法に必要なSO2 源として使用された場合に特に有利である。これは、炭化水素の様々な水素化及び分解処理からの精油所生産H2S 及びSWS ガスに対して本ATS 製造方法と組み合わせた簡単なクラウス法を用いた硫黄の回収を概略的に示す図2に観察される。本ATS 製造方法を用いない場合は、全てのH2S 及びSWS ガスはクラウスプラント内で処理しなければならず、そしてアンモニアをかなりの費用をかけて分解しなければならなかった。簡単な2床または3床式クラウスプラントでは95〜97%程度の硫黄回収率しか達成することができない。より高い硫黄回収率を達成するためには、費用のかかるプロセスがテールガスの処理に必要とされる。公知方法によって硫黄回収率を99%以上に高めることは、非常に投下資本がかさむ上に、操業コスト及びエネルギー消費量も大きい。しかし、図2の概略図に示すように、ATS 製造のためにSWS ガスを利用する本ATS 製造法に、簡単な2床式クラウスプラントから生ずるオフガスをSO2 源として使用することによって、操業コスト及びエネルギー消費量を増大させることなく、99.95 %またはそれ以上の総合硫黄回収率が自動的に達成される。
【0030】
図2では、ライン201のSWSガス(例えば1kmolのアンモニアと1kmolの硫化水素を含む)を分画装置202に送り、そこで、このガスを、HS豊化流203(例えば2/3kmolの硫化水素を有する)と、全てのNH及びNH1mol当たり約0.33 molのHSを含むNH豊化流4に分割する。このHS豊化流203は、ライン205のHSガス(例えば9kmolの硫化水素を有する)と混合し、そしてクラウスプラント206に送り、そこで、HSの殆どがライン207に硫黄として回収される。クラウスプラント206には空気も必要とされ、そして水蒸気が生成される。硫黄回収率は、例えば、93.1%を超えることができる。このクラウスプラントからのオフガスは、テールガス焼却器208に送られ、ここでHSが過剰の空気と共に燃焼されてSOとなる。水蒸気が生成される。クラウス供給物ガスの一部は、ライン209でクラウスプラントをバイパス(硫化水素バイパス)してテールガス焼却器に送り、燃焼してSOとする。このライン209のバイパス流は、ライン201のSWSガスに含まれるNH1mol当たりで、ライン10の焼却器からのオフガス中にSOが約2/3mol含まれるように調節する。濃厚ATS溶液を製造するためには、焼却器からのオフガスに含まれる水の一部を凝縮段階11で除去する。おおよそ2/3molのSOを含むこの凝縮段階からのオフガスは本発明のATSプロセス12に送り、ここで、SOを、分画装置202からのNH豊化流204との反応によって除去する。精製されたガス流13を煙突から排気し、そして生成物ATS 溶液(例えば0.5kmolのATSを含む60%溶液)をライン14に回収する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 H2S 及びNH3 を含むオフガス、例えばNH3 及びH2S を含む精油所SWS (サワー・ウオーター・ストリッパー)ガス並びにH2S ガス流からチオ硫酸アンモニウム(ATS) の濃厚溶液を連続的に製造するためのフローシート。
【図2】炭化水素の様々な水素化及び分解処理からの精油所生産H 2 S 及びSWS ガスに対して本ATS 製造方法と組み合わせた簡単なクラウス法を用いた硫黄の回収を概略的に示すフローシート。
【符号の説明】
3:冷却装置
4:凝縮器
9:反応器
13:混合装置
21:S O 2吸収装置
25:エーロゾルフィルター
1、2、5、6、7、8、10、11、12、14、22、23、24、26、27、29及び30:ライン
2:分画装置
6:クラウスプラント
8:テールガス焼却器
11:凝縮器
12:ATSプロセス
1、5、7、9、10、14:ライン
3:H2 S豊化流、4:NH3 豊化流

Claims (10)

  1. NH、HS及びSOからチオ硫酸アンモニウム(NH(ATS) を連続的に製造する方法であって、次の段階、すなわち、
    (a) HS:NHのmol比が<0.4の、HO、HS及びNHを含むガス状または部分的に液状の第一供給物流を部分凝縮器4中で部分的に凝縮する段階、
    (b) 上記部分凝縮器4からのNHHS及びNHを含む水性凝縮物を反応器9に送り、ここで、この凝縮物を、HSを含む第三の供給物ガス流7と及びNHHSO及び(NHSOを含む水溶液10と接触させて、(NHの水溶液を生成する段階、
    (c) 上記部分凝縮器4からのNH及びHSを含むガス流を混合装置13に送り、ここで、前記ガス流を、エーロゾルフィルター25から排出された水中に完全に溶解する段階、
    (d) 上記第一の供給物流中に含まれるNH1mol当たり2/3molのSO を含む第二の供給物ガス流20を、SO吸収装置21及びエーロゾルフィルター25に送る段階、
    (e) 混合装置13で生成された水溶液をSO吸収装置21に送る段階、
    (f) 吸収装置21からのオフガスをエーロゾルフィルター25に送る段階、及び
    (g) 反応器9から抜き出される(NHの水溶液中に40〜65重量%の(NHを得るのに必要な不足分の水をエーロゾルフィルター25に加える段階、
    を含む上記方法。
  2. 段階(a)の第一供給物流が副流6と更に別の副流5に分割され、この際、前記副流6は混合装置13に送られるものであり、そして前記副流5は、HSを含む第三供給物流7と、並びにNHHSO及び(NHSOを含む水溶液10と反応器9中で接触させて(NHの水溶液を生成するものである、請求項1の方法。
  3. 第二の供給物ガス流20の一部を吸収装置21をバイパスさせ、そしてエーロゾルフィルター25の上流で吸収装置21からの流出ガスと混合し、この際、上記第二供給物ガス流のバイパス部が、SO吸収装置21からのオフガスに含まれるNH1mol当たり0.7〜1.3molのSOを含む、請求項1の方法。
  4. SO吸収装置21が充填塔である、請求項1の方法。
  5. SO吸収装置が、外部液体循環機構を備えたまたは備えていない気泡式タンク反応器である、請求項1の方法。
  6. SO吸収装置21中で生成されたNHHSO 及び(NHSOを含むライン10中の溶液の部をライン28を介して混合装置13に送り、この際、亜硫酸塩(NHHSO及び(NHSO)の流れを含む前記一部の溶液は、エーロゾルフィルター25からのライン26中の排出流中の亜硫酸塩と一緒になって、ライン28及び26中の亜硫酸塩の流れが凝縮器4からの流れ中の硫化物(HS+NHHS)の流れと2:1またはそれ以上のmol比の関係にある、請求項1の方法。
  7. 第二供給物ガス流が、クラウスプラントからの流出ガス流であり、かつこのガス流は、請求項1〜6の何れか一項に記載の本方法の上流で、焼却され、そしてそれに含まれる水を冷却して部分凝縮することによってその含水量が3〜10体積%まで減少されたものである、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
  8. 第一供給物流が、分画されそして S:NH のmol比が<0.4でS 及びNHを含むように調節されたサワー・ウォーター・ストリッパーガスである、請求項1の方法。
  9. 吸収装置21中でSOの吸収に使用されるNHHSO及び(NHSOを含む水溶液のpH値が5〜7.5に調節される、請求項1の方法。
  10. 第三供給物流7中のHSの供給速度が、(NH の製造のためのHSの当量の0〜10%に相当する反応器9からの過剰の流出HS流を与えるように調節され、そしてSO吸収装置21中で生成される溶液の一部が、ライン10及び35を介してバイパスされて、反応器9から抜き出される(NH溶液12に送られる、請求項1の方法。
JP2003173764A 2002-06-20 2003-06-18 チオ硫酸アンモニウムの製造方法 Expired - Fee Related JP4391140B2 (ja)

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