JP4384785B2 - ガスタービンエンジンのシュラウド支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タービンディスクに放射状に取り付けられた複数のタービンブレードの先端を取り囲む環状のシュラウドをタービンケースに支持するガスタービンエンジンのシュラウド支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるガスタービンエンジンのシュラウド支持構造は、例えば特開平4−330302号公報により公知である。
【0003】
また図7には、従来より一般的に採用されているシュラウド支持構造が示されている。図7(A)に示す例は、タービンケース01の開口部近傍の内周面にフック状の第1被係合部01aを設けるとともに、第1被係合部01aの右側(前記開口部の反対側)の内周面に別部材のフック状の第2被係合部03を設け、シュラウド02の外周面に設けたフック状の第1、第2係合部02a,02bを前記第1、第2被係合部01a,03に係合させることにより、シュラウド02をタービンケース01に支持するものである。
【0004】
また図7(B)に示す例は、タービンケース01の開口部近傍の内周面にフランジ状の第1、第2被係合部01a,01bを設け、シュラウド02の外周面に設けたフランジ状の第1、第2係合部02a,02bを前記第1、第2被係合部01a,01bに重ね合わせて複数本のボルト04で締結することにより、シュラウド02をタービンケース01に支持するものである。
【0005】
また図7(C)に示す例は、タービンケース01の開口部近傍の内周面に左向きに延びる一対のフック状の第1、第2被係合部01a,01bを設けるとともに、シュラウド02の外周面に右向きに延びる一対のフック状の第1、第2係合部02a,02bを設け、シュラウド02の第1、第2係合部02a,02bをタービンケース01の第1、第2被係合部01a,01bに係合させることにより、シュラウド02をタービンケース01に支持するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図7(A)に示すものは、第1被係合部01aがタービンケース01の開口部と逆方向に延びているため、タービンケース01の開口部から工具を挿入して前記第1被係合部01aの溝を加工する作業が面倒であるばかりか、タービンケース01およびシュラウド02と別部材の第2被係合部03を必要とするために部品点数およびコストが増加するという問題がある。
【0007】
また図7(B)に示すものは、タービンケース01およびシュラウド02を複数本のボルト04で締結する必要があるため、部品点数や組付工数が増加するという問題がある。 また図7(C)に示すものは、タービンケース01の内周面にフック状の第1、第2被係合部01a,01bが軸方向に重なるように形成されるため、タービンケース01の開口部から遠い第2被係合部01bの溝を加工する際に、工具が第1被係合部01aと干渉して加工性が著しく低下するという問題がある。
【0008】
また特開平4−330302号公報に記載されたものは、3個のフックを備えたシュラウドを、2個のシュラウドハンガーおよび1個のシュラウドサポートを介して燃焼器ケーシングに支持する複雑な構造であるため、部品点数および組付工数が増加するという問題がある。
【0009】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、ガスタービンエンジンのシュラウドをタービンケースに支持する構造を簡素化して部品点数、組付工数および加工コストを削減し、かつシュラウドの着脱を容易にして整備性を向上させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、タービンディスクに放射状に取り付けられた複数のタービンブレードの先端を取り囲む環状のシュラウドをタービンケースに支持するガスタービンエンジンのシュラウド支持構造において、シュラウドはタービンブレードの先端に対向するシュラウド本体と、シュラウド本体の軸方向一端部から半径方向外側に延びる第1フランジと、シュラウド本体の軸方向他端部から半径方向外側に延びて前記第1フランジよりも小さい半径方向幅を有する第2フランジと、第1フランジの先端に設けた第1係合部と、第2フランジの先端に設けた第2係合部とを備え、シュラウドをタービンケースの開口部側から前記第2フランジを先頭にして軸方向に移動させ、タービンケースに設けた第1被係合部および第2被係合部にシュラウドの第1係合部および第2係合部をそれぞれ係合させ、前記第1係合部は第1フランジの円周方向の一部を軸方向に突出させた突起よりなり、前記第1被係合部はタービンケースの円周方向の一部を軸方向に切り欠いた溝よりなることを特徴とするガスタービンエンジンのシュラウド支持構造が提案される。
【0011】
上記構成によれば、シュラウドをタービンケースの開口部側から軸方向に移動させるだけで、シュラウドの第1、第2係合部をタービンケースの第1、第2被係合部に係合させることができるので、シュラウドを簡単に着脱することが可能になって組付性や整備性が向上する。またタービンケースに係合したシュラウドは抜け止めを施すだけで固定できるため、タービンケースにシュラウドを固定するためのボルトやフックのような特別の固定部材が不要になり、部品点数の削減に寄与することができる。またタービンケースの第1、第2被係合部は該タービンケースの開口部に向いて開放しており、かつ前記開口部に近い第1被係合部が半径方向外側に位置し、前記開口部に遠い第2被係合部が半径方向内側に位置しているので、開口部側から挿入される工具が第1被係合部に干渉するのを回避して第2被係合部を容易に加工することができる。しかも第1係合部は第1フランジの円周方向の一部を軸方向に突出させた突起よりなり、第1被係合部はタービンケースの円周方向の一部を軸方向に切り欠いた溝よりなるので、突起および溝の係合によりシュラウドおよびタービンケースを円周方向に位置決めして組付性を高めることができる。
【0012】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記第1係合部はシュラウドの挿入方向に開放するピン溝を備えるとともに、前記タービンケースの第1被係合部は前記ピン溝に係合する位置決めピンを備えることを特徴とするガスタービンエンジンのシュラウド支持構造が提案される。
【0013】
上記構成によれば、第1係合部にシュラウドの挿入方向に開放するピン溝を設け、タービンケースの第1被係合部にピン溝に係合する位置決めピンを設けたので、ピン溝および位置決めピンの係合によりタービンケースに対してシュラウドを回転方向に位置決めすることができる。
【0014】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記シュラウドおよび前記タービンケースの径方向外側が、前記タービンケースにリベットにより固定された環状の保持リングで覆われ、前記シュラウドは前記タービンケースおよび前記保持リングの係合により環状に保持されることを特徴とするガスタービンエンジンのシュラウド支持構造が提案される。
【0015】
上記構成によれば、シュラウドおよびタービンケースの径方向外側を、タービンケースにリベットにより固定された環状の保持リングで覆ったので、タービンケースおよび保持リングの係合によりシュラウドを環状に保持することができる。
【0016】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、前記保持リングの前部に形成された複数の空気流通孔から前記第1フランジの前面に冷却用空気が導入され、前記タービンケースの外周面と前記保持リングの内周面との間に形成された第1空間に前記保持リングに形成された複数の空気流通孔から冷却用空気が導入され、前記タービンケースの内周面と前記シュラウド本体の外周面との間に形成された第2空間に前記タービンケースに形成した空気流通孔を介して前記第1空間が連通することを特徴とするガスタービンエンジンのシュラウド支持構造が提案される。
【0017】
上記構成によれば、保持リングの前部に形成された複数の空気流通孔から第1フランジの前面に冷却用空気を導入し、タービンケースの外周面と保持リングの内周面との間に形成された第1空間に保持リングに形成された複数の空気流通孔から冷却用空気を導入し、タービンケースの内周面とシュラウド本体の外周面との間に形成された第2空間にタービンケースに形成した空気流通孔を介して第1空間を連通させるので、タービンケースおよびシュラウドを冷却することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1〜図6は本発明の一実施例を示すもので、図1はガスタービンエンジンのタービンブレードの近傍を示す部分縦断面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は組み立てたシュラウドの後面図、図4は図3の4方向矢視図(シュラウド単体の平面図)、図5は図4の5方向矢視図(シュラウド単体の後面図)、図6は図5の6方向矢視図(シュラウド単体の端面図)である。
【0019】
図1に示すように、軸流型のガスタービンエンジンは図示せぬタービンシャフトに固定されたタービンディスク11を備えており、その外周に複数のタービンブレード12が取付部12aを介して放射方向に支持される。タービンブレード12の上流側(図中左側)には図示せぬ燃焼器からの燃焼ガスが流れるノズル13が配置される。ノズル13は外周壁13aおよび内周壁13bを備えて円環状に形成されており、その下流端がタービンブレード12の本体部12bの前面に臨んでいる。ノズル13の外周壁13aおよび内周壁13bは、放射状に配置された複数のステータベーン13cで接続される。タービンブレード12の下流側(図中右側)に配置される排気通路14は外周壁14aおよび内周壁14bを備えて円環状に形成されており、その上流端がタービンブレード12の本体部12bの後面に臨んでいる。
【0020】
タービンブレード12の先端(半径方向外端)に僅かなギャップgを介して臨むシュラウド15が、ノズル13の外周壁13aと排気通路14の外周壁14aとに挟まれた間隙を塞ぐように配置される。前方(図中左側)に向かって開放する筒状のタービンケース16の開口部に環状のシュラウド15が着脱自在に支持されており、タービンケース16およびシュラウド15の結合部の半径方向外側が、一体に形成された環状の保持リング17によって覆われる。保持リング17は、45°間隔に配置された8本のリベット18によりタービンケース16に固定される。ノズル13の外周壁13aの外周面に突設した環状溝13dに、保持リング17の前部内周面との間隙をシールするシール部材19が支持され、また排気通路14の外周壁14aの外周面に突設した環状溝14cに、タービンケース16の内周面との間隙をシールするシール部材20が支持される。
【0021】
次に、図2〜図6を併せて参照しながら、シュラウド15の構造と、そのシュラウド15をタービンケース16に支持する構造とを説明する。
【0022】
図3から明らかなように、ガスタービンエンジンの軸線Lを中心して環状に配置されたシュラウド15は、45°の中心角を有する同一構造の8個のセグメント21を円周方向に結合して構成される。尚、隣接するセグメント21どうしは単純に突き合わされていて特別の結合構造を備えておらず、シュラウド15はタービンケース16および保持リング17との係合により環状に保持される。
【0023】
図4〜図6から明らかなように、シュラウド15のセグメント21は円弧状に湾曲したシュラウド本体22と、シュラウド本体22の前端から半径方向外側に立ち上がる第1フランジ23と、シュラウド本体22の後端から半径方向外側に立ち上がる第2フランジ24とを備えており、第1フランジ23の半径方向幅Wfは第2フランジ24の半径方向幅Wrよりも大きく形成されている(図6参照)。セグメント21の燃焼ガスに晒される部分、つまりシュラウド本体22の半径方向内面と、第1フランジ23の前面の一部と、第2フランジ24の後面の一部とが、耐熱性を有するライナー25で覆われる。セグメント21の端面には、隣接するセグメント21との間をシールするシール部材(図示せず)を支持するシール部材保持溝26が形成される。
【0024】
各セグメント21の第1フランジ23の半径方向外端には、後方に突出する一対の突起よりなる第1係合部23aが形成される。これら一対の第1係合部23aのうち、その一方には後方に向かって開放するピン溝23bが形成される。セグメント21の第2フランジ24の半径方向外端には、その全長に亘って後方に延びる突起24aと、その半径方向内側に形成された溝24bとよりなる第2係合部24cが形成される。
【0025】
図1および図2から明らかなように、タービンケース16の開口部の外周面に、セグメント21に形成された合計16個の第1係合部23aが係合可能な16個の溝よりなる第1被係合部16aが形成されるとともに、タービンケース16の内周面に前方に延びる環状の突起16bと、その半径方向外側に形成された環状の溝16cとよりなる第2被係合部16dが形成される(図1参照)。タービンケース16の外周面には半径方向外向きに突出する8本の位置決めピン27が植設されており、これらの位置決めピン27は各セグメント21の一方の第1係合部23aのピン溝23bに係合可能である。
【0026】
保持リング17の前部に複数の空気流通孔17aが形成されており、この空気流通孔17aを介して保持リング17の外側の比較的低温の冷却用空気がシュラウド15の第1フランジ23の前面に導入される。タービンケース16の外周面と保持リング17の内周面との間に第1空間28が形成され、保持リング17に形成した複数の空気流通孔17bを介して該保持リング17の外側の比較的低温の冷却用空気が前記第1空間28に導入される。またタービンケース16の内周面とシュラウド本体22の外周面との間に第2空間29が形成されており、タービンケース16に形成した空気流通孔16eを介して前記第1空間28および第2空間29が相互に連通する。
【0027】
而して、タービンケース16に対してシュラウド15および保持リング17を組み付けるには、8個に分割されたシュラウド15のセグメント21を図1の前方から後方(図中左側から右側)に移動させ、各セグメント21の第1フランジ23に形成した合計16個の第1係合部23aをタービンケース16の第1被係合部16aに係合させるとともに、各セグメント21の第2フランジ24に形成した第2係合部24cをタービンケース16の第2被係合部16dに係合させる。このとき、各セグメント21の一方の第1係合部23aに形成したピン溝23bをタービンケース16に植設した位置決めピン27に係合させ、シュラウド15を回転方向に位置決めする。これにより、8個のセグメント21は一体に連結されて環状のシュラウド15が構成される。
【0028】
続いて、保持リング17を図1の前方から後方(図中左側から右側)に移動させてタービンケース16の外周に嵌合させた状態で、その保持リング17を8本のリベット18でタービンケース16に固定する。その結果、保持リング17の段部にシュラウド15の前端が押さえられ、シュラウド15のタービンケース16からの脱落が防止される。
【0029】
以上のように、シュラウド15をタービンケース16に対して軸方向に移動させ、シュラウド15側に設けた第1、第2係合部23a,24cをタービンケース16側に設けた第1、第2被係合部16a,16dに係合させるだけでシュラウド15をタービンケース16に支持することができるので、タービンケース16に対するシュラウドの着脱が簡単になって組付性や整備性が向上する。またシュラウド15は保持リング17で抜け止めを施すだけでタービンケース16に固定できるため、ボルトやフックのような特別の固定部材が不要になって部品点数およびコストが削減される。
【0030】
またタービンケース16の第2被係合部16dの機械加工は、該タービンケース16の開口部から工具を挿入して行うようになっているが、第1被係合部16aがタービンケース16の外周面に形成されており、かつ第2被係合部16dがタービンケース16の内周面から半径方向内側に突出しており、更に第2被係合部16dの溝16cがタービンケース16の開口部に向けて開放しているので、工具が第1被係合部16aやタービンケース16の内周面と干渉するのを防止して第2被係合部16dの加工を容易に行うことができる。
【0031】
またガスタービンエンジンの運転中に高温の燃焼ガスがノズル13からタービンブレード12を経て排気通路14に流れるとき、燃焼ガスの流れ方向上流側に位置するシュラウド15の左端部(第1フランジ23側)が比較的に高温になり、燃焼ガスの流れ方向下流側に位置するシュラウド15の右端部(第2フランジ24側)が比較的に低温になるため、シュラウド15の半径方向の熱膨張量が軸方向に不均一になり、シュラウド本体22の内周面とタービンブレード12の本体部12bの先端とのギャップgが不均一になる可能性がある。即ち、環状のシュラウド15は熱膨張によって内径および外径が共に増加するが、高温となる第1フランジ23側の内径が低温となる第2フランジ24側の内径よりも大きくなり、シュラウド本体22が傾斜して前記ギャップgが図1の左側で大きく、右側で小さくなる可能性がある。
【0032】
しかしながら、本実施例によれば、高温側となる第1フランジ23の半径方向幅Wfが低温側となる第2フランジ24の半径方向幅Wrよりも大きいため(図6参照)、第1フランジ23の半径方向の伸び量が、第2フランジ24の半径方向の伸び量よりも大きくなる。その結果、第1フランジ23が保持リング17から強い半径方向内向きの反力を受けることになり、その反力でシュラウド本体22の第1フランジ23側の端部が半径方向内側に移動し、シュラウド本体22の前記傾斜が緩和される。
【0033】
また半径方向幅Wfが大きい第1フランジ23がタービンケース16の端面を覆うように配置されているため、燃焼ガスがタービンケース16に直接当たるのを防止して該タービンケース16の熱歪みを軽減することができる。
【0034】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、シュラウドをタービンケースの開口部側から軸方向に移動させるだけで、シュラウドの第1、第2係合部をタービンケースの第1、第2被係合部に係合させることができるので、シュラウドを簡単に着脱することが可能になって組付性や整備性が向上する。またタービンケースに係合したシュラウドは抜け止めを施すだけで固定できるため、タービンケースにシュラウドを固定するためのボルトやフックのような特別の固定部材が不要になり、部品点数の削減に寄与することができる。またタービンケースの第1、第2被係合部は該タービンケースの開口部に向いて開放しており、かつ前記開口部に近い第1被係合部が半径方向外側に位置し、前記開口部に遠い第2被係合部が半径方向内側に位置しているので、開口部側から挿入される工具が第1被係合部に干渉するのを回避して第2被係合部を容易に加工することができる。しかも第1係合部は第1フランジの円周方向の一部を軸方向に突出させた突起よりなり、第1被係合部はタービンケースの円周方向の一部を軸方向に切り欠いた溝よりなるので、突起および溝の係合によりシュラウドおよびタービンケースを円周方向に位置決めして組付性を高めることができる。
【0036】
また請求項2に記載された発明によれば、第1係合部にシュラウドの挿入方向に開放するピン溝を設け、タービンケースの第1被係合部にピン溝に係合する位置決めピンを設けたので、ピン溝および位置決めピンの係合によりタービンケースに対してシュラウドを回転方向に位置決めすることができる。
【0037】
また請求項3に記載された発明によれば、シュラウドおよびタービンケースの径方向外側を、タービンケースにリベットにより固定された環状の保持リングで覆ったので、タービンケースおよび保持リングの係合によりシュラウドを環状に保持することができる。 また請求項4に記載された発明によれば、保持リングの前部に形成された複数の空気流通孔から第1フランジの前面に冷却用空気を導入し、タービンケースの外周面と保持リングの内周面との間に形成された第1空間に保持リングに形成された複数の空気流通孔から冷却用空気を導入し、タービンケースの内周面とシュラウド本体の外周面との間に形成された第2空間にタービンケースに形成した空気流通孔を介して第1空間を連通させるので、タービンケースおよびシュラウドを冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ガスタービンエンジンのタービンブレードの近傍を示す部分縦断面図
【図2】 図1の2−2線断面図
【図3】 組み立てたシュラウドの後面図
【図4】 図3の4方向矢視図(シュラウド単体の平面図)
【図5】 図4の5方向矢視図(シュラウド単体の後面図)
【図6】 図5の6方向矢視図(シュラウド単体の端面図)
【図7】 従来のシュラウド支持構造を示す図
【符号の説明】
11 タービンディスク
12 タービンブレード
15 シュラウド
16 タービンケース
16a 第1被係合部
16d 第2被係合部
16e 空気流通孔
17 保持リング
17a 空気流通孔
17b 空気流通孔
18 リベット
22 シュラウド本体
23 第1フランジ
23a 第1係合部
23b ピン溝
24 第2フランジ
24c 第2係合部
27 位置決めピン
28 第1空間
29 第2空間
Claims (4)
- タービンディスク(11)に放射状に取り付けられた複数のタービンブレード(12)の先端を取り囲む環状のシュラウド(15)をタービンケース(16)に支持するガスタービンエンジンのシュラウド支持構造において、
シュラウド(15)はタービンブレード(12)の先端に対向するシュラウド本体(22)と、シュラウド本体(22)の軸方向一端部から半径方向外側に延びる第1フランジ(23)と、シュラウド本体(22)の軸方向他端部から半径方向外側に延びて前記第1フランジ(23)よりも小さい半径方向幅を有する第2フランジ(24)と、第1フランジ(23)の先端に設けた第1係合部(23a)と、第2フランジ(24)の先端に設けた第2係合部(24c)とを備え、
シュラウド(15)をタービンケース(16)の開口部側から前記第2フランジ(24)を先頭にして軸方向に移動させ、タービンケース(16)に設けた第1被係合部(16a)および第2被係合部(16d)にシュラウド(15)の第1係合部(23a)および第2係合部(24c)をそれぞれ係合させ、
前記第1係合部(23a)は第1フランジ(23)の円周方向の一部を軸方向に突出させた突起よりなり、前記第1被係合部(16a)はタービンケース(16)の円周方向の一部を軸方向に切り欠いた溝よりなることを特徴とするガスタービンエンジンのシュラウド支持構造。 - 前記第1係合部(23a)はシュラウド(15)の挿入方向に開放するピン溝(23b)を備えるとともに、前記タービンケース(16)の第1被係合部(16a)は前記ピン溝(23b)に係合する位置決めピン(27)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のガスタービンエンジンのシュラウド支持構造。
- 前記シュラウド(15)および前記タービンケース(16)の径方向外側が、前記タービンケース(16)にリベット(18)により固定された環状の保持リング(17)で覆われ、前記シュラウド(15)は前記タービンケース(16)および前記保持リング(17)の係合により環状に保持されることを特徴とする、請求項1に記載のガスタービンエンジンのシュラウド支持構造。
- 前記保持リング(17)の前部に形成された複数の空気流通孔(17a)から前記第1フランジ(23)の前面に冷却用空気が導入され、前記タービンケース(16)の外周面と前記保持リング(17)の内周面との間に形成された第1空間(28)に前記保持リング(17)に形成された複数の空気流通孔(17b)から冷却用空気が導入され、前記タービンケース(16)の内周面と前記シュラウド本体(22)の外周面との間に形成された第2空間(29)に前記タービンケース(16)に形成した空気流通孔(16e)を介して前記第1空間(28)が連通することを特徴とする、請求項3に記載のガスタービンエンジンのシュラウド支持構造。
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