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JP4379489B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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JP4379489B2
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Description

本発明は、スクロール圧縮機に関し、特に、過圧縮の防止対策に係るものである。
従来より、例えば冷凍装置等に用いられ、冷媒等の流体を圧縮するスクロール圧縮機が広く知られている。
特許文献1には、この種のスクロール圧縮機が開示されている。このスクロール圧縮機は、いわゆる非対象渦巻き構造の圧縮機構を備えている。この圧縮機構は、固定スクロール及び可動スクロールの各ラップが歯合することで、流体の圧縮室が形成されている。圧縮室は、可動スクロールのラップの外周面に臨む第1圧縮室と、可動スクロールのラップの内周面に臨む第2圧縮室とに区画されている。また、圧縮機構には、その外周面側に流体を各圧縮室へ導くための吸入口が形成され、その中央部に各圧縮室で圧縮された流体を外部(吐出空間)へ吐出させるための吐出ポートとが形成されている。このスクロール圧縮機構では、固定スクロールに対して可動スクロールが偏心回転運動する。その結果、各圧縮室は、圧縮機構の外周側から内周側へ徐々に移動してその容積が減少し、各圧縮室内で流体が圧縮される。
ところで、このようなスクロール圧縮機では、冷凍装置等の定格運転条件に併せて、その容積比(圧縮比)が所定の固有値に設定されている。このため、例えば冷凍装置の高低差圧が比較的小さい運転条件では、圧縮機構で冷媒を圧縮し過ぎる、いわゆる過圧縮が発生してしまい、圧縮効率が著しく低下するという問題があった。
そこで、特許文献1のスクロール圧縮機では、このような過圧縮を回避すべく、圧縮機構にリリーフポートを設けている。具体的に、圧縮機構には、固定スクロールの鏡板に6つのリリーフポート(バイパス穴)を設けている。これらのリリーフポートは、そのうちの3つが第1圧縮室に対応し、残りの3つが第2圧縮室と対応している。また、各リリーフポートには、開閉自在なリリーフ弁が設けられている。この圧縮機構では、例えば高低差圧が小さい運転条件において、各リリーフポートが開放状態となる。その結果、各圧縮室では、圧縮途中の冷媒が各リリーフポートを通じて外部(高圧空間)へ排出され、これにより上記過圧縮が回避される。
特開平9−170574号公報
ところで、このようにして圧縮機構にリリーフポートを設けると、リリーフポートの内部には、流体の圧縮に寄与しない無効空間が形成されてしまう。従って、例えばリリーフ弁が閉状態となるような定格運転時においては、この無効空間がいわゆる死容積となり、圧縮効率が低下してしまう。特に、上述した特許文献1のように、各圧縮室に対応した多数のリリーフポートを設けると、その分だけ死容積も増大し、圧縮効率の低下が顕著となってしまう。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、リリーフポートに起因する死容積を削減でき、且つ各圧縮室の流体を各リリーフポートから確実に排出できるスクロール圧縮機を提供することである。
第1の発明は、固定スクロール(21)と、該固定スクロール(21)に対して偏心回転運動を行う可動スクロール(22)とを有し、両スクロール(21,22)の渦巻き状のラップ(21b,22b)同士が歯合することで、可動スクロール(22)のラップ(22b)外周面に臨む第1圧縮室(24a)と、該可動スクロール(22)のラップ(22b)内周面に臨む第2圧縮室(24b)とが形成される圧縮機構(20)を備え、上記固定スクロール(21)の鏡板(21a)には、その中央部に形成されて各圧縮室(24a,24b)の圧縮流体を吐出空間(28)へ吐出する吐出ポート(25)と、該吐出ポート(25)の外周側に形成されて一端が上記各圧縮室(24a,24b)に開口して他端が上記吐出空間(28)と繋がる複数のリリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)と、該リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)を開閉するためのリリーフ弁(37,38,39)とが設けられるスクロール圧縮機を前提としている。そして、このスクロール圧縮機は、上記複数のリリーフポートが、上記両圧縮室(24a,24b)のうちの第1圧縮室(24a)のみに開口するように構成される第1リリーフポート(31a,31b)と、上記両圧縮室(24a,24b)のうちの第2圧縮室(24b)のみに開口するように構成される第2リリーフポート(32a,32b)と、上記可動スクロール(22)の偏心回転運動に伴って第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とに交互に開口するように構成される第3リリーフポート(33)とから成り、上記第3リリーフポート(33)は、上記第1圧縮室(24a)において第1リリーフポート(31a,31b)の開口面積が最大となる期間と該第1圧縮室(24a)において第3リリーフポート(33)の開口面積が最大となる期間とが重なり、且つ第2圧縮室(24b)において第2リリーフポート(32a,32b)の開口面積が最大となる期間と該第2圧縮室(24b)において第3リリーフポート(33)の開口面積が最大となる期間とが重なり、且つ第2圧縮室(24b)の吐出動作が開始するタイミングと第2圧縮室(24b)において第3リリーフポート(33)の開口面積が最大となる期間とが重なるように、上記固定スクロール(21)の鏡板(21a)に設けられていることを特徴とするものである。
第1の発明の圧縮機構(20)では、可動スクロール(22)の偏心回転運動に伴い、各圧縮室(24a,24b)が外周側から内周側へ移動して、その容積を縮小させる。その結果、各圧縮室(24a,24b)では、流体が圧縮される。そして、流体が圧縮された状態の各圧縮室(24a,24b)が吐出ポート(25)と連通すると、この流体が吐出ポート(25)を通じて吐出空間(28)へ吐出される。吐出後の流体は、例えば冷凍装置の蒸気圧縮式冷凍サイクル等に利用される。
本発明では、固定スクロール(21)の鏡板(21a)に第1から第3までのリリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)が設けられる。ここで、本発明では、第1リリーフポート(31a,31b)が第1圧縮室(24a)のみに開口するように構成され、第2リリーフポート(32a,32b)が第2圧縮室(24b)のみに開口するように構成されている。一方、第3リリーフポート(33)は、可動スクロール(22)の偏心回転運動に伴い、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)との双方に開口するように構成されている。従って、本発明の圧縮機構(20)では、例えば第1圧縮室(24a)の流体が過圧縮状態である場合に、この流体を第1リリーフポート(31a,31b)と第3リリーフポート(33)との双方を通じて、吐出室(28)へ逃がすことができる。また、例えば第2圧縮室(24b)の流体が過圧縮状態である場合に、この流体を第2リリーフポート(32a,32b)と第3リリーフポート(33)との双方を通じて、吐出室(28)へ逃がすことができる。このため、本発明では、双方の圧縮室(24a,24b)において、過圧縮状態の流体の排出量を稼ぐことができる。
一方、本発明では、例えば上述した特許文献1のスクロール圧縮機と異なり、第3リリーフポート(33)を2つの圧縮室(24a,24b)における流体の逃がし用通路として兼用している。つまり、特許文献1においては、第1圧縮室にのみに対応するリリーフポートを複数設け、第2圧縮室のみに対応するリリーフポートを複数設けるようにしているが、本発明においては、第3リリーフポート(33)が双方の圧縮室(24a,24b)に共用されるため、特許文献1と比べてリリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)の総数を減らすことができる。従って、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)に起因する無効空間の総容積が小さくなるので、各圧縮室(24a,24b)の死容積も小さくなる。
第2の発明は、第1の発明のスクロール圧縮機において、上記第1リリーフポート(31a,31b)は、上記固定スクロール(21)のラップ(21b)内周面寄りに設けられ、上記第2リリーフポート(32a,32b)は、上記固定スクロール(21)のラップ(21b)外周面寄りに設けられ、上記第3リリーフポート(33)は、上記固定スクロール(21)のラップ(21b)間の中央に開口するように設けられていることを特徴とするものである。
第2の発明では、第1リリーフポート(31a,31b)が固定スクロール(21)のラップ(21b)の内周面寄りに設けられる。このため、固定スクロール(21)に対して可動スクロール(22)が偏心回転運動しても、第1リリーフポート(31a,31b)は、ラップ(21b)の内周面側の第1圧縮室(24a)のみに連通し、第2圧縮室(24b)と連通することはない。従って、第1圧縮室(24a)で流体が過圧縮状態となると、この流体は第1リリーフポート(31a,31b)を通じて吐出室(28)へ確実に排出される。
また、第2リリーフポート(32a,32b)は固定スクロール(21)のラップ(21b)の外周面寄りに設けられる。このため、固定スクロール(21)に対して可動スクロール(22)が偏心回転運動しても、第2リリーフポート(32a,32b)は、ラップ(21b)の外周面側の第2圧縮室(24b)のみに連通し、第1圧縮室(24a)と連通することはない。従って、第2圧縮室(24b)で流体が過圧縮状態となると、この流体は第2リリーフポート(32a,32b)を通じて吐出室(28)へ確実に排出される。
更に、第3リリーフポート(33)は、固定スクロール(21)のラップ(21b)の内周面及び外周面の中間位置に設けられる。このため、可動スクロール(22)が偏心回転運動すると、可動スクロール(22)のラップ(22b)は、第3リリーフポート(33)を径方向に横切るような往復運動を繰り返す。これにより、第3リリーフポート(33)は、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とに交互に連通する。従って、両圧縮室(24a,24b)のうちの一方、または両方の流体が過圧縮状態となると、この流体は第3リリーフポート(33)を通じて吐出室(28)へ確実に排出される。
第3の発明は、第2の発明のスクロール圧縮機において、上記第1リリーフポート(31a,31b)が、上記吐出ポート(25)と連通状態の第1圧縮室(24a)に開口可能な位置に設けられ、上記第2リリーフポート(32a,32b)は、吐出ポート(25)と連通状態の第2圧縮室(24b)に開口可能な位置に設けられていることを特徴とするものである。
第3の発明では、第1リリーフポート(31a,31b)が、吐出ポート(25)と連通状態になる第1圧縮室(24a)に開口可能に設けられている。このため、第1圧縮室(24a)が吐出ポート(25)と連通して流体が吐出ポート(25)から吐出される際には、この流体を第1リリーフポート(31a,31b)からも同時に排出させることができる。ここで、第1リリーフポート(31a,31b)から排出される流体は、圧縮行程終了時の高圧の流体である。従って、例えば圧縮開始直後や圧縮途中の流体を第1リリーフポートから排出させる場合と比較すると、本発明では、第1圧縮室(24a)からの流体の排出動作に伴う減圧効果、つまり過圧縮の抑制効果が向上する。
同様に、本発明では、第2リリーフポート(32a,32b)が、吐出ポート(25)と連通状態になる第2圧縮室(24b)に開口している。このため、第2圧縮室(24b)が吐出ポート(25)と連通して流体が吐出ポート(25)から吐出される際には、この流体を第2リリーフポート(32a,32b)からも同時に排出させることができる。従って、本発明では、第2圧縮室(24b)からの流体の排出動作に伴う過圧縮の抑制効果も向上する。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1つのスクロール圧縮機において、上記固定スクロール(21)の鏡板(21a)には、上記第1から第3までのリリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)のうちの少なくとも1つのリリーフポートが、互いに隣接するように並設される一方、該隣接するリリーフポート(31a,31b,32a,32b)の各流出端に跨るように形成されるリリーフ流路(35,36)が設けられ、上記リリーフ弁(37,38)は、上記リリーフ流路(35,36)を開閉自在に構成されていることを特徴とするものである。
第4の発明では、上記第1から第3までのリリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)のうちの少なくとも1つのリリーフポートが、互いに隣接する複数のリリーフポートによって構成される。具体例を挙げると、固定スクロール(21)の鏡板(21a)には、例えば2つの上記第1リリーフポート(31a,31b)が隣接して設けられる。そして、各第1リリーフポート(31a,31b)の流出端に跨るようにリリーフ流路(35)が設けられ、このリリーフ流路(35)にリリーフ弁(37)が設けられる。この例の構成では、第1圧縮室(24a)の流体が過圧縮状態になると、この流体は、2つの第1リリーフポート(31a,31b)に流入し、リリーフ流路(35)で合流してから吐出室(28)に排出される。つまり、リリーフ流路(35)は、2つのリリーフポート(31a,31b)に共用される流体逃がし用の通路の一部を構成している。従って、本発明では、例えば各第1リリーフポート(31a,31b)をそれぞれ独立した通路として設ける場合と比較して、流体の圧縮に寄与しない無効空間、つまり死容積が小さくなる。また、本発明では、複数のリリーフポート(31a,31b)に共用されるリリーフ流路(35)がリリーフ弁(37)によって開閉される。つまり、本発明では、複数のリリーフポート(31a,31b)が、それよりも少ない数量のリリーフ弁(37)によって開閉される。従って、例えば各第1リリーフポート(31a,31b)にそれぞれ個別にリリーフ弁(37)を設ける場合と比較して、リリーフ弁(37)の個数が少なくなる。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明のスクロール圧縮機において、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)の流入端から閉鎖状態のリリーフ弁(37,38,39)までの間の空間の容積の合計をVrとし、上記圧縮機構(20)の吸入容積をVsとすると、Vsに対するVrの比が0.01以下であることを特徴とするものである。
第5の発明では、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)の流入端から閉鎖状態のリリーフ弁(37,38,39)までの間の無効空間(死容積)の合計Vrが、圧縮機構(20)の吸入容積(押しのけ容積)Vsに対して、1%以下となっている。従って、このような無効空間に起因して、圧縮機構(20)の圧縮効率が低下してしまうのを最小限に抑えることができる。
本発明では、第1圧縮室(24a)のみに開口する第1リリーフポート(31a,31b)と、第2圧縮室(24b)のみに開口する第2リリーフポート(32a,32b)と、両圧縮室(24a,24b)の双方に開口可能な第3リリーフポート(33)とを設け、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)から過圧縮状態の流体を排出させるようにしている。これにより、本発明によれば、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)との双方における流体の排出量を稼ぐことができ、過圧縮を効率良く回避することができる。ここで、第3リリーフポート(33)は、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)との双方のリリーフポートとして兼用されている。従って、リリーフポートの数量を減らすことができる。その結果、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)に起因する死容積を小さくできるので、例えば定格運転時における圧縮効率の低下を防止することができる。また、リリーフポートの数量を減らすことで、圧縮機構(20)の構造を単純化でき、工数及び製造コストを削減できる。
第2の発明によれば、固定スクロール(21)のラップ(21b)の内周面寄りに第1リリーフポート(31a,31b)を設け、ラップ(21b)の外周面寄りに第2リリーフポート(32a,32b)を設け、ラップ(21b)の中間位置に第3リリーフポート(33)を設けることで、比較的単純な構成により、上記第1の発明を実現できる。
特に、第3の発明では、吐出ポート(25)と繋がる状態の第1圧縮室(24a)に対して、第1リリーフポート(31a,31b)を連通可能とし、吐出ポート(25)と繋がる状態の第2圧縮室(24b)に対して、第2リリーフポート(32a,32b)を連通可能としている。これにより、第1リリーフポート(31a,31b)や第2リリーフポート(32a,32b)から比較的高圧の流体を排出させることができ、両圧縮室(24a,24b)における過圧縮の抑制効果を充分得ることができる。
また、第4の発明では、隣接するリリーフポート(31a,31b,32a,32b)に跨るようにリリーフ流路(35,36)を設け、このリリーフ流路(35,36)をリリーフ弁(37,38)で開閉するようにしている。これにより、隣接するリリーフポート(31a,31b,32a,32b)よりも少ない数量のリリーフ弁(37,38)で、これらのリリーフポート(31a,31b,32a,32b)を開閉でき、部品点数の削減を図ることができる。また、リリーフポート(31a,31b,32a,32b)を独立して個別に設ける場合と比較すると、死容積を小さくできるので、例えば定格運転時における圧縮効率の低下を一層確実に防止できる。
更に、第5の発明では、圧縮機構(20)の吸入容積Vsに対する、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)の無効空間の総容積Vsの比Vr/Vsを1%以下としている。従って、圧縮機構(20)における死容積の影響を緩和でき、例えば定格運転時における圧縮効率の高効率化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態のスクロール圧縮機(10)は、例えば、空気調和装置の蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路に設けられ、冷媒を圧縮するものである。
図1に示すように、上記スクロール圧縮機(10)は、いわゆる全密閉型に構成されている。このスクロール圧縮機(10)は、縦長の円筒形の密閉容器状に形成されたケーシング(11)を備えている。このケーシング(11)内には、冷媒を圧縮する圧縮機構(20)と、該圧縮機構(20)を駆動する電動機(45)とが収納されている。この電動機(45)は、圧縮機構(20)の下方に配置され、回転軸である駆動軸(40)を介して圧縮機構(20)に連結されている。
上記ケーシング(11)の頂部には、吸入管(12)が貫通して取り付けられている。この吸入管(12)は、終端が圧縮機構(20)に接続されている。上記ケーシング(11)の胴部には、吐出管(13)が貫通して取り付けられている。この吐出管(13)は、終端がケーシング(11)内の圧縮機構(20)及び電動機(45)の間に開口している。
上記駆動軸(40)は、主軸部(41)と偏心部(42)とを備え、クランクを構成している。上記偏心部(42)は、主軸部(41)よりも小径に形成され、主軸部(41)の上端面に立設されている。そして、この偏心部(42)は、主軸部(41)の軸心に対して所定距離だけ偏心し、偏心ピンを構成している。
上記ケーシング(11)の胴部の下端付近には、下部軸受部材(48)が固定されている。この下部軸受部材(48)は、駆動軸(40)の主軸部(41)の下端部を回転自在に支持している。なお、図示しないが、上記駆動軸(40)の内部には、上下方向へ延びる給油通路が形成され、主軸部(41)の下端部には、遠心ポンプが設けられている。この遠心ポンプによってケーシング(11)の底部から吸い上げられた冷凍機油は、駆動軸(40)の給油通路を通って圧縮機構(20)の各摺動部へ供給される。
上記電動機(45)は、ステータ(46)とロータ(47)とによって構成されている。ステータ(46)は、ケーシング(11)の胴部に固定されている。ロータ(47)は、駆動軸(40)の主軸部(41)に連結され、駆動軸(40)を回転駆動する。
上記圧縮機構(20)は、固定スクロール(21)と、該固定スクロール(21)に噛合する可動スクロール(22)とを備えると共に、固定スクロール(21)を固定支持するハウジング(23)を備えている。
上記ハウジング(23)は、その全周がケーシング(11)の胴部内面に接合されている。このハウジング(23)は、上段部(23a)と下段部(23b)とによって構成されている。これら上段部(23a)及び下段部(23b)は、順に上から下へ連続して形成されている。上段部(23a)は、その上面中央に凹部が形成されている。下段部(23b)は、上段部(23a)よりも小径の略円筒状に形成され、上段部(23a)の下面から下方へ突出している。この下段部(23b)は、駆動軸(40)の主軸部(41)が挿通され、該主軸部(41)を回転自在に支持する滑り軸受を構成している。
上記固定スクロール(21)は、固定側鏡板部(21a)と、固定側ラップ(21b)と、縁部(21c)とを備えている。上記固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)は、略円板状に形成されている。上記固定側ラップ(21b)は、固定側鏡板部(21a)の下面に立設され、該固定側鏡板部(21a)に一体形成されている。この固定側ラップ(21b)は、高さが一定の渦巻き壁状に形成されている。上記縁部(21c)は、固定側鏡板部(21a)の外周縁部から下方へ向かって延びる壁状に形成されている。この縁部(21c)は、その下端部が全周に亘って外側へ突出し、ハウジング(23)の上段部(23a)の上面に固定されている。
上記可動スクロール(22)は、可動側鏡板部(22a)と、可動側ラップ(22b)と、ボス部(22c)とを備えている。上記可動スクロール(22)の可動側鏡板部(22a)は、略円板状に形成されている。上記可動側ラップ(22b)は、可動側鏡板部(22a)の上面に立設され、該可動側鏡板部(22a)に一体形成されている。この可動側ラップ(22b)は、高さが一定の渦巻き壁状に形成され、固定スクロール(21)の固定側ラップ(21b)に噛合するように構成されている。上記ボス部(22c)は、可動側鏡板部(22a)の下面から下方へ延設され、該可動側鏡板部(22a)に一体形成されている。
上記ボス部(22c)には、駆動軸(40)の偏心部(42)が挿入されている。つまり、上記駆動軸(40)が回転すると、可動スクロール(22)が主軸部(41)の軸心を中心として公転する。この可動スクロール(22)の公転半径は、偏心部(42)の偏心量、すなわち主軸部(41)の軸心と偏心部(42)の軸心との距離と同じである。
上記可動スクロール(22)の可動側鏡板部(22a)は、ハウジング(23)の上段部(23a)の上方に位置し、上記ボス部(22c)は、ハウジング(23)の上段部(23a)の凹部に位置している。なお、図示しないが、上記可動スクロール(22)の可動側鏡板部(22a)とハウジング(23)の上段部(23a)の上面との間には、可動スクロール(22)の自転を阻止するオルダム継手が配設されている。
図2に示すように、圧縮機構(20)では、いわゆる非対称渦巻き構造を採用しており、固定側ラップ(21b)と可動側ラップ(22b)とで巻き数が相違している。具体的に、上記固定側ラップ(21b)は、可動側ラップ(22b)よりも約1/2巻き分だけ長くなっている。上記固定側ラップ(21b)の外周側端部は、可動側ラップ(22b)の外周側端部の近傍に位置し、縁部(21c)に連続している。また、固定側ラップ(21b)及び可動側ラップ(22b)は、厚み(壁厚)が一定となっている。つまり、固定側ラップ(21b)及び可動側ラップ(22b)は、その外周側端部から内周側端部に亘って、歯厚が均一に構成されている。
圧縮機構(20)では、固定スクロール(21)の固定側ラップ(21b)と可動スクロール(22)の可動側ラップ(22b)とが噛合することで、2つ圧縮室(24a,24b)が区画形成されている。これらの2つの圧縮室(24a,24b)は、固定側ラップ(21b)の内周面と可動側ラップ(22b)の外周面との間に形成されるものが第1圧縮室(24a)となり、固定側ラップ(21b)の外周面と可動側ラップ(22b)の内周面との間に形成されるものが第2圧縮室(24b)となっている。つまり、上記第1圧縮室(24a)は可動側ラップ(22b)の外周面に臨み、上記第2圧縮室(24b)は可動側ラップ(22b)の内周面に臨んでいる。第1圧縮室(24a)の最大容積は、第2圧縮室(24b)の最大容積よりも大きくなっている。
上記固定スクロール(21)の外周側には、吸入管(12)の終端に接続される吸入ポート(29)が形成されている。この吸入ポート(29)は、可動スクロール(22)の偏心回転運動に伴って圧縮室(24a,24b)に間欠的に連通するように構成されている。上記固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)には、その上方を覆うカバー(27)が取り付けられている。そして、このカバー(27)と固定側鏡板部(21a)との間には、吐出空間としての吐出室(28)が形成されている。上記固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)の中央には、吐出室(28)に開口する吐出ポート(25)が形成されている。この吐出ポート(25)は、可動スクロール(22)の偏心回転運動に伴って圧縮室(24a,24b)に間欠的に連通するように構成されている。なお、上記圧縮機構(20)は、吐出室(28)に吐出されたガス冷媒がガス通路(図示せず)を通じてハウジング(23)の下方の空間に導入され、吐出管(13)からケーシング(11)外へ吐出されるように構成されている。
図2に示すように、上記固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)には、5つのリリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)が設けられている。各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)は、固定側鏡板部(21a)の厚さ方向に延びており、その下端が圧縮室(24a,24b)側に開口している。各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)についての圧縮室(24a,24b)側の開口は、正円形状に形成されており、また、その開口径(直径)が可動側ラップ(22b)の歯厚よりも短くなっている。
5つのリリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)は、1対の第1リリーフポート(31a,31b)と、1対の第2リリーフポート(32a,32b)と、1つの第3リリーフポート(33)とから構成されている。上記2つの第1リリーフポート(31a,31b)は、固定側ラップ(21b)の内周面寄りに開口するように設けられ、該内周面に沿うように隣り合って配置されている。これらの第1リリーフポート(31a,31b)は、その下端が第1圧縮室(24a)に開口し、その上端側が上記吐出室(28)と繋がっている。上記2つの第2リリーフポート(32a,32b)は、固定側ラップ(21b)の外周面寄りに開口するように設けられ、該外周面に沿うように隣り合って配置されている。これらの第2リリーフポート(31a,31b)は、その下端が第2圧縮室(24b)に開口し、その上端側が上記吐出室(28)と繋がっている。上記1つの第3リリーフポート(33)は、固定側ラップ(21b)の内周面と外周面との間の中間位置に開口するように設けられている。
図3に示すように、固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)には、一対の第1リリーフポート(31a,31b)の各流出端に跨って第1リリーフ流路(35)が形成されている。同様に、固定側鏡板部(21a)には、一対の第2リリーフポート(32a,32b)の流出端に跨って第2リリーフ流路(36)が形成されている。各リリーフ流路(35,36)は、対応するリリーフポート(31a,31b,32a,32b)よりも大径の円柱状に形成されており、その上端が固定側鏡板部(21a)の上面に開口して吐出室(28)に臨んでいる。
図1及び図4に示すように、上記吐出室(28)における固定側鏡板部(21a)の上面には、第1から第3までのリード弁(リリーフ弁(37,38,39))が設けられている。第1リード弁(37)は、上記第1リリーフ流路(35)の開口部を開閉自在に構成されている。つまり、第1リード弁(37)は、一対の第1リリーフポート(31a,31b)を同時に閉鎖可能に構成されている。第2リード弁(38)は、上記第2リリーフ流路(36)の開口部を開閉自在に構成されている。つまり、第2リード弁(38)は、一対の第2リリーフポート(32a,32b)を同時に閉鎖可能に構成されている。第3リード弁(39)は、第3リリーフポート(33)の開口部を開閉自在に構成されている。
各リード弁(37,38,39)は、対応する圧縮室(24a,24b)の圧力と吐出室(28)の圧力との差圧に応じて開閉動作を行うように構成されている。つまり、圧縮機構(20)では、圧縮途中の圧縮室(24a,24b)内の圧力が所定値未満の場合、リード弁(37,38,39)が閉状態となり、圧縮室(24a,24b)内の圧力が所定値以上になると、リード弁(37,38,39)が開状態となる。リード弁(37,38,39)が開状態になると、対応する圧縮室(24a,24b)内の冷媒が各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)を通って吐出室(28)へ排出される。なお、上述した吐出ポート(25)には、リード弁が設けられておらず、従って、吐出ポート(25)は吐出室(28)に常時臨んでいる。
上記圧縮機構(20)では、可動スクロール(22)の偏心回転運動に伴って、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)と可動側ラップ(22b)との相対位置が変化する。ここで、各第1リリーフポート(31a,31b)は、可動スクロール(22)が偏心回転運動しても、第2圧縮室(24b)側に開口することはない。つまり、第1リリーフポート(31a,31b)は、第1圧縮室(24a)のみに開口するリリーフポートを構成している。各第2リリーフポート(32a,32b)は、可動スクロール(22)が偏心回転運動しても、第1圧縮室(24a)側に開口することはない。つまり、第2リリーフポート(32a,32b)は、第2圧縮室(24b)にのみ開口するリリーフポートを構成している。
第3リリーフポート(33)は、可動スクロール(22)の偏心回転運動することで、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)との双方に開口可能となっている。即ち、可動スクロール(22)が偏心回転すると、可動側ラップ(22b)は第3リリーフポート(33)を横切るようにしながら略径方向に往復運動を行う。その結果、第3リリーフポート(33)は、第1圧縮室(24a)に開口する状態と、可動側ラップ(22b)によって遮断される状態と、第2圧縮室(24b)に開口する状態とに順に変化する。つまり、第3リリーフポート(33)は、可動スクロール(22)の偏心回転運動に伴って第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とに交互に開口するように構成されている。
各第1リリーフポート(31a,31b)は、吐出ポート(25)に比較的近い位置に設けられている。そして、各第1リリーフポート(31a,31b)は、上記吐出ポート(25)と連通状態の第1圧縮室(24a)に開口可能となっている。つまり、可動スクロール(22)が偏心回転運動すると、第1圧縮室(24a)は徐々に内側に移動して最終的には吐出ポート(25)に連通するが、各第1リリーフポート(31a,31b)は、このようにして吐出ポート(25)と連通した状態の第1圧縮室(24a)にも繋がる位置にある。
各第2リリーフポート(32a,32b)は、吐出ポート(25)に比較的近い位置であって、吐出ポート(25)を挟んで上記各第1リリーフポート(31a,31b)と反対側に設けられている。そして、各第2リリーフポート(32a,32b)は、吐出ポート(25)と連通状態の第2圧縮室(24b)に開口可能となっている。つまり、可動スクロール(22)が偏心回転運動すると、第2圧縮室(24b)は徐々に内側に移動して最終的には吐出ポート(25)に連通するが、各第2リリーフポート(32a,32b)は、このようにして吐出ポート(25)と連通した状態の第2圧縮室(24b)にも繋がる位置にある。
第3リリーフポート(33)は、吐出ポート(25)に比較的近い位置であって、第1リリーフポート(31a,31b)と第2リリーフポート(32a,32b)との間に設けられている。第3リリーフポート(33)は、第2リリーフポート(32a,32b)よりも第1リリーフポート(31a,31b)寄りに設けられている。更に、第3リリーフポート(33)は、第1リリーフポート(31a,31b)や第2リリーフポート(32a,32b)と比較すると、固定スクロール(21)の中央、つまり吐出ポート(25)に近い位置に設けられている。即ち、吐出ポート(25)から第3リリーフポート(33)までの距離は、吐出ポート(25)から第1リリーフポート(31a,31b)までの距離や、吐出ポート(25)から第2リリーフポート(32a,32b)までの距離よりも短くなっている。
また、本実施形態の圧縮機構(20)では、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)に起因する無効空間の容積が、圧縮機構(20)の吸入容積(押しのけ容積)の1%以下となっている。具体的に、圧縮機構(20)では、各リード弁(37,38,39)が閉状態となっている場合に、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)内や、各リリーフ流路(35,36)内に、冷媒の圧縮に寄与しない無効空間が形成される。つまり、本実施形態では、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)の各流入端から閉状態の各リード弁(37,38,39)までの間に死容積となる無効空間が形成される。そこで、本実施形態では、このような無効空間に起因する性能低下を最小限に抑えるべく、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)の無効空間の容積の合計Vrについての、圧縮機構(20)の吸入容積Vsに対する比(Vr/Vs)を0.01以下としている。
−運転動作−
次に、上述したスクロール圧縮機(10)の基本的な運転動作について説明する。
先ず、上記電動機(45)を駆動すると、駆動軸(40)が回転し、可動スクロール(22)が固定スクロール(21)に対して偏心回転運動を行う。その際、固定スクロール(21)は、オルダム継手によって自転が阻止される。
図5に示すように、可動スクロール(22)の偏心回転運動に伴って、圧縮室(24a,24b)の容積が周期的に増減を繰り返す。具体的に、圧縮室(24a,24b)が吸入ポート(29)に連通した状態で該圧縮室(24a,24b)の容積が増大すると、冷媒回路の冷媒が圧縮室(24a,24b)に吸い込まれる。さらに、可動スクロール(22)が回転すると、第1圧縮室(24a)と吸入ポート(29)とが遮断され、最外周側の第1圧縮室(24a)が閉じきられる(図5(A)参照)。その後、可動スクロール(22)が回転すると、第2圧縮室(24b)と吸入ポート(29)とが遮断され、最外周側の第2圧縮室(24b)が閉じきられる(図5(C)参照)。その後、可動スクロール(22)が、図5(D)、(A)、(B)、(C)のように順に回転し続けると、圧縮室(24a,24b)がその容積を減少させながら中心部へ移動していく。その際に、圧縮室(24a,24b)の冷媒が圧縮される。そして、圧縮室(24a,24b)が吐出ポート(25)に連通すると、圧縮室(24a,24b)内の冷媒が吐出室(28)へ吐出される。この吐出室(28)の冷媒は、ケーシング(11)の内部空間から吐出管(13)を通じて冷媒回路に戻る。
−リリーフ動作−
ところで、空気調和装置では、例えば夏季と冬季の間の中間期等において、冷媒回路の高低差圧が比較的小さい運転(低差圧運転)を行うことがある。このような低差圧運転では、圧縮機構(20)で冷媒を圧縮し過ぎる、いわゆる過圧縮が発生し、圧縮効率の低下を招いてしまう。そこで、本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、このような低差圧運転時において、各圧縮室(24a,24b)内で過圧縮状態となる冷媒を吐出室(28)へ逃がす、リリーフ動作を行うようにしている。
以下には、このリリーフ動作について詳細に説明する。なお、以下の説明でいう可動スクロール(22)の「回転角度」は、最外周側の第1圧縮室(24a)が閉じきられる状態(図5(A)の状態)を基準0°とする。
まず、第1圧縮室(24a)におけるリリーフ動作について説明する。回転角度が0°の状態の可動スクロール(22)が偏心回転すると、第1圧縮室(24a)の容積が徐々に小さくなり、第1圧縮室(24a)内の冷媒が圧縮される。その結果、第1圧縮室(24a)の内圧が増大していく。
ここで、可動スクロール(22)の回転角度が約0°〜360°の範囲では、第1圧縮室(24a)と各リリーフポート(31a,31b,33)とが未だ連通していない。一方、可動スクロール(22)の回転角度が約370°を過ぎると、図6に示すように、内周側の第1圧縮室(24a)と一方の第1リリーフポート(31a)とが連通し始める。次いで、可動スクロール(22)の回転角度が約390°を過ぎると、図7に示すように、内周側の第1圧縮室(24a)と他方の第1リリーフポート(31b)とが連通し始める。
低差圧運転時には、このように第1圧縮室(24a)と各第1リリーフポート(31a,31b)とが連通する状態において、第1リード弁(37)が適宜開放される。その結果、第1圧縮室(24a)の圧縮途中の冷媒は、各第1リリーフポート(31a,31b)及び第1リリーフ流路(35)を通じて、吐出室(28)へ排出される。
次いで、可動スクロール(22)の回転角度が約420°を過ぎると、図8に示すように、内周側の第1圧縮室(24a)と第3リリーフポート(33)とが連通し始める。低差圧運転時には、このような状態において、第3リード弁(39)が適宜開放される。その結果、第1圧縮室(24a)の圧縮途中の冷媒は、第3リリーフポート(33)を通じて、吐出室(28)へ排出される。
次いで、可動スクロール(22)の回転角度が約570°になると、図9に示すように、第3リリーフポート(33)が可動側ラップ(22b)によって遮断される。この状態から、可動スクロール(22)が更に回転することで、今度は第3リリーフポート(33)と第2圧縮室(24b)とが連通し始める。
次いで、可動スクロール(22)の回転角度が約620°を過ぎると、内周側の第1圧縮室(24a)と吐出ポート(25)とが連通し、第1圧縮室(24a)の吐出動作が開始する。ここで、この吐出動作の開始時には、上記第1リリーフポート(31a,31b)が、吐出ポート(25)と連通状態の第1圧縮室(24a)と未だに繋がっている(例えば図5(D)参照)。このため、第1圧縮室(24a)内の冷媒は、吐出ポート(25)と第1リリーフポート(31a,31b)とから吐出室(28)へ同時に排出されることになる。なお、第1リリーフポート(31a,31b)と第1圧縮室(24a)との連通は、可動スクロール(22)の回転角度が約700°を過ぎると終了する。
次に、第2圧縮室(24b)におけるリリーフ動作について説明する。なお、以下に説明においても、「回転角度」は最外周側の第1圧縮室(24a)が閉じきられる状態(図5(A)の状態)を基準0°とする。
第2圧縮室(24b)は、可動スクロール(22)の回転角度が約160°を過ぎると、閉じきり状態となる(例えば図5(C)参照)。この状態から可動スクロール(22)が偏心回転すると、第2圧縮室(24b)の容積が徐々に小さくなり、第2圧縮室(24b)内の冷媒が圧縮される。その結果、第2圧縮室(24b)の内圧が増大していく。
ここで、可動スクロール(22)の回転角度が約0°〜410°の範囲では、内周側の第2圧縮室(24b)と第2リリーフポート(32a,32b)とが未だ連通していない。一方、可動スクロール(22)の回転角度が約420°を過ぎると、各第2リリーフポート(32a,32b)が第2圧縮室(24b)と連通し始める(例えば図8参照)。
低差圧運転時には、このように第2圧縮室(24b)と各第2リリーフポート(32a,32b)とが連通する状態において、第2リード弁(38)が適宜開放される。その結果、第2圧縮室(24b)の圧縮途中の冷媒は、各第2リリーフポート(32a,32b)及び第2リリーフ流路(36)を通じて、吐出室(28)へ排出される。
次いで、可動スクロール(22)の回転角度が約570°の状態(図9の状態)を過ぎると、第2圧縮室(24b)と第3リリーフポート(33)とが連通し始める。低差圧運転時には、このような状態において、第3リード弁(39)が適宜開放される。その結果、第2圧縮室(24b)の圧縮途中の冷媒が、第3リリーフポート(33)を通じて、吐出室(28)へ排出される。
次いで、可動スクロール(22)の回転角度が約630°の状態(図5(D)の状態)を過ぎると、内周側の第2圧縮室(24b)と吐出ポート(25)とが連通し、第2圧縮室(24b)の吐出動作が開始する。一方、この吐出動作の開始時には、上記第2リリーフポート(32a,32b)及び第3リリーフポート(33)が、吐出ポート(25)と連通状態の第2圧縮室(24b)と未だに繋がっている。このため、第2圧縮室(24b)内の冷媒は、吐出ポート(25)と第2リリーフポート(32a,32b)と第3リリーフポート(33)から吐出室(28)へ同時に排出されることになる。なお、第2リリーフポート(32a,32b)と第2圧縮室(24b)との連通は、可動スクロール(22)の回転角度が、約730°を過ぎると終了する。また、第3リリーフポート(33)と第2圧縮室(24b)との連通は、可動スクロール(22)の回転角度が、約770°を過ぎると終了する。
〈リリーフ動作のタイミングについて〉
上述したリリーフ動作のタイミングについて、図10〜図12を参照しながら更に詳細に説明する。なお、図10は、定格運転時における第1圧縮室(24a)の内圧(破線l)と、第1圧縮室(24a)に対する第1リリーフポート(31a,31b)の開口面積の総和(実線S1)と、第1圧縮室(24a)に対する第3リリーフポート(33)の開口面積(破線S1’)とについて、回転角度に応じた変化を示したものである。また、図11は、定格運転時における第2圧縮室(24b)の内圧(実線m)と、第2圧縮室(24b)に対する第2リリーフポート(32a,32b)の開口面積の総和(実線S2)と、第2圧縮室(24b)に対する第3リリーフポート(33)の開口面積(破線S2’)とについて、回転角度に応じた変化を示したものである。更に、図12は、各圧縮室(24a,24b)の内圧(破線l及び実線m)と、第1圧縮室(24a)に対する第1リリーフポート(31a,31b)及び第3リリーフポート(33)の各開口面積の総和(実線St1)と、第2圧縮室(24b)に対する第2リリーフポート(32a,32b)及び第3リリーフポート(33)の各開口面積の総和(破線St2)とについて、回転角度に応じた変化を示したものである。
図10に示すように、第1圧縮室(24a)では、回転角度が約620°で冷媒の吐出動作が開始される。これに対し、第1リリーフポート(31a,31b)と第1圧縮室(24a)とが連通するタイミングは、回転角度が約370°〜約700°の範囲であり、第3リリーフポート(33)と第1圧縮室(24a)とが連通するタイミングは、回転角度が約420°〜約570°の範囲である。つまり、第1圧縮室(24a)では、吐出動作のタイミングと各リリーフ動作のタイミングとが比較的近くなっている。このため、第1リリーフポート(31a,31b)や第3リリーフポート(33)からは、比較的高圧の冷媒が排出されるので、第1圧縮室(24a)における減圧効果、つまり過圧縮の抑制効果が向上する。
特に、回転角度が約620°〜約700°の範囲においては、第1リリーフポート(31a,31b)のリリーフ動作と、第1圧縮室(24a)の吐出動作とが同じタイミングとなる。従って、この範囲では、吐出ポート(25)の吐出冷媒と同様の圧力の冷媒が、第1リリーフポート(31a,31b)から排出される。その結果、この範囲においては、第1圧縮室(24a)における過圧縮の抑制効果が更に向上する。
加えて、第1リリーフポート(31a,31b)が第1圧縮室(24a)と連通する回転角度の範囲は、第1圧縮室(24a)の内圧(破線l)のピーク(最大点)に跨っている。このため、このピーク前後の回転角度の範囲では、第1リリーフポート(31a31b)のリリーフ動作による過圧縮の抑制効果が効果的に向上する。
図11に示すように、第2圧縮室(24b)では、回転角度が約630°で冷媒の吐出動作が開始される。これに対し、第2リリーフポート(32a,32b)と第2圧縮室(24b)とが連通するタイミングは、回転角度が約420°〜約730°の範囲であり、第3リリーフポート(33)と第2圧縮室(24b)とが連通するタイミングは、回転角度が約570°〜約770°の範囲である。つまり、第2圧縮室(24b)においても、吐出動作のタイミングと各リリーフ動作のタイミングとが比較的近くなっている。このため、第2リリーフポート(32a,32b)や第3リリーフポート(33)からは、比較的高圧の冷媒が排出されるので、第2圧縮室(24b)における減圧効果、つまり過圧縮の抑制効果も向上する。
特に、回転角度が約630°〜約770°の範囲においては、第3リリーフポート(33)のリリーフ動作と、第2圧縮室(24b)の吐出動作とが同じタイミングとなる。従って、この範囲では、吐出ポート(25)の吐出冷媒と同様の圧力の冷媒が、第3リリーフポート(33)から排出されるので、過圧縮の抑制効果が更に向上する。加えて、回転角度が約630°〜約730°の範囲では、第2リリーフポート(32a,32b)及び第3リリーフポート(33)の各リリーフ動作と、第2圧縮室(24b)の吐出動作とが同じタイミングとなるので、過圧縮の抑制効果が効果的に向上する。
また、第2リリーフポート(32a,32b)が第2圧縮室(24b)と連通する回転角度の範囲と、第3リリーフポート(33)が第2圧縮室(24b)に連通する回転角度の範囲の双方が、第2圧縮室(24b)の内圧(破線m)のピークに跨っている。従って、このピーク前後の回転角度の範囲では、第2リリーフポート(32a,32b)と第3リリーフポート(33)との双方による過圧縮の抑制効果が一層効果的に向上する。
以上のように、本実施形態の圧縮機構(20)では、第1リリーフポート(31a,31b)で第1圧縮室(24a)のリリーフ動作が行われ、第2リリーフポート(32a,32b)で第2圧縮室(24b)のリリーフ動作が行われることに加え、第3リリーフポート(33)で双方の圧縮室(24a,24b)のリリーフ動作が行われる。即ち、図12に示すように、第1圧縮室(24a)では、第1リリーフポート(31a,31b)と第3リリーフポート(33)の開口面積の総和が実線St1のように変化することで、比較的高圧の冷媒がこれらのリリーフポート(31a,31b,33)から効率良く排出される。また、第2圧縮室(24b)では、第2リリーフポート(32a,32b)と第3リリーフポート(33)の開口面積の総和が実線St2のように変化することで、比較的高圧の冷媒がこれらのリリーフポート(32a,32b,33)からも効率良く排出される。ここで、第3リリーフポート(33)は、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)との双方のリリーフ動作に兼用されているので、圧縮機構(20)に設けられるリリーフポートの総数を減らすことができる。これにより、例えば定格運転時に各リード弁(37,38,39)を閉状態として冷媒を圧縮する際、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)内に形成される無効空間の総容積が小さくなり、冷媒の圧縮に寄与しない死容積も小さくできる。
また、上述のように本実施形態の圧縮機構(20)では、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)の無効空間の容積の合計Vrについての、圧縮機構(20)の吸入容積Vsに対する比Vr/Vs(以下、無効容積比という)が1%以下となっている。このように、無効容積比を1%以下とすると、死容積に起因する空気調和装置の効率低下を効果的に防止することができる。
この点について図13を参照しながら説明する。図13は、空気調和装置の効率と無効容積比との関係を実験的に調べたものである。ここで、図13の実線nは、空気調和装置の能力比であり、一点鎖線oは、空気調和装置のCOP比を示すものである。また、この際の空気調和装置の運転条件は、標準的な空調条件(ARI条件)であり、リード弁(37,38,39)は全て閉状態となる。図13から明らかなように、無効容積比Vr/Vsが1%より大きくなると、能力比及びCOP比が急激に低下してしまう。一方、本実施形態の圧縮機構(20)のように、無効容積比が1%以下である場合には、能力比及びCOP比はほとんど低下しない。つまり、圧縮機構(20)では、無効容積比を1%以下とすることで、定格運転時においても高効率の運転を行うことができる。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、第1圧縮室(24a)のみに開口する第1リリーフポート(31a,31b)と、第2圧縮室(24b)のみに開口する第2リリーフポート(32a,32b)と、両圧縮室(24a,24b)の双方に開口可能な第3リリーフポート(33)とを設け、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)から過圧縮状態の流体を排出させるようにしている。これにより、第1圧縮室(24a)では、第1リリーフポート(31a,31b)と第3リリーフポート(33)とでリリーフ動作を行うことができ、且つ第2圧縮室(24b)では、第2リリーフポート(32a,32b)と第3リリーフポート(33)とでリリーフ動作を行うことができる。従って、各圧縮室(24a,24b)での冷媒の排出量を充分稼ぐことができ、両圧縮室(24a,24b)における過圧縮を効果的に回避できる。ここで、第3リリーフポート(33)は、両圧縮室(24a,24b)でのリリーフ動作に兼用されているので、両圧縮室(24a,24b)に個別にリリーフポートを設ける場合と比較して、リリーフポートの数量を減らすことができる。従って、リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)に起因する死容積を小さくでき、定格運転時における圧縮効率の低下を防止できる。また、リリーフポートの数量を減らすことにより、工数及び製造コストを削減できる。
また、上記実施形態では、吐出ポート(25)と繋がる状態の第1圧縮室(24a)に対して、第1リリーフポート(31a,31b)を連通可能としている。これにより、比較的高圧の冷媒を第1リリーフポート(31a,31b)から排出でき、第1圧縮室(24a)での過圧縮の抑制効果を高めることができる。また、上記実施形態では、吐出ポート(25)と繋がる状態の第2圧縮室(24b)に対して、第2リリーフポート(32a,32b)及び第3リリーフポート(33)を連通可能としている。これにより、比較的高圧の冷媒を第2リリーフポート(32a,32b)と第3リリーフポート(33)との双方から排出でき、第2圧縮室(24b)での過圧縮の抑制効果を高めることができる。特に、第3リリーフポート(33)は、吐出ポート(25)の近傍に配置されているので、第3リリーフポート(33)の各リリーフ動作による過圧縮の抑制効果を効果的に向上できる。
また、上記実施形態では、第1リリーフポート(31a,31b)や第2リリーフポート(32a,32b)をそれぞれ隣接して設け、隣接するリリーフポート(31a,31b,32a,32b)に跨るように各リリーフ流路(35,36)をそれぞれ設けている。そして、各リリーフ流路(35,36)を各リード弁(37,38)でそれぞれ開閉するようにしている。これにより、リード弁(37,38)の個数を減らすことができる。また、各リリーフポート(31a,31b,32a,32b)を独立して個別に設ける場合と比較すると、死容積を小さくできるので、定格運転時における圧縮効率の低下を一層確実に防止できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としても良い。
上記実施形態では、2つの第1リリーフポート(31a,31b)と、2つの第2リリーフポート(32a,32b)と、1つの第3リリーフポート(33)とを圧縮機構(20)に設けているが、これらのリリーフポートはこれに限るものではない。即ち、例えば第1リリーフポートや第2リリーフポートを1つとしてもよいし、第3リリーフポート(33)を複数としても良い。また、隣接して第3リリーフポート(33)を並設し、これらの第3リリーフポート(33)の流出端に跨るようにリリーフ流路を設けて図3に示すような構成としても良い。
なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、スクロール圧縮機の過圧縮の防止対策について有用である。
図1は、実施形態に係るスクロール圧縮機の全体を示す縦断面図である。 図2は、実施形態に係る圧縮機構の要部を示す横断面図である。 図3は、実施形態に係る圧縮機構の第1、第2リリーフポート近傍の縦断面図である。動作を示す横断面図である。 図4は、実施形態に係る圧縮機構の要部を示す横断面図であって、リード弁を表したものである。 図5は、実施形態に係る圧縮機構の要部を示す横断面図であって、可動スクロールの偏心回転動作を説明するためのものである。 図6は、実施形態に係る圧縮機構の要部を示す横断面図であって、可動スクロール(22)の回転角度が約370°の状態を示したものである。 図7は、実施形態に係る圧縮機構の要部を示す横断面図であって、可動スクロール(22)の回転角度が約390°の状態を示したものである。 図8は、実施形態に係る圧縮機構の要部を示す横断面図であって、可動スクロール(22)の回転角度が約420°の状態を示したものである。 図9は、実施形態に係る圧縮機構の要部を示す横断面図であって、可動スクロール(22)の回転角度が約570°の状態を示したものである。 図10は、実施形態に係る圧縮機構の可動スクロールの回転角度と、第1圧縮室の内圧及びリリーフポートの開口面積との関係を表したグラフである。 図11は、実施形態に係る圧縮機構の可動スクロールの回転角度と、第2圧縮室の内圧及びリリーフポートの開口面積との関係を表したグラフである。 図12は、実施形態に係る圧縮機構の可動スクロールの回転角度と、両圧縮室の内圧及び各リリーフポートの総開口面積との関係を表したグラフである。 図13は、実施形態に係る圧縮機構における無効容積比Vr/Vsと、能力比及びCOP比との関係を表したグラフである。
10 スクロール圧縮機
20 圧縮機構
21 固定スクロール
21a 固定側鏡板部(鏡板)
21b 固定側ラップ(ラップ)
22 可動スクロール
22a 可動側ラップ(ラップ)
24a 第1圧縮室
24b 第2圧縮室
25 吐出ポート
28 吐出空間(吐出室)
31a,31b 第1リリーフポート
32a,32b 第2リリーフポート
33 第3リリーフポート
35 第1リリーフ流路
36 第2リリーフ流路
37 第1リード弁
38 第2リード弁

Claims (5)

  1. 固定スクロール(21)と、該固定スクロール(21)に対して偏心回転運動を行う可動スクロール(22)とを有し、両スクロール(21,22)の渦巻き状のラップ(21b,22b)同士が歯合することで、可動スクロール(22)のラップ(22b)外周面に臨む第1圧縮室(24a)と、該可動スクロール(22)のラップ(22b)内周面に臨む第2圧縮室(24b)とが形成される圧縮機構(20)を備え、
    上記固定スクロール(21)の鏡板(21a)には、その中央部に形成されて各圧縮室(24a,24b)の圧縮流体を吐出空間(28)へ吐出する吐出ポート(25)と、該吐出ポート(25)の外周側に形成されて一端が上記各圧縮室(24a,24b)に開口して他端が上記吐出空間(28)と繋がる複数のリリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)と、該リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)を開閉するためのリリーフ弁(37,38,39)とが設けられるスクロール圧縮機であって、
    上記複数のリリーフポートは、上記両圧縮室(24a,24b)のうちの第1圧縮室(24a)のみに開口するように構成される第1リリーフポート(31a,31b)と、上記両圧縮室(24a,24b)のうちの第2圧縮室(24b)のみに開口するように構成される第2リリーフポート(32a,32b)と、上記可動スクロール(22)の偏心回転運動に伴って第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とに交互に開口するように構成される第3リリーフポート(33)とから成り、
    上記第3リリーフポート(33)は、上記第1圧縮室(24a)において第1リリーフポート(31a,31b)の開口面積が最大となる期間と該第1圧縮室(24a)において第3リリーフポート(33)の開口面積が最大となる期間とが重なり、且つ第2圧縮室(24b)において第2リリーフポート(32a,32b)の開口面積が最大となる期間と該第2圧縮室(24b)において第3リリーフポート(33)の開口面積が最大となる期間とが重なり、且つ第2圧縮室(24b)の吐出動作が開始するタイミングと第2圧縮室(24b)において第3リリーフポート(33)の開口面積が最大となる期間とが重なるように、上記固定スクロール(21)の鏡板(21a)に設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記第1リリーフポート(31a,31b)は、上記固定スクロール(21)のラップ(21b)内周面寄りに設けられ、上記第2リリーフポート(32a,32b)は、上記固定スクロール(21)のラップ(21b)外周面寄りに設けられ、上記第3リリーフポート(33)は、上記固定スクロール(21)のラップ(21b)間の中央に開口するように設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 請求項2において、
    上記第1リリーフポート(31a,31b)は、上記吐出ポート(25)と連通状態の第1圧縮室(24a)に開口可能な位置に設けられ、上記第2リリーフポート(32a,32b)は、吐出ポート(25)と連通状態の第2圧縮室(24b)に開口可能な位置に設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記固定スクロール(21)の鏡板(21a)には、上記第1から第3までのリリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)のうちの少なくとも1つのリリーフポートが、互いに隣接するように並設される一方、該隣接するリリーフポート(31a,31b,32a,32b)の各流出端に跨るように形成されるリリーフ流路(35,36)が設けられ、
    上記リリーフ弁(37,38)は、上記リリーフ流路(35,36)を開閉自在に構成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    上記各リリーフポート(31a,31b,32a,32b,33)の流入端から閉鎖状態のリリーフ弁(37,38,39)までの間の空間の容積の合計をVrとし、上記圧縮機構(20)の吸入容積をVsとすると、Vsに対するVrの比が0.01以下であることを特徴とするスクロール圧縮機。
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