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JP4377596B2 - シンチレータ部材およびその製造方法、並びにシンチレータユニット - Google Patents

シンチレータ部材およびその製造方法、並びにシンチレータユニット Download PDF

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JP4377596B2
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  • Light Receiving Elements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用、工業用のX線撮影等に用いられるシンチレータ部材およびシンチレータユニット、ならびにこれを用いた放射線検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線やγ線を弁別するエネルギー弁別器や、放射線画像を得るイメージセンサなどの放射線検出器として、放射線を可視光に変換するシンチレータが利用されている。このようなシンチレータを利用したものとして、従来、たとえばアモルファスカーボンなどからなる基板の表面にシンチレータを形成したシンチレータパネルがある(たとえば、特許文献1)。
【0003】
また、シンチレータと同質の材料から構成されるシンチレーションファイバを束ねて形成された分布型検出器がある(たとえば、特許文献2)。
【0004】
【特許文献1】
国際公開第WO99/66345号パンフレット(3頁、図1)
【特許文献2】
特開平8−94758号公報(10頁、図11)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献1に開示されているシンチレータパネルは、基板にシンチレータを形成したものであるため、そのシンチレータパネルとしての形状は基板の形状によってほとんど決まってしまう。そのため、種々の形状、大きさの放射線検出器等にシンチレータパネルを用いようとすると、その分、形状の異なるシンチレータパネルを用意しなければならないという問題があった。特に、大型の製品に用いるシンチレータパネルでは、基板を非常に大きなものとする必要が生じ、ここにシンチレータを単結晶で形成するものであるため、その製造は非常に困難なものであった。また、通常のシンチレータパネルではシンチレータの厚さには限界があり、厚いシンチレータが要求される高エネルギー放射線の検出には不向きであった。
【0006】
一方、上記特許文献2に開示されている分布型検出器は、単にシンチレーションファイバを束ねたにすぎないものである。したがって、これを放射線検出器等に用いようとしても、その機能を十分に果たすことができないという問題があった。
【0007】
そこで、本発明の課題は、放射線検出器などの製品に用いる場合に、種々の形状、大きさの製品、特に大型の製品に対応することができるシンチレータ部材およびシンチレータユニットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明に係るシンチレータ部材は、棒状部材の側面に、シンチレータが蒸着によって形成されており、シンチレータは、針状結晶が林立した構造をなしており、針状結晶は、棒状部材における軸方向に対して放射状に形成されているものである。
【0009】
種々の形状、大きさの製品に用いることができるシンチレータ部材とするためには、単にシンチレータを形成するパネルを小型化し、このパネルを複数並べて、種々の製品の大きさ等に対応させることが考えられる。ところが、単にパネルを小型化するとしても、パネルは板状であることから、その小型化にはおのずと限界が生じるものである。
【0010】
これに対して、本発明に係るシンチレータ部材は、棒状部材の側面にシンチレータを形成するものである。このようにシンチレータを形成する支持部材を棒状部材とし、その側面にシンチレータを形成することにより、シンチレータ部材を容易に小型化することができる。したがって、このシンチレータ部材を用いる数を調整することにより、種々の形状、大きさのイメージセンサなどの製品に対して好適に利用することができる。特に、大型の製品を製造する場合あっても、多数のシンチレータ部材を用いることにより、容易に大型の製品を製造することができる。
【0011】
さらに棒状部材の長さを自在に設定することができるために棒状部材の長さを長くすれば結果的にシンチレータの厚さを厚くすることになり、通常のシンチレータパネルでは吸収しない高エネルギー放射線も吸収することができる。
【0012】
ここで、棒状部材が、透光性材料からなるのが好適である。
【0013】
棒状部材が透光性材料からなることにより、シンチレータで可視化された光が棒状部材を通じて、たとえば棒状部材を支持する支持板の方向に案内される。このため、シンチレータで可視化した光を所望の位置に確実に案内することができる。
【0014】
また、棒状部材が、ガラスからなるのが好適である。
【0015】
棒状部材としてガラスを用いることにより、シンチレータで可視化された光を確実に案内するとともに、シンチレータを好適に支持することができる。
【0016】
また、棒状部材が非透光性を有しており、シンチレータが透光性を有する管状部材の中に挿入されている態様とすることができる。
ここで、棒状部材が金属部材からなる態様とすることができる。
【0017】
棒状部材を金属材料で形成することにより、強度の高いシンチレータ部材とすることができる。また、棒状部材を金属材料で形成することにより、シンチレータによって可視化された光を棒状部材の表面を通じて案内することができる。
【0018】
あるいは、棒状部材が、カーボン系材料からなる態様とすることもできる。
【0019】
棒状部材をカーボン系材料で形成することにより、X線などの放射線の入射を妨げないようにすることができる。
【0020】
また、棒状部材が、円柱形状をなす態様とするのが好適である。
【0021】
棒状部材が円柱形状をなすことにより、複数のシンチレータ部材を同一面に並べる場合に、複数のシンチレータを均等に配置するのが容易となる。また、棒状部材にシンチレータを形成する際にも、均等にシンチレータを形成することが容易となる。
【0022】
さらに、棒状部材に形成されたシンチレータの表面に、保護膜が形成されている態様とすることもできる。
【0023】
このように、シンチレータの表面に保護膜を形成することにより、外的要因に基づくシンチレータが物理的、化学的な障害からシンチレータを保護することができる。
【0024】
このとき、保護膜が防湿性を備えるのが好適である。
【0025】
シンチレータは、潮解性が高いものであるので、水分が付着すると潮解しやすくなってしまうが、保護膜が防湿性を備えることにより、シンチレータと水分との接触を好適に防止することができる。したがって、シンチレータの潮解を好適に防止することができる。
【0026】
また、棒状部材に形成されたシンチレータの表面に、反射膜が形成されている態様とするのが好適である。
【0027】
このように、シンチレータの表面に反射膜が形成されていることにより、放射線の入射によるシンチレーション発光によって、シンチレータから発生した可視光をシンチレーション部材の外に漏らさないようにするとともに、検出される可視光の光量を大きくすることができる。
【0028】
他方、上記課題を解決した本発明に係るシンチレータユニットは、上記のシンチレータ部材のいずれかのを束ねて形成されたシンチレータ束を備えているものである。
【0029】
このように、上記のいずれかのシンチレータ部材を束ねて形成することにより、シンチレータ部材の数等を調整することにより、種々の形状、大きさの製品に対して、好適に用いることができる。
【0030】
あるいは、上記のいずれかのシンチレータ部材を複数用意し、複数のシンチレータ部材におけるそれぞれの棒状部材を、同軸上に配置して形成されたシンチレータ列を備える態様とすることもできる。
【0031】
このように、複数のシンチレータ部材を同軸上に配置する態様とすることによっても、製品の形状に応じた態様でシンチレータ部材を利用することができる。
【0032】
また、複数のシンチレータ部材に間に固定部材が介在されて、複数のシンチレータ部材が固定されている態様とすることができる。
【0033】
このように、複数のシンチレータ部材の間に固定部材、たとえば樹脂などを介在させて複数のシンチレータ部材を固定することにより、シンチレータ部材を確実に固定しておくことができる。
また、固定部材が透明樹脂によって形成されている態様とすることができる。
【0034】
また、上記課題を解決した本発明に係るイメージセンサは、上記シンチレータユニットにおける棒状部材に撮像素子が接続されているものである。また、上記シンチレータユニットにおける棒状部材に光電変換素子が接続されている態様とすることもできる。
ここで、上記シンチレータの製造方法として、棒状部材をその軸回りに回転させるとともに、棒状部材の側面にシンチレータ成分を蒸着させ、棒状部材の側面でシンチレータとなる針状結晶を成長させて、シンチレータを針状結晶が林立した構造に形成することができる。
あるいは、棒状部材を吊持部材に吊持させ、吊持部材を回転させるとともに、棒状部材の側面に対して、前記吊持部材の下方に配置された蒸発器で発生したシンチレータ成分を蒸着させ、棒状部材の側面でシンチレータとなる針状結晶を成長させて、シンチレータを針状結晶が林立した構造に形成することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、同一の部材については可能な限り同一の番号を付与し、重複する説明は省略する。また、各図面は説明の理解を容易にするため、誇張ないし省略している部分があり、その寸法比は必ずしも実際のそれとは一致しない。
【0036】
図1は、本実施形態に係るシンチレータユニットを備えるイメージセンサの側断面図、図2は、その内部の平断面図である。図1および図2に示すように、本実施形態に係るイメージセンサMは、シンチレータユニット1を備えている。シンチレータユニット1は、複数のシンチレータ部材2,2…を備えている。複数のシンチレータ部材2,2…は、図2にも示すように、隣接するシンチレータ部材2,2同士の間にほぼ密接した状態で配置されている。
【0037】
シンチレータ部材2は、図3および図4に示すように、棒状部材である円柱状の基材11を備えており、その側面には、X線やγ線などの放射線を可視光に変換するシンチレータ12が全周にわたって放射状に形成されている。基材11は、ガラスで形成されており、放射線透過性を有するとともに、その内部を光が伝播することができるようになっている。基材11は、ガラスのほか、アモルファスカーボン、その他の炭素を主成分とする材料によって形成することもできる。
【0038】
シンチレータ12には、たとえばTlドープのCsIが用いられており、CsIは多数の針状結晶(柱状結晶)が林立した構造を有している。このシンチレータ12は、基材11の周囲の表面に蒸着法によって形成されている。
【0039】
ここで、シンチレータ部材2の製造方法について、図5を参照して説明すると、まず、図5(a)に示すように、基材11を用意し、この基材11をその軸回りに回転させる。基材11を回転させるとともに、基材11の側面に、シンチレータを形成するための材料となるシンチレータ成分を蒸着させる。そのまま図5(b)に示すように、基材11を回転させながらシンチレータ成分を蒸着させると、基材11の表面におけるシンチレータ12が徐々に成長する。そして、図5(c)に示すように、所望の長さまでシンチレータ12が成長した時点で、基材11の回転を止めて、シンチレータ部材2が完成する。
【0040】
また、シンチレータ部材2に形成されたシンチレータ12の表面には、保護膜13が形成されており、シンチレータ12の表面は保護膜13によって覆われている。保護膜13は、たとえばポリパラキシリレンによって構成されており、シンチレータ12の物理的・化学的損傷を防止している。特に、ポリパラキシリレンを用いることにより、高い防湿性を発揮している。シンチレータ12は、潮解性が高いものであるが、ポリパラキシリレンの高い防湿性をもって保護することにより、シンチレータ12の潮解を防止している。保護膜13としては、上記のポリパラキシリレンのほか、たとえばポリパラクロロキシリレンなどのキシレン系樹脂を用いることもできる。
【0041】
さらに、シンチレータ12の表面には、保護膜13を介して、反射膜となる金属反射膜14が形成されている。金属反射膜14は、たとえばアルミニウムなどの金属によって構成されており、保護膜13を介してシンチレータ12の表面を覆っている。そして、シンチレータ12によって可視化された光がシンチレータ12の外側にもれるのを防止している。金属反射膜14としては上記のアルミニウム(Al)のほか、種々のものが挙げられ、たとえばAl,Ag,Cr,Cu,Ni,Ti,Mg,Rh,PtおよびAuからなる群の中の物質を含む材料を用いることができる。
【0042】
これらの複数のシンチレータ部材2,2…は、図1および図2に示すように、下面が開放されたケース3に収容されている。ケース3は、放射線透過性を有するたとえば樹脂で形成されているが、たとえばガラス管、アモルファスカーボン、その他の炭素を主成分とする材料から形成されている態様とすることもできる。複数のシンチレータ部材2,2…は、ケース3の内側において、たとえば透明の樹脂からなる固定部材によって固定されて束ねられており、ケース3の内側を極力埋め尽くすようにして配置されている。固定部材はたとえば溶融した樹脂を固めることによって形成されており、溶融した状態の樹脂をケース3に流し込むとともに、溶融した樹脂に複数のシンチレータ部材2,2…を含浸させ、樹脂を冷却して固化させることによって、複数のシンチレータ部材2,2…を固定することができる。
【0043】
さらに、シンチレータユニット1におけるケース3の開放面には、撮像素子となる固体撮像素子20が配置されている。撮像素子となる固体撮像素子20には、シンチレータ部材2における基材11の端部が接続されており、固体撮像素子20は、基材11を介して伝播された光を受光する。
【0044】
以上の構成を有する本実施形態に係るイメージセンサにおける作用について説明する。
【0045】
本実施形態に係るイメージセンサMにおいては、ケース3における開放面に対向する位置にある入射面から、放射線を入射する。入射面から入射した放射線は、そのまま直進し、やがて金属反射膜14および保護膜13を透過して、シンチレータ部材2におけるシンチレータ12に衝突する。シンチレータ12に放射線が衝突することにより、シンチレータ12がシンチレーション発光し、シンチレータ12から可視光が発生する。シンチレータ12で発生した可視光は、直接基材11または金属反射膜14に向けて発せられる。ここで、直接基材11に向かった可視光は、そのまま基材11に入射し、基材11内を移動して固体撮像素子20に到達する。また、金属反射膜14に向かった可視光は、金属反射膜14に反射され、やがて基材11に入射する。こうして基材11に入射した可視光は、基材11を移動して固体撮像素子20に到達する。
【0046】
このように、ケース3の入射面から入射した放射線は、そのまま直進してシンチレータ部材2におけるシンチレータ12によって可視光に変換され、基材11を通じて固体撮像素子20に伝播される。したがって、入射面から入射した放射線がそのまま可視化されて固体撮像素子20に撮影されることになるので、イメージセンサとしての機能を果たすことになる。
【0047】
ここで、本実施形態に係るイメージセンサでは、複数のシンチレータ部材2,2…を束ねてシンチレータ束を形成している。このため、たとえば違う形状や大きさのイメージセンサを製造する場合であっても、シンチレータ束を形成するシンチレータ部材の数や束ね方を適宜調整することにより、製造しようとするイメージセンサの形状等に合わせたシンチレータ束を容易に製造することができる。したがって、イメージセンサの形状や大きさにかかわらず、本実施形態に係るシンチレータ部材を好適に利用することができる。しかも、多数のシンチレータ部材を用いることにより、大型のイメージセンサを製造する際にも、イメージセンサに用いられるシンチレータ部分(シンチレータユニット)を容易に製造することができる。
【0048】
また、シンチレータ部材は、次のようにして製造することができる。図6は、シンチレータ部材の他の製造工程を説明する工程図である。この製造工程では、図6(a)に示すように、複数の基材11,11…を吊持することができる吊持部材30が用いられている。このときの基材11としては、たとえば直径が0.5mm、長さ100mmのガラスファイバが用いられる。
【0049】
吊持部材30は、鉛直方向に延在する回転軸31を有しており、回転軸31には、吊持棒32が取り付けられている。そして、吊持棒32には、複数、本実施形態では5本の基材11,11…が吊持されており、回転軸31を回転させることにより、吊持棒32が回転軸31回りに回転する。また、吊持部材30の下方位置には、シンチレータ成分を蒸発させる蒸発器33が載置されている。
【0050】
この状態で、吊持棒32を回転させながら蒸発器33によって、たとえばCsI:Tlからなるシンチレータ成分を蒸発させる。すると、図6(b)に示すように、基材11の周囲には、徐々に、シンチレータが成長していく。そのままさらに吊持棒32を回転させながら蒸発器33によってシンチレータ成分を蒸発させることにより、図6(c)に示すように、所望の厚さ、たとえば0.5mmまでシンチレータ12が成長する。このあと、所定のアニール工程を経て、シンチレータ部材2が完成する。この製法でシンチレータ部材2を製造することにより、大量のシンチレータ部材2を短時間で製造することができる。
【0051】
こうして製造されたシンチレータ部材2,2…を、それぞれポリパラキシリレンからなる保護膜13によって覆ってコーティングする。それから、図7に示すように、ガラス管40の中に複数のシンチレータ部材2,2…をできる限り隙間をなくした状態で詰め込んで収容する。続いて、図8に示すように、ガラス管40の中に透明な樹脂を充填し、脱泡した後に固化させて固定部材41を形成し、シンチレータ母材42を製造する。シンチレータ母材42が製造されたら、図9に示すように、ガラス管40およびその内容物を、薄刃カッターを用いて約20mmの長さに切断する。それから、シンチレータ部材2の表面に保護膜を形成したのと同様の手順によってカットした面を保護する保護膜43を形成してシンチレータユニット50が製造される。このシンチレータユニット50におけるシンチレータ部材2,2…の並列方向に交差する一面側から放射線を入射し、この一面に対向する他面側に、図示しない固体撮像素子などを配置することにより、放射線検出器とすることができる。
【0052】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、棒状部材である基材としてガラス製のものを用いているが、他の透光性を有する材料を用いることができる。また、シンチレータ部材の強度を高くするためには、基材として金属製のものを用いることもできるし、放射線の入射を妨げないようにするために、カーボン系の材料を用いることもできる。なお、棒状部材として金属やカーボンなどの非透光性部材を用いる場合、基材に蒸着形成したシンチレータ部材をガラス等の透光性の管状部材の中に挿入して、透光性の管状部材をライトガイドとして光を導光することが可能となる。
【0053】
また、上記実施形態では、棒状部材である基材として円柱形状のものを用いているが、これに限定されるものではなく、たとえば角柱状のものや楕円柱状のものなどを用いることもできる。さらに、棒状部材は柱状体に限定されるものではなく、たとえば円錐、角錐などの錐体形状のものやその頂部が切断された形状のもの、あるいは高さ方向中央部がくびれたひょうたん型のものなどを用いることもできる。また、上記実施形態では、シンチレータユニットを形成するにあたり、シンチレータ部材を、その軸方向に交差(直交)する方向に並べてシンチレータ束を形成しているが、それぞれ同軸上に配置して束ねた態様とすることもできる。
【0054】
さらに、上記実施形態では、ケース3の内側に直接固定部材で固められたシンチレータ束を収容しているが、たとえばケースの内側に金属反射膜などの反射膜および保護膜の少なくとも一方を介在させる態様とすることもできる。このとき、反射膜や保護膜は、ケース3の内側面に貼り付けるなどして形成することができる。あるいは、上記実施形態では、固定部材を用いてシンチレータ束を形成しているが、シンチレータ部材をケースや固体撮像素子に固定することでシンチレータ束を形成する態様とすることもできる。
【0055】
他方、イメージセンサとして、シンチレータユニットに固体撮像素子を取り付けたものを用いているが、たとえば光電子増倍管などの光電変換素子を用いることもできる。この場合、光電変換素子を所定の画像処理回路を介してモニタに接続することにより、イメージセンサとして用いることができる。また、放射線検出器としては、イメージセンサのほか、エネルギー弁別器などに利用することもできる。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明によれば、放射線検出器などの製品に用いる場合に、種々の形状、大きさの製品、特に大型の製品に対応することができるシンチレータ部材およびシンチレータユニットを提供することができる。
【0057】
また、上記実施形態では、シンチレータとしてCsI(Tl)が用いられているが、これに限らず、たとえばCsI(Na)、NaI(Tl)、LiI(Eu)、Ki(Tl)等を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シンチレータユニットを備えるイメージセンサの側断面図である。
【図2】シンチレータユニットを備えるイメージセンサの平断面図である。
【図3】シンチレータ部材の平断面図である。
【図4】シンチレータ部材の側断面図である。
【図5】シンチレータ部材の製造工程を示す工程図である。
【図6】シンチレータ部材の他の製造工程を示す工程図である。
【図7】シンチレータ部材をガラス管に収容した状態を示す側断面図である。
【図8】シンチレータ母材の側断面図である。
【図9】シンチレータ母材を切断したシンチレータユニットの側断面図である。
【符号の説明】
1,50…シンチレータユニット、2…シンチレータ部材、3…ケース、11…基材、12…シンチレータ、13…保護膜、14…金属反射膜、20…固体撮像素子、30…吊持部材、31…回転軸、32…吊持棒、33…蒸発器、40…ガラス管、41…固定部材、42…シンチレータ母材、43…保護膜、M…イメージセンサ。

Claims (18)

  1. 棒状部材の側面に、シンチレータが蒸着によって形成されており、
    前記シンチレータは、針状結晶が林立した構造をなしており、
    前記針状結晶は、前記棒状部材における軸方向に対して放射状に形成されていることを特徴とするシンチレータ部材。
  2. 前記棒状部材が、透光性材料からなる請求項1に記載のシンチレータ部材。
  3. 前記透光性材料が、ガラスからなる請求項2に記載のシンチレータ部材。
  4. 前記棒状部材が非透光性を有しており、
    前記シンチレータが透光性を有する管状部材の中に挿入されている請求項1に記載のシンチレータ部材。
  5. 前記棒状部材が、金属材料からなる請求項4に記載のシンチレータ部材。
  6. 前記棒状部材が、カーボン系材料からなる請求項4に記載のシンチレータ部材。
  7. 前記棒状部材が、円柱形状をなす請求項1〜請求項6のうちのいずれか1項に記載のシンチレータ部材。
  8. 前記棒状部材に形成されたシンチレータの表面に、保護膜が形成されている請求項1〜請求項7のうちのいずれか1項に記載のシンチレータ部材。
  9. 前記保護膜が、防湿性を備える請求項8に記載のシンチレータ部材。
  10. 前記棒状部材に形成されたシンチレータの表面に、反射膜が形成されている請求項1〜請求項9のうちのいずれか1項に記載のシンチレータ部材。
  11. 請求項1〜請求項10のうちのいずれか1項に記載のシンチレータ部材を複数束ねて形成されたシンチレータ束を備えているシンチレータユニット。
  12. 請求項1〜請求項10のうちのいずれか1項に記載のシンチレータ部材を複数用意し、前記複数のシンチレータ部材におけるそれぞれの前記棒状部材を、同軸上に配置して形成されたシンチレータ列を備えるシンチレータユニット。
  13. 前記複数のシンチレータ部材の間に固定部材が介在されて、前記複数のシンチレータ部材が固定されている請求項11または請求項12に記載のシンチレータユニット。
  14. 前記固定部材が透明樹脂によって形成されている請求項13に記載のシンチレータユニット。
  15. 請求項11〜請求項14のうちのいずれか1項に記載されたシンチレータユニットにおける前記棒状部材に撮像素子が接続されている放射線検出器。
  16. 請求項11〜請求項14のうちのいずれか1項に記載されたシンチレータユニットにおける前記棒状部材に光電変換素子が接続されている放射線検出器。
  17. 棒状部材をその軸回りに回転させるとともに、前記棒状部材の側面にシンチレータ成分を蒸着させ、前記棒状部材の側面でシンチレータとなる針状結晶を成長させて、前記シンチレータを針状結晶が林立した構造に形成することを特徴とするシンチレータ部材の製造方法。
  18. 棒状部材を吊持部材に吊持させ、前記吊持部材を回転させるとともに、前記棒状部材の側面に対して、前記棒状部材の下方に配置された蒸発器で発生したシンチレータ成分を蒸着させ、前記棒状部材の側面でシンチレータとなる針状結晶を成長させて、前記シンチレータを針状結晶が林立した構造に形成することを特徴とするシンチレータ部材の製造方法。
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