JP4373582B2 - ミシンの送り歯待避装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はミシンの送り歯待避装置に係り、特に、縫製作業の開始前に、押え金を上昇させて縫製品布地を縫製作業の初期位置に準備したり、縫製品布地を変移して他の縫製作業位置に配置する場合に、送り歯を針板の上面から退行させることができるミシンの送り歯待避装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来から、ミシンの送り歯制御機構では、押え金との間で布送りする送り歯は、縫製過程において楕円形の運動が付与される。詳述すると、送り歯は、針板の下方に位置する不作動位置から針板の上方に位置する作動位置に上昇され、縫製品布地の送り方向前方に前進され、再び針板の下方に位置する不作動位置に下降し後方に後退され、再び針板の上方に位置する作動位置に上昇するステップを繰り返し、楕円形の運動が付与される。
【0003】
この場合、針の運動及び送り歯の運動は共に、縫製品布地の前進送りを、針が上死点の位置付近にあるときに実行され、したがって針が上昇した際に送り歯は針板の上面から突出するように同期して作動される。
【0004】
そこで、縫製作業の開始前に、押え金を上昇させて縫製品布地を縫製作業の初期位置に準備したり、縫製品布地を変移して他の縫製作業位置に配置する場合、送り歯が針板の上面から突出している状態では、それらの空間が狭くその摩擦により準備、変移することが面倒で送り歯は寧ろ邪魔となる。
【0005】
このような背景で縫製作業の開始前に、押え金を上昇させて縫製品布地を縫製作業の初期位置に準備したり、縫製品布地を変移して他の縫製作業位置に配置する際に、その都度、送り歯を針板の上面から下降させる手動装置が提案されている。
【0006】
また、このように押え金を上昇させて縫製品布地を縫製作業の初期位置に準備したり、縫製品布地を変移して他の縫製作業位置に配置したりする際に、押え上げレバーの押え上げ・下げ操作により押え棒が、その都度、押え上げ・下げされる。このため、押え金を上昇させて縫製品布地を縫製作業の初期位置に準備したり、縫製品布地を変移して他の縫製作業位置に配置する際には、押え上げレバーの押え上げ・下げ操作で押え棒による押え金と送り歯との離反、圧接操作に加えて、送り歯を針板の上面から下降させる操作を必要とする。このことは送り歯を針板の上面から下降させた後に、再度押え金を下降させ、かつ送り歯を針板の上面から上昇させて縫製作業を行う場合にもあてはまる。このためミシンの送り歯制御機構について、幾つかの構成が例えば実公昭62−34536号(特開昭59−174188号)公報、実公平1−35729号公報、特開平5−277271号公報に開示されている。
【0007】
実公昭62−34536号(特開昭59−174188号)公報に開示されたミシンの送り金の制御装置は、送り金の垂直持ち上げのための行程装置と駆動軸との間に設けられ、行程装置は軸の一端部に旋回レバーが回動自在に固定され、この旋回レバーの近傍には連結ヘッドが当該軸に固定されており、さらに、垂直軸に旋回可能に軸承されたベルクランクが、駆動軸に固定されたカム円板に常時接触し且つ旋回レバーに係合している。また、行程装置の軸に平行な連結ピンによって旋回レバーと連結ヘッドとを連結・解放する連結装置を備えている。
【0008】
このようなミシンの送り金の制御装置によれば、連結装置によって旋回レバーと連結ヘッドとが連結されている場合には、駆動軸が回転するとカム円板がベルクランクを揺動させ、このベルクランクの揺動に基づき旋回レバーが揺動するので、連結ピンを介して連結ヘッドも揺動する。この連結ヘッドが揺動することにより、行程装置が送り金にほぼ四角形状の運動を与えることになる。また、連結装置によって旋回レバーと連結ヘッドとが解放されている場合には、旋回レバーが揺動しても連結ヘッドが従動しないので、送り金を針板上面から下降させておくことが可能になる。
【0009】
しかしながら、このミシンの送り金の制御装置の連結装置は、旋回レバーおよび連結ヘッドと共に揺動せざるを得ない構成であるにも拘らず、実公昭62−34536号(特開昭59−174188号)公報に開示された内容では、揺動可能な技術が実現可能なほどに開示されていない。
【0010】
また、実公平1−35729号公報に開示された送り歯下降機構は、上軸に上下偏心カムを装着し、上下ロッドを介して調節体の角ゴマに連結し、該角ゴマから上下送りリンク、上下送り腕、上下送り二又を介して送り歯を連結し、さらに、調節体に調節体リンクを、この調節体リンクに接触するカムをそれぞれ設けた構成から成るものである。
【0011】
このような送り歯下降機構によれば、押え上げと連動する押え上げ押し棒を上昇させると、カムが回動して調節体リンクを押し下げ、調節体を回動させて上下送りリンク、上下送り腕、上下送り二又を回動させるので、送り歯を下降させることができる。
【0012】
しかしながら、このような送り歯下降機構では、送り歯の針板上面からの突出量の設定が極めて難しくなる組立上の難点があるので、使用時の突出量が定まらず縫製が不安定になる虞があった。
【0013】
さらに、特開平5−277271号公報に開示された送り歯下降装置は、上面に送り歯が固定された送り台と、一端が機枠に揺動可能に支持され他端が送り台の一端にヒンジ連結された水平送りリンクと、一端が機枠に揺動可能に支持された上下送り腕と、一端が送り台の他端にヒンジ連結された上部上下送りリンクと、一端が上下送り腕の他端にヒンジ連結された下部上下送りリンクと、上部上下送りリンクおよび下部上下送りリンクの各他端に形成された各孔に挿通される軸を有するスライダと、スライダを上下方向に摺動可能に保持する支点溝ブロックと、水平方向に進退するロッドを有し、その先端が支点溝ブロックに固定されたアクチュエータとにより構成されている。
【0014】
このような送り歯下降装置によれば、縫製終了時の押え金の上昇に同期して、上部、下部上下送りリンクのヒンジ連結部が水平方向に移動するので、送り歯の下降が行われ、縫製再開1針目の送り歯戻し運動時に、上部、下部上下送りリンクのヒンジ連結部が元に戻されるので、送り歯を復帰させることができる。
【0015】
しかしながら、このような送り歯下降装置では、スライダの支点溝ブロックを摺動させるための溝の加工に高度の加工技術を要するので、製造コストを上げる一因になっている。また、この部分は摺動するために、磨耗が激しくガタが発生しやすくなるので、耐久性が悪くなり送り力低下や雑音の発生を招くことになる。
【0016】
このように、これら従来のミシンの送り歯制御機構においては、機構が複雑であり、高価な部品を必要とし、製造が面倒であり、耐久性に劣るという多くの難点があった。
【0017】
また、偏平縫いミシンにおいては、このような送り歯制御機構を備えていなかったが、最近、この偏平縫いミシンでニットなどの厚物の縫製品布地を縫えるようになったことに伴い、縫製作業の開始前に、押え金を上昇させて縫製品布地を縫製作業の初期位置に準備したり、縫製品布地を変移して他の縫製作業位置に配置したりする際、送り歯を針板の上面から下降させる必要性が生じている。
【0018】
本発明は上述した難点に鑑みなされたもので、機構が簡素で廉価な部品で構成され、而も製造が容易であり、耐久性に優れたミシンの送り歯待避装置を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成する本発明のミシンの送り歯待避装置は、駆動軸から水平送り運動を作る水平送り駆動部及び上下運動を作る上下駆動部により上下運動に応じて針板の上面からそれぞれ突出、退行する楕円運動を行なう送り歯と、押え上げレバーの押え上げ・下げ操作により押え棒を介して送り歯とそれぞれ離反、圧接する押え金とを備え、押え金が送り歯と圧接した状態で送り歯と押え金の間に布地を挟持して布送りするミシンの送り歯待避装置であって、上下駆動部と送り歯との間に、押え上げレバーの押え上げ操作に連動して送り歯へ伝達される上下運動を遮断して送り歯を針板の上面から退行する位置に待避させ、押え上げレバーの押え下げ操作に連動して上下運動を送り歯へ伝達させる送り歯作動クラッチを介在させた構成であり、送り歯作動クラッチは、送り歯を担持し水平送り駆動部に接続され下方に弾撥された送り土台に係合して送り歯に上下運動を行なう揺動部材と、上下駆動部に接続され揺動部材に揺動運動を与える駆動腕と、揺動部材に枢支され駆動腕に噛合し、この噛合状態に弾撥された噛合クラッチ部材と、押え上げレバーの押え上げ・下げ操作に応じて噛合クラッチ部材を前記駆動腕とそれぞれ解放、噛合させるクラッチ制御レバーとを有する。
【0020】
このミシンの送り歯待避装置によれば、押え上げレバーの押え上げ操作により送り歯作動クラッチが送り歯へ伝達される上下運動を遮断して送り歯を針板の上面から退行する位置に待避させることができるので、縫製品生地を押え金と針板との間に送り歯の妨害なしに着脱することができる。
【0021】
このように構成された送り歯作動クラッチによれば、押え上げレバーを押え下げ操作すると、クラッチ制御レバーによるクラッチ制御で噛合クラッチ部材が駆動腕に噛合状態に弾撥されるので、駆動腕は上下駆動部の上下運動に基づき噛合クラッチ部材を介して揺動部材に揺動運動を与えることができる。これにより、揺動部材に係合している送り土台が送り歯に上下運動を行なわせる。一方、押え上げレバーを押え上げ操作すると、クラッチ制御レバーによるクラッチ制御で噛合クラッチ部材が噛合状態に弾撥された駆動腕から開放されるので、駆動腕は揺動部材に揺動運動を与えることができなくなる。これにより、揺動部材に係合している送り土台は下方に弾撥された状態を維持できるので、送り歯を針面の上面から退行する位置に待避させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のミシンの送り歯待避装置における好ましい実施の形態例を偏平縫いミシンの送り歯待避装置に適用した例について図面にしたがって説明する。
【0023】
本発明のミシンの送り歯待避装置が適用される偏平縫いミシンは図1に示すように、上下直線往復運動する針留め2に固定された例えば2本の針3A、3Bと、2本の針3A、3Bの運動軌跡と交差するように円弧往復運動する1つのルーパ(図示せず)と、このルーパが下方に配設され2本の針3A、3B用の針落ち孔が設けられた針板4と、針板4の上面4aから突出、退行する楕円運動を行う送り歯5と、押え上げレバー45を押え下げ操作することにより送り歯5と共に縫製生地を挟持する押え金6とを備えている。なお、針留め2、ルーパおよび送り歯5は、駆動軸7の回転によってそれぞれの往復運動を行う。
【0024】
送り歯5は主送り歯5A、副送り歯5B(図2、図3、図4、図5)から構成され、差動送り機構20によって布送りを行っている。この差動送り機構20は、駆動軸7から水平送り運動を作る水平送り駆動部200(図2、図3、図4、図5)と、駆動軸7から上下運動を作る上下駆動部2000(図2、図3、図4、図6)とを備えている。
【0025】
水平送り駆動部200は図2、図3、図5に示すように、送り歯5である主送り歯5Aおよび副送り歯5Bがそれぞれ布送り方向に前後するように主送り歯取付軸201、副送り歯取付軸202に固定され、主送り歯取付軸201、副送り歯取付軸202は送り土台203の2つの支持部203a、203bに摺動自在に支持されている。これら主送り歯取付軸201および副送り歯取付軸202には主送り駆動体204および副送り駆動体205が嵌装されており、主送り歯取付軸201は主送り駆動体204に固定され、副送り駆動体205に対しては摺動自在になっている。
【0026】
同様に副送り歯取付軸202は副送り駆動体205に固定され、主送り駆動体204に対しては摺動自在になっている。これら部材を支持する送り土台203は、円筒状のボス部203cを有し、この円筒状のボス部203cで土台軸206に支持されている。土台軸206は機枠1(図1)に枢支される。
【0027】
また、駆動軸7(図5)には当該駆動軸7の回転を水平運動に変換する水平送りカム207(図5)が固定され、この水平送りカム207には水平送りロッド208(図5)が嵌合されている。水平送りロッド208の一端は主送り駆動腕209の一端209aに連結され、主送り駆動腕209の長方形の孔209bには主送りスライドブロック210が2つの止め部材211、212で挟持され摺動自在に支持されている。主送りスライドブロック210は送り土台203の円筒状のボス部203cに近い部分に揺動軸213(図5)によって支持されている。主送り駆動腕209の他端209cは、主送りリンク214を介して主送り歯取付軸201に固定された主送り駆動体204に連結されている。
【0028】
また、送り土台203には主送り駆動腕209が取付けられる側の反対側に副送りスライドブロック215(図5)が揺動軸213によって支持されており、この副送りスライドブロック215は副送り駆動腕216の長方形の孔216a内に2つの止め部材217、218で挟持されて摺動自在に支持されている。副送り駆動腕216には、主送りスライドブロック210および主送り駆動腕209の揺動運動を伝達する連結ロッド219が連結されている。連結ロッド219は、主送り駆動体204に連結されている。一方、副送り駆動腕216の上部端216bは、副送りリンク220を介して副送り歯取付軸202に固定された副送り駆動体205に連結されている。
【0029】
このように構成された水平送り駆動部200には、主送りを調節するために送り目調節ダイヤル221(図1、図5)が設けられている。この送り目調節ダイヤル221は送りダイヤル軸222(図5)を介して間欠運動可能な略半円板223に固定され、略半円板223はリンク224および調節板225を介して調節腕226に連結されている。調節腕226は土台軸206に軸支され、腕部226aは調節リンク227を介して主送り駆動腕209の一端209aに連結されている。なお、副送りを調節するために、差動調節レバー228(図4)がミシンの正面から見て右側面に設けられている。
【0030】
この差動調節レバー228は図6に示すように、腕部228aが形成されこの腕部228aに差動調節リンク229の一端が連結されて、機枠1(図4)の所定部位に回動自在に軸着されている。差動調節リンク229の他端は間欠運動可能な差動調節腕230の一端に固定され、この差動調節腕230は土台軸206に軸支されている。また、この差動調節腕230と送り土台203との間には、調節腕231(図3、図4、図5)が土台軸206に固定されている。この調節腕231の腕部231aは調節リンク232を介して副送り駆動腕216の下部端216cに連結されている(図5)。
【0031】
このような水平送り駆動部200の主送り歯5Aおよび副送り歯5Bは、後述する機枠1に摺動可能に取着された押え棒41の下端に固定された押え金6とによって布を、適切な布送り量で移動させることができる。
【0032】
上下駆動部2000は図2、図3、図7に示すように、駆動軸7に固定され当該駆動軸7の回転を上下運動に変換する偏心カム233を備え、この偏心カム233には上下ロッド234の一端が嵌合されている。この上下ロッド234の他端は図8に示すように、駆動軸7の回転により駆動する上下駆動部2000と送り歯5との間に、押え上げレバー45(図1)の押え上げ操作に連動して送り歯5へ伝達される上下運動を遮断して送り歯5を針板4の上面4aから退行する位置に待避させ、押え上げレバー45の押え下げ操作に連動して上下運動を送り歯5へ伝達させる送り歯作動クラッチ10に連結されている。
【0033】
この送り歯作動クラッチ10は図2、図3、図7に示すように、送り歯5を担持し水平送り駆動部200に接続され下方に弾撥された送り土台203に係合して送り歯5に上下運動を行う揺動部材11と、上下駆動部2000に接続され揺動部材11に揺動運動を与える駆動腕12と、揺動部材11に枢支され駆動腕12に噛合し、この噛合状態に弾撥された噛合クラッチ部材13と、押え上げレバー45の押え上げ・下げ操作に応じて噛合クラッチ部材13を駆動腕12とそれぞれ解放、噛合させるクラッチ制御レバー14とを有している。
【0034】
揺動部材11は、機枠1の所定部位に一端が固定された取付軸15に回動可能に嵌合され、且つ先端部11aに突設されたピン16にはEリング17によってローラ18が回動自在に装着されている。なお、先端部11aは、当該揺動部材11が回動した際に略上下方向の円弧状運動ができるような位置に形成されている。このように構成される揺動部材11から上下運動を取り出すために、上下駆動腕19が送り土台203に設けられる。この上下駆動腕19は、上端に細長い平坦部19aを有する屈曲した部材で、送り土台203の側面に屈曲部の一部がねじ止めされ、平坦部19a先端の屈曲部が揺動部材11に設けられたローラ18と係合している。さらに屈曲部とローラ18との係合を確実なものとするために、機枠1の所定部位と上下駆動腕19との間に引張りばね235が張設され(図5)、機枠1の所定部位に枢支されている土台軸206を中心にして時計方向(右回り方向)に付勢されている。また、揺動部材11は、機枠1の所定部位との間に引張りばね31が張設され、常時、反時計方向(左回り方向)に付勢されているが、機枠1の所定部位に突設されたピン32により反時計方向への回転量が規制されている。これにより、揺動部材11に設けられたローラ18に係合している上下駆動腕19が必要以上に下がって、ルーパ等に衝突してしまうことを防ぐことができる。
【0035】
駆動腕12は、揺動部材11に重なるように、一端が取付軸15に回動可能に嵌合され、他端が上下ロッド234の他端に連結されている。この駆動腕12の上端には切欠き12aが、後述する噛合クラッチ部材13に噛合可能に形成されている。
【0036】
噛合クラッチ部材13は、揺動部材11の駆動腕12が重なる面側で、駆動腕12の切欠き12a側を覆うように一端13bが枢支、例えば、揺動部材11の所定部位に突設されたピン33に回動自在に装着され、さらに駆動腕12の切欠き12aに噛合可能な凸部13aが形成されている。また、噛合クラッチ部材13の他端13cと、揺動部材11の所定部位との間には引張りばね34が張設され、噛合クラッチ部材13を揺動部材11に突設されたピン33を中心にして、常時、時計方向に付勢するようになっている。これにより、噛合クラッチ部材13の凸部13aと駆動腕12の切欠き12aとが嵌合している場合には、噛合クラッチ部材13と駆動腕12とを噛合状態で保持させることができる。
【0037】
クラッチ制御レバー14は、揺動部材11に重ねられた駆動腕12にさらに重ねられ取付軸15に回動可能に嵌合されている。クラッチ制御レバー14の一端には、当該クラッチ制御レバー14が反時計方向に回転したときに、噛合クラッチ部材13の他端13cに当接する腕部14aが形成されている。また、このクラッチ制御レバー14には、後述する押え上げレバー45の押え上げ・下げ操作により連動する送り歯待避用連動ワイヤ35の一端を引っ掛けることができるワイヤ掛け14bが形成されている。さらに、このクラッチ制御レバー14にはねじりばね36(図7)が重ねられ取付軸15に回動可能に嵌合されている。このねじりばね36の一方の腕36aはクラッチ制御レバー14のワイヤ掛け14bに係合され、他方の腕36bは取付プレート37の所定部位に掛け留めされている。したがって、クラッチ制御レバー14は、このねじりばね36の弾撥力により、常時、時計方向に付勢されているので、腕部14aは噛合クラッチ部材13の他端13cとは非接触状態になっている。なお、取付軸15の他端は、機枠1の所定部位に固定された取付プレート37に固定されている。
【0038】
押え金6は図1に示すように、機枠1に上下動可能に装着された押え棒41の下端に固定され、この押え棒41の所定位置には押え棒だき42が固定されている。押え棒だき42は、当該押え棒だき42の上部の押え棒41に巻着するように設けられ当該押え棒41の上端に螺合される押え調節ねじ43によって弾撥力が調節される押えばね44の押圧力によって、押え金6を針板4の上面4aに圧接している。また、押え棒だき42には、機枠1に回動自在に軸着された押え上げレバー45のカムが係合され、押え上げレバー45を押え上げ操作すると当該押え棒だき42が上昇して押え金6は送り歯5から離反し、この状態から押え上げレバー45を押え下げ操作すると当該押え棒だき42が下降して押え金6は送り歯5に圧接する。
【0039】
この押え棒だき42には、送り歯作動クラッチ10のクラッチ制御レバー14に引っ掛けられた送り歯待避用連動ワイヤ35を、押え上げレバー45の押え上げ・下げ操作に基づき連動させる連動機構50が係合されている。この連動機構50は、上下摺動自在に機枠1の所定部位に支持されその下端部51bがL形に形成されて、押え棒だき42および押え上げレバー45間に挿入される係合腕51と、この係合腕51に突設されたピン51aに係合され、機枠1の所定部位に軸支された連動軸52の一端に固定されるU字形ガイド53と、この連動軸52の他端に固定され送り歯待避用連動ワイヤ35の他端を引っ掛けることができるワイヤ掛け54とから構成されている。なお、この送り歯待避用連動ワイヤ35は、機枠1内でスムーズに移動可能にするために、滑車55、56に巻き掛けられ張架されている。
【0040】
このような連動機構50は、押え上げレバー45の押え上げ・下げ操作に従動して押え棒だき42と共に係合腕51が上下動するので、この係合腕51のピン51aに係合するU字形ガイド53が連動軸52を回動させ、この連動軸52に固定されているワイヤ掛け54が送り歯待避用連動ワイヤ35を引張たり、弛めたりすることになる。これにより、送り歯待避用連動ワイヤ35にて送り歯作動クラッチ10を作動させることができる。
【0041】
このように構成された偏平縫いミシンにおけるミシンの送り歯待避装置の動作について、図9、図10、図11、図12を適宜、参照して説明する。
【0042】
まず、縫製品生地を縫製作業の初期位置に準備したり、縫製品生地を変移して他の縫製作業位置に配置するために、押え上げレバー45を押え上げ操作して押え金6を上昇させる。
【0043】
この押え上げレバー45の押え上げ操作により、押え棒だき42が上昇するので、この押え棒だき42に係合されている連動機構50が送り歯待避用連動ワイヤ35を引張ることになる。送り歯待避用連動ワイヤ35が引張られると、送り歯作動クラッチ10のクラッチ制御レバー14が、ねじりばね36の弾撥力に抗して反時計方向に回転するので、このクラッチ制御レバー14の腕部14aが噛合クラッチ部材13の他端13cを、引張りばね34の弾撥力に抗して押し上げることになる。これにより、噛合クラッチ部材13の凸部13aが駆動腕12の切欠き12aから外れるので、噛合クラッチ部材13を駆動腕12から解放することができる(図9)。
【0044】
このような送り歯作動クラッチ10のクラッチ解除動作により、揺動部材11が回動自由な状態になっているので、当該揺動部材11は引張りばね31の弾撥力により、ピン32に当接するまで反時計方向に回転する。したがって、このクラッチ動作前の送り歯5が針板4の上面4aから突出していても、揺動部材11に設けられたローラ18が円弧状運動をしながら下方向へと移動することから、このローラ18に係合している上下駆動腕19は引張りばね235の弾撥力により、土台軸206(図3、図4)を中心にして時計方向に回転しながら下がるので、当該送り歯5を針板4の上面4aから退行する位置に待避させることができる(図9)。
【0045】
これにより、縫製作業開始前に、押え金6を上昇させて縫製品布地を縫製作業の初期位置に準備したり、縫製品布地を変移して他の縫製作業位置に配置したりする際、送り歯5を針板4の上面4aから下降させる必要がなくなる。
【0046】
また、この噛合クラッチ部材13が駆動腕12から解放された状態では、駆動軸7が回転しても、差動送り機構20の上下駆動部2000による上下運動が揺動部材11に伝達されないので、水平送り駆動部200による水平送り運動により上下駆動腕19を往復水平送りさせても、送り歯5は針板4の上面4aから突出することはない。
【0047】
このようにして送り歯5を針板4の上面4aから退行させ、縫製品生地を縫製作業の初期位置に準備したり、縫製品生地を変移して他の縫製作業位置に配置したりした後に、押え上げレバー45を押え下げ操作して押え金6を下降させて、縫製品生地を針板4上の縫製品生地に押圧する。
【0048】
この押え上げレバー45の押え下げ操作により、押え棒だき42が下降するので、この押え棒だき42に係合されている連動機構50が送り歯待避用連動ワイヤ35を弛緩することになる。送り歯待避用連動ワイヤ35が弛緩されると、送り歯作動クラッチ10のクラッチ制御レバー14が、ねじりばね36の弾撥力により時計方向に回転するので、このクラッチ制御レバー14の腕部14aが噛合クラッチ部材13の他端から外れ、噛合クラッチ部材13は引張りばね34の弾撥力により時計方向に回転する。これにより、噛合クラッチ部材13の凸部13aが駆動腕12の切欠き12aに嵌合するので、噛合クラッチ部材13を駆動腕12に噛合させることができる(図10)。
【0049】
このような送り歯作動クラッチ10のクラッチ伝達動作により、揺動部材11は回動を規制された状態になっているので、当該揺動部材11は駆動腕12によって揺動運動を与えられることになる。したがって、差動送り機構20の上下駆動部2000による上下運動により駆動腕12が揺動部材11に揺動運動を与え、且つこの揺動部材11の揺動運動に連動して、水平送り駆動部200による水平運動により上下駆動腕19に水平送り往復運動を与えるので、送り歯5に上下運動に応じて針板4の上面4aから突出、退行する楕円運動を行わせることができる(図10、図11、図12)。
【0050】
この状態で縫製作業を開始すると、駆動軸7が回転するので、この駆動軸7から水平送り運動を作る水平送り駆動部200及び上下運動を作る上下駆動部2000により、送り歯5が上下運動に応じて針板4の上面4aから突出、退行する楕円運動を行い、且つこの送り歯5の楕円運動に連動させて針留め2に固定された2本の針3A、3Bが上下直線往復運動すると共にこの2本の針3A、3Bの運動軌跡と交差するようにルーパが円弧往復運動を行うことになる。これにより、縫製品生地を縫製することができる。
【0051】
なお、本発明のミシンの送り歯待避装置における好ましい実施の形態例によれば、上述したような揺動部材11、駆動腕12、噛合クラッチ部材13及びクラッチ制御レバー14を有する送り歯作動クラッチ10を用いていたが、これに限らず、この送り歯作動クラッチ10の技術的範囲において、当業者が容易に設計変更なし得る構造、構成でもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のミシンの送り歯待避装置によれば、機構が簡素で廉価な部品で構成され、而も製造が容易であり、耐久性に優れたものとなる。また、送り歯が押え金上昇時に強制的に下降し、縫製再開1針目の送り歯戻し運動時に復帰するので、押え金下降時に布を傷つけることがなく、縫製再開時に送り歯を復帰させるときにも布を傷つけることがない。また、押え金が上昇しているときに布を着脱する際にも、針板上面より送り歯が引っ込んでいるので、送り歯先端に布を引っかけて傷めることもなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の送り歯待避装置が適用された偏平縫いミシンの全体像を示す斜視図。
【図2】 本発明のミシンの送り歯待避装置による好ましい実施の形態例を示す要部側面図。
【図3】 本発明のミシンの送り歯待避装置による好ましい実施の形態例を示す要部上面図。
【図4】 本発明のミシンの送り歯待避装置に関連する差動送り機構及び送り歯作動クラッチの全体を示す分解斜視図。
【図5】 差動送り機構の水平送り駆動部の詳細を示す分解斜視図。
【図6】 差動送り機構による副送りを調節するための差動調節レバーに係る機構を示す分解斜視図。
【図7】 差動送り機構の上下駆動部及び送り歯作動クラッチの詳細を示す分解斜視図。
【図8】 本発明のミシンの送り歯待避装置の各機構の関連を示すブロック図。
【図9】 本発明の送り歯待避装置による送り歯待避状態を示す説明図。
【図10】 本発明の送り歯待避装置による送り歯動作状態を示す説明図。
【図11】 本発明の送り歯待避装置による送り歯動作状態を示す説明図。
【図12】 本発明の送り歯待避装置による送り歯動作状態を示す説明図。
【符号の説明】
4‥‥‥針板
4a‥‥‥針板の上面
5‥‥‥送り歯
6‥‥‥押え金
7‥‥‥駆動軸
10‥‥‥送り歯作動クラッチ
11‥‥‥揺動部材
12‥‥‥駆動腕
13‥‥‥噛合クラッチ部材
14‥‥‥クラッチ制御レバー
41‥‥‥押え棒
45‥‥‥押え上げレバー
200‥‥‥水平送り駆動部
203‥‥‥送り土台
2000‥‥‥上下駆動部
Claims (1)
- 駆動軸(7)から水平送り運動を作る水平送り駆動部(200)及び上下運動を作る上下駆動部(2000)により前記上下運動に応じて針板(4)の上面(4a)からそれぞれ突出、退行する楕円運動を行なう送り歯(5)と、押え上げレバー(45)の押え上げ・下げ操作により押え棒(41)を介して前記送り歯とそれぞれ離反、圧接する押え金(6)とを備え、前記押え金が前記送り歯と圧接した状態で前記送り歯と前記押え金の間に布地を挟持して布送りするミシンの送り歯待避装置であって、
前記上下駆動部と前記送り歯との間に、前記押え上げレバーの押え上げ操作に連動して前記送り歯へ伝達される前記上下運動を遮断して前記送り歯を前記針板の上面から退行する位置に待避させ、前記押え上げレバーの押え下げ操作に連動して前記上下運動を前記送り歯へ伝達させる送り歯作動クラッチ(10)を介在させ、
前記送り歯作動クラッチは、前記送り歯を担持し前記水平送り駆動部に接続され下方に弾撥された送り土台(203)に係合して前記送り歯に前記上下運動を行なう揺動部材(11)と、前記上下駆動部に接続され前記揺動部材に揺動運動を与える駆動腕(12)と、前記揺動部材に枢支され前記駆動腕に噛合し、この噛合状態に弾撥された噛合クラッチ部材(13)と、前記押え上げレバーの押え上げ・下げ操作に応じて前記噛合クラッチ部材を前記駆動腕とそれぞれ解放、噛合させるクラッチ制御レバー(14)とを有することを特徴とするミシンの送り歯待避装置。
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