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JP4372857B2 - プレススルーパック包装体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレススルーパック包装体に包装した医薬品を、誤ってその包装体ごと飲み込んでしまったとき、そのプレススルーパック包装体の存在位置をエックス線により検出できるようにしたプレススルーパック包装体に関するものであり、医薬品の錠剤、カプセルの包装に利用できる。
【0002】
【従来の技術】
プレススルーパック包装(以下PTP包装とする)は、透明なプラスチックシート(又はフィルム)を熱間真空成形、熱間圧空成形、熱間真空圧空成形等により、一般には深さ20mm以内のポケット又は小さな深絞り成形容器を作り、その成形容器内に固形の医薬品、食品又はガラスアンプル等を充填し、その開口部をアルミニウム箔、薄いリジッドプラスチックシート或いはフレキシブルフィルム等にて密封包装したものであり、従来、医薬品では、錠剤、カプセルの包装に多く使用されている。
【0003】
医薬品には有効性と安全性を保証することが義務づけられており、それを確保するためには、品質劣化に対して格別な注意を払うことが要求される。
そのため、医薬品製剤そのものの品質ばかりでなく、包装材料の保護機能も品質劣化防止に重要である。
従来、PTPの成形用の材質としては、硬質のポリ塩化ビニルシート(以下PVCシートとする)が主として使用されてきたが、近年、無延伸ポリプロピレンシート(以下CPPシートとする)、や非晶質のポリエチレンテレフタレートシート(以下APETシートとする)、環状ポリオレフィン層を設けたシートが使用されるようになっている。
【0004】
PTPの成形用の材質として、PVCシートはPTP成形機における成形性が良いこと、透明性、カット性がよいこと等の点で優れた面が多いが、目的によっては防湿性が劣るという欠点がある。
一般に、錠剤、カプセル等に包まれた医薬製剤は吸湿性が高く、成形用の材質としてPVC単体では、水蒸気バリア性が不足する場合がある。
防湿性を高めるために、PVCシートに水蒸気バリア性の高いポリ塩化ビニリデン(以下PVDCとする)をコーティングしたものが使用されているが、包材が高価になる問題がある。また、PVC及びPVDCを使用した包材は、廃棄処理後の公害問題等もある。
【0005】
そのため、PTPの成形用包材として、防湿性が高く、低コストで、低公害のポリプロピレン(以下PPとする)が使用されるようになっている。
しかし、PPシートは、成形性、カール性、透明性、カット性(切り離し性)等がPVCより劣る欠点があり、成形性のよいPVCやポリエチレン(以下PEとする)と積層して使用される場合もある。
また、低公害の包材としてAPETシートも注目されているが、APETシート単体では、防湿性が不足するので、この場合はPEやPPと積層した包材が使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
PTP包装では、底材に形成したポケット(真空・圧空成形法等により成形用包材に形成した凹部)を外側から指で押し、蓋材であるアルミニウム箔を破って錠剤やカプセルを取り出すのが一般的な方法である。
PTP包装体は、錠剤やカプセルが入ったポケットが多数連結されたものであるが、ミシン目やハーフカット等により1個づつ分離できるようになっている。
通常、患者は多種類の錠剤やカプセルを飲まなければならない場合が多いので、ポケットが多数個配列したPTP包装体から1個づつ切り離して、1回に使用する個数を用意してからこれをまとめて服用する。
【0007】
上記のように、PTP包装した錠剤やカプセルは1個づつ小分けして服用される場合が多いので、誤って包装体ごと飲み込んでしまうことがある。
PTP包装の場合、成形用底材は硬く、しかも1個づつ切り離されたものは角が尖った状態になっている。
そのため、誤って包装体ごと飲み込んだ場合、食道ばかりでなく、胃や腸を傷つけて出血し重症となることが多い。
この場合、外科手術により包装体を体外に取り出す必要があるが、包装体が消化管内の何処に存在するかを特定することが困難であった。
即ち、透過型のエックス線(以下X線とする)装置を用いてリアルタイム撮影により、包装体を検出する方法があるが、PTP包装に使用される包材、例えば底材のPVC、PP、APET、蓋材のアルミニウム箔はX線に写り難く、包装体の位置を特定することは困難であった。
【0008】
本発明は、これらの問題を解決するため、鋭意研究した結果、PTP包装体の成形用シート(以下底材とする)として、X線造影剤を含有する樹脂層を積層した底材を用いることにより、透過型のX線装置を用いてPTP包装体を容易に検出できるようにした。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、PTP包装体の構成を以下のようにした。熱可塑性樹脂からなる透明な基材シートをプラグアシスト真空・圧空成形法により成形して内容物を収納できる凹部を形成し、その凹部の開口部をヒートシール層を有する蓋材にて密封したプレススルーパック包装体であって、該透明な基材シートが、エックス線造影剤を含有する樹脂層を積層した熱成形可能な積層材であり、かつ、エックス線造影剤含有量が20〜90重量%であり、かつ、エックス線造影剤含有樹脂層の厚みが20〜100μmであり、かつ、前記透明な基材シートが、エックス線造影剤を含有する樹脂層をリバースコート法によりコーティングして中間層とする熱成形可能な積層材であることを特徴とするプレススルーパック包装体とした。また、前記エックス線造影剤を含有する樹脂層が、ヨウ素有機化合物或いはタングステン又はタングステン化合物を、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂に含有せしめた樹脂層であることを特徴とするプレススルーパック包装体とした。
【0010】
即ち、PTP包装体の底材として、X線造影剤を含有する樹脂層を、PPシート、PVCシート又はAPETシートに積層し、この積層シートを用いて真空・圧空成形等により錠剤、カプセルを収納するためのポケットを成形し、このポケットに錠剤、カプセルを充填した後、開口部に裏面にヒートシール剤を塗布したアルミニウム箔をヒートシールして密封してPTP包装体としたものである。
本発明のPTP包装体はX線造影剤を含有する樹脂層が存在するため、誤って飲み込んだ場合でも、透過型のX線装置を用いてX線撮影すれば、PTP包装体の位置を容易に検出できることができる。
また、X線造影剤を含有する樹脂層をPPシート又はPVCシート等の中間層に設ければ、従来のPP又はPVCからなる積層シートと同様に、真空・圧空成形等によりポケットが成形できるので、生産能率を低下することなく、PTP包装体を製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照にしながら本発明を詳細に説明する。
図1は本発明のPTP包装体の概要を示した模式断面図である。
図2は本発明のPTP包装体に用いられる底材の一例を示した模式断面図であり、図3は本発明のPTP包装体に用いられる蓋材の一例を示した模式断面図である。
図4は本発明のPTP包装体を作製するときの説明図である。
【0012】
本発明のPTP包装体は、図1(b)に示すように、熱成形可能な熱可塑性樹脂からなる基材シート11に、X線造影剤を含有する樹脂層12(以下X線造影剤含有樹脂層とする)と内面となる熱可塑性樹脂からなる内面シート13を積層し、この積層シートを底材2として、図1(a)に示すように、真空成形、圧空成形、真空・圧空成形等により錠剤4(又はカプセル)を収納するための凹状のポケット5を形成し、このポケット5に錠剤4を充填した後、その開口部に裏面にヒートシール層を有す蓋材3をヒートシールして密封したものである。
そして、本発明のPTP包装体1は底材2にX線造影剤含有樹脂層12が存在するため、誤って飲み込んだ場合でも、透過型のX線装置を用いてX線撮影すれば、消化器管内におけるPTP包装体の位置を容易に検出できることを特徴とするものである。
【0013】
即ち、本発明のPTP包装体は、底材2にX線造影剤含有樹脂層12を積層した積層材を用いたことに特徴がある。
底材2としては、例えば、図2に示すように、基材シートとしてCPPシート11aを用いて、このCPPシート11aの上に、ヨウ素有機化合物等のX線造影剤を含有する樹脂組成物をコーティングしてX線造影剤含有樹脂層12を形成し、更に、X線造影剤含有樹脂層12の上に内面シートとしてCPPフィルム13aを積層して、3層の積層シートにしたものが用いられる。
基材シート11としては、CPPシートの他に、PVCシート、APETシート等が用いられるが、この他にも、熱成形可能な各種の熱可塑性樹脂シートが使用できる。
また、内面層となる内面シート13は、基材シートと同様に、熱成形可能な熱可塑性樹脂シートで内容物に悪影響を及ぼさない樹脂であれば使用できる。
【0014】
以下に、本発明のPTP包装体の製造方法について説明する。
先ず、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂からなる塗工液に、ヨウ素有機化合物、ヨウ化ナトリウム、硫酸バリウム等のX線造影剤を添加して、X線造影剤含有塗工液を調製し、この塗工液をCPPシート等の基材シート11に公知のコーティング法によりコーティングして、図4(a)に示すように、X線造影剤含有樹脂層12を形成する。
次に、X線造影剤含有樹脂層12の上に内面シート13としてCPPフィルム等を積層して、図4(b)に示すように、3層からなる底材2を作製する。
【0015】
X線造影剤含有樹脂層12の形成方法としては、X線造影剤を添加した塗工液を用いて、グラビアロール、ダイレクトロール、エアナイフ、スクリーン等の公知のコーティング方法により形成することができるが、この他に、上記X線造影剤を熱可塑性樹脂にブレンドし、そのX線造影剤ブレンド熱可塑性樹脂を用いて、Tダイ法、インフレーション法等によりシート又はフィルムを作製し、そのシート又はフィルムを接着剤を用いて基材シート11に積層する方法がある。
また、X線造影剤ブレンド熱可塑性樹脂をTダイ法等により基材シートに直接押し出して、ラミネートする方法もある。
更に、多層の共押出し機を用いて、基材シートとなる熱可塑性樹脂、X線造影剤ブレンド熱可塑性樹脂、内面となる熱可塑性樹脂を同時に共押出して、3層の積層シートを作製することもできる。
【0016】
X線造影剤樹脂層12は、上記のように必ずしも3層にする必要はなく、2層、又は単層でも、本発明の目的を達成するこができる。
例えば、X線造影剤をブレンドしたPP又はPVCでシートを作製し、そのシートを底材として使用することもできる。また、これらのシート又はフィルムを基材シートにラミネートして2層の底材として使用することもできる。
しかし、X線造影剤樹脂層12が表面の場合、真空・圧空成形の際に加熱されたとき、X線造影剤が表面にブリードアウトしたり、成形金型を汚染したりして、成形に悪影響を及ぼすことがあるので、X線造影剤樹脂層12は中間層にした方が、従来のPTP成形機がそのまま使用できるので好ましい。
【0017】
本発明に用いられるX線造影剤としては、X線吸収能が大きくて明瞭な像が得られること、塗工液に添加して基材シートにコーティングして樹脂層を形成しても変化がないこと、樹脂にブレンドしてシート又はフィルムを作製しても変化がないこと、底材が熱成形されても変化がないこと、等が必要条件となる。
例えば、アミドトリゾ酸、ヨウ素ピリドン酢酸ナトリウム等のヨウ素有機化合物、硫酸バリウム、オキシ炭酸ビスマス、沃化ナトリウム等の無機塩類、不飽和油脂にヨウ素を付加させたものやヨウ素を油脂に懸濁したヨウ素化油、銀−タンパク質コロイド、沃化銀−ゼラチンコロイド等の金属コロイド等が使用できる。
また、タングステンやタングステンカーバイド等も使用できる。
【0018】
X線造影剤含有樹脂層の厚みは、X線造影剤含有量によって異なるが、通常、X線造影剤含有量が20〜90重量%の場合、X線造影剤含有樹脂層の厚みは、20〜100μが好ましい。
X線造影剤の含有量が20重量%未満では、X線撮影のとき、X線造影剤含有樹脂層を100μ以上にしないと、明確な像が得られない。また、X線造影剤の含有量が90重量%を超える場合は、90重量%以下でX線撮影で明確な像が得られるので、X線造影剤の含有量を90重量%を超えても、特別なメリットが得られず、経済的に不利となる。
【0019】
本発明においては、上記X線造影剤含有樹脂層を積層した底材を用いて、図4(c)に示すように、錠剤、カプセル等を収納するためのポケット5が形成される。ポケットの形成方法としては公知のシート成形法が使用できる。
例えば、真空成形法、圧空成形法、真空・圧空成形法、プラグアシストを利用した真空成形法、圧空成形法、真空・圧空成形方法等が使用できる。
上記ポケットを形成する方法としては、底材(積層材)の種類、ポケットの大きさ、ポケットの深さ、ポケットの形状等によって、それに適合した成形方法が選定されるが、通常、プラグアシスト真空・圧空成形法が多く使用される。
【0020】
通常、PTP包装の場合、長尺の底材(積層シート)を用いて、多数の金型を装備した真空・圧空成形機にて、ポケットの成形、ポケットへの内容物(錠剤又はカプセル)の充填、蓋材のヒートシール、が連続的に行われ、ポケットが多数配列されたシート状物が得られ、これを一定のサイズに断裁して、図5に示すように、ポケットが多数個繋がった多数個配列PTP包装体1aが作製される。
また、この多数個配列PTP包装体1aには、ミシン目6(又はハーフカット)が設けられており、多数個のPTP包装体を1個づつ又は2個に切り離すことができるようになっている。
【0021】
本発明に用いられる蓋材としては、ポケットを指で押したとき容易に破壊できて、内容物を簡単に取り出すことができ、且つ防湿性やガスバリヤー性等内容物を保護するための物性を有する材質で、更に底材とヒートシール性のあるものがが使用される。
上記物性を満足する物性を有する蓋材として、通常、図3に示すように、アルミニウム箔15(以下Al箔とする)にヒートシール層14を形成したものが使用される。
Al箔の厚さとしては、15〜25μの範囲で用いられる。
蓋材には、必要に応じて印刷層を施すことがある。また、印刷層の上に保護層としてオーバープリント層を形成することもできる。
【0022】
蓋材としては、Al箔以外の材質でも、ポケットを指で押して内容物を簡単に取り出すことができ、内容物を保護するための物性を有する材質であれば使用できる。
例えば、1軸延伸ポリプロピレンフィルム、1軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、1軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム等が使用できる。
また、タルク等の無機質の粉末をブレンドしたポリプロピレンフィルムは破断性がよいことから、蓋材として使用することができる。
【0023】
蓋材のヒートシール層としては、Al箔の裏面に底材とヒートシール性のある物質をコーティングして形成される。コーティング剤としては、底材とヒートシール性のある材質であれば使用できる。
例えば、ヒートシール用ワニス等公知のヒートシール性コーティング剤が使用できる。
また、アルミニウム箔に底材とヒートシール性のあるフィルムを積層してヒートシール層とすることもできるが、この場合、ヒートシール性のあるフィルムが厚過ぎると、ポケットから錠剤、カプセルを指で押し出すとき、蓋材が破れ難く、錠剤、カプセル等を容易に取り出すことができなくなる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
X線造影剤としてヨウ素系有機化合物(アミドトリゾ酸)を含有する日本シーリング(株)製ガストログラフィンを用い、これを塩酸で析出させたものをメラミン系樹脂からなるバインダー樹脂に対して30重量%添加して塗工液を作成し、これをX線造影剤含有塗工液とした。
このX線造影剤含有塗工液を用いて、図6(a)に示すように、基材シートとして厚さ200μの無延伸ポリプロピレンシート11a(以下CPPシートとする)に、リバースコート法によりコーティングして、乾燥後の膜厚が90μになるように、X線造影剤含有樹脂層12を形成した。
次いで、CPPシート11aに形成したX線造影剤含有樹脂層12の上に、厚さ50μのCPPフィルム13aをドライラミネーション法により積層して、図4(b)に示すように、底材2を作製した。
【0025】
また、図6(c)に示すように、日本製箔(株)製のヒートシール層を有するPP用PTPアルミ箔(厚さ20μ)を蓋材3とした。
【0026】
次に、前記底材2を真空・圧空成形機を用いて、プラグアシスト真空・圧空成形法により成形し、図7(a)に示すように、CPPフィルム13aが内側になるように、直径10mmφ、深さ5mmのポケット5を形成した。
次いで、このポケット5には、図7(b)に示すように、錠剤4を充填し、直ちに、蓋材3を底材のポケット5の周囲にヒートシールして開口部を密封し、図7(c)に示すようなPTP包装体1を得た。
【0027】
上記ポケットの成形、錠剤の充填、蓋材のヒートシールは、以下のように連続的に行った。
即ち、シートの幅方向に15個、シートの流れ方向に3個、合計45個の凹部を設けた金型を装備した真空・圧空成形機を用いて、これにシート幅300mmの長尺の底材を供給し、成形工程において底材を加熱後、プラグアシスト方式の真空・圧空成形により1ショットで45個のポケットを形成した。
これを連続的に行って、多数のポケットを形成した帯状のシート(底材)は次の充填工程に送られ、充填工程においては、15個の充填ノズルから錠剤を供給してポケット5に錠剤4を充填し、ポケットに錠剤が充填された帯状シートはヒートシール工程に送られる。
ヒートシール工程においては、幅290mmの長尺の蓋材を連続的に供給し、熱ロールを用いて底材のポケット周辺にヒートシールしてポケット5の開口部を密封した。
次に、上記ポケットが多数繋がった長尺のシートをカッティング装置で、シートの流れ方向にミシン目を入れた後、図5に示すように、5×3個を1包装単位としてカットし、多数個配列PTP包装体1aを得た。
【0028】
(実施例2)
基材シートとして厚さ200μのPVCシート11bに、実施例1と同様に、X線造影剤含有塗工液をコーティングして、図8(a)に示すように、乾燥後の膜厚が90μになるように、X線造影剤含有樹脂層12を形成した。
次いで、PVCシート11bに形成したX線造影剤含有樹脂層12の上に、厚さ50μのPVCフィルム13bをドライラミネーション法により積層して、図8(b)に示すように、底材2を作製した。
また、厚さ20μmの軟質のAl箔15にヒートシール用ワニスをコーティングし、図8(c)に示すように、厚さ3μmのヒートシール層14を形成して、蓋材3とした。
【0029】
次に、実施例1と同様に、底材2をプラグアシスト真空・圧空成形法により成形し、その後、錠剤の充填、蓋材をヒートシールして、図8(d)に示すように、PTP包装体1を作製した。
【0030】
(実施例3)
基材シートとして厚さ200μのAPETシート11cに、実施例1と同様に、X線造影剤含有塗工液をコーティングして、図9(a)に示すように、乾燥後の膜厚が90μになるように、X線造影剤含有樹脂層12を形成した。
次いで、APETシート11cに形成したX線造影剤含有樹脂層12の上に、厚さ50μのAPETフィルム13cをドライラミネーション法により積層して、図9(b)に示すように、底材2を作製した。
また、厚さ20μmの軟質のAl箔15にヒートシール用ワニスをコーティングし、図9(c)に示すように、厚さ3μmのヒートシール層14を形成して、蓋材3とした。
【0031】
次に、実施例1と同様に、底材2をプラグアシスト真空・圧空成形法により成形し、その後、錠剤の充填、蓋材をヒートシールして、図9(d)に示すように、PTP包装体1を作製した。
【0032】
実施例1、2、3で作製したPTP包装体1個をファントマを通して透過型レントゲン装置で見たところ、明確に視認することができた。
従って、誤ってこのPTP包装体を飲み込んだ場合でも、透過型レントゲン装置を用いてX線撮影すれば、消化器官内におけるPTP包装体の位置を確認できることが予想される。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、PTP包装体の底材として、ヨウ素系有機化合物等のX線造影剤を含有する樹脂層を、PP、PVC、又はAPETシートに積層し、この積層シートを用いて真空・圧空成形等により錠剤、カプセルを収納するポケットを形成し、このポケットに錠剤、カプセルを充填した後、開口部に裏面にヒートシール剤を塗布したアルミニウム箔をヒートシールして密封し、PTP包装体を製造している。
従って、本発明のPTP包装体はX線造影剤を含有する樹脂層が存在するため、誤ってPTP包装体ごと飲み込んで、外科手術でPTP包装体を体外に取り出す場合でも、透過型のX線装置を用いてX線撮影すれば、消化器官内のPTP包装体の位置を容易に検出できることができるので、外科手術が短時間で終了させることができる。
また、X線造影剤を含有する樹脂層をPP、PVC、又はAPETシートの中間層に設ければ、従来のPP、PVC、又はAPETシートからなる積層シートと同様に、真空・圧空成形等によりポケットが成形できるので、生産能率を低下することなく、PTP包装体を製造することができる。
更に、X線造影剤を含有する樹脂層を底材シートの中間層に設けることにより、底材シートを成形時に加熱しても、X線造影剤がシート表面にブリードアウトして、成形金型を汚染することがないので、従来のPTP成形機がそのまま使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPTP包装体の概要を示した模式断面図である。
【図2】本発明のPTP包装体に用いられる底材の一例を示した模式断面図である。
【図3】本発明のPTP包装体に用いられる蓋材の一例を示した模式断面図である。
【図4】本発明のPTP包装体を作製するときの説明図である。
【図5】多数個配列したPTP包装体の平面図である。
【図6】実施例1により作製した底材及び蓋材の模式断面図である。
【図7】実施例1によりPTP包装体を作製するときの説明図である。
【図8】実施例2によりPTP包装体を作製するときの説明図である。
【図9】実施例3によりPTP包装体を作製するときの説明図である。
【符号の説明】
1 PTP包装体
1a 多数個配列PTP包装体
2 底材
3 蓋材
4 錠剤
5 ポケット
6 ミシン目
11 基材シート
11a CPPシート
11b PVCシート
11c APETシート
12 X線造影剤含有樹脂層
13 内面シート
13a CPPフィルム
13b PVCフィルム
13c APETフィルム
14 ヒートシール層
15 Al箔

Claims (3)

  1. 熱可塑性樹脂からなる透明な基材シートをプラグアシスト真空・圧空成形法により成形して内容物を収納できる凹部を形成し、その凹部の開口部をヒートシール層を有する蓋材にて密封したプレススルーパック包装体であって、該透明な基材シートが、エックス線造影剤を含有する樹脂層を積層した熱成形可能な積層材であり、かつ、エックス線造影剤含有量が20〜90重量%であり、かつ、エックス線造影剤含有樹脂層の厚みが20〜100μmであり、かつ、前記透明な基材シートが、エックス線造影剤を含有する樹脂層をリバースコート法によりコーティングして中間層とする熱成形可能な積層材であることを特徴とするプレススルーパック包装体。
  2. 前記エックス線造影剤を含有する樹脂層が、ヨウ素有機化合物を、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂に含有せしめた樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載のプレススルーパック包装体。
  3. 前記エックス線造影剤を含有する樹脂層が、タングステン又はタングステンの化合物を、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂に含有せしめた樹脂層であることを特徴とする請求項1に記載のプレススルーパック包装体。
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