JP4372247B2 - 空気調和装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、HFC冷媒または非共沸混合冷媒等を用いた空気調和装置の冷媒回路制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は、例えば特公平7−92296号公報等に記載された、従来の冷暖房同時運転可能な空気調和装置である。
(A)は熱源機、(B),(C),(D)は後述するように互いに並列接続された室内機で、それぞれ同じ構成となっている。(E)は後述するように第1の分岐部,第2の流量制御装置,第2の分岐部,気液分離装置,熱交換部,第3の流量制御装置、第4の流量制御装置を内蔵した中継機である。
【0003】
1は容量可変な圧縮機、2は熱源機の冷媒流通方向を切換える四方切換弁、3は熱源機側熱交換部、4はアキュムレータで上記機器と接続されており、20は上記熱源機側熱交換部3に空気を送風する送風量可変の熱源機側送風機、40は冷媒流通方向を制限する切換弁でこれらによって熱源機(A)は構成される。
5は3台の室内機(B),(C),(D)に設けられた室内側熱交換器、6は熱源機(A)の四方切換弁2と中継機(E)を接続する太い第1の接続配管6b,6c,6dはそれぞれ室内機(B),(C),(D)の室内側熱交換器5と中継機(E)を接続し、第1の接続管6に対応する室内機側の第1の接続配管、7は熱源機(A)の熱源機側熱交換器3と中継機(E)を接続する上記第1の接続配管より細い第2の接続配管である。
【0004】
7b,7c,7dはそれぞれ室内機(B),(C),(D)の室内側熱交換器5と中継機(E)を第1の接続配管を介して接続し、第2の接続配管7に対応する室内機側の第2の接続配管、8は室内機側の第1の接続配管6b,6c,6dと、第1の接続配管6または、第2の接続配管7側に切換可能に接続する三方切換弁、9は室内側熱交換器5に近傍して接続され室内側熱交換器5の出口側の冷房時はスーパーヒート量、暖房時はサブクール量により制御される第1の流量制御装置で、室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dに接続される。
10は室内機側の第1の接続配管6b,6c,6dと、第1の接続配管6または、第2の接続配管7に切換可能に接続する三方切換弁8よりなる第1の分岐部、11は室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dと第2の接続配管7よりなる第2の分岐部、12は第2の接続配管7の途中に設けられた気液分離装置で、その気相部は三方切換弁8の第1弁8aに接続され、その液相部は第2の分岐部11に接続されている。
【0005】
13は気液分離装置12と第2の分岐部11との間に接続する開閉自在な第2の流量制御装置(ここでは電気式膨張弁)、14は第2の分岐部11と上記第1の接続配管6とを結ぶバイパス配管である。
15は第1のバイパス配管14の途中に設けられた第3の流量制御装置(ここでは電気式膨張弁)、16aは第1のバイパス配管14の途中に設けられた第3の流量制御装置15の下流に設けられ、第2の分岐部11における各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dの合流部との間でそれぞれ熱交換を行う第2の熱交換部、16b,16c,16dはそれぞれ第1のバイパス配管14の途中に設けられた第3の流量制御装置15の下流に設けられ、第2の分岐部11における各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dとの間でそれぞれ熱交換を行う第3の熱交換部、19は第1のバイパス配管14の上記第3の流量制御装置15の下流および第2の熱交換部16aの下流に設けられ気液分離装置12と第2の流量制御装置13とを接続する配管との間で熱交換を行う第1の熱交換部、17は第2の分岐部11と上記第1の接続配管6との間に接続する開閉自在な第4の流量制御装置(ここでは電気式膨張弁)である。
【0006】
32は、上記熱源機側熱交換部3と上記第2の接続配管7との間に設けられた第3の逆止弁であり、上記熱源機側熱交換器3から上記第2の接続配管7へのみ冷媒冷媒流通を許容する。
33は、上記熱源機(A)の四方切換弁2と上記第1の接続配管6との間に設けられた第4の逆止弁であり、上記第1の接続配管6から上記四方切換弁2へのみ冷媒流通を許容する。
34は、上記熱源機(A)の四方切換弁2と上記第2の接続配管7との間に設けられた第5の逆止弁であり、上記四方切換弁2から上記第2の接続配管7へのみ冷媒流通を許容する。
35は、上記熱源機側熱交換器3と上記第1の接続配管6との間に設けられた第6の逆止弁であり、上記第1の接続配管6から上記熱源機側熱交換器3へのみ冷媒流通を許容する。
上記第3,第4,第5,第6の逆止弁32,33,34,35で切換弁40を構成する。
25は上記第1の分岐部10と第2の流量制御装置13の間に設けられた第1の圧力検出手段、26は上記第2の流量制御装置13と第4の流量制御装置17との間に設けられた第2の圧力検出手段である。
【0007】
また、上記熱源機側熱交換部3は、互いに並列に接続された第1の熱源機側熱交換器41,第1の熱源機側熱交換器41と同じ伝熱面積を有する第2の熱源機側熱交換器42,熱源機側バイパス路43,および第1の熱源機側熱交換器41の上記四方切換弁2と接続する側の一端に設けられた第1の電磁開閉弁44,上記第1の熱源機側熱交換器41の他端に設けられた第2の電磁開閉弁45,上記第2の熱源機側熱交換器42の上記四方切換弁2と接続する側の一端に設けられた第3の電磁開閉弁46,上記第2の熱源機側熱交換器42の他端に設けられた第4の電磁開閉弁47,熱源機側バイパス路43の途中に設けられた第5の電磁開閉弁48によって構成されている。
また、18は上記四方切換弁2と上記圧縮機1の吐出部とを接続する配管途中に設けられた第4の圧力検出手段である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術では、非共沸混合冷媒を冷媒として使用した場合に、停止した室内機や室外機に冷媒が多く滞留した場合に、室内機の流量制御装置の入り口サブクールがとれないための冷媒音や能力不足の他に、冷媒回路を循環する冷媒の冷媒組成比が変化してしまい、これに対応した制御ができずに冷媒音や能力不足、更には空気調和装置の故障を起こす恐れがあった。
また、HFC407CのようにHCFC22より高圧なHFC混合冷媒を使用した場合、冷媒回路内の圧力が上昇し過ぎて、空気調和装置の故障を起こす恐れがあった。
また、熱源機側熱交換器を蒸発器として作用させる運転時に、この熱源機側熱交換器に付いた霜を除去するために一時的に熱源機側熱交換器を凝縮器として作用させた運転に切り換える場合、冷媒の分布が安定しないために冷媒回路の低圧が急激に低下してしまう恐れがあった。
【0009】
この発明は、このような冷媒音の発生や能力不足を的確に防止しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の発明に係わる空気調和装置では、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器,アキュムレータよりなる熱源機と、室内側熱交換器,流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、上記第2の分岐部のサブクールを検知する手段を有し、上記熱源機側熱交換器が凝縮器として作用する運転の場合に、この第2の分岐部のサブクールの検知値が一定値以下の場合に上記熱源機に滞留した冷媒を冷媒の循環する冷媒回路部に回収する制御を行うものである。
【0015】
この発明の第2の発明に係る空気調和装置では、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器よりなる熱源機と、室内側熱交換器、流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、上記第2の分岐部のサブクールを検知する手段を有し、上記熱源機側熱交換器が凝縮器として作用する運転の場合に、この第2の分岐部のサブクールの検知値が一定値以下の場合に上記室内機のうち停止している室内機に滞留した冷媒を冷媒の循環する冷媒回路部に回収する制御を行うものである。
【0018】
この発明の第3の発明に係る空気調和装置では、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器よりなる熱源機と、室内側熱交換器、流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、上記室内機の少なくとも1つが運転している状態からすべて停止の状態になった場合に、上記弁装置を一定時間開く制御を行うものである。
【0019】
この発明の第4の発明に係る空気調和装置では、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器よりなる熱源機と、室内側熱交換器、流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、第2の接続配管の途中に気液分離装置を設け、その気相部を第1の分岐部に、液相部を第2の分岐部に接続し、熱源機側熱交換器が蒸発器として作用する運転時に熱源機側熱交換器の霜を取るため一時的に熱源機側熱交換器が凝縮器として作用する運転に切り換える場合、上記弁装置の操作によって気液分離装置の気相部の冷媒を第1の分岐部に送り込む制御を行うものである。
【0020】
この発明の第5の発明に係る空気調和装置では、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器,アキュムレータよりなる熱源機と、室内側熱交換器、第1の流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒としてHCFC22より圧力の高いHFC混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記第1の流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、第2の分岐部に第2の流量制御装置を備え、上記第2の流量制御装置の前後に第1の圧力検出手段および第2の圧力検出手段を備え、上記第1の圧力検出手段および第2の圧力検出手段のうちどちらかが一定圧力値以上になった場合に、上記第2の流量制御装置を開く制御を行うものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明に関わる空気調和装置の冷媒系を中心とする全体構成の一例である空気調和装置の冷媒回路図を示すものである。
また、図2,図3および図4は、図1に示す実施の形態1における冷暖房運転時と動作状態を示したもので、図2は冷房または暖房のみの運転動作状態図、図3および図4は冷暖房同時運転の動作を示すもので、図3は暖房主体(暖房運転容量が冷房運転容量より大きい場合)を、図4は冷房主体(冷房運転容量が暖房運転容量より大きい場合)を示す運転動作状態図である。
なお、この実施の形態では、熱源機1台に室内機3台を接続した場合について説明するが、2台以上の任意の台数の室内機を接続した場合も同様である。
【0023】
図1において、(A)は熱源機、(B),(C),(D)は後述するように互いに並列接続された室内機で、それぞれ同じ構成となっている。(E)は後述するように第1の分岐部,第2の流量制御装置,第2の分岐部,気液分離装置,熱交換部,第3の流量制御装置,第4の流量制御装置を内蔵した中継機である。
【0024】
1は容量可変な圧縮機、2は熱源機の冷媒流通方向を切換える四方切換弁、3は熱源機側熱交換部、4はアキュムレータで上記機器と接続されており、20は上記熱源機側熱交換部3に空気を送風する送風量可変の熱源機側送風機、40は冷媒流通方向を制限する切換弁、50は第1の循環組成検知装置で圧縮機の吐出部と圧縮機の吸入部に接続されていて、また101は途中に第6の電磁開閉弁102を備えた第3のバイパス管で圧縮機1の吐出部とアキュムレータ4に接続されていて、これらによって熱源機(A)は構成される。
【0025】
5は3台の室内機(B),(C),(D)に設けられた室内側熱交換機、6は熱源機(A)の四方切換弁2と中継機(E)を接続する太い第1の接続配管6b,6c,6dはそれぞれ室内機(B),(C),(D)の室内側熱交換器5と中継機(E)を接続し、第1の接続管6に対応する室内機側の第1の接続配管、7は熱源機(A)の熱源機側熱交換器3と中継機(E)を接続する上記第1の接続配管より細い第2の接続配管、7b,7c,7dはそれぞれ室内機(B),(C)、(D)の室内側熱交換器5と中継機(E)を第1の接続配管を介して接続し、第2の接続配管7に対応する室内機側の第2の接続配管である。
【0026】
8は室内機側の第1の接続配管6b,6c,6dと、第1の接続配管6または、第2の接続配管7側に切換可能に接続する三方切換弁、9は室内側熱交換器5に近傍して接続され室内側熱交換器5の出口側の冷房時はスーパーヒート量、暖房時はサブクール量により制御される第1の流量制御装置で、室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dに接続される。
10は室内機側の第1の接続配管6b,6c,6dと、第1の接続配管6または、第2の接続配管7に切換可能に接続する三方切換弁8よりなる第1の分岐部、11は室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dと第2の接続配管7よりなる第2の分岐部である。
【0027】
12は第2の接続配管7の途中に設けられた気液分離装置で、その気相部は三方切換弁8の第1弁8aに接続され、その液相部は第2の分岐部11に接続されている。13は気液分離装置12と第2の分岐部11との間に接続する開閉自在な第2の流量制御装置(ここでは電気式膨張弁)、14は第2の分岐部11と上記第1の接続配管6とを結ぶバイパス配管、15は第1のバイパス配管14の途中に設けられた第3の流量制御装置(ここでは電気式膨張弁)である。
【0028】
16aは第1のバイパス配管14の途中に設けられた第3の流量制御装置15の下流に設けられ、第2の分岐部11における各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dの合流部との間でそれぞれ熱交換を行う第2の熱交換部、16b,16c,16dはそれぞれ第1のバイパス配管14の途中に設けられた第3の流量制御装置15の下流に設けられ、第2の分岐部11における各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dとの間でそれぞれ熱交換を行う第3の熱交換部、19は第1のバイパス配管14の上記第3の流量制御装置15の下流および第2の熱交換部16aの下流に設けられ気液分離装置12と第2の流量制御装置13とを接続する配管との間で熱交換を行う第1の熱交換部、17は第2の分岐部11と上記第1の接続配管6との間に接続する開閉自在な第4の流量制御装置(ここでは電気式膨張弁)である。
【0029】
32は、上記熱源機側熱交換部3と上記第2の接続配管7との間に設けられた第3の逆止弁であり、上記熱源機側熱交換器3から上記第2の接続配管7へのみ冷媒冷媒流通を許容する。
33は、上記熱源機(A)の四方切換弁2と上記第1の接続配管6との間に設けられた第4の逆止弁であり、上記第1の接続配管6から上記四方切換弁2へのみ冷媒流通を許容する。
34は、上記熱源機(A)の四方切換弁2と上記第2の接続配管7との間に設けられた第5の逆止弁であり、上記四方切換弁2から上記第2の接続配管7へのみ冷媒流通を許容する。
35は、上記熱源機側熱交換器3と上記第1の接続配管6との間に設けられた第6の逆止弁であり、上記第1の接続配管6から上記熱源機側熱交換器3へのみ冷媒流通を許容する。
上記第3,第4,第5,第6の逆止弁32,33,34,35で切換弁40を構成する。
【0030】
25は上記第1の分岐部10と第2の流量制御装置13の間に設けられた第1の圧力検出手段、26は上記第2の流量制御装置13と第4の流量制御装置17との間に設けられた第2の圧力検出手段である。
27,28は室内機側熱交換器5の両端に設けられた第4の温度検出手段および第5の温度検出手段で、第1の流量制御装置側に接続されるものが第5の温度検出手段28、他端に接続されるものが第4の温度検出手段27である。
59は、第2の熱交換部16aと第3の流量制御装置15の間の第1のバイパス配管14に接続される第6の温度検出手段である。
【0031】
また、上記熱源機側熱交換部3は互いに並列に接続された第1の熱源機側熱交換器41,第1の熱源機側熱交換器41と同じ伝熱面積を有する第2の熱源機側熱交換器42,熱源機側バイパス路43,および第1の熱源機側熱交換器41の上記四方切換弁2と接続する側の一端に設けられた第1の電磁開閉弁44,上記第1の熱源機側熱交換器41の他端に設けられた第2の電磁開閉弁45,上記第2の熱源機側熱交換器42の上記四方切換弁2と接続する側の一端に設けられた第3の電磁開閉弁46,上記第2の熱源機側熱交換器42の他端に設けられた第4の電磁開閉弁47,熱源機側バイパス路43の途中に設けられた第5の電磁開閉弁48によって構成されている。
また、18は上記四方切換弁2と上記圧縮機1の吐出部とを接続する配管途中に設けられた第4の圧力検出手段である。
【0032】
また、上記第1の循環組成検知装置50は圧縮機から吐出する冷媒の冷媒組成比を検出する装置で、圧縮機1の吐出配管と圧縮機の吸入配管をバイパスするバイパス配管51であり、52の第4の熱交換部,53の第1の減圧装置,54の第1の温度検出手段,55の第2の温度検出手段から構成される。
また、56は上記圧縮機1の吸入部と四方切換弁2とを接続する配管途中に吸入部に設けられた第5の圧力検出手段である。
【0033】
また、第2の循環組成検知装置58は、熱源機側熱交換器と第1の分岐部10または第2の分岐部11までの間の冷暖房同時運転の冷房主体の場合に高圧となる配管の途中に設けられた第3の温度検出手段57の検出値および上記第4の圧力検出手段18の検出値、第1の循環組成検知装置50の検出値から冷暖房同時運転の冷房主体の場合の暖房室内機に流入する冷媒組成比を演算する。
【0034】
この図1の空気調和装置内には、HFCのR32/R125/R134aが23/25/52wt%の比率で混合されている非共沸混合冷媒であるR407Cが充填されている。
そして、この冷媒R407Cは、HCFC22より圧力の高いHFC混合冷媒である。
【0035】
このように構成されたこの発明の実施の形態について説明する。まず、図2を用いて冷房運転のみの場合について説明する。
すなわち、同図に実線矢印で示すように圧縮機1より吐出された高温高圧冷媒ガスは四方切換弁2を通り、熱源機側熱交換部3で送風量可変の熱源機側送風機20によって送風される空気と熱交換して凝縮液化された後、第3の逆止弁32,第2の接続配管7,気液分離装置12,第2の流量制御装置13の順に通り、更に第2の分岐部11,室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dを通り、各室内機(B),(C),(D)に流入する。
【0036】
そして、各室内機(B),(C),(D)に流入した冷媒は、各室内機側熱交換器5出口のスーパーヒート量により制御される第1の流量制御装置9により低圧まで減圧されて室内側熱交換器5で、室内空気と熱交換して蒸発しガス化され室内を冷房する。
【0037】
そして、このガス状態となった冷媒は、室内機側の第1の接続配管6b,6c,6d、三方切換弁8,第1の分岐部10,第1の接続配管6,第4の逆止弁33、熱源機の四方切換弁2,アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される循環サイクルを構成し、冷房運転を行う。
この時、三方切換弁8の第1口8aは閉路、第2口8bおよび第3口8cは開路されている。そして、第1の接続配管6が低圧、第2の接続配管7が高圧のため、冷媒は必然的に第3の逆止弁32,第4の逆止弁33へ流通する。
【0038】
また、このサイクルの時、第2の流量制御装置13を通過した冷媒の一部が第1のバイパス配管14へ入り第3の流量制御装置15で低圧まで減圧されて第3の熱交換部16b,16c,16dで第2の分岐部11の各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dとの間で、第2の熱交換部16aで第2の分岐部11の各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dの合流部との間で、更に第1の熱交換部19で第2の流量制御装置13に流入する冷媒との間で熱交換を行い蒸発した冷媒は、第1の接続配管6、第4の逆止弁33へ入り熱源機の四方切換弁2、アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される。
【0039】
一方、第1,第2,第3の熱交換部19,16a,16b,16c,16dで熱交換し、冷却されるサブクールを充分につけられた上記第2の分岐部11の冷媒は冷房しようとしている室内機(B),(C),(D)へ流入する。
ここで、室内機の蒸発温度および熱源機側送風機20の凝縮温度が予め定められた目標温度になるように容量可変な圧縮機1の容量および熱源機側送風機20の送風量を調節し、各室内機では目標とする冷房能力を得ることができる。
また、通常時は第6の電磁開閉弁102は閉の状態である。
【0040】
次に、図2を用いて暖房運転のみの場合について説明する。
すなわち、同図に点線矢印で示すように圧縮機1より吐出された高温高圧冷媒ガスは、四方切換弁2を通り、第5の逆止弁34,第2の接続配管7,気液分離装置12を通り、第1の分岐部10,三方切換弁8,室内機側の第1の接続配管6b,6c,6dの順に通り、各室内機(B),(C),(D)に流入し、室内空気と熱交換して凝縮液化し、室内を暖房する。
【0041】
そして、この状態となった冷媒は、各室内側熱交換器5出口サブクール量により制御されてほぼ全開状態の第1の流量制御装置9を通り、室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dから第2の分岐部11に流入して合流し、更に第4の流量制御装置17を通る。
ここで、第1の流量制御装置9または、第3,第4の流量制御装置15,17のどちらか一方で低圧の気液二相まで減圧される。
【0042】
そして、低圧まで減圧された冷媒は第1の接続配管6を経て熱源機(A)の第6の逆止弁35,熱源機側熱交換部3に流入し、ここで送風量可変の熱源機側送風機20によって送風される空気と熱交換して蒸発しガス状態となった冷媒は、四方切換弁2,アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される循環サイクルを構成し、暖房運転を行う。
この時、三方切換弁8は、第2口8bは閉路、第1口8aおよび第3口8cは開路されている。
また、冷媒はこの時、第1の接続配管6が低圧、第2の接続配管7が高圧であるために必然的に第5の逆止弁34,第6の逆止弁35へ流通する。
ここで、室内機の凝縮温度および熱源機側送風機20の蒸発温度が予め定められた目標温度になるように容量可変な圧縮機1の容量および熱源機側送風機20の送風量を調節し、各室内機では目標とする暖房能力を得ることができる。
また、通常時は第6の電磁開閉弁102は閉の状態である。
【0043】
冷暖房同時運転における暖房主体運転の場合について、図3を用いて説明する。
すなわち、同図に点線矢印で示すように圧縮機1より吐出された高温高圧冷媒ガスは、四方切換弁2、第5の逆止弁34,第2の接続配管7を通して中継機(E)へ送られ、気液分離装置12を通り、そして第1の分岐部10,三方切換弁8,室内機側の第1の接続配管6b,6cの順に通り、暖房しようとする各室内機(B),(C)に流入し、室内側熱交換器5で室内空気と熱交換して凝縮液化され室内を暖房する。
【0044】
そして、この凝縮液化した冷媒は、各室内機側熱交換器(B),(C)出口サブクール量により制御されほぼ全開状態の第1の流量制御装置9を通り少し減圧されて第2の分岐部11に流入する。
そして、この冷媒の一部は、室内機側の第2の接続配管7dを通り冷房しようとする室内機(D)に入り、室内機側熱交換器(D)出口のスーパーヒート量により制御される第1の流量制御装置9に入り減圧された後に、室内側熱交換器5に入って熱交換して蒸発しガス状態となって室内を冷房し、三方切換弁8を介して第1の接続配管6に流入する。
【0045】
一方、他の冷媒は第1の圧力検出手段25の検出圧力,第2の圧力検出手段26の検出圧力の圧力差が所定範囲となるように制御される第4の流量制御装置17を通って、冷房しようとする室内機(D)を通った冷媒と合流して太い第1の接続配管6を経て熱源機(A)の第6の逆止弁35,熱源機側熱交換部3に流入しここで送風量可変の熱源機側送風機20によって送風される空気と熱交換して蒸発しガス状態となる。
【0046】
ここで、冷房室内機の蒸発温度および暖房室内機の凝縮温度が予め定められた目標温度になるように容量可変な圧縮機1の容量および熱源機側送風機20の送風量を調節し、かつ第1および第2の熱源機側熱交換器41,42の両端の第1,第2,第3,第4の電磁弁44,45,46,47を開閉して伝熱面積を調整し、かつ熱源機側バイパス路43の電磁開閉弁48を開閉して第1および第2の熱源機側熱交換器41,42を流通する冷媒流量を調整することにより熱源機側熱交換部3で任意量の熱交換量が得られ、また、各室内機では目標とする暖房能力または冷房能力を得ることができる。
【0047】
そして、冷媒は、熱源機の四方切換弁2、アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される循環サイクルを構成し、暖房主体運転を行う。この時、冷房する室内機(D)の室内側熱交換器5の蒸発圧力と熱源機側熱交換器3の圧力差が、太い第1の接続配管6に切換えるために小さくなる。
また、この時、室内機(B)、(C)に接続された三方切換弁8の第2口8bは閉路、第1口8aおよび第3口8cは開路されており、室内機(D)の第1口8aは閉路、第2口8bおよび第3口8cは開路されている。
また、冷媒はこの時、第1の接続配管6が低圧、第2の接続配管7が高圧のため必然的に第5の逆止弁34,第6の逆止弁35へ流通する。
【0048】
また、このサイクルの時、一部の液冷媒は第2の分岐部11の各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dの合流部から第1のバイパス配管14へ入り第3の流量制御装置15で低圧まで減圧されて第3の熱交換部16b,16c,16dで第2の分岐部11の各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dとの間で、第2の熱交換部16aで第2の分岐部11の各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dとの間で、第2の熱交換部16aで第2の分岐部11の各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dの合流部との間で熱交換を行い蒸発した冷媒は、第1の接続配管6,第6の逆止弁35へ入り熱源機の四方切換弁2、アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される。
一方、第2,3の熱交換部16a,16b,16c,16dで熱交換し冷却されサブクールを充分つけられた上記第2の分岐部11の冷媒は冷房しようとしている室内機(D)へ流入する。
また、通常時は第6の電磁開閉弁102は閉の状態である。
【0049】
冷暖房同時運転における冷房主体運転の場合について、図4を用いて説明する。
すなわち、同図に実線矢印で示すように圧縮機1より吐出された冷媒ガスは、四方切換弁2を経て熱源機側熱交換部3に流入しここで送風量可変の熱源機側送風機20によって送風される空気と熱交換して二相の高温高圧状態となる。
ここで、室内機の蒸発温度および凝縮温度が予め定められた目標温度になるように容量可変な圧縮機1の容量および熱源機側送風機20の送風量を調節し、かつ第1および第2の熱源機側熱交換器41,42の両端の第1,第2,第3,第4の電磁開閉弁44,45,46,47を開閉して伝熱面積を調整し、かつ熱源機側バイパス路43の電磁開閉弁48を開閉して第1および第2の熱源機側熱交換器41,42を流通する冷媒流量を調整することにより熱源機側熱交換部3で任意量の熱交換量が得られ、また、各室内機では目標とする暖房能力または冷房能力を得ることができる。
【0050】
その後この二相の高温高圧状態の冷媒は第3の逆止弁32,第2の接続配管7を経て、中継機(E)の気液分離装置12へ送られる。そして、ここで、ガス状態冷媒と液状態冷媒に分離され、分離されたガス状冷媒を第1の分岐部10、三方切換弁8、室内機側の第1の接続配管6dの順に通り、暖房しようとする室内機(D)に流入し、室内側熱交換器5で室内空気と熱交換して凝縮液化し、室内を暖房する。
更に、室内側熱交換器5出口サブクール量により制御されほぼ全開状態の第1の流量制御装置9を通り少し減圧されて第2の分岐部11に流入する。
【0051】
一方、残りの液状冷媒は、第1の圧力検出手段25の検出圧力、第2の圧力検出手段26の検出圧力によって制御される第2の流量制御装置13を通って第2の分岐部11に流入し、暖房しようとする室内機(D)を通った冷媒と合流する。そして、第2の分岐部11、室内機側の第2の接続配管7b,7cの順に通り、各室内機(B),(C)に流入する。
そして、各室内機(B),(C)に流入した冷媒は、室内側熱交換器(B),(C)出口スーパーヒート量により制御される第1の流量制御装置9により低圧まで減圧されて室内空気と熱交換して蒸発ガス化され室内を冷房する。
【0052】
更に、このガス状態となった冷媒は、室内側の第1の接続配管6b,6c,三方切換弁8,第1の分岐部10を通り、第1の接続配管6,第4の逆止弁33,熱源機の四方切換弁2,アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される循環サイクルを構成し、冷房主体運転を行う。
又、この時、室内機(B),(C)に接続された三方切換弁8の第1口8aは閉路、第2口8bおよび第3口8cは開路されており、室内機(D)の第2口8bは閉路、第1口8aおよび第3口8cは開路されている。
また、冷媒はこの時、第1の接続配管6が低圧、第2の接続配管7が高圧のため必然的に第3の逆止弁32,第4の逆止弁33へ流入する。
【0053】
また、このサイクルの時、一部の液冷媒は第2の分岐部11の各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dの合流部から第1のバイパス配管14へ入り第3の流量制御装置15で低圧まで減圧されて第3の熱交換部16b,16c,16dで第2の分岐部11の各室内機側の第2の接続配管7b,7c,7dの合流部との間で、第2の熱交換部16aで第2の分岐部11の各室内機側の第2の続配管7b,7c,7dの合流部との間で、更に第1の熱交換部19で第2の流量制御装置13に流入する冷媒との間で熱交換を行い蒸発した冷媒は、第1の接続配管6,第4の逆止弁33へ入り熱源機の四方切換弁2,アキュムレータ4を経て圧縮機1に吸入される。
一方、第1,第2,第3の熱交換部19,16a,16b,16c,16dで熱交換し冷却されサブクールを充分につけられた上記第2の分岐部11の冷媒は冷房しようとしている室内機(B)、(C)へ流入する。また、通常時は第6の電磁開閉弁102は閉の状態である。
【0054】
次に、停止している室内機および停止している室内機に接続される三方切換弁8の動作について説明する。
室内機の第1の流量制御装置9は室内機熱交換器5に冷媒が流入しないように全閉または微開にする。三方切換弁8は第3口8cを閉じる(第1口8aおよび第2口8bを閉じても良い)。
【0055】
次に、空気調和装置における冷媒の低沸点冷媒と高沸点冷媒の比率について説明する。ただし、以後低沸点冷媒と高沸点冷媒の比率はどちらか一方が分かれば分かるので、低沸点冷媒と高沸点冷媒の比率を冷媒組成比率として表現する。
冷房運転のみの場合、暖房運転のみの場合および冷暖房同時運転における暖房主体の場合では、気液分離装置12において冷媒を気相と液相に分離しないためにアキュムレータ4内のガス冷媒を含め冷凍サイクルを循環する冷媒は同じ冷媒組成比率の冷媒となる。
冷暖房同時運転における暖房主体の場合では、気液分離装置12において冷媒を気相と液相に分離するために、アキュムレータ4内のガス冷媒を含め冷凍サイクルを循環する冷媒は、圧縮機1から同じ冷媒組成比率の冷媒となる。
【0056】
すなわち冷房運転のみの場合、アキュムレータ4内のガス冷媒,圧縮機1から吐出されたガス冷媒,気液分離装置12での気液二相冷媒,各室内機(B),(C),(D)出口のガス冷媒は同じ冷媒組成比率となる。
また、暖房運転のみの場合、アキュムレータ4内のガス冷媒,圧縮機1から吐出されたガス冷媒、各室内機(B),(C),(D)出口の液冷媒は同じ冷媒組成比率となる。
【0057】
また、冷暖房同時運転における暖房主体の場合、圧縮機1から吐出されたガス冷媒,気液分離装置12での気液二相冷媒,暖房しようとする室内機(B),(C)出口の液冷媒,冷房しようとする室内機(D)出口のガス冷媒は同じ冷媒組成比率となる。
また、冷暖房同時運転における冷房主体の場合、圧縮機1から吐出されたガス冷媒の冷媒組成比率は、気液分離装置12での気液二相冷媒が液冷媒とガス冷媒とに別れ、この気液分離装置12から別れたガス冷媒は圧縮機1吐出部の冷媒組成比より低沸点成分R32,R125の割合が多い冷媒組成比となり暖房しようとする室内機(D)へ流入し、室内機(D)から出た冷媒は上記気液分離装置12から別れた液冷媒は高沸点成分R134aの割合が多い冷媒組成比合流して圧縮機1から吐出されたガス冷媒と同じ冷媒組成比となり冷房しようとする室内機(B),(C)へ流入する。
【0058】
一方、アキュムレータ4のガス冷媒,液冷媒を考えると、アキュムレータ4で気液平衡関係が成立する。非共沸の混合冷媒において気液平衡が成立するとき、ガスは液よりも低沸点成分を多く含む冷媒となる。従って、アキュムレータ4内のガス冷媒は液冷媒よりも低沸点の冷媒R32,R125が多く含まれる冷媒となる。
逆に、アキュムレータ4内の液冷媒はガス冷媒よりも高沸点の冷媒R134aが多く含まれる冷媒となる。
【0059】
空気調和装置内の全冷媒は空気調和装置内を循環している冷媒とアキュムレータ4内の液冷媒を合わせた冷媒となり、合わせた冷媒の冷媒組成比率が充填した冷媒R407Cの冷媒組成比率と同じになるので、アキュムレータ6内に液冷媒が存在する場合は、アキュムレータ6内のガス冷媒を含め、図1の冷凍サイクルを循環する冷媒は充填した冷媒よりも低沸点の冷媒R32,R125が多く含まれる冷媒となり、アキュムレータ4内の液冷媒は、充填した冷媒R407Cの組成よりも高沸点の冷媒R134aが多く含まれる冷媒となる。
また、アキュムレータ6内に液冷媒が存在しない場合は、図1の空気調和装置内を循環する冷媒の冷媒組成比率はR407Cと同じ冷媒組成比率となる。
【0060】
次に、第1の循環組成検知装置50の作用を説明する。
圧縮機1を出た高圧のガス冷媒は、第2のバイパス配管51を通り、第4の熱交換部52で低圧の冷媒と熱交換し、液化した後、第1の減圧装置53で減圧し、低圧の二相冷媒となる。
その後、第4の熱交換部52で高圧の冷媒と熱交換して蒸発し、ガス化した後圧縮機1の吸入に戻る。
【0061】
この装置において、第1の温度検出手段54の液冷媒の温度,第2の温度検出手段55と第5の圧力検出手段56の二相冷媒の温度と圧力を検出し(第5の圧力検出手段56の値と第1の減圧装置53の出口圧力はほぼ等しいため、第1の減圧装置53の出口圧力を第5の圧力検出手段56の値とする)、その温度と圧力に基づいて冷凍装置内の非共沸混合冷媒の冷媒循環組成を演算、検出する。
また、この循環組成検知は、冷凍空調装置に電源が投入されている間、常時行われる。
【0062】
ここで、冷媒循環組成の演算の方法を説明する。R407Cは非共沸三種混合冷媒であり、三種類の冷媒循環組成は未知数であるため、3つの方程式を立てて、これを解けば未知である循環組成がわかる。
しかし、三種類の各循環組成を足せば1となるため、R32はα32、R125はα125、R134aはα134aと表すと、
α32+α125+α134a=1
が常に成り立つので、未知である二種類の循環組成に対して2つの方程式(上記α32+α125+α134a=1は除く)を立てて、これを解けば循環組成がわかる。例えばα32とα125を未知とする方程式が2つできれば循環組成がわかる。
【0063】
それでは、このα32とα125を未知とする方程式の立て方について説明する。
まず、一つ目の方程式は、第1の循環組成検知装置50から立てることができる。図7は第1の循環組成検知装置50における冷媒の状態変化を表したモリエル線図であるが、この図のなかで、(1)は圧縮機1を出た高圧のガス冷媒の状態、(2)は第4の熱交換部52で低圧の冷媒と熱交換し、液化した状態、(3)は第1の減圧装置53で減圧し、低圧の二相冷媒となった状態、(4)は第4の熱交換部52で高圧の冷媒と熱交換して蒸発し、ガス化した状態を示す。この図7の(2)および(3)は同じエンタルピであるために、α32とα125を未知数とする(2)のエンタルピおよび(3)のエンタルピが等しいとする方程式が立てることができる。すなわち、(2)のエンタルピをhl、(3)のエンタルピをht、第1の温度検出手段54の温度をT11、第2の温度検出手段55の温度をT12、第5の圧力検出手段56の圧力をP13とすると、
hl(α32,α125,T11)=ht(α32,α125,T12,P13)
と立てることができる。
【0064】
二つ目の方程式は、冷凍装置に最初に入れる充填組成がR407Cである限りにおいては、気液平衡が成り立ち、アキュムレータに液が滞留したり、冷媒漏れした後でも循環組成の各組成成分間には一定の関係がある。すなわち、AおよびBを定数とすると、
α32=A×α125+B
とする気液平衡組成実験式を立てることができる。
【0065】
以上のようにして立てた二つの式を解くことで、α32,α125およびα134aがわかる。
そして、α32=A×α125+Bの式およびα32+α125+α134a=1の式から、循環組成の三種類の成分の内一つの組成の値が既知であれば、他の組成の値もこれらの式からわかる。
【0066】
次に、第2の循環組成検知装置58の作用について説明する。
まず、冷暖房同時運転の冷房主体の場合に気液分離装置12に流入する冷媒は第1の循環組成検知装置50で検出する冷媒組成比と同じである。またこの運転の場合は、流入する冷媒は気液二相状態であるため、気液分離装置12の温度および圧力として第3の温度検出手段57および上記第4の圧力検出手段18の検出値が検出されると、その値から図6のような気液平衡の関係が求められる。
【0067】
また、気液分離装置12に流入する冷媒の冷媒組成比として第1の循環組成検知装置50で検出する冷媒組成比が分かるので、例えば、その値がR32:R125:R134a=25%:27%:48%(図6の(1)の状態で)であるとすると、分離したガス冷媒の冷媒組成比率がR32:R125:R134a=30%:32%:38%(図6の(2)の状態)、分離した液冷媒の冷媒組成比率R32:R125:R134a=20%:22%:48%(図6の(3)の状態)と演算でき、暖房室内機に流入する上記ガス冷媒の冷媒組成比(図6の(2)の状態)を検出できる。
この第1の循環組成検知装置50の検出値から冷暖房同時運転の冷房主体の場合の暖房室内機に流入する冷媒組成比を演算する。
【0068】
次に、室内機5および熱源機側熱交換器3の蒸発温度または凝縮温度を目標温度に制御する場合の蒸発温度または凝縮温度の演算方法について説明する。
まず、冷房運転のみの場合、室内機側熱交換器5の蒸発温度は第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)として演算され、また熱源機側熱交換器3の凝縮温度は、第4の圧力検出手段18の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度とガス飽和温度の平均値)として演算される。
そして、それぞれ予め定められた目標温度になるように容量可変な圧縮機1の容量および熱源機側送風機20の送風量を調節する。
ただし、上記第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって演算される第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)は、第2の温度検出手段55で検出した値を使用しても良い。
【0069】
暖房運転のみの場合、熱源機側熱交換器3の蒸発温度は第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)として演算され、また室内機側熱交換器5の凝縮温度は、第4の圧力検出手段18の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって第4の圧力検出手段18の検出圧力での飽和温度(液飽和温度とガス飽和温度の平均値)として演算される。
そして、それぞれ予め定められた目標温度になるように容量可変な圧縮機1の容量および熱源機側送風機20の送風量を調節する。
ただし、上記第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって演算される第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)は、第2の温度検出手段55で検出した値を使用しても良い。
【0070】
冷暖房同時運転の暖房主体の場合、冷房する室内機側熱交換器5の蒸発温度は第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)として演算され、また暖房する室内機側熱交換器5の凝縮温度は、第4の圧力検出手段18の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって第4の圧力検出手段18の検出圧力での飽和温度(液飽和温度とガス飽和温度の平均値)として演算される。
【0071】
そして、それぞれ予め定められた目標温度になるように容量可変な圧縮機1の容量および熱源機側送風機20の送風量を調節し、かつ第1および第2の熱源機側熱交換器41,42の両端の第1,第2,第3,第4の電磁弁44,45,46,47を開閉して伝熱面積を調整し、かつ熱源機側バイパス路43の電磁開閉弁48を開閉して第1および第2の熱源機側熱交換器41,42を流通する冷媒流量を調整する。
ただし、上記第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって演算される第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)は、第2の温度検出手段55で検出した値を使用しても良い。
【0072】
冷暖房同時運転の冷房主体の場合、冷房する室内機側熱交換器5の蒸発温度は第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)として演算され、また暖房する室内機側熱交換器5の凝縮温度は、第4の圧力検出手段18の検出圧力と第2の循環組成検知装置58で検出される冷媒組成比によって第4の圧力検出手段18の検出圧力での飽和温度(液飽和温度とガス飽和温度の平均値)として演算される。
【0073】
そして、それぞれ予め定められた目標温度になるように容量可変な圧縮機1の容量および熱源機側送風機20の送風量を調節し、かつ第1および第2の熱源機側熱交換器41,42の両端の第1,第2,第3,第4の電磁開閉弁44,45,46,47を開閉して伝熱面積を調整し、かつ熱源機側バイパス路43の電磁開閉弁48を開閉して第1および第2の熱源機側熱交換器41,42を流通する冷媒流量を調整する。
ただし、上記第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって演算される第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)は、第2の温度検出手段55で検出した値を使用しても良い。
【0074】
次に、冷暖房同時運転の場合の上記熱源機側送風機20,第1,第2,第3,第4,第5の電磁開閉弁44,45,46,47,48の制御について説明する。
図8は、熱源機側送風機20,第1,第2,第3,第4,第5の電磁開閉弁44,45,46,47,48の制御機構を示し、29は第4の圧力検出手段18(冷主の場合)または第5の圧力検出手段56(暖主の場合)の検出圧力および第1の循環組成検知装置50から演算される第4の圧力検出手段18または第5の圧力検出手段56の飽和温度の値に応じて熱源機側送風機20の送風量,第1,第2,第3,第4,第5の電磁開閉弁44,45,46,47,48の開閉を制御する熱源機側熱交換容量調整手段である。
【0075】
図9は、冷暖房同時運転における冷房主体の場合の熱源機側熱交換量調整手段29の制御内容を示すフローチャートである。図10は冷暖房主体運転における暖房主体の場合の熱源機側熱交換容量調整手段29の制御内容を示すフローチャートである。
【0076】
まず、熱源機側熱交換容量調整手段29による熱源機側熱交換容量の調整方法を説明する。
この実施の形態では、熱源機側熱交換容量を次に示す4段階で調整する。第1段階は最も大きな熱源機側熱交換容量を必要とする場合に対応し、上記第1,第2,第3,第4の電磁開閉弁44〜47を開弁し、第5の電磁開閉弁48を閉弁することにより上記第1および第2の熱源機側熱交換器41,42の両方に冷媒を流通させかつ上記熱源機側熱交換器バイパス路43には冷媒を流通させないで、熱源機側送風機20の送風量をインバータ等(図示せず)により停止から全速までの間で調整する。
【0077】
この場合、ビル風等の外風があれば、熱源機側送風機を停止してもかなり大きな熱交換をしてしまい、冷暖房同時運転における暖房主体の場合の冷房能力、冷暖房同時運転における冷房主体運転の場合の暖房能力が不足する。
また、外風がないときにも自然対流による熱交換量以下の熱交換容量は得られないので、外気温度と熱源機側熱交換部3における冷媒の凝縮または蒸発温度との温度差が大きいと冷暖房同時運転における冷房主体の場合の暖房能力が不足する。
【0078】
第2段階は、次に大きな熱源機側熱交換容量を必要とする場合に対応し、上記第1,第2の電磁開閉弁44,45を開弁し、第3,第4の電磁開閉弁46,47および第5の電磁開閉弁48を閉弁することにより上記第1の熱交換器41のみに冷媒を流通させ、かつ上記第2の熱交換器側熱交換器42および上記熱源機側熱交換器バイパス路43には冷媒を流通させないで、熱源機側熱交換部3の伝熱面積を半減させ、熱源機側送風機20の送風量をインバータ等(図示せず)により停止から全速までの間で調整する。
【0079】
この場合、ビル風等の外風による熱交換量も半減し、また外風がないときの自然対流による熱交換量も半減するので冷暖房同時運転における暖房主体の場合の冷房能力,冷暖房同時運転における冷房主体運転の場合の暖房能力の不足もあまり大きくない。
【0080】
第3段階は第2段階より小さな熱源機側熱交換容量を必要とする場合に対応し、上記第1,第2の電磁開閉弁44,45および第5の電磁開閉弁48を開弁し、第3,第4の電磁開閉弁46,47を閉弁することにより上記第1の熱源機側熱交換器41および上記熱源機側熱交換器バイパス路43に冷媒を流通させ、かつ上記第2の熱源機側熱交換器42には冷媒を流通させないで、熱源機側熱交換部3の伝熱面積を半減させかつ第1の熱源機側熱交換器41への冷媒流量を減少させ、熱源機側送風機20の送風量をインバータ等(図示せず)により停止から全速までの間で調整する。
【0081】
この場合、ビル風等の外風による熱交換量も第2段階より更に減少し、また外風がないときの自然対流による熱交換量も同様に減少するので、冷暖房同時運転における暖房主体の場合の冷房能力,冷暖房同時運転における冷房主体の場合の暖房能力の不足はかなり小さい。
【0082】
第4段階は最も小さい熱源機側熱交換量を必要とする場合に対応し、上記第5の開閉弁48を開弁し、第1,第2,第3,第4の電磁開閉弁44,45,46,47を閉弁することにより、上記熱源機側熱交換部3の熱交換量を皆無にする。
【0083】
この場合、ビル風等の外風による熱交換量も全くなく、冷暖房同時運転における暖房主体運転の場合の冷房能力、冷暖房同時運転における冷房主体の場合の暖房能力の不足はない。
また、外風があっても、第2段階の熱源機側送風機20が全速の時の熱源機側熱交換量AK2maxが、第1段階の外風があって、かつ熱源機側送風機20が停止の時の熱源機側熱交換容量AK1minより大きい、つまりAK2max>AK1minとなる風速以下の外風であれば、第1段階と第2段階は連続的に制御可能である。
同様に、外風があっても第3段階の熱源機側送風機20が全速の時の熱源機側熱交換容量AK3maxが、第2段階の外風があってかつ熱源機側送風機20が停止の時の熱源機側熱交換器容量AK2minより大きい、つまりAK3max>AK2minとなる風速以下の外風であれば、第2段階と第3段階は連続的に制御可能である。
【0084】
このように、熱源機側熱交換容量を4段階で調整することによって、ある程度の外風があっても、連続的な熱源機側熱交換容量が得られ、高圧が過昇することなく、低圧が引き込むこともなく、冷暖房同時運転における暖房主体の場合の冷房能力、冷暖房同時運転における冷房主体の場合の暖房能力が充分得られる。
【0085】
次に、図9のフローチャートに添って冷暖房同時運転における冷房主体の場合の熱源機側熱交換容量調整手段29の制御内容を説明する。
ステップ60で圧力検出手段18の検出圧力と第2の循環組成検知装置58で検出した冷媒組成比から演算される圧力検出手段18の検出圧力の飽和温度Tを求めてこのTと予め定められた第1の目標温度T1とを比較し、T>T1であればステップ61へ進む。
【0086】
ステップ61で熱源機側送風機20が全速か否かを判定し、全速でなければステップ62に進んで送風量を増加してステップ60に戻る。
全速であればステップ63で電磁開閉弁44,45の開閉を判定し、閉弁していればステップ64にて電磁開閉弁44,45を開弁して第1の熱源機側熱交換器41を開路しステップ60に戻り、開弁していればステップ65に進む。
【0087】
ステップ65では電磁開閉弁48の開閉を判定し、開弁していればステップ66にて電磁開閉弁48を閉弁して熱源機側熱交換器バイパス路を閉路し、ステップ60に戻り、閉弁していればステップ67に進む。
ステップ67では電磁開閉弁46,47の開閉を判定し、閉弁していればステップ68にて電磁開閉弁46,47を開弁して第2の熱源機側熱交換器42を開路してステップ60に戻り、開弁していてもステップ60に戻る。
【0088】
一方、ステップ60でT≦T1と判定されると、ステップ70に進む。ステップ70で圧力検出手段18の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出した冷媒組成比から演算される圧力検出手段18の検出圧力の飽和温度Tを求めてこのTと上記第1の目標温度より小さく定められた第2の目標温度T2とを比較し、T<T2であればステップ71へ進み、T≧T2であればステップ60に戻る。
【0089】
ステップ71で熱源機側送風機20が停止しているか否かを判定し、停止していなければステップ72に進んで送風量を減少してステップ60に戻る。
停止していればステップ73で電磁開閉弁46,47の開閉を判定し、開弁していればステップ74にて電磁開閉弁46,47を閉弁して第2の熱源機側熱交換器42を閉路しステップ60に戻り、閉弁していればステップ75に進む。
【0090】
ステップ75では電磁開閉弁48の開閉を判定し、閉弁していればステップ76にて電磁開閉弁を開弁して熱源機側熱交換器バイパス路43を開路しステップ60に戻り、開弁していればステップ77に進む。ステップ77では電磁開閉弁44,45の開閉を判定し、開弁していればステップ78にて電磁開閉弁44,45を閉弁して第1の熱源機側熱交換器41を閉路しステップ60に戻り、閉弁していてもステップ60に戻る。
このようにして、圧力検出手段18の検出圧力と第2の循環組成検知装置58で検出した冷媒組成比から演算される圧力検出手段18の検出圧力の飽和温度TをT1とT2の間の値とすることができる。
【0091】
次に、図10のフローチャートに添って冷暖房同時運転における暖房主体の場合の熱源機側熱交換容量調整手段29の制御内容を説明する。
ステップ80で圧力検出手段18の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出した冷媒組成比から演算される圧力検出手段18の検出圧力の飽和温度Tを求めてこのTと予め定められた第3の目標温度T3とを比較し、T<T3であればステップ81へ進む。
一方、ステップ80でT≧T3と判定されると、ステップ90に進む。ステップ90で圧力検出手段18の検出圧力,第1の循環組成検知装置50で検出した冷媒組成比から演算される圧力検出手段18の検出圧力の飽和温度Tを求めてこのTと上記第3の目標温度より大きく予め定められた第4の目標温度T4とを比較し、T>T4であればステップ80に戻る。
ステップ81あるいはステップ91に進んだ後のステップ81〜88,ステップ91〜98については、図9のステップ61〜68、ステップ71〜78と全く同じなのでここでは説明を省略する。
このようにして、圧力検出手段18の検出圧力と循環組成検知装置50で検出した冷媒組成比から演算される圧力検出手段18の検出圧力の飽和温度TをT3とT4の間の値とすることができる。
【0092】
次に、室内側熱交換器のサブクールおよびスーパーヒートの演算方法について説明する。
冷房運転のみの場合、暖房運転のみの場合、および冷暖房同時運転の暖房主体運転の場合は、冷房する室内機側熱交換器5出口のスーパーヒート量は室内機側熱交換器5出口の第4の温度検出手段27の検知値から第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって演算される第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)を引いた値である。
ただし、上記第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって演算される第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)は、第2の温度検出手段55で検出した値を使用しても良い。
【0093】
暖房する室内機側熱交換器5出口のサブクール量は第4の圧力検出手段18の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって演算される第4の圧力検出手段18の検出圧力での飽和温度(液飽和温度とガス飽和温度の平均値)から室内機側熱交換器5出口の第5の温度検出手段28の検知値を引いた値である。
冷暖房同時運転における冷房主体の場合、冷房する室内機側熱交換器5出口のスーパーヒート量は室内機側熱交換器5出口の第4の温度検出手段27の検知値から第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって演算される第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)を引いた値である。ただし、上記第5の圧力検出手段56の検出圧力と第1の循環組成検知装置50で検出される冷媒組成比によって演算される第5の圧力検出手段56の検出圧力での飽和温度(液飽和温度)は、第2の温度検出手段55で検出した値を使用しても良い。暖房する室内機側熱交換器5出口のサブクール量は第4の圧力検出手段18の検出圧力と第2の循環組成検知装置58で検出される冷媒組成比によって演算される第4の圧力検出手段18の検出圧力での飽和温度(液飽和温度とガス飽和温度の平均値)から室内機側熱交換器5出口の第5の温度検出手段28の検知値を引いた値である。
【0094】
次に、冷房運転のみの場合、冷暖房同時運転の冷房主体運転の場合に、冷房する室内機の入り口サブクールを確保する制御について説明する。この制御のフローチャートを図11に示す。
冷房運転のみの場合、冷暖房同時運転の冷房主体運転の場合のいずれかの運転で、ステップ111で運転が安定する圧縮機起動後5分以上経過かつ各室内機の運転モード(冷房運転,暖房運転,停止)の変化後5分以上経過の状態で、かつ本制御の前回の実施後例えば5分以上経過を判定し、条件が当てはまれば、ステップ112に進み、条件が当てはまらなければ、ステップ111の判定を繰り返す。
【0095】
ステップ112では、第6の温度検出装置59の検出位置のサブクールを検出して判定する。この第6の温度検出装置59の検出位置のサブクールは、第2の圧力検出手段26の検出値および第1の循環組成検出装置50で検出される冷媒組成比から演算される液飽和温度から第6の温度検出装置59の検出値を引いた値である。
以後、この第6の温度検出装置59の検出位置のサブクールをSC1とする。そして、このSC1を判定して(ステップ112)、SC1が例えば5deg以下であった場合、中継器(E)に冷媒が不足していると判断して、ステップ113に進み、そうでなければステップ111に戻る。
ステップ113では、第6の電磁開閉弁102を1分間開くことにより、アキュムレータ4に滞留している液冷媒を流出させて冷媒回路内に循環する冷媒量を増加させ、また第6の電磁開閉弁102を開くことと同時に停止している室内機の第1の流量制御装置9を例えば1分間全開状態にすることで、停止室内機に滞留した冷媒を停止室内機から流出させることによって冷媒回路内に循環する冷媒量を増加させ、中継器(E)の冷媒量を増やし、SC1が5deg以上になるまで5分おきにこれを繰り返す。
これによって、中継器(E)から冷房する室内機へ流出する冷媒のサブクールが増加し、冷房する室内機の入り口サブクールが確保され、室内機の冷媒音防止や能力確保ができる。
【0096】
また、別の適用例では、停止している室内機に接続している三方切換弁8の第1口8aを閉にし、第2口8bおよび第3口8cを開にすることを1分間続け、停止室内機に滞留した冷媒を停止室内機から流出させるようにしても同様の効果が得られる。
【0097】
次に、冷房運転のみの場合、冷暖房同時運転の冷房主体運転の場合、暖房運転のみの場合、冷暖房同時運転の暖房主体運転の場合に、停止している室内機に滞留した冷媒を定期的に冷媒が循環している冷媒回路内に回収する制御について説明する。
この制御は、停止室内機に冷媒が滞留すると、冷媒が循環している冷媒回路内の冷媒が不足して、室内機冷媒音や能力不足などの問題がある他、室内機に滞留する冷媒の量や冷媒組成比によって冷媒が循環している冷媒回路内の冷媒組成比が変化するため、運転が安定しなかったり、能力が大幅に不足したりするために実施する。
制御内容は、例えば圧縮機起動後30分で、停止している室内機の第1の流量制御装置9を例えば1分間全開状態にすることで、停止室内機に滞留した冷媒を停止室内機から流出させ、その後30分間隔で停止している室内機の第1の流量制御装置9を1分間全開状態にする制御を実施する。
【0098】
また、別の適用例では、停止している室内機に接続している三方切換弁8の第1口8aを閉にし、第2口8bおよび第3口8cを開にすることを1分間続け、停止室内機に滞留した冷媒を停止室内機から流出させるようにしても同様の効果が得られる。
【0099】
次に、冷房運転のみの場合、冷暖房同時運転の冷房主体運転の場合、暖房運転のみの場合、冷暖房同時運転の暖房主体運転の場合、霜取り運転の場合に、それぞれの運転から室内機がすべて停止する場合の三方切換弁8の制御について説明する。
この場合運転が切り換わった後例えば1分間は、全部の三方切換弁8の第1口8aは閉、第2口8bおよび第3口8cは開にする。
この制御によって、室内機に滞留する冷媒が極端に多くなることが防ぐことができ、次回の運転時に冷媒が循環している冷媒回路内の冷媒が不足して、室内機冷媒音や能力不足などの問題や、室内機に滞留する冷媒の量や冷媒組成比によって冷媒が循環している冷媒回路内の冷媒組成比が変化するため、運転が安定しなかったり、能力が大幅に不足したりするといった問題を防ぐことができる。
【0100】
次に、中継器(E)の第1の圧力検出手段25の検出値が高い場合に、この値を低下させる制御について説明する。制御フローチャートは図12に示す。
この制御は、HCFC22(R22)より圧力の高いR407Cのために冷媒回路の高圧が高くなるので、この場合に冷媒回路の高圧を低下させる制御である。
制御内容は、第1の圧力検出手段25の検出値が例えば27kg/cm2以上で、かつ本制御の前回実施後1分以上経過を判定し、(ステップ121)、もしその条件が当てはまればステップ122に進み、条件に当てはまらなければステップ121の判定を繰り返す。
【0101】
ステップ122では、第1の圧力検出手段25の検出値と第2の圧力検出手段26の検出値の差が、例えば3kg/cm2以上であるかを判定し、もし、その条件にあてはまればステップ123に進み、条件に当てはまらなければステップ124に進む。
ステップ123では、第2の流量制御装置13の開度を現在の開度の30%づつ増加させる。
ステップ124では、第3の流量制御装置15および第4の流量制御装置17の開度を現在の開度の10%づつ増加させる。これを1分毎に繰り返して、高圧を低下させる。
【0102】
次に、暖房のみの運転、および冷暖房同時運転における暖房主体運転における熱源機側熱交換器霜取り運転時の動作について説明する。
熱源機側熱交換器霜取り運転時の基本的な動作は、暖房のみの運転、および冷暖房同時運転における暖房主体運転において、第5の圧力検出手段56と第1の循環組成検出装置50から演算される飽和温度(ガス飽和温度と液飽和温度の平均値)が例えば−3℃以下になった場合に、熱源機側熱交換器41,42の霜を除去するために、熱源機側熱交換器41,42が凝縮器となる運転をする霜取り運転をする。
【0103】
この霜取り運転は、熱源機側送風機が停止し、暖房している室内機に接続された三方切換弁8の第3口8aが閉の状態かまたは、第1口8aおよび第2口8bが閉となり暖房する室内機での冷媒の流れがなくなる以外は、基本的に冷房のみの運転と同じである。
ただし、暖房する室内機のうち少なくとも1つの室内機に接続する三方切換弁8の第1口8a,第2口8b,第3口8cは開にしておく。
【0104】
この三方切換弁8の制御によって熱源機側熱交換器41,42で凝縮した冷媒は、気液分離装置に流入し、R32成分の多い高圧ガス冷媒が、二相冷媒の多く存在する第1の接続配管6の冷媒を蒸発させて、低圧低下を防止する。
ここで、第1の接続配管6に二相冷媒が多いのは、暖房のみの運転または冷暖房同時運転の暖房主体運転の場合に第1の接続配管6に二相冷媒が流れているためである。
【0105】
以上のように、この発明における実施の形態1によれば、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器,アキュムレータよりなる熱源機と、室内側熱交換器,流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、これらにより非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルを構成するとともに、上記冷凍サイクルにおける熱伝達媒体としての冷媒のうち、その一部の滞留によって、熱伝達媒体として有効に作用している冷媒回路部の冷媒の組成状態が変化するものにおいて、「熱源機側の熱交換器が凝縮器として作用する運転の場合に冷媒回路部のサブクールの状況に応じて」、「周期的な時期の到来に応じて、すなわち定期的に」、「室内機の少なくとも1つが運転している状態から全て停止の状態になった場合に」等の所定の条件に応動し上記滞留した冷媒を熱伝達媒体として有効に作用するよう冷媒回路部に回収する制御を行うものであって、室内機の流量制御装置の入り口サブクールがとれないための冷媒音や能力不足、あるいは空気調和装置の故障を、冷媒回路の大きな状態変更を伴うことなく防止することができる。
【0106】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2を示す冷媒回路図である。
図において、30,31は電磁弁からなる開閉弁である。この部分以外の構成および制御動作等は、図1ないし図4に示される実施の形態1のものと同様である。
電磁弁30,31は、実施の形態1における三方切換弁8と同様に、室内側の第1の接続配管6b,6c,6dと、第1の接続配管6または、第2の接続配管7とを切換可能に接続する機能を発揮するものである。
【0107】
この発明による実施の形態2によれば、実施の形態1における室内側の第1の接続配管6b,6c,6dと、第1の接続配管6または、第2の接続配管7とを切換可能に接続する三方切換弁8の代わりに、図5に示すように2つの電磁弁30,31等の開閉弁を設けて上述したように切換可能に接続することによって、実施の形態1と同様の作用効果を奏することができる。
【0108】
上記実施の形態1および実施の形態2では、熱源機側熱交換部3を2個の伝熱面積の等しい熱源機側熱交換器で構成しているが熱源機側熱交換器の伝熱面積は等しくなくても、あるいは3個以上の熱源機側熱交換器で構成しても良い。
また、上記実施の形態1および実施の形態2では、熱源機側熱交換器バイパス43を開路する時に開路している熱源機側熱交換器は2個以上でも良い。
そして、上記実施の形態1および実施の形態2では、HFCのR32/R125/R134aが23/25/52wt%の比率で混合されている非共沸混合冷媒であるR407Cを用いているが、冷媒としてHFCのR32,R125,R134aの3種類のうち少なくとも2種類を混合した冷媒でも同様の作用効果となる。
【0109】
【発明の効果】
この発明の第1の発明に係る空気調和装置によれば、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器,アキュムレータよりなる熱源機と、室内側熱交換器,第1の流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記第1の流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、上記第2の分岐部のサブクールを検知する手段を有し、上記熱源機側熱交換器が凝縮器として作用する運転の場合に、この第2の分岐部のサブクールの検知値が一定値以下の場合に上記熱源機に滞留した冷媒を冷媒の循環する冷媒回路部に回収する制御であるために、室内機の流量制御装置の入り口サブクールがとれないための冷媒音や能力不足や、冷媒回路を循環する冷媒の冷媒組成比が変化してしまうための冷媒音や能力不足、空気調和装置の故障を、冷媒回路の大きな状態変更を伴うことなく防止することができる。
【0114】
この発明の第2の発明に係わる空気調和装置によれば、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器よりなる熱源機と、室内側熱交換器,第1の流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記第1の流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、上記第2の分岐部のサブクールを検知する手段を有し、上記熱源機側熱交換器が凝縮器として作用する運転の場合に、この第2の分岐部のサブクールの検知値が一定値以下の場合に上記室内機のうち停止している室内機に滞留した冷媒を冷媒の循環する冷媒回路部に回収する制御であるために、室内機の流量制御装置の入り口サブクールがとれないための冷媒音や能力不足や、冷媒回路を循環する冷媒の冷媒組成比が変化してしまうための冷媒音や能力不足、空気調和装置の故障を、冷媒回路の大きな状態変更を伴うことなく防止することができる。
【0117】
この発明の第3の発明に係わる空気調和装置によれば、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器よりなる熱源機と、室内側熱交換器,第1の流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記第1の流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、上記室内機の少なくとも1つが運転している状態からすべて停止の状態になった場合に、上記弁装置を一定時間開く制御であるために、室内機に極端に多く冷媒が分布することを防ぎ、再び室内機を運転させた時の、室内機の流量制御装置の入り口サブクールがとれないための冷媒音や能力不足や、冷媒回路を循環する冷媒の冷媒組成比が変化してしまうための冷媒音や能力不足、空気調和装置の故障を、冷媒回路の大きな状態変更を伴うことなく、防止することができる。
【0118】
この発明の第4の発明に係わる空気調和装置によれば、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器よりなる熱源機と、室内側熱交換器,第1の流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記第1の流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、第2の接続配管の途中に気液分離装置を設け、その気相部を第1の分岐部に、液相部を第2の分岐部に接続し、熱源機側熱交換器が蒸発器として作用する運転時に熱源機側熱交換器の霜を取るため一時的に熱源機側熱交換器が凝縮器として作用する運転に切り換える場合、上記弁装置の操作によって気液分離装置の気相部の冷媒を第1の分岐部に送り込む制御であるために、熱源機側熱交換器を蒸発器として作用させる運転時に、この熱源機側熱交換器に付いた霜を除去するために一時的に熱源機側熱交換器を凝縮器として作用させた運転に切り換える場合、冷媒の分布が安定しないために冷媒回路の低圧が急激に低下するその低圧の急激な低下を緩和することができる。
【0119】
この発明の第5の発明に係わる空気調和装置によれば、圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器,アキュムレータよりなる熱源機と、室内側熱交換器,第1の流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒としてHCFC22より圧力の高いHFC混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記第1の流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、第2の分岐部に第2の流量制御装置を備え、上記第2の流量制御装置の前後に第1の圧力検出手段および第2の圧力検出手段を備え、上記第1の圧力検出手段および第2の圧力検出手段のうちどちらかが一定圧力値以上になった場合に、上記第2の流量制御装置を開く制御であるために、冷媒回路内の圧力が上昇し過ぎて、空気調和装置の故障を起こすことを、予め検知し、防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における冷媒回路図。
【図2】 この発明の実施の形態1における冷房運転のみ、暖房運転のみの冷媒流れの図。
【図3】 この発明の実施の形態1における冷暖房同時運転の暖房主体運転の冷媒流れの図。
【図4】 この発明の実施の形態1における冷暖房同時運転の冷房主体運転の冷媒流れの図。
【図5】 この発明の実施の形態2における冷媒回路図。
【図6】 この発明の実施の形態1における気液分離装置内の気液平衡状態図。
【図7】 この発明の実施の形態1における第1の循環組成検知装置のモリエル線図。
【図8】 この発明の実施の形態1における熱源機側熱交換容量調整手段系の構成図。
【図9】 この発明の実施の形態1における熱源機側熱交換容量調整手段系のフローチャートを示す図。
【図10】 この発明の実施の形態1における熱源機側熱交換容量調整手段系のフローチャートを示す図。
【図11】 この発明の実施の形態1における第2の分岐部サブクール確保制御のフローチャートを示す図。
【図12】 この発明の実施の形態1における高圧上昇防止制御のフローチャートを示す図。
【図13】 従来例における冷媒回路図。
【符号の説明】
A 熱源機、B,C,D 室内機、E 中継器、1 圧縮機、2 四方切換弁、3 熱源機側熱交換器、4 アキュムレータ、5 室内側熱交換器、6 第1の接続配管、7 第2の接続配管、6a,6b,6c 室内機側の第1の接続配管、7a,7b,7c 室内機側の第2の接続配管、9 第1の流量制御装置、10 第1の分岐部、11 第2の分岐部、12 気液分離装置、13 第2の流量制御装置、14 第1のバイパス配管、15 第3の流量制御装置、16a第2の熱交換部、16b,16c,16d 第3の熱交換部、17 第4の流量制御装置、18 第4の圧力検出手段、19 第1の熱交換部、20 熱源機側送風機、25 第1の圧力検出手段、26 第2の圧力検出手段、27 第4の温度検出手段、28 第5の温度検出手段、29 熱源機側熱交換容量調整手段、30,31 電磁開閉弁、32 第3の逆止弁、33 第4の逆止弁、34第5の逆止弁、35 第6の逆止弁、40 熱源機側切換弁、41,42 第1、第2の熱源機側熱交換器、43 熱源機側熱交換器バイパス器、44〜48第1〜第5の電磁開閉弁、50 第1の循環組成検出装置、51 第2のバイパス配管、52 第4の熱交換部、53 第1の減圧装置、54 第1の温度検出手段、55 第2の温度検出手段、56 第5の圧力検出手段、57 第3の温度検出手段、58 第2の循環組成検知装置、59 第6の温度検出手段、101 第3のバイパス配管、102 第6の電磁開閉弁、60〜68,70〜78,80〜88,90〜98,111〜113,121〜124 制御フローチャートのステップ。
Claims (5)
- 圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器,アキュムレータよりなる熱源機と、室内側熱交換器,流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、上記第2の分岐部のサブクールを検知する手段を有し、上記熱源機側熱交換器が凝縮器として作用する運転の場合に、この第2の分岐部のサブクールの検知値が一定値以下の場合に上記熱源機に滞留した冷媒を冷媒の循環する冷媒回路部に回収する制御を行うことを特徴とする空気調和装置。
- 圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器よりなる熱源機と、室内側熱交換器、流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、上記第2の分岐部のサブクールを検知する手段を有し、上記熱源機側熱交換器が凝縮器として作用する運転の場合に、この第2の分岐部のサブクールの検知値が一定値以下の場合に上記室内機のうち停止している室内機に滞留した冷媒を冷媒の循環する冷媒回路部に回収する制御を行うことを特徴とする空気調和装置。
- 圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器よりなる熱源機と、室内側熱交換器、流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、上記室内機の少なくとも1つが運転している状態からすべて停止の状態になった場合に、上記弁装置を一定時間開く制御を行うことを特徴とする空気調和装置。
- 圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器よりなる熱源機と、室内側熱交換器、流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒として非共沸混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、第2の接続配管の途中に気液分離装置を設け、その気相部を第1の分岐部に、液相部を第2の分岐部に接続し、熱源機側熱交換器が蒸発器として作用する運転時に熱源機側熱交換器の霜を取るため一時的に熱源機側熱交換器が凝縮器として作用する運転に切り換える場合、上記弁装置の操作によって気液分離装置の気相部の冷媒を第1の分岐部に送り込む制御を行うことを特徴とする空気調和装置。
- 圧縮機,切換弁,熱源機側熱交換器,アキュムレータよりなる熱源機と、室内側熱交換器、第1の流量制御装置よりなる複数の室内機を備え、上記室内機が冷房と暖房の両方を同時に運転することが可能な空気調和装置において、冷媒としてHCFC22より圧力の高いHFC混合冷媒を用い、上記熱源機と上記室内機とを第1,第2の接続配管を介して接続し、上記室内機の室内側熱交換器の一方を上記第1の接続配管または第2の接続配管に切換可能に接続する弁装置を有する第1の分岐部と、上記室内機の室内側熱交換器の他方に上記第1の流量制御装置を介して接続され、かつ上記第2の接続配管に接続する第2の分岐部とを備え、かつ上記第2の分岐部と上記第1の接続配管とを接続し、第2の分岐部に第2の流量制御装置を備え、上記第2の流量制御装置の前後に第1の圧力検出手段および第2の圧力検出手段を備え、上記第1の圧力検出手段および第2の圧力検出手段のうちどちらかが一定圧力値以上になった場合に、上記第2の流量制御装置を開く制御を行うことを特徴とする空気調和装置。
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