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JP4371468B2 - 防振機能を有した変倍光学系 - Google Patents

防振機能を有した変倍光学系 Download PDF

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JP4371468B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は防振機能を有した変倍光学系に関し、特に変倍光学系の一部のレンズ群を光軸と垂直方向に移動させることにより、該変倍光学系が振動(傾動)した時の撮影画像のぶれを光学的に補正して静止画像を得るようにし撮影画像の安定化を図ったビデオカメラや銀塩写真用カメラ、電子スチルカメラなどに好適な防振機能を有した変倍光学系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
進行中の車や航空機等、移動物体上から撮影しようとすると撮影系に振動が伝わり手振れとなり撮影画像にぶれが生じる。
【0003】
従来より撮影画像のぶれを防止する機能を有した防振光学系が種々提案されている。
【0004】
例えば特開昭56−21133号公報では光学装置に振動状態を検知する検知手段からの出力信号に応じて、一部の光学部材を振動による画像の振動的変位を相殺する方向に移動させることにより画像の安定化を図っている。特開昭61−223819号公報では最も物体側に可変頂角プリズムを配置した撮影系において、撮影系の振動に対応させて該可変頂角プリズムの頂角を変化させて画像の安定化を図っている。
【0005】
特開平1−116619号公報や特開平2−124521号公報では加速度センサー等を利用して撮影系の振動を検出し、この時得られる信号に応じ、撮影系の一部のレンズ群を光軸と垂直方向に振動されることにより静止画像を得ている。
【0006】
また特開平7−128619号公報では物体側より順に正、負、正そして正の屈折力のレンズ群より成る4群構成の変倍光学系の第3レンズ群を正、負の屈折力の2つのレンズ群で構成し、このうち正のレンズ群を振動することにより防振を行っている。
【0007】
特開平7−199124号公報では物体側より順に正、負、正そして正の屈折力のレンズ群より成る4群構成の変倍光学系の第3レンズ群全体を振動させて防振を行っている。
【0008】
一方、特開平5−60974号公報では物体側より順に正、負、正そして正の屈折力のレンズ群より成る4群構成の変倍光学系で第3レンズ群を正レンズとメニスカス状の負レンズのテレフォトタイプとしてレンズ全長の短縮化を図っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般に防振光学系を撮影系の前方に配置し、該防振光学系の一部の可動レンズ群を振動させて撮影画像のぶれを無くし、静止画像を得る方法は装置全体が大型化し、且つ該可動レンズ群を移動させるための移動機構が複雑化してくるという問題点があった。
【0010】
可変頂角プリズムを利用して防振を行う光学系では特に長焦点距離側において防振時に偏心倍率色収差の発生量が多くなるという問題点があった。
【0011】
一方撮影系の一部のレンズを光軸に対して垂直方向に平行偏心させて防振を行う光学系においては、防振のために特別に余分な光学系を必要としないという利点はあるが、移動させるレンズのための空間を必要とし、また防振時における偏心収差の発生量が多くなってくるという問題点があった。
【0012】
また正、負、正、正の屈折力のレンズより成る4群構成の変倍光学系の第3レンズ群全体を光軸に垂直方向に移動させて防振を行った場合、第3レンズ群を全長短縮のため正レンズとメニスカス状の負レンズのテレフォトタイプで構成したとき偏心収差、特に偏心歪曲収差が発生する。これをビデオカメラなどの動画撮影を行うものに使った場合、防振時の画像の変形が目立つといった問題が発生するという問題点があった。
【0013】
更に変倍比を大きくしていくと防振時に周辺光量の変化が目立ってくるという問題点もあった。
【0014】
本発明は変倍光学系の一部を構成する比較的小型軽量のレンズ群を光軸と垂直方向に移動させて、該変倍光学系が振動(傾動)したときの画像ぶれを補正するように構成するとともに、画像ぶれを補正するためのレンズ群の構成を適切なものとすることにより、装置全体の小型化、機構上の簡素化及び駆動手段の負荷の軽減化を図りつつ該レンズ群を偏心させた時の偏心収差を良好に補正した防振機能を有した変倍光学系の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、物体側より順に変倍及び合焦の際に固定の正の屈折力の第1レンズ群、変倍機能を有する負の屈折力の第2レンズ群、変倍及び合焦の際に光軸方向について固定の正の屈折カの第3レンズ群、変倍により変動する像面を補正すると共に合焦機能を有する正の屈折力の第4レンズ群より構成される変倍光学系であって、該第3レンズ群を光軸と垂直方向に移動させて該変倍光学系が振動した時の撮影画像のぶれを補正し、該第2レンズ群は物体側から順に像面側に強い凹面を有するメニスカス状の負の第21レンズ、負の第22レンズ、正の第23レンズ、負の第24レンズで構成され、前記第3レンズ群は物体側から順に正の第31レンズ、像面側に強い凹面を向けたメニスカス状の負の第32レンズ、正の第33レンズで構成され、全系の望遠端の焦点距離をft、第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第24レンズの焦点距離をf24、該変倍光学系の最も物体側のレンズ面から該第3レンズ群の最も物体側のレンズ面までの距離をLS、全系の望遠端の焦点距離をftとしたとき、
0.05<|f2/ft|<0.07
1.2<|f24/f2|<2.5
0.42<|LS/ft|<0.59
なる条件式を満足することを特徴としている。
【0016】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記第32レンズと、前記第3レンズ群の焦点距離をそれぞれf32、f3としたとき
1.2<|f32/f3|<1.8
なる条件式を満足することを特徴としている。
請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、変倍時に開放径を全系の焦点距離に応じて可変とする開口絞りを有することを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の近軸屈折力配置を示す概略図、図2は本発明における防振光学系の光学原理の説明図、図3は本発明において防振時の光量変化の説明図である。図4は本発明の数値実施例1の広角端のレンズ断面図である。
【0018】
図中、L1は正の屈折力の第1群、L2は負の屈折力の第2群、L3は正の屈折力の第3群である。本実施形態では第3群L3を光軸と垂直方向に移動させて変倍光学系が振動(傾動)したときの撮影画像のぶれを補正している。L4は正の屈折力の第4群である。SPは開口絞りであり、第3群L3の前方に配置している。Gはフェースプレート等のガラスブロックである。IPは像面である。FPはフレアーカット絞りであり第3群と第4群との間に配置し、変倍に伴い光軸上移動させている。
【0019】
本実施形態では広角端から望遠端への変倍に際して、図1に示す矢印のように第2群を像面側へ移動させると共に、変倍に伴う像面変動を第4群を移動させて補正している。
【0020】
又、第4群を光軸上移動させてフォーカスを行うリヤーフォーカス式を採用している。同図に示す第4群の実線の曲線4aと点線の曲線4bは各々無限遠物体と近距離物体にフォーカスしているときの広角端から望遠端への変倍に伴う際の像面変動を補正する為の移動軌跡を示している。尚、第1群と第3群は変倍及びフォーカスの際固定である。
【0021】
本実施形態においては第4群を移動させて変倍に伴う像面変動の補正を行うと共に第4群を移動させてフォーカスを行うようにしている。特に同図の曲線4a,4bに示すように広角端から望遠端への変倍に際して物体側へ凸状の軌跡を有するように移動させている。これにより第3群と第4群との空間の有効利用を図りレンズ全長の短縮化を効果的に達成している。
【0022】
本実施形態において、例えば望遠端において無限遠物体から近距離物体へフォーカスを行う場合は同図の直線4cに示すように第4群を前方へ繰り出すことにより行っている。
【0023】
本実施形態では従来の所謂4群ズームレンズにおいて第1群を繰り出してフォーカスを行う場合に比べて前述のようなリヤーフォーカス方式を採ることにより第1群の偏心誤差による性能劣化を防止しつつ第1群のレンズ有効径の増大化を効果的に防止している。そして開口絞りを第3群の直前に配置することにより可動レンズ群による収差変動を少なくし、開口絞りより前方のレンズ群の間隔を短くすることにより前玉レンズ径の縮少化を容易に達成している。
【0024】
本発明においては第3群L3を防振用として光軸と垂直方向に移動させて変倍光学系が振動したときの像ぶれを補正している。これにより従来の防振光学系に比べて防振の為のレンズ群や可変頂角プリズム等の光学部材を新たに付加することなく防振を行なっている。
【0025】
次に本発明に係る変倍光学系においてレンズ群を光軸と垂直方向に移動させて撮影画像のぶれを補正する防振系の光学的原理を図2を用いて説明する。
【0026】
図2(A)に示すように光学系が固定群Y1・偏心群Y2そして固定群Y3の3つの部分から成り立っており、レンズから充分に離れた光軸上の物点Pが撮像面IPの中心に像点pとして結像しているものとする。
【0027】
今、撮像面IPを含めた光学系全体が図2(B)のように手振れにより瞬間的に傾いたとすると、物点Pは像点p′にやはり瞬間的に移動し、ぶれた画像となる。
【0028】
一方、偏心群Y2を光軸と垂直方向に移動させると図2(C)のように、像点pはp″に移動し、その移動量・方向はパワー配置に依存し、そのレンズ群の偏心敏感度として表される。
【0029】
そこで図2(B)で手振れによってズレた像点p′を偏心群Y2を適切な量だけ光軸と垂直方向に移動させることによってもとの結像位置pに戻すことで図2(D)に示すとおり、手振れ補正つまり防振を行っている。
【0030】
今、光軸をθ°補正するために必要なシフトレンズ群(偏心群)Y2の移動量をΔ、光学系全体の焦点距離をf、シフトレンズ群Y2の偏心敏感度をTSとすると、移動量Δは
Δ=f・tan(θ)/TS
の式で与えられる。
【0031】
今、シフトレンズ群Y2の偏心敏感度TSが大きすぎると、移動量Δは小さな値となり防振に必要なシフトレンズ群の移動量は小さくできるが、適切に防振を行う為の制御が困難になり、補正残りが生じてしまう。特に、ビデオカメラやデジタルスチルカメラではCCD等の撮像素子のイメージサイズが銀塩フィルムと比べて小さく、同一画角に対する焦点距離が短いため、同一角度を補正する為のシフトレンズ群のシフト量Δが小さくなる。
【0032】
従って、メカ(機構)の精度が同程度だと画面上での補正残りが相対的に大きくなることになってしまう。
【0033】
一方偏心敏感度TSが小さすぎると制御のために必要なシフトレンズ群の移動量が大きくなってしまい、シフトレンズ群を駆動するためのアクチュエーターなどの駆動手段も大きくなってしまう。
【0034】
本発明では各レンズ群の屈折力配置を適切な値に設定することで第3レンズ群の偏心敏感度TSを適正な値とし、メカの制御誤差による防振の補正残りが少なく、アクチュエーターなどの駆動手段の負荷も少ない光学系を達成している。
【0035】
また、このような光学系の内部のレンズ群を光軸に垂直方向にシフトさせて防振を行なった場合シフト方向に対して周辺光量分布の非対称が発生する。このため動画撮影時には手振れの向きが時間的に変化するため周辺光量も時間的に変化し、これによって画面周辺にちらつきが生じる。
【0036】
これについて図3を用いて説明する。
【0037】
光軸の補正角をθとしたとき、光学系の最も物体側のレンズ面での光線の振れ量Hは補正レンズ(第3群)L3より物体側の光学系で出来る補正レンズL3の像HPから光学系の最も物体側のレンズ面までの距離をDSとすると図3(A)に示す様に
H=DS・tanθ
となる。
【0038】
図3(B)、(C)、(D)に防振時における周辺光量の変化を示す。図3(B)は通常状態、図3(C)は光学系が下を向くような補正状態、図3(D)は光学系が上を向く補正状態である。補正状態では光線の光束幅Wが変化するため光量が変化する。この変化量は第1面を通過する中心光線の振れ量Hが大きい程大きくなる。
【0039】
従って、光量変化を小さくするには第1面からシフトする第3レンズ群L3までの距離を短くして距離DSを小さくしなければならない。
【0040】
これには第2レンズ群の屈折力を大きくして第2レンズ群の変倍に要する移動量を小さくするのが良い。
【0041】
そこで発明では第2レンズ群の焦点距離f2と全系の望遠端での焦点距離ftの関係を
0.05<|f2/ft|<0.07 (1)
を満足するようにすることで変倍に必要な第2レンズ群の移動量を小さくしている。
【0042】
条件式(1)の下限を超えて第2レンズ群の屈折力が強くなると変倍時の第2レンズ群の移動量は小さくなるがペッツヴァール和が全体に負の方向に大きくなり像面湾曲の補正が困難になるので良くない。逆に(1)の上限を超えると第2レンズ群の変倍時の移動量が大きくなり、レンズ系全体が小型にならないと共に防振時の周辺光量変化に関しても不利になるので良くない。
【0043】
条件式(1)のもとで、20倍以上といった高変倍比にすると、変倍に伴なう倍率色収差の補正が困難になる。
【0044】
本発明では第2レンズ群を物体側から順に像面側に強い凹面を有するメニスカス状の負の第21レンズ、負の第22レンズ、正の第23レンズ、そして負の第24レンズで構成することで第2レンズ群の前後の対称性を小さくすることで主点の色消し効果を高め、倍率色収差の補正を効果的に行なっている。
【0045】
また、発明においては第24レンズの焦点距離をf24とするとき
1.2<|f24/f2|<2.5 (2)
を満足させるのが良い。
【0046】
条件式(2)は主に倍率色数差の補正を効果的に行なうためのものである。条件式(2)の上限を超えて第24レンズの焦点距離が小さくなり過ぎると色収差の補正効果が不十分になる。逆に下限を超えると広角端での歪曲収差の補正が困難になる。
【0047】
また発明においては防振時における周辺光量の変化を小さくするために、撮影系(変倍光学系)の最も物体側のレンズ面より、該第3レンズ群の防振時に光軸垂直に移動する部分の最も物体側のレンズ面までの距離をLS、全系の望遠端の焦点距離をftとするとき
0.42<|LS/ft|<0.59 (3)
なる条件式を満足するようにしている。
【0048】
条件式(3)の上限を超えると高倍化の際、防振時の光量変化が目立ち易くなり、逆に下限を超えようとするには第2レンズ群の屈折力を大きくする必要が出て変倍時の収差変動の補正が困難になる。
【0050】
尚、発明の防振機能を有した変倍光学系は以上のような条件を満足することにより実現されるが、更にレンズ全長の短縮を図りつつ、良好な光学性能を達成するためには、以下の条件のうち少なくとも1つを満足することが望ましい。
【0051】
(ア-1)前記第3レンズ群は物体側から順に正の第31レンズ、像面側に強い凹面を向けたメニスカス状の負の第32レンズを有することである。
【0052】
(ア-2)第3レンズ群を物体側から順に正の第31レンズ、像面側に強い凹面をむけたメニスカス状の負の第32レンズ、そして正の第33レンズで構成することである。
【0053】
第3レンズ群中に像面側に強い凹面をむけたメニスカス状の負レンズを設けることにより第3レンズ群全体をテレフォト構成として第2レンズ群と第3レンズ群の主点間隔を短縮し、レンズ全長の短縮化を達成している。
【0054】
このようなメニスカス状の負レンズを設けた場合、そのレンズ面で正の歪曲収差が発生し、これが防振時における偏心歪曲が大きくなる原因となる。この減少を低減させるには第3レンズ群全体で発生する歪曲収差を少なくしてやればよい。
【0055】
本実施例ではメニスカス状の負の第32レンズの像面側に正の第33レンズを配置することによってある程度のテレフォト構成を維持しつつ、第3レンズ群内で歪曲収差を補正し、第3レンズ群をシフトして防振を行う際に発生する偏心歪曲収差の発生を低減している。
【0056】
(ア-3)第31レンズはその両側のレンズ面を非球面形状とすることである。
【0057】
第31レンズの両側のレンズ面に非球面を設けることにより、第3レンズ群で球面収差を抑制し、防振時に発生する偏心コマ収差を低減している。
【0058】
(ア-4)前記第32レンズと、第3レンズ群全体の焦点距離を各々f32、f3としたとき
1.2<|f32/f3|<1.8 (4)
なる条件式を満足することである。
【0059】
条件式(4)は第3レンズ群をテレフォトタイプとして光学系全体の小型化を達成するためのものである。
【0060】
条件式(4)の下限を超えて第3レンズ群中の第32レンズの屈折力が強くなるとレンズ全長の短縮化には有利だがペッツヴァール和が負の方向に増大してしまい像面湾曲の補正が困難になるので良くない。逆に下限を超えてしまうと全長短縮が不十分になってしまう。
【0061】
(ア-5)防振のためのシフト群の敏感度を適切に設定することが防振性能に大きく影響する。
【0062】
そこで広角端における全系の焦点距離をfw、第3群の焦点距離をf3としたとき
3.5<f3/fw<5.5 (5)
なる条件を満足するのが良い。これにより、レンズ全長の短縮化を図りつつシフトレンズ群の敏感度を適切な値に設定している。
【0063】
条件式(5)の下限を超えて第3レンズ群の屈折力を強くすると、シフトレンズ群の敏感度が大きくなり過ぎメカ精度を厳しくしないと防振時の補正残りが大きくなってしまうので良くない。
【0064】
逆に上限を超えて第3レンズ群の屈折力を弱くしてしまうと防振のために必要な第3レンズ群のシフト量が大きくなったり、レンズ全長が大きくなったりするので良くない。
【0065】
(ア-6)第3レンズ群のテレフォト構成を維持しつつ、第3レンズ群内の歪曲収差や非点収差を補正し、防振時の光学性能を良好に維持するには該33レンズの焦点距離をf33、第3群の焦点距離をf3とする時
1.2<f33/f3<2.0 (6)
なる条件を満足することが望ましい。
【0066】
条件式(6)の下限を超えて第33レンズの屈折力が強くなり過ぎると第3レンズ群のテレフォト性が維持されず全長短縮効果が無くなるので良くない。逆に上限を超えると第3レンズ群内での歪曲収差や非点収差の補正が不十分になり、防振時の光学性能が劣化してしまう。
【0067】
(ア-7)防振時の光量変化低減を達成するためには変倍時に絞り開口径を望遠側で小さくして中心光束を制限することで相対的に周辺光量を増加するようにしてやるのが良い。
【0068】
(ア-8)変倍時の非点収差や歪曲の変動の補正のため、第2レンズ群に非球面を導入するのが良い。
【0069】
(ア-9)第3レンズ群は防振のために移動する分、レンズ径をそれだけ大きくしてやる必要がある。
【0070】
従って余計な軸上光束が入り過ぎないようにするには第3レンズ群の物体側あるいは像面側に固定の絞りを配置するのが望ましい。本実施例では第3レンズ群と第4レンズ群の間に固定絞りを配置することでスペースを有効に利用しつつ、不要な光束が入らないようにしている。
【0071】
次に本発明の数値実施例を示す。数値実施例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の曲率半径、Diは物体側より順に第i番目のレンズ厚及び空気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目のレンズのガラスの屈折率とアッベ数である。また前述の各条件式と数値実施例の関係を表−lに示す。
【0072】
非球面形状は光軸方向にX軸、光軸と垂直方向にH軸、光の進行方向を正としRを近軸曲率半径、A,B,C,D、Eを各々非球面係数としたとき
【0073】
【数1】
Figure 0004371468
【0074】
なる式で表している。
Figure 0004371468
Figure 0004371468
Figure 0004371468
Figure 0004371468
Figure 0004371468
【0075】
【表1】
Figure 0004371468
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば以上のように、変倍光学系の一部を構成する比較的小型軽量のレンズ群を光軸と垂直方向に移動させて、該変倍光学系が振動(傾動)したときの画像のぶれを補正するように構成することにより、装置全体の小型化、機構上の簡素化及び駆動手段の負荷の軽減を図りつつ該レンズ群を偏心させたときの偏心収差発生量を少なく抑え、偏心収差を良好に補正した防振機能を有した変倍光学系を達成することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における変倍光学系の近軸屈折力配置の概略図
【図2】 本発明における防振系の光学的原理の説明図
【図3】 防振時の光量変化を説明するための図
【図4】 本発明の数値実施例1の広角端のレンズ断面図
【図5】 本発明の数値実施例1の広角端の諸収差図
【図6】 本発明の数値実施例1の望遠端の諸収差図
【図7】 本発明の数値実施例1の望遠端の諸収差図
【図8】 本発明の数値実施例2の広角端の諸収差図
【図9】 本発明の数値実施例2の望遠端の諸収差図
【図10】 本発明の数値実施例2の望遠端の諸収差図
【図11】 本発明の数値実施例3の広角端の諸収差図
【図12】 本発明の数値実施例3の望遠端の諸収差図
【図13】 本発明の数値実施例3の望遠端の諸収差図
【符号の説明】
L1 第1群
L2 第2群
L3 第3群
L4 第4群
SP 絞り
FP 固定絞り
IP 像面
d d線
g g線
ΔM メリディオナル像面
ΔS サジタル像面

Claims (3)

  1. 物体側より順に変倍及び合焦の際に固定の正の屈折力の第1レンズ群、変倍機能を有する負の屈折力の第2レンズ群、変倍及び合焦の際に光軸方向について固定の正の屈折カの第3レンズ群、変倍により変動する像面を補正すると共に合焦機能を有する正の屈折力の第4レンズ群より構成される変倍光学系であって、該第3レンズ群を光軸と垂直方向に移動させて該変倍光学系が振動した時の撮影画像のぶれを補正し、該第2レンズ群は物体側から順に像面側に強い凹面を有するメニスカス状の負の第21レンズ、負の第22レンズ、正の第23レンズ、負の第24レンズで構成され、前記第3レンズ群は物体側から順に正の第31レンズ、像面側に強い凹面を向けたメニスカス状の負の第32レンズ、正の第33レンズで構成され、全系の望遠端の焦点距離をft、第2レンズ群の焦点距離をf2、前記第24レンズの焦点距離をf24、該変倍光学系の最も物体側のレンズ面から該第3レンズ群の最も物体側のレンズ面までの距離をLS、全系の望遠端の焦点距離をftとしたとき、
    0.05<|f2/ft|<0.07
    1.2<|f24/f2|<2.5
    0.42<|LS/ft|<0.59
    なる条件式を満足することを特徴とする防振機能を有する変倍光学系。
  2. 前記第32レンズと、前記第3レンズ群の焦点距離をそれぞれf32、f3としたとき
    1.2<|f32/f3|<1.8
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1記載の防振機能を有する変倍光学系。
  3. 変倍時に開放径を全系の焦点距離に応じて可変とする開口絞りを有することを特徴とする請求項1または2に記載の防振機能を有する変倍光学系。
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