JP4367973B2 - ヘッド送り機構並びに光学ピックアップの送り機構 - Google Patents
ヘッド送り機構並びに光学ピックアップの送り機構 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はヘッド送り機構並びに光学ピックアップの送り機構に関する。特に、本発明は、送りねじを用いるヘッド送り機構並びに光学ピックアップの送り機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク状記録媒体、例えば、光ディスクへの情報信号の記録又は光ディスクからの情報信号の読み出し、或は、これらの記録及び読み出しの双方を行うヘッドである光学ピックアップの送り機構に送りねじを用いたものがある。このような送り機構の一例を図8に示す。
【0003】
送りねじaは螺軸部bと螺軸部bの一方の端部に連続したギヤ部c及び受部dが一体的に形成されて成り、その軸方向に離間した2つの軸受に回転自在に支持されている。
【0004】
送りねじaはギヤ部c及び受部dが形成されていない側の螺軸部bの端部が図示しないスラスト軸受に支持され、螺軸部bの反対側の端部が軸受eに支持されている。ギヤ部cは図示しない中間ギヤを介してモータに連結されており、また、受部bは弾性体fと弾接され、これにより送りねじaは軸方向に図8に示すF2の力で押圧付勢されている。
【0005】
軸受eは送りねじaを取り付けるために一方が開口されており、開口面側には軸受eからの送りねじaの脱落を防止するために押さえ部材gが取着されている。
【0006】
送りねじaは螺軸部bが図示しない光学ピックアップのベース体に設けられた送りナット部と螺合され、モータの回転による送りねじaの回転に伴って光学ピックアップが光ディスクの半径方向に移動されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図8に示した送り機構にあっては、送りねじaと軸受eとの間に動作上必要な間隙Δx1、Δx2が設けられている。
【0008】
これら間隙Δx1、Δx2により送りねじaの回転時に送りねじaが図8に示すC方向にがたついてしまい送りねじaと軸受eとの衝突に起因して振動が発生してしまう。かかる振動の発生が光学ピックアップに伝達されると光学ピックアップによる光ディスクに記録された信号の読取等に支障を来し、振動が大きなときにはトラックジャンプによる音飛びが発生してしまう虞がある。
【0009】
上述した不具合を解消するために間隙Δx1、Δx2が極小になるように送りねじaと軸受eの寸法を定めることが考えられるが、このようにすると部品寸法管理が厳しく要求されコスト高になると共に送りねじaと軸受eの回転損失(負荷)が増大するという新たな問題が生じてしまう。
【0010】
特に、上述したように、軸受eとその開口面側に設けられた押さえ部材gとが別部材で形成されていると、Δx1とΔx2を極小にすることは両者の寸法公差の発生により極めて困難である。
【0011】
そこで、本発明ヘッド送り機構並びに光学ピックアップの送り機構は、上述した問題点を克服し、送りねじや軸受の部品寸法を変更しなくとも軸受内での送りねじのがたつきを防止しヘッドに伝達される振動の低減を図ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明ヘッド送り機構は、上述した課題を解決するために、ヘッド機構と、先端部が半球状に形成され、ヘッド機構と係合し回転することによってヘッド機構を送る送りねじと、送りねじを回転させる回転駆動機構と、回転駆動機構が配置されると共に少なくとも一方がスラスト軸受として形成され送りねじを支持する一対の軸受部を有するベースと、ベースに設けられると共に、送りねじの先端部と当接し送りねじをスラスト方向とスラスト方向に直交する方向とに付勢する弾性部材とを備え、弾性部材は、基端部と当接部とが屈曲した弾性変位部によってほぼU字状となるように形成され、基端部には、弾性部材の内方に向かって突出し、当接部が送りねじの先端部と当接した際に当接部と当接して当接部の送りねじの軸方向の移動量を規制する突起が形成され、突起は、弾性部材の内方に向かって突出すると共に、上側部と該上側部より突出量の大きい下側部とを有する階段状に形成され、弾性部材の当接部が送りねじの先端部によってスラスト方向に押圧されたとき、階段状に形成された突起によって、当接部の送りねじとの当接面が斜め方向を向くようにしたものである。
【0013】
また、本発明光学ピックアップの送り機構は、上述した課題を解決するために、光学ピックアップが設けられたピックアップベースと、ピックアップベースをガイドするガイド機構と、先端部が半球状に形成され、ピックアップベースと係合し回転することによってピックアップベースをガイド機構に沿って送る送りねじと、送りねじを回転させる回転駆動機構と、回転駆動機構が配置されると共に少なくとも一方がスラスト軸受として形成され送りねじを支持する一対の軸受部を有するベースと、ベースに設けられると共に、送りねじの先端部と当接し送りねじをスラスト方向とスラスト方向に直交する方向とに付勢する弾性部材とを備え、弾性部材は、基端部と当接部とが屈曲した弾性変位部によってほぼU字状となるように形成され、基端部には、弾性部材の内方に向かって突出し、当接部が送りねじの先端部と当接した際に当接部と当接して当接部の送りねじの軸方向の移動量を規制する突起が形成され、突起は、弾性部材の内方に向かって突出すると共に、上側部と該上側部より突出量の大きい下側部とを有する階段状に形成され、弾性部材の当接部が送りねじの先端部によってスラスト方向に押圧されたとき、階段状に形成された突起によって、当接部の送りねじとの当接面が斜め方向を向くようにしたものである。
【0014】
従って、本発明にあっては、送りねじの先端部と当接し送りねじをスラスト方向とスラスト方向に直交する方向とに付勢する弾性部材を備えたので、簡単な構成によりヘッドの送り動作の際の振動を抑制することができる。また、送りねじの先端部が半球状に形成されていて、当接片は送りねじの先端部とほぼ点接触する状態になるので、当接片と先端部とが当接した状態で送りねじが回転されることによって生じる摩擦も小さくすることができる。このようにして、送りねじや軸受の部品寸法を変更しなくても、軸受内での送りねじのがたつきが防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明に係るヘッド送り機構について説明する。以下に述べる本発明の各実施の形態では、記録媒体として所謂コンパクトディスクのような再生専用型の光ディスク(以下、単に「光ディスク」という。)を用いる光ディスク再生装置に用いられる光学ピックアップの送り機構を例に挙げて説明する。
【0016】
図1に示すように、第1の実施の形態に係る光学ピックアップの送り機構は、合成樹脂から形成されたベース1を有する。ベース1には、開口部2と取り付け用開口部3とが形成されている。開口部2は、光ディスク25の径方向に沿って長方形状に形成されており、後述する光学ピックアップが開口部2内を光ディスク25の径方向に移動する。取り付け用開口部3は、ほぼ円形状に形成されており、図示しないスピンドルモータが取り付けられる。
【0017】
取り付け用開口部3に取り付けられたスピンドルモータの回転軸の先端側には光ディスク25が載置されるディスクテーブル24が取り付けられている。ディスクテーブル24に載置された光ディスク25は、例えば、線速度一定で回転駆動される。開口部2は少なくとも後述する光学ピックアップによって光ディスク25の信号記録領域の全面が走査するに足りる大きさに形成されている。
【0018】
光学ピックアップ20は、対物レンズ21、対物レンズ21をフォーカシング方向及びトラッキング方向に駆動するための図示しないアクチュエータ、光源としての図示しない半導体レーザ、図示しない光検出器及び図示しない光学系及びアクチュエータ、半導体レーザ、光検出器及び光学系が設けられる送りベース20aを有する。
【0019】
対物レンズ21は、光学ピックアップ20が後述する送り機構によって光ディスク25の径方向に送られた際に、光ディスク25の直径を通る直線上と一致する移動軌跡を描くように送りベース20aに配されている。送りベース20aには、後述する送りねじと係合するナット部22と後述するガイド部と係合する係合爪23が設けられている。係合爪23は、後述する送りねじが挿通される挿通孔が各々形成された一対の突出片20bと20bとの間に配されている。
【0020】
ベース1には、開口部2に配される光学ピックアップ20を挟んで一方の側に一対の軸受部4、5が設けられおり、他方の側にはガイド部6が設けられている。
【0021】
一対の軸受部4、5のうちの一方の軸受部4は、図5に示すように、断面が例えば図1で見た紙面の奥側に向かって開放され、上側半分が曲面部4aとなるほぼU字状になるように形成されている。他方の軸受部5は、開口部2の内方に向かって開放したスラスト軸受部として形成されている。ガイド部6には、送りベース20aの係合爪23が係合する。
【0022】
図1及び図2に示すように、ベース1から突出するように形成された取り付け部7には、送りねじの回転駆動機構としての送り機構を構成する送りモータ8、駆動ギヤ8aや、中間ギヤ9が配されている。送りモータ8は、回転軸が後述する送りねじとほぼ平行になるように取り付け部7に配されている。送りモータ8の回転軸には駆動ギヤ8aが取り付けられており、駆動ギヤ8aは中間ギヤ9と噛み合っている。中間ギヤ9は、中間ギヤ9の回転軸が取り付け部7に回転自在に取り付けられている。
【0023】
尚、ベース1には、図1に示すように、ベース1より外方に向かって突出する複数の突出片1a、1bが設けられている。これらの突出片1a、1bは、図示しない再生装置のシャーシに必要に応じてダンパを介して各々取り付けられる。図1には、図面の関係で突出片は2つしか図示されていないが、実際には3つの突出片がベース1に形成されている。
【0024】
図1に示すように、送りねじ10はほぼ全体にわたって形成されたねじ部13を有するとともに一端側にギヤ部12、突起部11が設けられている。ねじ部13と突起部11は一体的に形成されており、ギヤ12が後から送りねじ10に嵌入されることによって形成されている。突起部11は、図1及び図2に示すように、送りねじ10のねじ部12よりも突出し、且つ、先端部11aが半球状になるように形成されている。突起部11の先端部11aが後述する付勢部と当接する。
【0025】
送りねじ10は、光学ピックアップ20を挟んでベース1のガイド部6が設けられている側と反対側で、且つ、開口部2を亘るように一端が軸受部4によって軸支されているとともに他端がスラスト軸受部としての軸受部5によって軸支されている。送りねじ10は、送りベース20aの一対の突出片20b、20bの挿通孔に挿通されるとともに、ねじ部13と送りベース20aのナット部22が噛み合っている。
【0026】
送りねじ10のギヤ部12は、上述した中間ギヤ9と噛み合っている。その結果、送りねじ10には送りモータ8の回転力が駆動ギヤ8a、中間ギヤ9を介して伝達され、送りねじ10が回転される。送りねじ10と光学ピックアップ20のナット部22が噛み合っているので、送りねじ10が回転されることによって光学ピックアップ20がガイド部6に沿って光ディスク25の径方向に移動される。その結果、対物レンズ21から光ディスク25に照射された光ビームが光ディスク25を走査して光ディスク25に記録されているデータが読み出される。
【0027】
図1及び図2に示すように、送りねじ10を回転駆動する送りモータ8、駆動ギヤ8a、中間ギヤ9の一方の面側を覆うようにベース1に押さえ部材14が取り付けられる。押さえ部材14は、図3に示すように、送りモータ8、駆動ギヤ8a、中間ギヤ9の一方の面側を覆うに足りる大きさに形成された板状部14aに係合片14b、ねじ挿通孔14c、付勢部15が合成樹脂材料を用いて一体に形成されている。
【0028】
係合片14bは板状部14aより突出するように形成されており、先端部分にベース1に形成された図示しない係合孔と係合する係合爪14dが形成されている。この係合爪14dがベース1の係合孔と係合した状態でねじ挿通孔14cにねじが挿通され、このねじがベース1の図示しないねじ取り付け孔と係合することによって押さえ部材14がベース1に送りモータ8、駆動ギヤ8a、中間ギヤ9の一方の面側を覆うように取り付けられる。
【0029】
押さえ部材14に形成された付勢部15は、図1及び図2に示すように、押さえ部材14がベース1に取り付けられた状態で送りねじ10の突起部11の先端部11aと当接する。
【0030】
付勢部15は、基端部16と当接部(当接片)17とが屈曲した弾性変位部18によってほぼU字状となるように形成されている。基端部16には、付勢部15の内方に向かって突出する突起19が形成されている。突起19は、当接部17が送りねじ10の突起部11の先端部11aと当接した際に当接片17と当接して当接片17の送りねじ10の軸方向の移動量を規制するとともに、図4に示すように、送りねじ10に付勢力を印加するためのものである。
【0031】
突起19は、図3及び図4に示すように、付勢部15の内方に向かって突出する階段状に形成され、上側部19aと上側部19aよりも突出量の大きい下側部19bとを有する。送りねじ10の先端部11aが上述したように半球状に形成されていることによって当接片17は送りねじ10の先端部11aとほぼ点接触する状態になるため、当接片17と先端部11aとが当接した状態で送りねじが10が回転されることによって生じる損失をできるだけ小さくすることができる。
【0032】
押さえ部材14がベース1に取り付けられ、送りねじ10の突起部11の先端部11aと当接した際に、送りねじ10に印加される付勢力について図4を用いて説明する。
【0033】
上述したように、押さえ部材14が係合片14bの係合爪14dをベースの係合孔に係合させ、ねじ挿通孔14cを介してねじを押さえ部材14に挿通し、ベース1にねじ止めすることによって押さえ部材14がベース1に取り付けられると、付勢部15の当接片17は送りねじ10の先端部11aと当接する。当接片17は、送りねじ10の突起部11によってスラスト方向、即ち、送りねじ10の軸方向に押圧されるので、当接片17は突起19と当接する。このとき、当接片17は階段状に形成されている突起19の上側部19a、下側部19bによって、図4に示すように、送りねじ10との当接面が図4中の斜め上方を向く。その結果、送りねじ10には力F1が印加される。
【0034】
送りねじ10に印加される力F1は、図4に示すように、送りねじの軸方向の分力Fxとこの分力Fxに直交する方向、即ち、送りねじ10の軸方向に直交する方向の分力Fyとの各成分に分けられる。送りねじ10には図4及び図5中の矢印Aで示す方向に移動しようとする力が働くため、送りねじ10は軸受部4の内面に当接する状態となる。
【0035】
送りねじ10は、軸受部4の内面と当接した状態で送りモータ8の回転力によって回転される。その際、図4及び図5中の矢印A、Bで示す方向のガタツキが防止され、送りねじ10の軸方向のガタツキも上述した分力Fxによって当接片17が送りねじ10を軸方向に押圧するために防止される。
【0036】
尚、当接片17と送りねじ10の先端部11aとが当接することによって生じる力F1は、当接片17と先端部11aとが当接した状態で、且つ、図4に示すように、送りねじ10が軸受部4と当接した状態で送りねじ10が回転駆動されるため、当接片17と先端部11aとが当接すること、送りねじ10と軸受部4とが当接することによって生じる損失ができるだけ小さくなるように、且つ、送りねじ10にガタツキを生じない程度に設定されている。換言すると、弾性変位部16による付勢力は、当接片17と先端部11aとの当接、送りねじ10と軸受部4との当接によって生じる損失ができるだけ小さくなるように、且つ、送りねじ10にガタツキを生じない程度に設定されている。
【0037】
加えて、図5に示すように、軸受部4は、上述したように上側部分が曲面部4aとしてほぼU字状に形成されているので、送りねじ10の先端部11aと当接片17とが当接した状態で送りねじ10に働く力F1の分力Fyによって送りねじ10のねじ部13は軸受部4の曲面部4aの頂点となる位置と当接する。この状態で、送りモータ8からの回転力によって送りねじ10が回転されると図5中の矢印A、Bで示す方向のガタツキを防止することができるのみならず、図5中の矢印Dで示す方向のガタツキも抑制することができる。
【0038】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る光学ピックアップの送り機構について、図6を用いて説明する。この第2の実施の形態は、送りねじの付勢部による付勢方向が上述した第1の実施の形態と異なるのみで、他の構成は上述した第1の実施の形態と同様に構成されているのでここでの詳細な説明は省略する。
【0039】
上述した第1の実施の形態では、図4に示した送りねじ10の軸方向とこの軸方向と直交する方向の2方向に付勢部15によって付勢するように構成されていたが、第2の実施の形態では、送りねじ10の軸方向とこの軸方向に直交する2方向の計3方向に付勢部30によって付勢するものである。
【0040】
図6に示すように、付勢部30を三次元的に傾斜させて、x軸方向、y軸方向及びz軸方向に各々分力を発生させる。換言すると、送りねじ10の軸方向となるz軸方向と、軸方向と直交する第1の方向、例えば、x軸方向と、軸方向と直交し、且つ、第1の方向に直交する第2の方向、例えば、y軸方向との各方向の分力を合成した付勢力を付勢部30によって印加する。そのために、付勢部30をx軸に対して角度αだけ傾斜させるとともに、y軸に対して角度βだけ傾斜させる。
【0041】
例えば、上述した第1の実施の形態と同様に押さえ部材14が係合片14bの係合爪14dをベースの係合孔に係合させ、ねじ挿通孔14cを介してねじを押さえ部材14に挿通し、ベース1にねじ止めすることによって押さえ部材14がベース1に取り付けられると、付勢部30は送りねじ10の先端11aと当接する。このとき、送りねじ10には図6に示す力Gが印加される。
【0042】
送りねじ10に印加される力Gは、図6に示すように、送りねじの軸方向の分力Gzと、この分力Gzと直交する方向、即ち、送りねじ10の軸方向と直交する第1の方向の分力Gxと、送りねじ10の軸方向に直交し、且つ、第1の方向に直交する第2の方向の分力Gyとの各成分に分けられる。その結果、送りねじ10は、軸方向の分力Gzによって軸方向のガタツキが防止されるとともに、軸方向と直交する第1の方向、例えば、図4中の矢印A、Bで示す方向のガタツキが防止され、さらに軸方向と直交し、且つ、第1の方向と直交する第2の方向、例えば、図5中の矢印Dで示す方向のガタツキも防止することができる。第2の実施の形態の場合、付勢部30の傾斜角度を変更することによって防止若しくは抑制したいガタツキの方向の分力を大きく発生させてガタツキを防止することができる。
【0043】
以上のように、本発明に係る各実施の形態では、光学ピックアップを光ディスク25の径方向に送る送りねじのガタツキを防止することができるので、光学ピックアップの送り動作の際に生じる振動を抑制し、安定した読取動作を実現することができる。
【0044】
本発明は上述した実施の形態に限らず、本発明の趣旨を大きく逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは勿論のことである。例えば、上述した第1の実施の形態では軸受部4は上面部が曲面部4aとなるほぼU字状に形成されていたが、図7に示すように、上面部が平面部となる形状に形成しても良い。この場合には、上述した第1の実施の形態と同様に当接片17と先端部11aとが当接した状態で送りねじ10に加わる力F1の一方の分力Fyによって送りねじ10は図7中の矢印A方向に付勢されるため、図7中の矢印A、Bで示す方向のガタツキを同様に防止することができる。図7中の矢印A、Bで示す方向と直交する方向のガタツキは送りねじ10と軸受部4の内面とのクリアランスを調整することによって抑制することができる。
【0045】
上述した各実施の形態では、ヘッド送り機構として記録媒体として光ディスクを用いる光ディスク再生装置に用いられる光学ピックアップの送り機構を例に挙げて説明したが、これに限らず光ディスクの記録装置または光ディスクの記録再生装置の光学ピックアップの送り機構や磁気ディスクの記録又は再生装置、或はこれらの記録再生の双方を行うことのできる記録再生装置の磁気ヘッド送り機構にも適用することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明ヘッド送り機構は、ヘッド機構と、先端部が半球状に形成され、ヘッド機構と係合し回転することによってヘッド機構を送る送りねじと、送りねじを回転させる回転駆動機構と、回転駆動機構が配置されると共に少なくとも一方がスラスト軸受として形成され送りねじを支持する一対の軸受部を有するベースと、ベースに設けられると共に、送りねじの先端部と当接し送りねじをスラスト方向とスラスト方向に直交する方向とに付勢する弾性部材とを備え、弾性部材は、基端部と当接部とが屈曲した弾性変位部によってほぼU字状となるように形成され、基端部には、弾性部材の内方に向かって突出し、当接部が送りねじの先端部と当接した際に当接部と当接して当接部の送りねじの軸方向の移動量を規制する突起が形成され、突起は、弾性部材の内方に向かって突出すると共に、上側部と該上側部より突出量の大きい下側部とを有する階段状に形成され、弾性部材の当接部が送りねじの先端部によってスラスト方向に押圧されたとき、階段状に形成された突起によって、当接部の送りねじとの当接面が斜め方向を向くようにしたことを特徴とする。
【0047】
従って、本発明にあっては、送りねじの先端部と当接し送りねじをスラスト方向とスラスト方向に直交する方向とに付勢する弾性部材を備えたので、簡単な構成によりヘッドの送り動作の際の振動を抑制することができる。また、送りねじの先端部が半球状に形成されていて、当接片は送りねじの先端部とほぼ点接触する状態になるので、当接片と先端部とが当接した状態で送りねじが回転されることによって生じる摩擦も小さくすることができる。このようにして、送りねじや軸受の部品寸法を変更しなくても、軸受内での送りねじのがたつきが防止される。
そして、さらに、弾性部材の当接部が送りねじの先端部によってスラスト方向に押圧されたとき、階段状に形成された突起によって、当接部の送りねじとの当接面が斜め方向を向くようにしたので、送りねじは弾性部材によって2方向に付勢され、2方向のがたつきを抑制することができる。
【0050】
また、本発明光学ピックアップの送り機構にあっては、光学ピックアップが設けられたピックアップベースと、ピックアップベースをガイドするガイド機構と、先端部が半球状に形成され、ピックアップベースと係合し回転することによってピックアップベースをガイド機構に沿って送る送りねじと、送りねじを回転させる回転駆動機構と、回転駆動機構が配置されると共に少なくとも一方がスラスト軸受として形成され送りねじを支持する一対の軸受部を有するベースと、ベースに設けられると共に、送りねじの先端部と当接し送りねじをスラスト方向とスラスト方向に直交する方向とに付勢する弾性部材とを備え、弾性部材は、基端部と当接部とが屈曲した弾性変位部によってほぼU字状となるように形成され、基端部には、弾性部材の内方に向かって突出し、当接部が送りねじの先端部と当接した際に当接部と当接して当接部の送りねじの軸方向の移動量を規制する突起が形成され、突起は、弾性部材の内方に向かって突出すると共に、上側部と該上側部より突出量の大きい下側部とを有する階段状に形成され、弾性部材の当接部が送りねじの先端部によってスラスト方向に押圧されたとき、階段状に形成された突起によって、当接部の送りねじとの当接面が斜め方向を向くようにしたことを特徴とする。
【0051】
従って、本発明にあっては、送りねじの先端部と当接し送りねじをスラスト方向とスラスト方向に直交する方向とに付勢する弾性部材を備えたので、簡単な構成によりヘッドの送り動作の際の振動を抑制することができる。また、送りねじの先端部が半球状に形成されていて、当接片は送りねじの先端部とほぼ点接触する状態になるので、当接片と先端部とが当接した状態で送りねじが回転されることによって生じる摩擦も小さくすることができる。このようにして、送りねじや軸受の部品寸法を変更しなくても、軸受内での送りねじのがたつきが防止される。
そして、さらに、弾性部材の当接部が送りねじの先端部によってスラスト方向に押圧されたとき、階段状に形成された突起によって、当接部の送りねじとの当接面が斜め方向を向くようにしたので、送りねじは弾性部材によって2方向に付勢され、2方向のがたつきを抑制することができる。
【0061】
尚、上記した各実施の形態に示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際しての具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるものであってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光学ピックアップの送り機構の構成を示す平面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る光学ピックアップの要部を示す拡大背面図である。
【図3】第1の実施の形態に係る光学ピックアップに用いられる押さえ部材の拡大斜視図である。
【図4】送りねじが軸受部の内面に押し付けられた状態を示す拡大断面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る光学ピックアップの送り機構の要部を示す斜視図である。
【図7】軸受部の変形例を示す拡大断面図である。
【図8】従来の送り機構の一例を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1…ベース、4…軸受部、5…軸受部、8…送りモータ(回転駆動機構)、8a…駆動ギヤ(回転駆動機構)、9…中間ギヤ(回転駆動機構)、10…送りねじ、11a…先端部、15…付勢部(弾性部材)、16…基端部、17…当接片(当接部)、18…弾性変位部、19…突起、19a…上側部、19b…下側部、20…光学ピックアップ、20a…送りベース(ピックアップベース)、30…付勢部(弾性部材)
Claims (2)
- ヘッド機構と、
先端部が半球状に形成され、ヘッド機構と係合し回転することによってヘッド機構を送る送りねじと、
上記送りねじを回転させる回転駆動機構と、
上記回転駆動機構が配置されると共に少なくとも一方がスラスト軸受として形成され送りねじを支持する一対の軸受部を有するベースと、
上記ベースに設けられると共に、送りねじの上記先端部と当接し送りねじをスラスト方向とスラスト方向に直交する方向とに付勢する弾性部材とを備え、
上記弾性部材は、基端部と当接部とが屈曲した弾性変位部によってほぼU字状となるように形成され、
上記基端部には、上記弾性部材の内方に向かって突出し、上記当接部が送りねじの上記先端部と当接した際に上記当接部と当接して上記当接部の上記送りねじの軸方向の移動量を規制する突起が形成され、
上記突起は、上記弾性部材の内方に向かって突出すると共に、上側部と該上側部より突出量の大きい下側部とを有する階段状に形成され、
上記弾性部材の当接部が送りねじの上記先端部によってスラスト方向に押圧されたとき、階段状に形成された上記突起によって、上記当接部の送りねじとの当接面が斜め方向を向くようにした
ことを特徴とするヘッド送り機構。 - 光学ピックアップが設けられたピックアップベースと、
ピックアップベースをガイドするガイド機構と、
先端部が半球状に形成され、ピックアップベースと係合し回転することによってピックアップベースをガイド機構に沿って送る送りねじと、
上記送りねじを回転させる回転駆動機構と、
上記回転駆動機構が配置されると共に少なくとも一方がスラスト軸受として形成され送りねじを支持する一対の軸受部を有するベースと、
上記ベースに設けられると共に、送りねじの上記先端部と当接し送りねじをスラスト方向とスラスト方向に直交する方向とに付勢する弾性部材とを備え、
上記弾性部材は、基端部と当接部とが屈曲した弾性変位部によってほぼU字状となるように形成され、
上記基端部には、上記弾性部材の内方に向かって突出し、上記当接部が送りねじの上記先端部と当接した際に上記当接部と当接して上記当接部の上記送りねじの軸方向の移動量を規制する突起が形成され、
上記突起は、上記弾性部材の内方に向かって突出すると共に、上側部と該上側部より突出量の大きい下側部とを有する階段状に形成され、
上記弾性部材の当接部が送りねじの上記先端部によってスラスト方向に押圧されたとき、階段状に形成された上記突起によって、上記当接部の送りねじとの当接面が斜め方向を向くようにした
ことを特徴とする光学ピックアップの送り機構。
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JP8-281618 | 1996-10-04 | ||
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JPH10162522A JPH10162522A (ja) | 1998-06-19 |
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JP4075174B2 (ja) | 1998-12-25 | 2008-04-16 | ソニー株式会社 | ディスクドライブ装置及びそのヘッド送り機構 |
-
1997
- 1997-08-27 JP JP23100497A patent/JP4367973B2/ja not_active Expired - Fee Related
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