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JP4362779B2 - 動圧軸受装置及びスピンドルモータ - Google Patents

動圧軸受装置及びスピンドルモータ Download PDF

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JP4362779B2
JP4362779B2 JP2004356378A JP2004356378A JP4362779B2 JP 4362779 B2 JP4362779 B2 JP 4362779B2 JP 2004356378 A JP2004356378 A JP 2004356378A JP 2004356378 A JP2004356378 A JP 2004356378A JP 4362779 B2 JP4362779 B2 JP 4362779B2
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Description

本発明は、動圧軸受装置に関し、より詳細にはハードディスク等の磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM等の光ディスクを始めとする記録媒体、特に円盤状記録媒体を駆動するためのスピンドルモータなどに用いられる動圧軸受装置、およびこれを用いたスピンドルモータに関するものである。
ハードディスクドライブなどに用いられるスピンドルモータでは、軸受装置として球軸受やコロ軸受が従来は用いられていたが、モータの小型化、低振動・低騒音化といった市場の要請から流体動圧軸受装置が近年開発・実用化されつつある。
流体動圧軸受装置は、軸部材とスリーブ部材とが回転自在に嵌合してなり、軸部材とスリーブ部材には、軸部材又はスリ−ブ部材の半径方向の荷重を支持するラジアル軸受部と、軸方向の荷重を支持するスラスト軸受部とが形成されている。これらの各軸受部は、スリーブ部材に設けられた軸受面と、軸部材に設けられた軸受面とが微小間隙を介して対向してなり、軸受面の少なくとも一方に動圧発生溝が形成され、微小間隙には潤滑油が充填されている。
このような構成の動圧軸受装置において、例えば軸部材が回転すると、微小間隙に保持されている潤滑油が動圧発生溝の溝パターンに沿って押圧され、潤滑油中に局部的な高圧部分が生じる。これにより一対のラジアル軸受部において軸部材のラジアル方向の荷重が支持され、一対のスラスト軸受部において軸部材のスラスト方向の荷重が支持される。
この動圧軸受装置では、潤滑油が軸部材及び/またはスリーブ部材の表面を滲むようにつたわって外側に漏出するおそれがあり、それ故に、このような潤滑油の漏れを防止するために、潤滑油が充填された両者の間隙部、即ち動圧軸受部の外側部位(軸部材及び/またはスリーブ部材の部位)に、撥油処理によって撥油剤の皮膜が設けられている。この撥油皮膜は撥油性を有しているので、滲みによるつたわりを阻止し、潤滑油の漏れを防止することができる。
しかし、軸部材やスリーブ部材に塗布される撥油剤は、一般的に無色透明であり、撥油処理時及び撥油処理後に目視による確認が困難であった。そのため、作業工程の中に撥油皮膜が形成されたことを確認するための検査、確認工程を設けなければならず、多大な時間を要し作業効率の低下を招いていた。
そこで、無色透明の撥油剤にカーボンブラックを添加し、撥油剤の塗布の有無を目視にて確認することを可能にする技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、無色透明の撥油剤にUV発色成分を少量添加し、室温で乾燥させた後、UV光線を照射させ、目視により塗布状態を確認する工程を経て、加熱し、撥油剤を溶融させていた溶剤及びUV発色成分を気化させ、撥油皮膜を定着させる技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−304263号公報(特許請求の範囲、段落番号0027) 特開2004−211851号公報(特許請求の範囲、段落番号0023)
しかしながら、従来の動圧軸受装置においては、カーボンブラックを添加した撥油剤を用いると、回転始動時及び回転停止時に軸部材とスリーブ部材が摺動することにより、撥油皮膜中のカーボンブラックの微粒子が遊離し、微小なコンタミネーションが動圧軸受内部で発生し、モータロックの原因となることがあった。加えて、カーボンブラックなどの着色に用いる色剤は、軸部材及びスリーブ部材の素材上に塗布するため、素材の色の上から識別が可能なものを選定しなければならなかった。
また、上記のUV発色成分を添加した撥油剤を用いると、撥油剤塗布直後はUV照射させると撥油皮膜は発光し目視をすることはできるが、撥油皮膜の硬化、乾燥時に100℃以上に加熱されることにより、溶剤とともにUV発色成分は昇華反応を起こし気化分解する。そのため、撥油皮膜の硬化、乾燥後はUV照射させても撥油皮膜は発色しなくなり、モータの組み立て直前での撥油剤の塗布ムラの検査、及びモータの組み立て後の撥油剤の塗布ムラ、塗布忘れを簡単な検査により識別できないという不具合があった。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、撥油剤の塗布有無の目視による確認性を向上させ、生産における塗布異常、塗布忘れを防止することである。更に別の目的は、蛍光撥油剤の発色体が100℃以上の加熱後、昇華気化せず、UV照射による発光作用を維持し、かつディスク表面の汚染に結びつくようなコンタミネーションの発生がない動圧軸受装置及びスピンドルモータを提供することにある。
本発明の請求項1の動圧軸受装置は、軸部材とスリーブ部材とが回転自在に嵌合し、軸部材に設けられた軸受面と、スリーブ部材に設けられた軸受面とが微小間隙を介して対向し、前記両軸受面の少なくとも一方に動圧発生溝が形成され、前記微小間隙には潤滑油が充填された動圧軸受装置において、前記軸部材と前記スリーブ部材との互いに対向する面のうち、前記動圧発生溝に隣接する部位の少なくとも一方には、前記潤滑油が介在せず、前記潤滑油の飛散を抑止するため、パーフルオロアルキル基を有するフッ素系ポリマーを主成分とし、かつ発色作用を具備する発色体を添加した撥油皮膜を形成し、前記発色体は下記一般式(2)又は一般式(3)で表され、前記撥油皮膜は、乾燥及び密着固化温度が80℃以上200℃以下であり、前記撥油皮膜に含まれる前記発色体は、加熱乾燥後も昇華せずUV照射による発色作用を持続することを特徴とする。
(式中、R 〜R は、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、核炭素数6〜18のアリール基、水酸基を示し、R 〜R は互いに同一であっても異なっていてもよい。)
(式中、R 〜R 14 は、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、核炭素数6〜18のアリール基、水酸基を示し、R 〜R 14 は互いに同一であっても異なっていてもよい。)
本発明の動圧軸受装置は、軸体及びスリーブ体の一方に対し他方が回転することにより、スラスト軸受部及びラジアル軸受部における潤滑油を介し、軸体及びスリーブ体の一方に対する他方の調芯に必要な動圧が発生する。その一方で、上昇した潤滑油の圧力を押し下げるために潤滑油を軸受外部に押し出そうとする力も発生する。そこで、潤滑油の境界面へ撥水撥油効果の高いパーフルオロアルキル基を有するフッ素系ポリマーで撥油皮膜を形成することにより、押し出されようとする潤滑油の飛散及び漏出を防止することができ、かつ撥油皮膜に識別性のある発色体を含有させることにより、撥油皮膜を形成する溶剤を塗布した後も塗布の有無の目視による確認を可能としている。
また、本発明の請求項2の動圧軸受装置では、前記発色体は、UV照射によりブルーに発色することを特徴とする。
UV照射によってブルーに発色する発色体が添加されているため、撥油皮膜の状態を目視により容易に確認することができる。
更に、本発明の請求項3の動圧軸受装置では、前記撥油皮膜は、前記フッ素系ポリマーと、前記発色体をフッ素系溶剤に溶解させ形成させることを特徴とする。
本発明の撥油皮膜に使用する溶剤としては、フッ素系ポリマーを溶解可能な溶剤であれば特に限定されずに使用することができ、例えば、アセトン、MEK、MIBK等のケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル系、ヘプタン、ヘキサン等のアルカン系、エタノール、IPA等のアルコール系の溶剤を使用することができる。しかし、特にフッ素系溶剤が好ましく、フッ素系溶剤を用いると不燃であるため、塗布設備に特殊な排気・防爆装置を設ける必要がなくなる。また、フッ素系溶剤はフッ素系ポリマーと親和性が高いことからフッ素系ポリマーの溶解能が高いため、好ましい。フッ素系溶剤としては、特に限定されず、例えば、パーフルオロカーボン(PFC)、ハイドロフルオロカーボン(HFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)、ハイドロフルオロエーテル(HFE)、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、ハイドロフルオロポリエーテル(HFPE)などを使用できる。
加えて、本発明の請求項4の動圧軸受装置では、前記フッ素系ポリマーは、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を主に含み、分子量Mw3000〜400000のポリマーであることを特徴とする。
(式中、Rは、水素、又はメチル基を示し、Rfは、炭素数2〜16のパーフルオロアルキル基を示し、nは0〜6の整数を示す。)
パーフルオロアルキル基を有するフッ素系ポリマーとしては、パーフルオロアルキル基を有すれば特に限定されないが、例えば、以下の式(4)式(17)で示されるポリマーが挙げられる。ここで、式(4)式(17)のポリマーを順に説明する。
下記式(4)で表される繰り返し単位を主に含むエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)。
下記式(5)で表される繰り返し単位を主に含むポリフッ化ビニル(PVF)。
下記式(6)で表される繰り返し単位を主に含むポリフッ化ビニリデン(PVDF)。
下記式(7A)及び下記式(7B)で表される繰り返し単位を主に含むエチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)。
下記式(8)で表される繰り返し単位を主に含むポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)。
下記式(9A)及び下記式(9B)で表される繰り返し単位を主に含むテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)。
(但し、式(9)中、Rfは、炭素数2〜16、好ましくは炭素数4〜12のパーフルオロアルキル基(C2n+1)を示す)。
下記式(10)で表される繰り返し単位からなるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)。
下記式(11A)及び下記式(11B)で表される繰り返し単位を主に含むテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)。
下記式(12)で表される繰り返し単位を主に含むポリパーフルオロアルキルビニル。
(但し、式(12)中、Rfは、炭素数2〜16、好ましくは炭素数4〜12のパーフルオロアルキル基(C2n+1)を示す)。
下記式(13)で表される繰り返し単位を主に含むポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルビニル。
(但し、式(13)中、Rfは、炭素数2〜16、好ましくは炭素数4〜12のパーフルオロアルキル基(C2n+1)を示す)。
下記式(14)で表される繰り返し単位を主に含むポリパーフルオロアルキルビニルエーテル。
(但し、式(14)中、Rfは、炭素数2〜16、好ましくは炭素数4〜12のパーフルオロアルキル基(C2n+1)を示す)。
下記式(15)で表される繰り返し単位を主に含むポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルビニルエーテル。
(但し、式(15)中、Rfは、炭素数2〜16、好ましくは炭素数4〜12のパーフルオロアルキル基(C2n+1)を示す)。
下記式(16)で表される繰り返し単位を主に含むポリパーフルオロアルキルアクリレート、ポリパーフルオロアルキルメタクリレート、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレート、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルメタクリレート等のポリマー。
(但し、式(16)中、(CH)nのnは0〜6の整数を示す。R1は、水素、又はメチル基を示す。Rfは、パーフルオロアルキル基(C2n+1)を示し、C2n+1中のnは0〜6の整数を示す。)
下記式(17)で表される繰り返し単位を主に含むパーフルオロポリアルケニルビニルエーテル。
(但し、式(17)中、a=0又は1,b=0又は1,c=0、1、又は2を示す)
なお、上記式(4)〜式(17)の繰り返し単位を主とし、他の繰り返し単位を含むコポリマーも本発明の効果を損なわない範囲であれば使用することが出来る。
また、撥水撥油性能が優れているとの観点から、式(16)で表される繰り返し単位を主に含むポリマーが好ましく、特に、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレート、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルメタクリレートが好ましい。
上述の各ポリマーの分子量は特に限定されないが、分子量Mw3000〜400000(ここで、MwとはGPC(溶媒;テトラヒドロフラン)を用い、ポリスチレン換算した場合の重量平均分子量)のポリマーが好ましく、特に30000〜70000が好ましい。この範囲よりも分子量が小さいと、皮膜が脆くなる傾向にあり、一方この範囲よりも分子量が大きいと溶解性が低下する傾向にあるからである。
本発明の撥油皮膜に用いる発色体(蛍光剤)は、可視光下で発色せずに不可視(不可視型)であり、かつUV照射によりブルーに発色する性質を有する。この性質をもつ発色体であれば特に限定されないが、下記一般式(18)や下記一般式(19)で表されるものであることが好ましい。
(式中、R〜Rは、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、核炭素数6〜18のアリール基、水酸基を示し、R〜Rは互いに同一であっても異なっていてもよい。)
(式中、R〜R14は、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、核炭素数6〜18のアリール基、水酸基を示し、R〜R14は互いに同一であっても異なっていてもよい。)
一般的な、クマリン系化合物、アントラキノン系化合物、キナクドリン系化合物、フタロシアニン系化合物、アジレーキ系化合物などの有機顔料を用いた場合、皮膜形成後に100℃以上の加熱、乾燥処理すると、有機顔料が昇華反応を起こし、発色が減退してしまう。一方、一般式(18)や一般式(19)で表される蛍光剤を用いると100℃以上の加熱、乾燥処理しても昇華反応が起きず、紫外線光の照射により皮膜は確実に発光するからである。よって、一般式(18)や一般式(19)で表される蛍光剤を用いると皮膜形成後に焼き付けることができ、その結果、皮膜の動圧軸受装置への密着性を向上させ、かつ皮膜硬度を向上させることができる。
なお、一般式(18)のR〜Rは、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、核炭素数6〜18のアリール基、水酸基を示すが、炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が好適であり、炭素数1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基等が好適である。
核炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナンスリル基、ビフェニル基等が挙げられ、これらは炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基で置換されていてもよい。
また、一般式(19)のR〜R14は、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、核炭素数6〜18のアリール基、水酸基を示すが、炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等が好適であり、炭素数1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキソキシ基等が好適である。
核炭素数6〜18のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナンスリル基、ビフェニル基等が挙げられ、これらは炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基で置換されていてもよい。
本発明の撥油皮膜は、上述したとおり一般的な有機顔料とは異なり、80℃以上200℃以下の加熱乾燥でも、昇華反応を起こさないため、発色作用が減退することは無く、十分な密着力及び皮膜形成力が確保できる。撥油皮膜をより安定に密着形成させるために、80℃以上150℃以下が好ましい。
更に、本発明の請求項の動圧軸受装置では、前記フッ素系ポリマーと前記発色体と前記溶剤の合計量に対する前記フッ素系ポリマーの量が0.05〜30重量%であり、かつ前記発色体の量が前記合計量に対して500〜10000wt ppmであることを特徴とする。
このフッ素系ポリマーと発色体と溶剤の合計量に対するフッ素系ポリマーの量が0.05〜30重量%であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜15重量%、特に好ましくは0.2〜8重量%である。この範囲よりもフッ素系ポリマー量が少なくなると均一な皮膜を形成できずムラになる傾向があり、一方多くなると皮膜が脆くクラックが入りやすい傾向にあるからである。
発色体の量は、前記合計量(フッ素系ポリマーと蛍光剤と溶剤の合計量)に対して500〜10000wt ppmであることが好ましく、さらに好ましくは600〜3000wt ppm、特に好ましくは800〜1500wt ppmである。この範囲よりも発色体が少なくなると、塗布されたか否かの確認が困難となる。一方、この範囲よりも多くなると皮膜の動圧軸受装置への密着性が低下する傾向にあるからである。
また、本発明の請求項のスピンドルモータは上記動圧軸受装置を有し、軸部材及びスリーブ部材の一方が回転側となってロータマグネットを一体的に有し、他方が固定側となって前記ロータマグネットに対向する位置にステータを有することを特徴とする。
このため、潤滑油の飛散及び漏出を十分に防ぐことができ、超寿命で、高速回転に適したスピンドルモータを提供することができる。
本発明によれば、撥油剤の塗布有無の目視による確認性を向上させ、生産における塗布異常、塗布忘れを防止するができ、撥油剤の蛍光剤が100℃以上の加熱後、昇華気化せず、UV照射による発光作用を維持し、かつディスク表面の汚染に結びつくようなコンタミネーションの発生がない動圧軸受装置及びスピンドルモータを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う動圧軸受装置及びこれを備えたスピンドルモータの一実施形態について説明する。なお、本発明は下記の実施の形態には限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
図1は、本発明に従う動圧軸受装置を備えたHDD駆動用スピンドルモータの一例を示す断面図である。図1において、図示のスピンドルモータは、外形が円形状のハウジング2と、このハウジング2に対して相対的に回転自在であるロータ4と、ハウジング2とロータ4との間に介在された動圧軸受装置6とを具備し、動圧軸受装置6が、軸部材となる軸体8と、この軸体8が回転自在に嵌合するスリーブ部材となるスリーブ体10と、これら両者間に充填された潤滑油12とを備えている。ハウジング2は略円形状のハウジング本体14を備え、このハウジング本体14の内周部には円筒状の支持スリーブ壁16が設けられ、この支持スリーブ壁16にステータ18が外嵌固定されている。ステータ18は、コアプレートが積層されたステータコア20と、このステータコア20に所要の通りに巻かれた駆動コイル22とを備え、ステータコア20が支持スリーブ壁16の外周面に嵌合している。
ロータ4は、ロータ本体である略円筒状のハブ本体24を備え、ハブ本体24の下端部には半径方向外方に突出する環状ディスク載置部26が設けられ、かかるディスク載置部26にハードディスク(図示せず)が載置される。ディスク載置部26の外周部にはハウジング本体14側(図1において下方)に向けて延びる垂下壁28が設けられ、この垂下壁28の内周面に環状ロータマグネット30が装着されている。このロータマグネット30はステータ18に対向してその半径方向外方に配置され、ステータ18との磁気的相互作用によって所定方向に回転駆動され、これによって、ハブ本体24及びこれに装着されたハードディスクも一体的に回転される。
次に、ハウジング2とロータ4との間に介在された動圧軸受装置6について説明すると、図示の動圧軸受装置6のスリーブ体10は円筒スリーブ状であり、その一端部(図1において下端部)がハウジング本体14の支持スリーブ壁16の内周面に内嵌固定されている。このスリーブ体10の他端部は支持スリーブ壁16から図1において上方に延びている。スリーブ体10の一端部の内径は一端に向けて段階的に拡径され、その一端から他端に向けて大内径部32、中内径部34及び小内径部36が設けられている。このスリーブ体10は、ステンレス鋼、アルミニウム、銅系金属材料などから形成され、快削性が優れ、動圧発生溝を高精度に仕上げることができる例えばDHS(商標名)から形成される。
軸体8は、軸部38及びこの軸部38の一端部(図1において下端部)に設けられたスラスト板部40を有し、軸部38の外径がスリーブ体10の小内径部36の内径に対応し、スラスト板部40の外径がスリーブ体10の中内径部38の内径に対応している。スラスト板部40は軸部38と一体的に形成するようにしてもよいが、軸部38と別体に形成し、この軸部38に固定するようにしてもよい。軸体8は、図1から理解されるように、その軸部38側をスリーブ体10の大内径部32側から挿入することによって、スリーブ体10に装着され、かく装着した状態にて、スリーブ体10の大内径部32に閉塞部材42が取り付けられる。この軸体8の他端部はスリーブ体10から外側に突出し、この突出端部にハブ本体24の端壁43が固定される。この軸体8は、ステンレス鋼、アルミニウムなどから形成され、例えばSUS420J2から形成される。
このような構成の動圧軸受装置6では、軸体8とスリーブ体10との間の間隙は、軸体8及びスリーブ体10の他端側において外側に解放されるが、その他の部分は密閉されており、潤滑油12はこれら両者の間隙のほぼ全域にわたって充填され、この潤滑油が介在された部分が流体動圧軸受部として機能する。即ち、軸体8を基準にすると、軸体8の軸部38の外周面並びにそのスラスト板部40の内側端面(軸部38が接続された端面)、外周面及び外側端面(閉塞部材42と対向する端面)にわたって実質上連続して充填される。そして、このことに関連して、軸体8の軸部38の他端部に、流出防止用のテーパ部46が設けられている。このテーパ部46は、軸部38の他端に向けて半径方向内方に傾斜する傾斜テーパ面を有し、この傾斜テーパ面における潤滑油12の毛細管作用によって外部への流出を防止する。
図示の動圧軸受装置6においては、スリーブ体10の小内径部36の内周面に軸線方向(図1において上下方向)に間隔をおいて、一対のラジアル動圧発生手段48,50が設けられている。ラジアル動圧発生手段48,50は、例えばヘリングボーン形状の動圧発生溝から構成され、潤滑油12の圧力を高めてロータ4に作用するラジアル荷重を支持する。ラジアル動圧発生手段48,50は、軸体8の軸部38の外周面に設けるようにしてもよく、或いはこの軸部38の外周面及びスリーブ体8の小内径部36の内周面の双方に設けるようにしてもよい。
また、スリーブ体10の支持端面52(スラスト板部40の内側端面と対向する面)及び閉塞部材42の内面(スラスト板部40の外側端面と対向する面)に、一対のスラスト動圧発生手段54,56が設けられている。スラスト動圧発生手段54,56は、例えばヘリングボーン形状の動圧発生溝から構成され、潤滑油12の圧力を高めてロータ4に作用するスラスト荷重を支持する。スラスト動圧発生手段54,56は、軸体8のスラスト板部40の内側端面及び外側端面に設けるようにしてもよく、或いはこの軸部38のスラスト板部40の内側端面及び外側端面並びにスリーブ体10の支持端面52及び閉塞部材42の内面の双方に設けるようにしてもよい。なお、図1では、動圧発生手段48,50,54,56としての動圧発生溝を便宜上象徴的に示しているが、実際には、上述した各部の表面に複数の動圧発生溝を周方向に配列する形で形成している。
この実施形態では、更に、潤滑油12の滲みによる漏れを防止するために、軸体8及びスリーブ体10の他端部に、具体的には動圧軸受部に隣接してその外側に撥油処理が施されている。即ち、図1に示すように、スリーブ体10側にあっては、小内径部36の他端部内周面(軸体8のテーパ部46の開口部に対向する内周面)からスリーブ体10の他端面にわたって撥油皮膜58が設けられている。また、軸体8側にあっては、軸部38のテーパ部46の開口部外周面からハブ本体24の端壁43の内面(スリーブ体10の他端面に対向する内面)にわたって撥油皮膜60が設けられ、このように撥油皮膜58,60が設けられる部位には潤滑油は介在されない。このような撥油皮膜58,60は、蛍光剤を添加した撥油剤を塗布することによって形成される。蛍光剤を添加した撥油剤を、潤滑油12を充填する前に塗布する。本撥油剤は蛍光剤を添加しているため、部品を組み立てる前の部品単体で、撥油剤を塗布し、UV照射を行なうことにより、撥油皮膜形成の有無を容易に確認、判別することができる。
ここで用いる撥油剤としては、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE),テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリパーフルオロアルキルビニル、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルビニル、ポリパーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルビニルエーテル、ポリパーフルオロアルキルアクリレート、ポリパーフルオロアルキルメタクリレート、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレート、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルメタクリレート等のポリマー、パーフルオロポリアルケニルビニルエーテル、などのうちから選ばれる撥水撥油効果の高いフッ素系ポリマーからなる。
図2は、金属表面に塗布した撥油皮膜の断面を模式的に示した図である。このように、撥油皮膜中に含フッ素基を含むポリマーと蛍光顔料などが含まれており、このポリマーの含フッ素基が金属表面及び皮膜表面に配向するため、撥油効果を促す。
また、蛍光剤としては、一般式(18)や一般式(19)で表される蛍光剤を用いると100以上の加熱、乾燥処理しても昇華反応が起きず、紫外線光の照射により皮膜は確実にブルーに発光する。よって、一般式(18)や一般式(19)で表される蛍光剤を用いると皮膜形成後に焼き付けることができ、その結果、皮膜の動圧軸受装置への密着性を向上させ、かつ皮膜硬度を向上させることができる。一般的な有機発色顔料であるクマリン系化合物、アントラキノン系化合物、キナクドリン系化合物、フタロシアニン系化合物、アジレーキ系化合物などを用いておらず、染料としてアントラキノン系、アゾ系化合物を含有するとき、撥油皮膜を形成後、100℃以上の加熱、乾燥処理を行なうと、有機顔料は昇華反応を起こし、発色が減退し確認をし難くなる。けれども、本蛍光顔料を用いると、撥油皮膜を形成後、100℃以上の加熱、乾燥処理を行った後も昇華反応が起き難く、UV照射を行なうと安定した目視確認性を確保できる。
尚、撥油皮膜58,60を形成する部位は、本実施形態のような部位に限定されず、撥油処理を必要とする部位であれば塗布形成することが可能である。
また、上述した実施形態では、ハードディスクを回転駆動するHDD駆動用スピンドルモータに適用して説明したが、このようなスピンドルモータに限定されず、CD、DVD等の光ディスクを回転駆動するスピンドルモータにも同様に適用することができ、その他の一般的モータにも広く適用することができる。
実施例及び比較例
図3乃至図9は、本発明で使用する蛍光顔料撥油剤と従来の蛍光染料系撥油剤を様々な方向から比較検討を行なった結果である。
<撥油剤の調製>
・実施例1
ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレート2重量部をHFE98重量部に溶解し、サンプル溶液Aとした。
このサンプル溶液A99.9gに、上記式(18)でR1〜R8を水素としたオキサゾール系蛍光剤(シンロイヒ社製、商品名 ロイヒマーカー108M)を100mg添加分散して撥油剤A−1とした。なお、本撥油剤では、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレートと蛍光剤と溶剤の合計量に対して、蛍光剤の量は1000wt ppmとされている。
・比較例1
サンプル溶液A99.9gに着色剤(Macrolex Blue RR FG ; BAYER LTD.製)を100mg添加分散したこと以外は、撥油剤A−1と同様にして、撥油剤B−1を調製した。なお、本撥油剤では、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレートと着色剤と溶剤の合計量に対して、着色剤の量は1000wt ppmとされている。
・比較例2
サンプル溶液A99.9gに蛍光剤(CARTAX CXDP POWDER ; クラリアントジャパン株式会社製)を100mg添加分散したこと以外は、撥油剤A−1と同様にして、撥油剤C−1を調製した。なお、本撥油剤では、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレートと蛍光剤と溶剤の合計量に対して、蛍光剤の量は1000wt ppmとされている。
<撥油皮膜の形成>
上述の各撥油剤をそれぞれ容器にいれ、各撥油剤中にステンレス鋼材を漬け、その後、鋼材を撥油剤から引き上げて室温で乾燥させた(1回ディップコート)。これにより、各基材表面に約1μm厚の撥油皮膜が形成される。
<撥油皮膜の視認性評価>
図3は、本発明で使用する蛍光顔料撥油剤(実施例1)と従来の蛍光染料系撥油剤(比較例1及び比較例2)との視認性の比較を行なった実験結果である。
図3の左から本発明の蛍光撥油剤(実施例1)、従来から用いられている蛍光撥油剤サンプル(比較例1及び比較例2)を図示のように棒状のステンレス鋼材の上端付近に塗布し、撥油皮膜の評価は、ステンレス鋼材の撥油皮膜形成部分に白色光又はブラックライトを照射して撥油皮膜の発色を目視にて観察し、この際の評価は、以下のようにした。
◎;発色が明確に観察される(発色によって撥油皮膜の存在が明確に確認できる(視認性が高い))。
○;発色が観察される。
△;発色が若干観察される。
×;発色が全く観察されない。
上段は、各蛍光撥油剤を塗布し、約1μm厚の撥油皮膜を形成した後、常温で乾燥したもの、下段は同様に常温で乾燥した後、120℃で1時間加熱、乾燥処理を行なったものをそれぞれ示す。
図3より明らかなように、撥油剤の塗布後、常温で乾燥した(図3上段に示す)実施例1と比較例1及び2は共に、UV照射を行なうと明瞭に発光し、容易に目視できるものの、(図3下段に示す)加熱乾燥処理を行なうと、比較例1及び2は、UV照射を行なっても、ほとんど発光せず、目視にて確認することが困難であった。それに比べて、(図3下段に示す)加熱乾燥処理を行なった本発明の実施例1は、UV照射を行なうと、明瞭に発光し、加熱乾燥処理前とほぼ同等の優れた目視による視認性を維持していることが確認できる。なお、加熱乾燥温度を150℃で1時間として処理を行なったものも同様の結果を示した。
<撥油皮膜の高温試験及び高温高湿試験評価>
次に、図4及び図5は、平板状のステンレス鋼材上に撥油剤を一定量塗布し約1μm厚の撥油皮膜を形成した後に、高温試験である温度150℃(加湿なし)の環境下での撥油効果の変化、及び高温高湿試験である温度80℃、湿度90%の環境下での撥油効果の変化について、接触角計(協和界面化学株式会社製、CA-D型)を用い、液適法により比較検討を行なった結果を示す。
図4は、本発明の実施例1、加熱乾燥後にUV照射による発色作用が大幅に減衰する従来の撥油剤である比較例1及び比較例2を平板状のステンレス鋼材上に一定量塗布して撥油皮膜を形成し、常温で乾燥した後、高温(150℃)環境下で撥油皮膜を保持したときの撥油効果の変化を、動圧軸受装置に充填される潤滑油12(エステル系、ポリオール系、ポリオールエステル系潤滑油)を用いて、接触角計により測定し、比較したものである。この実験結果より明らかなように、実施例1は接触角が75°であるのに対して、比較例1は72°、比較例2は55°であり、本発明の実施例1は比較例1及び比較例2に比べて接触角が大きいこと、また高温(150℃)環境下で2週間、4週間後も安定した接触角が維持されていることが確認される。換言すれば、本発明の撥油剤の撥油効果が、従来品である比較例よりも撥油性に優れていると言える。
図5は、図4と同様に撥油剤(実施例1、比較例1及び比較例2)を用い、これを平板状のステンレス鋼材上に一定量塗布して撥油皮膜を形成し、常温で乾燥した後、高温高湿(温度80℃×湿度90%Rh)環境下で保持したときの撥水撥油効果の変化を、動圧軸受装置に充填される潤滑油12を用いて、接触角計により測定し、比較したものである。この試験の結果、実施例1は接触角75°、比較例1は72°、比較例2は55°であった。上述と同様に本発明の撥油剤が最も撥油効果に優れていることが確認された。また高温高湿(温度80℃×湿度90%Rh)環境下で、2週間及び4週間経過しても安定した接触角が維持されていることが確認された。これは、本発明の撥油剤に含有されているフッ素系ポリマーが比較例に対して安定し、かつ図3に示されたように、撥水基であるフッ素基が多く摺動面側を向いているためである。
<撥油皮膜のマイグレーション試験>
次に、図6は、円柱状のステンレス鋼材を用い、円柱側面下半分102に撥油剤(実施例1、比較例1及び比較例2)を全周に塗布して撥油皮膜を形成し、常温で自然乾燥した後、80℃にて30分間加熱乾燥を行い、さらに100℃中で1週間、2週間、3週間及び4週間それぞれ放置した時に、撥油剤を塗布していない円柱側面上半分101に動圧軸受に充填される潤滑油12を塗布し、撥油剤の潤滑油に対するオイルバリアー性(撥油効果)の比較実験を行なった様子を示したものである。図6の右上に示すように、潤滑油12を塗布した円柱側面上半分101から、撥油膜を形成した円柱側面下半分102に潤滑油12が垂れ落ちて撥油皮膜上に潤滑油12が付着した場合をNG(不適合)とし、図6の右下に示すように、潤滑油12が円柱側面上半部101から円柱側面下半部102に垂れ落ちない場合、即ち撥油皮膜が潤滑油12のマイグレーションを防ぐことができる場合をOK(適合)とする。その評価結果、オイルバリアー性を維持し続けた、即ちOKとなった撥油皮膜を持つ円柱状のステンレス鋼材のサンプル数を数え、試験の全体数量に対する比率を図7に示した。この結果からも明らかなように、実施例1は、比較例1及び比較例2の撥油剤に比べ、極めて良好な撥油効果が得られたことがわかる。
<撥油剤中のフッ素系ポリマー濃度の検討>
ここで、本発明に用いる撥油剤中のフッ素系ポリマーの濃度について検討を行なった。
撥油剤の調製は、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレートをそれぞれ0.01、0.05、0.1、0.2、8、15、30、40重量部用意し、HFE99.99重量部に溶解し、サンプル溶液とした。
この種々のサンプル溶液99.9gに、上記式(18)でR1〜R8を水素としたオキサゾール系蛍光剤(シンロイヒ社製、商品名ロイヒマーカー108M)を100mg添加分散して撥油剤とした。なお、本撥油剤では、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレートと蛍光剤と溶剤の合計量に対して、蛍光剤の量は1000wt ppmとされている。
以上のように調製した撥油剤をそれぞれガラス板上に塗布し室温で乾燥させ、評価用のサンプルとし、各サンプルを環境試験器に入れて、以下のように昇温・降温を繰り返した後、撥油皮膜形成部分の接触角の測定及びクラックの有無を観察した。
(昇温・降温サイクルの詳細)
1)室温から約1時間かけて120℃まで昇温し、120℃で0.5時間保持する。
2)次に120℃から約2時間かけて−30℃まで降温し、−30℃で0.5時間保持する。
3)次に−30℃から約1.5時間かけて120℃まで昇温し、120℃で0.5時間保持する。
4)次に120℃から約2時間かけて−30℃まで降温し、−30℃で0.5時間保持する。
5)次に−30℃から約1.5時間かけて120℃まで昇温し、120℃で0.5時間保持する。
6)次に120℃から約2時間かけて−30℃まで降温し、−30℃で0.5時間保持する。
7)最後に、−30℃から約0.5時間かけて室温まで昇温する。
接触角の計測には、協和界面科学製の接触角測定器CA-DT型を用い、液滴法で測定した(なお、測定には、純水を使用した)。
接触角の評価は、以下のようにした。
◎;撥油皮膜の全面で接触角が110°以上である。
△;所々、接触角が110°以下の部分がある。
また、各サンプルを白色蛍光灯にかざして裏面(撥油皮膜非形成面)から観察し、クラックの有無を目視にて観察した。この際の評価は、以下のようにした。
◎;クラックなし。
△;部分的にクラックあり。
その結果を以下の図8に示す。フッ素系ポリマーの量(樹脂分)が0.05〜30重量%である撥油剤を用いて作製したサンプルでは、接触角が全面で110°以上であり、かつクラックは観察されなかった。このことから、フッ素系ポリマーの量は0.05〜30重量%とすることが好ましいことが分かる。
<撥油剤中の蛍光剤濃度の検討>
次に、本発明に用いる蛍光剤の濃度について検討を行なった。
ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレート2重量部をHEF98重量部に溶解し、サンプル溶液Dとし、このサンプル溶液B 99.96gに、上記式(18)でR〜Rを水素としたオキサゾール系蛍光剤(シンロイヒ社製、商品名ロイヒマーカー108M)を添加分散して、ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレートと蛍光剤と溶剤の合計量に対して、蛍光剤の量をそれぞれ400、500、600、800、1500、3000、10000、15000wt ppmに調製した。
以上のように調製した撥油剤をそれぞれ平板状のステンレス鋼材上に塗布し、ステンレス鋼材表面に約1μm厚の撥油皮膜を形成した。
撥油皮膜の評価は、ステンレス鋼材の撥油皮膜形成部分に白色光又はブラックライトを照射して撥油皮膜の発色を目視にて観察し、この際の評価は、以下のようにした。
◎;発色が明確に観察される(発色によって撥油皮膜の存在が明確に確認できる(視認性が高い))。
○;発色が観察される。
△;発色が若干観察される。
×;発色が全く観察されない。
また、撥油皮膜のステンレス鋼材への密着性の評価は、平板状のステンレス鋼材の撥油皮膜形成部分に、セロハンテープ(ニチバン 幅24mm)を貼り付けた。この際、消しゴムにてセロハンテープを基材に押圧して基材にセロハンテープを密着させた。その後、基材に対して90度上方へ向けてテープを引き剥がした。そして、各基材から撥油皮膜が剥離したか否かを確認した。
このような1)テープの接着、2)テープの剥離、3)撥油皮膜の剥離の有無の確認を1セットとし、これを繰り返し行った。本試験における密着性の評価は、以下のようにした。
◎;5セット以上テープの接着、剥離を繰り返しても撥油皮膜の剥離無し
○;3〜5セット目に撥油皮膜の剥離が観察
△;2セット目に撥油皮膜の剥離が観察
×;1セット目に撥油皮膜の剥離が観察
その結果を図9に示す。蛍光剤の濃度が400 wt ppmの撥油剤では、発色が若干確認できる程度であり、撥油皮膜が存在しているか否かの判断が困難であったのに対し、蛍光剤の濃度が500 wt ppmの撥油剤では、ステンレス鋼材上で発色が確認でき、撥油皮膜が存在しているか否かの判断が比較的容易であった。そして、蛍光剤の濃度が高くなるにつれて、発色が強くなり、撥油皮膜が存在しているか否かの判断がより容易になる傾向があった。
一方、蛍光剤の濃度が15000 wt ppmの撥油剤では、撥油皮膜のステンレス鋼材への密着性が弱くなり、撥油皮膜が基材から剥がれやすかった。
従って、撥油皮膜が存在しているか否かの確認性(視認性)、及び基材に対する密着性の観点からは、蛍光剤の濃度は500〜10000 wt ppmが好ましいことが分かった。また、図9に示されるように、視認性・密着性の観点から600〜10000 wt ppmがさらに好ましく、特に800〜1500 wt ppmが好ましいことが分かった。
<種々のフッ素系ポリマーを使用した撥油剤の検討>
次に、種々のフッ素系ポリマーを使用した撥油剤について検討した。
この試験に用いた樹脂は以下の樹脂E−1〜樹脂E−9である。
樹脂E−1;エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)
樹脂E−2;テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)
樹脂E−3;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
樹脂E−4;ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルビニルエーテル
樹脂E−5;ポリパーフルオロアルキルアクリレート
樹脂E−6;ポリパーフルオロアルキルメタクリレート
樹脂E−7;ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルアクリレート
樹脂E−8;ポリ2-(パーフルオロアルキル)エチルメタクリレート
樹脂E−9;パーフルオロポリアルケニルビニルエーテル
撥油剤の調製は、種々の樹脂E−1乃至E−9 2重量部をHFE98重量部に溶解して溶液を調製し、この溶液99.9gに上記式(18)でR〜Rを水素としたオキサゾール系蛍光剤(シンロイヒ社製、商品名ロイヒマーカー108M)を100mg添加分散して撥油剤E−1乃至E−9とした。なお、本撥油剤では、樹脂と蛍光剤と溶剤の合計量に対して、蛍光剤の量は1000wt ppmとされている。
次に、各撥油剤を容器にいれ、ステンレス鋼材表面に約1μm厚の撥油皮膜を形成し、撥油皮膜の視認性、及び撥油皮膜のステンレス鋼材への密着性を蛍光剤の濃度検討時と同様にして評価した。
その結果、撥油剤E−1〜E−9のいずれを用いても、ステンレス鋼材において撥油皮膜の発色が明確に観察され、発色によって撥油皮膜の存在が明確に確認できた(視認性が高かった)。
<アウトガス性に関する評価>
一方、本発明の撥油剤に含まれるフッ素系ポリマーおよび蛍光剤のアウトガス性についての評価を行った。すなわち、ステンレス鋼板に本発明の実施例1、撥油剤サンプルの比較例1及び比較例2をそれぞれ塗布し、80℃から120℃にて加熱乾燥した後、これをそれぞれ100℃以上の温度にて3時間以上加熱した場合に発生するアウトガスを捕集し、トータルガス量及びシロキサンガス量について分析を行ない、図10に示すアウトガス性の評価結果を得た。これによれば、本発明の実施例1の撥油剤は、従来品である比較例1及び比較例2と比べ、同等の結果となり、本発明のフッ素ポリマーと蛍光剤をフッ素系溶剤に溶融させた撥油剤を用いるためのアウトガスの増加は見られなかった。
尚、図3乃至図10の各種実験においては、基材としてステンレス鋼を用いたが、ステンレス鋼としての限定は特になく、例えば従来公知のSUS303、SUS304Se、SUS304Pbなどのオーステナイト系ステンレス鋼や、SUS416、SUS420F、SUS420Pbなどのマルテンサイト系ステンレス鋼、SUS430Fなどのフェライト系ステンレス鋼などが好適に使用できる。また、基材としては、ステンレス鋼に限定されず、銅系材料(銅を主成分とする材料)で構成することも可能である。銅系材料としては、具体的には純Cuの他、Cu−Zn(黄銅)、Cu−Ni、Cu−Sn(青銅)、Cu−Si、Cu−Al、Cu−Be、Cu−Zn−Mn、Cu−Zn−Si、Cu−Zn−Ni、Cu−Sn−P、Cu−Sn−Zn、Cu−Zn−Sn−Fe、Cu−Zn−Sn−Mnなどを挙げることができるが、もちろんこれらに限定されるものではない。このような銅系材料上に撥油皮膜を形成しても、上述の蛍光性及び撥水撥油性を保持することができる。
また、潤滑油12としてはエステル系の潤滑油を用いたが、特に限定はなく、従来公知のものが使用できる。このような潤滑油としては例えばポリオールエステル系油やジエステル系油、ポリ−α−オレフィン系油などの合成油;パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油などの鉱油などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を混合して用いても、本発明の撥油膜は良好な撥油性を保持することができる。
本発明の動圧流体軸受装置をHDD駆動用のスピンドルモータに適用した実施の形態を示す断面図である。 本発明におけるフッ素ポリマーの撥水効果の高いフッ素基がポリマー外側に広がっている様子を現した構造図である。 本発明及び比較の撥油剤を塗布し、UV照射を行ない、発色を観察した図である。 本発明及び比較の撥油剤の、高温試験後の接触角の変化を比較した図である。 本発明及び比較の撥油剤の、高温高湿試験後の接触角の変化を比較した図である。 本発明及び比較の撥油剤の、潤滑油に対する撥油性能を評価する図である。 本発明及び比較の撥油剤の、潤滑油に対する撥油性能を比較した実験結果の図である。 本発明における撥油剤の用いるフッ素系ポリマーの濃度を検討した図である。 本発明における撥油剤の用いる蛍光剤の濃度を検討した図である。 本発明及び比較の撥油剤の、アウトガス発生量を比較した図である。
符号の説明
2 ハウジング
4 ロータ
6 動圧軸受装置
8 軸体
10 スリーブ体
12 潤滑油
18 ステータ
30 ロータマグネット
38 軸部
40 スラスト板部
46 テーパ部
48,50 ラジアル動圧発生手段
54,56 スラスト動圧発生手段
58,60 撥油皮膜

Claims (6)

  1. 軸部材とスリーブ部材とが回転自在に嵌合し、軸部材に設けられた軸受面と、スリーブ部材に設けられた軸受面とが微小間隙を介して対向し、前記両軸受面の少なくとも一方に動圧発生溝が形成され、前記微小間隙には潤滑油が充填された動圧軸受装置において、
    前記軸部材と前記スリーブ部材との互いに対向する面のうち、前記動圧発生溝に隣接する部位の少なくとも一方には、前記潤滑油が介在せず、前記潤滑油の飛散を抑止するため、パーフルオロアルキル基を有するフッ素系ポリマーを主成分とし、かつ発色作用を具備する発色体を添加した撥油皮膜を形成し、
    前記発色体は下記一般式(2)又は一般式(3)で表され、
    前記撥油皮膜は、乾燥及び密着固化温度が80℃以上200℃以下であり、
    前記撥油皮膜に含まれる前記発色体は、加熱乾燥後も昇華せずUV照射による発色作用を持続することを特徴とする動圧軸受装置。
    (式中、R 〜R は、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、核炭素数6〜18のアリール基、水酸基を示し、R 〜R は互いに同一であっても異なっていてもよい。)
    (式中、R 〜R 14 は、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、核炭素数6〜18のアリール基、水酸基を示し、R 〜R 14 は互いに同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 前記発色体は、UV照射によりブルーに発色することを特徴とする請求項1に記載の動圧軸受装置。
  3. 前記撥油皮膜は、前記フッ素系ポリマーと、前記発色体をフッ素系溶剤に溶解させ形成させることを特徴とする請求項1又は2に記載の動圧軸受装置。
  4. 前記フッ素系ポリマーは、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を主に含み、分子量Mw3000〜400000のポリマーであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の動圧軸受装置。
    (式中、Rは、水素、又はメチル基を示し、Rfは、炭素数2〜16のパーフルオロアルキル基を示し、nは0〜6の整数を示す。)
  5. 前記フッ素系ポリマーと前記発色体と前記溶剤の合計量に対する前記フッ素系ポリマーの量が0.05〜30重量%であり、かつ前記発色体の量が前記合計量に対して500〜10000wt ppmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の動圧軸受装置。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載の動圧軸受装置を有し、軸部材及びスリーブ部材の一方が回転側となってロータマグネットを一体的に有し、他方が固定側となって前記ロータマグネットに対向する位置にステータを有することを特徴とするスピンドルモータ。
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