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JP4360624B2 - 半導体素子冷却用ヒートシンク - Google Patents

半導体素子冷却用ヒートシンク Download PDF

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Description

本発明は、ヒートパイプと熱電冷却素子を使用した半導体素子等の発熱密度の高い被冷却素子の冷却デバイスに関する。
近年、エレクトロニクス機器は、マイクロプロセッサ等の高出力、高集積の部品を内蔵している。マイクロプロセッサは、集積度が極めて高くなり、高速で演算、制御等の処理を行うので、多量の熱を放出する。高出力かつ高集積の部品であるチップ等を冷却するために、各種の冷却システムが提案されてきた。その代表的な冷却システムの1つとして、ヒートパイプ、熱電冷却素子がある。
ヒートパイプには、その形状において、丸パイプ形状のヒートパイプ、平面形状のヒートパイプがある。CPU等の電子機器の被冷却部品の冷却用としては、被冷却部品への取り付けが容易であること、広い接触面が得られることから、平面型ヒートパイプが好んで用いられる。
更に、ヒートパイプは、被冷却部品の取り付け位置において、被冷却部品が上部に位置するトップヒートモードと被冷却部品が下部に位置するボトムヒートモードに区分される。ボトムヒートモードの場合、重力により液が還流するが、トップヒートモードの場合、重力に逆らって液を還流させなければならず、通常はウイックによる毛管現象を利用する。
ヒートパイプの内部には作動流体の流路となる空間が設けられ、その空間に収容された作動流体が、蒸発、凝縮等の相変化や移動をすることによって、熱の移動が行われる。
密封された空洞部を備え、その空洞部に収容された作動流体の相変態と移動により熱の移動が行われるヒートパイプの作動の詳細は次の通りである。
ヒートパイプの吸熱側において、ヒートパイプを構成する容器の材質中を熱伝導して伝わってきた被冷却部品が発する熱を潜熱として吸収して、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒートパイプの放熱側に移動する。放熱側においては、作動流体の蒸気は凝縮して潜熱を放出するとともに、再び液相状態に戻る。このように液相状態に戻った作動流体は再び吸熱側に移動(還流)する。このような作動流体の相変態や移動によって熱の移動が行われる。
重力式のヒートパイプにおいては、相変態によって液相状態になった作動流体は、重力によって、吸熱側に移動(還流)する。
近年、高速信号を処理する半導体素子は、発熱密度が益々高くなり、上述したヒートパイプのみでは十分に冷却することが出来なくなっている。発熱密度が高い素子の冷却に、素子に直接熱電冷却素子が組み合わされた冷却装置が提案されている。
一般に、2種の導体A、Bを接続し、温度一定で電流を流すと、導体A、Bの接点で熱の発生または吸収がある。これをペルチェ効果という。この原理を利用したものに熱電冷却素子例えばペルチェ素子がある。即ち、熱電素子であるp型半導体エレメントとn型半導体エレメントとを並列に交互に並べ、各半導体エレメントの両端部には電極が配置されている。各半導体エレメントの両端部と電極とは、はんだによって接合されている。p型半導体エレメント、n型半導体エレメントとは、交互に電極を介して、電気的に直列に接合されている。
更に、電極と、熱電素子であるp型半導体エレメントおよびn型半導体とによって形成される電気回路を外部から電気的に絶縁するために、1対の電気絶縁性基板が電極のそれぞれの外側に設けられ、電極と電気絶縁性基板とは、はんだによって接合されている。このように、熱電冷却素子は、電極、p型半導体エレメントおよびn型半導体エレメントによって形成される電気回路が、2枚の電気絶縁性基板によって挟み込まれた構造を形成している。上述した熱電冷却素子によって、電気絶縁性基板側の熱が電気絶縁性基板側に移動され、電気絶縁性基板側が冷却される。
従来、熱電冷却素子の低温側を発熱源に取り付けて、熱電冷却素子の高温側にヒートシンクまたはヒートパイプ式ヒートシンクを取り付ける方法が一般的に行われていた。
特開2004−47809
しかしながら、熱電冷却素子の低温側を発熱源に取り付けて、熱電冷却素子の高温側にヒートシンクまたはヒートパイプ式ヒートシンクを取り付ける従来の方法には下記の問題点がある。
即ち、ヒートシンクまたはヒートパイプ式ヒートシンクと冷却空気の温度差を大きくすることが困難であり、冷却性能を向上させることが困難であった。更に、冷却性能を向上するためには、多くの冷却風流量を必要とするため、ファンの騒音が大きくなる。更に、発熱源の温度を下げるためには、熱電冷却素子を低温で作動させる必要があり、結露による半導体素子の破壊の危険性があった。
更に、CPUの安定動作をさせるために、周辺にFETなどのスイッチング素子が配置されているが、これはCPUの高速化による消費電力の増大とともにFETなどの周辺素子も大型化し、発熱量も大きくなる。CPUの安定動作のためには、これを冷却する必要があるが、ヒートシンクの能力が不足するとこれが不可能になる。ヒートシンクの能力を上げるために熱電冷却素子を個々の素子に取り付けると、ヒートシンクが複雑化する。
更に、発熱量の増加と共にヒートシンクの体積が大きくなり重量も増えるが、ヒートシンクを直接発熱源に取り付ける方法ではヒートシンクの重量により基板がたわみ、特に高速信号を処理する半導体素子ではこのたわみが影響し、信号劣化が大きくなってしまい、伝送特性が劣化し安定動作ができないという問題点があった。
従って、この発明の目的は、従来の問題点を解決して、ヒートシンクと冷却空気の温度差を大きくして、冷却性能を向上させることができ、結露による半導体素子の破壊の危険性がなく、基板のたわみによる信号の特性を劣化させることなく半導体素子の冷却が可能な半導体素子冷却用ヒートシンクを提供することにある。
本発明者は、上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、ヒートシンクを、高速信号を処理する発熱素子が搭載された実装基板外の筐体内の部分に固定し、熱電冷却素子をヒートシンクの上に配置し、高温側をヒートシンクに熱的に接続し、低温側をヒートパイプの放熱部に熱的に接続し、発熱素子とヒートパイプの吸熱部と熱的に接続することによって、ヒートシンクの重量による基板のたわみを防止して、発熱密度の高い発熱素子を効率的に冷却することができることが判明した。
この発明は、上記研究結果に基づいてなされたものであって、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの第1の態様は、発熱素子が搭載された実装基板を有する筐体内に固定されたヒートシンクと、前記ヒートシンクの上に配置され、高温側が前記ヒートシンクに熱的に接続された少なくとも1つの熱電冷却素子と、前記発熱素子と前記熱電冷却素子とを熱的に接続する少なくとも1つのヒートパイプとを備え、(I)前記発熱素子と前記ヒートパイプの吸熱部とを熱的に接続すると共に前記ヒートパイプの放熱部を前記熱電冷却素子の低温側に熱的に接続し、(II)前記ヒートシンクおよび前記熱電冷却素子の荷重による前記基板のたわみを防止するように、前記ヒートシンクを前記実装基板外の筐体内であって前記実装基板が配置されている面と略同一水平面上に、前記ヒートシンクのフィンが当該面に当接するように前記ヒートシンクを固定するとともに、前記ヒートパイプの前記吸熱部が前記放熱部よりも鉛直方向において低い位置にくるように配設することを特徴とする。
この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの第2の態様は、前記ヒートシンクは取付け具によって筐体内に固定され、前記取付け具は、特定の方向に空気の流れを規制するダクト機能を備えている、半導体素子冷却用ヒートシンクである。
この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの第3の態様は、前記ヒートパイプが複数本の丸型ヒートパイプからなっており、前記ヒートパイプの吸熱部が受熱ブロックを介して前記発熱素子と熱的に接続され、前記ヒートパイプの放熱部が放熱ブロックを介して前記熱電冷却素子の低温側と熱的に接続されている、半導体素子冷却用ヒートシンクである。
この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの第の態様は、実装基板外であって当該実装基板が配置されている筐体の内側面と略同一水平面上に固定された放熱フィン群と、前記放熱フィン群に放熱部が熱的に接続されて固定された第1のヒートパイプと、低温側が鉛直方向上方に配置され、高温側が鉛直方向下方に配置されるとともに、前記高温側が前記第1のヒートパイプの吸熱部に熱的に接続された少なくとも1つの熱電冷却素子と、熱素子と吸熱部が熱的に接続され前記熱電冷却素子の前記低温側と放熱部が熱的に接続された少なくとも1つの第2のヒートパイプとを備え、前記第2のヒートパイプの前記吸熱部が前記放熱部よりも鉛直方向において低い位置にくるように配設されており、前記発熱素子を冷却する半導体素子冷却用ヒートシンクである。
この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの第の態様は、前記放熱フィン群にバーリング加工が施され、前記バーリング加工が施された部分にヒートパイプの熱部が挿入されている、半導体素子冷却用ヒートシンクである。
この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの第の態様は、前記ヒートパイプが板型ヒートパイプからなっており、前記板型ヒートパイプは、高さの異なる複数の発熱素子に対応する複数の吸熱部を備えている、半導体素子冷却用ヒートシンクである。
この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの第の態様は、前記発熱素子の発熱密度が12W/cm2以上である、半導体素子冷却用ヒートシンクである。
この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクのその他の態様は、放熱フィン群と、前記放熱フィン群に固定され、高温側が前記放熱フィン群に熱的に接続された少なくとも1つの円筒状熱電冷却素子を備えている、半導体素子冷却用ヒートシンクである。
この発明によると次の効果がある。即ち、ヒートシンク温度と冷却空気の温度差が大きくなるので、放熱量が多くなりヒートシンクの放熱性能が向上する。ヒートシンクの放熱性能の向上に伴って、冷却風の風量を少なくすることができるので、ファンの回転速度を落とすことができ、静音化が可能になる。発熱源とヒートパイプ、ヒートパイプとヒートシンクのベースプレートの間の接触熱抵抗を減少させることができるので、放熱性能を向上させることができる。熱電冷却素子を発熱源に直接取り付ける必要がなく、また、発熱源から離れた場所に設置可能であるので、熱電冷却素子の作動による結露によって半導体素子が故障するのを防ぐことができる。更に、ヒートシンクの重量による半導体素子の取り付け基板のたわみを皆無にすることができ、信号の特性を劣化させることなく半導体素子の冷却が可能になる。
本発明の半導体素子冷却用ヒートシンクについて図面を参照しながら詳細に説明する。
この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクは、高速信号を処理する発熱素子が搭載されたサブストレート基板外の筐体内の部分に固定されたヒートシンクと、ヒートシンクの上に配置され、高温側がヒートシンクに熱的に接続された少なくとも1つの熱電冷却素子と、発熱素子と吸熱部が熱的に接続され、そして、熱電冷却素子の低温側と放熱部が熱的に接続された少なくとも1つのヒートパイプとを備え、ヒートシンクの荷重による基板のたわみを防止して発熱素子を冷却する、半導体素子冷却用ヒートシンクである。
即ち、この発明においては、ヒートパイプの放熱部側とヒートシンクのベースプレートの間に熱電冷却素子を取り付けることによって、ヒートシンクの温度を上昇させて、冷却空気温度とヒートシンクの温度の間の温度差を大きくする。その結果、放熱量が増大する。更に、ヒートシンクと熱電冷却素子が実装基板の外側に位置するようにヒートパイプの形状を設計し、そして、ヒートシンクを筐体等の構造体に固定している。更に、ヒートシンク取付け具がダクトの機能を併せ持っており、電動ファンの冷却風がヒートシンクに全て当たるようにしている。更に、別の態様においては、ヒートパイプが丸型ヒートパイプからなっており、円筒状の熱電冷却素子の内孔部にヒートパイプに取り付け、更に熱電冷却素子の外周面にバーリング加工を施したフィン群を取り付けている。他の態様においては、ヒートパイプが板型ヒートパイプからなっており、板型ヒートパイプを高さの異なる複数の発熱素子の高さに応じて、曲げ加工を施して複数の受熱面を形成し、高さの異なる複数の発熱体をヒートパイプに取り付けられるようにしている。
図1は、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの1つの態様を示す模式図である。図1に示すように、CPU等の半導体素子101が実装基板102上に実装されている。半導体素子にはヒートパイプの吸熱部が熱的に直接接続されてもよい。更に、半導体素子の大きさに対応して、複数本のヒートパイプを使用する場合、または、均熱効果を期待する場合は、図に示すように、半導体素子101の上に、銅、アルミニウム、または、カーボン等の熱伝導性に優れた材料(但し、金属に限定されない)で作製された受熱ブロック201を、半導体素子101との間の接触抵抗が小さくなる手段(例えば、熱伝導グリスやカーボンナノチューブを使用)を使用して取り付ける。
受熱ブロック201の固定方法としては、実装基板101へネジ止め、ばね構造を用いて取り付ける方法がある。サブストレート基板101に余計な応力をかけたくない場合には、筐体103とともに友締め固定方法等を採用することができる。
受熱ブロック201にはヒートパイプ202を取り付けるための孔部が設けられている。受熱ブロックの孔部にヒートパイプの端部を挿入し、カシメまたは半田付け等の接合方法によって、ヒートパイプ202と受熱ブロック201の間の接触抵抗が小さくなるように、受熱ブロックにヒートパイプが取り付けられる。このときに、受熱ブロックの孔部とヒートパイプ202の接触熱抵抗を低減させるために、熱伝導グリスやカーボンナノチューブを充填してもよい。
ヒートパイプの受熱ブロック201と反対側の端部には、放熱ブロック203が、受熱ブロック201と同様の方法によって取り付けられる。
放熱ブロック203には、熱電冷却素子204の低温側が、この部分の接触熱抵抗が小さくなる手段(熱伝導グリス、カーボンナノチューブ)を使用して取り付けられる。熱電冷却素子の高温側には、例えば、ベース部及びフィン部からなるヒートシンク205が取り付けられている。熱電冷却素子とヒートシンクの間も上述したと同様に接触熱抵抗が小さくなるように、熱伝導グリス、カーボンナノチューブ等を使用して熱的に接続される。
放熱ブロック203、熱電冷却素子204、ヒートシンク205からなる放熱機構は、実装基板102の外側に位置するように配置され、取付け固定具104および105によって、筐体103に固定されている。このように、重量の大きいヒートシンクの荷重が直接実装基板にかからないように筐体に固定されるので、実装基板102にかかる応力が小さくなる。
高速信号を処理する半導体素子では、実装基板に大きな応力がかかると基板がたわみ、著しい信号劣化が生じ、伝送特性が劣化し安定動作ができなくなるので、実装基板102にかかる応力を小さくすることが重要である。
この場合、取付け固定具104、105によって、空気の流れを特定方向に規制するダクトを形成し、冷却用ファンの冷却空気が無駄なくヒートシンクに当たるようにしてもよい。なお、放熱機構の取り付けは、実装基板102の外であればどこでもよい。
発熱素子101から発生した熱は、受熱ブロック201を介してヒートパイプ202の蒸発部に伝わる。ヒートパイプの蒸発部に熱が入ると、内部に封入されている作動液は蒸発し、蒸気となって放熱ブロック203が取り付けられている凝縮部に移動する。凝縮部に移動した熱は、熱電冷却素子204でくみ上げられ、ヒートシンク205により外部に放出され、除去される。即ち、ヒートパイプの凝縮部側の端部が放熱ブロックを介して熱電冷却素子の低温側に熱的に接続され、熱電冷却素子の高温側がヒートシンクのベースプレートに熱的に接続されている。ヒートパイプの凝縮部にて熱が除去されると、作動液は凝縮して再び液相に戻る。液相となった作動液は再び重力または毛細管力によってヒートパイプ内を蒸発部に環流する。
ここで、放熱ブロック203に取り付けられた熱電冷却素子204は、ヒートシンク205の温度を上昇させることによって、筐体を循環し周辺機器により暖められた冷却風との間の温度差を大きくする。その結果、ヒートシンクの熱除去量を向上させることができる。
図2は、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの他の1つの態様を示す模式図である。図2は、放熱ブロック203、熱電冷却素子204、ヒートシンク205からなる放熱機構の配置が異なる以外は、図1に示す態様と同じである。即ち、図2に示すように、放熱機構は、サブストレート基板102の外側の筐体部分に固定されており、ヒートシンク等の重量が実装基板にかからないようにしている。
図3は、円筒状熱電冷却素子を用いた、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの他の1つの態様を示す模式図である。図4は、受熱ブロック、ヒートパイプ、熱電冷却素子、および、放熱フィン群の取り付け方法を説明する図である。
図3に示すように、この態様においては、円筒型の熱電冷却素子206が使用されている。この場合には円筒型熱電冷却素子の内孔部側が低温側となり、外表面側が高温側になる。
即ち、図4に示すように、受熱ブロック201の孔部にヒートパイプ202の一方の端部である吸熱部が挿入され固定される。ヒートパイプ202の他方の端部である放熱部は、円筒型熱電冷却素子206の内孔部に挿入され固定される。円筒型熱電冷却素子206の外表面側には、例えば孔部を備えた板状放熱フィン群207が取り付けられる。放熱フィンはバーリング加工が施されていてもよい。これによって、放熱フィンと円筒型熱電冷却素子の外表面側の熱接続部分が広くなり放熱効率が高まる。受熱ブロック、ヒートパイプ、円筒型熱電冷却素子間の接触熱抵抗を低減させるために、これらの部材間に、熱伝導グリス、カーボンナノチューブを充填するのが好ましい。
この態様の半導体素子冷却用ヒートシンクによると、発熱素子101が発生した熱は、受熱ブロック201の孔部に挿入固定されたヒートパイプ202の蒸発部に伝わり、ヒートパイプの蒸発部の内部に封入されている作動液は、受熱ブロックからヒートパイプの材質中を伝わった熱によって蒸発し、蒸気となってヒートパイプ中を熱電冷却素子に挿入固定された凝縮部に移動する。凝縮部に移動した熱は、熱電冷却素子206でくみ上げられ、放熱フィン群207により外部に放出され、除去される。
即ち、ヒートパイプの凝縮部が円筒型熱電冷却素子の内孔部の低温側に熱的に接続され、円筒型熱電冷却素子の外表面の高温側が放熱フィン群に熱的に接続されている。ヒートパイプの凝縮部にて熱が除去されると、作動液は凝縮して再び液相に戻る。液相となった作動液は再び重力または毛細管力によってヒートパイプ内を蒸発部に環流する。放熱フィン群は例えば垂直部及び水平部からなるL字形の板状放熱フィンでもよい。この態様においても、放熱機構は、実装基板102の外側の筐体部分に固定されており、ヒートシンク等の重量が実装基板にかからないことが重要である。
図5は、板状ヒートパイプを用いた、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの他の1つの態様を示す模式図である。
この態様の半導体素子冷却用ヒートシンクは、ヒートパイプが板型ヒートパイプからなっており、板型ヒートパイプは、高さの異なる複数の発熱素子のそれぞれに対応する複数の受熱面を備えている。
CPUの高速化が進み消費電力が大きくなると、その周辺にFET等のスイッチング素子が配置されているような場合に、FET等のトランジスタの発熱量が大きくなるので、CPUの安定動作のために、FET等も合わせて冷却する必要がある。この態様は、上述したように、高さの異なる複数の発熱素子の冷却に対応することができる半導体素子冷却用ヒートシンクである。図5に示すように、ヒートパイプ202は、板状ヒートパイプからなっており、複数の発熱体102、106のそれぞれの高さに応じて曲げ加工を施し、それぞれ対応する受熱面を備えている。
即ち、1つの板状ヒートパイプによって、CPU101だけでなく、FET、周辺チップなどの素子106の冷却を一括して行う。板状ヒートパイプを使用する場合は、受熱ブロック201、放熱ブロック203が必要でなくなるので、これらの部分における熱抵抗損失がなくなり、さらに放熱性能が向上する。板状ヒートパイプの放熱部は、熱電冷却素子の低温側に熱的に接続され、更に、熱電冷却素子の高温側がヒートシンクに熱的に接続される。
この態様においても、放熱機構は、実装基板102の外側の筐体部分に固定されており、ヒートシンク等の重量が実装基板にかからないことが重要である。更に、図1を参照して説明した態様と同様に、取付け固定具104、105によって、空気の流れを特定方向に規制するダクトを形成し、冷却用ファンの冷却空気が無駄なくヒートシンクに当たるようにしてもよい。
図6は、2つのヒートパイプを使用する、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの他の1つの態様を示す模式図である。
この態様の半導体素子冷却用ヒートシンクにおいては、高速信号を処理する発熱素子が搭載された実装基板外の筐体内の部分に固定されたバーリング加工が施された放熱フィン群と、放熱フィン群のバーリング加工が施された部分に熱的に接続されて固定された第1のヒートパイプと、高温側が第1のヒートパイプの吸熱部に熱的に接続された少なくとも1つの熱電冷却素子と、発熱素子と吸熱部が熱的に接続され熱電冷却素子の低温側と放熱部が熱的に接続された少なくとも1つの第2のヒートパイプとを備えている。
図6に示すように、発熱素子101にはヒートパイプ(第2のヒートパイプ)202の吸熱部が熱的に接続され、ヒートパイプの放熱部には、熱電冷却素子の低温側が熱的に接続される。熱電冷却素子の高温側には、例えば、バーリング加工を施した板状放熱フィン群に挿入され、固定された別のヒートパイプ(第1のヒートパイプ)の吸熱部が熱的に接続されている。熱電冷却素子の低温側および高温側に熱的に接続された第1及び第2のヒートパイプは、固定具106、107によって固定されている。
第1のヒートパイプは、上述したように、放熱フィン群のバーリング加工孔部に挿入され、固定されている。このようにヒートパイプが固定された放熱フィン群を、基板外の筐体の部分に固定することによって、放熱機構は、実装基板102の外側の筐体部分に固定されており、ヒートシンク等の重量が実装基板にかからない。第1、第2のヒートパイプおよび熱電冷却素子を固定する固定具106、107を筐体に固定してもよい。いずれにしても、放熱機構は、実装基板102の外側の筐体部分に固定されていることが重要である。
熱電冷却素子とヒートパイプの間、放熱フィン群とヒートパイプの間は、上述したように接触熱抵抗が小さくなるように、熱伝導グリス、カーボンナノチューブ等を使用して熱的に接続される。
この態様の半導体素子冷却用ヒートシンクによると、発熱素子101が発生した熱は、ヒートパイプ202の蒸発部に伝わり、ヒートパイプの蒸発部の内部に封入されている作動液は、発熱素子からヒートパイプの材質中を伝わった熱によって蒸発し、蒸気となってヒートパイプ中を凝縮部に移動し、熱電冷却素子の低温側に熱的に接続されて熱電冷却素子203でくみ上げられ、熱電冷却素子の高温側に熱的に接続された第1のヒートパイプの吸熱部において作動液を蒸発し、蒸気となってヒートパイプ中を凝縮部に移動して、放熱フィン群207により外部に放出され、除去される。
上述したこの発明の半導体素子冷却用ヒートシンクによると、発熱密度の高い素子を効果的に冷却することできる。例えば、大きさ31mm×31mm、発熱密度12.5W/cm2のチップ、大きさ20mm×20mm、発熱密度37.5W/cm2のチップを有効に冷却することができる。
上述したように、この発明によると、ヒートシンク温度と冷却空気の温度差が大きく、放熱量が多くなり放熱性能が向上し、ファンの回転速度を落とすことができ、静音化が可能になり、熱電冷却素子の作動による結露によって半導体素子が故障するのを防ぐことができ、ヒートシンクの重量による半導体素子の取り付け基板のたわみを皆無にすることができ、信号の特性を劣化させることなく半導体素子の冷却が可能になり、産業上利用価値が高い。
図1は、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの1つの態様を示す模式図である。 図2は、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの他の1つの態様を示す模式図である。 図3は、円筒状熱電冷却素子を用いた、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの他の1つの態様を示す模式図である。 図4は、受熱ブロック、ヒートパイプ、熱電冷却素子、および、放熱フィン群の取り付け方法を説明する図である。 図5は、板状ヒートパイプを用いた、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの他の1つの態様を示す模式図である。 図6は、2つのヒートパイプを使用する、この発明の半導体素子冷却用ヒートシンクの他の1つの態様を示す模式図である。
符号の説明
101.発熱素子
102.実装基板
103.筐体
104、105、106、107.固定具
201.受熱ブロック
202.ヒートパイプ
203.放熱ブロック
204.熱電冷却素子
205.ヒートシンク
206.円筒型熱電冷却素子
207.放熱フィン群
208.(別の)ヒートパイプ

Claims (7)

  1. 発熱素子が搭載された実装基板を有する筐体内に固定されたヒートシンクと、前記ヒートシンクの上に配置され、高温側が前記ヒートシンクに熱的に接続された少なくとも1つの熱電冷却素子と、前記発熱素子と前記熱電冷却素子とを熱的に接続する少なくとも1つのヒートパイプとを備え、
    (I)前記発熱素子と前記ヒートパイプの吸熱部とを熱的に接続すると共に前記ヒートパイプの放熱部を前記熱電冷却素子の低温側に熱的に接続し、
    (II)前記ヒートシンクおよび前記熱電冷却素子の荷重による前記基板のたわみを防止するように、前記ヒートシンクを前記実装基板外の筐体内であって前記実装基板が配置されている面と略同一水平面上に、前記ヒートシンクのフィンが当該面に当接するように前記ヒートシンクを固定するとともに、前記ヒートパイプの前記吸熱部が前記放熱部よりも鉛直方向において低い位置にくるように配設することを特徴とする、前記発熱素子を冷却する半導体素子冷却用ヒートシンク。
  2. 前記ヒートシンクは取付け具によって筐体内に固定され、前記取付け具は、特定の方向に空気の流れを規制するダクト機能を備えている、請求項1に記載の半導体素子冷却用ヒートシンク。
  3. 前記ヒートパイプが複数本のヒートパイプからなっており、前記ヒートパイプの吸熱部が受熱ブロックを介して前記発熱素子と熱的に接続され、前記ヒートパイプの放熱部が放熱ブロックを介して前記熱電冷却素子の低温側と熱的に接続されている、請求項1に記載の半導体素子冷却用ヒートシンク。
  4. 実装基板外であって当該実装基板が配置されている筐体の内側面と略同一水平面上に固定された放熱フィン群と、前記放熱フィン群に放熱部が熱的に接続されて固定された第1のヒートパイプと、低温側が鉛直方向上方に配置され、高温側が鉛直方向下方に配置されるとともに、前記高温側が前記第1のヒートパイプの吸熱部に熱的に接続された少なくとも1つの熱電冷却素子と、発熱素子と吸熱部が熱的に接続され前記熱電冷却素子の前記低温側と放熱部が熱的に接続された少なくとも1つの第2のヒートパイプとを備え、前記第2のヒートパイプの前記吸熱部が前記放熱部よりも鉛直方向において低い位置にくるように配設されており、前記発熱素子を冷却する、半導体素子冷却用ヒートシンク。
  5. 前記放熱フィン群にバーリング加工が施され、前記バーリング加工が施された部分にヒートパイプの放熱部が挿入されている、請求項4に記載の半導体素子冷却用ヒートシンク。
  6. 前記ヒートパイプが板型ヒートパイプからなっており、前記板型ヒートパイプは、高さの異なる複数の発熱素子に対応する複数の吸熱部を備えている、請求項1または4に記載の半導体素子冷却用ヒートシンク。
  7. 前記発熱素子の発熱密度が12W/cm 2 以上である、請求項1から6の何れか1項に記載の半導体素子冷却用ヒートシンク。
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