JP4351849B2 - 屎尿処理槽付きトイレ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屎尿処理槽付きトイレに関し、生活の場や不特定多数の人が集まったり通過する場所に適した屎尿処理槽付きトイレに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、屎尿処理のための処理装置を備えた自己処理型簡易トイレとしては、図1に示すようなものがある(特許文献1参照)。このトイレは、便器7の下方に分解槽8を配設して、この分解槽8内に回転可能な撹拌翼を有する撹拌装置11を設け、この撹拌翼を、駆動用のモーター12Aによりローラーチェーン12B及び減速機12Cを介して回転駆動するように構成されている。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録第3018429号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の自己処理型簡易トイレは、次のような問題点がある。
(イ)伝導チェーンや伝導ベルトは張り調整が必要で、メインテナンスを怠ると回転(撹拌)不良となる。またローラーチェーンには給油が不可欠で余計な人手を要する。
【0005】
(ロ)撹拌翼は、上下に5cm程度の幅を有する棒材を水平方向に回転させる為、屎尿を少し上方に持ち上げて元に戻す程度の撹拌しかできず、撹拌効率が悪い。従って、木質細片の上下循環が少なく、処理槽底部の微生物に酸素の供給が不足して嫌気化し易く、木質細片当たりの屎尿消滅のための処理能力が十分発揮しにくい。
【0006】
本発明は、上記従来の自己処理型簡易トイレの問題点を解決するもので、
▲1▼汲み取り不要で排水も無く、環境に優しく社会に不可欠な屎尿処理槽付きトイレであって、
▲2▼小さくても大きな処理能力を発揮させる性能の高い屎尿処理槽付きトイレ、を実現することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、微生物寄生用の木質細片が装填され蓋板で閉じられている円筒形の屎尿処理槽と、該屎尿処理槽内の中央部に垂直に配置された撹拌回転軸と、該撹拌回転軸の下部に固定され、該撹拌回転軸を中心にして左右対称に上記屎尿処理槽の底部に沿って水平方向に伸びるように配設された撹拌翼とを備えた屎尿処理槽付きトイレであって、上記撹拌翼は、その回転方向とは反対側の斜め上方に向けて傾斜して形成されているとともに、その一カ所又は複数箇所において折れ目を付けて屈曲させ、回転時に上記木質細片を上記屎尿処理槽の径方向外側へ動かしながらすくい上げるように構成されており、上記撹拌翼の下部には補強フレームが取り付けられているとともに、上記撹拌翼の上部には、複数の突起片が上記撹拌翼の長手方向に間隔をおいて突設されて凹凸部が形成されていることを特徴とする屎尿処理槽付きトイレを提供する。
【0008】
上記撹拌翼の回転方向と反対側の面には、上記撹拌回転軸方向に傾けた尾翼を設け、上記撹拌翼回転ですくい上げ回転方向と反対側に落ちてきた木質細片を屎尿処理槽の中心側に寄せる働きをさせる構成とすることが好ましい。
【0009】
上記撹拌翼の先端には、上記屎尿処理槽の内壁に上記木質細片が付着することを防止する掻き板が取り付けられている構成とすることが好ましい。
【0010】
上記撹拌回転軸及び上記補強フレームは、夫々中空部を有する材料から形成されており、上記撹拌回転軸の下端において上記撹拌回転軸の中空部と上記補強フレームの中空部とは連通しており、上記撹拌回転軸は、その上端が上記屎尿処理槽の蓋板から上方に伸びており、該上端から送風機により空気が供給され、該空気を上記補強フレームに供給するように構成されており、上記補強フレームには、上記供給された空気を上記屎尿処理槽内に吐出する上記補強フレームの中空部に連通する空気吐出孔が形成されている構成としてもよい。
【0011】
上記空気吐出孔は、上記補強フレームの上記回転方向の反対側の面にその長手方向に沿って複数形成されており、上記供給された空気を該空気吐出孔から上記回転方向の反対側に吐出する構成とすることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る屎尿処理槽付きトイレの実施の形態を、実施例に基づいて図面を参照して、以下に詳細に説明する。
【0013】
(実施例)
図2〜7は、本発明の実施例を説明する図である。図2、3において、屎尿処理槽付きトイレ15は、建家21を有する。この建家21は鋼材、木材、強化プラスチック等で製作され、正面に入口と、この入口を開閉する入口扉16が設けられている。なお、建家21は、工場で製造する工業製品であってもよいし、設置現場で個別に建設してその内部に後述する屎尿処理槽22を組み込んでもよい。
【0014】
屎尿処理槽22は、金属やプラスチックで製造され円筒形をしており、建家の床部に縦置きに配設され、その内部には後述する木質細片40が投入されて装填されている。この屎尿処理槽22は、車輪39を付けて建家21の外部に引き出し易い構造とすれば、メインテナンスの際便利である。
【0015】
屎尿処理槽22の上端は開口しており、この開口は、着脱することのできる蓋板41でカバーされている。この蓋板41の一部に便器24用の図示しない穴が形成されており、この穴に対応して蓋板41の上に便器24が取り付けられている。さらに、蓋板41の中央部に貫通穴が形成されている。
【0016】
屎尿処理槽22の中央には、垂直方向(鉛直方向)に配設された撹拌用回転軸30が回転可能に設けられており、この撹拌用回転軸30の下部に取り付けられ、撹拌用回転軸30とともに回転する撹拌翼31が設けられている。
【0017】
撹拌用回転軸30は、図6に示すように、中空部を有する本体部(中空管)17と、本体部17の上にあり中空部を有する中間軸部18と、中間軸部18の上にあり中空部を有する入力軸19とから一体的に形成されている。撹拌用回転軸30の本体部17、中間軸部18及び入力軸19の夫々の中空部は互いに連通している。
【0018】
撹拌用回転軸30の中間軸部18及び入力軸19は、蓋板41の中央部に形成された貫通穴を通して上方に伸びている。撹拌用回転軸30の上下には上側軸受37、下側軸受38が設置されている。上側軸受37は、蓋板41の中央部に形成された貫通穴に対応して蓋板41上に配置されており、撹拌用回転軸30をその中間軸部18において回転可能に軸支している。
【0019】
そして、下側軸受38は、屎尿処理槽22の底部に配設され、撹拌用回転軸30をその下端において回転可能に軸支している。この撹拌用回転軸30の下部には、撹拌翼31が屎尿処理槽22の底部に平行に沿うように、撹拌用回転軸30を中心にして左右対称(屎尿処理槽22の径方向に左右に対称に)に取付けられている。
【0020】
撹拌用回転軸30は、撹拌駆動用の減速機付きモーター27で回転駆動される。この減速機付きモーター27は、周知のものを利用し、モーター本体43と、減速機を備えたギアボックス44とから成る。ギアボックス44が支持アーム42により支持され、蓋板41の中央部に形成された貫通穴に対応して蓋板41の上方に設けられている。
【0021】
モーター本体44の回転は、ギアボックス44内で図示しない減速歯車機構及び伝達歯車機構等を介して出力軸45に伝達されるように構成されている。この出力軸45は、図7に示すような中空軸であり、ギアボックス44内で縦置き(垂直方向に配置)され、回転可能に配設されている。
【0022】
出力軸45の中空部内に、撹拌用回転軸30の入力軸19が挿入されて固定されている。これにより、減速機付きモーター27の回転を撹拌用回転軸30に伝え、撹拌用回転軸30とともに撹拌翼31が回転するように構成されている。撹拌翼31の回転数は、毎分1回転前後に設定してあるが、使用環境に応じて適宜の回転数を変更して設定してもよい。
【0023】
撹拌翼31は、撹拌用回転軸30の下部に左右対称に取り付けられた補強フレーム32が取り付けられており、撹拌翼31の強度が強化されている。この補強フレーム32は、中空部を有する金属管等の材料で形成されており、その断面は、例えば矩形枠をしている。
【0024】
この補強フレーム32は、その中空部は撹拌用回転軸30の中空部と連通するように撹拌用回転軸30の下部に取り付けられており、後述するように屎尿処理槽内に空気を供給するための送気管としての機能も兼ねている。そして、補強フレーム32は、撹拌翼31の回転方向と反対側の面(撹拌翼31の回転進行方向を「前側」とすると、回転方向と反対側は「後側」又は「背面側」となる。)に、その長手方向に沿って複数の空気吐出孔46が隔設され(間隔を置いて設けられ)ている。
【0025】
この撹拌翼31は、図5に示すように、この補強フレーム32で補強され、屎尿処理槽22の底部に沿って(底部に平行に)左右対称に伸びるように形成されている。そして、撹拌翼31は、その回転方向とは反対側(後側)の斜め上方に向けて傾斜して形成されている。即ち、撹拌翼31は、屎尿処理槽22の底部に対して鉛直から上部を回転方向に対して反対側、即ち回転方向の逆側に45度前後傾けて取り付けられている。
【0026】
さらに、撹拌翼31は、その一カ所又は複数箇所において折れ目を付けて屈曲させて構成されている。又、撹拌翼31の上部には、複数の突起片47が上記撹拌翼31の長手方向に間隔をおいて突設されて凹凸部48が形成されている。撹拌翼31はこのような構造であるから、撹拌翼31の回転時に上記木質細片40を上記屎尿処理槽22の径方向外側へ動かしながらすくい上げるように動作する。
【0027】
又、撹拌翼31の後側(背面側)には尾翼34、35が取り付けられている。この尾翼34、35は、撹拌翼31への固定部から撹拌用回転軸30の方向、即ち屎尿処理槽22の中心側に向けて傾けて取り付けられている。これにより、円周方向外側へ動かしながら上方にすくい上げて落下された木質細片40を、撹拌用回転軸30側、即ち中央側へ寄せる役目をする。
【0028】
さらに、撹拌翼31の先端には、掻き板33が取り付けられており、屎尿処理槽22の側壁内面に付着する木質細片40を削りとり、木質細片40が、屎尿処理槽22の側壁内面に付着して成長してしまうことを防止する。
【0029】
屎尿処理槽22内を微生物の活性化を促す最適温度に加熱する為に、ヒータ36が設けられている。そして、このヒータ36は、木質細片40の温度を最適温度にするために、予め設定された温度に温度調節器でコントロールする。
【0030】
蓋板41上には、送風機28が配設されている。送風機28の送風出口は、送風管49及び入力軸19の上端に設けられた自在継手29を介して入力軸19の中空部に連通するように構成されている。入力軸19は、自在継手29に対して相対的に回転するように構成されている。
【0031】
これにより、送風機28から送風管49を通して送られてくる空気は、自在継手29から入力軸19、中間軸部18及び撹拌用回転軸30の本体部17を通して、補強フレーム32内に供給され、補強フレーム32の背面側に形成された複数の空気吐出孔46から、撹拌翼31の回転方向とは反対側(後側)に吐出される。
【0032】
建家21内には換気用ダクト50が配設されている。この換気用ダクト50は、蓋板41の中央部に形成された貫通孔を通して、屎尿処理槽22と連通するように、蓋板41から建家21の上部に伸びている。この換気用ダクト50の途中に換気扇26が配設されている。これにより、蓋板41でカバーされた屎尿処理槽22の内部から、直接ダクトで微生物によって分解されたガスを吸い込み、建家21の外部に強制的に排気することが可能である。
【0033】
この場合、換気扇26からの排気量は、屎尿処理槽22から発生するガスよりも多いために、建家21内部が負圧となり、便器24の穴の上部からもトイレ室内の空気を吸引することができ、建家21内に臭気が籠もらないようにすることができる。
【0034】
なお、木質細片40(木質チップ)は、屎尿を分解する微生物を施すとその微生物が寄生し、微生物が住み着き繁殖するいわば住処となるものである。汎用品としては杉のチップやオガ粉(おが屑)が有り、通常、木質細片40は、木材のオガ粉等を原料として、1cm前後の大きさに固めて成形したものが使用される。
【0035】
その化学組成は原木の種類により違うが、セルローズ60〜65%、リグニン15〜25%、ペントザン10〜15%、水分11〜16%で有ることが好ましい。この木質細片40は、屎尿処理槽22の容積に対し50〜70%位投入して装填されることが好ましい。なお、木質細片40等の植物にこだわる必要はなく、炭や栃殻或いはセラミック等も利用できる。
【0036】
入口扉16の脇には、二つの表示灯51、52が設けられており、このトイレ15の使用状況及び運転状況を表示するようになっている。具体的には、表示灯51は、トイレが使用中か否かが分かるようにするために「使用中」のみ点灯する(「不使用中」は点灯しない。)ような構成としている。又、表示灯52は、トイレ15が運転状態か故障している分かるようにするために、運転中は常時点灯しており、設備異常時は点滅するように構成されている。
【0037】
そして、表示灯52が設備異常時に点滅する際に、具体的に設備中のどの部分に故障が生じているか詳しく確認することができるように表示するために、故障の際に夫々が点滅する、例えば「撹拌系統」、「送風機系統」、「ヒーター系統」、「インバーター系統」、「シーケンサー系統」等の各警告灯を制御盤23に組み込むか、制御盤23の近辺に設ける構成とする。
【0038】
建家21の内部には、人感知センサー25が取り付けられており、トイレ室内に人が入るとこれを検知し、後述する撹拌翼31の回転駆動のみを停止させ安全を確保するとともに、また入口扉16の脇の表示灯51を点灯させ、次の利用者に屎尿処理槽付きトイレ15をすでに利用している旨を知らせる。
【0039】
この屎尿処理槽付きトイレ15には制御板23が設けられている。この制御板23には、運転タイマー、温度制御、表示灯制御等の各種運転システムをコントロールするためのシーケンサー、温度設定器、インバーター、回路基板等が設けられている。制御板23としてマイコンを設け、上記各種運転制御を操作するように構成してもよい。
【0040】
(作用)
以上の構成から成る本発明の屎尿処理槽付きトイレ15の作用について以下説明する。減速機付きモーター27が始動すると、入力軸19により撹拌用回転軸30が回転する。すると、屎尿処理槽22内で撹拌翼31が回転する。
【0041】
一方、送風機28が作動すると、送風機28からの空気は、送風管49、自在継手29、撹拌用回転軸30の入力軸19、中間軸部18及び本体部17を通り補強フレーム32内に送気され、補強フレーム32の背面側に形成された複数の空気吐出孔46から、撹拌翼31回転方向の反対側(後方側)に向けて屎尿処理槽22内に吐出される。
【0042】
撹拌翼31が回転すると、撹拌翼31の上部は、屎尿処理槽22の底部に対して鉛直から回転方向と反対側(後側)に45度程度傾けて取り付けられているから、撹拌用回転軸30を回転させる事により屎尿処理槽22の底部にある木質細片40をすくい上げて上部に持ち上げる。
【0043】
撹拌翼31の上側は、複数の突起片47が隔設されて大きな凹凸部48が形成されているから、すくい上げた木質細片40をそれぞれ違う高さで撹拌翼31の回転方向の反対側(後側)へ落下させる。また回転する撹拌翼31の後側(裏側)の直近には空間が出来る為に、撹拌翼31の回転方向の反対側(後側)の木質細片40上部が自ら崩落して混合される。
【0044】
さらに、撹拌翼31には回転方向に対して反対側に向けて屈曲して設けられているので、撹拌翼31が回転すると、木質細片40を上方に掻き上げながら、しかも屎尿処理槽22の径方向外側へ動かす事ができる。
【0045】
これにより、微生物の住処である木質細片40はすくい上げられて底側が上側かつ屎尿処理槽の径方向外側に移動し、屎尿処理槽22内に装填され木質細片40の上下を撹拌しながら入れ変えることができる。そして、この径方向外側に動かされた木質細片40は、尾翼34、35によって、逆に径方向内側に戻され、上方から見ると、木質細片40は、屎尿処理槽22内で回転しながら上方に持ち上げられ落とされ、さらに外側から内側へ移動するように撹拌される。
【0046】
このようにして、木質細片40と処理されるべき屎尿は充分に撹拌、混合される。さらに、撹拌される木質細片40に、送風機28から供給される空気(酸素)が浸透し、微生物との接触面積が大きくなって屎尿と臭気の分解効率を大いに高めることができる。
【0047】
複数の空気吐出孔46は、撹拌翼31の長手方向に隔設して設けられているから、空気(酸素)は空気吐出孔46から屎尿処理槽22内全体に浸透させる。空気の吐出量は、概ね屎尿処理槽22内の木質細片1リットル当たり約200ミリリットルで、それにより好気化して微生物が活性化し、屎尿処理槽22内の底部付近が嫌気化する事を防止する為、処理量が増加し、臭気も激減する。
【0048】
又、送風機28の運転は撹拌翼31が回転している時のみとし、送風機28から供給される空気は、撹拌翼31の後側(背面側)に形成された空気吐出孔46から屎尿処理槽内に放出されるから、空気吐出孔46は木質細片40や排泄物などの圧迫を受けず、空気吐出孔46の目詰まりを起こさない。
【0049】
ここで、本発明の実施例の屎尿処理槽付きトイレ15の通常の運転態様を説明する。屎尿処理槽付きトイレ15の運転は通常、自動運転となっている。
(イ)利用者が室内に入ると人感知センサーが感知し、用を足して室外へ出ると人感知センサーの感知から離れ、約5秒位で一回撹拌する。その後、利用者がいない間はタイマー設定により定期的に撹拌を続ける。
【0050】
(ロ)ヒーターは温度設定に従ってON、OFFを繰り返すが撹拌翼31が回転起動する時はヒーターはOFFとなり、最大消費電力を軽減する。
(ハ)送風機28は減速機付きモーター27と共に起動し、撹拌翼31の回転が停止すると同じく停止する。
【0051】
(ニ)長時間利用者がいない場合は省エネの為に自動的に休止する。未使用状態を表示する時間の設定は任意に決めるが、屎尿が消滅する24時間位経過してから望ましい。省エネの為に休止する部位は減速機付きモーター27、ヒータ36、送風機28の3カ所である。そのまま休止していても、次に誰かが利用すると直ちに自動運転を復帰する。
(ホ)長期間使用しない事が判明すれば電源スイッチを遮断し完全に停止させる。
【0052】
以上、本発明に係る屎尿処理槽付きトイレの実施の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明は特にこのような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることはいうまでもない。
【0053】
【発明の効果】
本発明に係る屎尿処理槽付きトイレは、上記の通りの構成であるから、次のようないろいろな効果を生じる。
(1)微生物がより多く生息する最適環境を自動的につくる仕組みにより木質細片と屎尿が充分混合され、適当な温度と酸素を与える事により屎尿を分解する微生物の働きが活性化してほぼ一昼夜で炭酸ガスと水に分解され、水は気化し炭酸ガスと共に排気され消え去ることができる。
【0054】
(2)屎尿は微生物によって分解され気化し臭気も分解されるからトイレ周辺の環境にもやさしく、消耗する木質細片を適宜補充するのみで長期間機能を継続するから、連続的使用に耐え管理も容易である。
【0055】
(3)自然環境を破壊せずに使用でき、トイレを設置する費用も水洗式などと比較してかなり安価であり、また定置或いは臨時に設置できる手軽さと、排水のない汲み取り不要な構成であり、電源さえ有れば住居または公園、高山、登山道、海水浴湯、キャンプ堤、イベント会場、山荘等や被災地等、生活の場だけでなく、不特定多数の人が集まったり通過する任意の場所に設置し使用することが出来る。又、環境保護、安全性、転活用を考慮した設備であるから幼稚園から離れ小島、船舶、航空機内の設置することに最適である。
【0056】
(4)木質細片は山林の間伐材や木材の切り粉など産業廃棄物となるべき物を再利用出来るので、リサイクル型社会の一役を担う効果もある。また使用済みの木質細片は 土壌改良材としてそのまま土に返す事が可能で、リサイクルの良い見本としても貴重な学習材料となる屎尿処理槽付きトイレである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を説明する図である。
【図2】本発明に係る屎尿処理槽付きトイレ全体を側方から見た概略説明図である。
【図3】本発明に係る屎尿処理槽付きトイレ全体を正面から見た概略説明図である。
【図4】本発明に係る屎尿処理槽付きトイレの屎尿処理槽を説明するである。
【図5】本発明に係る屎尿処理槽付きトイレの屎尿処理槽の要部を説明する図であり、(a)は側面図であり、(b)は撹拌翼の平面拡大図である。
【図6】本発明に係る屎尿処理槽付きトイレの撹拌用回転軸及び撹拌翼を説明するための側面図である。
【図7】本発明に係る屎尿処理槽付きトイレに利用される減速機付きモーターの中空の出力軸を説明するための図である。
【符号の説明】
7 便器
8 分解槽
11 撹拌装置
12A 駆動用のモーター
12B ローラーチェーン
12C 減速機
15 屎尿処理槽付きトイレ
16 入口扉
17 本体部
18 中間軸部
19 入力軸
21 建家
22 屎尿処理槽
23 制御盤
24 便器
25 人感知センサー
26 換気扇
27 減速器付きモーター
28 送風機
29 自在継手
30 撹拌用回転軸
31 撹拌翼
32 フレーム
33 掻き板(スタレバー)
34、35 尾翼
36 ヒーター
37 上側軸受
38 下側軸受
39 車輪
40 木質細片
41 屎尿処理槽の蓋板
42 支持アーム
43 モーター本体
44 ギアボックス
45 出力軸
46 空気吐出孔
47 突起片
48 凹凸部
49 送風管
50 換気用ダクト
51 表示灯
Claims (3)
- 微生物寄生用の木質細片が装填され蓋板で閉じられている円筒形の屎尿処理槽と、該屎尿処理槽内の中央部に垂直に配置された撹拌回転軸と、該撹拌回転軸の下部に固定され、該撹拌回転軸を中心にして左右対称に上記屎尿処理槽の底部に沿って水平方向に伸びるように配設された撹拌翼とを備えた屎尿処理槽付きトイレであって、
上記撹拌翼は、その回転方向とは反対側の斜め上方に向けて傾斜した面が形成されているとともに、その上部には折れ目を付け、該折れ目から屈曲させ上方に向かう部分が形成されており、
上記撹拌翼の下部には補強フレームが取り付けられているとともに、上記撹拌翼の上部における上記折れ目から屈曲させ上方に向かう部分は、上記傾斜した面より小さな勾配で傾斜し上記折れ目から上方に向かう複数の突起片が上記撹拌翼の長手方向に間隔をおいて突設されて成る凹凸部として形成されており、
上記撹拌翼の回転方向と反対側であって上記凹凸部より下方の面には、上記撹拌回転軸方向に傾けた尾翼を設け、上記撹拌翼回転ですくい上げ回転方向と反対側に落ちてきた木質細片を屎尿処理槽の中心側に寄せる働きをさせる構成としたことを特徴とする屎尿処理槽付きトイレ。 - 上記撹拌翼の先端には、上記屎尿処理槽の内壁に上記木質細片が付着することを防止する掻き板が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の屎尿処理槽付きトイレ。
- 上記撹拌回転軸及び上記補強フレームは、夫々中空部を有する材料から形成されており、上記撹拌回転軸の下端において上記撹拌回転軸の中空部と上記補強フレームの中空部とは連通しており、
上記撹拌回転軸は、その上端が上記屎尿処理槽の蓋板から上方に伸びており、該上端から送風機により空気が供給され、該空気を上記補強フレームに供給するように構成されており、
上記補強フレームには、上記供給された空気を上記屎尿処理槽内に吐出する上記補強フレームの中空部に連通する空気吐出孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の屎尿処理槽付きトイレ。
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