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JP4351753B2 - 中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜モジュール Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体からの溶存気体の脱気、液体への気体の溶解等に用いる中空糸膜モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液体からの溶存気体の脱気、液体への気体の溶解等に用いられる中空糸膜モジュールは、複数本の中空糸膜が収束され、その両方の端部が中空糸膜が開口した状態で、ポッティング材によりハウジングの内部に固定されている。そして、液体と気体は、中空糸膜を隔壁として接し、気体を加圧または減圧することにより中空糸膜を通して気体の移動が行われる。
これらの中空糸膜モジュールは、そのコンパクトさ、清浄性等の特徴を活かし、例えば、超純水、ビル給水、食品用水等の脱気や、炭酸ガスの溶解等に用いられている。
【0003】
こうした中空糸膜モジュールは、液体の濾過や、混合気体からの気体の分離等に用いられる一般の中空糸膜モジュールとは異なり、中空糸膜の両側に物性が大きく異なる液体と気体が接した状態で使用される。そのため、液体の流入や気体の圧力を変化させた際には中空糸膜の揺動が特に大きい。そのため、中空糸膜モジュールを長期間使用すると、中空糸束の最外周に位置する中空糸膜が、ポッティング材による固定部と非固定部の境界において損傷しリークを引き起こす場合があった。
【0004】
また、上述した中空糸膜モジュールは、複数本の中空糸膜を収束した中空糸束をハウジングの内部に装填し、その端部にポッティング材を注入し硬化させた後、硬化したポッティング材の端部を固定した中空糸膜と共に切断して、中空糸膜の開口部が形成することにより製造される。
この製造過程において、ポッティング材は、個々の中空糸膜間及び中空糸束とハウジングの間に浸透し、硬化することにより、中空糸膜とハウジングを一体化する。その結果、中空糸束とハウジングの間にはポッティング材のみからなる樹脂層が形成される。
【0005】
一般に、ポッティング材は硬化の際に収縮を伴うが、中空糸束の内部では多くの中空糸膜があることからその硬化収縮の応力が分散されるものの、中空糸束の最外周に位置する中空糸膜はポッティング材のみからなる樹脂層と接しているので、硬化収縮の応力が集中することになる。
その結果、こうした理由からも、このような中空糸膜モジュールを、前述した液体からの溶存気体の脱気、または液体への気体の溶解等に供して長期間使用すると、上述したように、中空糸束の最外周に位置する中空糸膜は、ポッティング材による固定部と非固定部の境界において損傷し、リーク発生の原因となることがあった。
【0006】
そこで、中空糸膜モジュールを作製する際に、中空糸束外周部の中空糸膜を短く刈り込み、その開口端をポッティング材中に埋没させた中空糸膜モジュールが特開平1−143604号公報に提案されている。この技術は、その刈り込んだ中空糸膜に、その本来の機能を発揮させるためではなく、保護層として機能させることで、上述した損傷等を防ぐものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この技術では、上記のように中空糸束外周部の中空糸膜の開口端がポッティング材中に埋没することにより、ポッティング材が、その開口端から中空糸膜の内部に侵入し、中空糸束のポッティング材による固定部と非固定部の境界まで達する。その結果、その中空糸膜がポッティング材と同様に固くなって弾性が無くなり、収縮応力を分散、吸収することができなくなり、実際上、上述した損傷等の問題を解決することができず、このような中空糸膜モジュールを液体からの溶存気体の脱気、液体への気体の溶解等に供し長期間使用すると、保護層の内部にある中空糸束の最外周に位置する中空糸膜は、ポッティング材による固定部と非固定部の境界において損傷しリークを生じてしまうおそれがあった。
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、中空糸束の最外周に位置する中空糸膜にポッティング材の硬化収縮の応力が集中することがなく、リークを防止できる耐久性能の高い中空糸膜モジュールの提供を目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の中空糸膜モジュールは、複数本の中空糸膜が収束した中空糸束が、その端部が開口した状態でポッティング材によりハウジングの内部に固定した中空糸膜モジュールにおいて、中空糸束の表面の、前記ポッティング材により固定される部分の縁部を少なくとも含む箇所に、弾性を有する応力緩和部材が設けられていることを特徴とするものである。
ここで、応力緩和部材としては、端部が塞がれた中空糸膜を用いたシートが望ましい。
また、中空糸束が、複数箇所でポッティング材により固定されている場合には、各箇所のポッティング材に応じて独立して応力緩和部材を設けることが望ましい。
その場合、応力緩和部材は、その幅が10〜80mmのものが望ましい。
本発明の中空糸膜モジュールは、特に、液体からの溶存気体の脱気用、または、液体への気体の溶解用に適している。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の中空糸膜モジュールを詳細に説明する。
図1に示す本発明の中空糸膜モジュールの一例である中空糸膜モジュール10においては、中空糸膜が収束してなる中空糸束12が、円筒状のハウジング14の内部に収容されている。この際、中空糸束12は、その両方の端部が開口した状態で、ポッティング材16、16により、円筒状のハウジング14の内部に固定されている。
【0010】
本発明に用いられる中空糸膜としては、その中空糸膜モジュールの用途に応じて適当なものを用いることができ、例えば、液体からの溶存気体の脱気または液体への気体の溶解等用の中空糸膜モジュールであれば、その中空糸膜としては、気体を透過するものであればその材質に制限はない。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4―メチルペンテン−1)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、ポリスルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン等の疎水性高分子からなる多孔質中空糸膜等が用いられる。
しかし、このような疎水性の多孔質中空糸膜を用いて長時間の処理を行うと、水蒸気が多孔部内に凝縮し、その結果水分の透過を生じる。従って、中空糸膜としては薄い非多孔質膜を、気体透過の抵抗がなく十分な機械的強度を有する多孔質膜で両側から挟み込んだ三層複合中空糸膜が特に好ましく用いられる。
三層複合中空糸膜は、例えば非多孔質膜を形成するポリマーと多孔質膜を形成するポリマーを、非多孔質膜形成用ポリマーを多孔質膜形成用ポリマーで両側から挟み込むポリマー配置の多重円筒状の紡糸ノズルを用いて溶融紡糸し、多孔質膜形成用ポリマーのみを多孔質化する条件で延伸することにより得ることができる。
【0011】
非多孔質膜形成に用いるポリマーとしては、ポリジメチルシロキサン、シリコンとポリカーボネートのコポリマー等のシリコン系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4―メチルペンテン−1)等のポリオレフィン系ポリマー、フッ素系ポリマー、セルロース系ポリマー、ポリフェニレンオキサイド、ポリ4−ビニルピリジン、ウレタン系ポリマー、またはこれらのコポリマーあるいはブレンドポリマー等が挙げられる。また、多孔質膜形成に用いるポリマーとしては、前記のポリオレフィン系ポリマー、フッ素系ポリマー等が挙げられる。非多孔質膜形成に用いるポリマーと多孔質膜形成に用いるポリマーとの組み合わせには、特に制限はなく、同種または異種のポリマーの任意の組み合わせであってもよい。
【0012】
ポッティング材としては、十分な接着強度を有し、各用途で求められる要求性能を満たすものを適宜選定することができる。例えば、ウレタン系、エポキシ系、シリコン系、不飽和ポリエステル系等のポッティング材を挙げることができる。なかでも、エポキシ系樹脂は耐熱性、耐薬品性に優れることから特に好ましく用いられる。
ハウジングについても同様に、各用途の要求性能にあわせ適宜選定し使用することができる。例えば、ポリオレフィン、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンオキサイド、塩化ビニル等が挙げられ、ポッティング材との接着性が低い場合にはプライマー処理を施して使用することも可能である。
【0013】
本発明の中空糸膜モジュールにおいては、中空糸束12を固定するポッティング材が形成される部分である固定部26とポッティング材のない部分である非固定部28の境界、即ち固定部26の縁部30を少なくとも含むように、中空糸束12に、応力緩和部材18が設けられている。この応力緩和部材18は、図1に示すように、中空糸束12を固定する2箇所のポッティング材16、16に応じて、それぞれの縁部30を含むように、複数設けても良いし、また、図2に示すように、複数箇所のポッティング材16,16に渡って応力緩和部材20を設けても良い。但し、図1に示すように、それぞれの箇所に、独立した応力緩和部材16を設けるようにすることにより、中空糸膜の大部分が露出するようになり、中空糸膜における脱気や溶解または濾過等の機能をより効率的に発揮させることができるので望ましい。
このようにして応力緩和部材を設けることで、中空糸束の最外周においても中空糸膜がポッティング材のみからなる樹脂層と接することがなく。ポッティング材の硬化収縮による応力が分散、吸収され、リークが起き易い中空糸束12の外周部であって、ポッティング材16による固定部26と非固定部28の境界部分が保護され、損傷を防止できるようになる。
【0014】
応力緩和部材は、少なくとも固定部26の縁部30を含む箇所に設けられるが、ポッティング材で5mm以上の幅で被覆されるようにして、応力緩和部材がポッティング材中に埋没するようにすることが好ましい。5mmよりも短い場合は、ポッティング材の硬化収縮の応力を十分に分散できないからである。
また、応力緩和部材18は、ポッティング材よりも5mm以上はみ出して露出していることが好ましい。5mmよりも短い場合にはポッティング材のはい上がり等により、その露出部全体がポッティング材に覆われ、応力を十分に分散できない場合があるからである。
したがって、これらの要件を簡易に満たすために、図1に示すように、幅が10〜80mmの矩形状の応力緩和部材18を用い、これを中空糸束12のポッティング材16による固定部26の縁部30を含む部分に巻回して設けることが好ましい。この場合、応力緩和部材18の幅が10mm未満では、中空糸束のポッティング材による固定部と非固定部の境界を確実に内包することが困難であり、80mmを超えると有効膜面積が減少するからである。この幅は15〜80mmであればより好ましく、20〜60mmであればさらに好ましい。
【0015】
この応力緩和部材18は、ポッティング材の硬化収縮による応力を分散、吸収できるような弾性をもったものであればよく、ゴムや、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン等の各種樹脂の発泡材などからなるシートの他、両端の開口部を塞いだ中空糸膜(以下、塞口中空糸膜と略記する)を用いたシートを適用できる。特に図2に示すように中空糸束12全体を覆うように応力緩和部材20を配備するときには、中空糸束12の機能を十分に確保するために、中空糸膜を用いることが望ましい。
塞口中空糸膜としては、中空糸束を損傷せず、ポッティング材の硬化収縮の応力を分散することができるものであれば、特に制限無く使用することができ、前述ポリマー等を用いた多孔質中空糸膜、非多孔質中空糸膜、三層複合中空糸膜等を使用することができる。さらには、中空糸束と同一の中空糸膜を用いると、別途部材を用意する必要もなく、コスト増を殆ど伴わず、好ましい。
応力緩和部材としてそのような塞口中空糸膜を用いる場合には、例えば、図4に示すように、塞口中空糸膜24をかがり糸22で織り込んだものが適用できる。この場合、図示例のように、1本の塞口中空糸膜24を折り返しながら、かがり糸22によりかがりながら形成することもできるし、また、任意の本数の塞口中空糸膜を一束として、これらをまとめて折り返し形成することもできる。
なお、この手段は、中空糸束12を形成する際にも適用することができ、同様に中空糸膜をシート状編んだ後に、すし巻き状に巻いて巻層体と成すことにより、中空糸束12を形成することもできる。
かがり糸の種類としては、ポリエステル繊維等の合成繊維製のマルチフィラメント糸など、柔軟性があり、中空糸膜を損傷しなければ特に制限無く使用することができる。
【0016】
このように、応力緩和部材として中空糸膜を用いる場合であっても、その端部が開口していないので、中空糸の内部にポッティング材が侵入しない。その為、ポッティング材で固定後も、中空糸膜自身のもつ弾性を失うことがなく、ポッティング材の硬化収縮の応力を十分に分散することができる。
また、シート状の中空糸膜を用いることで、中空糸束の最外周に位置する中空糸膜を確実且つ容易に内包することが可能となる。
【0017】
上述したような中空糸膜モジュールは例えば次のようにして製造される。まず、図3に示すように、所定の中空糸膜を収束して中空糸束12とする。そして、後工程でポッティング材を注入して固定部と非固定部を形成した際に、その固定部と非固定部の境界となる部分を少なくとも含むように、所定の応力緩和部材18,18を巻回する。これを、円筒状のハウジング内に装填した後、ポッティング材を注入して、硬化させる。ポッティング材が硬化した後に、各固定部の末端部を切断することにより、中空糸膜の端部が開口した中空糸膜モジュールを得ることができる。
【0018】
尚、上記説明は、円筒状の中空糸膜モジュールを例示しているが、本発明の中空糸膜モジュールは、他の形状であってもよく、中空糸束の外周部にポッティング材のみからなる樹脂層が形成される形態であれば同様の効果が得られる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
[実施例1]
中空糸膜として、三層複合中空糸膜(「MHF200TL」三菱レイヨン(株)製、内径:200μm、外径:280μm、材質:セグメント化ポリウレタン(非多孔質中間層)・ポリエチレン(多孔質内外層))を用い、シート状の編み地を作製した(編み幅:265mm、フィラメント数:32fil、コース数:512)。
同様に、三層複合中空糸膜「MHF200TL」を用いて、図4に示すような形態の端部が開口していない中空糸膜からなるシート状の応力緩和部材18を作製した(編み幅30mm、フィラメント数:32fil、コース数:180、枚数:2枚)。
【0020】
このシート状の編み地及びシート状の応力緩和部材をそれぞれ熱セットした後に、シート状の中空糸膜をすし巻き状に巻いて巻層体とした中空糸束12を作成した。このようにして作製した中空糸束の、ポッティングした際にポッティング材による固定部と非固定部の境界となる部分を覆うように、応力緩和部材を2カ所に巻き、図3に示すような中空糸束を作製した。
【0021】
これを、壁面に多数の孔を有する内径64mm、外径72mm、長さ215mmのハウジング(材質:変性ポリフェニレンオキサイド)内に収容した。ポッティング材として、「エピコート828」(油化シェルエポキシ(株)製)、「TSR−243」(大日本インキ化学工業(株)製)、「チオコールLP−2」(東レチオコール(株)製)、「AmicurePACM」(BTRジャパン(株)製)を重量比27.2:45.3:9.1:18.4で混合、脱泡したものを用い、これを樹脂ポットに注入した後、遠心ポッティング装置にてハウジング両端からポッティングを行った。
ポッティング材の硬化後、ポッティング部の端部を、固定した中空糸膜と共に切断し、中空糸膜の両端が開口した図1に示すような構造の中空糸膜モジュール10を得た。2カ所に巻いた応力緩和部材18は、いずれも片方の端部が10mmずつポッティング材16中に埋没していた。
【0022】
得られた中空糸膜モジュールを使用して耐圧試験を行った。
耐圧試験は、中空糸膜モジュールを繰り返し耐圧試験装置にセットし、圧力:0.5MPa、温度:60℃、サイクル:10秒オン/10秒オフ、加圧方向:インアウト、上限1500回の条件で、中空糸膜モジュールにリークが生じるまでのサイクル数を測定した。その結果を表1に示した。
また、この中空糸膜モジュールは、ビル給水の脱気モジュールとして、また、炭酸ガスの溶解モジュールとして好適であった。
【0023】
[実施例2]
応力緩和部材として、端部が開口していない中空糸膜を用い、編み幅215mmのものを1枚使用し、図2に示すようなものとしたこと以外は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュール11を得た。この中空糸膜モジュールにおいては、応力緩和部材20は、その両方の端部がポッティング材16中に9mmずつ埋没していた。
得られた中空糸膜モジュールの繰り返し耐圧試験の結果を表1に示す。
また、この中空糸膜モジュールは、ビル給水の脱気モジュールとして、また、炭酸ガスの溶解モジュールとして好適であった。
【0024】
[比較例]
中空糸膜モジュールを作製する際に、シート状の応力緩和部材を巻かなかったこと以外は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを得た。得られた中空糸膜モジュールの繰り返し耐圧試験の結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0004351753
表1からも明らかなように、本実施例の中空糸膜モジュールであれば、リークが生じにくく、耐久性能の高いものであることがわかる。
【0026】
【発明の効果】
本発明の中空糸膜モジュールによれば、中空糸束の最外周においても中空糸膜がポッティング材のみからなる樹脂層と接することがなく硬化収縮の応力が分散されるので、脱気やガス溶解等の用途に使用しても、固定部と非固定部の境界における中空糸膜リークを防止することができる。
特に、応力緩和部材として、端部が塞がれた中空糸膜を用いたシートを用いることにより、応力の分散効果を十分に発揮させつつ、コスト増加をきわめて最小限に抑えることができる。
中空糸束が、複数箇所でポッティング材により固定されている場合には、各箇所のポッティング材に応じて独立して応力緩和部材を設けて、中空糸束のポッティング材による固定部と非固定部の境界を含む部分のみに設けることにより、中空糸膜モジュールの有効膜面積を減少させることなく硬化収縮の応力を分散させることができ、特に、応力緩和部材の幅が10〜80mmであることにより、中空糸膜モジュールの有効膜面積を十分に確保しつつ硬化収縮の応力を分散させることが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中空糸膜モジュールの一例を示す断面図である。
【図2】 本発明の中空糸膜モジュールの一例を示す断面図である。
【図3】 応力緩和部材を巻いた中空糸束を示す斜視図である。
【図4】 塞口中空糸膜を用いた応力緩和部材の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 中空糸膜モジュール
11 中空糸膜モジュール
12 中空糸束
14 ハウジング
16 ポッティング材
18 応力緩和部材
20 応力緩和部材
22 かがり糸
24 塞口中空糸膜
26 固定部
28 非固定部
30 縁部

Claims (4)

  1. 複数本の中空糸膜が収束した中空糸束が、その端部が開口した状態でポッティング材によりハウジングの内部に固定した中空糸膜モジュールにおいて、
    前記中空糸束の表面の、前記ポッティング材により固定される部分の縁部を少なくとも含む箇所に、端部が塞がれた中空糸膜を用いたシートからなる弾性を有する応力緩和部材が設けられていることを特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 前記中空糸束は、複数箇所でポッティング材により固定され、各箇所のポッティング材に応じて独立して応力緩和部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記応力緩和部材は、その幅が10〜80mmであることを特徴とする請求項記載の中空糸膜モジュール。
  4. 液体からの溶存気体の脱気用、または、液体への気体の溶解用であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の中空糸膜モジュール。
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