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JP4349219B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パティキュレートフィルタを備えた内燃機関の排気浄化装置に関し、特に、パティキュレートフィルタの再生に関する。
ディーゼルエンジンでは、エンジンから排出される排ガス中に含まれる排気微粒子(以下、適宜、PMという)が問題となっており、PMを捕集するパティキュレートフィルタを備えた排気後処理装置を搭載することが検討されている。パティキュレートフィルタは、捕集したPMを定期的に燃焼除去することで再生されPM捕集能力を回復する。PMの燃焼にはパティキュレートフィルタの温度を十分に高くしておく必要がある。
パティキュレートフィルタ温度を上げる方法としては、吸気絞り、噴射遅角、EGR増量などによりエンジンから排出される排ガスを昇温する方法や、酸化触媒を設けて、ポスト噴射などによりエンジンから排出される排ガス中の未燃のHCを意図的に増量して触媒反応熱を発生させる方法が知られている。パティキュレートフィルタ再生時には、エンジンの運転状態をパティキュレートフィルタ温度を上昇させるためのこれらの方法を含む運転状態すなわち再生時運転状態とすることになる。
パティキュレートフィルタの再生を適正な時期に開始し終了することは、燃費の悪化や再生時の急速燃焼によるパティキュレートフィルタの劣化や破損を回避する点で重要であり、パティキュレートフィルタの再生開始時期や終了時期を判断するため、パティキュレートフィルタに捕集され堆積したPMの量(PM堆積量)を推定することがなされている。そして、PM堆積量が上限値を超えるとエンジンの運転状態を前記再生時運転状態とし、再生が進行してPM堆積量が下限値に達すると再生時運転状態を解除する。下限値を0とすればパティキュレートフィルタに堆積したPMをすべて燃焼除去する完全再生となる。完全再生は、燃費の改善のため、パティキュレートフィルタの再生を所定回数行ううちで1回だけとすることも行われている。
PMの堆積量の推定は、再生の開始時期や再生終了時期を判断するのにパティキュレートフィルタの前後の差圧や排気流量に基づいて演算するもの(下記特許文献1)や、エンジンから排出されるPMの排出流量をエンジンの運転状態に基づいて推定し、これを積算して堆積量の増分とするもの(下記特許文献2)がある。PMの排出流量を積算する方法は基本的にはパティキュレートフィルタの前後の差圧や排気流量に基づいて演算するものに比して精度が十分ではないため、パティキュレートフィルタの前後の差圧や排気流量に基づくPM堆積量の演算精度が低下する運転状態のときに、PMの排出流量の積算値を、前記運転状態に入る直前に、パティキュレートフィルタの前後の差圧や排気流量に基づいて演算されたPM堆積量に加算するという限定的な使われ方がなされている。
特開平7−317529号公報 特開2004−019529号公報
ところで、パティキュレートフィルタの完全再生終了は、前記のごとくPM堆積量が0になったことをもって判断することになる。しかしながら、前記特許文献1では、推定に用いる式やマップと、PMの燃焼と堆積とが同時にまた交互に進行する実際の堆積現象とのずれが推定誤差の原因となり、実際の堆積量が0になる前に推定PM堆積量が0になったり、実際の堆積量が0になっても推定PM堆積量が0まで減少していないといったことが生じる。これは再生時運転状態が過剰に長引いたり、推定誤差が累積してさらに推定精度が低下するという事態を招来する。
また、エンジンの運転状態に基づいてPMの排出量を推定する特許文献2の技術は、元々、精度が十分ではない上,PM堆積量が燃焼除去され堆積量が減少していく過程である再生中には、利用することはできない。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、正確にDPFの完全再生終了時期を判断することのできる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明では、内燃機関から排出される排ガス中の排気微粒子を捕集するパティキュレートフィルタを有し、該パティキュレートフィルタに捕集され堆積した排気微粒子を、前記内燃機関を所定の再生時運転状態とすることにより燃焼除去して前記パティキュレートフィルタが再生されるようにした内燃機関の排気浄化装置において、
前記パティキュレートフィルタにおける熱発生強度を検出する熱発生強度検出手段と、 前記内燃機関の運転状態を切替える制御手段であって、前記内燃機関が前記再生時運転状態のときに、熱発生強度検出手段により検出された熱発生強度が予め設定した熱発生強度閾値以下になると、前記捕集され堆積した排気微粒子がすべて燃焼除去されパティキュレートフィルタが完全に再生したものとして前記再生時運転状態を解除せしめる再生制御手段とを具備する構成とする。
具体的には、前記熱発生強度検出手段は、前記内燃機関から排出されるHCによる温度上昇量および前記内燃機関の運転状態に応じて前記熱発生強度閾値を可変とする。
堆積したPMは燃焼により除去される。PMが除去され燃焼が収束すると熱発生はない。したがって、熱発生強度が熱発生強度閾値以下になったことから、パティキュレートフィルタが完全再生したことが知られる。
内燃機関からは運転状態によってHCが排出され、これがパティキュレートフィルタで燃焼する。したがって、パティキュレートフィルタが完全再生されていても、この未燃HCの燃焼による熱発生に基因して前記熱発生強度が十分に下がらないことがある。また、運転状態によって同じPM堆積状態であっても熱発生強度がばらつく。そこで、HCの排出量や前記熱発生強度のばらつきを規定する内燃機関の運転状態に応じて前記熱発生強度閾値を可変とすることで、さらにパティキュレートフィルタが完全再生したか否かを正確に判断することができる。
請求項2記載の発明では、請求項1の発明の構成において、前記熱発生強度検出手段は、前記内燃機関の運転状態に応じた基礎値に、前記内燃機関から排出されるHCによる温度上昇量を加算して前記熱発生強度閾値を設定する。
請求項3記載の発明では、請求項1または2の発明の構成において、前記内燃機関が予め設定した所定の運転状態の期間を、前記パティキュレートフィルタが完全に再生したか否かを判定することを禁止する判定禁止期間とする。
熱発生強度が大きくばらつく運転状態のときには、パティキュレートフィルタが完全に再生したか否かを判定することを禁止することで、パティキュレートフィルタが完全再生したか否かの誤判定を回避することができる。
請求項4記載の発明では、請求項1ないし3の発明の構成において、前記再生制御手段は、前記内燃機関または前記パティキュレートフィルタの状態に基づいて前記パティキュレートフィルタにおける前記排気微粒子の堆積量を推定し、推定された堆積量が予め設定した堆積量閾値に達すると、前記再生時運転状態に切替えるように設定されており、かつ、前記熱発生強度検出手段により検出された熱発生強度が熱発生強度閾値以下になった時点における推定堆積量を堆積量の推定誤差として、次回からの堆積量の推定において前記推定誤差に基づいて堆積量を補正する補正手段を具備せしめる。
パティキュレートフィルタが完全再生された時点における堆積量の推定値が0でなければこれは推定誤差である。したがって、堆積量の推定において、かかる推定誤差に基づいて堆積量を補正することで、推定精度を内燃機関の運転中に向上させ、パティキュレートフィルタの再生開始時期、完全再生には至らない状態で再生終了とする場合の再生終了時期を適正に判断することができる。
請求項5記載の発明では、請求項1ないし4の発明の構成において、前記熱発生強度検出手段は、前記パティキュレートフィルタの前後における排ガスの温度を検出する1対の温度検出手段により構成し、前記パティキュレートフィルタの前後間の排ガスの温度の差が大きいほど熱発生強度が大きいものと判断する。
パティキュレートフィルタにおいてPMの燃焼があればその熱発生によりパティキュレートフィルタから流出する排ガスの温度がパティキュレートフィルタに流入する排ガスの温度よりも上昇する。温度センサを設けるだけでよいから実施が容易である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に本発明の排気浄化装置を付設した内燃機関であるディーゼルエンジンシステムの要部構成を示す。排気浄化装置が付設される内燃機関であるエンジン1の各気筒11にそれぞれ1対1に対応してインジェクタ31が設けられ、図示しないコモンレールから供給される燃料を噴射する。エンジン1は吸気に排ガスを含めることが可能なEGR方式のもので、吸気通路21と排気通路22とがEGR通路23により接続され、排ガスの一部が吸気通路21へと還流するようになっている。排ガスの還流量はEGR通路23に設けられたEGR制御弁33により調量される。
エンジン1の排気通路22にはディーゼルパティキュレートフィルタ(DPFという)4が設置されている。DPF4は、排気通路22の一部に触媒部41を上流側に配するとともにパティキュレートフィルタであるフィルタ部42を下流側に配したものである。フィルタ部42はDPF4の本体部で、基材となるコーディエライト等の多孔質の耐熱性セラミックスをハニカム構造に成形し、ガス流路となる多数のセルを入口側または出口側が互い違いとなるように目封じしたものである。エンジン1から排出された排ガスは、DPF4の多孔性の隔壁を通過しながら下流へ流れ、その間にPMが捕集されて次第に堆積する。触媒部41は、フィルタ部42に堆積したPMを燃焼除去してDPF4を再生するためのもので、Pt等の酸化触媒により構成されている。DPF4の完全再生の要求に対してエンジン1がポスト噴射を含む再生時運転状態になると、ポスト噴射になるHCが触媒部41に供給されて酸化触媒の作用で燃焼し、燃焼熱で高温となった排ガスがフィルタ部42に流入してPMを燃焼除去する。
DPF4のフィルタ部42に堆積したPMの量(以下、適宜、PM堆積量という)を推定するために、DPF4の前後差圧を検出する差圧センサ51が設けられている。
また、排気通路22には、排ガスの温度(排気温度という)を検出する1対の排気温度検出手段である排気温センサ52a,52bが設けてある。排気温センサ52aはフィルタ部42よりも上流側に設けられ、排気温センサ52bはフィルタ部42よりも下流側に設けられる。以下,適宜、排気温センサ52aにより検出された排気温度をDPF前温度といい、排気温センサ52bにより検出された排気温度をDPF後温度という。排気温センサ52a,52bは、詳しくは後述するように、フィルタ部42における熱発生の強度を検出する熱発生強度検出手段52を構成する。
これら差圧センサ51、排気温センサ52a,52bの出力信号はECU6に入力している。ECU6はマイクロコンピュータ等を中心に構成されたもので、ECU6には、前記差圧センサ51、排気温センサ52a,52bを含む各種のセンサ類の出力信号が入力して、各部の状態が知られるようになっている。センサ類により知られる各部の状態は通常のエンジンに一般的なもので、エンジン回転数、冷却水温、吸気温度等である。ECU6は、これら各部の状態に応じた燃料噴射量、噴射時期、EGR率等を算出して、インジェクタ31や前記EGR制御弁32等の制御を行う。また、ポスト噴射を含む再生時運転状態とする。
図2、図3に、再生制御手段としてのECU6を構成するマイクロコンピュータで実行される制御ルーチンを示す。これらルーチンは、ECU6においてタイマ割り込みにより所定の周期で実行されるものである。図2はPM堆積量の推定を行うものであり、図3はDPF4の完全再生を行うものである。
図2において、ステップS101では推定PM堆積量ベースを算出する。推定PM堆積量ベースはPM堆積量の推定値の基礎値であり、排ガス流量およびDPF前後差圧に基づいて算出される。排ガス流量は例えば図示しないエアーフローメータの検出流量を体積換算することで求める。
続くステップS102は補正手段としての処理で、推定PM体積量を推定PM堆積量ベースから推定量補正量を減じることで算出値を求める。推定量補正量については後述する。
図3において、ステップS201ではDPF4の完全再生の要求があるか否かを判定する。DPF4の完全再生の要求は、推定PM堆積量が閾値(再生開始堆積量閾値という)、例えば10gに達しており、かつ、走行距離が閾値(走行距離閾値という)、例えば1000km以上であると、要求ありとされる。否定判断されるとリターンに抜ける。要求ありとされなければ、推定PM堆積量が再生開始堆積量閾値に達すると再生が開始され、再生により前記再生開始堆積量閾値よりも小さい閾値(再生終了堆積量閾値という)まで減じられると再生を終了する。完全再生は非実行となる。したがって、走行距離が走行距離閾値に達するまでは、PM堆積量が再生開始堆積量閾値に達すると再生が開始され、再生により前記再生終了堆積量閾値まで減じられると再生を停止する再生が何回か行われた後に、完全再生が要求されることになる。このように完全再生を限定して実施するのは、PMの燃焼除去が進行しPM堆積量が減ってくると、ポスト噴射を行っても堆積したPMの燃焼速度が十分上がらず、効率が低下してくるためである。
DPF4の完全再生の要求があるか否かを判定するステップS201が肯定判断されると、ステップS202で、再生制御を実行し、ポスト噴射を含む再生時運転状態とする。
続くステップS203,S204はDPF完全再生の判断の確度を高めるための処理である。ステップS203では、再生完了基本条件が成立したか否かを判定する。これは、推定PM堆積量が閾値(完全再生堆積量閾値という)、例えば5g以下であり、かつ、今回の再生実行時間が閾値(再生実行時間閾値という)、例えば30分以上であることを条件として肯定判断される。否定判断されるとリターンに抜ける。
再生完了基本条件が成立したか否かを判定するステップS203が肯定判断されると、ステップS204で、エンジン定常条件が成立しているか否かを判定する。エンジン定常条件は、エンジン回転数の変化量が閾値(NE変化量閾地という)、例えば100rpm以下であり、かつ、噴射量変化量が閾値(以下、噴射量変化量閾値という)、例えば5立方mm/st以下であることを条件として肯定判断される。否定判断されるとリターンに抜ける。
エンジン定常条件が成立しているか否かを判定するステップS204が肯定判断されると、ステップS205で、堆積したPMが燃焼可能か否かを判定するPM燃焼可否判定を行う。PM燃焼可否判定は、DPF前排気温度が閾値(DPF前温度閾値という)、例えば300°C以上であることを条件に肯定判断される。否定判断されると、リターンに抜ける。
堆積したPMが燃焼可能か否かを判定するステップS205が肯定判断されると、ステップS206で、エンジン1から排出されるHCによるDPF4での温度上昇量THCを算出する。温度上昇量THCの算出は、エンジン回転数NE、噴射量、冷却水温、DPF前温度、および吸気温度をパラメータとして、これらの各値に対して温度上昇量THCが対応するマップを記憶しておき、このマップをひいて算出値を得る。マップのデータは、エンジン回転数NE、噴射量、冷却水温、DPF前温度、および吸気温度と、温度上昇量THCとの関係を予め実験などにより求めておき、作成する。
続くステップS207では、後述するステップS208で用いる判定閾値を算出する。判定閾値の算出は、エンジン回転数NE、噴射量、ポスト噴射量、DPF前温度をパラメータとして、これらの各値に対して判定閾値が対応するマップを記憶しておき、このマップをひいて判定閾値の基礎値を得る。判手閾値は、前記基礎値から温度上昇量THCを加算したものとする。
続くステップS208では、DPF後温度からDPF前温度を減じた値(温度差)が前記判定閾値以下か否かを判定する。否定判断されると、リターンに抜ける。DPF前温度はDPF4のフィルタ部42に流入する排ガスの温度であり、DPF後温度はフィルタ部42から流出する排ガスの温度であるから、前記温度差はフィルタ部42におけるPMの燃焼に基因した温度上昇の大きさであり、熱発生強度を表している。温度差が大きいほど熱発生強度が大きいことになる。
肯定判断されると、ステップS209で完全再生終了と判断し、再生時運転状態を解除して再生制御を停止する。
ステップS210では、前記推定量補正量を算出する。推定量補正量は、今回の推定PM堆積量を完全再生終了時点すなわち実際のPM堆積量が0のときのオフセット誤差と捉え、次回のPM堆積量を推定する際(ステップS101,S102)の補正量とする。これにより、DPF前後差圧などに基づくPM堆積量の推定精度を向上せしめることができる。補正量は今回の推定PM堆積量に一定の係数を乗じてもよい。
ステップS211では、ステップS210において算出された推定量補正量が過大か否かを判定する。推定量補正量が過大か否かの判定は、推定量補正量の大きさが閾値(補正量閾値という)、例えば3g以上か否かにより行う。否定判断されると、リターンに抜ける。
ステップS211が肯定判断されると、ステップS212で、推定量推定異常と判定し、図示しないMILを点灯させて、運転者にその旨、報知し、リターンに抜ける。
図4は、完全再生の要求があったときの状態を示すもので、「ポスト噴射」は低位が不許可の状態を示し、高位が許可を示している。完全再生の要求があり、ポスト噴射が実行されると、噴射燃料が触媒部41で燃焼して、DPF4に流入する排ガスの温度を上昇させる。これによりDPF前温度が上昇を開始し、やや遅れてDPF後温度が上昇する。DPF後温度は、堆積したPMがあればこれが燃焼することで発熱し、大きく上昇する。この結果、DPF前温度とDPF後温度との差が大きくなる。一方、堆積したPMがなければDPF4における熱発生が僅かで、DPF後温度が大きくは上昇しない。DPF前温度とDPF後温度との差は小さくなる。このように、DPF4における熱発生強度がDPF前温度とDPF後温度との差から知られることになる。DPF4における熱発生強度はPM堆積量に依存するから、DPF前温度とDPF後温度との差が判定閾値以下になったことから、燃焼するPMがなくなった、すなわちDPF4が完全再生されたことが知られることになる。
また、DPF4におけるPMの堆積状態が同じであっても運転状態によって熱発生が異なる。フィルタ部42における温度上昇にエンジン1から排出されるHCの燃焼による温度上昇が含まれる。これらは完全再生終了の判定確度を低下させる要因となるが、前記判定閾値をエンジン1の運転状態に応じて可変としている(ステップS206,S207)ので、より正確にDPF4の完全再生終了を判断することができる。
また、DPF前後差圧等に基づくPM堆積量の推定に誤差があるといっても、完全再生終了が近ければDPF前後差圧等に基づく推定PM堆積量は十分に小さくなっている。また、再生開始から十分に時間が経過している。したがって、DPF前後差圧等に基づく推定PM堆積量がまだ十分に小さくなっておらず、再生開始から十分に時間が経過していなければ、DPF前温度とDPF後温度との温度差が小さくとも完全再生完了と判断することはできない。再生完了基本条件の成立していない期間を、DPF4が完全再生されたか否かの判定の禁止期間とする(ステップS203)ことで、誤判定を回避することができる。
また、エンジンが過渡状態にあり排気温度が一定しない状態ではDPF前温度とDPF後温度との差の値がばらつくおそれがあり、完全再生の判定の確度が低下する。エンジン定常条件が成立していない期間を、完全再生か否かの判定の禁止期間とする(ステップS204)ことで、誤判定を回避することができる。
また、DPF前温度が十分に昇温していなければ、DPF前温度とDPF後温度との温度差が小さくとも堆積したPMの燃焼による熱発生が収束したとはいえず、完全再生完了と判断することはできない。PM燃焼条件の成立していない期間を、DPF4が完全再生されたか否かの判定の禁止期間とする(ステップS205)ことで、誤判定を回避することができる。
また、これらの判定確度を高めるための処理に加えて、あるいはこれらの処理に代えて、他の判定確度を高めるための処理を行うようにしてもよい。例えば、完全再生終了との判定が複数回なされた時点で判定を確定的なものとする。
また、これらの判定確度を高めるための処理は、要求される仕様によっては省略して制御負担を軽減するのもよい。
また、補正量が過大になったとき(ステップS211)は排気温度の異常や、差圧センサ51の故障が考えられるので、補正を非実行とすることで異常値による補正でPM堆積量の推定精度が低下するのを回避することができる。補正量が過大になった(ステップS211)ときには異常発生としてMILを点灯させ、再生制御を禁止するのもよい。
また、エンジン1の停止時やDPF4の再生が行われていない時に、温度センサ52a,52bの検出温度の差を求めておき、これを両温度センサ52a,52bの特性差とみなして、温度センサ52a,52bを校正するのもよい。前記検出温度の差により前記判定閾値を加減するのもよい。
また、本実施形態では熱発生強度をDPF前温度とDPF後温度との差から熱発生強度を判断しているが、DPF4の温度とDPF前温度とに基づいて熱発生強度を判断するようにしてもよい。
また、完全再生終了時点における前記DPF前後差圧による推定PM堆積量を推定誤差とみなして、これを相殺する補正量が、次回からのPM堆積量の推定のために与えられるようにしているが、これも要求される仕様によっては省略することもできる。
また、本実施形態ではDPFは触媒部とフィルタ部とが別体のものを示したが、フィルタの基体の表面に酸化触媒を担持したいわゆるシングルDPFシステムにも適用することができる。この場合は、ポスト噴射により供給される燃料による熱発生の分を、判定閾値に反映しておくのは勿論である。これは1対の温度センサのうち、一方の温度センサを触媒部の上流に配し、他方の温度センサをフィルタ部の下流に配した構成とした場合も同様である。
また、エンジン1の再生時運転状態はポスト噴射を含む運転状態としたが、パティキュレートフィルタの再生時に、噴射時期遅角などの公知のパティキュレートフィルタの再生方法を含む運転状態とする他のエンジンにも適用することができる。
本発明の排気浄化装置を付設した内燃機関の全体概略構成図である。 前記排気浄化装置を構成するECUにより実行される制御を示す第1のフローチャートである。 前記ECUにより実行される制御を示す第2のフローチャートである。 前記排気浄化装置の作動を説明するタイミングチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
21 吸気通路
22 排気通路
4 DPF
41 触媒部
42 フィルタ部(パティキュレートフィルタ)
51 差圧センサ
52 熱発生強度検出手段
52a,52b 排気温センサ(温度検出手段)
6 ECU(再生制御手段、補正手段)

Claims (5)

  1. 内燃機関から排出される排ガス中の排気微粒子を捕集するパティキュレートフィルタを有し、該パティキュレートフィルタに捕集され堆積した排気微粒子を、前記内燃機関を所定の再生時運転状態とすることにより燃焼除去して前記パティキュレートフィルタが再生されるようにした内燃機関の排気浄化装置において、
    前記パティキュレートフィルタにおける熱発生強度を検出する熱発生強度検出手段と、
    前記内燃機関の運転状態を切替える制御手段であって、前記内燃機関が前記再生時運転状態のときに、熱発生強度検出手段により検出された熱発生強度が予め設定した熱発生強度閾値以下になると、前記捕集され堆積した排気微粒子がすべて燃焼除去されパティキュレートフィルタが完全に再生したものとして前記再生時運転状態を解除せしめる再生制御手段とを具備し、
    前記熱発生強度検出手段は、前記内燃機関から排出されるHCによる温度上昇量および前記内燃機関の運転状態に応じて前記熱発生強度閾値を可変とすることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記熱発生強度検出手段は、前記内燃機関の運転状態に応じた基礎値に、前記内燃機関から排出されるHCによる温度上昇量を加算して前記熱発生強度閾値を設定する内燃機関の排気浄化装置。
  3. 請求項1または2いずれか記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記内燃機関が予め設定した所定の運転状態の期間を、前記パティキュレートフィルタが完全に再生したか否かを判定することを禁止する判定禁止期間とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記再生制御手段は、前記内燃機関または前記パティキュレートフィルタの状態に基づいて前記パティキュレートフィルタにおける前記排気微粒子の堆積量を推定し、推定された堆積量が予め設定した堆積量閾値に達すると、前記再生時運転状態に切替えるように設定されており、かつ、前記熱発生強度検出手段により検出された熱発生強度が熱発生強度閾値以下になった時点における推定堆積量を堆積量の推定誤差として、次回からの堆積量の推定において前記推定誤差に基づいて堆積量を補正する補正手段を具備せしめた内燃機関の排気浄化装置。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記熱発生強度検出手段は、前記パティキュレートフィルタの前後における排ガスの温度を検出する1対の温度検出手段により構成し、前記パティキュレートフィルタの前後間の排ガスの温度の差が大きいほど熱発生強度が大きいものと判断する内燃機関の排気浄化装置。
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