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JP4335375B2 - モータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータ - Google Patents

モータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はモータ駆動ドラムブレーキに係り、特に、電動モータのブレーキ用回転に基づいて一対のブレーキシューを拡開させるアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電動モータにより一対のブレーキシューを両側へ拡開させ、車輪と共に回転するブレーキドラムに押圧してブレーキ力を発生させるモータ駆動ドラムブレーキが、自動車や電車等の車両用ブレーキとして知られている。特公平6−100239号公報に記載されている装置はその一例で、電動モータによりねじ軸を回転駆動してナット部材を直線移動させることにより、そのナット部材に連結されたレバーを回動させ、そのレバーに係合させられた一対のブレーキシューを互いに離間させてブレーキドラムに押圧するようになっている。また、電動モータの停止に伴ってリターンスプリングの付勢力により電動モータを逆回転させてブレーキを解除するとともに、パーキングブレーキ時には、駐車ブレーキアクチュエータを有するブレーキ維持装置によって電動モータの逆回転を阻止するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のモータ駆動ドラムブレーキは、ナット部材の直線移動をレバーの回動に変換してブレーキを作動させるようになっているため、構造が複雑で部品点数が多く、大きな取付けスペースが必要であるとともに、ねじ軸やレバーを別々にバッキングプレートに組み付ける必要があり、製造コストが高くなるという問題があった。また、パーキングブレーキ時には、駐車ブレーキアクチュエータを有するブレーキ維持装置によって電動モータの逆回転を阻止するようになっているため、この点でも構造が複雑で部品点数が多くなるなど、上記問題が一層顕著になる。
【0004】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、構造や組付作業が簡単で安価に構成されるとともにコンパクトで取付けスペースが小さい、パーキングブレーキ可能なモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、電動モータにより一対のブレーキシューを両側へ拡開させ、車輪と共に回転するブレーキドラムに押圧してブレーキ力を発生させるリーディング・トレーリング式のモータ駆動ドラムブレーキにおいて、前記電動モータのブレーキ用回転に基づいて前記一対のブレーキシューを拡開させるアクチュエータであって、(a) 前記一対のブレーキシューを拡開させる方向の一直線上に、軸心がその一直線と一致する姿勢でその一直線方向の移動可能に配設されるとともに、前記電動モータの回転に伴ってその一直線まわりに回転駆動される回転スライド部材と、(b) その回転スライド部材の前記一直線方向の両端部にそれぞれその一直線まわりの相対回転可能に嵌合され、その回転スライド部材と共に前記一対のブレーキシューの間に介在させられるとともに、その一直線まわりの回転が阻止されている一対の突出部材と、(c) 前記回転スライド部材が前記電動モータのブレーキ用回転に伴って前記一直線まわりに回転駆動されることにより、前記一対の突出部材との相対回転に伴うねじの作用でその一対の突出部材をその回転スライド部材から突き出す方向へ対称的に相対移動させるとともに、その電動モータの逆回転に伴ってその一対の突出部材を引き込む方向へ対称的に相対移動させるように、その一対の突出部材と前記回転スライド部材との嵌合部分に設けられた捩れが反対でリードおよび径寸法が等しい一対のねじ機構と、(d) 前記回転スライド部材の外周面に、回止めキーまたはスプラインを介して軸方向の相対移動可能且つ軸心まわりの相対回転不能に配設されたウォームホイールと、そのウォームホイールと噛み合わされるとともに前記電動モータのモータ軸に取り付けられたウォームとから成り、その電動モータの回転を減速して前記回転スライド部材に伝達するとともに、その電動モータの停止時にその回転スライド部材の逆回転を阻止する一方、そのウォームホイールの軸方向の移動が阻止されて回転スライド部材の軸方向の移動に拘らずウォームとの噛合い状態が維持されるウォームギヤと、を有することを特徴とする。
【0006】
第2発明は、第1発明のモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータにおいて、前記電動モータは、前記モータ駆動ドラムブレーキのバッキングプレートに対して回転軸心が略垂直になる姿勢でそのバッキングプレートの裏側に配設され、モータ軸の先端がそのバッキングプレートの表側へ突き出して前記ウォームが取り付けられていることを特徴とする。
【0007】
第3発明は、第1発明または第2発明のモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータにおいて、(a) 前記回転スライド部材は、軸方向の移動可能且つ軸心まわりの回転可能に保持ケースに保持されているとともに、その回転スライド部材の両端に螺合されている前記一対の突出部材は、それぞれその保持ケースに形成された開口から両側へ突き出していて、それ等の回転スライド部材および突出部材は、その保持ケースを介して前記モータ駆動ドラムブレーキのバッキングプレートに組み付けられるようになっており、(b) 前記ウォームホイールは前記保持ケースによって軸方向の移動が阻止されていることを特徴とする。
【0008】
第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかのモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータにおいて、前記電動モータのモータ軸には異形断面の工具係止部が設けられていることを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】
第1発明のモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータにおいては、電動モータのブレーキ用回転に伴って回転スライド部材が回転駆動されると、その回転スライド部材の端部に配設された一対の突出部材がねじ機構のねじの作用で回転スライド部材から突き出され、一対のブレーキシューが拡開させられてブレーキドラムに押圧されることによりブレーキ力が発生させられる。その場合に、回転スライド部材は一直線方向の移動可能に配設されているため、寸法誤差や摩耗などに拘らず一対のブレーキシューが確実にブレーキドラムに押圧されるとともに、回転スライド部材を保持している保持ケース等に無理な力が生じる恐れがなく、リーディング・トレーリング式のドラムブレーキに好適に適用される。特に、回転スライド部材の両端部に捩れが反対でリードおよび径寸法が等しい一対のねじ機構が設けられ、一対の突出部材が対称的に突き出すようになっているため、リーディング・トレーリング式ドラムブレーキの場合、ブレーキ毎の回転スライド部材の軸方向(一直線方向)の移動が少なくなり、作動が安定するとともに耐久性が向上する。
【0010】
また、電動モータの回転を減速して回転スライド部材に伝達するとともに、その電動モータの停止時にその回転スライド部材の逆回転を阻止するウォームギヤを備えているため、電動モータを停止させてもブレーキ状態が維持され、逆回転を阻止するブレーキ維持装置を設けることなくパーキングブレーキとして用いることができるとともに、ブレーキ解除時には電動モータを逆回転させて突出部材を回転スライド部材内へ引き込めば良い。
【0011】
このように、本発明では回転スライド部材が回転駆動されることにより、その両端部に嵌合された一対の突出部材が回転スライド部材から突き出されて、一対のブレーキシューを拡開させるようになっているとともに、ウォームギヤの作用で電動モータの逆回転が阻止されてパーキングブレーキとして用いることができるため、パーキングブレーキ可能なモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータが、全体として構造が簡単で安価に構成されるとともにコンパクトで取付けスペースが小さくなり、設計の自由度が高くなる。
【0012】
また、油圧により一対のピストンを両側へ突き出させて一対のブレーキシューを拡開させる従来の油圧式ホイールシリンダと同様の作用が得られるため、その油圧式ホイールシリンダの代わりに用いて、同様の使い方をすることが可能である。更に、電動モータの停止に伴ってリターンスプリングにより回転スライド部材を逆回転させてブレーキを解除する場合に比較して、リターンスプリングの荷重を低くすることが可能で、これにより電動モータの出力を下げることができるとともに、回転スライド部材と突出部材との間のねじ機構のねじのリードに制約がない。
【0013】
第2発明では、電動モータがバッキングプレートに対して略垂直になる姿勢でそのバッキングプレートの裏側に配設されるとともに、バッキングプレートの表側へ突き出しているモータ軸の先端にウォームギヤのウォームが取り付けられ、回転スライド部材に軸方向の相対移動可能且つ軸心まわりの相対回転不能に配設されたウォームホイールと噛み合わされているため、装置が一層コンパクトに構成される。
【0014】
第3発明では、回転スライド部材および一対の突出部材は保持ケースに保持され、保持ケースを介してバッキングプレートに組み付けられるようになっているため、取扱いや組付作業が一層容易になる。
【0015】
第4発明では、電動モータのモータ軸に工具係止部が設けられているため、故障時には手動でモータ軸を回転させてブレーキを解除することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明のモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータは、リーディング・トレーリング式のドラムブレーキに好適に適用され、従来の油圧式ホイールシリンダの代わりに用いることができる。また、本発明は常用ブレーキおよびパーキングブレーキの両機能を備えたブレーキ装置、或いはパーキングブレーキ用のブレーキ装置に好適に適用されるが、常用ブレーキ用のブレーキ装置に適用することを排除するものではない。
【0017】
ねじ機構は、例えば回転スライド部材の軸心に設けられたねじ穴(雌ねじ)、および突出部材に立設されたねじ軸(雄ねじ)によって構成されるが、回転スライド部材に雄ねじを設けて突出部材に雌ねじを設けるようにしても良い。突出部材は、例えばブレーキシューとの係合によって一直線まわりの回転が阻止されるが、保持ケースやバッキングプレートなど他の部材との係合で一直線まわりの回転が阻止されるようになっていても良い。
【0020】
また、第3発明では回転スライド部材および一対の突出部材が保持ケースに配設されるようになっているが、それ等をドラムブレーキのバッキングプレートに直接組み付けることも可能である。第3発明の保持ケースには開口が設けられて突出部材が突き出しているが、この開口を、回転スライド部材が通過可能な大きさとすれば、その回転スライド部材の組付や交換などの作業を容易且つ迅速に行うことができる。
【0021】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明がリーディング・トレーリング式のモータ駆動ドラムブレーキ10に適用された場合の一例で、その要部、すなわちアクチュエータ12が組み付けられた上端部分を示す正面図であり、図2は、図1におけるII−II断面に相当する図である。このモータ駆動ドラムブレーキ10は、車体に固設されるバッキングプレート14と、そのバッキングプレート14に略左右対称に配設された一対のブレーキシュー16、18と、その一対のブレーキシュー16、18の上端部間においてバッキングプレート14に位置固定に配設されたアクチュエータ12と、一対のブレーキシュー16、18の下端部間においてバッキングプレート14に位置固定に配設された図示しないアンカと、一対のブレーキシュー16、18に跨がって配設されて互いに接近する方向へ付勢するリターンスプリング20と、一対のブレーキシュー16、18の接近位置を規定するストラット22とを備えている。そして、常にはリターンスプリング20の付勢力に従って一対のブレーキシュー16、18は図1に示すようにストラット22に当接する接近位置(非ブレーキ状態)に保持されるが、アクチュエータ12により一対のブレーキシュー16、18の上端部が左右両側へ拡開させられると、車輪側に配設されたブレーキドラム24に押圧されてブレーキ力を発生する。
【0022】
アクチュエータ12は、保持ケース30内に一対のベアリングおよびスプラインなどを介して軸方向の移動可能且つ軸心まわりの回転可能に保持されている円筒形状の回転スライド部材32と、その回転スライド部材32の両端にそれぞれねじ機構34、36を介して同軸まわりの相対回転可能に螺合されている一対の突出部材38、40とを備えており、保持ケース30は、回転スライド部材32の軸心が一対のブレーキシュー16、18の拡開方向である一直線方向(図1の左右方向)と一致する姿勢(バッキングプレート14と略平行)で、溶接やかしめ、リベットなどの固設手段によりバッキングプレート14に一体的に固設されている。ねじ機構34、36は、回転スライド部材32の軸心上に設けられたねじ穴(雌ねじ)32R、32Lと、突出部材38、40に一体に設けられたねじ軸(雄ねじ)38s、40sとによって構成されているが、それ等のねじ機構34、36のねじの捩れは反対、すなわち一方は右ねじで他方は左ねじで、リードや径寸法等のその他の諸元は同じであり、回転スライド部材32に対して同じ方向へ相対回転させられると、対称的に回転スライド部材32から突き出しまたは引き込まれる。
【0023】
また、一対の突出部材38、40は、それぞれ保持ケース30の左右両側に設けられた開口から外部に突き出しており、頭部38h、40hに形成された切欠溝38a、40aがブレーキシュー16、18のシューウェブと係合させられることにより、軸心まわりの回転が阻止されているとともに、それ等の突出部材38、40の頭部38h、40hと保持ケース30との間はダストブーツ42、44で防塵されている。保持ケース30の両端開口は、回転スライド部材32よりも小径であるが、保持ケース30は複数の部材から構成されており、内部にベアリングや回転スライド部材32などを組み付けることができるようになっている。なお、図2では保持ケース30が省略されている。
【0024】
上記回転スライド部材32は、電動モータ48によりウォームギヤ50を介して前記一直線まわりに正逆両方向へ回転駆動されるようになっている。電動モータ48は、図2から明らかなようにバッキングプレート14に対して回転軸心が略垂直になる姿勢で、そのバッキングプレート14の裏側に一体的に固定されており、モータ軸48sの先端はバッキングプレート14の表側へ突き出している一方、モータ軸48sの後端には異形断面(実施例では長方形または正方形)の工具係止部52が、モータ本体から後方へ突き出す状態で一体に設けられている。
【0025】
ウォームギヤ50は、前記モータ軸48sの先端部に一体的に固設されたウォーム54と、回転スライド部材32の外周面に回止めキー56を介して軸方向の相対移動可能且つ軸心まわりの相対回転不能に配設されてウォーム54と噛み合わされたウォームホイール58とから構成されており、電動モータ48の回転を減速して回転スライド部材32に伝達するとともに、電動モータ48の停止時には、前記リターンスプリング20の付勢力に従ってねじ機構34、36のねじの作用で回転スライド部材32が逆回転することを阻止する。ウォームホイール58は、前記保持ケース30によって軸方向の移動が阻止されており、回転スライド部材32の軸方向の移動に拘らずウォーム54との噛合い状態が良好に維持される。
【0026】
そして、ブレーキペダル等の常用ブレーキ操作装置やパーキングブレーキレバー等のパーキングブレーキ操作装置が運転者によってブレーキ操作された場合には、そのことがセンサによって検出され、その操作量や操作力に応じたモータトルクで電動モータ48が作動させられ、そのブレーキ用回転がウォームギヤ50を介して回転スライド部材32へ伝達されると、軸心まわりの回転が阻止されている一対の突出部材38、40はそれぞれねじ機構34、36のねじの作用で回転スライド部材32から突き出す方向へ移動させられ、これにより一対のブレーキシュー16、18が両側へ拡開させられてブレーキドラム24に押圧される。その場合に、回転スライド部材32は軸心方向(一直線方向)の移動可能に配設されているため、寸法誤差や摩耗に拘らず両ブレーキシュー16、18が均等にブレーキドラム24に押圧されるとともに、回転スライド部材32を保持している保持ケース30等に無理な力が生じる恐れがない。
【0027】
また、このように一対のブレーキシュー16、18が両側へ拡開させられた状態で、電動モータ48の作動が停止させられても、リターンスプリング20の付勢力に従ってねじ機構34、36のねじの作用で回転スライド部材32が逆回転することがウォームギヤ50の作用で機械的に阻止されるため、一対のブレーキシュー16、18が拡開したブレーキ状態が維持される。すなわち、パーキングブレーキとして使用できるのであり、運転者がパーキングブレーキ操作装置を操作した場合には、ブレーキ状態のまま電動モータ48の作動を停止させれば良い。
【0028】
一方、上記パーキングブレーキ操作装置や常用ブレーキ操作装置が運転者によって解除操作された場合には、電動モータ48がブレーキ用回転と逆方向へ回転させられ、それに伴って回転スライド部材32が逆回転させられることにより、一対の突出部材38、40はそれぞれねじ機構34、36のねじの作用で回転スライド部材32内に引き込まれる。また、その突出部材38、40の引込み動作に伴って、一対のブレーキシュー16、18がリターンスプリング20の付勢力に従って互いに接近させられ、ストラット22に当接する接近位置まで戻される。なお、ブレーキ解除時の電動モータ48の回転数(回転量)を所定の回転数に制御することにより、ブレーキシュー16、18とブレーキドラム24との間のシュー間隙を自動調整することが可能で、ストラット22を省略することができる。
【0029】
このように、本実施例では回転スライド部材32が回転駆動されることにより、一対の突出部材38、40が回転スライド部材32から突き出されて一対のブレーキシュー16、18を拡開させるとともに、ウォームギヤ50の作用で電動モータ48の逆回転が阻止されてパーキングブレーキとして用いることができるようになっているため、パーキングブレーキ可能なモータ駆動ドラムブレーキ用のアクチュエータ12が、全体として構造が簡単で安価に構成されるとともにコンパクトで取付けスペースが小さくなり、設計の自由度が高くなる。
【0030】
また、油圧により一対のピストンを両側へ突き出させて一対のブレーキシュー16、18を拡開させる従来の油圧式ホイールシリンダと同様の作用が得られるため、その油圧式ホイールシリンダの代わりに、ブレーキ操作を電気信号で検出して常用ブレーキとして使用することができる。
【0031】
また、電動モータ48の停止に伴ってリターンスプリング20により回転スライド部材32を逆回転させてブレーキを解除する場合に比較して、リターンスプリング20の荷重を低くすることが可能で、これにより電動モータ48の出力を下げることができるとともに、回転スライド部材32と突出部材38、40との間のねじ機構34、36のねじのリードに制約がない。
【0032】
また、電動モータ48がバッキングプレート14に対して略垂直になる姿勢でそのバッキングプレート14の裏側に配設されるとともに、バッキングプレート14の表側へ突き出しているモータ軸48sの先端にウォームギヤ50のウォーム54が取り付けられ、回転スライド部材32に軸方向の相対移動可能且つ軸心まわりの相対回転不能に配設されたウォームホイール58と噛み合わされているため、装置が一層コンパクトに構成される。
【0033】
また、本実施例では、回転スライド部材32の両端部にねじ機構34、36が設けられて一対の突出部材38、40がそれぞれ突き出すようになっているため、ブレーキ毎の回転スライド部材32の軸方向(一直線方向)の移動が少なく、作動が安定するとともに耐久性が向上する。また、それ等の回転スライド部材32および一対の突出部材38、40は保持ケース30に保持され、保持ケース30を介してバッキングプレート14に組み付けられるようになっているため、取扱いや組付作業が一層容易になる。
【0034】
また、電動モータ48のモータ軸48sに工具係止部52が設けられているため、故障時には手動でモータ軸48sを回転させてブレーキを解除することができる。
【0035】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたモータ駆動ドラムブレーキの要部を示す図で、一部を切り欠いた正面図である。
【図2】図1におけるII−II断面に相当する図である。
【符号の説明】
10:モータ駆動ドラムブレーキ 12:アクチュエータ 14:バッキングプレート 16、18:ブレーキシュー 30:保持ケース 32:回転スライド部材 34、36:ねじ機構 38、40:突出部材 48:電動モータ 50:ウォームギヤ 52:工具係止部 54:ウォーム
58:ウォームホイール

Claims (4)

  1. 電動モータにより一対のブレーキシューを両側へ拡開させ、車輪と共に回転するブレーキドラムに押圧してブレーキ力を発生させるリーディング・トレーリング式のモータ駆動ドラムブレーキにおいて、前記電動モータのブレーキ用回転に基づいて前記一対のブレーキシューを拡開させるアクチュエータであって、
    前記一対のブレーキシューを拡開させる方向の一直線上に、軸心が該一直線と一致する姿勢で該一直線方向の移動可能に配設されるとともに、前記電動モータの回転に伴って該一直線まわりに回転駆動される回転スライド部材と、
    該回転スライド部材の前記一直線方向の両端部にそれぞれ該一直線まわりの相対回転可能に嵌合され、該回転スライド部材と共に前記一対のブレーキシューの間に介在させられるとともに、該一直線まわりの回転が阻止されている一対の突出部材と、
    前記回転スライド部材が前記電動モータのブレーキ用回転に伴って前記一直線まわりに回転駆動されることにより、前記一対の突出部材との相対回転に伴うねじの作用で該一対の突出部材を該回転スライド部材から突き出す方向へ対称的に相対移動させるとともに、該電動モータの逆回転に伴って該一対の突出部材を引き込む方向へ対称的に相対移動させるように、該一対の突出部材と前記回転スライド部材との嵌合部分に設けられた捩れが反対でリードおよび径寸法が等しい一対のねじ機構と、
    前記回転スライド部材の外周面に、回止めキーまたはスプラインを介して軸方向の相対移動可能且つ軸心まわりの相対回転不能に配設されたウォームホイールと、該ウォームホイールと噛み合わされるとともに前記電動モータのモータ軸に取り付けられたウォームとから成り、該電動モータの回転を減速して前記回転スライド部材に伝達するとともに、該電動モータの停止時に該回転スライド部材の逆回転を阻止する一方、該ウォームホイールの軸方向の移動が阻止されて該回転スライド部材の軸方向の移動に拘らず該ウォームとの噛合い状態が維持されるウォームギヤと、
    を有することを特徴とするモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータ。
  2. 前記電動モータは、前記モータ駆動ドラムブレーキのバッキングプレートに対して回転軸心が略垂直になる姿勢で該バッキングプレートの裏側に配設され、前記モータ軸の先端が該バッキングプレートの表側へ突き出して前記ウォームが取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータ。
  3. 前記回転スライド部材は、軸方向の移動可能且つ軸心まわりの回転可能に保持ケースに保持されているとともに、該回転スライド部材の両端に螺合されている前記一対の突出部材は、それぞれ該保持ケースに形成された開口から両側へ突き出していて、該回転スライド部材および該突出部材は、該保持ケースを介して前記モータ駆動ドラムブレーキのバッキングプレートに組み付けられるようになっており、
    前記ウォームホイールは前記保持ケースによって軸方向の移動が阻止されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータ。
  4. 前記電動モータのモータ軸には異形断面の工具係止部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のモータ駆動ドラムブレーキ用アクチュエータ。
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