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JP4332651B2 - 基礎補強装置及び基礎施工方法 - Google Patents

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JP4332651B2 JP2004326765A JP2004326765A JP4332651B2 JP 4332651 B2 JP4332651 B2 JP 4332651B2 JP 2004326765 A JP2004326765 A JP 2004326765A JP 2004326765 A JP2004326765 A JP 2004326765A JP 4332651 B2 JP4332651 B2 JP 4332651B2
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Description

本発明は、一般住宅用として建設される木造家屋や2×4住宅等の比較的低層の一戸建て住宅等の土台を支持する基礎の施工に好適に用いられる基礎補強装置及び基礎施工方法に関する。
我国は、地震の多発の地域であるとともに急峻な河川や軟弱地盤の地域も多く、市街地での住宅化の進行や舗装道路の整備或いは源流地域での森林の荒廃による保水力の低下等もあって毎年多くの災害によって貴重な財産の家屋が一瞬の間で崩壊する事態がたびたび発生している。生活排水路が完備された市街地においては、降雨量が50mmを超えるような大雨の場合に路面に降った雨水が一度に生活排水路に流れ込んで溢れ出し、宅地内へと流れ込む事態も多く発生している。
一戸建て住宅等においては、大地震や洪水等の災害に備えて、例えばホールダウン施工法、金物連結或いは壁耐力の増強等のもっぱら建物部分の強度を向上させる種々の対応が図られている。住宅等においては、一般に地盤に所定の深さの基礎溝を掘削してその内部に型枠を組み立て、この型枠内に鉄筋を組んだ後にコンクリートを打設することによって鉄筋コンクリート造りの直接基礎が形成され、この基礎上に土台を設けて建物の建築が行われる。
上述した直接基礎は、一般に地盤から300mm乃至500mm程度の高さで形成される。直接基礎については、柱部分に設置される独立基礎から、土台全体に対応して巡らして形成される布基礎が主流となっており、この布基礎もより強度の向上を図った逆T字型が採用されるようになっている。また、直接基礎については、建物とほぼ同一の領域に形成されて全体荷重を広く分散させるベタ基礎を採用することによって、さらに強度の向上が図られるようになっている。
一方、一戸建て住宅等においては、例えば傾斜地や軟弱地盤のために地盤改良が必要な場所に建築される場合に、上述した布基礎やベタ基礎では所望の高さを確保することが困難であることから特殊な基礎施工が必要となる。例えば特許文献1には、外周面に複数のピン形或いはフィン形突起が設けられ必要箇所に埋め込まれて固定される基礎支柱と、この基礎支柱の下端部位が埋め込まれるソルトセメントコラムからなる一種の杭基礎が開示されている。
特開2001−164581号公報
ところで、住宅等においては、特に軟弱地盤や河川近辺に建築されている場合に、流れ込んできた濁流が基礎に突き当たって渦巻き、基礎形成地盤を流失させることで崩壊するといった事象が発生することがある。基礎形成地盤は、地表面から1mの箇所にまで損傷が及んで基礎を損壊させることで、強固に建築された建物が形態をとどめながらも崩壊させてしまう。
したがって、住宅等においては、特許文献1に開示されるような地中深くまで打ち込まれる杭基礎を用いた基礎を形成することによって、上述した基礎形成地盤の損壊に対して極めて有効な対応が図られるようになる。杭基礎工法は、従来高層建築物の基礎形成に採用されているが、杭を打ち込んだり埋設するために大型の重機や場所を必要とし、大規模工事となる。杭基礎工法は、杭を打ち込む際に大きな騒音や振動を発生させ、家屋が建てこんだ市街地の一般住宅に適用した場合に隣接家屋等への影響が極めて大きい。また、杭基礎工法は、比較的コストも高く工期も長くなってしまうことから、従来では傾斜地等の特殊な場所を除いてもっぱら高層建築用の基礎施工にのみ採用されていた。
したがって、本発明は、木造家屋等において洪水や地震等に対する耐災特性や耐久性の向上を廉価で簡易な施工によって実現する基礎補強装置及び基礎施工方法を提供することを目的に提案されたものである。
上述した目的を達成する本発明にかかる基礎補強装置は、プレキャストコンクリート製品の深基礎支持床盤体と、鉄骨材と筒杭部材と保持コンクリート部の3層構造体からなる補強杭体とから構成される。基礎補強装置は、深基礎支持床盤体が、内部に第1鉄筋を配筋した鉄筋コンクリート製品からなる深基礎コンクリート部材と、複数個の取付孔が設けられた取付部を深基礎コンクリート部材の主面から突出させて基端部を深基礎コンクリート部材に一体化してなる固定用鋼板とから構成される。基礎補強装置は、深基礎支持床盤体が、直接基礎部形成領域の所定位置に1m以上2m以下の深さを以って掘削した深基礎施工孔内の床掘面上に設置される。基礎補強装置は、補強杭体が、下端部位を固定用鋼板の取付部に連結固定して上端部位を直接基礎部形成領域の施工面に突出させて深基礎コンクリート部材の主面上に立設される鉄骨材と、この鉄骨材をその上端部位を上端開口から突出させて内部空間部に収納して深基礎コンクリート部材の主面上に立設される筒杭部材と、この筒杭部材の内部空間部にコンクリートを充填して形成されて鉄骨材を保持する保持コンクリート部とから構成される。基礎補強装置は、補強杭体が、深基礎支持床盤体上に下端部位を一体化されて深基礎施工孔内に埋設されるとともに、上端部位が直接基礎部形成領域の施工面に突出されて直接基礎と一体化される。基礎補強装置は、補強杭体が、鉄骨材の上端部位に第2鉄筋を固定して直接基礎部形成領域に形成した直接基礎を深基礎支持床盤体と直接一体化して補強する。
以上のように構成される基礎補強装置は、建物の土台を支持する基礎を形成する基礎形成領域の所定位置に掘削された深基礎施工孔内に筒杭部材の上端部位を露出させて埋設され、露出された上端部位に布基礎やベタ基礎等の直接基礎を一体化して形成されるようにする。基礎補強装置は、造成地の埋め土が一般に2m程度以下の場所が多くまた洪水時等において地盤損傷が1m程度まで及ぶことから、例えば1m以上2m以下程度の全長を以って形成されればよく、大型重機を不要として例えば小型のバックホー等によって掘削される深基礎施工孔内に施工することが可能である。基礎補強装置は、深基礎支持床盤体のアンカ作用と鉄骨材と保持コンクリート部と筒杭部材との3層構造からなる補強杭体とによって、水平方向や引抜き方向の力に対して大きな機械的剛性を有する。したがって、基礎補強装置は、土圧力、建物の重量或いは引き抜き摩擦力に対して直接基礎を補強して全体として強固な基礎を構成し、建物を保持する。基礎補強装置は、鉄骨材や筒杭部材が、建築資材として汎用され簡単に入手が可能であるとともに比較的廉価で機械的強度も大きなH形鋼やI形鋼等が用いられることによって低コスト化が図られる。また、基礎補強装置は、筒材の内部空間部に芯材となる鉄骨材を収納するとともにこの鉄骨材を保持する保持コンクリート部が筒材を型枠として形成されることから、簡易な工程によって効率よく形成される。
また、上述した目的を達成する本発明にかかる基礎施工方法は、プレキャストコンクリート製品の深基礎支持床盤体と、鉄骨材と筒杭部材と保持コンクリート部の3層構造体からなる補強杭体とにより基礎補強部を構成した基礎施工方法である。基礎施工方法は、内部に第1鉄筋を配筋した鉄筋コンクリート製品からなる深基礎コンクリート部材に複数個の取付孔が設けられた取付部を深基礎コンクリート部材の主面から突出させて基端部を深基礎コンクリート部材と一体化した固定用鋼板とからなる深基礎支持床盤体を、直接基礎部形成領域に掘削した深基礎施工孔内に埋設する。基礎施工方法は、下端部を固定用鋼板の取付部に連結固定して上端部位を直接基礎部形成領域の施工面に突出させて深基礎コンクリート部材の主面上に立設される鉄骨材と、この鉄骨材をその上端部位を上端開口から突出させて内部空間部に収納して深基礎コンクリート部材の主面上に立設される筒杭部材と、この筒杭部材の内部空間部にコンクリートを充填して形成されて鉄骨材を保持する保持コンクリート部とからなる補強杭体を深基礎支持床盤体上に立設する。基礎施工方法は、基礎補強部が、鉄骨材の上端部位に第2鉄筋を固定して直接基礎部形成領域に形成した直接基礎を深基礎支持床盤体と直接一体化して補強する。基礎施工方法は、基礎補強部の施工工程が、深基礎施工孔掘削工程と、床掘部形成工程と、深基礎支持床盤体設置工程と、鉄骨材立設工程と、筒杭部材据付け工程と、深基礎施工孔埋戻し工程とを有している。
基礎施工方法は、深基礎施工孔掘削工程において、直接基礎部形成領域の所定位置に、1m以上2m以下の深さを以って深基礎施工孔を掘削する。深基礎施工孔掘削工程においては、造成地の埋め土が一般に2m程度以下の場所が多くまた洪水時等において地盤損傷が1m程度まで及ぶことから、1m以上2m以下程度の全長を以って形成すればよく、大型重機を不要として例えば小型のバックホー等によって深基礎施工孔を効率よく掘削することが可能であるとともに、現場から掘削土を運び出すといった処理も不要である。基礎施工方法は、床掘部形成工程において、各深基礎施工孔の床掘面に対して、整地や基礎石の敷詰め或いは転圧処理を施して根固めすることによって平坦な床掘面を有する床掘部を形成する。
基礎施工方法は、深基礎支持床盤体設置工程において、プレキャスト品として工場で製造されて現場に搬入された深基礎支持床盤体が床掘部上に位置合わせされて設置される。基礎施工方法は、鉄骨材立設工程において、H形鋼やI形鋼等の鉄骨材が、深基礎支持床盤体の固定用鋼板の取付部に対して下端部をボルト止めや溶接等によって連結固定することにより上端部が直接基礎部形成領域の施工面に突出するようにして深基礎コンクリート部材の主面上に立設される。基礎施工方法は、筒杭部材据付け工程において、建築資材として汎用される例えばヒューム管、ビニール管、鋼管或いはボイド管等の筒部材を用た筒杭部材が、鉄骨材の上端から深基礎コンクリート部の主面上まで差し込まれることによって、鉄骨材を上端開口から上端部位を突出させて据え付ける。基礎施工方法は、深基礎施工孔埋戻し工程において、筒杭部材と鉄骨材の上端部位を直接基礎部形成領域の施工面から露出させて深基礎施工孔の埋め戻しが行われる。深基礎施工孔埋戻し工程においては、掘削土に地盤改良材を混入して充分に撹拌した用土を用いて埋め戻しを行うことにより残土処理の手間やコスト低減が図られるとともに改良地盤による強固な地盤形成が行われるようにする。
基礎施工方法は、上述した工程を経て所定の位置に基礎補強部が形成された直接基礎部形成領域に直接基礎コンクリート型枠が設置され、この直接基礎コンクリート型枠のキャビティ内に鉄骨材の上端部位に固定して第2鉄筋を配筋する。基礎施工方法は、直接基礎コンクリート型枠内にコンクリートを打設し、所定の養生期間を経て直接基礎コンクリート型枠を脱型することによってベタ基礎や布基礎からなる直接基礎を形成する。基礎施工方法においては、直接基礎コンクリート型枠に打設されたコンクリートが、上端開口を介して基礎補強部を構成する筒杭部材の内部空間部に流れ込んで固化することにより、筒杭部材の内部空間部に鉄骨材を保持するとともに直接基礎と一体化された保持コンクリート部が形成されるようにする。基礎施工方法においては、直接基礎部形成領域に、補強杭体と深基礎支持床盤体とからなり直接基礎を一体化して補強する基礎補強部を形成する。
基礎施工方法においては、直接基礎部形成領域に対して、従来一般的実施されている直接基礎部形成工程によって布基礎やベタ基礎からなる直接基礎が形成される。直接基礎部形成工程は、例えば直接基礎支持床盤部の形成工程と、防湿シートの敷込み工程と、捨てコンクリート層の形成工程と、ベタ基礎コンクリート型枠の設置工程と、ベタ基礎の配筋工程と、設備配管等の設置工程と、ベタ基礎コンクリートの打設・養生工程と、布基礎コンクリート型枠の設置工程と、布基礎の配筋工程と、布基礎コンクリートの打設・養生工程と、仕上げ工程等を有する。
直接基礎部形成工程は、直接基礎支持床盤部の形成工程において、上述した深基礎施工孔の埋戻し部を充分に転圧して整地した後に、この埋戻し部を含む直接基礎形成領域全体に敷き詰めた基礎砕石に転圧を施して根固めすことにより平坦な直接基礎支持床盤部を形成する。なお、直接基礎部形成工程は、ベタ基礎を形成する場合には建物全体の建設領域に直接基礎支持床盤部を形成するとともに、布基礎のみを形成する場合には適宜の形状の布基礎形成領域に直接基礎支持床盤部が形成されるようにしてもよい。直接基礎部形成工程は、防湿シートの敷込み工程において、必要に応じて直接基礎支持床盤部の上層に防湿シートの敷き込みを行う。直接基礎部形成工程は、捨てコンクリート層の形成工程において、防湿シート上に所定の厚みで捨てコンクリートの打設を行う。直接基礎部形成工程においては、防湿シートの敷込み工程や捨てコンクリート層の形成工程に際して、上述した各補強杭体の筒杭部材に対して開口部を保持する養生処理が施される。
直接基礎部形成工程は、ベタ基礎コンクリート型枠の設置工程において、直接基礎形成領域を囲むようにして捨てコンクリート層上に所定形状のキャビティを有するベタ基礎コンクリート型枠を組み立てる。直接基礎部形成工程は、ベタ基礎の配筋工程において、ベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内に縦筋と横筋とが所定の形状に組み合わされて配筋される。ベタ基礎の配筋工程においては、各補強杭体の鉄骨部材の上端部に固定した差し筋が、相対する縦筋や横筋と溶接されることによって固定される。また、ベタ基礎の配筋工程においては、必要な部位に、耐振尾引浮上アンカーボルト等が下端部を縦筋や横筋と溶接されて立設される。
直接基礎部形成工程は、設備配管等の設置工程において、ベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内に外部から基礎内に引き込む各種の配管等を設置する。直接基礎部形成工程は、ベタ基礎コンクリートの打設・養生工程において、ベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内にコンクリートを打設し、所定の養生期間を経た後にベタ基礎コンクリート型枠を脱型してベタ基礎を形成する。直接基礎部形成工程は、ベタ基礎コンクリートの打設・養生工程において、ベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内に各補強杭体の筒杭部材が開口部を臨ませて設置されていることから、打設されたコンクリートの一部が上端開口から筒杭部材の内部空間部へと流れ込む。したがって、直接基礎部形成工程は、ベタ基礎を形成すると同時に、筒杭部材の内部空間部内において保持コンクリート部を形成してベタ基礎と各補強杭体とを一体化する。
直接基礎部形成工程は、布基礎コンクリート型枠の設置工程において、ベタ基礎の所定位置に所定形状のキャビティを有する布基礎コンクリート型枠を組み立てて設置する。直接基礎部形成工程は、布基礎の配筋工程において、布基礎コンクリート型枠のキャビティ内に縦筋と横筋とが所定の形状に組み合わされて配筋される。なお、布基礎の配筋工程においても、各補強杭体の鉄骨部材の上端部に固定した差し筋が、相対する縦筋や横筋と溶接されることによって固定されるとともに、必要な部位に、アンカーボルト等が下端部を縦筋や横筋と溶接されて立設される。直接基礎部形成工程は、布基礎コンクリートの打設・養生工程において、布基礎コンクリート型枠のキャビティ内にコンクリートを打設し、所定の養生期間を経た後に布基礎コンクリート型枠を脱型して布基礎を形成する。
直接基礎部形成工程は、仕上げ工程において、各布基礎の上端部のレベル測定を行って必要に応じてレベラーによる高さ調整等を行う。直接基礎部形成工程は、各布基礎に対して基礎パッキンを取り付けた後に、土台をアンカボルトによって固定するとともに、耐振尾引浮上アンカーボルトや床束を介してベタ基礎と所定の間隔を以って支持した尾引と土台とを結合する等の土台施工が行われる。
本発明によれば、基礎形成領域の所定箇所に大型重機を不要とする1m乃至2m程度の深さを以って掘削された深基礎施工孔内に埋設され、アンカ作用を奏する深基礎支持床盤体と、この深基礎支持床盤体と一体化されて鉄骨材と保持コンクリート部と筒杭部材の3層構造体とからなる補強杭体とにより構成されることで機械的強度が極めて大きくかつ洪水等による地盤損傷の耐性も大きい基礎補強部と、基礎形成領域に形成されて土台を支持する直接基礎とが一体された基礎を構成する。したがって、本発明によれば、地震や水害等の災害に際して基礎損壊の発生を防止して建物を堅牢に保持して貴重な財産の損失が防止されるようにする。本発明によれば、基礎補強部が大型重機を用いた大規模な施工を要しないことから住宅が密集した市街地等であって施工が可能であり、防災特性に優れた市街地造りに大きく貢献する。本発明によれば、安価な部材費と簡易な施工によって低コストで基礎補強部を形成し、基礎を強固に補強することを可能とする。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として示す基礎1は、基礎形成領域2に形成されて木造家屋等の土台3を支える布基礎5や全体を補強するベタ基礎6からなる直接基礎4と、基礎形成領域2の所定位置に掘削された深基礎施工孔7内に埋設された深基礎支持床盤体9と補強杭体10とからなり直接基礎4を補強する多数の基礎補強部8とから構成される。基礎1は、基礎形成領域2内に、例えば柱等を立設する位置に対応して直接基礎4と一体化された多数個の基礎補強部8が形成され、地震や洪水等に対して極めて耐性の大きな構造体として構成される。基礎1は、家屋が建てこんだ市街地等の狭い敷地内であっても、近隣の建物等に影響を及ぼすことなく、廉価な費用で形成することが可能である。
各基礎補強部8は、図2に示すように、従来一般的に施工される、基礎形成領域2の施工面11に所定の形態と深さを以って掘削された基礎溝12に形成される布基礎5やベタ基礎6と一体化されて全体として強固な基礎1を構成する。各基礎補強部8は、詳細を後述するように一種の杭基礎として機能するが、基礎形成領域2に施工面11から例えば1m乃至2mの深さを以って掘削された深基礎施工孔7に埋設されるようにして形成されるとともに、直接基礎4を構成する布基礎5やベタ基礎6と一体化される構成に特徴を有している。なお、各基礎補強部8は、布基礎5とベタ基礎6のいずれか一方と一体化されるように構成してもよい。
各基礎補強部8は、図1及び図2に示すように、深基礎支持床盤体9が基礎形成領域2の所定の位置にそれぞれ掘削された深基礎施工孔7内に設置される深基礎コンクリート部材13と、この深基礎コンクリート部材13に一体化して設けられている固定用鋼板14とから構成される。各基礎補強部8は、深基礎コンクリート部材13が、深基礎施工孔7の床掘面に形成した床掘部15上に設置される。各基礎補強部8は、補強杭体10が、深基礎コンクリート部材13上に立設されるH鋼材やI鋼材からなる鉄骨材16と、円筒材や角筒材からなる筒杭部材17と、この筒杭部材17の内部空間部16a内に形成される保持コンクリート部18とからなる3層構造体によって構成される。
深基礎施工孔7は、例えば施工現場が造成地である場合に、埋め土が一般に2m程度以下の場所が多いことから原地盤に達する程度の深さを以って掘削することが好ましく、さほど深層まで掘削する必要も無い。また、深基礎施工孔7は、洪水等において地盤損傷が1m程度にまで及ぶことがあることから、1mを超える深さを以って掘削することが好ましい。したがって、深基礎施工孔7は、1m以上2m以下程度の深さで掘削されればよく、大型重機を用いることなく小型のバックホー等によっても充分施工が可能であるとともに狭い現場であっても掘削土を一時運び出して保管する等の対応を不要とする。
床掘部15は、深基礎施工孔7の床掘面上に敷き詰めた基礎砕石に転圧処理を施して平坦化して約100mm程度の厚みと約1m角程度の外形寸法を有して形成される。床掘部15には、深基礎支持床盤体9を構成する深基礎コンクリート部材13が設置される。深基礎コンクリート部材13は、例えば工場において固定用鋼板14を一体に埋設して製造されたプレキャスト品が用いられ、現場に搬入される。深基礎コンクリート部材13は、床掘部15の外形寸法よりもやや小さい約90mm角程度の正方形状で、厚みが約150mm程度に形成される。なお、深基礎コンクリート部材13や床掘部15は、かかる形状寸法に限定されることは無く、地盤の状態や建築物の重量等に応じて適宜設計される。
深基礎コンクリート部材13は、深基礎コンクリート型枠のキャビティ内に縦筋と横筋とを適宜組み合わせて第1鉄筋19が配筋され、キャビティ内にコンクリートを打設して所定の養生期間を経て鉄筋コンクリート製品として形成される。深基礎コンクリート部材13は、第1鉄筋19の配筋工程後に、キャビティ内において一対の固定用鋼板14、14が所定の対向間隔を以って配置され、それぞれの下端部を第1鉄筋19に対して溶接によって固定される。深基礎コンクリート部材13は、各固定用鋼板14の上部を主面から所定の高さを以って突出させる。固定用鋼板14、14には、詳細を省略するが、幅方向と高さ方向に離間して、それぞれ相対して複数個の取付孔が形成されている。
なお、固定用鋼板14については、それぞれ水平部位と立上り部位とからなるL字状に折曲された多数本のいわゆる差し筋を用いるようにしてもよい。差し筋は、立上り部位が深基礎コンクリート部材13の中心を囲む同一円周上に配列されるようにして下端側の水平部位を第1鉄筋19に対してワイヤや溶接によって固定される。
深基礎支持床盤体9には、深基礎コンクリート部材13上に、上述した固定用鋼板14を用いて鉄骨材16が固定される。鉄骨材16には、建築資材として汎用されている例えば250×250のH型鋼材を、全長が1m以上2m以下に切断したものが用いられる。各鉄骨材16は、固定用鋼板14、14に立壁部をそれぞれ重ね合わせるようにして下端部を嵌合するようにして立てかけられる。鉄骨材16には、詳細を省略するが相対する立壁部にそれぞれ幅方向と高さ方向に離間して複数個の取付孔が形成されている。各鉄骨材16は、固定用鋼板14、14に対してそれぞれの相対する取付孔が同一軸線上に位置するように組み合わされ、通しボルト14aとナット14bとによって固定用鋼板14に固定されて深基礎コンクリート部材13上に立設される。各鉄骨材16は、上述した全長を有することによって、深基礎コンクリート部材13上に立設されることでそれぞれの上端部が深基礎施工孔7の開口部位よりも突出した高さに位置する。なお、各鉄骨材16は、深基礎コンクリート部材13に固定用部材として差し筋を用いた場合に、各差し筋に対して溶接によって固定される。
各鉄骨材16には、上部に多数本の第1差し筋20が溶接によって固定される。各第1差し筋20は、鉄骨材16に対してその上端部位から突出するようにして固定され、後述する筒杭部材17が鉄骨材16に組み合わされた後に突出部位が水平方向に折曲される。各鉄骨材16は、深基礎コンクリート部材13上に据え付けられる筒杭部材17の内部空間部17a内に収納される。筒杭部材17は、建築資材として汎用され鉄骨材16を貫通させるに足る例えば直径が150mm乃至1350mm程度のヒューム管、ビニール管、鋼管或いはボイド管を、全長が1m以上2m以下に切断したものが用いられる。筒杭部材17は、深基礎コンクリート部材13上に立設された鉄骨材16に対して、その上端側から差し込まれることによって深基礎コンクリート部材13上に据え付けられる。なお、筒杭部材17は、図2に示すように下端部がやや肉厚の太径とされることによって、深基礎コンクリート部材13上に自立するように構成されている。
深基礎施工孔7は、適宜の治具によって筒杭部材17を垂直に保持した状態で埋戻し土が投入されて埋め戻しが行われる。深基礎施工孔7は、筒杭部材17の上端部が施工面11からやや突出させるように投入して用土が投入されて埋め戻しが行われる。各基礎補強部8は、深基礎施工孔7の埋め戻しが行われることによって、基礎形成領域2の所定位置に、筒杭部材17の上端部を露出させて埋設される。各基礎補強部8は、筒杭部材17の上端開口部から鉄骨材16の上端部や第1差し筋20がそれぞれ露出される。
なお、各基礎補強部8は、後述するように筒杭部材17の内部空間部17a内に直接基礎4を形成するコンクリートが同時に充填されることによって保持コンクリート部18が形成される。なお、各基礎補強部8は、例えばプレキャスト製品として工場等で形成されて現場に搬入して設置する場合には、筒杭部材17の内部空間部17a内に予め保持コンクリート部18が形成される。
基礎形成領域2には、上述した深基礎施工孔7の埋戻し部に充分な転圧処理を施こして整地を施すことによって直接基礎形成面が形成され、この直接基礎形成面に基礎溝12が掘削される。なお、基礎溝12は、直接基礎4が布基礎5とベタ基礎6とによって構成される場合には建物全体の建設領域を対象として形成され、布基礎5のみによって構成される場合には所定形状の布基礎形成領域に形成される。基礎溝12には、床掘面に厚みが100mm程度の直接基礎支持床盤部21が形成される。なお、基礎溝12は、直接基礎支持床盤部21が上述した形状寸法に限定されることは無く、地盤の状態や建築物の重量等に応じて適宜設計されることは勿論である。基礎溝12は、直接基礎4が上述した多数個の基礎補強部8と一体化されて基礎1を構成することから、従来の基礎溝よりも直接基礎支持床盤部21を多少浅い位置でかつ薄厚に形成することも可能である。
直接基礎支持床盤部21には、その表面に従来でも用いられている合成樹脂シートからなる防湿シート22が全域に亘って敷き込まれる。防湿シート22は、基礎形成領域2の全域に施工面11から約700mm程度の深さで敷き込まれることにより、建物床下への湿気の遮断、シロアリ等の被害の防止或いは小動物や樹木の根の侵入防止等の機能を奏する。防湿シート22は、直接基礎支持床盤部21を覆うことにより、この直接基礎支持床盤部21が洪水等に際して流されて損傷されることを抑制する機能も奏する。
直接基礎支持床盤部21には、その表面或いは防湿シート22上に捨てコンクリート層23が形成される。捨てコンクリート層23は、厚みが50mm程度のベタコンクリート層であり、コンクリートを打設して表面のならし処理を施した後に所定の養生期間を経て形成される。捨てコンクリート層23は、直接基礎支持床盤部21や防湿シート22を保護するとともに基礎1の下地部分の機械的強度を向上させる。なお、基礎1においては、捨てコンクリート層23とベタ基礎6とを別のものとして説明したが、捨てコンクリート層23がベタ基礎6を構成するようにしてもよく、この場合に捨てコンクリート層23に縦筋と横筋とが配筋される。
直接基礎支持床盤部21には、基礎1の形成領域の全域に亘ってベタ基礎6を形成するベタ基礎コンクリート型枠が設置される。ベタ基礎コンクリート型枠には、詳細を省略するがキャビティ内に縦筋と横筋とを適宜に組み合わせて第2鉄筋24が配筋される。また、ベタ基礎コンクリート型枠には、床下に配管される電気配管や水道管或いは下水管等の管材やその他の埋設設備が基礎1の外部へと引き出されるように適宜設置される。ベタ基礎コンクリート型枠には、それぞれ鉄筋に下端部を固定されてキャビティ内に多数個の耐震尾引浮上アンカボルト25が立設される。
ベタ基礎コンクリート型枠には、キャビティ内の所定位置に上述した補強杭体10が上端部を臨ませて配置される。補強杭体10は、筒杭部材17の上端から所定の高さを以って鉄骨材16が突出されるとともに、この鉄骨材16に固定した第1差し筋20がベタ基礎コンクリート型枠側の第2鉄筋24とワイヤや溶接によって固定される。ベタ基礎コンクリート型枠は、キャビティ内にコンクリートが打設され、所定の養生期間を経て脱型されることにより施工面11から例えば深さが約100mm程度、施工面11からの高さが約50mm程度のベタ基礎6を形成する。なお、ベタ基礎6は、かかる仕様に限定されるものではなく、地盤の状態によって適宜の寸法仕様を以って形成される。
ベタ基礎コンクリート型枠には、キャビティ内に、上述したように各補強杭体10の筒杭部材17がその上端開口を臨ませて設けられている。筒杭部材17には、キャビティ内に打設されたコンクリートが上端開口を超える高さまで達すると内部空間部17a内へと流れ込む。筒杭部材17は、所定の養生期間を経て内部空間部17aに流れ込んだコンクリートが固化することにより、鉄骨材16を芯材とした保持コンクリート部18を形成する。各補強杭体10は、筒杭部材17が型枠部材を構成して、下端部において鉄骨材16と固定用鋼板14とを介して深基礎コンクリート部材13と一体化された保持コンクリート部18が形成される。各補強杭体10は、鉄骨材16と第1差し筋20及び第2鉄筋24を介してベタ基礎6と一体化された保持コンクリート部18が形成される。
ベタ基礎6には、所定位置に布基礎5を形成するための布基礎コンクリート型枠が設置される。布基礎コンクリート型枠には、キャビティ内に、ベタ基礎6の表面から突出された第2鉄筋24にワイヤや溶接によって固定されて第3鉄筋26が適宜配筋される。布基礎コンクリート型枠には、第3鉄筋26に溶接によって固定されて多数本のアンカボルト27が所定の間隔を以って立設される。各アンカボルト27は、形成される布基礎5の上端から突出する長さを有しており、下端部が水平方向に折曲されることによって布基礎5内で強固に抜け止めされるとともに布基礎5から突出した部位に外周ねじが形成されている。布基礎コンクリート型枠には、キャビティ内にコンクリートが打設され、所定の養生期間を経て脱型されることにより施工面11からの高さが約400mm以上の布基礎5を形成する。
なお、直接基礎4は、上述したようにベタ基礎6を形成した後に布基礎コンクリート型枠を組み立てて布基礎5を形成するようにしたが、基礎1の仕様によっては布基礎5とベタ基礎6とを同時に形成することも可能であることは勿論である。
各基礎補強部8は、上述したように地中に埋設された比較的大きな面積を有する深基礎支持床盤体9を構成する深基礎コンクリート部材13に、鉄骨材16と保持コンクリート部18と筒杭部材17との3層構造体からなる補強杭体10が一体に立設されて構成される。各基礎補強部8は、補強杭体10が施工面11に形成されて直接基礎4を構成する布基礎5やベタ基礎6と一体化されて基礎1を構成する。各基礎補強部8は、深基礎コンクリート部材13のアンカ作用と補強杭体10の3層構造とによって、水平方向や引抜き方向の力に対して大きな機械的剛性を有して布基礎5やベタ基礎6を保持する。
したがって、基礎1は、土圧力や建物の重量に対して建物を強固に保持するとともに、地震や洪水等に際して負荷される水平方向や引抜き方向の大きな力に対して建物を強固に保持する。基礎1は、施工面11から1mを超える深さに深基礎支持床盤体9の深基礎コンクリート部材13が設置されることにより大規模な洪水に際しても損傷の発生が抑制され、建物をしっかりと支持して崩壊を防止する。基礎1は、基礎形成領域2の所定位置に小型機器によって深基礎施工孔7を形成するとともに補強杭体10を構成する鉄骨材16や筒杭部材17に建築材として汎用される比較的低廉な部材が用いられ、筒杭部材17を型枠として保持コンクリート部18を形成することから、簡易な作業と部材費の低コスト化とが図られる。
基礎1には、図2に示すようにベタ基礎6の適宜の位置に、布基礎5側のアンカーボルト27と同一高さを以って耐震尾引浮上アンカーボルト25が埋め込まれている。基礎1には、各布基礎5の高さが計測され、全体の水平調整を図るために必要な布基礎5の上端面に所定の厚みを以ってレベラー28の流し込みが行われる。基礎1には、布基礎5の上端面に全長に亘って基礎パッキン29が敷き込まれるとともに、この基礎パッキン29上にアンカーボルト27によって土台3が固定される。
また、基礎1には、ベタ基礎6上の適宜の位置に多数個の床束30が立設されるとともに、これら床束30上に尾引31を架け渡して設置する。各尾引31は、耐震尾引浮上アンカーボルト25によってベタ基礎6と固定されるとともに、適宜のほぞ構造等によって土台3と固定される。なお、土台構造については、かかる構造に限定されるものではなく、従来一般的に施工される種々の土台構造によって構成するようにしてもよいことは勿論である。土台構造には、その上部に建物が建築される。
上述した基礎1の施工工程について、図3を参照して説明する。基礎1の施工工程は、縄張りされた基礎形成領域2の所定箇所にバックホー等の機器によって上述した深さの深基礎施工孔7を掘削する深基礎施工孔掘削工程を第1工程とする。基礎1の施工工程は、各深基礎施工孔7の床掘面上にそれぞれ床掘部15を形成する床掘部形成工程を第2工程とする。床掘部形成工程においては、深基礎施工孔7の床掘面をならした状態で、掘削土に地盤改良材を混入してよく撹拌した埋め土を投入する。床掘部形成工程においては、埋め土に対して整正処理や転圧処理を施して平坦面とした状態で基礎砕石を敷き詰め、さらに転圧処理を施すことによって上述した床掘部15を形成する。
基礎1の施工工程は、各深基礎施工孔7の床掘部15上に、深基礎コンクリート部材13と固定用鋼板14とを一体化した深基礎支持床盤体9を設置する深基礎支持床盤体設置工程を第3工程とする。基礎1の施工工程は、固定用鋼板14を介して深基礎コンクリート部材13の主面上に鉄骨材16を立設する鉄骨材立設工程を第4工程とする。鉄骨材立設工程は、上述した寸法のH鋼材を各固定用鋼板14、14間に立てかけ、このH鋼材の下端部位と固定用鋼板14の立上り部位とに溶接を施すことによって深基礎コンクリート部材13の主面上に鉄骨材16を立設する。なお、鉄骨材立設工程においては、各鉄骨材16が上述した寸法形状であってさほどの重量物では無いことから、クレーン等を不要として作業者による手作業によって据え付けや各固定用鋼板14との溶接を行うことが可能とされる。
基礎1の施工工程は、鉄骨材16の上端部に溶接によって複数本の第1差し筋20を固定する第1差し筋固定工程を第5工程とする。基礎1の施工工程は、鉄骨材16を内部空間部17a内に収納して筒杭部材17を深基礎コンクリート部材13の主面上に据え付ける筒杭部材据付工程を第6工程とする。筒杭部材据付工程は、上述したように鉄骨材16の上端側から筒杭部材17を差し込むことによって、深基礎コンクリート部材13の主面上に筒杭部材17が据え付けられる。筒杭部材据付工程においては、筒杭部材17が寸法形状と材料特性からさほどの重量物では無いことから、クレーン等を不要として作業者が手軽に取り扱うことが可能である。
基礎1の施工工程は、筒杭部材17を垂直に保持した状態で深基礎施工孔7内に埋戻し土を投入して埋め戻しを行う深基礎施工孔埋戻し工程を第7工程とする。深基礎施工孔埋戻し工程は、掘削土を利用してこれに地盤改良材を混入して充分に撹拌した用土が用いられ、筒杭部材17の上端部を施工面11からやや突出させるように投入して埋め戻しを行う。深基礎施工孔埋戻し工程においては、埋め土に対して充分な転圧処理を施して沈下や筒杭部材17の傾き等が生じないようにする。基礎1の施工工程は、深基礎施工孔7の掘削から埋め戻しまでにさほどの期間を要しないことから、万一雨が降った場合に深基礎施工孔7に溜まった雨水の除去や乾燥の期間を必要としない。
基礎1の施工工程は、埋戻し部位を含む基礎形成領域2の全域に亘り例えばバックホー等を用いて所定の深さで掘り起こしを行い、掘り起こし部位に掘削土に地盤改良材を混入してよく撹拌した埋め土を投入して整正処理や転圧処理を施すことによって地盤の改良を行う地盤改良工程を第8工程とする。なお、地盤改良工程については、施工面11から約70cmの深さまで行うことによって、地盤の安定化と地盤全体の硬化現象の促進を図るようにするが、基礎形成領域2がN値が例えば8以上の強固な地盤の場合にはさほどの深さまで行う必要は無い。
基礎1の施工工程は、改良地盤上に基礎溝12を掘削し、この基礎溝12の底部に直接基礎支持床盤部21を形成する直接基礎支持床盤部形成工程を第9工程とする。直接基礎支持床盤部形成工程は、基礎溝12の床掘面に整正処理や転圧処理を施すとともに、さらに基礎砕石を敷き詰めて転圧処理を施すことによって、直接基礎支持床盤部21を形成する。基礎1の施工工程は、直接基礎支持床盤部21上に防湿シート22を全域に亘って敷き込む防湿シート敷込み工程を第10工程とする。防湿シート敷込み工程は、施工面11から約70cmの深さで防湿シート22を形成することで、上述したように耐湿性、防虫性或いは耐流失性等の工場が図られるようにする。
基礎1の施工工程は、防湿シート22上に捨てコンクリート層23を形成する捨てコンクリート層形成工程を第11工程とする。捨てコンクリート層形成工程は、必要に応じて施工され、また防湿シート22の敷き込みを施さない場合には直接基礎支持床盤部21上に形成される。基礎1の施工工程は、捨てコンクリート層23上にベタ基礎コンクリート型枠を組み立てて設置するベタ基礎コンクリート型枠設置工程を第12工程とする。ベタ基礎コンクリート型枠設置工程においては、そのキャビティ内に上述した各基礎補強部8の筒杭部材17をそれぞれ臨ませて直接基礎コンクリート型枠を基礎溝12内に組み立てるようにする。
基礎1の施工工程は、ベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内に縦筋と横筋とを適宜に組み合わせて第2鉄筋24を配筋するベタ基礎配筋工程を第13工程とする。ベタ基礎配筋工程においては、ベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内に臨ませられた補強杭体10の第1差し筋20と第2鉄筋24との固定作業や、多数個の耐震尾引浮上アンカボルト25を立設する作業も行われる。基礎1の施工工程は、ベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内に、床下から外部へと引き出される電気配管や水道管或いは下水管等の管材やその他の埋設設備を設置する設備配管工程を第14工程とする。
基礎1の施工工程は、ベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内にコンクリートを打設するベタ基礎コンクリート打設工程を第15工程とする。ベタ基礎コンクリート打設工程においては、ベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内にその高さ一杯までコンクリートを打設し、コンクリートが隅々にまで流れ込むように充分なバイブレーション処理を施すとともに表面を金てこによってきれいにならすことによって平坦面とする天端ならし処理も施される。ベタ基礎コンクリート打設工程においては、上述したようにベタ基礎コンクリート型枠のキャビティ内に、各補強杭体10の筒杭部材17がその上端開口を臨ませて設けられていることから、この筒杭部材17の内部空間部17a内にも打設されたコンクリートが流れ込むようにする。
ベタ基礎コンクリート打設工程においては、所定の養生期間を経てベタ基礎コンクリート型枠が脱型されることによってベタ基礎6を形成する。ベタ基礎コンクリート打設工程においては、筒杭部材17の内部空間部17aに流れ込んだコンクリートも固化して、鉄骨材16を芯材とした保持コンクリート部18を形成する。ベタ基礎コンクリート打設工程においては、筒杭部材17が型枠部材を構成して、鉄骨材16と筒杭部材17と保持コンクリート部18との3層構造体からなる補強杭体10を形成する。ベタ基礎コンクリート打設工程においては、補強杭体10を介して深基礎コンクリート部材13と一体化されたベタ基礎6を形成する。ベタ基礎コンクリート打設工程においては、ベタ基礎コンクリート型枠を脱型することによって基礎形成領域2との間に生じた隙間に埋め土を充填する作業も行われる。
基礎1の施工工程は、ベタ基礎6上に布基礎コンクリート型枠を組み立てて設置する布基礎コンクリート型枠設置工程を第16工程とする。基礎1の施工工程は、布基礎コンクリート型枠のキャビティ内に縦筋と横筋とを適宜に組み合わせて第3鉄筋26を配筋する布基礎配筋工程を第17工程とする。布基礎配筋工程においては、第3鉄筋26に対してアンカボルト27を固定する作業も行われる。基礎1の施工工程は、布基礎コンクリート型枠のキャビティ内にコンクリートを打設する布基礎コンクリート打設工程を第18工程とする。布基礎コンクリート打設工程においては、コンクリートが隅々にまで流れ込むように充分なバイブレーション処理を施すとともに表面を金てこによってきれいにならすことによって平坦面とする天端ならし処理も施される。布基礎コンクリート打設工程においては、所定の養生期間を経て布基礎コンクリート型枠を脱型することによりベタ基礎6と一体化された布基礎5を形成する。
基礎1の施工工程は、上述した工程を経て形成された布基礎5やベタ基礎6に対して所定の仕上げ処理を施す仕上げ工程を第19工程とする。仕上げ工程は、各布基礎5の高さを計測して所定の厚みを有するレベラー28を形成することによって全体の水平調整を図る水平調整作業を有する。仕上げ工程は、水平調整された各布基礎5の上端面に全長に亘って基礎パッキン29を敷き込む作業が行われる。
以上の工程を経て形成された基礎1には、各布基礎5上に基礎パッキン29を介して土台3を載置し、所定の間隔を以って立設されたアンカボルト27によってしっかりと固定する土台敷きの作業が行われる。基礎1には、ベタ基礎6上の適宜の位置に多数個の床束30を立設し、これら床束30上に尾引31を架け渡して設置するとともに各尾引31を耐震尾引浮上アンカーボルト25によって所定の高さでベタ基礎6と固定して適宜のほぞ構造等によって土台3と固定する作業が行われる。基礎1には、土台3や尾引31上に建物が建築される。
基礎1の施工工程においては、基礎形成領域2の所定位置に掘削した所定深さの深基礎施工孔7内に設置した深基礎支持床盤体9と、鉄骨材16と保持コンクリート部18と筒杭部材17との3層構造体からなる補強杭体10を一体化して多数個の基礎補強部8を構成するとともに、これら基礎補強部8に布基礎5やベタ基礎6からなる直接基礎4が一体化された基礎1を形成する。基礎1の施工工程においては、深基礎支持床盤体9が大きな洪水でも流失されることがほとんど無い深さに設置され、アンカ作用を奏して補強杭体10を介して直接基礎4を強固に支持する基礎1を形成する。基礎1の施工工程においては、水平方向や引抜き方向の力に対して大きな機械的剛性を有する3層構造体からなる補強杭体10を介して直接基礎4を強固に支持する基礎1を形成する。
基礎1の施工工程においては、従来大型建築物の基礎構造体として大型重機と大規模工事によって形成されていた杭基礎と同等の機能を奏する深基礎支持床盤体9が大型重機を不要として小型のバックホーによって掘削される深基礎施工孔7内に極めて簡易な工程により形成される。基礎1の施工工程においては、簡易な施工と低廉な部材とによってコスト低減を図って基礎1を形成することを可能とする。また、基礎1の施工工程においては、掘削土の処理も簡易であり、市街地等においても工期の短縮化を図って強固な基礎1を形成することを可能とする。
基礎1の施工工程においては、上述したように基礎補強部8が、プレキャスト品の深基礎支持床盤体9に鉄骨材16と保持コンクリート部18と筒杭部材17との3層構造体からなる補強杭体10を一体化して構成される。基礎1の施工工程においては、上述したように深基礎施工孔7の掘削から埋め戻しまでが短期間に行われることで施工効率が図られる。基礎1の施工工程においては、深基礎支持床盤体9がある程度の重量と大きさを有していることから、トラックに搭載した小型クレーン等を利用して深基礎施工孔7内への設置が行われる。基礎1の施工工程においては、遠隔地の現場の場合に、深基礎支持床盤体9の手配から納品までにある程度の期間が必要となる。
基礎1の施工工程においては、例えば現場の状況によって各深基礎施工孔7毎に外形寸法や厚み寸法を異にする深基礎コンクリート部材13が必要な場合に、図4に示す第2の施工工程によって掘削した深基礎施工孔7内に現場施工によって深基礎支持床盤体9を形成するようにしてもよい。なお、この第2の施工工程は、上述した第1の施工工程に対して深基礎支持床盤体9を形成する一連の工程を異にする。したがって、以下の第2の施工工程では、特徴とする深基礎支持床盤体9の形成工程である第2−3工程乃至第2−6工程についてのみ説明する。
第2の施工工程は、各深基礎施工孔7の床掘部15上に、それぞれ所定形状のキャビティを有する深基礎コンクリート型枠を組み立てて設置する深基礎コンクリート型枠設置工程を第2−3工程とする。第2の施工工程は、深基礎コンクリート型枠のキャビティ内において横筋と縦筋とを組み合わせて第1鉄筋19を配筋する第1鉄筋配筋工程を第2−4工程とする。第2の施工工程は、第1鉄筋19に対して差し筋を固定する差し筋固定工程を第2−5工程とする。勿論、第2の施工工程は、差し筋に代えて上述した固定用鋼板14を固定するようにしてもよい。
第2の施工工程は、深基礎コンクリート型枠のキャビティ内にコンクリートを打設し、所定の養生期間を経た後に深基礎コンクリート型枠を脱型することにより上述した深基礎コンクリート部材13に対応する深基礎コンクリート部を形成する深基礎コンクリート部形成工程を第2−6工程とする。深基礎コンクリート部は、各差し筋の上端部を主面から突出させて形成される。第2の施工工程は、深基礎コンクリート部に鉄骨材16を立設する鉄骨材立設工程を第2−7工程とする。鉄骨材立設工程は、H鋼材を各差し筋の中心位置に立てかけ、このH鋼材の下端部位と各差し筋の立上り部位とに溶接を施すことによって深基礎コンクリート部上に鉄骨材16を立設する。第2の施工工程は、以下上述した第1の施工工程の鉄骨材16の上端部位に第1差し筋20を固定する第5工程の差し筋固定工程や第6工程の筒杭部材据付工程等の工程が施されて基礎1の形成が行われる。
なお、基礎1の施工工程においては、従来一般的に行われている布基礎5やベタ基礎6からなる直接基礎4の施工方法について説明したが、かかる施工工程を基本仕様として適宜の工程或いは順序によって基礎1を形成するようにしてもよいことは勿論である。
本発明にかかる深基礎体を用いた木造家屋の基礎部位を示す一部切欠き要部平面図である。 同基礎部位の要部縦断面図である。 同基礎施工工程の工程図である。 他の基礎施工工程の工程図である。
符号の説明
1 基礎、2 基礎形成領域、3 土台、4 直接基礎、5 布基礎、6 ベタ基礎、7 深基礎施工孔、8 基礎補強部、9 深基礎支持床盤体、10 補強杭体、11 施工面、12 基礎溝、13 深基礎コンクリート部材、14 固定用鋼板、15 床堀部、16 鉄骨材、17 筒杭部材、18 保持コンクリート部、19 第1鉄筋、20 第1差し筋、21 直接基礎支持床盤部、22 防湿シート、23 捨てコンクリート層、24 第2鉄筋、25 耐震尾引浮上アンカボルト、26 第3鉄筋、27 アンカボルト、28 レベラー、29 基礎パッキン、30 床束、31 尾引

Claims (2)

  1. 内部に第1鉄筋を配筋した鉄筋コンクリート製品からなる深基礎コンクリート部材と、複数個の取付孔が設けられた取付部を上記深基礎コンクリート部材の主面から突出させて基端部を上記深基礎コンクリート部材に一体化してなる固定用鋼板とから構成され、直接基礎部形成領域の所定位置に1m以上2m以下の深さを以って掘削した深基礎施工孔内の床掘面上に設置されるプレキャストコンクリート製品の深基礎支持床盤体と、
    下端部位を上記固定用鋼板の取付部に連結固定して上端部位を上記直接基礎部形成領域の施工面に突出させて上記深基礎コンクリート部材の主面上に立設される鉄骨材と、この鉄骨材の上端部位を上端開口から突出させて内部空間部に収納して上記深基礎コンクリート部材の主面上に立設される筒杭部材と、この筒杭部材の内部空間部にコンクリートを充填して形成されて上記鉄骨材を保持する保持コンクリート部の3層構造体からなる補強杭体とから構成され、
    上記補強杭体が、上記鉄骨材の下端部位を上記深基礎支持床盤体上に一体化して上記深基礎施工孔内に埋設されるとともに上記直接基礎部形成領域の施工面に突出された上端部位に第2鉄筋を固定し、この第2鉄筋を介して上記直接基礎部形成領域に形成する直接基礎直接と一体化することにより、上記直接基礎と上記深基礎支持床盤体とを直接一体化して補強することを特徴とする基礎補強装置。
  2. 直接基礎部形成領域に掘削した深基礎施工孔内に埋設され、内部に第1鉄筋を配筋した鉄筋コンクリート製品からなる深基礎コンクリート部材に複数個の取付孔が設けられた取付部を上記深基礎コンクリート部材の主面から突出させて基端部を上記深基礎コンクリート部材と一体化した固定用鋼板とからなるプレキャストコンクリート製品の深基礎支持床盤体と
    下端部位を上記固定用鋼板の取付部に連結固定して上端部位を上記直接基礎部形成領域の施工面に突出させて上記深基礎コンクリート部材の主面上に立設される鉄骨材と、この鉄骨材の上端部位を上端開口から突出させて内部空間部に収納して上記深基礎コンクリート部材の主面上に立設される筒杭部材と、この筒杭部材の内部空間部にコンクリートを充填して形成されて上記鉄骨材を保持する保持コンクリート部とからなる3層構造体を構成して上記深基礎支持床盤体上に立設された補強杭体とにより基礎補強部を構成し、
    上記基礎補強部が、上記鉄骨材の上端部位に第2鉄筋を固定して上記直接基礎部形成領域に形成した直接基礎を上記補強杭体を介して上記深基礎支持床盤体と直接一体化して補強してなる基礎の施工方法であり、
    上記基礎補強部の施工工程が、
    上記直接基礎部形成領域の所定位置に、1m以上2m以下の深さを以って深基礎施工孔を掘削する深基礎施工孔掘削工程と、
    上記各深基礎施工孔の床掘面に対して、整地や基礎石の敷詰め或いは転圧処理を施して根固めして床掘部を形成する床掘部形成工程と、
    上記深基礎支持床盤体を上記床掘部上に設置する深基礎支持床盤体設置工程と、
    上記深基礎支持床盤体の上記固定用鋼板の取付部に対して、下端部を連結固定することにより上端部上記直接基礎部形成領域の施工面に突出させて上記深基礎コンクリート部材の主面上に上記鉄骨材を立設する鉄骨材立設工程と、
    上端開口から上端部位を突出させて上記鉄骨材を内部空間部に収納して上記深基礎コンクリート部の主面上に上記筒杭部材を据え付ける筒杭部材据付け工程と、
    上記筒杭部材と上記鉄骨材の上端部位を露出させて上記深基礎施工孔の埋め戻しを行う深基礎施工孔埋戻し工程とを有し、
    上記直接基礎部形成領域に設置した直接基礎コンクリート型枠のキャビティ内に配筋した第2鉄筋を上記鉄骨材の上記上端部位に固定し、上記直接基礎コンクリート型枠内に打設されて上記直接基礎を形成するコンクリート上端開口を介して上記筒杭部材の内部空間部に充填して上記保持コンクリート部を形成することにより上記直接基礎を上記補強杭体を介して上記深基礎支持床盤体と一体化して形成することを特徴とする基礎施工方法。
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