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JP4321854B2 - ハイブリダイゼーションその他の相互作用検出部と該検出部を備えるdnaチップその他のバイオアッセイ用基板 - Google Patents

ハイブリダイゼーションその他の相互作用検出部と該検出部を備えるdnaチップその他のバイオアッセイ用基板 Download PDF

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Description

本発明は、電界の作用を用いて物質間の相互作用の検出精度を高める技術に関する。より詳しくは、物質が相互作用する反応場に電極を設けて所定の電界を印加することによって、前記物質の高次構造調整、移動、固定化、不要物質の除去等を行うための技術に関する。
本発明に関する主たる背景技術を説明する。まず、第一の背景技術(従来技術)は、マイクロアレイ技術によって所定のDNAが微細配列された、いわゆるDNAチップ又はDNAマイクロアレイ(以下、「DNAチップ」と総称。)と呼ばれるバイオアッセイ用の集積基板に関する技術である。このDNAチップ技術は、ガラス基板やシリコン基板上に多種・多数のDNAオリゴ鎖やcDNA(complementary DNA)等が集積されていることから、ハイブリダイゼーション等の分子間相互反応の網羅的解析が可能となる点が特徴とされている。このためDNAチップは、遺伝子の変異解析、SNPs(一塩基多型)分析、遺伝子発現頻度解析等に利用されており、創薬、臨床診断、薬理ジェノミクス、法医学その他の分野において広範囲に活用され始めている。DNAチップ以外にも、基板上にタンパク質を固定したプロテインチップや種々の物質間の相互作用を解析するためのバイオセンサーチップなども開発されている。
第二の背景技術は、液相中において荷電して存在する物質に対する電界の作用に係わる技術である。具体的には、ヌクレオチド鎖(核酸分子)は、液相中において電界の作用を受けると伸長又は移動することが知られており、その原理は、ヌクレオチド鎖の骨格をなすリン酸イオン(陰電荷)とその周辺にある水がイオン化した水素原子(陽電荷)とによってイオン曇を作っていると考えられ、これらの陰電荷及び陽電荷により生じる分極ベクトル(双極子)が、高周波高電圧の印加により全体として一方向を向き、その結果としてヌクレオチド鎖が伸長し、加えて、電気力線が一部に集中する不均一電界が印加された場合、ヌクレオチド鎖は電気力線が集中する部位に向かって移動する(非特許文献1参照)。また、数十から数百μmのギャップを持つ微細電極中にDNA溶液をおき、ここに1MV/m、1MHz程度の高周波電界を印加すると、ランダムコイル状で存在するDNAに誘電分極が生じ、その結果、DNA分子は電界と平行に直線状に引き伸ばされる。そして、この「誘電泳動」と呼ばれる電気力学的効果によって、分極したDNAは自発的に電極端へと引き寄せられ、電極エッジにその一端を接した形で固定されることが知られている(非特許文献2参照)。
Seiichi Suzuki,Takeshi Yamanashi,Shin-ichi Tazawa,Osamu Kurosawa and Masao Washizu:"Quantitative analysis on electrostatic orientation of DNA in stationary AC electric field using fluorescence anisotropy",IEEE Transaction on Industrial Applications,Vol.34,No.1,P75-83(1998)。 鷲津正夫、「見ながら行うDNAハンドリング」、可視化情報 Vol.20 No.76(2000年1月)。
上記したDNAチップ技術は、液相中での物質間の相互作用の場を提供する反応領域を基板に予め設定しておき、この反応領域中にプローブDNA等の検出用ヌクレオチド鎖を固定しておくことによって、この検出用ヌクレオチド鎖と相補的な標的ヌクレオチド鎖との間の相互作用であるハイブリダイゼーションを解析する技術であるが、ハイブリダイゼーションの効率が悪いため、同反応に長時間を要する点や、擬陽性や偽陰性の発生するため検出精度が低い点などが重要な技術的課題となっている。
このDNAチップ技術を実施する場合において、前記反応領域中にその末端部位が固定されて存在する検出用ヌクレオチド鎖を伸長状態に調整することができれば、ランダムコイル状の分子高次構造に起因する立体障害や前記検出用ヌクレオチド鎖と周辺表面との干渉(例えば、付着や接触)による障害を排除することができ、その結果、ハイブリダイゼーションの効率が向上すると考えられる。また、正規の相補鎖以外の物質を検出部位から除去できれば、検出精度を高めることができると考えられる。
そこで、本発明は、反応領域に対向電極を設けて所定の電界を印加することによって、物質の高次構造調整、移動、固定化、不要物質の除去等を自在に行うことができる検出部やバイオアッセイ用基板の基本構成を提供することを目的とする。
まず、本発明では、物質間の相互作用の場を提供する反応領域を挟むように対向配置された一対の第1対向電極と、この第1対向電極の対向軸に交差する軸方向に対向配置される第2対向電極を構成する両電極又は一方の電極と、が設けられている物質間の相互作用検出部及び相互作用検出部が設けられたことを特徴とするDNAチップを含むバイオアッセイ用基板を提供する。
前記構成の相互作用検出部において、「第1対向電極」は、反応領域を挟むように配設されており、対向関係を形成するように配置された電極対である。一方の「第2対向電極」は、(1)その両電極が前記反応領域を挟んで対向配置されており、かつその電極間を結ぶ対向軸が前記第1対向電極の対向軸と交差している電極配置構成、(2)第2対向電極の一方の電極のみが検出部に設けられており、対をなす他方の電極が外部電極である電極配置構成、これら(1)、(2)に記載されたいずれかの構成を備える。なお、「外部電極」とは、第1対向電極や反応領域が形成される基板等の基材以外の別体部材あるいは領域に形成されている電極を意味する。
前記した「第2対向電極」については、例えば、前記(2)の電極配置構成を採用した場合などでは、該第2対向電極間を結ぶ対向軸が、前記反応領域に対して垂直である構成を採用できる。なお、反応領域が水平に配置される場合には、第2対向電極間を結ぶ対向軸は鉛直となる。
次に、本発明では、上記した第1対向電極や第2対向電極を構成する電極の表面を絶縁層で覆った構成を提供する。この絶縁層は、例えば、SiO、SiN、SiOC、SiC、SiOF、TiOのいずれか一つから選択される材料によって形成することができる。また、上記第2対向電極の少なくとも一方の電極が透明な導電体で形成した構成も採用可能であり、この透明な導電体は、検出用の励起光を透過する電極を形成できるという利点がある。
本発明で用いる「電界」は、電気分解によるガスの発生や熱の発生を抑えることができるので、「交流電界」を用いるのが最適である。このため、第1対向電極及び前記第2対向電極は、ともに交流電界印加用電極とし、さらには、前記第2対向電極を構成する一方の電極の面積を対向する他方の電極の面積よりも狭小にしたり、第2対向電極を構成する少なくとも一方の電極の表面を粗面状に加工したり、例えば、島状にパターニング形成したりすることによって、電気力線を、より面積狭小な電極や、粗面加工あるいはパターニング形成された電極に集中させて、いわゆる「不均一電界」を反応領域中に形成するように工夫する。
ここで、本発明では、「第1対向電極」を、前記電界によって前記反応領域に存在する遊離物質又は/及び誤相互作用を示した物質を各電極側に引き寄せるための手段として利用し、一方の「第2対向電極」を、前記電界によって前記反応領域に固定された検出用物質を伸長させるための手段として利用することが可能となる。
前者の手段を用いれば、反応領域において相互作用を進行させた後に、該反応領域に所定の水溶液を流すことによって行う、いわゆる洗浄作業が不要になるという利点がある。後者の手段を用いれば、検出用物質の高次構造を相互作用が進行し易い「立体障害」のない伸長構造に調整できる。例えば、ランダムコイル状に丸まった核酸を、塩基部分が露出した直鎖状の伸長構造の状態に調整できる。
本発明では、前記手段を発展させて、第1対向電極を構成する電極に電界の作用で引き寄せてきた物質である核酸を、アビジン−ビオチン結合又はジスルフィド結合(−S−S−結合)を介して、前記電極表面に固定化するという手段を提供する。
また、第1対向電極を構成する電極に引き寄せた物質である余剰インターカーレータを、前記電極表面近傍に存在させておいて二本鎖核酸でトラップし、該二本鎖核酸をアビジン−ビオチン結合又はジスルフィド結合を介して前記各電極表面に固定化するという手段を提供する。
さらに、第1対向電極を構成する電極の表面に、陽イオンや陰イオンを含むゲルを予め存在させておいて、前記第1対向電極の各電極に引き寄せられてきた物質である陰電荷を帯びる核酸を前記陽イオンに、陽電荷を帯びる余剰インターカーレータを前記陰イオンと静電的に結合させるという手段を提供する。
上記したような手段を実施できる検出部の基本的な構成は、ハイブリダイゼーションの相補鎖となる核酸を伸長させるための対向電極(たとえば、前記構成の第2対向電極)と、前記ハイブリダイゼーションの場に存在する遊離核酸又は/及びミスハイブリダイゼーションを示した核酸を解離させて除去するために用いる電極(例えば、前記構成の第1対向電極)と、を少なくとも備えるという構成であり、このような構成を備える検出部は、ハイブリダイゼーション検出部として利用できる。
前記ハイブリダイゼーション検出部は、一般に、基板上などに形成された反応領域に固定された状態又は遊離した状態で存在する検出用核酸(例、プローブDNA)と、後から反応領域に滴下されてくる標的核酸との間で進行するハイブリダイゼーションを検出する部位として機能する。
このようなハイブリダイゼーション検出部においては、第1対向電極を構成する電極の表面に、前記標的核酸に固有の塩基配列又は前記標的核酸の末端に修飾された塩基配列と相補的な塩基配列を備える一本鎖核酸を存在させておき、該一本鎖核酸と余剰標的核酸との間でハイブリダイゼーションさせることにより、前記余剰標的核酸を前記電極の表面にトラップする手段を提供することができる。そして、前記ハイブリダイゼーションによって得られた二本鎖核酸、あるいは別添加された二本鎖核酸に余剰インターカーレータをトラップする手段も提供することができる。
そして、第1対向電極を構成する電極表面をTiOからなる絶縁層で覆い、該絶縁層に紫外線を照射することによって、前記TiOを触媒として機能させて、前記第1対向電極を構成する電極に引き寄せた物質を分解するという手段も提供することができる。
ここで、本発明で使用する主たる技術用語の定義付けを行う。まず、本発明において用いられる「相互作用」は、物質間の非共有結合、共有結合、水素結合を含む化学的結合あるいは解離を広く意味し、例えば、核酸(ヌクレオチド鎖)間の相補結合であるハイブリダイゼーションを含む。
次に、「対向電極」は、電極面が向かい合った状態で配置される少なくとも一対の電極を意味する。「対向軸」とは、対向する二つの電極面の中心同士を結ぶ直線によって形成される軸を意味する。「交差」とは、交点を形成する同一平面上での交差の場合や交点を形成しないで立体交差する場合の双方を含み、交差する角度については、直交する角度以外にも、本発明の目的や効果が得られる構成であれば採用できる。
ここで、本願において「核酸」とは、プリンまたはピリミジン塩基と糖がグリコシド結合したヌクレオシドのリン酸エステルの重合体を意味し、プローブDNAを含むオリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、プリンヌクレオチドとピリミジンヌクレオチオドが重合したDNA(全長あるいはその断片)、逆転写により得られるcDNA(cプローブDNA)、RNA、ポリアミドヌクレオチド誘導体(PNA)等を広く含む。
「ハイブリダイゼーション」は、相補的な塩基配列構造を備えるヌクレオチド鎖間の相補鎖(二本鎖)形成反応を意味する。「ミスハイブリダイゼーション」は、正規ではない前記相補鎖形成反応を意味し、本発明では、しばしば「ミスハイブリ」と略称する。
「反応領域」は、ハイブリダイゼーションその他の相互作用の反応場を提供できる領域であり、例えば、液相やゲルなどを貯留できるウエル形状を有する反応場を挙げることができる。この反応領域で行われる相互作用は、本発明の目的や効果に沿う限りにおいて、狭く限定されない。例えば、一本鎖核酸間の相互反応、即ちハイブリダイゼーションに加え、検出用核酸から所望の二本鎖核酸を形成し、該二本鎖核酸とペプチド(又はタンパク質)の相互反応、酵素応答反応その他の分子間相互反応も行わせることも可能である。例えば、前記二本鎖核酸を用いる場合は、転写因子であるホルモンレセプター等のレセプター分子と応答配列DNA部分の結合等を分析することができる。
反応領域中の「遊離物質」とは、反応領域中に存在するプローブDNA等の検出用核酸と相補的な塩基配列部分を備える標的核酸のうちの余剰のものやハイブリダイゼーションの結果得られる相補鎖に挿入結合される特性を備える、いわゆる「インターカーレータ」のうちの余剰のものなどが含まれる。
「立体障害(steric hindrance)」は、分子内の反応中心等の近傍に嵩高い置換基の存在や反応分子の姿勢や立体構造(高次構造)によって、反応相手の分子の接近が困難になることによって、所望の反応(本願では、ハイブリダイゼーション)が起こりにくくなる現象を意味する。
「誘電泳動」は、電界が一様でない場において、分子が電界の強い方へ駆動する現象であり、交流電圧をかけた場合も、かけた電圧の極性の反転につれて分極の極性も反転するので、直流の場合と同様に駆動効果が得られる(監修・林 輝、「マイクロマシンと材料技術(シーエムシー発行)」、P37〜P46・第5章・細胞およびDNAのマニピュレーション参照)。
「バイオアッセイ用基板」は、生物化学的、あるいは分子生物的な分析や解析を目的に使用される情報集積基板を意味し、いわゆるDNAチップを含む。
本発明によれば、反応領域に臨むように、対向軸が交差する対向電極を設けておき、これらの対向電極に所定の電界を所定のタイミングで印加することによって、前記反応領域中に存在する核酸等の物質の高次構造調整、電界に沿って物質の移動、物質の末端部位の電極表面への固定化、検出誤差の原因となる不要物質の解離及び除去等を自在に行うことができる。
具体的には、DNAチップ等のバイオアッセイ用基板の表面部位において、ハイブリダイゼーション等の相互作用の場を提供する反応領域に交差する対向軸の配置関係にある二対の対向電極を配置し、これらの対向電極の間に形成された交流電界の作用により、選択された一電極表面近傍に標的DNA等の標的物質を集めることにより、前記相互作用の短縮を達成することができる。
電界印加作用によりプローブDNA及び標的DNAを伸長状態に調整することができ、DNA同士による立体障害を防止することにより、ハイブリダイゼーション効率の向上、偽陽性又は偽陰性の発生防止等を達成できる。
反応領域にあるもう一対の電極を用いて交流電界を形成し、余剰インターカーレータ及び余剰DNAをその電極表面に集めることにより、ハイブリダイゼーション検出部におけるノイズを低減でき、S/Nの良い信号を得ることができる。つまり、ハイブリダイゼーションの検出精度を向上させることができる。
プローブDNA等の検出用物質を1対の対向電極を用いて電界により伸長させ、電極表面に整列された状態で固定させることによって、もう一対の対向電極を用いた余剰DNAや余剰インターカーレータの回収作業(除去作業)を効率良く実施することができる。つまり、電界による伸長作用と整列固定の作用の両方を組み合わせることで、プローブDNA等が固定された電極表面を整然とした状態に調整しておくことができるため、該電極表面に存在する余剰DNAや余剰インターカーレータを速やかに移動させて、検出領域から回収又は除去することができる。
以下、本発明を実施するための好適な形態について、添付図面を参照しながら説明する。まず、図1は、本発明に係る物質間の相互作用検出部(以下、「検出部」と略称。)の第一の基本構成の概念を簡略に示す平面図である。
図1中の符号1aは、第一の基本構成を備える検出部を示している。この検出部1aは、例えば、ガラスや合成樹脂等で形成される基板などの上に形成されており、物質間の相互作用を検出するために工夫された部位である。この検出部1aには、反応場となる液相を貯留したり、あるいは同じく反応場となるゲルなどを保持したりできる反応領域2が形成されている。
図1は、前記反応領域2及びその周辺構成を上方から視た図である。この図1に示されているように、検出部1aの反応領域2には、二対の対向電極が形成されている。
具体的には、反応領域2を挟むように、図面向かって左右に配設された第1対向電極E11,E12と、この第1対向電極E11−E12を結ぶ対向軸Xに交差する対向軸Yを形成する第2対向電極E21,E22と、が設けられている。即ち、この検出部1aでは、第1対向電極E11−E12と第2対向電極E21,E22は、X-Y平面に形成されている。
第1対向電極E11,E12は、交流電源Vに接続されており、スイッチSのオン/オフによって高周波交流電界を反応領域2に印加できる構成であり、第2対向電極E21,E22は、交流電源Vに接続されており、スイッチSのオン/オフによって高周波交流電界を反応領域2に印加できる構成となっている(後述する他形態の検出部でも同様。以下説明割愛)。
また、第1対向電極E11,E12や第2対向電極E21,E22を構成する各電極の表面は、SiO、SiN、SiOC、SiC、SiOF、TiOのいずれか一つから選択される材料によって形成した絶縁層で覆うことが望ましい(後述する他形態の検出部でも同様。以下説明割愛)。反応領域2中に貯留される場合があるイオン溶液による電気化学的な反応を防止するためである。
ここで、第1対向電極E11,E12は、第2対向電極E21−E22間の領域に存在し、検出精度低下の原因や相互作用効率の低下の原因となり得る遊離物質Aや誤相互作用を示した物質Bを、誘電泳動の電気力学的作用によって各電極E11,E12側に引き寄せる役割を果たしており、電極E11,E12の周辺領域R,Rは、前記遊離物質Aや誤相互作用物質Bが、相互作用の場から除去されて集積される場となる(後述の他形態の検出部でも同様。以下説明割愛)。
第2対向電極E21,E22は、一方の電極(ここでは、E21)の表面に固定化された検出用物質Dを、誘電泳動の電気力学的作用によって電界方向に沿って伸長させる役割や該検出用物質Dと特異的に相互作用を示す標的物質Tを伸長させながら電界に沿って移動させる役割を主に果たす(後述の他形態の検出部でも同様。)。
次に、図2は、本発明に係る検出部の第二の基本構成の概念を簡略に示す鉛直方向で切断した断面図、図3は、上記検出部1bの要部を立体的に示す外観斜視図である。この図2、図3中に示された符号1bは、第二の基本構成を備える検出部を示している。
この検出部1bは、上記検出部1a同様に、例えば、ガラスや合成樹脂等で形成される基板(図中符号3で示す。)に形成されており、物質間の相互作用を検出するために工夫された部位である。この検出部1bにも、反応場となる液相を貯留したり、あるいは同じく反応場となるゲルなどを保持したりできる反応領域2が形成されている。
本検出部1bにおいても、反応領域2を挟むように、図面向かって左右に配設された第1対向電極E11,E12と、この第1対向電極E11−E12を結ぶ対向軸Xに交差する対向軸Zを形成する第2対向電極E21,E22と、が設けられている。対向軸Zは、反応領域2に対して垂直な軸である点が上記検出部1aとは異なっている。
いずれにしても、本発明に係る検出部1aや1bに形成されている二対の対向電極E11−E12とE21−E22は、それぞれの対向軸XとY、あるいは対向軸XとZが交差するように配設されているのが特徴である。
なお、検出部1bの場合では、第2対向電極E21,E22の一方の電極E21のみを検出部1b(の反応領域2)中に形成しておいて、他方の電極E22は、該検出部1bの構成部品ではない、外部電極を用いることができる。この外部電極(E22)は、他の基板4に形成された固定電極、あるいは必要に応じて電極E21に対向する位置に移動してくることができる可動電極(図示せず。)としてもよい。
上記した検出部1aや検出部1bの第2対向電極E21,E22の少なくとも一方の電極(例えば、電極E21)、あるいは両電極E21,E22を、例えばITO(インジウム−スズ−オキサイド)のような光透過性のある導電体で形成した構成も採用可能である(図2の構成)。この光透過性のある導電体を用いれば、検出用の励起光を透過する電極を形成できるので、光学的手段で反応領域2中の相互作用を発光強度測定に基づいて検出する場合に好適である。
この第2対向電極を構成する電極E21は、第2対向電極E21−E22間に電気力線が集中する不均一電界が生じ易くするために、例えば、図2、図3に示されている形態のように、一方の対向する電極E22よりもその表面面積が狭小になる形態に設計しておくのが望ましい。
なお、図1に示すように、第2対向電極を構成する電極E21と電極E22の表面面積を同等にしておいて、電極E21のエッジに電気力線を集中させて不均一電界を形成することで、標的DNA等の標的物質Tを電極E21近傍へ集めるようにする実施形態を採用することは可能である。
また、第2対向電極の電極E21は、予めプローブDNA等の検出用物質Dの末端を固定化できる表面処理を施しておくことができる。検出用物質DのプローブDNAを例に挙げると、その固定方法としては、電極表面とプローブDNAの末端がカップリング反応等の反応によって固定されるようにしても良い。例えば、ストレプトアビジンによって表面処理された電極表面の場合には、ビオチン化されたプローブDNA末端の固定に適している。
あるいは、チオール(SH)基によって表面処理された電極表面の場合には、チオール基が末端に修飾されたプローブDNAをジスルフィド結合(−S−S−結合)により固定することに適している。
このように、プローブDNAなどの検出用物質Dが電極E21の表面に固定された状態で、標的物質Tを含む溶液を反応領域2に滴下等して投入し、図示されたスイッチSをオンにして、電源Vによって第2対向電極E21−E22間に高周波交流電圧を印加すると、反応領域2に高周波交流電界を形成することができる。なお、第2対向電極E21−E22の間に印加される前記電界の条件は、約1×10V/m、約1MHzの高周波高電圧の電界が好適である(Masao Washizu and Osamu Kurosawa:”Electrostatic Manipulation of DNA in Microfabricated Structures”,IEEE Transaction on Industrial Application Vol.26,No.26,p.1165-1172(1990)参照)。
反応領域2に高周波交流電界が形成されると、反応領域2には、狭小な表面面積の電極E21の表面付近あるいは電極21のエッジ付近に電気力線が集中し、不均一電界が形成される。この不均一電界の作用によって、前記反応領域2中にランダムに分散して存在している標的DNA等の標的物質Tを前記不均一電界に沿った方向に伸長させ、直鎖状とすることができる。
さらに、反応領域2で生じた前記不均一電界中で、標的DNA等の標的物質Tを、誘電泳動の電気力学的効果によって、電界強度のより強い電極E21の方へ移動(泳動)させることができる。その結果、プローブDNA等の検出用物質Dが予め固定された電極E22表面上に標的DNA等の標的物質Tが集まり、ハイブリダイゼーション等の相互作用が進行し易い環境を形成することができる。
また前記誘電泳動効果によって標的DNA等の標的物質Tを短時間で電極E21の表面へ移動(泳動)させて、電極E21の表面近傍領域での濃度を高めることにより、プローブDNA等の検出用物質Dとのハイブリダイゼーション等の相互作用時間を短縮することができる。
仮に、第2対向電極E21−E22の間に不均一電界が生じない場合でも、電極21近傍に存在する標的DNAは、クローン力により電極21表面に電気泳動する。その結果、ハイブリダイゼーションが進行する場において標的DNAの濃度が上昇するので、ハイブリダイゼーション時間の短縮化を実現できる。
加えて、プローブDNA等の検出用物質Dに対する前記電界による伸長整列作用によって、前記検出用物質Dの例えば、ランダムコイル状の高次構造が原因となる立体障害が発生することによって起こるハイブリダイゼーション等の相互作用の阻害やミスハイブリ等の誤相互作用を、減少させることが可能となる。
反応領域2中の相互作用がハイブリダイゼーションである場合には、該ハイブリダイゼーションによって形成された二本鎖核酸には、予め標的DNAと一緒に反応領域2に投入された蛍光インターカーレータ、あるいは、ハイブリダイゼーション後に投入された蛍光インターカーレータによって、蛍光を発するようになり、ハイブリダイゼーションの検出が可能となる。
なお、前記ハイブリダイゼーションの検出は、検出用物質DであるプローブDNAに標識された蛍光物質が発する蛍光を検出する方法で行うこともできる。
続いて、図1等に示されたスイッチSをオフ、スイッチSをオンとし、第1対向電極E11−E12の間に、交流の高周波電圧を印加することで、第1対向電極E11−E12の間に高周波交流電界が生じ、特にこれらの電極E11,E12の有するエッジ近傍で不均一電界を発生させることができる。
その結果、検出部1a、あるいは検出部1bに遊離して存在する余剰のインターカーレータや相補的ではなかった遊離状態にある余剰の標的DNAを、誘電泳動の効果によって、不均一電界の電気力線に沿って電界の強い方向、つまり、電極E11,E12の両電極エッジ方向に移動させることができる。
さらに、第1対向電極E11−E12の間で生じた電界は、第2対向電極の電極E22表面上で生じたミスハイブリ等の誤相互作用を示している(相補的ではない)標的DNAを、固定化された検出用物質DであるプローブDNAから強制的に解離させて、電極E11あるいは電極E12の方へ引き寄せることができる。
このように、ハイブリダイゼーション等の相互作用の場となる第2対向電極の電極E22表面近傍にある検出精度低下の原因となる物質、例えば、余剰標的DNAや余剰インターカーレータ、あるいはミスハイブリ等の誤相互作用を示している物質を、第2対向電極の対向軸Yと交差する対向軸Xを有する第1対向電極E11,E12の方へ移動(泳動)させることができる。
即ち、第1対向電極E11,E12は、検出精度低下の原因となる物質を相互作用の場から除去する役割を果たす。この役割により、ハイブリダイゼーション等の相互作用を検出する時に、ノイズの低減された検出信号を得ることができる。即ち、S/N比の良い信号を得ることができる。
なお、本発明においては、余剰標的DNAや余剰インターカーレータをハイブリダイゼーション検出の場から除去する手段として、交流の電界印加効果を特に利用している。一般的に、DNAは陰電荷、インターカーレータは陽電荷を帯びているため、直流電界により静電的に、前記余剰物質を除去することも可能であるが、交流電界を利用することによって、電極近傍でのイオン溶液による電気分解によるガス発生や、熱の発生を抑えることができるので、好適であるからである。
ここで、図4、図5に基づいて、スイッチSとスイッチSをオン/オフする手順のタイミングについて説明する。図4は、前記スイッチのオン/オフ手順の一実施例を模式的に示す図、図5は、同手順の変形実施例を模式的に示す図である。
まず、図4に示す実施例では、第2対向電極E21,E22に係わるスイッチSをオフすると同時に、第1対向電極E11,E12スイッチSをオンにしている。即ち、固定化された検出用物質Dを伸長させる役割などを果たす第2対向電極E21,E22に対する電圧印加をオフにすると同時に、余剰物質を引き寄せる役割を果たす第1対向電極E11,E12に対する電圧印加をオンにしている。
次に、図5に変形実施例では、第2対向電極E21,E22に係わるスイッチSをオフする前に、第1対向電極E11,E12スイッチSをオンにしている。即ち、固定化された検出用物質Dを伸長させる役割などを果たす第2対向電極E21,E22に対する電圧印加と、余剰物質を引き寄せる役割を果たす第1対向電極E11,E12に対する電圧印加が同時に行われる時間を確保している。
なお、ハイブリダイゼーション等の相互作用の検出の際には、第1対向電極E11,E12の間に交流電圧を印加した状態として、余剰標的DNAや余剰インターカーレータ、あるいはミスハイブリ等の誤相互作用を示している物質(以下、まとめて「余剰物質」と総称。)を、電極E11,E12のエッジに引き寄せた状態を維持しながら行われることが望ましい。即ち、ハイブリダイゼーション等の相互作用の検出の段階では、第1対向電極E11,E12に係わるスイッチSをオンの状態で行うことが望ましい。
ここで、図6は、上記検出部1bを例として、第1対向電極E11−E12間の電圧印加がオン、第2対向電極E21−E22間の電圧印加がオフの状態で、符号tで示す余剰標的DNAや符号Cで示す余剰インターカーレータが、第1対向電極を構成する電極E11と電極E12に引き寄せられている状態を模式的に示している。なお、図6中の符号5は、SiO、SiN、SiOC、SiC、SiOF、TiOなどの材料で形成された電極表面を覆う絶縁層(既述)を具体的に図示している。
次に、図7は、本発明に係る検出部の変形実施形態(符号1c)の一具体例を示す図である。なお、この図7は、上方から視たときの平面図(図1同様)、あるいは鉛直方向に切断した断面図(図2同様)のどちらとしても観察してもよい。即ち、図7は、二対の対向電極が平面上で交差している構成(検出部1a同様)と、第2対向電極E21,E22が、上記検出部1b同様に、Z軸(図2参照)方向に配置されている構成の両構成を包含した図である。
まず、検出部1cは、上記検出部1aや1b同様に、例えば、ガラスや合成樹脂等で形成される基板に形成されており、物質間の相互作用を検出するために工夫された部位である。この検出部1bにも、反応場となる液相を貯留したり、あるいは同じく反応場となるゲルなどを保持したりできる反応領域2が形成されている。
検出部1cの特徴は、第1対向電極E11,E12の両電極表面と、第2対向電極を構成する一方の電極E21の表面が粗面状に加工されていることである。図7において、符号6は、電極表面を粗面加工することで形成された凸部位(山状部位)を誇張して示している。なお、このような粗面状加工された電極表面は、検出部1c以外の他の実施形態でも採用することができる。
第1対向電極E11,E12や電極E21の電極表面に、例えば、凹凸が島状になるようにパターニング形成しておくことによって、電気力線が、電極表面の凸部位(山状部位)6に集中し易くなって、不均一電界が形成され易くなる。なお、電極表面を粗面状の具体的形態は限定されない。また、電極表面を粗面加工する方法は、例えば、公知のスパッタリング技術、エッチング技術、エピキタシー技術などを用いて実施することができるが、該粗面加工方法は特に限定されない。
以下、図8〜図10に基づいて、本発明に係る検出部の他の実施形態について説明する。
まず、図8に示された検出部1dは、余剰物質を引き寄せ、相互作用の場から除去するための第1対向電極E11,E12が、検出用物質Dを電界伸長して整列させるなどの役割を果たす第2対向電極E21,E22の内のプローブDNA等の検出用物質Dが固定される方の電極E21と同一平面状にある(電極表面の絶縁層5は省略)。このため、検出部作製がより容易な例である。符号3、4は、基板を表している。なお、図8中のスイッチSとSは別々にオンしてもよいし、同時にONしてもよい。
図9に示された検出部1eは、前記第1対向電極E11,E12が、前記第2対向電極E21,E22の内のプローブDNA等の検出用物質Dが固定されない方の電極E22と同一平面状にある実施形態である(電極表面の絶縁層5は省略)。この形態でも、電極作製が容易である。なお、電極近傍において不均一電界を発生させるため、第1対向電極E11,E12は、電極E21よりも面積的に小さいことが望ましい。
この検出部1eでは、交流電源Vは、スイッチSをオンすることにより、第1対向電極E11,E12と電極E21に対して接続可能とされ、交流電源Vは、スイッチSをオンすることにより、第2対向電極E21,E22に対して接続可能とされている。なお、スイッチSとSは別々にオンしてもよいし、同時にONしてもよい。
図10の検出部1fは、第1対向電極E11,E12が、前記第2対向電極E21,E22の電極対の内、プローブDNA等の検出用物質Dが固定される電極E21よりも低い位置に配置された実施形態である。
この検出部1fの場合では、第1対向電極E11,E12に引き寄せられてきた余剰物質が、図10の符号7で示された領域に滞留するので、例えば、検出部1aや1bのように検出時において、第1対向電極E11,E12への電圧印加状態を維持しておく必要性は特にない。
本検出部1fでは、スイッチS11のみをオンにすることで電極11−電極21間に電圧印加でき、スイッチS12のみをオンにすることで電極12−電極21間、に電圧を印加でき、さらには、スイッチS11、S12の両方をオンにすることで、電極11−電極21間と電極12−電極21間の両方に電圧を印加できるように工夫されている(図10参照)。なお、スイッチS11、S12とSは、別々にONにしてもよいし、同時にONしてもよい。
加えて、とくに図示はしないが、第1対向電極E11,E12が、前記第2対向電極E21,E22の電極対の内、プローブDNA等の検出用物質Dが固定されない方の電極E22よりも低い位置に配置された実施形態も採用することができる。
続いて、図11、図12に基づいて、本発明に係る検出部の発展形態について説明する。
例えば、ストレプトアビジンで処理された第2対向電極の電極21表面上に対して、末端がビオチン化されたプローブDNAを固定する場合には、第1対向電極E11,E12の表面もストレプトアビジンによる表面処理を施しておく。
次に、その末端がビオチン処理された標的物質Tである標的DNAを反応領域2に添加することによって、第2対向電極E21,E22の間の電界印加の下、前記プローブDNAとの間でハイブリダイゼーションが行われた後、誘電泳動の効果によって、第1対向電極E11,E12表面近傍に引き寄せられてきた、符号tで示す余剰標的DNAは、アビジン−ビオチン結合により第1対向電極E11,E12の各電極表面に固定されてトラップされる。
さらに、前記ハイブリダイゼーション後、図11に示す検出部1gのように、第1対向電極E11,E12の近傍領域に対して、その末端がビオチン化された符号dで示す「ダミーの二本鎖DNA」をノズルNから滴下又は注入する。これにより、誘電泳動で第1対向電極E11,E12の表面近傍に引き寄せられてきている余剰インターカーレータCを、安定的にダミーの二本鎖DNA内に取り込ませるとともに、アビジン−ビオチン結合により第1対向電極E11,E12の表面に固定させて、トラップすることができる。
このように、図11に示すような実施形態の検出部1gでは、符号tで示す余剰標的DNAや余剰インターカーレータCを、第1対向電極E11,E12の表面に固定・保持させることが可能となる。
このような実施形態では、検出部1aや検出部1bなどの場合と異なって、第1対向電極E11,E12に電界を印加し、余剰物質を電界の作用で引き寄せた状態を維持したままハイブリダイゼーション信号の検出を行う必要がない。なお、アビジン−ビオチン結合の代わりに、チオール(SH)基を用いて、ジスルフィド結合を採用してもよい。
図11において符号dで示した「ダミーの二本鎖DNA」の滴下又は注入は、ディスペンサー、インクジェットノズル等を用いることができ、その滴下又は注入は、反応領域2に連通する開口部8を検出部に形成しておくことにより、実施できる(この点、すべての実施形態に共通)。なお、図11中の符号d′は、余剰インターカーレータCがダミーの二本鎖DNAにトラップされた状態を示している。
また、遊離物質である余剰標的DNAの別のトラップ手段を説明する。まず、第1対向電極を構成する電極E11,E12の表面に、符号tで示す余剰の標的DNAに固有の塩基配列又はこの標的DNAの末端に修飾された塩基配列と相補的な塩基配列を備える一本鎖核酸(図示せず。)を滴下等して存在させておく。次に、この一本鎖核酸と余剰標的DNAとの間でハイブリダイゼーションさせることによって、前記余剰標的DNAを前記電極E11,E12の表面にトラップする。
次に、反応領域2でハイブリダイゼーションを行った後、図12に示す検出部1hのように、第1対向電極E11,E12の近傍領域に、陽イオンを含むゲルGと陰イオンを含むゲルGをそれぞれ、ノズルNから開口部8に向けて滴下又は注入する。
電圧印加されている第1対向電極E11,E12の近傍領域に、誘電泳動によって引き寄せられてきた陽電荷を帯びる余剰インターカーレータCは、ゲルG中の陽イオンと静電的に結合してトラップされ、陰イオンを帯びる符号tの余剰DNAは、静電的にゲルG中の陰イオンと結合し、トラップされる。
このように、図12で示す検出部1gにおいても、余剰DNAと余剰インターカーレータを第1対向電極E11,E12の各電極表面に固定・保持することが可能となる。この検出部1gによれば、検出部1aや検出部1bなどの場合と異なって、第1対向電極E11,E12に電界を印加して、余剰物質を電界の作用で引き寄せた状態を維持したままで、ハイブリダイゼーション信号の検出を行う必要がない。
なお、陽イオンを含むゲルGの材料としては、例えば、ポリマー鎖に−COOがついているもの、陰イオンを含むゲルGの材料としては、例えば、ポリマー鎖に−NH4+がついているものを挙げることができる。
ここで、さらに変形の実施形態として、前記したゲルGを中性のゲルとし、例えば、塩基配列が全てT(チミン)で20〜30merのDNA(以下、Poly−Tと記述)を混入させておき、標的DNAには、塩基配列が全てA(アデニン)で20〜30merの塩基配列(以下、Poly−Aと記述)を修飾しておいてもよい。
誘電泳動により第1対向電極E11,E12近傍の中性ゲル(図示せず)に集まってきた余剰DNAに付与されているPoly−Aとゲル中に存在するPoly−Tがハイブリダイゼーションにより結合するので、前記余剰DNAは当該中性ゲル中にトラップされることになる。
さらに、誘電泳動により第1対向電極E11,E12近傍に引き寄せられてきた余剰インターカーレータCは、前記ハイブリダイゼーションによって生成したPoly−TとPoly−Aの相補鎖結合体中に取り込まれ、一緒に中性ゲル中にトラップされることになる。
このような実施形態を採用すれば、余剰DNAと余剰インターカーレータを第1対向電極E11,E12近傍に固定・保持することが可能となるので、検出部1aや検出部1bなどの場合と異なって、第1対向電極E11,E12に電界を印加し、余剰物質を電界の作用で引き寄せた状態を維持したままハイブリダイゼーション信号の検出を行う必要がない。
また、本発明では、上記したように、電気化学的な反応を防止するために、電極表面をSiOなどのような絶縁層で覆う構成を好適に採用することができる。このSiOの代わりに、二酸化チタン(TiO)用いて絶縁層を形成するように工夫する。
このような構成においては、誘電泳動によって第1対向電極E11,E12近傍に、余剰インターカーレータと余剰DNAを引き寄せて集めた後に、380nm以下の紫外光を前記TiOからなる絶縁層に照射する。なお、TiOに紫外光が確実に照射されるように、電極21以外の電極も、例えばITOのような光透過性の電極とすることが望ましい。
TiOは紫外光が当たることによって触媒となり、酸化還元反応により、その表面の有機物をHOとCOに分解する。従って、有機物である余剰インターカーレータや余剰DNAを分解することができる。このようにして、ハイブリダイゼーション信号のノイズとなりうる余剰インターカーレータと余剰DNAを反応領域2から除去することができる。
以上説明した符号1a〜1gなどの検出部を基板上に所定の配列で配設しておくことによって、短時間でハイブリダイゼーション等の相互作用を進行させることができ、かつ網羅的解析が可能なDNAチップ等のバイオアッセイ用基板を提供できる。
図13は、前記バイオアッセイ用基板の一例を示す図である。この図13に示すように、例えば、円盤状をなす基板9に多数の検出部をグループ分け可能に配設していくことができる。なお、図13中の符号1は、本発明に係る検出部の実施形態のいずれかを示している。
なお、基板9上に設けられたいずれかの検出部1中において進行した相互作用の検出は、第2対向電極を構成する電極E21表面に固定された検出用物質Dに予め標識されている蛍光物質や相互作用を示した物質(二本鎖核酸)に挿入結合する蛍光インターカーレータ等に対して、所定波長の蛍光励起光を照射し、これを検出する公知の光学的検出手段によって、実施することができる。
本発明に係る検出部は、該検出部におけるハイブリダイゼーション等の相互作用の効率が良いので、該相互作用の時間も大幅に短縮することができ、かつ正確な相互作用が進行し易い環境を形成できるので、擬陽性や偽陰性の発生を少なく抑えることができる。このため、相互作用検出のためのアッセイ作業の効率に優れ、かつ検出精度が高いという特性を備えたDNAチップ等のバイオアッセイ用基板に利用することができる。
本発明に係る検出部(1a)の基本構成の概念を簡略に示す平面図である。 本発明に係る検出部(1b)の基本構成の概念を簡略に示す鉛直方向切断による断面図である。 検出部(1b)の要部を立体的に示す外観斜視図である。 スイッチのオン/オフ手順の一実施例を模式的に示す図である。 同手順の変形実施例を模式的に示す図である。 検出部(1b)を例として、余剰標的DNA(t)や余剰インターカーレータ(C)が第1対向電極を構成する電極(E11)と電極(E12)に引き寄せられている状態を模式的に示す図である。 本発明に係る検出部(1c)の一具体例の構成を示す図である。 本発明に係る検出部(1d)の一具体例の構成を示す図である。 本発明に係る検出部(1e)の一具体例の構成を示す図である。 本発明に係る検出部(1f)の構成を示す図である。 ダミーの二本鎖DNA(d)を用いる検出部(1g)の構成を示す図である。 陽イオンを含むゲル(G)と陰イオンを含むゲル(G)を用いる検出部(1h)の構成を示す図である。 本発明に係る検出部(1)が配設された円盤上の基板の例を示す図である。
符号の説明
1(1a〜1h) 物質間の相互作用検出部(略称、検出部)
2 反応領域
3,4 基板
A 遊離物質
C 余剰インターカーレータ
D 検出用物質(例、プローブDNA)
d (余剰インターカーレータをトラップするための)ダミーの二本鎖DNA
T 標的物質(例、標的DNA)
t 余剰標的DNA
11,E12 第1対向電極
21,E22 第2対向電極
陽イオンを含むゲル
陰イオンを含むゲル
X 第1対向電極の対向軸
Y 第2対向電極の対向軸
Z 第2対向電極の対向軸(反応領域に垂直な対向軸)

Claims (20)

  1. 物質間の相互作用の場を提供する反応領域を挟むように対向配置された一対の第1対向電極と、
    前記第1対向電極の対向軸に交差する軸方向に対向配置される第2対向電極を構成する両電極又は一方の電極と、
    が設けられ、前記電極表面が絶縁層で覆われている物質間の相互作用検出部。
  2. 前記絶縁層は、SiO、SiN、SiOC、SiC、SiOF、TiOのいずれか一つから選択される材料によって形成されている請求項1記載の物質間の相互作用検出部。
  3. 前記第2対向電極の対向軸が、前記反応領域に対して垂直である請求項1または2に記載の物質間の相互作用検出部。
  4. 前記第1対向電極は、電界によって前記反応領域に存在する遊離物質又は/及び誤相互作用を示した物質を各電極側に引き寄せるための手段である請求項1から3のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部。
  5. 前記第2対向電極は、電界によって前記検出表面に固定された検出用物質を伸長させるための手段である請求項1から4のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部。
  6. 前記第1対向電極及び前記第2対向電極は、交流電界印加用電極である請求項1から5のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部。
  7. 前記第2対向電極を構成する一方の電極の面積が、対向する他方の電極の面積よりも狭小である請求項1から6のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部。
  8. 前記第2対向電極を構成する少なくとも一方の電極の表面が粗面状に形成された請求項1から7のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部。
  9. 前記前記第2対向電極を構成する少なくとも一方の電極がパターニングされて形成された請求項1から8のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部。
  10. 前記相互作用はハイブリダイゼーションである請求項1から9のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部。
  11. 前記第2対向電極の少なくとも一方の電極が透明な導電体で形成されている請求項1から10のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部。
  12. 前記第1対向電極を構成する電極に引き寄せられてきた物質である核酸を、アビジン−ビオチン結合又はジスルフィド結合を介して前記電極表面に固定化する請求項記載の物質間の相互作用検出部。
  13. 前記第1対向電極を構成する電極に引き寄せた物質である余剰インターカーレータを、前記電極表面近傍に添加した二本鎖核酸でトラップし、該二本鎖核酸をアビジン−ビオチン結合又はジスルフィド結合を介して前記各電極表面にトラップする請求項記載の物質間の相互作用検出部。
  14. 前記第1対向電極を構成する電極の表面に、陽イオンを含むゲルと陰イオンを含むゲルとを予め存在させておいて、前記第1対向電極の各電極に引き寄せられてきた物質である核酸を前記陽イオンに、余剰インターカーレータを前記陰イオンと静電的に結合させる請求項記載の物質間の相互作用検出部。
  15. 前記反応領域に存在する検出用核酸と標的核酸との間のハイブリダイゼーションの検出部であって、
    前記第1対向電極を構成する電極の表面に、前記標的核酸に固有の塩基配列又は前記標的核酸の末端に修飾された塩基配列と相補的な塩基配列を備える一本鎖核酸を存在させておき、該一本鎖核酸と余剰標的核酸との間でハイブリダイゼーションさせることにより、前記余剰標的核酸を前記電極の表面にトラップすることを特徴とする請求項記載の物質間の相互作用検出部。
  16. 前記ハイブリダイゼーションによって得られた二本鎖核酸あるいは別添加された二本鎖核酸に余剰インターカーレータをトラップすることを特徴とする請求項15記載の物質間の相互作用検出部。
  17. 前記第1対向電極を構成する電極表面をTiO2からなる絶縁層で覆い、該絶縁層に紫外線を照射することによって、前記TiO2を触媒として機能させて、前記第1対向電極を構成する電極に引き寄せた物質を分解することを特徴とする請求項記載の物質間の相互作用検出部。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部が設けられたバイオアッセイ用基板。
  19. 前記相互作用はハイブリダイゼーションであることを特徴とする請求項18記載のバイオアッセイ用基板。
  20. 請求項1から17のいずれか一項に記載の物質間の相互作用検出部が設けられたDNAチップ。
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