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JP4320466B2 - 感染性廃棄物の処理方法および処理装置 - Google Patents

感染性廃棄物の処理方法および処理装置 Download PDF

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JP4320466B2
JP4320466B2 JP2003172701A JP2003172701A JP4320466B2 JP 4320466 B2 JP4320466 B2 JP 4320466B2 JP 2003172701 A JP2003172701 A JP 2003172701A JP 2003172701 A JP2003172701 A JP 2003172701A JP 4320466 B2 JP4320466 B2 JP 4320466B2
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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、医院、病院等の医療機関から排出された使用済の包帯、脱脂綿、注射器、点滴用具等の感染性廃棄物を減菌処理し、一般の産業廃棄物として処理可能な物質を生成するための処理方法および処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、医療機関からは紙製品(紙おむつ)、布製品(包帯、脱脂綿)、プラスチック製品(点滴用具)、ガラス製品(注射器)、金属製品(注射針)、ゴム製品(チューブ、手袋)等種々の材質からなる多数の感染性廃棄物が排出され、これらの廃棄物は特別管理廃棄物として一般の産業廃棄物とは別に管理し、廃棄処分としていた。
【0003】
感染性廃棄物は、主として焼却炉で焼却処分していたが、焼却炉から発生するダイオキシンが周辺環境や健康に悪影響を与えるとして社会的問題となった。大病院のような医療機関は、独自の焼却炉を有して感染性廃棄物を焼却処分するか、特定の業者に廃棄処分を頼んでいたが、ダイオキシン問題により以前と同様に焼却処分することができず、ダイオキシンが生じないように焼却するために処理効率が悪く、処理費用が高騰し、経済的負担が大きくなっていた。そして、処分を請け負った業者が焼却することなく不法投棄することが多くなり、新たな社会問題を引き起こしていた。
【0004】
このため、感染性廃棄物を減菌し、廃棄処理するために、例えば、特開平11−276534号や特開2001−137315として開示した減菌処理の技術が提供されている。これらの公知技術は、一台の装置で感染性廃棄物を不燃性ガスのもとで加熱減菌し、冷却し、粉砕して無害化した状態で処理物を取り出すものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなバッチ式と称される装置では、一台の装置の中に加熱減菌部、冷却部、破砕機を有しているため、一回の処理量に限界があるとともに連続処理ができないものであった。しかも、廃棄物を処理する毎に装置内部を加熱する必要があり、処理物を加熱する熱量よりも遥かに多くの熱量を必要としていた。これは冷却する場合でも同じである。総じて、バッチ式ではエネルギー効率が悪く、処理時間が長くなるとともに経済効率が悪いものであった。
【0006】
そして、熱源としてヒーターを天井部(装置の上方部)に配置しているために廃棄物の下方まで十分に加熱することができず、減菌効率が悪いものであった。特に、薬品や血液で固まっている包帯やガーゼ等を加熱しても内部まで熱処理することができず、十分な減菌効果が得られなかった。更に、処理物から出る水蒸気や加熱ガスの汚れがヒーターに付着するので、定期的な清掃を必要としていた。
【0007】
しかも、従来は廃棄物を専用袋に収容し、袋ごと加熱減菌していたので、内部まで加熱するには時間を要し、血液や薬品等の水分を含んでいる場合、水分が蒸発しにくく、減菌効果が悪いものであった。また、一台の装置の中に加熱部と冷却部とを有しているので、それぞれが熱干渉をしない構造とする必要があり、構造的に複雑なものとなっていた。
【0008】
本発明は、上記する従来の処理技術に鑑み、大量の感染性廃棄物を連続して効率良く減菌処理し、減量化して一般の産業廃棄物処理業者が焼却処分あるいは埋め立て処分をすることができる物質を形成するための感染性廃棄物の処理方法と装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明感染性廃棄物の処理方法は、医療機関から排出された感染性廃棄物Aを細かく破砕し、金属製のトレイ11上に均す工程と、防爆構造体内でトレイ11の長さ方向にそって配設した複数のヒーター20で所定の時間毎に廃棄物Bを加熱、減菌する工程と、加熱後の廃棄物Bを冷却する工程と、廃棄物Bを小さな塊に圧縮する工程とからなり、各工程は独立した存在であるとともに連続的処理を可能としたものである。
【0010】
また、本発明感染性廃棄物の処理装置は、医療機関から排出された感染性廃棄物Aを細かく破砕してトレイ11上に載せる破砕室1と、トレイ11上の山形の廃棄物Aを平らに均す均し室2と、トレイ11の進行方向にそって複数設置したヒーター20により廃棄物Bを加熱、減菌する防爆構造の加熱減菌室4と、調整室5と、加熱、減菌した廃棄物Bを冷却する冷却室6と、冷却した廃棄物Bを小さな塊に圧縮する圧縮室7とからなるものである。
【0011】
トレイ11は、ヒーター20上に載せて廃棄物Aの加熱、減菌を可能としたものであり、破砕室1、均し室2、加熱減菌室4、調整室5、冷却室6および圧縮室7は、それぞれ独立し、シャッター8により連結したものである。また、圧縮室7は、加熱、減菌した廃棄物Bをトレイ11から掻き出す機構と、圧縮室34内で廃棄物Bを上下、左右から圧縮して小さな塊を形成するようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す装置の全体を示すとともに図2は装置の一部を拡大して示すものであり、本発明は、破砕工程、加熱減菌工程、冷却工程、圧縮工程を経て感染性廃棄物を一般の産業廃棄物として処理可能な物質を生成するものである。
【0013】
即ち、本発明装置は、破砕室1、破砕物の均し室2、調整室3、加熱減菌室4、調整室5、冷却室6および圧縮室7から構成されており、独立した各室1〜7は一連の工程を連続して行うことができるように連設するとともに各室1〜7間にはシャッター(あるいはゲート)8が設置してある。
【0014】
次に各室1〜7について説明する。
破砕室1は、加熱減菌する前に感染性廃棄物を細かく砕くために設置したものであり、破砕室1内には破砕機9とチェーンコンベアのような移送体10上に載せたステンレスやアルミ等の金属製トレイ11が設置してある。
【0015】
破砕前の感染性廃棄物Aは、紙袋や布袋あるいはダンボール箱等に梱包した状態で、例えば、ベルトコンベアやローラコンベア等で連続的に送られ、破砕室1内に投入される。破砕機9は、図3および図4に示すように2軸式あるいは3軸式の回転ローラ12によって構成されており、各ローラ12の周面には交互に噛み合う破砕刃が形成してある。各ローラ12は、モータを駆動源として互いに噛み合い方向に回転するようになっており、傾斜案内板を介して上から投入した廃棄物Aを破砕し、下方に設置したトレイ11に自重で落下させるものである。
【0016】
破砕機9としては公知の破砕ローラを使用することができるが、ローラに限定せず、他の破砕機9を使用してもよく、廃棄物Aを細かく砕くことができればその機構を問うものではない。尚、破砕中、室内に高温の蒸気を噴射、供給して殺菌処理を行い、同時に、図示しない脱臭装置によって室内に生じた臭気を吸引するようにしてもよい。
【0017】
あらかじめ決められた量、例えば、480リットルの破砕物(以下、破砕後の廃棄物を廃棄物Bと称する)がトレイ11上に載せられるとシャッター8を開き、移送体10によりトレイ11を均し室2内に送り込む。各室1〜7内には移送体10が設置してあるのでトレイ11は、前室から次の室内に水平状態で送り出し、取り込みが行える。
【0018】
トレイ11が均し室2内に定置されるとシャッター8を閉じる。従って、破砕室1内で生じた廃棄物Bの粉塵や臭気が外部に放出されることはない。
破砕室2で細かく砕かれた廃棄物Bは、図5、図6に示すようにトレイ11の上で山形状に形成されているので、このまま加熱しても内部まで十分に熱が通ることはない。このため、廃棄物Bの上面を平らに均す必要があり、均し室2の上部には均し機13が設置してある。
【0019】
この均し機13は、長形板状のスクレーパ14を垂直方向および水平方向に移動させるようにしたものである。スクレーパ14を垂直方向に移動させるには、例えば、シリンダ15と両側一対のガイドバー16が使用され、また、水平方向に移動させるには図示しない正逆転可能なモータによって循環する一対のチェーン17が使用される。
【0020】
チェーン17は、スプロケット18間に張設してトレイ11の長さ方向にそった上方に位置しており、両チェーン17間には長形な移動部材19が連結してある。即ち、移動部材19の両端とチェーン15の上部とを連結し、モータ駆動によりチェーン15を図5において右方向に走行させれば移動部材19も移動し、右側に位置するスプロケット18aに近づくと、例えば、位置検知センサーにより移動部材19を検知してモータを停止させる。次にチェーン15を逆方向に走行させれば、移動部材19は元の位置に戻ることになる。
【0021】
シリンダ15は移動部材19の上方に設置してあり、シリンダロッドが移動部材19を貫通してスクレーパ14に連結してある。また、2本のガイドバー16の下部は、移動部材19を貫通してスクレーパ14に連結してある。スクレーパ14は、ガイドバー16に案内され、シリンダ15駆動により昇降することになる。
【0022】
スクレーパ14は、常態では図5に示すようにトレイ11の片側上方に位置している。トレイ11が均し室2内で移送体10上に定置するとスクレーパ14をシリンダ15により下降させる。
この時、スクレーパ14の下端をXの高さで停止させ、右方向に移動させれば廃棄物Bの上部を切り崩すことができる。次に、スクレーパ14の下端をY位置まで下げ、チェーン17を逆転させてスクレーパ14を左方向に移動させれば、廃棄物Bの上面は平らに均すことができる。尚、一度の往復で均すことができない場合にはYの高さ位置で数回往復させればよい。また、図5において左右に一対のスクレーパ14を設置し、交互にスクレーパ14を往復移動させるようにしてもよい。
【0023】
上記のようにして均し作業が終了すると、隣の調整室3との間のシャッター8を開いてトレイ11を調整室3内に送る。トレイ11が調整室3内に定置すると、前のシャッター8を閉じ、後方のシャッター8を開いてトレイ11を加熱減菌室4内に送り込む。調整室3の存在により加熱減菌室4内の熱やガス等が外部に流出することはない。尚、この調整室3を設けることなく、均し室2と加熱減菌室4とをシャッター8を介して連結するようにしてもよい。
【0024】
シャッター8の開放により加熱減菌室4内の高熱が調整室3内に入り、この熱により廃棄物B中の発火物が発火することがないように調整室3内に窒素ガスのような不活性ガスを送り込んでもよく、同時に脱臭処理を行ってもよい。これは、均し室2と加熱減菌室4とを直接連結した場合も同じである。
【0025】
加熱減菌室4は、トレイ11上の細かく破砕した廃棄物Bを加熱し、減菌処理を行うものである。加熱減菌室4は長形体であるとともに移送体10も長形体となっており、移送体10は所定の時間毎に一定距離を間欠的に走行するようになっている。そして、本発明において加熱源として遠赤外線ヒーターが使用され、加熱ヒーター20は、移送体10の間でトレイ11の移送方向にそって決められた間隔で5台が設置してある。
【0026】
トレイ11は、移送体10によりヒーター20の間隔毎に間欠移送してヒーター20に載り、下方から決められた時間加熱するようになっている。本発明では12分単位でトレイ10をヒーター15間に移送する。従って、加熱減菌室4内では、1台のトレイ11は60分間加熱されることになる。
【0027】
また、加熱温度は180℃〜200℃の範囲であり、ダイオキシンが発生せず、十分な加熱が得られるようになっている。尚、加熱時間や加熱温度等は、廃棄物Bの性状によって決められる。尚、前記のように一台のトレイ11に480リットルの破砕した廃棄物Bを載せて加熱する場合、加熱減菌室4内には5台のトレイ11が設置されているので2400リットルという大量の廃棄物Bが一度に加熱、減菌されることになる。
【0028】
加熱減菌室4内には上方にファン21が設置してある。トレイ11は、ヒーター20により直接加熱され、同時に廃棄物Bも加熱されて減菌処理が行われるが、熱気は上昇するので、ファン21を回転させることで熱気を室内に還流させ、廃棄物Bを平均して加熱するようにしてある。尚、ファン21は加熱減菌室4内に複数設置してもよく、あるいは、加熱減菌室4の一部、例えば、前半部にのみ2〜3台を設置してもよい。
【0029】
廃棄物Bは高温で加熱されるので、布やプラスチック製品等の発火物が発火しないよう加熱減菌室4には窒素ガスのような不活性ガスが供給されており、加熱減菌室4は全体として防爆構造となっている。そして、定期的にあるいは必要に応じ前記した脱臭装置を使用して加熱減菌室4内の脱臭が行われるが、同時に、加熱減菌室4内に発生した水蒸気も吸引される。
【0030】
上記のようにして廃棄物Bの加熱、減菌処理が行われた後、後方のシャッター8を開けてトレイ11を調整室5に送り、シャッター8を閉じ、冷却室6とのシャッター8を開いて加熱後のトレイ11を冷却室6に送る。調整室5の存在により加熱減菌室4の熱気と冷却室6の冷気とは遮断されるので、熱気と冷気とが干渉することはない。
【0031】
冷却室6内では廃棄物Bの冷却処理が行われる。廃棄物Bを冷却するには、例えば、冷却室6の外部に設置した冷却装置で冷やした空気を冷却室6内に直接送り込んで循環させるか、あるいは配管を介して冷気を冷却室6内に循環させればよい。又は、室外の冷却装置で冷却した冷却水を冷却室6内に配管を通して循環させて冷却室6内全体を冷やし、廃棄物Bの冷却を行うようにしてもよい。冷気をしようするか、冷却水を使用するかは任意に選択することができる。冷却時間は10〜12分間であり、90〜110℃の温度まで冷却する。冷却時間や冷却温度等は、加熱温度や廃棄物Bの性状によって選ぶことができる。尚、冷却中も脱臭処理を行ってもよい。
【0032】
冷却処理が終了したトレイ11は開いたシャッター8を通って圧縮室7に送られ、小さな塊になるように押し固められる。しかし、加熱によって廃棄物Bは水分が蒸発してある程度固まった状態となっているので、トレイ11から廃棄物を掻き出す必要がある。そのため、公知のリフターのような持ち上げ機構を使用してトレイ11を斜めの状態で持ち上げる。トレイ11の上昇停止位置に面して掻き出し機構22が設置してある。
【0033】
この掻き出し機構22は、図7および図8に示すように、方形状機体23内に複数の掻き出し部材24を設置し、掻き出し部材24を上下動させるとともに前後方向に回動させてトレイ11の中の廃棄物Bを飛散させることなく斜め下方に落とすようになっている。
【0034】
掻き出し部材24は、機体23内で両側に対称に設置した一対のアーム25の上下間を連結し、各アーム25の中間部は、図9に示すように、回動板26の周端に突設したピン26に回動可能に連結するとともにアーム25の上部に形成した長孔27内には機体23から突設したピン28を挿通したものである。
【0035】
回動板26を図示において半時計方向に連続回転させれば、アーム25は長孔27にそって上下動するとともにアーム25の下部は前後方向に回動運動をすることになる。そして、各アーム25は、トレイ11に対する突出長さや回動幅を異にしておくことにより、各アーム25は異なった動作をしてトレイ11内の破砕された廃棄物Bを斜め可能に掻き落とすことになる。
【0036】
アーム25の下部間には板状あるいは棒状の掻き出し具29を設けておけば、各掻き出し部材24はトレイ11に向けて下がり、かつ、前方へ移動することで廃棄物Bを押し出すので、全ての掻き出し部材24を作動させることでトレイ11の全面に渡って廃棄物Bの掻き出しを容易に行うことができる。尚、図示していないが各回動板26の回動軸30に設けたスプロケットをモータによって循環するチェーンで連結しておけば、全ての回動板26を同期して回動させることができる。
【0037】
そして、方形状機体23は上下に分割し、上部機体23aは固定状態とし、下部機体23bは、上部機体23aの両側に連結したシリンダ31により移動可能とするとともに各アーム25は下部機体23bに設置しておけば、各アーム25のトレイ11に対する相対位置を調節することができ、トレイ11内の全ての廃棄物Bの掻き出しを効果的に行うことができる。尚、図中32は、下部機体23bの移動案内のためのガイドバーである。
【0038】
トレイ11から掻き出され、ばらばらの状態になった廃棄物Bは、そのまま圧縮機33に投入される。
圧縮機33は、破砕し、加熱・減菌した廃棄物Bを押し固めて小さな塊を形成するものであり、図10、図11に示すように、圧縮室34と、この圧縮室34に対して上下に作動する圧縮部材35と、圧縮室34に対して両側から水平に作動する圧縮部材36、37とで構成されている。
【0039】
圧縮部材35は、圧縮室34の上方に立設した方形状の支持架台38内に収容してあり、支持架台38の両側面に設置した一対のシリンダ39で上下動するようになっている。支持架台38の下部側面には廃棄物Bの傾斜案内板40が設けてあり、トレイ11から掻き出された廃棄物Bはこの案内板40を通して圧縮室34内に投入される。
【0040】
圧縮室34の底部には、図12に示すように、波形状の板体41が水平に敷設してあり、廃棄物Bはこの板体41上に載ることになる。
そして、圧縮部材35をシリンダ39で下降させれば、圧縮部材35の重さで板体41上の廃棄物Bを板体41の谷部42間に押しつぶすようになる(図13参照)。尚、図13は、板体41上の廃棄物Bに対する上下および左右からの圧縮の概略構成を示すものである。
【0041】
圧縮部材36は、板体41の各谷部42に面して水平に設けた複数本の突き棒43からなっており、各突き棒43の基部を一台の移動体44に固定し、移動体44はシリンダ45により往復動するようになっている。突き棒43を前進させれば、谷部42に入り、谷部42にある廃棄物Bを圧縮する方向に移動させる。
【0042】
また、圧縮部材37は、圧縮部材36に対して圧縮室34を間にして対称に設置してあり、図10、図11および図14に示すように、板体41の谷部42に面して開口した複数の圧縮孔46と、各圧縮孔46に面して設置したシリンダ47とからなっている。
【0043】
前記のように圧縮部材35を下降させて細かい廃棄物Bを板体41の谷部42に圧縮した後、突き棒43を前進させて谷部42内の廃棄物Bを圧縮部材37に形成した圧縮孔46内に押し込む。同時にシリンダ47が作動してシリンダロッドを圧縮孔46内に反対側から押し込めば、廃棄物Bは突き棒43とロッド間に押しつぶされ、圧縮孔孔46内で小さな塊状に圧縮される。突き棒43とロッドとで廃棄物Bを圧縮する時、圧縮部材35は下降したままの状態であってもよく、あるいは、所定の位置まで上昇させておいてもよい。
【0044】
上記のようにして圧縮孔46内で廃棄物Bが小さな塊に圧縮された後、突き棒43とシリンダ47のロッドは所定の位置に戻しておく。そして、圧縮孔46内の圧縮物を外部に取り出すが、圧縮部材37を圧縮機33に設置した固定部材48に回動可能に連結することで容易に取り出すことができる。
【0045】
固定部材48は、長形な固定板49の両側に連結板50を水平に突設したものであり、図14に表れるように圧縮部材37の両側に突設した回動軸51を、図16に示すように連結板50に形成した横長な連結孔52に回動可能に嵌め入れる。また、回動軸51と平行に設けた回動案内軸53は、連結板50に形成した下向きに湾曲した案内溝54を貫通しており、この案内軸53は、連結板50の外側に平行に設けたスライド板55に連結している。
【0046】
スライド板55は、図17、図18および図19に示すように、内面の上下には平行にガイド溝56が形成してあるとともにガイド溝56間には縦長な摺動溝57が形成してあり、前記した回動案内軸53の先端はこの摺動溝57内に位置することになる。ガイド溝56は、連結板50の外面に固定したガイドバー58に嵌って前後に移動可能であり、また、スライド板55の固定部59には、固定板49に基部を固定したシリンダ60のロッド61の先端が連結してあるので、スライド板55は連結板50から外れることはない。
【0047】
常態ではスライド板55は、シリンダ60により前方、即ち、圧縮室33方向に押し出されている。前記のように圧縮孔46内で圧縮作業が終了すると、シリンダ60を作動させてスライド板55を引けば、摺動溝57により回動案内軸53を後方に引くので、圧縮部材37も同時に移動することになる。ある距離、即ち、連結孔52の長さ間隔移動すると、回動軸51は連結孔52の後端に突き当たるので圧縮部材37はそれ以上後退することがない。
【0048】
この状態で、スライド板55を更に後退させれば、回動案内軸53は、摺動溝57の側面に当接するので摺動溝57の縦長さ方向にそい、かつ、連結板50に形成した案内溝54にそって湾曲方向に移動するので、圧縮部材37は回動軸51を中心にして回動することになる。従って、圧縮部材37の圧縮孔46は下向きとなるので、内部に収容されている圧縮物は自然に排出される。排出が困難な場合には、シリンダ47を作動させて強制的に排出すればよい。
【0049】
圧縮孔46から圧縮物を排出した後、シリンダ60でスライド板55を前進させれば、回動案内軸53は摺動溝57の側面に押されるので、湾曲案内溝54にそって上昇し、圧縮部材37は水平状態に復帰する。従って、摺動溝57の長さは、案内溝54の高さと同じかそれ以上の長さを有している。
【0050】
圧縮部材37を回動させて圧縮孔46内の圧縮物を排出させるのは、上記の構造に限定されるものではなく、他の手段を使用してもよい。例えば、連結板50に圧縮部材37を回動軸51で回動可能に連結しておき、固定板49あるいは連結板50と圧縮部材37とを適宜ストッパーで固定しておけばよく、圧縮孔46内に圧縮物を形成した後、ストッパーを解除して圧縮部材37を手動で回動させればよい。
【0051】
上記する廃棄物の破砕、均し、加熱、冷却、圧縮等の各工程の作業は、全てコンピュータで管理することで、決められた時間の範囲で連続処理ができ、大量の廃棄物を無害化して排出することが可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明は、感染性廃棄物を事前に細かく砕き、トレイ11上で均等な状態にならしてから加熱減菌室4内で加熱するようにしたので、廃棄物の表面積が大きくなり、効率よく加熱するので減菌効果が高いものである。金属製のトレイ11は、加熱減菌室4内で加熱ヒーター20の上に載せられるので、廃棄物Bはトレイ11を介して直接に加熱されることになり、熱効率がよく、温度調整によりダイオキシンの発生を防ぐことができる。
【0053】
冷却した廃棄物Bは、トレイ11から掻き出して圧縮機22に送り、圧縮室34内で上下および左右から圧縮することで小さな塊を形成することができ、従って、多数の圧縮物をまとめて梱包して搬送することができ、後処理を能率よく行うことができる。しかも、圧縮物は減菌処理する事で一般の産業廃棄物として処理可能であるから、産業廃棄物の管理者が焼却処分したり、埋め立て処分をすることができる。
【0054】
廃棄物を処理するための各室1〜7は、それぞれに独立した存在であり、また、各室1〜7間にはシャッター8を設置してあるので、粉塵や熱気、冷気および各室内で発生した臭気等が外部に放出されることがない。特に、加熱減菌室4と冷却室6とは分離して設置してあるので、お互いに干渉することがなく、加熱減菌室4や冷却室6内の温度は常に一定に保つことができるので、温度管理がしやすく、コストダウンを図ることができる。そして、周辺環境に悪影響を与えることがなく、作業員の健康を損ねることがない。
【0055】
更に、本発明では大量の感染性廃棄物を連続して減菌処理が可能であるから、低コスト化を図ることができ、大量の感染性廃棄物を排出する大学病院や総合病院等の経費節減に役立つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の全体を示す概略の構成図である。
【図2】本発明装置の一部を拡大して示す構成図である。
【図3】破砕機の一例を示す側面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】トレイ上の廃棄物を均す装置の正面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】トレイ中の廃棄物を掻き出すための装置の斜視図である。
【図8】トレイから廃棄物を掻き出す装置の正面図である。
【図9】掻き出し装置に使用するアームの動きを示す正面図である。
【図10】圧縮機の全体を示す斜視図である。
【図11】圧縮室と両側の圧縮部材を示す斜視図である。
【図12】圧縮室内に設置する波形板体の正面図である
【図13】圧縮室に対する上下、左右の圧縮部材の関係を示す正面図である。
【図14】圧縮部材の斜視図である。
【図15】圧縮部材を回動可能に設置した状態の斜視図である。
【図16】連結板と回動軸および回動案内軸との関係を示す正面図である。
【図17】スライド板を内面から見た斜視図である。
【図18】圧縮部材と連結板およびスライド板との連結状態を示す斜視図である。
【図19】圧縮部材と連結板およびスライド板との連結状態を内側から見た状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 破砕室
2 均し室
3 調整室
4 加熱減菌室
5 調整室
6 冷却室
7 圧縮室
8 シャッター
9 破砕機
10 移送体
11 金属製トレイ
12 破砕ローラ
13 均し機
14 スクレーパ
15 シリンダ
16 ガイドバー
17 チェーン
18 スプロケット
19 移動部材
20 加熱ヒーター
21 ファン
22 掻き出し機構
23 機体
23a 上部機体
23b 下部機体
24 掻き出し部材
25 アーム
26 ピン
27 長孔
28 ピン
29 掻き出し具
30 回動軸
31 シリンダ
32 ガイドバー
33 圧縮機
34 圧縮室
35 圧縮部材
36 圧縮部材
37 圧縮部材
38 支持架台
39 シリンダ
40 案内板
41 波形板体
42 圧縮用谷部
43 突き棒
44 移動体
45 シリンダ
46 圧縮室
47 シリンダ
48 固定部材
49 固定板
50 連結板
51 回動軸
52 連結孔
53 回動案内軸
54 案内溝
55 スライド板
56 ガイド溝
57 摺動溝
58 ガイドバー
59 固体部
60 シリンダ
61 シリンダロッド

Claims (5)

  1. 医療機関から排出された感染性廃棄物Aを細かく破砕し、金属製のトレイ11上に均す工程と、防爆構造体内でトレイ11の長さ方向にそって配設した複数のヒーター20で所定の時間毎に廃棄物Aを加熱、減菌して廃棄物Bを形成する工程と、加熱後の廃棄物Bを冷却する工程と、廃棄物Bを小さな塊に圧縮する工程とからなり、各工程は独立した存在であるとともに連続的処理を可能としたことを特徴とする感染性廃棄物の処理方法。
  2. 医療機関から排出された感染性廃棄物Aを細かく破砕してトレイ11上に載せる破砕室1と、トレイ11上の山形の廃棄物Aを平らに均す均し室2と、トレイ11の進行方向にそって複数設置したヒーター20により廃棄物Bを加熱、減菌する防爆構造の加熱減菌室4と、調整室5と、加熱、減菌した廃棄物Bを冷却する冷却室6と、冷却した廃棄物Bを小さな塊に圧縮する圧縮室7とからなることを特徴とする感染性廃棄物の処理装置。
  3. トレイ11は、ヒーター20上に載せて廃棄物Aの加熱、減菌を可能としたことを特徴とする請求項2に記載する感染性廃棄物の処理装置。
  4. 破砕室1、均し室2、加熱減菌室4、調整室5、冷却室6および圧縮室7は、それぞれ独立し、シャッター8により連結したことを特徴とする請求項2に記載する感染性廃棄物の処理装置。
  5. 圧縮室7は、加熱、減菌した廃棄物Bをトレイ11から掻き出す機構と、圧縮室34内で廃棄物Bを上下、左右から圧縮して小さな塊を形成するようにしたことを特徴とする請求項2に記載する感染性廃棄物の処理装置。
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