JP4313498B2 - 住宅用鋼製力板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅用鋼製力板に係り、特に、スチールハウス、木造住宅において、壁に絵、時計、装飾品を掛け、あるいは手すりを付けるため室内側から壁を貫通して釘打ちする場合において下地となり、壁内部に位置して柱間に渡って横方向に掛け渡される鋼製力板に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4(a)は、従来のスチールハウス等の住宅の柱21と、柱21の間に渡って架設された力板22を示す。図4(b)、(c)は、図4(a)のA−A線で切断した場合における力板22の2例を示し、図(b)は角材22aで力板22が構成された例の断面形状、図(c)は開口部23のある薄鋼板製の溝形鋼22bで力板22が構成された例の断面形状を示す。
【0003】
従来の木造住宅では、力板として角材22aを使用するのが主流であり、また、スチールハウスにおいては、角材22aを使うか、あるいは、鋼製柱と同様の厚さ0.8mm程度以上の溝形鋼22bを使うかの何れかであった。そして、柱21と力板22の室内側には石膏ボードなどからなる壁24が設けられ、これに化粧仕上げ材が取り付けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スチールハウスの場合では、力板に角材22aを使う場合でも、鋼板製の柱21に角材22aを直角に当てがい、鋼板製の柱21に角材22aを貫通して釘を斜めに打ち付けることは不可能であるので、結局、多数の接合用金物(図示省略)が必要になり、作業性が著しく悪いという問題が生じる。
【0005】
また、溝形鋼22bを使う場合には、当該溝形鋼22bを薄鋼板製の柱21に接合するため、例えば図5に示すような取付け金物26が必要である。さらに、壁24に額縁などを架ける場合には、図6(a)に示すようにドリルねじ27を使うことになるが、溝形鋼2bのウェブ30の厚さが0.8mm程度と薄いので、角材22a(厚さ10〜15mm)使用の場合の釘打ちに比べ、打ち込まれたドリルねじ27が安定しないという欠点がある。
【0006】
さらに、図6(b)に示すように、壁24に手すり28などの局部的に大きな負荷がかかるものを取り付ける場合などでは、溝形鋼22bのウェブ30だけでは強度不足が不足し、支えきれないため、溝形鋼22bの板厚を増すなどの必要性も生じてくる。
【0007】
そこで、本発明は、力板として必要な強度を備え、かつ釘打ちが円滑にでき、しかも柱への接合が容易な鋼製力板の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、つぎのように構成する。
【0009】
第1の発明に係る住宅用鋼製力板は、薄鋼板を曲げ成形することで、所定の間隔をおいて平行に配置され、室内側から打ち込まれたねじ等を貫通させる少なくとも2つのウェブを有する閉断面に形成されてなり、柱間に架設されると共に、壁の下地板を構成することを特徴とする。
【0010】
第2の発明は、第1発明の鋼製力板であって、当該鋼製力板の長手方向端部のウェブを折り曲げ形成し、当該折り曲げ部を柱との接合フランジとして構成することを特徴とする。
第3の発明は、第1または第2発明における鋼製力板であって、前記薄鋼板の板厚が0.4〜0.6mmの範囲とされていることを特徴とする。
【0011】
第4の発明は、第1から第3発明におけるいずれか1項に記載の鋼製力板であって、 前記2つのウェブの片方または両方にメッシュ加工を施すことを特徴とする住宅用鋼製力板。
【0012】
【作用】
▲1▼、ウェブを2枚以上有する閉断面に形成することで、大荷重に対する抵抗性能を向上(モーメント抵抗向上)でき、壁に大きな負荷のかかる物品を掛けるために打ち込む釘接合にも十分耐えられる。▲2▼、また、強度が向上するので、その分薄肉の鋼板の使用が可能で、釘接合が容易となる。▲3▼、接合金物レス(不要)で接合可能(部材の一部を折曲げ加工し、直接ドリルねじ接合が可能)となる。▲4▼、薄肉化やウェブにメッシュ加工を施すことにより、例えばドリルねじを一層打ち込み易くできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図1〜図3を参照して説明する。
【0014】
図1(a)は本実施形態の鋼製力板を示す破断斜視図であり、図1(b)は鋼製力板の柱との接合部を示す斜視図である。
【0015】
図1(a)、図3(a)に示すように、鋼製力板1は薄鋼板を原材料とし、ロールフォーミングにより、10〜20mmの間隔をおいてほぼ平行に配置された2つのウェブ2a、2bを有し、図1における、上端部9が表と裏の折り返し部とされ、下端部3がカシメ等により接合されて、この上下部にフラットかしめ部10が形成されている。鋼製力板1は正面から見て、長手方向に長尺の帯状で、断面が略台形状の梁状に構成されている。
【0016】
鋼製力板1の長手方向の端部は、図1(b)に示すように、壁6(図2参照)側のウェブ2aの端部を直角に折り曲げて、柱4の側面との接合フランジ5を構成している。こうして、鋼製力板1の両端部は各接合フランジ5を介して柱4の側面に溶接により固着されて、下地板として壁(化粧板)6の後側に配設される。
【0017】
つぎに、図2(a)、(b)を参照して鋼製力板1の作用を説明する。
【0018】
図2(a)に示すように、壁6に例えば額縁を掛けるため、この壁6にドリルねじ7を打ち込むと、ドリルねじ7が鋼製力板1の10〜20mmのスパン(間隔)を持つ2つのウェブ2a、2bを貫通するので、両ウェブ2a、2bの各貫通点(▲1▼、▲2▼の2つの支持点)で支えられてドリルねじ7は安定する。このように2つのウェブ2a、2bを設けることにより、鋼製力板1が強化されるので、当該鋼製力板1に板厚が0.4〜0.6mm程度の薄鋼板を使用することができる。
【0019】
また、図2(b)に示すように、壁6に手すり8などを取り付ける場合にも、手すりの基板8aに打ち込まれた上、両ウェブ2a、2bを貫通するドリルねじ7の本数を増すだけで、大きなモーメント負荷に対して前記と同様に十分な抵抗力を発揮するものである。
【0020】
図2(c)は鋼製力板1の設計変更例を示す。この例では、鋼製力板1の2つのウェブ2a、2bの両方にメッシュ加工を施している。これにより、ドリルねじ7の打ち込みがより容易になり、ドリルねじ7とウェブ2a、2bの喰い付きが確実となる。なお、メッシュ加工は両ウェブ2a、2bの片方のみに施してもよい。
【0021】
また、鋼製力板1の断面形状は、図1、図2、図3(a)に示す上下両端部9、3にフラットなかしめ部分を有し、ウェブ2a、2bを有する台形のものに限らない。
【0022】
図3(b)〜(e)はその変形例を示す。例えば、図3(b)に示すように、かしめ部がなく、ウェブ2a、2bを有する台形の鋼製力板11の断面形状にしてもよい。また、図3(c)に示すように、薄鋼板を上端部9で折り返すことで、後側にフラットなウェブ2aを有し、前側には、中央頂部12を境として、その上下にゆるい傾斜のあるウェブ2b、2bを有する、略山形の鋼製力板13の断面形状にしてもよい。
【0023】
さらに、図3(d)に示すように、薄鋼板を上端部9で折り返すことで、後側にフラットなウェブ2aを有し、前側には、中央部が円弧状に盛り上ったウェブ2bを有し、その上下に小盛上り部14のある断面略ハット形の鋼製力板15の断面形状にしてもよい。さらに、図3(e)に示すように、薄鋼板を上端部9で折り返すことで、後側にフラットなウェブ2aを有し、前側に中央部が円弧状に盛り上ったウェブ2bを有する断面略円盤形の鋼製力板16の断面形状を構成してもよい。
【0024】
またさらに、鋼製力板の断面形状は矩形でもよく、また、ウェブ2の数は2つに限定されず、それぞれ間隔をおいた3つのウェブを持つ構成にしてもよい。(何れも、図示省略)
【0025】
また、鋼製力板16は、ウェブ2の両端に設けた接合フランジ5を介して柱4に接合でき、従来の接合用金物は不要となり、接合作業が容易となり、かつ作業性が大幅に向上する。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明したように、本発明によれば、▲1▼、ウェブを2枚以上有する閉断面に形成することで、大荷重に対する抵抗性能を向上(モーメント抵抗向上)でき、壁に大きな負荷のかかる物品を掛けるために打ち込む釘接合にも十分耐えられる。▲2▼、また、強度が向上するので、その分薄肉の鋼板の使用が可能で、釘接合が容易となる。▲3▼、接合金物レス(不要)で接合可能(部材の一部を折曲げ加工し、直接ドリルねじ接合が可能)となる。▲4▼、薄肉化やウェブにメッシュ加工を施すことにより、例えばドリルねじを一層打ち込み易くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、図(a)は鋼製力板の断面形状を示す斜視図、図(b)は鋼製力板と柱との接合部を示す斜視図である。
【図2】図(a)、(b)は、図1の鋼製力板の2つの施工態様を側面と正面図で示す説明図、図(c)は、他の実施形態に係る鋼製力板の施工態様を側面と正面図で示す説明図である。
【図3】(a)〜(e)鋼製力板の5の変形例の断面説明図である。
【図4】従来例を示し、(a)は力板と柱と壁の配置関係を示す斜視図である。(b)、(c)は図(a)A−A線に沿い切断した力板が角材の例と、溝形鋼の例を示す断面図である。
【図5】従来例の溝形鋼からなる力板と柱との接合構造を示す斜視説明図である。
【図6】(a)、(b)図は溝形鋼製の力板釘打ち態様の説明図である。
【符号の説明】
1 鋼製力板
2a、2b ウェブ
4 柱
5 接合フランジ
6 壁
7 ドリルねじ
8 手すり
9 上端部
10 かしめ部
11 鋼製力板
12 中央頂部
13 鋼製力板
14 小盛上り部
15 鋼製力板
16 鋼製力板(鋼製力板
21 柱
22 力板
22a 角材
22b 溝形鋼
23 開口部
24 壁
26 取付け金物
27 ドリルねじ
30 ウェブ
Claims (4)
- 薄鋼板を折返し成形することで、所定の間隔をおいて平行に配置され、室内側から打ち込まれたねじ等を貫通させる少なくとも2つのウェブを有する閉断面に形成されてなり、柱間に架設されると共に、壁の下地板を構成する住宅用鋼製力板。
- 請求項1に記載の鋼製力板であって、当該鋼製力板の長手方向端部のウェブを折り曲げ形成し、当該折り曲げ部を柱との接合フランジとして構成することを特徴とする住宅用鋼製力板。
- 請求項1または請求項2に記載の鋼製力板であって、前記鋼板の板厚が0.4〜0.6mmの範囲とされていることを特徴とする住宅用鋼製力板。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の鋼製力板であって、 前記2つのウェブの片方または両方にメッシュ加工を施すことを特徴とする住宅用鋼製力板。
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