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JP4303349B2 - 像加熱装置および画像形成装置 - Google Patents

像加熱装置および画像形成装置 Download PDF

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JP4303349B2
JP4303349B2 JP05408099A JP5408099A JP4303349B2 JP 4303349 B2 JP4303349 B2 JP 4303349B2 JP 05408099 A JP05408099 A JP 05408099A JP 5408099 A JP5408099 A JP 5408099A JP 4303349 B2 JP4303349 B2 JP 4303349B2
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勝 今井
英樹 立松
昭則 豊田
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウォーミングアップ時間を短縮する像加熱装置に関し、特に電子写真装置、静電記録装置等の画像形成装置に用いられ未定着画像を定着する定着装置に適する像加熱装置と、これを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
加熱定着装置に代表される像加熱装置としては、従来から熱ローラ方式、ベルト方式等の接触加熱方式が一般に用いられている。
【0003】
近年、ウォームアップ時間の短縮や省エネルギなどの要望から、熱容量を少なく設定できるベルト方式が注目されている。
【0004】
特開平6−318001はその一例で、図9にその構造を示す。エンドレスの回転するベルト101を定着ローラ102と加熱ローラ103間に張設し、加熱ローラ103内の加熱源H1により加熱ローラ103を加熱することによって、ベルト101を所定の温度に暖める。
【0005】
この従来例では熱容量の小さいベルトを用いることによって、オイル塗布の少ない構成でオフセットの無い定着を達成することを意図している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例も含めて一般にベルト方式では、ウォームアップ時間を短縮するためにベルトの熱容量を小さく設定できるという利点があり、ベルト自身を短時間で所定温度まであげるようにすることができる。しかしながら一方で熱容量を小さくするほど、トナー像を定着したときに被記録材等に奪われる熱によって、非常にベルト温度が下がり易くなるという傾向も強くなる。この時低下したベルト温度を、再度定着部に来るまでに必要な温度まで安定的に均一に復帰させることが、確実な定着のために必要となる。
【0007】
さらに大きな課題は、定着部を通過した時のベルトの温度の下がり方は、そのときの被記録材や、加圧手段に用いられる部材等の温度状態によって大きく変わることである。これらの温度状態がいかなる場合であっても、すなわち定着部を通過した後のベルト温度の下がり方が大きく変わっても、再度定着部にベルトをもたらすときにはベルトを常に定着に最適な一定温度に戻すことが、安定した定着のために必要である。
【0008】
ベルトを所定の温度に均一に安定して復帰させるためには、発熱部からベルトへの熱伝達の構成や発熱部そのものの構成が重要となってくるが、従来のベルト方式の像加熱装置ではこの点については特別な考慮はされていなかった。
【0009】
また、上記従来例も含めて一般にベルト方式では、ウォームアップ時間を短縮するためにフィルムの熱容量を小さく設定するが、そのために、温度ムラや部分的な過昇温の問題があった。これは、像加熱装置の図9の奥行き方向の幅の大きさに対して幅の狭い被記録材を連続で通す時に、さらに顕著な問題となる。すなわち被記録材の通る部分はどんどん被記録材に熱を奪われるためにそれに応じて加熱しなければならないが、被記録材の通らない部分は同様に加熱されると発熱体の熱容量が小さいため温度がどんどん上昇する。そして異常に上昇すると、その状態で幅広の被記録材を通すとホットオフセットを起こしたりする。
【0010】
逆にホットオフセットを防ぐために発熱を制限すると、被記録材に熱を奪われた部分が低温になってコールドオフセットや未定着になるおそれがある。
【0011】
本発明はこれら従来のベルト方式の像加熱装置の、熱容量を小さくすることに伴う課題を解決するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ベルトと、前記ベルトに圧接して前記ベルトの表面側にニップを形成する加圧手段と、少なくとも一部は導電性部材でなり前記ベルトを移動可能に懸架する発熱ローラと、前記発熱ローラの前記ベルトを懸架する部分を覆うように前記ベルトを介して前記発熱ローラの外周円弧面に対向し、前記発熱ローラの回転方向の上流側から下流側に沿って配置され、前記発熱ローラの前記ベルト懸架部分を励磁して発熱させる励磁コイルとを有することを特徴とする像加熱装置と、これを用いた画像形成装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
図8は本発明の実施例の像加熱装置を定着装置として用いた画像形成装置の断面図である。以下にこの装置の構成と動作を説明する。
【0016】
1は電子写真感光体(以下感光ドラム)である。感光ドラム1は矢印の方向に所定の周速度で回転駆動されながら、その表面が帯電器2によりマイナスの所定の暗電位V0に一様に帯電される。
【0017】
3はレーザビームスキャナであり、図示しない画像読取装置やコンピュータ等のホスト装置から入力される画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザビームを出力する。上記のように一様帯電された感光ドラム1の表面が、このレーザビームで走査露光されて、露光部分は電位絶対値が小さくなって明電位VLとなり、感光ドラム1面に静電潜像が形成される。
【0018】
次いでその潜像は現像器4によりマイナスに帯電した粉体トナーで反転現像されて顕像化される。
【0019】
現像器4は回転駆動される現像ローラ4aを有し、そのローラ外周面にマイナスの電荷をもったトナーの薄層が形成されて感光ドラム1面と対抗しており、その現像ローラ4aにはその絶対値が感光ドラム1の暗電位V0より小さく、明電位VLより大きな現像バイアス電圧が印加されていることで、現像ローラ4a上のトナーが感光ドラム1の明電位VLの部分にのみ転移して潜像が顕像化される。
【0020】
一方給紙部10からは被記録材15が一枚ずつ給送され、レジストローラ対11、12を経て、感光ドラム1とこれに当接させた転写ローラ13とのニップ部へ、感光体ドラム 1の回転と同期した適切なタイミングで送られる。転写バイアスの印加された転写ローラ13の作用によって、感光ドラム1上のトナー像は被記録材15に順次転写される。転写部を通った被記録材15は感光ドラム1から分離され、定着装置16へ導入され、転写トナー像の定着が行われる。定着されて像が固定された被記録材15は排紙トレイ17へ出力される。
【0021】
被記録材分離後の感光ドラム1面はクリーニング装置5で転写残りトナー等の感光ドラム面残留物の除去を受けて清浄にされ、繰り返し次の作像に供される。
【0022】
次に、本発明の実施例の像加熱装置を詳細に説明する。
【0023】
図1は本発明の第1の実施例の像加熱装置としての定着装置の断面図である。
【0024】
薄肉のベルト20は基材21がポリイミド樹脂でなるエンドレスのベルトで直径50mm、厚さ50μmで、図2にその断面を示すように、その表面には離型性を付与するため、フッ素樹脂の厚さ5μmの離型層22が被覆してある。基材21の材質としては耐熱性のあるポリイミドやフッ素樹脂等の他、電鋳で製作したニッケル等のごく薄い金属を用いることもできる。また表面の離型層22はPTFE、PFA、FEP、シリコンゴム、フッ素ゴム等の離型性の良好な樹脂やゴムを単独あるいは混合で被覆してもよい。モノクロ画像の定着用としては離型性のみを確保すればよいが、カラー画像の定着用として用いる場合には弾性を付与するのが望ましく、その場合にはやや厚いゴム層を形成する必要がある。
【0025】
23は発熱手段としての励磁コイルで、断面形状は図1のようにベルト20を覆うように形成され、中心と背面の一部にはフェライトで構成された芯材24が設置されている。芯材24はパーマロイ等の高透磁率の材料を用いることもできる。図3は芯材24と励磁コイル23の構成をベルトの方から正面を見た図で、励磁コイル23は図のように渦巻き状に形成されており、背面の芯材は一部のみに存在し外部に漏れる磁束を捕捉するように構成されている。励磁コイル23には励磁回路25から30kHzの交流電流が印加される。
【0026】
再び図1に戻り、ベルト20は、表面が低硬度(JISA30度)の弾力性ある発泡体のシリコンゴムで構成された直径20mmの低熱伝導性の定着ローラ43と、後述の合金でなる直径30mmの発熱ローラ44との間に所定の張力をもって懸架され、矢印B方向に回転移動可能となっている。発熱ローラ44は厚さ0.4mmの鉄・ニッケル・クロムの合金でなる磁性材料で構成され、そのキュリー点が材料中に混合するクロム量により220度になるように調整されて製造されている。発熱ローラ44の内部には、発熱ローラ44と0.5mmの隙間をあけてアルミニウムでなる厚さ0.8mmの導電性部材としての導電ローラ45が設けられている。
【0027】
発熱ローラ44と導電ローラ45は図4に示すように、両端においてベークライト等の熱伝導性の小さな耐熱樹脂で構成されたフランジ46、47で支持されている。このように、導電ローラ45は発熱ローラ44とは断熱的に設置されているので、発熱ローラ44で発生した熱は導電ローラ45には伝わり難くなっている。これらは、図示しない装置本体の駆動手段によって軸48を中心に回転駆動される。
【0028】
図1において、加圧手段としての加圧ローラ49は硬度JISA65度のシリコンゴムで構成され、ベルト20を介して図1のように定着ローラ43に対して圧接してニップを形成している。この時、加圧ローラ49は図1に示すように、定着ローラ43の鉛直方向の真下に対して被記録材の搬送方向のやや上流に設置され、ベルト20が移動するに従って、まず加圧ローラ49に接触開始するように設定されている。加圧ローラ49はその状態で金属軸50の周りに従動で回転可能に支持される。加圧ローラ49の材質は他のフッ素ゴム、フッ素樹脂等の耐熱性樹脂やゴムで構成しても良い。また加圧ローラ49の表面には耐摩耗性や離型性を高めるために、PFA、PTFE、FEP等の樹脂あるいはゴムを単独あるいは混合で被覆してもよい。熱の放散を防ぐため、加圧ローラは熱伝導性の小さい材料で構成されることが望ましい。
【0029】
本実施例では、上記の発熱ローラの構成によって、自己温度制御特性を持たせている。以下にその作用を図5、図6を用いて説明する。
【0030】
図5において、発熱ローラ44の励磁コイル23に対向した発熱部44aがキュリー点以下の温度にある時は、励磁コイル23により生じた磁束は発熱ローラ44の磁性のため、図の矢印D、D’に示すようにほとんど発熱ローラ44内を貫通して生成消滅を繰り返し、それによって発生する誘導電流は表皮効果によってほとんど表面にのみ流れ、その部分にジュール熱が発生する。発熱ローラ44の発熱部44aがキュリー温度近くになると磁性がなくなるため、図6の矢印E、E’に示すように磁束が内部の導電ローラ45の方にも発散し、誘導電流は電気抵抗の低い導電ローラ45内で圧倒的に流れだし、この時は電気抵抗が低いので電流を一定に制限しておくと熱の発生が格段に少なくなる。計算によればこの表皮効果による電流の流れる部分の深さは、励磁電流の周波数が30kHzのとき0.3mm程度の厚さになる。発熱ローラ44の厚さはこの表皮深さと同等かそれ以上であれば、低温時には電流がほとんど発熱ローラ44内で発生する。電流周波数を上げればそれだけ表皮深さは小さくなり、それだけ薄い発熱ローラを用いることができる。しかし励磁電流の周波数はあまり高くするとコストがかかり、外部に出るノイズも大きくなる。
【0031】
本実施例では発熱体は上記設定により、約190度の安定した温度制御が実現された。 この実施例では、発熱ローラ44と導電ローラ45の2層構造の構成をとっているが、この他にも、表皮深さより厚い磁性体の1層の発熱ローラ構成を用いることによって、キュリー温度以下のときには電流の流れる部分が薄いため発熱量が多く、キュリー点を超えるとほぼ磁性体の厚み全体に電流が流れるため抵抗が下がり、したがって発熱量を下げることによって、自己温度制御性を得ることもできる。
【0032】
以上により発熱ローラ44の厚さは、励磁コイルに印加する周波数に対応した表皮深さと同等以上であれば自己温度制御の効果が大きくなる。
【0033】
なおこの実施例では導電ローラ45としてアルミニウムを用いたが他の銅などの導電性の高い金属を用いることもできる。また発熱ローラ44もキュリー温度を設定できる他の合金でも同様の効果を得ることが可能である。
【0034】
以上のように構成した定着装置に、図8の画像形成装置でトナー像を転写された被記録材15を、図1に示すようにトナー35のある面を上側にして矢印Fの方向から突入させ、被記録材15上のトナーを定着させる。
【0035】
以上の実施例によれば、発熱ローラ自身が自己温度制御特性を持つので、発熱部が異常に高温になったりすることはなく、定着温度にほぼ近い温度の温度制御が自動的に行えるものである。このことは図1の奥行き方向の部分的な温度差に対しても作用し、部分的な発熱作用の差が発生するので、幅の狭い被記録材を連続で通しても、被記録材の通過しない部分が異常に高温になることがなく、またその後幅広の被記録材を通してもホットオフセットすることがない。
【0036】
また、発熱ローラの材質・厚さ等はベルトとは独立して設定できるので、自己温度制御を行うために最適な材料・厚さを選ぶことができ、ベルトの熱容量もそれとは別に設定できるので最適な値を選ぶことができる。
【0037】
また一方、定着ローラ43は材料自身熱伝導率が低いうえに発泡体で構成されているので内部の空隙の存在で、ベルト20で発生した熱は逃げにくく効率が良いものとなっている。
【0038】
本実施例では、ウォームアップ時間を短縮するという目的を達成するために、ベルトの熱容量を極力小さく設定するとともに、発熱ローラ44の厚さを小さくしてその熱容量も小さく設定している。立ち上がりを早くするために本実施例のように発熱ローラ44の厚さを小さくして、ベルトの熱容量と同等レベルになってくると、発熱ローラに蓄えられる熱量は非常に小さくなってくるので、一旦発熱ローラに熱を蓄えても通常ではすぐに温度低下してしまう。すなわちベルトとの接触部以外の他の場所で一旦発熱ローラに熱を与えてそれによってベルトを暖める方法では、ベルトに十分な熱量を与えるためには、発熱ローラ自身を相当高い温度にまで暖める必要がある。さらにまた、ニップ部を通過するとき冷やされるベルトは、そのときの加圧ローラや定着ローラの温度や被記録材の温度状態によって、大きく異なった温度に冷やされる可能性がある。したがって上記の方法では、それに応じて発熱ローラの温度も大きく異なった温度に設定しなければならない。
【0039】
しかるに本実施例では、発熱は発熱ローラのベルトと接している部分で行われるので、ベルトに必要な熱がすぐに伝わるため、必要以上に発熱ローラを高温にする必要がない。また、発熱ローラのベルトとの接触部を通り過ぎた位置では発熱がほとんどないため、この部分の温度が一定に維持されるように制御することによって、ニップ部に突入するベルト温度を常に一定にすることができ、上記の加圧ローラ等の温度状態の如何に関わらず安定した定着が可能となる。
【0040】
本実施例では発熱ローラで熱せられたベルトは、定着ローラより先にまず被記録材に接触開始するので、必要温度に保たれた状態で被記録材上のトナーを溶かし、ベルトの熱容量が小さいことから、ベルトが被記録材に接しはじめると被記録材に熱が奪われはじめ、ニップ部を通過して離れる時には相当温度が低下し、トナーがホットオフセットしない状態になる。
【0041】
本実施例ではベルトは樹脂で構成したが、かわりに金属を用いると、一部の発熱はこのベルトで発生するが、その厚さが極小さければ上記の説明の磁束の多くはこれを貫いて発熱ローラまで達するので、自己温度制御等の同様な作用を行わせることができる。
【0042】
また本実施例では発熱部はベルト内部にある一方、励磁コイルや芯材はベルト外部に設置できるので、励磁コイル等が発熱部の温度の影響を受けて昇温しにくく、発熱量を安定に保つことができる。
【0043】
また本実施例では発熱ローラ44と導電ローラ45とは熱的に離間させて構成したが、これらを密着させても、この自己温度制御特性は同様に得られる。この場合には発熱ローラ部としての熱容量はやや大きくなり、その分ウォームアップ時間が長くかかる。
【0044】
なお本実施例では、発熱ローラの自己温度制御を定着温度に設定したが、他の構成として、定着温度の制御は通常のサーミスタ等による検出による制御を行って、一方自己温度制御の設定をもっと高くして、装置の高温による破損に対する安全を確保するための異常昇温の防止のためにこれを用いることもできる。
【0045】
次に第2の実施例の像加熱装置として、カラー像を定着するのに応用した定着装置を図7を用いて説明する。
【0046】
第2の実施例において、第1の実施例の定着装置と同様の構成で同じ役割をする部分は、その詳細な説明を省略する。
【0047】
本実施例ではベルト50は、直径50mmの大きさのポリイミド基材51の表面に、カラー画像の定着のために70μmのシリコンゴム52を被覆したものを用いた。またこの実施例でも発熱は発熱ローラで行われるので、ベルト50としては極薄い金属や、金属以外のフッ素樹脂等の耐熱性樹脂をフィルム状にしたものを用いることもできる。
【0048】
ベルト50は、第1の実施例とほぼ同様の構成の直径30mmの定着ローラ53と、磁性ステンレスでなる厚さ0.4mmの発熱ローラ54に所定の張力をもって懸架され、矢印C方向に回転移動可能となっている。加圧ローラ57は硬度JISA60度のシリコンゴムで構成され、ベルト50を介して図7のように定着ローラ53に対して圧接し、その状態で金属軸60の周りに従動で回転可能に構成される。
【0049】
発熱ローラ54にベルト50を介して小さな間隙をあけて対向して、励磁コイル71と芯材72が設置されている。芯材72は本実施例では断面がE型をしており、その中心部の凸部に励磁コイルが巻回されている。第1の実施例と同様に、励磁コイル71に励磁回路75から30kHzの交流電流を印加することにより、矢印G、G’のような磁束が生成消滅を繰り返し、発熱ローラ54のベルト50との接触部である発熱部54aを中心に励磁されてうず電流を発生し発熱する。このとき発熱ローラに発生するうず電流は、発熱ローラに用いられる材料の透磁率および固有抵抗と、印加される励磁周波数によって定まる表皮深さ以内の表面に集中する。使用したステンレス材料の特性と印加周波数から計算すると、その深さは約0.3mmであった。発熱ローラ54の厚さを0.4mmに設定したため、発熱は、ほとんど表面側の表皮深さで定まる厚さの中で起こっていることになる。したがって発熱ローラ54の厚さに部分的なムラがあっても、発熱のムラとはならず均一な発熱が可能となる。また発熱ローラのベルトと接触している表面に発熱が集中するので、効率よくベルトに熱が伝えられる。
【0050】
一方発熱ローラ54のベルトから離間した直後の部分54bには、表面に温度検出手段としての温度検知センサ58が接触するように設置されており、この検知出力により制御手段79を通して励磁回路75の出力が制御される構成になっている。これにより発熱ローラ54のベルトから離間した直後の部分54bが、常に一定温度に維持されるように発熱量が制御される。
【0051】
以上のように構成した定着装置に、図示しないカラー画像形成装置により、ポリエステルを基材としたシャープメルトのカラートナー85で形成したカラー画像を乗せた被記録材86を、図7の矢印Hの方向から突入させ、被記録材86上のカラートナーを定着した。
【0052】
本実施例では、発熱は発熱ローラ54のベルトとの接触部で行われ、その熱は即座にベルト50に伝えられ、必要以上に発熱ローラを高温にする必要がない。発熱ローラ54のベルトと離間した直後の部分の温度検知によって発熱量を制御しているので、ベルト温度を常に定着に最適な温度に維持できる。
【0053】
さらにまた、ニップ部を通過するとき冷やされるベルトは、そのときの加圧ローラや定着ローラの温度や被記録材の温度状態によって、大きく異なった温度に冷やされる可能性があるが、上記のようにベルトとの接触部で発熱し、その発熱量を離間直後の温度が一定になるように制御しているので、ベルトの低下温度に関係なく安定した制御ができる。このことは発熱ローラ54の熱容量を非常に小さくしても、ベルトの低下温度に応じて異なった発熱ローラの温度制御をする必要がなく、ニップ突入部の温度を常に一定にできるということになる。
【0054】
また、本実施例では、ベルトの熱容量が小さいことから、ベルトが被記録材に接しはじめると被記録材に熱が奪われはじめ、ニップ部を通過して離れる時にはトナーがホットオフセットしない状態になる。よってニップ部に入るときの温度をかなり高く設定してもホットオフセットが起こることはない。本実施例では発熱ローラ54のベルトと離間した直後の部分の温度検知によって発熱量を制御しているので、ニップ前半における温度を微妙にコントロールできる。したがって、シャープメルトのカラートナーでも一旦充分溶かしながらホットオフセット無しに定着できるものである。
【0055】
また、発熱ローラのベルトとの接触部を通り過ぎた位置では発熱がほとんどないため、この部分の温度が一定に維持されるように制御することによって、ニップ部に突入するベルト温度を常に一定にすることができ、上記の加圧ローラ等の温度状態の如何に関わらず安定した定着が可能となる。
【0056】
一方定着ローラ53は材料自身熱伝導率が低いうえに発泡体で構成されているので内部の空隙の存在で、ベルト50に保持された熱はその接触によっては逃げにくく効率が良いものとなっている。さらに、定着ローラ53の硬度は加圧ローラ57の硬度よりかなり低く設定されているので、ニップ部ではベルト50が加圧ローラ57の外周面に沿って変形しているため被記録材がこのニップ部を通過して出てくるときには、被記録材の出る方向がベルト50から離れる方向に押し出されるため剥離性が極めてよい。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明では、被加熱体であるベルトと発熱体である発熱ローラの熱容量が非常に小さく設定できるので、急速に暖めることが可能で定着温度に達するまでのウォームアップ時間が極めて小さくできる。また発熱ローラの熱容量を小さく設定しても、ベルト接触部での発熱により発熱ローラの温度を低く設定できる。
【0058】
また発熱ローラの厚さは表皮深さより大きく設定することによって、ムラのない均一な発熱ができる。
【0059】
さらに自己温度制御により、安定した温度制御とともに、幅の狭い被記録材を連続で通しても被記録材の通らない部分が過昇温することなく、ホットオフセットを起こしたり、あるいは発熱量が不安定になったりすることがなく、また励磁コイル等の熱による破損を防止できる。
【0060】
また、励磁コイルと芯材はベルト外部に設置できるので、同様に励磁コイル等が高温にさらされることなく安定した発熱量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の像加熱装置の断面図
【図2】本発明の第1の実施例の像加熱装置に用いるベルトの断面図
【図3】本発明の第1の実施例の像加熱装置に用いる励磁コイルと芯材を示す正面図
【図4】本発明の第1の実施例の像加熱装置に用いる発熱ローラの断面図
【図5】低温状態のときに、本発明の第1の実施例の像加熱装置に用いる発熱ローラを通過する磁束の流れを説明する図
【図6】高温状態のときに、本発明の第1の実施例の像加熱装置に用いる発熱ローラを通過する磁束の流れを説明する図
【図7】本発明の第2の実施例の像加熱装置の断面図
【図8】本発明の第1の実施例の像加熱装置を用いた像形成装置の断面図
【図9】従来例の像加熱装置の断面図
【符号の説明】
1 感光ドラム
16 定着装置
20,50 ベルト
23,71 励磁コイル
24,72 芯材
43,53 定着ローラ
44,54 発熱ローラ
49,57 加圧ローラ
15,86 被記録材

Claims (5)

  1. ルトと、
    前記ベルトに圧接して前記ベルトの表面側にニップを形成する加圧手段と、
    少なくとも一部は導電性部材でなり前記ベルトを移動可能に懸架する発熱ローラと、
    前記発熱ローラの前記ベルトを懸架する部分を覆うように前記ベルトを介して前記発熱ローラの外周円弧面に対向し、前記発熱ローラの回転方向の上流側から下流側に沿って配置され、前記発熱ローラの前記ベルト懸架部分を励磁して発熱させる励磁コイルと
    を有することを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記ベルトは、前記発熱ローラに接触して懸架された後、前記励磁コイルとの対向部に進入するように構成されている請求項1記載の像加熱装置。
  3. 高透磁率を有する芯材が前記発熱ローラの前記ベルト懸架部分に対向して設けられ、前記芯材に対して前記励磁コイルが渦巻状に形成され、前記発熱ローラの回転方向の上流側から下流側に沿って円弧状に配置されている請求項記載の像加熱装置。
  4. 前記ベルトとして金属材料を用い、ベルト自体が発熱する請求項1から3のいずれかに記載の像加熱装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の像加熱装置を有することを特徴とする画像形成装置。
JP05408099A 1999-03-02 1999-03-02 像加熱装置および画像形成装置 Expired - Lifetime JP4303349B2 (ja)

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