JP4293525B2 - 製糖における連続晶析方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、粒径約1000μm以上の大粒径の砂糖を連続的に晶出させうる方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
砂糖工場にて使用されている結晶缶は古くから採用されているバッチ式煎糖缶(例えば非特許文献1)で、通常はこの結晶缶を複数本設置して各種の製品・回収用結晶を焚き分けていた。現在の砂糖工場でもこの形態は変わらず、特に国内の精製糖工場では多数の糖種をエンドユーザーの注文に応じて煎糖計画を組み立て、複数の結晶缶に振り分けて焚き分ける事を行っている。
【非特許文献1】
鴨田稔著「3.13製糖」、<工場操作シリーズ>改訂・晶析、化学工業社、1974年2月1日初版、P172−173
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
双目糖(特に中双糖)のような特殊糖で生産量の少ない糖種でバッチ式の結晶缶を用いた場合、所定の粒度まで成長させるのに通常2〜4回の煎糖・分離・乾燥といった一連の操作を繰り返す必要があるため、生産量に対して設備の効率が悪くエネルギー効率も悪い。一方、海外の大規模な原糖(甘庶糖)工場においては、既に30年前より連続結晶缶が採用され始めており、多数の工場にて実際に稼働している。しかしながら連続結晶缶が採用されているのはC糖(回収糖)が大部分であり、結晶粒径は250μと小さい。従って、現在採用されている方式を、そのまま双目糖のような大粒径の砂糖結晶製造に適用した場合には、缶内での充分な白下循環が確保できず、結晶沈降・堆積による偽晶発生量の増大・結晶成長速度の低下・配管閉塞等の問題発生が予測される。またバッチ式と比較し連続式では粒度分布の広がりは避けられず、歩留低下の課題が残る。
【0004】
そこで本発明の主たる課題は、連続操作での生産を可能となし、生産効率・エネルギー効率の改善を図りながら、連続化による砂糖結晶の粒度分布拡大を防止し、歩留を保つことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
複数基の結晶缶を用い、種晶及び過飽和蔗糖溶液からなる結晶スラリーを上流側の結晶缶から下流側の結晶缶へ移しつつ、各結晶缶にて結晶を成長させる連続晶析方法であって、
缶内に結晶スラリーの循環流を形成するプロペラを一つまたは複数有するプロペラ型結晶缶に結晶スラリーを供給し、最初の結晶成長を行った後、
この結晶スラリーを3室以上の隔室を備えた横型多段結晶缶に供給し、結晶の成長度合いに応じて上流側の隔室から下流側の隔室へ結晶スラリーを順次移行させつつ、各隔室内で結晶を成長させ、
前記プロペラ型結晶缶内およびその下流側にて、結晶スラリーから粒度分級により微細結晶を抜き出し、
平均粒径450μmの種晶を、前記プロペラ型結晶缶による最初の結晶成長で平均粒径1500μm以上に成長させ、前記横型多段結晶缶による結晶成長で平均粒径2300μm以上に成長させる、ことを特徴とする製糖における連続晶析方法。
【0006】
(作用効果)
通常双目糖を製造する場合、種晶として450〜550μmの結晶が使われる。この粒度から製品である2300μmの結晶まで成長させる操作を1つの結晶缶で行うためには、相当大きな結晶缶が必要となり、液循環の不均一性など新たな問題が発生する。この場合、例えば特開平5−277000号公報等に開示されるように、晶析操作を複数基の結晶缶により段階的に行うことで、過大な結晶缶による問題は回避できる。
【0007】
しかし、それらは結晶缶の大きさに起因する問題は回避できるものの、それ以上の質的な改善を図れるものではなく、偽晶発生による問題については改善の余地がある。すなわち、発生した偽晶は分離除去が困難であり、この点が改善すべき課題として残されていたのである。
【0008】
この課題に対して、本願発明では敢えて、少なくとも最初の結晶成長を、プロペラ型結晶缶を用いて行う。プロペラ型結晶缶は、完全混合型の結晶缶であり、缶内撹拌強度を均一にできるため結晶の粒度分布を揃える事ができ、偽晶発生を非常に効果的に抑えることができるものであり、本発明ではこれを敢えて最初の結晶成長に用いることで、偽晶発生を可能な限り抑え、粒度分布の均一化およびそれによる歩留まり低下の防止を図ろうとするものである。
前述のとおり、本発明では、最初の結晶成長をプロペラ型結晶缶により行うことで、初期段階の偽晶発生を効果的に抑えることができる。しかし、これにより結晶がある程度まで成長すると、今度は結晶の破砕による核発生が起こり易くなり、未破砕結晶が大きく成長していることもあいまって、均一な粒度分布を得難くなる。かといって、プロペラ型以外の結晶缶を用いると、白下循環が不十分となり、偽晶発生量の増大等により、均一な粒度分布を得難くなる。
【0009】
これに対して、一段目である程度まで成長させた結晶を、3室以上の隔室を備えた横型多段結晶缶を用いて成長させる。横型多段結晶缶を用いると、結晶の缶内滞留時間を均一にできる、隔室毎に晶析条件を最適化できる等により、偽晶の自然発生および結晶破砕による核発生を効果的に抑止できる。よって、プロペラ型結晶缶によって効率良く且つ偽晶発生を抑制しつつ最初の結晶成長を行い、その後の結晶成長を、偽晶発生および結晶破砕をできる限り抑制しつつ行うことで、より均一な粒度分布の大粒結晶を得ることができるようになる。
【0010】
本発明では、前述のとおり最初の結晶缶を敢えてプロペラ型結晶缶とすることにより偽晶の発生・増大を抑制できるものであるが、本請求項4記載のように、適宜の段階で結晶スラリーから晶析系外へ偽晶等の微細結晶を抜き出す操作を行うことにより、晶析操作の連続性を担保しながらも、より効果的に、偽晶量増大の抑制等を図ることができる。
【0011】
<請求項2記載の発明>
前記抜き出した微細結晶を、過飽和蔗糖溶液及び温水と混合し糖度調整により完全に溶解させたのち、この溶液を前記抜き出した位置またはその上流側若しくは下流側に戻す操作を行う、請求項1記載の製糖における連続晶析方法。
【0012】
(作用効果)
このように、微細結晶を晶析経路外に抜き出し、それを再溶解して晶析経路内に戻すことにより、晶析操作の連続性を担保しながらも、より効果的に、偽晶等の増大の抑制、結晶成長速度低下防止、配管閉塞等の問題を抑制できるとともに、微細結晶の抜き出しによる歩留まり低減を防止できる。
【0013】
<請求項3記載の発明>
前記プロペラ型結晶缶内およびその下流側にて、結晶スラリーの粘度及び糖度を測定し、この測定結果に応じて、測定位置またはその上流側もしくは下流側にて結晶スラリーに温水を添加することにより結晶スラリー中の微細結晶を溶解させる、請求項1または2に記載の製糖における連続晶析方法。
【0014】
(作用効果)
本発明では、前述のとおり最初の結晶缶を敢えてプロペラ型結晶缶とすることにより偽晶の発生・増大を抑制できるものであるが、本請求項6記載のように結晶スラリーの粘度及び糖度のオンライン測定結果に応じて結晶スラリー中の微細結晶を溶解させることにより、晶析操作の連続性を担保しながらも偽晶等の増大及びそれに伴う諸問題を更に抑制することができる。
【0015】
<請求項4記載の発明>
複数基の結晶缶を備え、種晶及び過飽和蔗糖溶液からなる結晶スラリーを上流側の結晶缶から下流側の結晶缶へ移しつつ、各結晶缶にて結晶を成長させるように構成した連続晶析装置であって、
最初の結晶成長を行う結晶缶が、缶内に結晶スラリーの循環流を形成するプロペラを一つまたは複数有するプロペラ型結晶缶であり、
前記プロペラ型結晶缶から得られた結晶スラリーが供給されるのが3室以上の隔室を備えた横型多段結晶缶であり、
結晶の成長度合いに応じて上流側の隔室から下流側の隔室へ結晶スラリーを順次移行させつつ、各隔室内で結晶を成長させ、
前記プロペラ型結晶缶内およびその下流側にて、結晶スラリーから粒度分級により微細結晶を抜き出し、
平均粒径450μmの種晶を、前記プロペラ型結晶缶による最初の結晶成長で平均粒径1500μm以上に成長させ、前記横型多段結晶缶による結晶成長で平均粒径2300μm以上に成長させるように構成されている、ことを特徴とする製糖における連続晶析装置。
【0016】
(作用効果)
請求項1記載の発明と同様の作用効果が奏せられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。
図1は、本発明に係る連続晶析方法を実施するための設備例を示したものである。符号1は、結晶スラリーの供給部を示しており、本例では主に蔗糖溶液FLの貯留槽2および混合槽3とから構成されている。貯留槽2内に供給され一時的に貯留された蔗糖溶液FLは必要量がポンプ等の圧送装置P1により抜き出され混合槽3に対して連続的に供給される。混合槽3内に供給された蔗糖溶液FLには、所定量の種晶が連続的に供給されるとともに、攪拌装置3sにより攪拌され、所定の混合比の結晶スラリーが連続的に生成される。本発明では、他の結晶スラリーの生成方法を採ることもできる。
【0018】
得られた結晶スラリーは、次いで、ポンプ等の圧送装置P2により混合槽3から抜き出され、プロペラ型結晶缶10に供給される。またこの結晶スラリーの供給とともに、貯留槽2に貯留されている蔗糖溶液FLも圧送装置P1により抜き出され、プロペラ型結晶缶10に供給される。本発明に用いるプロペラ型結晶缶10としては、缶内に結晶スラリーの循環流を形成するプロペラ11を一つまたは複数有するものであれば特に限定されないが、例えば本出願人が開発したDP(ダブルプロペラ)型晶出機のように、プロペラ11A,11Bを複数用いて缶内のスラリー濃度をより均一にし、デッドスペースを減少させた又は実質的に無くしたものが好ましい。このDP型晶出機10は図1および図2に示されており、結晶缶10の液面よりも上側の部分が蒸発室12とされ、この蒸発室12内に吸引口12xが連通され、この吸引口12xを介した蒸発室12内の真空吸引により真空蒸発が可能なように構成される一方で、液面よりも下側には筒状間接熱交換器13が上下方向に沿って支持され、筒状熱交換器13の長手方向中間部に、互いに逆に傾斜された、筒内に位置する内側プロペラ11Aおよび筒外に位置する外側プロペラ11Bが設けられ、これらが一体的に缶外の回転駆動源10Mにより回転駆動されるように構成されたものである。結晶缶10下部のスラリー入口14から供給された結晶スラリーは、例えば図中に矢印で示すように筒状熱交換器13内を上昇し、筒状熱交換器13上端開口から放出されると、今度は筒状熱交換器13外部に回り込み筒状熱交換器13下端開口まで下降した後、筒状熱交換器13内に戻され、その結果、結晶缶10内全体を通る循環流が形成される。他方、熱交換器13には蒸気等の加熱媒体が供給されており、結晶缶10内のスラリーは循環過程で加熱され、沸騰蒸発により結晶スラリーが濃縮される。かくして、過飽和領域が形成され、結晶成長が図られた後、スラリー出口15を介してポンプP3により取り出される。
【0019】
かかるDP型晶出機10は、(イ)缶内のスラリー濃度が均一、(ロ)過飽和を低くできるので偽晶発生が少ない、(ハ)スラリー濃度の均一化により、各循環結晶を均等な過飽和状態下に保持できる、(ニ)沸騰箇所が缶内中心部であるため、内周壁面への結晶付着が少ない、(ホ)過飽和生成部に結晶が存在し、当該部位で直ちに結晶成長が行われ、過飽和の状態に長く保たれないため偽晶が発生し難い、(ヘ)プロペラを低速で回転させることができ、結晶破砕が起こり難く、余分な核が発生し難い、等の利点があり、粒径が大きく、粒度が揃った結晶が得られるものであり、本発明の最初の結晶成長に好適なものである。
【0020】
かかるプロペラ型晶出機10で結晶成長が図られた結晶スラリーは、本例では3室以上の隔室21A〜21Cを備えた横型多段結晶缶20に供給される。本発明では、隔室を有しない他の種類の結晶缶、例えば上述のDP型晶出機を複数直列に接続して利用しても良いが、前述したとおり、横型多段結晶缶20が好適である。また横型多段結晶缶20としては、特公昭58−20278号公報、特公昭58−20279号記載のもの等、公知のものを用いることができるが、特に図1、図3及び図4に示されるものが好適である。
【0021】
すなわち、図示形態の横型多段結晶缶20は、横長結晶缶本体と、缶内下部を長手方向に3つの隔室21A〜21Cに区画する隔壁23,23とを備え、各隔室21A〜21C内の略中央に攪拌羽根24,24…を有する攪拌装置がそれぞれ設けられ、この攪拌羽根24,24…を取り囲むようにカランドリア等の間接(または非接触型)熱交換器25,25…が配置されているものである。間接熱交換器25,25…に対しては、加熱媒体供給路N6を介して蒸気等の加熱媒体が供給されるように構成されている。
【0022】
結晶缶20内における隔壁23の上側部分は仕切られておらず、全隔室21A〜21Cに連通する蒸発室26とされており、この蒸発室26部分に吸引口N11が連通されており、この吸引口N11を介した蒸発室26内の真空吸引により真空蒸発が可能なように構成されている。
【0023】
符号N1は各隔室21A〜21C内の攪拌羽根24の上側にスラリーを供給するスラリー供給路を示し、また符号N2は各隔室内の底部に設けられたスラリー排出路を示しており、プロペラ型結晶缶10で成長処理を終えスラリー出口15より排出された結晶スラリーは、上流側隔室21Aのスラリー供給路N1を介して横型多段結晶缶20内に供給される。上流側隔室21A内に供給された結晶スラリーは、攪拌羽根24により攪拌され、隔室21A内を循環する過程で熱交換器25による加熱により過飽和状態とされ、結晶の成長が図られる。ある程度まで成長した結晶は隔室21A下部に多く存在するようになり、これがスラリー排出路N2を介してポンプP4により結晶スラリーとして抜き出され、次段の、図示例では中間の隔室21B内に対してスラリー供給路N1を介して供給される。以降は上流側隔室21Aにおける場合と同様に、中間隔室21B内、下流側隔室21C内でも順次結晶成長が図られる。かくして、結晶の成長度合いに応じて上流側の隔室21Aから下流側の隔室21Cへ結晶スラリーを順次移行させつつ、各隔室21A〜21C内で結晶を順次成長させ、所定粒径まで成長した結晶を含む結晶スラリーが製造される。
【0024】
ところで、上記の手法でも十分に、偽晶発生や結晶破砕による悪影響を回避しうるが、次の手法を採用するとさらに均一な粒度分布の結晶を製造できるようになる。
【0025】
すなわち、第1の手法は、プロペラ型結晶缶10内およびその下流側にて、結晶スラリーから粒度分級により偽晶・破砕結晶等の微細結晶を抜き出すものである。結晶缶10,20内で粒度分級により微細結晶を抜き出す手法としては、液面近傍に開口する抜出口10X,20Xを介して軽量な微細結晶をスラリーごと抜き出すものを提案する。横型多段結晶缶20への適用例では、図3に示されるように、各隔室21A〜21C内の液面近傍に抜出口20Xが開口している。抜出口20Xの数は結晶缶の大きさ・種類等に応じて適宜定めることができる。ただし、結晶スラリーを循環等するためにプロペラ等の攪拌装置24が設けられていると、液面が波立ち、分級精度が低下する。よって、図示形態のように抜出口20Xを取り囲むように、液面上方から液内のある程度の深さまで延在する擁壁27を設け、スラリーは擁壁27下側から流入するようになし、擁壁27内の液面の波立ちを防止しつつ抜き出しを可能ならしめるのが好ましい。プロペラ型結晶缶10でも同様の構成を採ることができる。図1及び図2に示すプロペラ型結晶缶10では、熱交換器の外側に筒状擁壁16を同軸的に設け、この筒状擁壁と対応する缶内壁面に抜出口10Xを設けた形態が示されており、この場合、ポンプ等の圧送装置P6により抜き出した微細結晶スラリーは過飽和蔗糖溶液の貯留槽2に供給されるようになっている。
【0026】
また、適宜の経路、例えば結晶缶10,20の出側流路(例えばプロペラ型結晶缶10から横型結晶缶20に対する結晶スラリー供給経路)に液体サイクロン、シックナー、デカンター等の粒度分級装置を介在させることでも、微細結晶の抜き出しは可能である。
【0027】
また、これらの第1の手法により抜き出した微細結晶は晶析系外へ抜き出し、種晶の原料もしくは他の用途に用いたり、場合によっては廃棄したりしても良いが、歩留まり向上を図るために、過飽和蔗糖溶液及び温水と混合し糖度調整により完全に溶解させたのち、この溶液を抜き出し位置またはその上流側若しくは下流側に戻す操作を行うのが望ましい。このため、図1に示す形態では、溶解槽30を設け、この溶解槽30に対して、横型多段結晶缶20から抜き出した微細結晶を含むスラリーを供給するとともに、過飽和蔗糖溶液FL及び温水を供給し、微細結晶の完全溶解および糖度調整を図った後に、これを抜出位置である横型多段結晶缶20に対してポンプ等の圧送装置P7により返送供給するように構成している。なお、図示形態の溶解槽30では溶解促進のための攪拌装置31を設けるとともに、温度調整のために、加熱ジャケット等の間接熱交換器32を設け、これに温水等の加熱媒体を供給するように構成している。
【0028】
他方、上記第1の手法は微細結晶を結晶スラリーの主経路から抜き出すものであるが、第2の手法として、主経路の所定位置、例えばプロペラ型結晶缶10内および横型多段結晶缶20内で、計測装置mにより結晶スラリーの粘度及び糖度を測定し、この測定結果に応じて、測定位置であるプロペラ型結晶缶10内および横型多段結晶缶20内またはその上流側もしくは下流側の主経路内に添加路を介して温水を添加することにより結晶スラリー中の微細結晶を溶解させる手法も提案する。この第2の手法では、微細結晶以外の結晶も僅かに溶解するため、少しでも大粒の結晶を製造する場合には向いていないが、微細結晶の抜き出しを行わずに、主経路内で微細結晶を溶解させるため、図示例のような溶解槽30等の付帯設備が少なくて済む利点がある。
【0029】
(その他)
(a)本発明は基本的に結晶粒子の粒径に限定されないが、特に、平均粒径450μmの種晶を、プロペラ型結晶缶による最初の結晶成長で平均粒径1500μm以上に成長させ、横型多段結晶缶による結晶成長で平均粒径2300μm以上に成長させるようにすると、粒度分布が非常に均一な結晶が得られるため好ましい。
【0030】
(b)上記横型多段結晶缶例20における結晶スラリーの隔室21A〜21C間の移動は、ポンプ等の圧送装置P4,P5を用いて缶外を経由して行っているが、圧送装置を用いずにスラリーが隔壁23を越えて移動する溢流形態を採用したり、圧送装置を用いるが缶内を経由して行う形態を採用することもできる。
【0031】
【実施例】
(前提実験1)
図1に示す形態でDP型晶出機のみによる連続晶析実験を行った。蔗糖溶液に結晶平均粒径450μの種結晶を30wt%となるように加え、種晶スラリーを調製した。この種晶スラリーと固形分濃度67wt%の蔗糖溶液とをDP型晶出機に供給し、真空蒸発を行い固形分濃度74wt%まで濃縮を行った。真空度を100〜150mmHgとしたのち、種晶スラリー及び糖液の供給、微細結晶の抜出及び結晶スラリーの排出を開始した。稼働時間は連続18時間であった。この間のDP内の温度は60〜65℃、糖度Bxは74.0〜76.0であった。出口での結晶は平均粒径1500μm、CV値0.30、スラリー濃度30wt%となった。またこの実験における結晶の滞留時間は6Hrであった。
【0032】
(前提実験2)
図1に示す形態で横型多段結晶缶のみによる連続晶析実験を行った。固形分濃度73.8wt%、温度58℃に調製した飽和液に結晶平均粒径1500μの種結晶を30wt%になるように加え、種晶スラリーを調製した。この種晶スラリーと固形分濃度67wt%の蔗糖溶液とを横型多段結晶缶に供給し、真空蒸発を行い固形分濃度74wt%まで濃縮を行った。真空度を100〜150mmHgとしたのち、種晶スラリー及び各室への糖液の供給、各隔室間の移送及び微細結晶の抜出を開始した。稼働時間は連続18時間であった。横型多段結晶缶は外部より液内部が目視できる構造となっており、偽晶発生を確認した場合、稼働時間中に随時差水をして溶解させた。この間の横型多段結晶缶内の温度は60〜65℃、Bxは74.0〜76.0であった。出口での結晶は平均粒径2350μm、CV値0.32、スラリー濃度30wt%となった。
【0033】
(本実験)
図1に示す、種晶スラリーをDP結晶缶に供給し、DP結晶缶から抜き出したスラリーを横型多段結晶缶に供給する設備例にて連続晶析実験を行った。各結晶缶における条件は実施例1,2と同一条件であった。出口における結晶は平均粒径2200μm、CV値0.35、スラリー濃度30wtとなった。
【0034】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、連続操作での生産を可能となし、生産効率・エネルギー効率の改善を図りながら、連続化による砂糖結晶の粒度分布拡大を防止し、歩留を保つことができるようにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る連続晶析設備例を示すフロー図である。
【図2】 プロペラ型結晶缶の例を示す斜視図である。
【図3】 横型多段結晶缶の縦断面図である。
【図4】 横型多段結晶缶の横断面図である。
【符号の説明】
10…プロペラ型結晶缶、20…横型多段結晶缶。
Claims (4)
- 複数基の結晶缶を用い、種晶及び過飽和蔗糖溶液からなる結晶スラリーを上流側の結晶缶から下流側の結晶缶へ移しつつ、各結晶缶にて結晶を成長させる連続晶析方法であって、
缶内に結晶スラリーの循環流を形成するプロペラを一つまたは複数有するプロペラ型結晶缶に結晶スラリーを供給し、最初の結晶成長を行った後、
この結晶スラリーを3室以上の隔室を備えた横型多段結晶缶に供給し、結晶の成長度合いに応じて上流側の隔室から下流側の隔室へ結晶スラリーを順次移行させつつ、各隔室内で結晶を成長させ、
前記プロペラ型結晶缶内およびその下流側にて、結晶スラリーから粒度分級により微細結晶を抜き出し、
平均粒径450μmの種晶を、前記プロペラ型結晶缶による最初の結晶成長で平均粒径1500μm以上に成長させ、前記横型多段結晶缶による結晶成長で平均粒径2300μm以上に成長させる、ことを特徴とする製糖における連続晶析方法。 - 前記抜き出した微細結晶を、過飽和蔗糖溶液及び温水と混合し糖度調整により完全に溶解させたのち、この溶液を前記抜き出した位置またはその上流側若しくは下流側に戻す操作を行う、請求項1記載の製糖における連続晶析方法。
- 前記プロペラ型結晶缶内およびその下流側にて、結晶スラリーの粘度及び糖度を測定し、この測定結果に応じて、測定位置またはその上流側もしくは下流側にて結晶スラリーに温水を添加することにより結晶スラリー中の微細結晶を溶解させる、請求項1または2に記載の製糖における連続晶析方法。
- 複数基の結晶缶を備え、種晶及び過飽和蔗糖溶液からなる結晶スラリーを上流側の結晶缶から下流側の結晶缶へ移しつつ、各結晶缶にて結晶を成長させるように構成した連続晶析装置であって、
最初の結晶成長を行う結晶缶が、缶内に結晶スラリーの循環流を形成するプロペラを一つまたは複数有するプロペラ型結晶缶であり、
前記プロペラ型結晶缶から得られた結晶スラリーが供給されるのが3室以上の隔室を備えた横型多段結晶缶であり、
結晶の成長度合いに応じて上流側の隔室から下流側の隔室へ結晶スラリーを順次移行させつつ、各隔室内で結晶を成長させ、
前記プロペラ型結晶缶内およびその下流側にて、結晶スラリーから粒度分級により微細結晶を抜き出し、
平均粒径450μmの種晶を、前記プロペラ型結晶缶による最初の結晶成長で平均粒径1500μm以上に成長させ、前記横型多段結晶缶による結晶成長で平均粒径2300μm以上に成長させるように構成されている、ことを特徴とする製糖における連続晶析装置。
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