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JP4277357B2 - ノンハロゲン難燃性樹脂組成物とその応用製品の製造方法 - Google Patents

ノンハロゲン難燃性樹脂組成物とその応用製品の製造方法 Download PDF

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JP4277357B2
JP4277357B2 JP12547199A JP12547199A JP4277357B2 JP 4277357 B2 JP4277357 B2 JP 4277357B2 JP 12547199 A JP12547199 A JP 12547199A JP 12547199 A JP12547199 A JP 12547199A JP 4277357 B2 JP4277357 B2 JP 4277357B2
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清晃 森内
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼時にハロゲン化水素ガス等の有害ガスを発生せず、溶融時のトルクが低く押出等の加工性に優れており、しかも引張強さ等の機械的特性に優れるノンハロゲン難燃性樹脂組成物とそれを用いた難燃性絶縁電線、難燃性チューブの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の内部配線や自動車のワイヤーハーネスに用いる絶縁電線や、絶縁電線の接続部の絶縁保護やハーネスの結束に用いられるチューブ、粘着チューブの素材には、難燃性、機械的強度、成形加工性、コストなどの点から塩化ビニル(PVC)が適用されてきた。
しかしながら、環境問題に関する社会的関心の高まりを背景に、廃棄物処理や廃棄物のリサイクル等に関する法令が整備されつつあり、使用済のワイヤーハーネスの処理も問題となってきている。使用済のワイヤーハーネスの大部分は現在のところ、細かく裁断し、シュレッダーダストとして埋立処分されているが、埋立処分場での処理量は限界に達しつつあることや、減容のために焼却処分すると、塩化水素ガス等の有害ガスが発生する問題があり、環境負荷の小さいワイヤーハーネスの開発が種々検討されている。
【0003】
電子機器や自動車のワイヤーハーネスに適用される絶縁電線は、機器の発火事故に対する安全性の点から、例えば、米国のUL(Underwriters Laboratoriesinc.) 規格において、垂直燃焼性を有することが規定されており、一方、自動車のワイヤーハーネス用の電線においては、ISO規格で45°傾斜の燃焼試験に合格する難燃性が求められている。
このことから、ポリエチレンを初めとするポリオレフィン樹脂のノンハロゲン難燃化が従来から、種々検討されており、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物系の難燃剤をポリオレフィン樹脂中に配合した組成物がその代表例である。
【0004】
しかし、金属水酸化物系の難燃剤によるポリオレフィンの難燃化効果は低く、ポリオレフィン樹脂中に大量に配合しないと、上記の垂直燃焼性や45°傾斜の燃焼試験に合格する難燃性が得られず、その結果、引張強さ等の機械的物性が大幅に低下する問題があった。
絶縁体の機械的物性に関しては、電子機器用電線の場合は、UL規格等で引張強さが1.05kg/mm2 以上、伸び100%以上であることが求められ、このような問題を解決するものとして、例えば特許第2525968号に記載されているように、特定のケイ素系化合物を配合し、電離性放射線を照射することによって難燃性と機械的物性を両立したノンハロゲン難燃性樹脂組成物が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらのノンハロゲン難燃性樹脂組成物は、何れもポリオレフィン樹脂等の樹脂成分に水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物を多量に配合した組成物であり、溶融トルクが高くなって、押出成形等における成形加工性は従来のPVC組成物に比べると大幅に劣り、押出線速が上がらないという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる問題につき鋭意検討した結果、金属水酸化物系耕燃剤として特定のシラン化合物(A)による表面被覆比率(C)が、特定のシラン化合物を構成するRaがアルキル基又は活性基置換アルキル基の場合に夫々異なる特定範囲値となるように部分的に表面処理したものを用い、ポリオレフイン樹脂中に該部分的に表面処理した金属水酸化物を溶融混合する際に、さらに特定のシラン化合物(B)も添加して混練したコンパウンドを作製し、該コンパウンドを押出成形すれば、従来のノンハロゲン難燃性のポリオレフインコンパウンドよりも低トルクで押出成形が可能であり、成形後、電離性放射線の照射により架橋すれば、UL規格等で求められる機械的物性も満足することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は;
(1)エチレン共重合体100重量部に対し、下記一般式(A)で示されるシラン化合物による表面被覆比率(C)が、該一般式(A)で示されるシラン化合物を構成するRaがアルキル基である場合には0.1〜1.0重量%であり、Raが活性基置換アルキル基である場合には0.1〜1.8重量%なるように予め部分的に表面処理した金属水酸化物を100〜250重量部、及び一般式(B)で示されるシラン化合物を0.1〜10重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物。
ここで、一般式(A)で示されるシラン化合物は:
【化7】
Figure 0004277357
(ただしRaはアルキル基又は活性基置換アルキル基であり、X1 、X2 、X3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、X1 、X2 、X3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造を有する化合物であり、
一般式(B)で示されるシラン化合物は:
【化8】
Figure 0004277357
(ただし、Rbはアクリル基、メタクリル基又はアリル基を含有するアルキル基であり、X1 、X2 、X3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、
1 、X2 、X3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造
を有する化合物であ
(2)導体上にエチレン共重合体100重量部に対し、一般式(A)で示されるシラン化合物による表面被覆比率(C)が、該一般式(A)で示されるシラン化合物を構成するRaがアルキル基である場合には0.1〜1.0重量%であり、Raが活性基置換アルキル基である場合には0.1〜1.8重量%となるように予め部分的に表面処理した金属水酸化物を100〜250重量部、及び一般式(B)で示されるシラン化合物を0.1〜10重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物を被覆してなり、該樹脂組成物の被覆層を架橋してなる難燃性絶縁電線の製造方法。
ここで、一般式(A)で示されるシラン化合物は:
【化9】
Figure 0004277357
ただしRaはアルキル基又は活性基置換アルキル基であり、X 1 、X 2 、X 3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、X 1 、X 2 、X 3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造を有する化合物であり、
一般式(B)で示されるシラン化合物は
【化10】
Figure 0004277357
ただし、Rbはアクリル基、メタクリル基又はアリル基を含有するアルキル基であり、X 1 、X 2 、X 3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、
1 、X 2 、X 3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造
を有する化合物である。)
(3)エチレン共重合体100重量部に対し、一般式(A)で示されるシラン化合物による表面被覆比率(C)が、該一般式(A)で示されるシラン化合物を構成するRaがアルキル基である場合には0.1〜1.0重量%であり、Raが活性基置換アルキル基である場合には0.1〜1.8重量%となるように予め部分的に表面処理した金属水酸化物を100〜250重量部、及び一般式(B)で示されるシラン化合物を0.1〜10重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物をチューブ状に成形してなり、該チューブを架橋してなる難燃性チューブの製造方法。
ここで、一般式(A)で示されるシラン化合物は:
【化11】
Figure 0004277357
ただしRaはアルキル基又は活性基置換アルキル基であり、X 1 、X 2 、X 3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、X 1 、X 2 、X 3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造を有する化合物であり、
一般式(B)で示されるシラン化合物は
【化12】
Figure 0004277357
ただし、Rbはアクリル基、メタクリル基又はアリル基を含有するアルキル基であり、X 1 、X 2 、X 3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、
1 、X 2 、X 3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造
を有する化合物である。)
【0009】
以下に本発明を詳細に説明する。
〔1〕 難燃性樹脂組成物
本発明は、基本的に、エチレン共重合体100重量部に対し、下記一般式(A)で示されるシラン化合物による表面被覆比率(C)が、該一般式(A)で示されるシラン化合物を構成するRaがアルキル基である場合には0.1〜1.0重量%であり、Raが活性基置換アルキル基である場合には0.1〜1.8重量%なるように予め部分的に表面処理した金属水酸化物を100〜250重量部、及び一般式(B)で示されるシラン化合物を0.1〜10重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物に関する。
ここで、一般式(A)で示されるシラン化合物は:
【化13】
Figure 0004277357
(ただしRaはアルキル基又は活性基置換アルキル基であり、X1 、X2 、X3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、X1 、X2 、X3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造を有する化合物であり、
一般式(B)で示されるシラン化合物は:
【化14】
Figure 0004277357
(ただし、Rbはアクリル基、メタクリル基又はアリル基を含有するアルキル基であり、X1 、X2 、X3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、
1 、X2 、X3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造
を有する化合物であ
【0010】
(i) ポリオレフィン樹脂
本発明の難燃性樹脂組成物を構成するポリオレフィン樹脂、特にエチレン共重合体としては、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン系熱可塑性エラストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体などを例示でき、単一または混合物を使用できる。
【0011】
(ii)シラン化合物による金属水酸化物の部分的表面処理
エチレン共重合体に配合される金属水酸化物系難燃剤のシラン化合物による表面処理方法は、既知の方法により行うことができる。
例えば、所定量のシラン化合物をその濃度が0.1〜数%になるように水中に分散させ、必要に応じて適宜pHを調整した後、その中に所定量の金属水酸化物を投入し、攪拌してスラリー状とし、濾過後、加熱、乾燥することにより表面処理するのが好ましい。
金属水酸化物の表面のシラン化合物による被覆率に関しては、下記式(1)によるのが好ましく、上記の表面処理工程において添加するシラン化合物の量を変量すれば、シラン化合物(A)による金属水酸化物表面の被覆率(処理比率)を適宜調整することができる。
【0012】
【数1】
Figure 0004277357
使用するシラン化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシランや:
グリシジルプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ基又はアミノ基等の活性基置換のアルキルアルコキシシランを例示でき、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、グリシジルプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン等が好適に使用できる。
従って、シラン化合物を規定するRaとしは、メチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基、特に低級アルキル基や:
エポキシ基、アミノ基等の活性基置換のアルキル基等を挙げることができる。
【0013】
(iii)金属水酸化物のシラン化合物による表面被覆比率
金属水酸化物のシラン化合物による表面被覆比率に関しては、被覆比率を高めるほど、コンパウンドの溶融トルクは低下し、押出加工性の向上にとっては好ましくなる傾向が認められたが、電離放射線を照射した後の絶縁体の機械的物性に関しては、シラン化合物による表面被覆比率を上げて行くにつれて、引張強さは一旦向上し、更に被覆比率を高めて、全ての表面がシラン化合物で被覆すると、引張強さ等の機械的強さ等の機械的物性が低下する上に凸となるカーブを描くことが分かった。
従って、Raがアルキル基である一般式(A)で示されるシラン化合物による金属水酸化物表面の被覆比率は、0.1〜1.0重量%、好ましくは0.2〜0.8重量%であることが好ましく、
また、Raが活性基置換アルキル基である一般式(A)で示されるシラン化合物による金属水酸化物表面の被覆比率は、0.1〜1.8重量%、好ましくは0.2〜1.5重量%であることが好ましい。
該被覆比率がシラン化合物では0.1重量%未満であると溶融トルクの低減効果が不十分となり、一方シラン化合物では1.0重量%又は1.8重量%を越えると引張強さがUL規格の要求値、1.05kg/mm2 を下回ってしまうことになる。
【0014】
シラン化合物で部分的に表面処理した金属水酸化物の添加量は、エチレン共重合体100重量部に対し、100〜250重量部、好ましくは125〜200重量部である。
該金属水酸化物の添加量が100重量部未満では、難燃性不足となり、また250重量部を越えると押出加工性が著しく低下となる。
金属水酸化物としては特に制限されないが、例えば水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、アルミン酸カルシウム等を挙げることができるが、特に水酸化マグネシウム等の使用が好適である。
【0015】
(iv)シラン化合物(B)
シラン化合物(B) は、下記一般式(B) で表される化学構造を有する化合物である。
【化7】
Figure 0004277357
(ただし、Rb はアクリル基、メタクリル基又はアリル基を含有するアルキル基であり、X1 、X2 、X3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、X1 、X2 、X3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)
そのシラン化合物(B) の具体例としては、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメトキシプロピルジメチルメトキシシラン、N,N−ジアリルエチルトリメトキシシラン等を例示でき、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が好ましく使用できる。
【0016】
本発明において、シラン化合物(B)の添加量は、エチレン共重合体100重量部に対し、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部が必要である。 特に、ポリオレフィン系絶縁電線のUL規格値の1.05kg/mm2 を目安とすると、シラン化合物(B)の添加量が0.1未満では引張強さが低下となり、また、10重量部を越えると難燃性に悪影響を与える。
【0017】
(iv) その他の添加剤
さらに、本発明の難燃性樹脂組成物には、従来から使用されている各種の熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、酸化防止剤、着色剤、発泡剤、加工安定剤、有機性、無機性の各種充填剤などの添加剤を添加することができる。
(v)混合方式
本発明のノンハロゲン難燃性コンパウンドは、既知の混合装置、即ちオープンロールミキサー、バンバリーミキサー、加圧型ニーダー、二軸混合機等を用いることができ、ポリオレフィン樹脂、シラン化合物(A)で表面処理した金属水酸化物、シラン化合物(B) を夫々所定量で溶融混合することで作製することができる。
【0018】
〔II〕応用製品の製造方法
本発明の難燃性樹脂組成物の用途としては、それ自体難燃性、耐熱老化性に優れかつ初期抗張力、電気的特性も高いので、絶縁電線(含むケーブル)、絶縁チューブ等の応用製品に適用して有効であるとともに、高度の難燃性の要求される分野の各種成形部品などに有用である。
上記ノンハロゲン難燃性コンパウンドを溶融押出機に投入し、導体上に被覆したり、チューブ状に成形し、これらに加速電子線等の電離性放射線を照射して架橋すれば、機械的物性に優れた絶縁電線や絶縁チューブが得られる。
特に、熱収縮性絶縁チューブを製造するには、上記組成物をチューブ状に成形後、電子線などの電離線照射を施し、次いで、チューブの軟化点以上に加熱した状態で内圧を掛けるなどして、径方向に膨張し、冷却固定することにより製造される。
【0019】
ここで、電離性放射線量は3〜50Mrad、好ましくは5〜25Mradの照射線量に設定すれば良い。この照射線量が3Mrad以下では初期抗張力の改善効果が小さく、50Mrad以上の照射では初期抗張力が却って低下する。
さらに、電離放射線照射のプロセスで樹脂成分の架橋効率を高める促進剤を併用しても良い。
該架橋促進剤としては、例えばトリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エチングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートなどの分子内に複数個の不飽和結合分を有する単量体が好適に使用できる。
【0020】
【実施例】
本発明を以下の実施例により具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものでない。
〔(参考)実施例A1〜A4及び比較例A1〜A8〕
なお、各配合には、ステアリン酸0.5重量部、イルガノックス1010〔酸化防止剤;チバガイギー(株)製、商品名〕1.0重量部を共通に配合した。得られたペレットの溶融トルクをブラベンダートルクメーターを用いて、試験温度200℃、ローター回転数50rpmでの溶融トルクを測定した。
また、得られたペレットを熱プレス装置を用いて150℃で厚み1.0mmのシート状に成形し、加速電圧1MeVの電子線を200kGy照射し、引張試験(室温、引張速度100mm/分)を行って、引張強さと伸びを測定した。
【0021】
水酸化マグネシウム(*2〜5)は、*1の表面処理していない水酸化マグネシウムをトリメトキシメチルシラン〔Ra=アルキル基のシラン化合物(A) 〕で予め表面処理したものであり、その表面処理の比率は水酸化マグネシウム100重量%に対して夫々0.25、0.50、1.2、2.0重量%の重量比率で変化させたものである。
トリメトキシメチルシラン〔Ra=アルキル基のシラン化合物a〕による表面処理は、夫々の重量比率に対応するトリメトキシメチルシランを水中に分散させ、その中に表面処理していない水酸化マグネシウム(*1)を投入し、スラリー状にして室温で1時間攪拌後、水分を濾過して除去した後に120℃で10分間加熱する方法で行い、更に100℃で48時間乾燥させることにより表面処理ペレットを作製した。
【0022】
次に、表面処理していない水酸化マグネシウム(*1)、トリメトキシメチルシラン〔Ra=アルキル基のシラン化合物(A)〕で表面処理した水酸化マグネシウム(*2〜5)を用いて、表1、2に記載の配合表に従って、容量3Lの加圧型ニーダーを用いてペレット化しペレットとした。
それらの結果を表1、2にまとめた。
【0023】
【表1】
Figure 0004277357
【0024】
【表2】
Figure 0004277357
【0025】
(注)(*)酢酸ビニル含量=33重量%、メルトインデックス=1.0(190℃、2160g荷重)
(*1〜5)水酸化マグネシウム:平均粒径=0.8μm、比表面積=8m2 /g、シラン化合物=トリメトキシメチルシラン
(評価)
表1の(参考)実施例A1〜A4は、トリメトキシメチルシラン〔Ra=アルキル基のシラン化合物(A)〕で予め表面処理した水酸化マグネシウム(*2〜5)を夫々用いたものである。
まず、溶融トルクは水酸化マグネシウムのトリメトキシメチルシランによる表面処理比率が高いものの方が低下していく傾向が見られる。
表面処理していない水酸化マグネシウム(*1)を用いた表2の比較例A1、A2と比較して溶融トルクが低いことが分かる。
【0026】
一方、引張強さに関しては、0.2重量%のトリメトキシメチルシランで表面処理した水酸化マグネシウム(*2)を用いた表1の実施例A1の組成物は、表面処理していない水酸化マグネシウムを用いた表2の比較例A1の組成物より優れているが、表1の実施例A2、A3、参考実施例A4のように、水酸化マグネシウムのトリメトキシメチルシランによる表面処理比率を高めるほど、引張強さは低下して行き、表1の参考実施例A3、A4のものではUL規格を下回ってしまうことが分かった。
【0027】
また、表2の比較例A3〜A5のように、樹脂組成物の混合段階で、γ−アクロキシプロピルトリメトキシシラン〔シラン化合物(B) 〕を配合しない場合は、水酸化マグネシウムの種類によらず、引張強さはUL規格の要求値を下回ってしまうことが分かった。
更に、表2の比較例A6〜A8のように、樹脂組成物の混合段階で添加するシラン化合物として、シラン化合物(B) に該当しないビニルトリエトキシシランを配合したものでも、やはり引張強さはUL規格の要求値を下回ってしまうことが分かった。
【0028】
〔(参考)実施例B1〜B4〕
(参考)実施例A1〜A4に従う方法でペレットを作製し、同様にして評価を行い、その結果を表3、4にまとめた。
【表3】
Figure 0004277357
【0029】
【表4】
Figure 0004277357
【0030】
(注)(*)酢酸ビニル含量=40重量%、メルトインデックス=1.0(190℃、2160g荷重)
(*6〜9)水酸化マグネシウム:平均粒径=0.8μm、比表面積=8m2 /g、シラン化合物=トリエトキシメチルシラン
(評価)
表3の実施例B1、B2、参考実施例B3、B4は、水酸化マグネシウムとして、トリエトキシメチルシラン〔Ra=アルキル基のシラン化合物(A)〕で予め表面処理した水酸化マグネシウムを使用した配合系である。
先の(参考)実施例A1〜A4の結果と同様に、溶融トルクに関しては、トリエトキシメチルシラン〔Ra=アルキル基のシラン化合物(A)〕による表面処理比率が高い水酸化マグネシウムほど溶融トルクが低下する傾向が見られる。
【0031】
一方、引張強さに関しては、表3の実施例B1のトリエトキシメチルシランによる表面処理比率が0.2重量%の水酸化マグネシウムを用いたものは、未処理の水酸化マグネシウムを用いた表2の比較例A1に比べて引張強さが高いが、トリエトキシメチルシランによる表面処理比率が高くなるにつれて、引張強さは低下していき、表3の参考実施例B3のトリエトキシメチルシランによる表面処理比率が1・0重量%の水酸化マグネシウムを用いた配合や、表3の参考実施例B4のトリエトキシメチルシランによる表面処理比率が2.5重量%の水酸化マグネシウムを用いた配合では、引張強さがUL規格の要求値を下回ることが分かる。
【0032】
また、表4の比較例B3〜5のようにシラン化合物Bを配合せず、トリエトキシメチルシランによって表面処理した水酸化マグネシウムを単独で用いた配合系では、引張強さがUL規格の要求値を下回ることが分かる。
また、表4の比較例B6〜8のように、シラン化合物(B) 該当しないビニルトリエトキシシランを配合しても、やはり引張強さはUL規格の要求値を下回ってしまうことが分かる。
【0033】
〔(参考)実施例C1〜C4及び比較例C1〜C8〕
(参考)実施例A1〜A4に従う方法でペレットを作製し、同様にして評価を行い、その結果を表5、6にまとめた。
【表5】
Figure 0004277357
【0034】
【表6】
Figure 0004277357
【0035】
(注)(*)酢酸ビニル含量=40重量%、メルトインデックス=1.0(190℃、2160g荷重)
(*1〜5)水酸化アルミニウム:平均粒径=1.0μm、比表面積=5.4m2 /g、シラン化合物=トリメトキシメチルシラン
(評価)
表5の実施例C1、C2、参考実施例C3、C4は、水酸化アルミニウムを用いたものであり、表面処理していない水酸化アルミニウム(*1)をトリメトキシメチルシラン〔Ra=アルキル基のシラン化合物(A)〕で夫々0.20、0.50、1.2、2.0重量%の比率で予め表面処理した水酸化アルミニウムを用いたものである。
配合組成物の溶融トルクは水酸化アルミニウムのトリメトキシメチルシランによる表面処理比率が高いものの方が低下していく傾向が見られ、表面処理していない水酸化アルミニウム(*1)を用いた表6の比較例C1、C2の組成物と同等以上の特性を示すことが分かる。
【0036】
一方、引張強さに関しては、0.2重量%及び0.5重量%のトリメトキシメチルシランで夫々水酸化アルミニウムを用いた表5の実施例C1、C2の組成物が、表面処理していない水酸化アルミニウムを用いた表6の比較例C1、C2の組成物と同等以上の特性を示すが、表1の参考実施例A3、A4のように、トリメトキシメチルシランによる表面処理を高めた水酸化アルミニウムを用いると、却って引張強さは低下してゆき、表5の参考実施例C3、C4もUL規格の要求値を下回ってしまうことが分かる。
【0037】
また、表6の比較例C3〜C5のように、樹脂組成物の混合段階で、シラン化合物Bを配合しない場合は、水酸化アルミニウムとして予めトリメトキシメチルシラン〔Ra=アルキル基のシラン化合物(A)〕で表面処理したものを用いても、引張強さはUL規格の要求値を下回ってしまうことが分かる。
更に、表6の比較例C6〜C8のように、樹脂組成物の混合段階でシラン化合物Bに該当しないビニルトリエトキシシランを配合しても、やはり引張強さはUL規格の要求値を下回ってしまうことが分かる。
【0038】
〔(参考)実施例E1〜E4及び比較例C1〜C8〕
(参考)実施例A1〜A4に従う方法でペレットを作製し、同様にして評価を行い、その結果を表7、8にまとめた。
【表7】
Figure 0004277357
【0039】
(注)(*)酢酸ビニル含量=40重量%、メルトインデックス=1.0(190℃、2160g荷重)
(*1)水酸化マグネシウム:平均粒径=0.8μm、比表面積=8m2 /g、
(*14)平均粒径0.8μm、比表面積8m2 /g、グリシジルプロピルトリメトキシシラン処理比率0.25重量%
(*15)平均粒径0.8μm、比表面積8m2 /g、グリシジルプロピルトリメトキシシラン処理比率0.75重量%
(*16)平均粒径0.8μm、比表面積8m2 /g、グリシジルプロピルトリメトキシシラン処理比率1.5重量%
(*17)平均粒径0.8μm、比表面積8m2 /g、グリシジルプロピルトリメトキシシラン処理比率3.0重量%
【0040】
(評価)
表7の実施例E1〜E4は、水酸化マグネシウムとして、グリシジルプロピルトリメトキシシラン〔Ra=活性基置換のアルキル基のシラン化合物(A)〕で予め表面処理した水酸化マグネシウムを使用した配合系である。
溶融トルクに関しては、実施例A1〜A4の結果と同様に、グリシジルプロピルトリメトキシシランによる表面処理比率が高い水酸化マグネシウムほど溶融トルクが低下する傾向が見られる。
一方、引張強さに関しては、実施例E1のグリシジルプロピルトリメトキシシランによる表面処理比率が0.25重量%の水酸化マグネシウムを用いたものや、実施例E2のグリシジルプロピルトリメトキシシランによる表面処理比率が0.75重量%の水酸化マグネシウムを用いたものは、未処理の水酸化マグネシウムを用いた比較例A1と同等以上の引張強さが得られるが、グリシジルプロピルトリメトキシシランによる表面処理比率が高くなるにつれて引張強さは低下していき、実施例E4のグリシジルプロピルトリメトキシシランによる表面処理比率が3.0重量%の水酸化マグネシウムを用いた配合では、引張強さがUL規格の要求値を下回ることが分かる。
また、比較例E6〜E8のように、シラン化合物(B) 該当しないビニルトリエトキシシランを配合したものでも、やはり引張強さはUL規格の要求値を下回ってしまうことが分かる。
【0041】
表8の実施例F1〜F4は、水酸化マグネシウムとして、アミノプロピルトリメトキシシラン〔Ra=活性基置換のアルキル基のシラン化合物(A)〕で予め表面処理した水酸化マグネシウムを使用した配合系である。
溶融トルクに関しては、実施例A1〜A4の結果と同様に、アミノプロピルトリメトキシシランによる表面処理比率が高い水酸化マグネシウムほど溶融トルクが低下する傾向が見られる。
一方、引張強さに関しては、実施例F1のアミノプロピルトリメトキシシランによる表面処理比率が0.25重量%の水酸化マグネシウムを用いたものや、実施例F2のアミノプロピルトリメトキシシランによる表面処理比率が0.75重量%の水酸化マグネシウムを用いたものは、未処理の水酸化マグネシウムを用いた比較例A1と同等以上の引張強さが得られる。
しかし、アミノプロピルトリメトキシシランによる表面処理比率が高くなるにつれて引張強さは低下していき、実施例F4のグリシジルトリメトキシシランによる表面処理比率が3.0重量%の水酸化マグネシウムを用いた配合では、引張強さがUL規格の要求値を下回ることが分かる。
また、比較例F3〜F5のように、シラン化合物(B) を配合せず、アミノプロピルトリメトキシシランによって表面処理した水酸化マグネシウムを単独で用いた配合系では引張強さがUL規格の要求値を下回ることが分かる。
また、比較例F6〜F8のように、シラン化合物(B) に該当しないビニルトリエトキシシランを配合したものでも、やはり引張強さはUL規格の要求値を下回ってしまうことが分かる。
【0042】
【表8】
Figure 0004277357
【0043】
(注)(*)酢酸ビニル含量=40重量%、メルトインデックス=1.0(190℃、2160g荷重)
(*1)水酸化マグネシウム:平均粒径=0.8μm、比表面積=8m2 /g、
(*18)平均粒径0.8μm、比表面積8m2 /g、アミノプロピルトリメトキシシラン処理比率0.25重量%
(*19)平均粒径0.8μm、比表面積8m2 /g、アミノプロピルトリメトキシシラン処理比率0.75重量%
(*20)平均粒径0.8μm、比表面積8m2 /g、アミノプロピルトリメトキシシラン処理比率1.5重量%
(*21)平均粒径0.8μm、比表面積8m2 /g、アミノプロピルトリメトキシシラン処理比率3.0重量%
【0044】
<絶縁電線の実施例>
実施例A2の配合組成物と比較例A1の配合組成物を単軸押出機(バレル径40mmφ、L/D=24、フルフライトスクリュー、圧縮比2.5、ダイス径0.8mmφ)を使用して、0.8φの軟銅単線導体上に厚さ0.4mmで押出被覆し、主モーター電流値を一定にした場合の押出線速を比較した。
主モーター電流値が40Aになるスクリュー回転数に設定した場合、実施例A2の配合組成物の押出線速は75m/分であったのに対し、比較例A1の配合組成物を用いた場合の押出線速は55m/分であった。
また、主モーター電流値が90Aになるように、スクリュー回転数を設定した場合、実施例A2の配合組成物の押出線速は180m/分であったのに対して、比較例A1の配合組成物を用いた場合の押出線速は130m/分であり、実施例A2の配合を用いた方が押出加工における生産性が向上することが分かった。
【0045】
実施例2の配合組成物を用いて180m/分で押出被覆した絶縁電線、比較例A1の配合組成物を用いて130m/分で押出被覆した絶縁電線に、加速電圧2MeVの電子線を夫々200kGy照射し、架橋絶縁電線を得た。
架橋絶縁電線の絶縁体の引張強さと伸びを夫々測定した結果、実施例A2の配合組成物を用いた絶縁体の引張強さが1.5kg/mm2 、伸び200%であり、比較例A1の配合組成物を用いた絶縁体の引張強さが1.3kg/mm2 、伸び190%であり、実施例A2の配合組成物を用いた絶縁体の方が引張強さが大きく機械的物性が優れていることが分かった。
【0046】
即ち、表面処理していない水酸化マグネシウムを使用して、混練時にシラン化合物(B) 添加した配合組成物では、それからの絶縁体の物性は優れているものの、押出加工性に問題があり、予めシラン化合物で部分的に表面処理した水酸化マグネシウムを使用して混練時にシラン化合物(B) 配合した配合組成の場合にのに、押出加工性も良好で、出来上がった製品の物性も優れていることが分かった。
【0047】
<絶縁チューブの実施例>
実施例B2の配合組成物、比較例B1の配合組成物を単軸押出機(バレル径40mmφ、L/D=24、フルフライトスクリュー、圧縮比2.5、ポイント径0.8mmφ)を使用して、内径3.0mmφ、厚み0.50mmでチューブ状に押出成形し、主モーター電流値を一定にした場合の押出線速を比較した。
主モーター電流値が30Aになるスクリュー回転数に設定した場合、実施例B2の配合組成物の押出線速は45m/分であったのに対し、比較例B1の配合組成物を用いた場合の押出線速は31m/分であった。
また、主モーター電流値が60Aになるようにスクリュー回転数を設定した場合、実施例B2の配合組成物の押出線速は88m/分であったのに対し、比較例B1の配合組成物の押出線速は63m/分であり、実施例B2の配合組成物を用いた方が押出加工性における生産性が向上することが分かった。
【0048】
実施例B2の配合組成物を用いて88m/分で押出したチューブ、比較例B1の配合組成物を用いて63m/分で押出したチューブに、加速電圧2MeVの電子線を夫々200kGy照射し、架橋絶縁チューブを得た。
架橋絶縁チューブの引張強さと伸びを夫々測定した結果、実施例B2の配合組成物を用いたチューブは引張強さが1.4kg/mm2 、伸びが270%であり、比較例B1の配合組成物を用いた絶縁体は引張強さが1.3kg/mm2 、伸びが240%であり、実施例B2の配合組成物を用いたチューブの方が引張強さも伸びも大きく、機械的物性が優れていることが分かった。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、ノンハロゲン難燃性樹脂組成物の押出加工性における生産性を向上でき、しかも引張強さや伸びといった機械的物性に優れるノンハロゲン難燃性の絶縁電線や絶縁チューブが得られ、電子機器や自動車分野に適用する絶縁電線や絶縁チューブの製造分野における利用価値は非常に高い。

Claims (3)

  1. エチレン共重合体100重量部に対し、下記一般式(A)で示されるシラン化合物による表面被覆比率(C)が、該一般式(A)で示されるシラン化合物を構成するRaがアルキル基である場合には0.1〜1.0重量%であり、Raが活性基置換アルキル基である場合には0.1〜1.8重量%なるように予め部分的に表面処理した金属水酸化物を100〜250重量部、及び一般式(B)で示されるシラン化合物を0.1〜10重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物。
    ここで、一般式(A)で示されるシラン化合物は:
    Figure 0004277357
    (ただしRaはアルキル基又は活性基置換アルキル基であり、X1 、X2 、X3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、X1 、X2 、X3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造を有する化合物であり、
    一般式(B)で示されるシラン化合物は:
    Figure 0004277357
    (ただし、Rbはアクリル基、メタクリル基又はアリル基を含有するアルキル基であり、X1 、X2 、X3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、
    1 、X2 、X3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造
    を有する化合物であ
  2. 導体上にエチレン共重合体100重量部に対し、一般式(A)で示されるシラン化合物による表面被覆比率(C)が、該一般式(A)で示されるシラン化合物を構成するRaがアルキル基である場合には0.1〜1.0重量%であり、Raが活性基置換アルキル基である場合には0.1〜1.8重量%となるように予め部分的に表面処理した金属水酸化物を100〜250重量部、及び一般式(B)で示されるシラン化合物を0.1〜10重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物を被覆してなり、該樹脂組成物の被覆層を架橋してなる難燃性絶縁電線の製造方法。
    ここで、一般式(A)で示されるシラン化合物は:
    Figure 0004277357
    ただしRaはアルキル基又は活性基置換アルキル基であり、X 1 、X 2 、X 3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、X 1 、X 2 、X 3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造を有する化合物であり、
    一般式(B)で示されるシラン化合物は
    Figure 0004277357
    ただし、Rbはアクリル基、メタクリル基又はアリル基を含有するアルキル基であり、X 1 、X 2 、X 3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、
    1 、X 2 、X 3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造
    を有する化合物である。)
  3. エチレン共重合体100重量部に対し、一般式(A)で示されるシラン化合物による表面被覆比率(C)が、該一般式(A)で示されるシラン化合物を構成するRaがアルキル基である場合には0.1〜1.0重量%であり、Raが活性基置換アルキル基である場合には0.1〜1.8重量%となるように予め部分的に表面処理した金属水酸化物を100〜250重量部、及び一般式(B)で示されるシラン化合物を0.1〜10重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物をチューブ状に成形してなり、該チューブを架橋してなる難燃性チューブの製造方法。
    ここで、一般式(A)で示されるシラン化合物は:
    Figure 0004277357
    ただしRaはアルキル基又は活性基置換アルキル基であり、X 1 、X 2 、X 3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、X 1 、X 2 、X 3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造を有する化合物であり、
    一般式(B)で示されるシラン化合物は
    Figure 0004277357
    ただし、Rbはアクリル基、メタクリル基又はアリル基を含有するアルキル基であり、X 1 、X 2 、X 3 はアルコキシ基、アルキル基からなる群から選ばれ、
    1 、X 2 、X 3 の少なくとも1つがアルコキシ基である)で表される化学構造
    を有する化合物である。)
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