JP4276724B2 - 光学素子およびその製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学素子およびその製造方法に関し、特に好適にはCCD等を用いた撮像装置や、液晶等を用いたディスプレイに用いるのに好適なマイクロレンズアレイおよび反射板ならびにそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から用いられている光学素子のうち、特にマイクロレンズあるいはマイクロレンズを規則的に配置して構成したマイクロレンズアレイは、ファインオプティクス、その他の分野において利用されており、例えば液晶ディスプレイを構成する部品として、またビデオカメラなどに用いられる電荷結合型固体撮像素子(CCD)に隣接する部品としての需要が高まっている。
【0003】
このようなマイクロレンズの製造方法としては、例えば特開平3−21901号公報および特開平5−164904号公報に記載のように、マスクを介したエッチングによって透明な熱変形樹脂パターンを得た後に、熱変形樹脂パターンを加熱により変形させてマイクロレンズを形成する方法が知られている。しかしながらこの方法は、エッチングの進行が等方性である等の理由のため微細レンズの形成が困難であり、レンズの焦点距離の調整に制約があるうえ、工程が複雑であった。
【0004】
マイクロレンズの別の製造方法として、例えば特開平2−165932号公報に記載のように、透明基板上にレンズ用組成物を小滴として吐出した後に硬化させることによってマイクロレンズアレイを形成する方法も知られている。しかしながら、この方法は透明基板とレンズ用組成物との接触角によってレンズ形状が制約されるため、焦点距離を調節することが難しかった。また特定の接触角を得るためには特定の臨界表面エネルギーをもつレンズ用組成物を選択しなければならず、材料選択の幅が狭かった。また接触面の形状は円形に限られ、多角形パターンの接触面を持つことはできなかった。また従来はレンズの焦点距離を短くする、つまり曲率あるいはアスペクト比を高めようとすると、レンズ用組成物と支持体とを反発させなくてはならないので、接着力が悪化する問題点があり、高アスペクト比のレンズを得ることが困難であった。
【0005】
さらに特開平2−282702号公報には、従来のフォトレジストによるレンズアレイ形成法を繰り返して積層することにより曲率の高いレンズを形成する方法が開示されている。しかしながら、この方法は、加熱工程が必要であり、この加熱工程において積層物を溶融させるので、レンズの高さや底面形状が一定しない問題点があった。また、1つのレンズ内に反射防止層、散乱防止層など異なる材料を積層したうえで、均一のレンズを形成することが困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の課題を解決するものであって、本発明の目的は、アスペクト比が高い光学素子を提供すること、あるいは異なる特性を有する複数の層からなる光学素子を提供すること、ならびにそのような光学素子を簡単な工程で製造する方法を提供しようとすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決する光学素子の製造方法を検討したところ、濡れ性の違いによるパターンの特定の濡れ性を有する部位に光学素子組成物層を積層することによって製造できることを見出し本発明を完成させた。
【0008】
したがって本発明の光学素子の製造方法は、濡れ性の違いによるパターンの特定の濡れ性を有する部位に第1光学素子形成用組成物をコーティング法によって付着させる工程と、前記第1光学素子形成用組成物を硬化させて第1光学素子組成物層を得る工程と、前記第1光学素子組成物層と、第1光学素子組成物層がない部分との濡れ性の違いを利用して、前記第1光学素子組成物層上のみに、第2光学素子形成用組成物をコーティング法によって付着させる工程と、前記第2光学素子形成用組成物を硬化させて第2光学素子組成物層を得る工程を少なくとも含むことを特徴とする方法である。
【0009】
また、本発明の光学素子は濡れ性の違いによるパターンの特定の濡れ性を有する部位に、同じ材料または異なる材料が少なくとも2層以上積層されて形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
製造手順
図1を参照しながら本発明の光学素子の製造方法の一例を説明する。濡れ性の異なるパターン(臨界表面エネルギーの高い部分11および臨界表面エネルギーの低い部分12)を有する支持体13を光学素子形成用原料を含む液体14(本明細書では、光学素子形成用組成物14ともいう)に浸し、引き上げると光学素子形成用組成物14が臨界表面エネルギーの高い部分11のみに付着する。次いで、臨界表面エネルギーの低い濡れ性の低い部分の濡れ性を変化させない方法により、第1光学素子形成用組成物を硬化装置15を用いて硬化させ、硬化した光学素子形成用組成物16(本明細書においては、光学素子組成物層16ともいう)を有する支持体を再び光学素子形成用組成物14に浸し、引き上げると第2光学素子形成用組成物14が第1光学素子組成物層上に付着する。次いで、臨界表面エネルギーの低い濡れ性の低い部分の濡れ性を変化させないように、第2光学素子形成用組成物を硬化装置15を用いて硬化させる。この浸漬と硬化を所望の回数繰り返すことにより、所望の数だけ積層された光学素子17を製造することができる。
【0011】
図2は、このような製造方法を用い、具体的にマイクロレンズ(光学素子)を形成した場合の一例を示す断面図である。支持体23上に臨界表面エネルギーの高い部分である光触媒含有層(露光部)21、臨界表面エネルギーの低い部分である光触媒含有層(未露光部)22が形成され、露光部21上に第1光学素子組成物層24、第2光学素子組成物層25、第3光学素子組成物層26が形成されている。
【0012】
付着方法
本発明の光学素子の製造方法において、光学素子形成用組成物はコーティング法によって付着させる。この際、第1光学素子形成用組成物を付着させる部位は、濡れ性の違いによるパターンの特定の濡れ性を有する部位、好ましくは濡れ性が変化して、臨界表面エネルギーが高まり光学素子形成用組成物との濡れ性が高まった部分に付着させる。第2光学素子用組成物以降は、第1光学素子組成物層と第1光学素子組成物層が形成されなかった部分との濡れ性の違いを利用して、例えば、第2光学素子形成用組成物と第1光学素子組成物層との濡れ性を利用して、あるいは第2光学素子形成用組成物と第1光学素子組成物層が形成されなかった部分との反発性を利用して、第1光学素子組成物層上のみに第2光学素子形成用組成物を付着させることができる。
【0013】
この付着は、2層以上であれば何層行ってもよく、所望の数の層を積層することができる。この場合、3層目以上の層は、好ましくは第1光学素子組成物層(第1光学素子組成物層の上には第2第3などの光学素子組成物層が形成されている)の上のみに形成することができる。しかしながら、3層目以上の層、好ましくは最上層は、第1光学素子組成物層のない部分を含め全面に形成してもよい。
【0014】
本発明の方法における光学素子形成用組成物の付着法であるコーティング法とは、ディップコーティング法、ビードコーティング法、ノズル吐出法などが挙げられる。
【0015】
このうちディップコーティング法は、例えば図1に示す方法であり、具体的には、濡れ性の異なるパターンを有する支持体13を光学素子形成用組成物14に浸し、支持体13を引き上げることにより濡れ性の異なるパターンを有する支持体13に光学素子形成用組成物14を付着させて持ち上げ、時間の経過とともに光学素子形成用組成物14を重力によって下方に流れ落とし、平衡状態となった残存光学素子形成用組成物14を高臨界表面エネルギー部分11のみに最終的に付着させるという方法が挙げられる。
【0016】
硬化方法
本発明の方法においては、第1光学素子組成物層部分と第1光学素子組成物層とが形成されていない部分との濡れ性の違いを大きくして、第1光学素子組成物層部分にのみ第2光学素子形成用組成物を付着させる。したがって、好ましくは、第1光学素子形成用組成物を硬化させる方法を、第1光学素子形成用組成物が付着しなかった表面の濡れ性を変化させない方法とする。
【0017】
濡れ性の違いによるパターンが光触媒を用いて形成されている場合は、光触媒作用を発現しない方法、例えば、窒素雰囲気で硬化する方法、光触媒を作用させない光を用いて硬化する方法、特定条件での熱硬化法を用いることができる。さらに具体的には例えば、禁酸素雰囲気下における紫外線照射を用いる硬化方法、好ましくは禁酸素雰囲気下におけるEB(エレクトロンビーム)照射を用いる硬化方法、可視光線照射を用いる硬化方法、および酸化重合を用いる硬化方法を挙げることができる。
【0018】
このような、光学素子形成用組成物が付着しなかった表面の濡れ性を変化させない硬化方法は、好ましくは第1層だけではなく、積層するすべての層の硬化に用いることができる。しかしながら、積層する最上層の硬化は、濡れ性を変化させる硬化方法でもよく、また、最上層その他の層を全面形成する場合は、その全面形成する層の1層下の層の硬化においては、濡れ性を変化させる硬化方法でもよい。
【0019】
積層材料の種類
本発明の光学素子において、積層される材料は、第1層、第2層およびそれ以上の層が同一組成物であってもよく、異なる組成物であってもよい(なお、本明細書においてはパターン形成面あるいは光触媒含有層に近い層から順に第1層、第2層、第3層と表現し、あるいは、パターン形成面に近い層を下層、遠い面を上層と表現する)。異なる組成物を積層する場合であっても、すべて異なる材料であってもよいが、部分的に同一材料を用いてもよい。
【0020】
異なる材料を積層する場合はどのような組み合わせであってもよいが、例えば、屈折率の異なる材料を用いて積層する、最上層に反射防止材料を積層する、最上層に反射材料を積層することなどが挙げられる。このような積層を行うことにより、例えば反射防止効果付きマイクロレンズアレイ、反射板などを製造できる。この場合、好ましくは反射防止層または反射層は第1光学素子組成物層の形成されていない部分を含め全面に形成することができる。
【0021】
光学素子
本発明において光学素子とは、光の透過または反射によって、光学的機能を奏する素子であれば限定されないが、具体的には例えば、マイクロレンズ、マイクロレンズアレイ、反射板、および散乱板などを挙げることができる。
【0022】
濡れ性の違いによるパターン
(濡れ性)
本発明における濡れ性の違いによるパターンを有する表面とは、その表面に光学素子を形成するための材料を含む液体(本明細書において、光学素子形成用組成物ともいう)が付着しやすい部分と付着しにくい部分に区別される濡れ性の違いを有するものである。このように区別される表面を有していれば、特に濡れ性を示す数値は限定されない。
【0023】
本発明において濡れ性は、飽和炭化水素系の液体などの分散力成分のみを有する液体、水などの水素結合を持つ液体、およびそれ以外の分散力成分と極性成分を持つヨウ化メチレンなどの液体の接触角、または固体表面の表面自由エネルギー、固体表面の臨界表面張力などで評価できる。本発明を限定するものではないが、一例としては本発明に用いる濡れ性の高い部分は、例えば70dyne/cm以上、濡れ性の低い部分は、例えば30dyne/cm以下であることができる。
【0024】
(濡れ性変化方法)
濡れ性を変化させ、パターンを形成する方法は、表面を改質する方法、表面に濡れ性の異なる被膜を部分的に形成する方法、表面の被膜を部分的に除去し濡れ性の異なる部分を形成する方法、表面全体に被膜を形成しその被膜を部分的に改質する方法などがあげられ、特に限定されない。
【0025】
このうち好ましい方法は、表面全体に被膜を形成しその被膜を部分的に改質する方法であり、特に、表面全体に光照射によって濡れ性が変化する光触媒含有層を形成し、光照射によってパターンを形成することが好ましい。この方法は、現像が必要ない、パターン形成時に転写や除去にともなうゴミが出ない、大きな段差なく濡れ性の異なる部分が形成できる、材料が安価である等の利点をもち、微細な光学素子を精度良く大量生産を行うことができる点で優れている。
【0026】
(パターン形状)
光学素子形成用組成物を付着させる部分は、濡れ性が変化した部分または変化しなかった部分のいずれであることもできるが、典型的には、濡れ性が変化した部分である。そのパターン形状は、光学素子を形成できるものであれば特に限定されない。好ましくは、光学素子形成用組成物を付着させるパターン形状は、正方形、円、正六角形などであることができる。
【0027】
光学素子形成用組成物を付着させる部分の個数は限定されないが、好ましくは多数の付着部分を規則的に設けることが好ましい。
【0028】
パターンの大きさは、用途に応じて適宜設計できる。本発明の光学素子の製造方法は、微細な光学素子を形成できる点にも特徴があり、微小なものとしては例えば直径2μmの大きさであることができる。
【0029】
また、光学素子形成用組成物付着部と非付着部との面積比も限定されないが、例えば10000:1〜1:10000であることができる。
【0030】
光触媒含有層
(濡れ性変化の原理)
本発明の好適態様においては、光の照射によって近傍の物質(バインダーなど)に化学変化を起こすことが可能な光触媒を用いて、光照射を受けた部分に濡れ性の違いによるパターンを形成することができる。本発明の好適態様の光触媒による作用機構は、必ずしも明確なものではないが、光の照射によって光触媒に生成したキャリアが、バインダーなどの化学構造を直接変化させ、あるいは酸素、水の存在下で生じた活性酸素種によってバインダーなどの化学構造を変化させることにより、表面の濡れ性が変化すると考えられる。
【0031】
本発明の好適態様では、光触媒により、バインダーの一部である有機基や添加剤の酸化、分解などの作用を用いて、光照射部の濡れ性を変化させて高臨界表面エネルギー化し、非照射部分との濡れ性に大きな差を生じさせ、パターン情報を記録する。
【0032】
(光触媒材料)
本発明に好適に用いられる光触媒材料としては、例えば酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化すず(SnO2)・チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)・酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi2O3)、酸化鉄(Fe2O3)のような金属酸化物を挙げることができるが、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタンは、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定であり、毒性もなく、入手も容易である点で有利である。
【0033】
光触媒としての酸化チタンにおいては、アナターゼ型とルチル型のいずれも使用することができるが、アナターゼ型酸化チタンが好ましい。具体的には例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業(株)、STS−02、平均結晶子径7nm)、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(日産化学、TA−15、平均結晶子径12nm)を挙げることができる。
【0034】
光触媒含有層中の光触媒の量は、5重量%〜60重量%であることが好ましく、20重量%〜40重量%であることがより好ましい。
【0035】
(バインダー成分)
本発明の好適態様において光触媒含有層に用いられるバインダーは、好ましくは主骨格が前記光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものであり、例えば、(1)ゾルゲル反応等によりクロロまたはアルコキシシラン等を加水分解、重縮合して大きな強度を発揮するオルガノポリシロキサン、あるいは(2)撥水性や撥油性に優れた反応性シリコーンを架橋したオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
【0036】
前記(1)の場合、一般式YnSiX4−n(n=0〜3)で表される珪素化合物の1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解化合物が主体であることができる。前記一般式では、Yは例えばアルキル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アミノ基またはエポキシ基であることができ、Xは例えばハロゲン、メトキシル基、エトキシル基、またはアセチル基であることができる。
【0037】
具体的には、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルトリブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロルシラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキシルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デシルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブトキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリクロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキシシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフルオロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;および、それらの部分加水分解物;およびそれらの混合物を挙げることができる。
【0038】
また、バインダーとして、特に好ましくはフルオロアルキル基を含有するポリシロキサンを用いることができ、具体的には、下記のフルオロアルキルシランのの1種または2種以上の加水分解縮合物、共加水分解縮合物が挙げられ、また、一般にフッ素系シランカップリング剤として知られているものを使用してもよい。
【0039】
CF3(CF2)3CH2CH2Si(OCH3)3
CF3(CF2)5CH2CH2Si(OCH3)3
CF3(CF2)7CH2CH2Si(OCH3)3
CF3(CF2)9CH2CH2Si(OCH3)3
(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2Si(OCH3)3
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH2Si(OCH3)3
(CF3)2CF(CF2)8CH2CH2Si(OCH3)3
CF3(C6H4)C2H4Si(OCH3)3
CF3(CF2)3(C6H4)C2H4Si(OCH3)3
CF3(CF2)5(C6H4)C2H4Si(OCH3)3
CF3(CF2)7(C6H4)C2H4Si(OCH3)3
CF3(CF2)3CH2CH2SiCH3(OCH3)2
CF3(CF2)5CH2CH2SiCH3(OCH3)2
CF3(CF2)7CH2CH2SiCH3(OCH3)2
CF3(CF2)9CH2CH2SiCH3(OCH3)2
(CF3)2CF(CF2)4CH2CH2SiCH3(OCH3)2
(CF3)2CF(CF2)6CH2CH2SiCH3(OCH3)2
(CF3)2CF(CF2)8CH2CH2SiCH3(OCH3)2
CF3(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2
CF3(CF2)3(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2
CF3(CF2)5(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2
CF3(CF2)7(C6H4)C2H4SiCH3(OCH3)2
CF3(CF2)3CH2CH2Si(OCH2CH3)3
CF3(CF2)5CH2CH2Si(OCH2CH3)3
CF3(CF2)7CH2CH2Si(OCH2CH3)3
CF3(CF2)9CH2CH2Si(OCH2CH3)3
CF3(CF2)7SO2N(C2H5)C2H4CH2Si(OCH3)3
上記のようなフルオロアルキル基を含有するポリシロキサンをバインダーとして用いることにより、光触媒含有層の非光照射部の撥水性および撥油性が大きく向上し、光学素子形成用組成物または重合開始剤などの付着を妨げる機能を発現する。
【0040】
前記(2)の反応性シリコーンとしては、下記一般式で表される骨格を持つ化合物を挙げることができる。
【0041】
−(Si(R1)(R2)O)n−
ただし、nは2以上の整数、R1、R2はそれぞれ炭素数1〜10の置換もしくは非置換のアルキル、アルケニル、アリールあるいはシアノアルキル基であることができる。好ましくは全体の40モル%以下がビニル、フェニル、ハロゲン化フェニルであることができる。また、R1および/またはR2がメチル基であるものが臨界表面エネルギーが最も小さくなるので好ましく、好ましくはメチル基が60モル%以上であり、鎖末端または側鎖には、分子鎖中に少なくとも1個以上の水酸基などの反応性基を有する。
【0042】
また、前記のオルガノポリシロキサンとともにジメチルポリシロキサンのような架橋反応を起こさない安定なオルガノシリコン化合物をバインダーに混合してもよい。
【0043】
(光触媒含有層に用いるその他の成分)
本発明に好適に用いられる光触媒含有層には、未露光部の濡れ性を低下させるため界面活性剤を含有させることができる。この界面活性剤は光触媒により分解除去されるものであれば限定されないが、具体的には、好ましくは例えば日本サーファクタント工業製:NIKKOL BL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水素系の界面活性剤、デュポン社製:ZONYL FSN、FSO、旭硝子製:サーフロンS−141、145、大日本インキ製:メガファックF−141、144、ネオス製:フタージェントF−200、F251、ダイキン工業製:ユニダインDS−401、402、スリーエム製:フロラードFC−170、176等のフッ素系あるいはシリコーン系の非イオン界面活性剤を挙げることができる。また、カチオン系、アニオン系、両性界面活性剤を用いることもできる。
【0044】
また、本発明に好適に用いられる光触媒含有層には、他の成分、例えば、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ナイロン、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリロニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマーを含むことができる。
【0045】
(光触媒含有層の形成方法)
光触媒含有層の形成方法は特に限定されないが、例えば光触媒を含んだ塗布液を、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコートなどの方法により基材に塗布して形成することができる。また結合剤として紫外線硬化型の成分を含有している場合には、紫外線を照射して硬化処理を行うことにより、基材上に光触媒を含有した組成物の層を形成することができる。
【0046】
光触媒等を含む塗布液を用いる場合に、塗布液に使用することができる溶剤としては、特に限定されないが、例えばエタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤を挙げることができる。
【0047】
(光触媒を作用させる照射光線)
光触媒を作用させるための照射光線は、光触媒を励起することができれば限定されない。このようなものとしては紫外線、可視光線、赤外線の他、これらの光線よりもさらに短波長または長波長の電磁波、放射線であることができる。
【0048】
例えば光触媒として、アナターゼ型チタニアを用いる場合は、励起波長が380nm以下にあるので、光触媒の励起は紫外線により行うことができる。このような紫外線を発するものとしては水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマレーザー、その他の紫外線光源を使用することができ、照度、照射量等を変えることにより、膜表面の濡れ性を変化させることができる。
【0049】
マイクロレンズ
(マイクロレンズを形成する材料)
本発明の光学素子の好適態様としては、具体的にはマイクロレンズを挙げることができる。このマイクロレンズを構成する材料は、液状のものとして付着させた後に硬化することができ、硬化後は用途に応じたマイクロレンズとして機能できる透明材料であれば特に限定されない。
【0050】
このような材料としては、例えば光硬化性樹脂と光重合開始剤との組み合わせ、および熱硬化性樹脂などが挙げられる。このうち紫外線硬化樹脂などの光硬化性樹脂は硬化が容易かつ迅速である点、硬化時にマイクロレンズ形成材料および支持体などが高温とならない点などで好ましい。このような材料としては具体的には例えば次のものが挙げられる。
【0051】
(1)光硬化性樹脂組成物
本発明に好適に用いられる光硬化性樹脂組成物としては可視光域に透明性の高いものが挙げられる。ここでいう光硬化性樹脂組成物とは少なくとも1個以上の官能基を有し、光重合開始剤に硬化エネルギー線を照射することにより発生するイオンまたはラジカルによりイオン重合、ラジカル重合を行い分子量の増加や架橋構造の形成を行うモノマーやオリゴマーなどである。ここでいう官能基とは、ビニル基、カルボキシル基、水酸基などの反応の原因となる原子団または結合様式である。
【0052】
このようなモノマー、オリゴマーとしては、不飽和ポリエステル型、エンチオール型、アクリル型等があげられる、硬化速度、物性選択の幅の広さからアクリル型が好ましい。アクリル型の代表例を以下に示す。
【0053】
(1−1)単官能基のもの
2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルEO付加物アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン付加物、2−フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールEO付加物アクリレート、ノニルフェノールEO付加物にカプロラクトン付加したアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フルフリルアルコールのカプロラクトン付加物アクリレート、アクリロイルモルホリン、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリレート、3−メチル−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリレート等。
【0054】
(1−2)多官能基のもの
ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、ヒドロキシピバルアルデヒドとトリメチロールプロパンのアセタール化合物のジアクリレート、2,2−ビス[4−(アクリロイロキシジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロイロキシジエトキシ)フェニル]メタン、水添ビスフェノールエチレンオキサイド付加物のジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパンプロビレンオキサイド付加物トリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加物トリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートペンタアクリレート混合物、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物アクリレート、トリス(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、2−アクリロイロキシエチルホスフェート等。
【0055】
(2)光重合開始剤
本発明で使用される光重合開始剤は特に限定されるものではなく公知のものから選んで使用できる。代表例としては以下のものがあげられる。
【0056】
(2−1)カルボニル化合物
アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、ミヒラーケトン系、ベンジル系、ベンゾイン系、ベンゾインエーテル系、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインベンゾエート系、α−アシロキシムエステル等
(2−2)イオウ化合物
テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類等
(2−3)リン系化合物
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィノキシド等
(3)熱可塑性樹脂組成物
可視光域に透明性の高い熱可塑性樹脂組成物、透明性の他に屈折率、分散特性、複屈折率などの光学的特性に優れたものが好ましい。代表例としては、ポリカーボネイト、ポリメチルメタクリレート、メチルフタレート単独重合体または共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ジエチレングリコールビスアリルカーボネイト、アクリロニトリル・スチレン共重合体、メチルメタクリレート・スチレン共重合体、ポリ(−4−メチルペンテン−1)等が挙げられる。
【0057】
(マイクロレンズ形成用組成物)
マイクロレンズを形成するための原料を含む液体(本明細書において、マイクロレンズ形成用組成物ともいう)は上記のようなマイクロレンズを形成するための原料が含まれているものであれば特に限定されない。
【0058】
マイクロレンズ形成用組成物の形態としては、モノマーと重合開始剤とからなる液体、モノマーと重合開始剤とが溶解または分散しているもの、オリゴマーと重合開始剤からなる液体、オリゴマーと重合開始剤とが溶解または分散しているもの、モノマーおよびオリゴマーと重合開始剤とが溶解または分散しているものが挙げられる。
【0059】
(マイクロレンズ形成用組成物付着部分)
本発明の好適態様のマイクロレンズの製造方法において、マイクロレンズ形成用組成物は、表面の濡れ性の違いによるパターンのいずれの部分に付着させてもよい。換言すれば、表面の濡れ性を変化させた部分に付着させてもよく、または変化させなかった部分に付着させてもよいが、好ましくは濡れ性を変化させた部分、光触媒含有層であれば濡れ性が向上した部分に付着させる。
【0060】
具体的な一例としては、濡れ性が高い部分もしくは親水性部分に付着させる、または濡れ性が低い部分もしくは低臨界表面エネルギー部分に付着させることができる。低臨界表面エネルギー部分にマイクロレンズ形成用組成物を付着させる場合は、好ましくは高臨界表面エネルギー部分を予め湿し水によって被覆して、マイクロレンズ形成用組成物と高臨界表面エネルギー部分が直接接触しないようにして低臨界表面エネルギー部分に付着させることができる。
【0061】
(マイクロレンズアスペクト比の調整)
本発明の好適態様のマイクロレンズの製造方法の大きな特徴の一つは、積層回数を調節することにより、マイクロレンズの焦点距離を調整すること、すなわちアスペクト比を変化させることが極めて容易にできること、および高いアスペクト比のものまで製造することができることである。ここで本発明におけるアスペクト比とは、底面が円形の凸レンズ形状物で説明すれば、高さ/底面の直径の値で示される値であり、光学素子が凸レンズであれば、アスペクト比が高いものほど焦点距離が短いレンズとなる。本発明の好適態様の光学素子においては、アスペクト比は、例えば0.1〜0.5、より好ましくは0.3〜0.5、さらに好ましくは0.38〜0.5とすることができる。
【0062】
(マイクロレンズアレイ)
本発明の好適態様のマイクロレンズの製造方法においては、好適にはマイクロレンズを規則的に配置させてマイクロレンズアレイを製造する。このマイクロレンズアレイの配列および底面の形状は、濡れ性の違いによるパターンに対応しているので、マイクロレンズの位置および形状の精度は高いものとなっている。また、濡れ性の高い部分にのみマイクロレンズ用組成物を付着させることができるため、密着性がより強固となり、より強度の高いマイクロレンズが製造できる。また、接触面は円形のみでなく、多角形の形状にデザインすることができるので、円形レンズに比べ、レンズ形状物以外の部分の面積を小さくすることが可能であり、開口率の高いマイクロレンズアレイを容易に製造できる。
【0063】
(異なる材料を積層したマイクロレンズ)
異なる特性をもつ樹脂を積層する場合、同じ樹脂を複数回積層したときとは異なる機能を有するマイクロレンズを作成することが可能である。例えば、1層目のコーティングを屈折率n2の樹脂にて行い、これを硬化しマイクロレンズとし、2層目のコーティングを屈折率n1の樹脂にて膜厚dにて行い硬化した場合、n1<n2であれば、波長λ=4*n1dに反射率の極小値をもつ反射防止膜つきマイクロレンズを形成することができる。
【0064】
光線反射素子
本発明の光学素子の別の好適態様としては、光線反射素子を挙げることができる。このような光線反射素子としては、例えば、反射板、散乱板、特に、液晶ディスプレーのバックライトを導く導光板を挙げることができる。
【0065】
このような光線反射素子の製造方法は、本発明の範囲内であれば特に限定されないが、例えば、前記の方法によりマイクロレンズあるいはマイクロレンズアレイを形成した後、その表面に反射層を設けることにより製造することができる。この場合、下地となるマイクロレンズ形状物の材料は、上記のマイクロレンズ材料に限らず、不透明材料であってもよい。さらに、このマイクロレンズ形状物の材料自体が所望の光線を反射するものであれば、反射層がなくてもよい。
【0066】
本発明の好適態様の反射板は液晶ディスプレーに使用されるエッジライト方式のバックライトの導光板などに使用することができ、現状のものよりも輝度が高く、均一で、視野角制限の少ない照明が可能となる。
【0067】
(反射層形成方法)
反射層を構成する材料は、必要とする光線を反射できるものであれば特に限定されないが、例えば各種金属材料、特にアルミニウム、銀、金などを挙げることができる。このような金属層からなる反射層の形成方法は特に限定されないが、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、無電界めっき溶液法、電界めっき溶液法、コーティング法などの方法を用いることができる。
【0068】
支持体
本発明において、前記濡れ性のちがいによる表面を有する表面、好ましくは光触媒含有層は、支持体上に形成されていてもよい。この支持体を構成する材料は、それ自体またはその上に層を形成して表面に濡れ性の違いによるパターンを形成することができ、かつ、光学素子を形成できるものであれば特に限定されない。支持体は有色不透明のものであってもよいが、光学素子がマイクロレンズである場合、支持体に無色あるいは有色の透明材料を用い光透過性の支持体とすると、後の工程でレンズを支持体からとりはずす必要がなく、マイクロレンズアレイの製造に大いに有効である。このような支持体の材料としては、一般にマイクロレンズアレイの製造に用いられているものであれば限定されず、無機材料、有機材料のいずれであってもよく、例えば好ましくは、ソーダガラス、石英ガラス、光学ガラス、(HOYA(株)製BSC7など)、電子工学用ガラス(無アルカリガラスなど)および透光性セラミックス、ポリカーボネート、メチルメタクリレート単重合体または共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンなどのプラスチックフィルム、プラスチックシートなどを挙げることができる。
【0069】
支持体の形状、厚みは、用途に応じて変化させることができ、通常用いられている形態であることができる。
【0070】
原版からの複製方法
本発明の光学素子を原版として型を製造し、その型に基いてさらに光学素子を形成することもできる。この方法は、光学素子製造工程が制約でき、光学素子の材料の制約から解放され、自由度が高い光学素子の製造方法である。また、この方法によれば、光学素子の生産性をさらに高めることができる。
【0071】
図3は、本発明の光学素子を原版として型を製造し、その型に基いてさらに光学素子を複製する方法の一例を説明する図である。この例では、図3(a)に示すように光学素子原版31から金属製の型32をおこす。次いで図3(b)に示すように、この金属製型32を取り付けた転写ドラム33と、紫外線硬化樹脂槽34と紫外線照射装置35を有する複製装置36にフィルム支持体37を取り付けて、紫外線硬化樹脂を含んだ金属製型32とフィルム支持体37を密着させながら紫外線照射を行い硬化させる工程を、転写ドラム33を回転させることにより、フィルム支持体上にレンズ形状を有する光学素子を連続的に複製することができる。光学素子の複製後は切断器具38で切断することにより、所望の寸法の光学素子とすることができる。
【0072】
遮光層
本発明の好適態様のマイクロレンズには、好適には遮光層を設けることができる。この遮光層は、マイクロレンズの位置および形状に対応して形成されたものであり、マイクロレンズ周囲の不要な光線がマイクロレンズに入射しないように設けられるものである。遮光層は、より好ましくはマイクロレンズアレイに設けられる。
【0073】
本発明の好適態様においては、遮光層の形成方法は限定されないが、好ましくはこの遮光層の形成も前記のように光学素子の形成と同様に濡れ性の違いを用いて形成する。具体的には、透明支持体のレンズを形成しない側である裏面に、レンズパターンに対応した遮光層パターンを形成するための濡れ性の違いによるパターンを形成し、支持体の遮光層パターンの特定の濡れ性を有する部位に遮光層形成用組成物を付着させ、遮光層形成用組成物を硬化させることにより遮光層を有するレンズを製造する。
【0074】
遮光層を形成する材料としては一般的なものであれば特に限定されないが、例えばカーボンブラックを含有するアクリル系熱可塑性樹脂よりなる塗材を用いて形成される遮光性樹脂薄膜などが挙げられる。
【0075】
撮像装置への利用
本発明の好適態様であるマイクロレンズアレイは、撮像装置の光感度を高めるために、例えばCCDといった撮像素子に隣接または密着する部品として好適に用いることができる。この場合、好ましくは迷光によるコントラスト低下等といった特性への悪影響を避ける等の理由により、遮光層を設けることが好ましい。また光の透過性を高めるため、あるいは光の干渉による光触媒含有層の発色を防止するため等の理由により、光触媒含有層を薄くすることが好ましく、好適には厚み1μm以下、より好ましくは0.2μm以下とする。
【0076】
ディスプレイ
本発明の好適態様であるマイクロレンズアレイは、目視者方向への輝度を高めるために、例えば液晶ディスプレイなどのディスプレイに隣接または密着する部品として好適に用いることができる。この場合、好ましくは室内照明や太陽光など周囲の外光の影響を抑え表示画質を向上させるために遮光層を設けることが好ましい。また、光の透過性を高めるため、光の干渉による光触媒含有層の発色を防止するため等の理由により光触媒含有層を薄くすることが好ましく、好適には厚み1μm以下、より好ましくは0.2μm以下とする。
【0077】
【実施例】
実施例1
(光触媒含有膜形成)
イソプロピルアルコール3g、オルガノシロキサン(東芝シリコーンTSL8113)0.4g、フルオロアルコキシシランMF−160E(トーケムプロダクツ)0.3g、光触媒無機コーティング剤ST−K01(石原産業)2gを混合した。この溶液をスピンコーティング法により、石英ガラス透明支持体上に塗布した。これを150℃の温度で10分間乾燥することにより、加水分解、重縮合反応を進行させ、光触媒がオルガノポリシロキサン中に強固に固定された、膜厚0.1μmの透明な層を得ることができた。この光触媒含有層上に水銀ランプにて30mW/cm2の照度で30秒間、マスクを介してパターン露光した。この結果、露光部、未露光部で濡れ性の異なるパターンが形成された。水に対する接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)CA−Z型)により測定した結果、未露光部の水の接触角は142°、露光部の水の接触角は10°以下であった。
【0078】
実施例2
(樹脂積層法・窒素雰囲気下硬化)
石英ガラス透明支持体上に、実施例1記載の光触媒含有層をスピンコーティング法により塗布し、膜厚0.1μmの透明な層を形成した。
【0079】
開口部直径40μmの円形パターンが50μmピッチに施されたマイクロレンズアレイ作成用ネガ型フォトマスクを介し、石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層に、水銀ランプにて30mW/cm2の照度で30秒間パターン露光した。
【0080】
この結果、石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層に、露光部、未露光部で濡れ性の異なるパターンが形成された。
【0081】
紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレートモノマー:日本化薬製KAYARADPEG400DA)1000g、硬化開始剤(チバスペシャリティケミカルズ製ダロキュア1173)50gを混合し、3分間攪拌した。得られた混合液をディップコーターにて、0.1mm/secの速度にて上記の石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層上に全面塗布したところ、露光部分(直径40μmの円形パターン部分)のみに混合液が付着し、レンズ形状となった。これを窒素雰囲気下において水銀ランプにより30mW/cm2の照度で3秒間露光したところ、直径40μm、高さ1μmのレンズアレイ形状物となった。
【0082】
この石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層上に形成されたレンズアレイ形状物に対し、前記紫外線硬化型モノマー混合液を再度同条件にて塗布、硬化を繰り返したところ、繰り返す毎にレンズ形状物の高さが上昇し、5回繰り返すことにより直径40μm、高さ10μmのマイクロレンズアレイを得た。
【0083】
図4は実施例2における塗布・硬化回数(積層数)とレンズ形状物の高さの関係を示すグラフである。重ね塗りを繰り返し積層することで、レンズ形状物の高さが高まり、アスペクト比が上昇したことが分かる。
【0084】
実施例3
(樹脂積層法・可視光硬化)
石英ガラス透明支持体上に、実施例1記載の光触媒含有層をスピンコーティング法により塗布し、膜厚0.1μmの透明な層を形成した。
【0085】
開口部直径40μmの円形パターンが50μmピッチに施されたマイクロレンズアレイ作成用ネガ型フォトマスクを介し、石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層に、水銀ランプにて30mW/cm2の照度で30秒間パターン露光した。
【0086】
この結果、石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層に、露光部、未露光部で濡れ性の異なるパターンが形成された。
【0087】
紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレートモノマー:日本化薬製KAYARADPEG400DA)1000g、硬化開始剤(チバスペシャリティケミカルズ製ルシリンTPO)50gを混合し、3分間攪拌した。得られた混合液をディップコーターにて、0.1mm/secの速度にて上記の石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層上に全面塗布したところ、露光部分(直径40μmの円形パターン部分)のみに混合液が付着し、レンズ形状となった。これを380nm以下の光を遮断するフィルタを介して水銀ランプにより30mW/cm2の照度で3秒間露光したところ、直径40μm、高さ1μmのレンズアレイ形状物となった。
【0088】
この石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層上に形成されたレンズアレイ形状物に対し、前記紫外線硬化型モノマー混合液を再度同条件にて塗布、硬化を繰り返したところ、繰り返す毎にレンズ形状物の高さが上昇し、5回繰り返すことにより直径40μm、高さ2.5μmのマイクロレンズアレイを得た。
【0089】
図5は実施例3における塗布・硬化回数(積層数)とレンズ形状物の高さの関係を示すグラフである。重ね塗りを繰り返し積層することで、レンズ形状物の高さが高まり、アスペクト比が上昇したことが分かる。
【0090】
実施例4
(樹脂積層法・反射防止機能付きマイクロレンズアレイ)
石英ガラス透明支持体上に、実施例1記載の光触媒含有層をスピンコーティング法により塗布し、膜厚0.1μmの透明な層を形成した。
【0091】
開口部直径40μmの円形パターンが50μmピッチに施されたマイクロレンズアレイ作成用ネガ型フォトマスクを介し、石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層に、水銀ランプにて30mW/cm2の照度で30秒間パターン露光した。
【0092】
この結果、石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層に、露光部、未露光部で濡れ性の異なるパターンが形成された。
【0093】
紫外線硬化型モノマー(単官能アクリレートモノマー:日本化薬製KAYARADR−128H、n20 D=1.527)1000g、硬化開始剤(チバスペシャリティケミカルズ製ダロキュア1173)50gを混合し、3分間攪拌した。得られた混合液をディップコーターにて、0.1mm/secの速度にて上記の石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層上に全面塗布したところ、露光部分(直径40μmの円形パターン部分)のみに混合液が付着し、レンズ形状となった。これを窒素雰囲気下において水銀ランプにより30mW/cm2の照度で3秒間露光したところ、直径40μm、高さ2μmのレンズアレイ形状物となった。
【0094】
紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレートモノマー:日本化薬製KAYARADNPGDA、n20 D=1.452)1000g、硬化開始剤(チバスペシャリティケミカルズ製ダロキュア1173)50gを混合し、3分間攪拌した。得られた混合液をディップコーターにて、0.02mm/secの速度にて、上記レンズアレイ形状物が形成された支持体上に塗布したところ、レンズアレイ部分のみにモノマーが膜厚0.2μmにて付着した。これを窒素雰囲気下において水銀ランプにより30mW/cm2の照度で3秒間露光したところ、直径40μm、高さ2.2μmのレンズアレイ形状物となった。
【0095】
2層目の樹脂をコーティングしないレンズアレイと比較し、可視光域で平均2%の反射率低減が見られた。
【0096】
比較例1
(紫外線露光による全面濡れ)
石英ガラス透明支持体上に、実施例1記載の光触媒含有層をスピンコーティング法により塗布し、膜厚0.1μmの透明な層を形成した。
【0097】
開口部直径40μmの円形パターンが50μmピッチに施されたマイクロレンズアレイ作成用ネガ型フォトマスクを介し、石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層に、水銀ランプにて30mW/cm2の照度で30秒間パターン露光した。
【0098】
この結果、石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層に、露光部、未露光部で濡れ性の異なるパターンが形成された。
【0099】
紫外線硬化型モノマー(2官能アクリレートモノマー:日本化薬製KAYARADPEG400DA)1000g、硬化開始剤(チバスペシャリティケミカルズ製ダロキュア1173)50gを混合し、3分間攪拌した。得られた混合液をディップコーターにて、0.1mm/secの速度にて上記の石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層上に全面塗布したところ、露光部分(直径40μmの円形パターン部分)のみに混合液が付着し、レンズ形状となった。これを大気中にて水銀ランプにより30mW/cm2の照度で10秒間露光したところ、直径40μm、高さ1μmのレンズアレイ形状物となった。
【0100】
この石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層上に形成されたレンズアレイ形状物に対し、前記紫外線硬化型モノマー混合液を再度同条件にて塗布したところ、紫外線モノマー混合液はパターニングされることなく石英ガラス透明支持体上の光触媒含有層上全体に濡れ広がり、レンズアレイの高さを上昇させることはできなかった。
【0101】
【発明の効果】
本発明によって、アスペクト比が高い光学素子を提供すること、あるいは異なる特性を有する複数の層からなる光学素子を提供すること、ならびにそのような光学素子を簡単な工程で製造する方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の光学素子の製造手順の具体例を説明する図である。
【図2】図2は、本発明の光学素子であるマイクロレンズの具体例の断面図である。
【図3】図3は、本発明の光学素子を原版として、型を作り、本発明の光学素子の複製を製造する方法を説明する図である。
【図4】図4は、実施例2における積層回数と凸レンズ形状物の高さとの関係を示すグラフである。
【図5】図5は、実施例3における積層回数と凸レンズ形状物の高さとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
11、21 高臨界表面エネルギー部分
12、22 低臨界表面エネルギー部分
13、23 支持体
14 光学素子形成用組成物
15 硬化装置
16 光学素子組成物層
17 光学素子
24 第1光学素子組成物層
25 第2光学素子組成物層
26 第3光学素子組成物層
31 光学素子原版
32 金属製型
33 転写ドラム
34 紫外線硬化樹脂槽
35 紫外線照射装置
36 複製装置
37 フィルム支持体
38 切断器具
Claims (23)
- 濡れ性の違いによるパターンの特定の濡れ性を有する部位に第1光学素子形成用組成物をコーティング法によって付着させる工程と、
前記第1光学素子形成用組成物を硬化させて第1光学素子組成物層を得る工程と、
前記第1光学素子組成物層と、第1光学素子組成物層がない部分との濡れ性の違いを利用して、前記第1光学素子組成物層上のみに、第2光学素子形成用組成物をコーティング法によって付着させる工程と、
前記第2光学素子形成用組成物を硬化させて第2光学素子組成物層を得る工程、を少なくとも含み、
前記濡れ性の違いによるパターンが、光触媒含有層に光を照射することによって形成されたものであることを特徴とする、光学素子の製造方法。 - 前記第2光学素子組成物層上のみに、さらに前記第2光学素子組成物層の形成と同様の工程を繰り返すことによって、複数の光学素子組成物層を形成する、請求項1に記載の光学素子の製造方法。
- 前記第1光学素子形成用組成物と、前記第2光学素子形成用組成物とが同一組成物である、請求項1に記載の光学素子の製造方法。
- 前記第1光学素子形成用組成物と、前記第2光学素子形成用組成物とが異なる組成物である、請求項1に記載の光学素子の製造方法。
- 前記光触媒含有層が、少なくとも光触媒作用を有する金属酸化物と、バインダー成分とを含むものであって、前記光触媒含有層の光照射により濡れ性が変化した部位上に、前記第1光学素子形成用組成物を付着させる、請求項1に記載の光学素子の製造方法。
- 前記濡れ性の違いによるパターンが、透明支持体上に形成されたものである、請求項1に記載の光学素子の製造方法。
- 前記第1光学素子形成用組成物を硬化させる方法が、前記第1光学素子形成用組成物が付着しなかった表面の濡れ性を変化させない方法である、請求項1に記載の光学素子の製造方法。
- さらに第2光学素子形成用組成物より上層の前記光学素子形成用組成物を硬化させる方法が、前記光学素子形成用組成物が付着しなかった表面の濡れ性を変化させない方法である、請求項7に記載の光学素子の製造方法。
- 前記光学素子形成用組成物を硬化させる方法が、禁酸素雰囲気下における紫外線照射を用いる硬化方法である、請求項7または8に記載の光学素子の製造方法。
- 前記光学素子形成用組成物を硬化させる方法が、禁酸素雰囲気下におけるEB照射を用いる硬化方法である、請求項7または8に記載の光学素子の製造方法。
- 前記光学素子形成用組成物を硬化させる方法が、可視光線照射を用いる硬化方法である、請求項7または8に記載の光学素子の製造方法。
- 前記光学素子形成用組成物を硬化させる方法が、酸化重合を用いる硬化方法である、請求項7または8に記載の光学素子の製造方法。
- 請求項1に記載の光学素子の製造方法によって製造した光学素子を、原版として複製することにより、光学素子を製造する方法。
- 光触媒含有層上に、同じ材料または異なる材料が少なくとも2層以上積層されて形成されていることを特徴とする、光学素子。
- 前記光触媒含有層の光照射により濡れ性が変化した部位上に、同じ材料または異なる材料が少なくとも2層以上積層されて形成されている、請求項14に記載の光学素子。
- 前記濡れ性の違いによるパターンが、透明支持体上に形成されたものである、請求項14に記載の光学素子。
- 前記光学素子がレンズである、請求項14に記載の光学素子。
- 前記光学素子がマイクロレンズである、請求項14に記載の光学素子。
- 前記光学素子がマイクロレンズアレイである、請求項14に記載の光学素子。
- 前記光学素子が、少なくとも2種類以上の屈折率の異なる材料を積層したものである、請求項14に記載の光学素子。
- 前記光学素子の最上層に積層された材料が、反射防止材料である、請求項14に記載の光学素子。
- 前記光学素子が、反射防止効果付きマイクロレンズアレイである、請求項21に記載の光学素子。
- 前記光学素子の最上層に積層された材料が、光反射材料である、請求項14に記載の光学素子。
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