JP4269767B2 - 光電変換装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光素子をパッケージに実装した光電変換装置の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、熱硬化型樹脂からなる接着剤により受光素子をパッケージに接着する場合でも、受光素子の反り量を小さく抑えることができる光電変換装置の製造方法、及び光電変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビデオカメラや電子カメラが広く一般に普及しており、これらのカメラには、CCD型やMOS型の2次元固体撮像素子が使用されている。最近の固体撮像素子として、カラーフィルタ、マイクロレンズアレイをその表面に有するものが製造されており、このような固体撮像素子は、少ない光量でもカラー画像を生成することが可能である。固体撮像素子は、耐久性を向上させ、又取り扱いを容易にするためにパッケージに実装されて使用される。
【0003】
以下、固体撮像素子のような受光素子(光電変換素子)、及びこのような受光素子用の一般的なパッケージの概略構成を示す。図8は、受光素子用のパッケージを示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。なお、(a)においては透明ガラスカバー、及び遮光板の図示を省略している。図8から理解されるように、受光素子用のパッケージは大きく分けて、受光素子21を収納する収納容器22と、これを封止するための透明ガラスカバー23から成る。
【0004】
収納容器22の中央には凹部が設けられている。これは、受光素子21を収納し固定するためのものであり、キャビティ部24と称されている。キャビティ部24の外周には内部端子25が配置され、端子26と電気的に接続されている。
【0005】
受光素子21には、入射光を光電変換して信号電荷を生成する受光領域27と、信号電荷に対応する電気信号を出力するための接続電極28が配置されている。
【0006】
受光素子21は、キャビティ部24内の所定位置に接着される。そして、受光素子21の接続電極28と、収納容器22の内部端子25とが、金属細線29によって電気的に接続される。このため、受光素子21から出力された電気信号は、接続電極28、金属細線29、内部端子25の順に通って端子26に導かれる。
【0007】
金属細線29で接続された後、収納容器22は、光を透過する透明ガラスカバー23で封止される。これは、受光素子21を機械的な衝撃や酸素等による劣化から保護するためである。また、場合によっては接続電極28を含む受光素子21の周辺部と金属細線29及び内部端子25の上部に相当する透明ガラスカバー23の外周部、又は下部には、黒色顔料や金黒などによる光吸収層または、黒色に塗装された遮光板30が形成されている。
【0008】
この光吸収層、又は遮光板30は遮光膜として働き、パッケージの外部から受光素子21の周辺部や端部に光が直接入射するのを防止したり、入射光が金属細線29を照射し、その散乱光が発生するのを防止する。また、光を吸収する性質があるので、入射光が受光素子21の表面で反射してこの反射光が迷光となって透明ガラスカバー23の内側表面で反射し、再度受光素子21の周辺部や端部に入射するのを防止する。これらの直接入射光、散乱光、反射光は、受光素子21が生成する電気信号に対してノイズとして作用する。従って、光吸収層又は遮光板30は、ノイズを低減するために形成されているといえる。なお、ノイズとして作用する光をここでは迷光と称する。
【0009】
このように、受光素子用パッケージは、収納容器22に受光素子21を収納し、透明ガラスカバー23にて封止することにより、外部酸素の侵入防止とそれによる受光素子耐久性向上、及び、不必要な光の侵入防止とそれによるノイズの低減という目的を合わせ持つ。
【0010】
なお、ここでは、一般的な受光素子を搭載するパッケージにて説明した。しかし、受光素子を固体撮像素子に置き換えて、これをパッケージに搭載し封止すれば固体撮像装置となる。固体撮像素子がパッケージに実装された状態のものを、本明細書では固体撮像装置と称する。この場合、上記の受光領域は、有効画素が配列される部位に相当する。又、一般的な受光素子をパッケージに収納したものを、本明細書では光電変換装置と称する。
【0011】
半導体プロセスにより素子を形成されたウェハはまず、ダイシングテープに裏面より貼り付け、ダイシング工程により各チップに切り分けられる。次に、ダイボンド工程により、パッケージ上に切り分けられた各チップをダイボンドする。パッケージにチップをダイボンドする際には、ディスペンサや転写ピンにより接着剤をパッケージに塗布し、その上に、コレットで吸着したチップを搬送して接着する。使用する接着剤はエポキシ樹脂が一般的であり、導電性を持たせるために銀ペーストを混入したタイプで、熱硬化型のものが広く使われている。熱硬化は、クリーンオーブンにて約150℃の熱を加えて、1〜3時間熱処理することにより行われる。
【0012】
具体的には、ダイシングテープ上の各素子を突き上げピンによりそれぞれ突き上げながら、ピックアップ用コレットにより、素子を拾い上げる。同時にパッケージのダイアタッチ面上には素子を接着する為の樹脂を転写ピンにより転写する。又は、ディスペンサにより、樹脂を塗布する。この際に、樹脂の塗布される形状を、転写ピンの形状、又は、ディスペンサの塗布パターンにより、自在に制御することが可能である。転写ピンにより形状制御されるパターンは転写パターン、ディスペンサの塗布により形状制御されるパターンを塗布パターンと呼ばれるが、本明細書においては、これらの両者をはじめ、他のどのような手段により塗布されるパターンであっても、これらを併せて塗布パターンと呼ぶ。上記転写ピン又はディスペンサにより形状を制御された樹脂上に、ダイボンドコレットにより素子を搬送し、パッケージに接着する。以上の工程をダイボンド工程という。その後、オーブンにて熱処理され接着剤を硬化し、素子はパッケージに固着される。
【0013】
固体撮像装置を更にカメラに組み込む場合には、カメラレンズと撮像面の光学軸合わせを行う必要があり、そのためには撮像面の中心と光学軸を一致させ、更に、光学軸に対して撮像面が垂直になるように調節する必要がある。
【0014】
しかし、撮像面にある一定以上の反りや歪みが発生すると、カメラレンズから固体撮像素子面全体に撮像画像が結像する際に、特に撮像面端部での焦点位置がずれる等の現象が発生し、撮像面画面全体に亘ってピントを合わせることができなくなって、画質の低下を招く。特に、近年撮像面が大面積化するに従って、パッケージ実装後の固体撮像素子面の反り量が大きくなり、固体撮像素子面の反りや歪みが画質劣化を招く可能性がより高まっている。このような理由により、固体撮像素子面の反り量が実装歩留低下に与える影響は益々顕在化しており、それ故に、これら固体撮像素子の実装工程における固体撮像素子面の反り量の制御の重要度が増している。
【0015】
ここで、固体撮像素子面の反り量の定義について図9に基づいて説明する。図9において、31は素子用パッケージである。32は固体撮像素子、33は固体撮像素子の表面を平面で近似したときの最小二乗平面、34は反り量である。この固体撮像素子32と素子用パッケージ31の間にダイボンド樹脂が塗布され、両者は接着されている。反りの測定に際しては、固体撮像素子32上の黒点で示される9点の空間座標を計測し、その全9点から、固体撮像素子32表面の最小二乗平面33を求めると共に、この最小二乗平面33からの各測定点の距離を求めて、その最大値と最小値の差を反り量34として定義する。
【0016】
測定点は、例えば以下のようにする。素子の有効領域、又は固体撮像素子の場合には有効画素領域の中心と周辺8点で、周辺8点は有効(画素)領域最外周辺から0.5mm又は、中心から最外周辺までの距離の5%以内のどちらか短い方の領域に均等に配置した位置とする。このように、固体撮像素子32の有効(画素)領域になるべく近い点で、かつ固体撮像素子32の有効(画素)領域の周辺の点と、固体撮像素子32の有効(画素)領域の中心を測定することにより、撮像に影響を与える固体撮像素子32の有効(画素)領域部分の反りを測定することができる。
【0017】
特に熱硬化型のダイボンド樹脂を用いて固体撮像素子とパッケージを接着すると、各部材の熱膨張係数、ヤング率、ポアソン比の違いにより反りが発生する。そして、例えば、固体撮像素子に対して、熱硬化型ダイボンド樹脂、及びパッケージの熱膨張係数が大きく、更に、パッケージのヤング率が大きく、すなわち、剛性が高いと、図9に示すような、固体撮像素子32面の中心が盛り上がるような反りが発生する。
【0018】
固体撮像装置の製造工程は、主として、受け入れ検査(電気測定等)→ダイシング→ダイボンド→熱処理→ワイヤボンド→カバーガラスによる封止の一連の工程から成り、使用する接着剤やベーク等の工程によって熱処理を必要とする場合が多い。特にダイボンド後の接着剤の硬化に熱処理が入る場合には150℃前後の熱処理が必要となる。
【0019】
このような熱処理を避けるために、速硬化型ダイボンド樹脂で低温硬化型のものが開発されているが、ポットライフが短く、使用中に粘度変化が起こり、一定のダイボンド樹脂の塗布が困難になるという問題が発生する。また、ポットライフの短い樹脂は温度管理を厳重に行う必要があり、特に量産時には温度管理の制約のために製造ライン管理の負担が大きくなる。
【0020】
以上のような問題を解決する手段として、低応力接着剤を使用する等の方法が既に公知であり、例えば、特開平5−70756号公報には、ポットライフが長く、無溶剤で低温・短時間硬化が可能で、ダイボンド工程のインライン化が達成でき、大型チップでも高信頼性の低応力接着剤樹脂組成の開示がなされている。
【0021】
このような室温硬化タイプのものでは熱処理が不用で、熱による応力が生じないが、熱硬化型樹脂を用いる場合に比して接着に時間がかかり、量産ラインでは適用できない。更に、封止されたパッケージ内での脱ガスの可能性も高く、ケミカルクリーン対応が充分に成されていないという問題も残る。また、接着剤の弾性率を低くして接着・熱処理による硬化後の応力を低減するタイプの接着剤も有り、大型チップと銅など、熱膨張係数が大きく異なるもの同士の接着に適したものも有る。しかし、このような低応力タイプの接着剤は市場がまだ小さく、流通量も少ないことから、単価が高いという問題がある。また、応力を完全に吸収できるわけでは無く、チップのサイズや組み合わせによってはチップの反りや歪みを生じる可能性がある。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、接着時に受光素子の反りが発生しないような接着剤の開発は進められているものの、未だ量産ラインに適したものは開発されておらず、熱硬化型樹脂による接着を使用するのが主流である。しかしながら、樹脂を熱硬化させるために必要な熱処理に伴う反りの発生を抑える方法が、開発されていないのが実情であった。
【0023】
前述のように、受光素子(固体撮像素子)に反りが発生すると、撮像時の画質の劣化を招くので、光電変換装置の最終的な出荷検査において反り量を測定し、ある一定量を超えた光電変換装置については不良品として出荷しないようにしている。しかし、このような方法では、製品歩留の低下を招くことが避けられない。
【0024】
また、反り量を抑制しようとして、熱膨張係数の低いパッケージ、例えば窒化アルミニウム等を導入すると、従来のアルミナのものに比べて単価が上がる。また、従来使用されている透明カバーガラスの熱膨張係数がアルミナに近いため、透明カバーガラスにより封止する際に、透明カバーガラス封止工程でのパッケージとガラスとの熱膨張係数の差による透明カバーガラスの反りや歪みを増大させるという問題が発生する。
【0025】
この透明カバーガラスは光学板ガラスであり、この板ガラスにある一定量を超えた反りや歪みが生じると、撮像された画像の歪みや画質劣化をもたらす。更に、パッケージと透明カバーガラスの熱膨張係数の不一致は、封止後のガラスの接着不良やガラスの割れ等を引き起こし、封止されたパッケージ内へのリークが発生し、受光素子の信頼性の低下や、ひいては製品歩留の低下を招くという問題がある。
現在窒化アルミニウムの熱膨張係数に近い透明カバーガラスは量産されておらず、導入するとしても莫大なコストが発生する。
【0026】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、従来使用されている熱硬化型樹脂を接着剤として使用しながら、光電素子の反り量を小さくすることができる光電変換装置の製造方法、及び反りの小さい光電変換装置を提供することを課題とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明に関連する光電変換装置の製造方法は、受光素子を収納するパッケージに熱硬化型ダイボンド樹脂を塗布し、当該熱硬化型ダイボンド樹脂部分を覆うように前記受光素子を前記パッケージに押し付けて前記パッケージに接着し、加熱して前記熱硬化型ダイボンド樹脂を硬化させるダイボンド工程を含む光電変換装置の製造方法であって、前記熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布面の面積が、前記受光素子の、前記パッケージに面する面の面積よりも小さくされており、かつ、前記熱硬化型ダイボンド樹脂は、前記受光素子の中央部のみに塗布されている光電変換装置の製造方法である。
【0028】
本発明に関連する光電変換装置の製造方法においては、熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布面の面積が、受光素子の、パッケージに面する面の面積よりも小さくされている。よって、受光素子を熱硬化型ダイボンド樹脂によりパッケージに接着した後に、加熱処理により熱硬化型ダイボンド樹脂を硬化させる際に発生する熱応力が小さくなり、それにより、受光素子の反り量を小さく抑えることができる。なお、塗布面の面積とは、実際に受光素子が接着される状態での面積をいい、熱硬化型ダイボンド樹脂が塗布されたときの面積とは異なる場合がある。例えば、受光素子をパッケージに押し付ける際に押し広げられる場合があるが、この場合は、押し広げられた面積をいう。このように、塗布面積の形状、寸法が、実際に受光素子が接着される状態での形状、寸法を指すことは、本明細書において同じである。
【0029】
本発明に関連する光電変換装置の製造方法は、前記受光素子の縦方向と横方向の長さが異なるとき、前記長さが長い方の中央部10mm以内の幅内のみに前記熱硬化型ダイボンド樹脂が塗布されている。
【0030】
ここで、熱硬化型ダイボンド樹脂層の塗布面の長さとは、熱硬化型ダイボンド樹脂層の塗布面が1つのときは、それを包絡し、辺が前記受光素子に平行な矩形を考え、その矩形の辺の長さをいう。熱硬化型ダイボンド樹脂層の塗布面が複数あるときは、各塗布面についてそれらを包絡し、辺が前記受光素子に平行な矩形を考え、その矩形の辺の長さをそれぞれの方向毎に加算した長さをいう。
【0031】
同じ塗布面積の場合でも、塗布面が受光素子の長さが長い方向に長い場合は、熱応力による受光素子の反りが大きくなり、塗布面が受光素子の長さが短い方向に長い場合は、熱応力による受光素子の反りが小さくなる。受光素子の剛性は、長さが短い方向の方が大きいからである。よって、同じ接着力を得るためには、熱硬化型ダイボンド樹脂層塗布面の長さを、受光素子の長さが短い方向に長くした方が、受光素子の反り量を小さく抑えることができる。
本発明に関連する光電変換装置の製造方法は、前記熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布面は、前記長さが短い方の中央部10mm以内の幅内のみである。
本発明に関連する光電変換装置の製造方法は、前記熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布面は、前記長さが短い方に長くされている。
【0032】
前記課題を解決するための第1の手段は、受光素子を収納するパッケージに熱硬化型ダイボンド樹脂を塗布し、当該熱硬化型ダイボンド樹脂部分を覆うように前記受光素子を前記パッケージに押し付けて前記パッケージに接着し、加熱して前記熱硬化型ダイボンド樹脂を硬化させるダイボンド工程を含む光電変換装置の製造方法であって、前記熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布面の面積が、前記受光素子の、前記パッケージに面する面の面積よりも小さくされており、ダイボンドされる受光素子の横方向をx軸方向、縦方向をy軸方向とし、前記ダイボンド樹脂の塗布面のx軸方向、y軸方向の長さをそれぞれx、yとし、前記受光素子、前記ダイボンド樹脂、前記パッケージの熱膨張係数をそれぞれαc、αr、αp、ヤング率をそれぞれEc、Er、Ep、ダイボンドされる前記受光素子のx軸方向長さをXc、y軸方向長さをYcとするとき、前記受光素子を前記ダイボンド樹脂により前記パッケージにダイボンドしたときの素子面の許容反り量Qbrよりも、以下の(1)式で計算される値Qbcが小さくなるようにされていることを特徴とする光電変換装置の製造方法(請求項1)である。
【0033】
【数2】
【0034】
ただし、a1、a2、a3、a4は、接着条件に応じて予め求められた定数である。
【0035】
後に実施の形態の欄において詳しく説明するように、一般的に用いられている受光素子とパッケージを前提としてシミュレーションを行った結果、受光素子の反り量は、(1)式で表されるQbcで決定されることが分かった。よって、この値を許容反り量より小さくなるような条件で接着を行うことにより、受光素子の反り量を許容値以下とすることができる。なお、前記x、yの定義については、前記第3の手段における定義と同じである。
【0036】
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、a1=0.0061、a2=0.927、a3=0.0968、a4=0.1であることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0037】
前記シミュレーションの結果によれば、受光素子が一般的に使用される6インチウエハから製造されている場合、上記のような係数を用いると、(1)式を実際の反り量に合わせることができる。
【0038】
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段または第2の手段のいずれかであって、前記受光素子が固体撮像素子であることを特徴とするもの(請求項3)である。
【0039】
受光素子として固体撮像素子を用いる場合、特に反り量が問題となるので、前記第1の手段から第2の手段を用いると、格別の効果がある。
【0040】
本発明に関連する光電変換装置は、パッケージに受光素子が、熱硬化型ダイボンド樹脂で接着された光電変換装置であって、前記熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布面の面積が、前記受光素子の、前記パッケージに面する面の面積よりも小さくされており、かつ、前記熱硬化型ダイボンド樹脂は、前記受光素子の中央部のみに塗布されている。
【0041】
本発明に関連する光電変換装置は、前記受光素子の縦方向と横方向の長さが異なるとき、前記長さが長い方の中央部10mm以内の幅内のみに前記熱硬化型ダイボンド樹脂が塗布されている。
【0042】
本発明に関連する光電変換装置は、受光素子の反り量が小さな光電変換装置とすることができる。
本発明に関連する光電変換装置は、前記熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布面は、前記長さが短い方の中央部10mm以内の幅内のみである。
本発明に関連する光電変換装置は、前記熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布面は、前記長さが短い方に長くされている。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図面を参照しながら説明する。
【0044】
図1は、本発明の実施の形態の1例である光電変換装置の製造方法を説明するための図である。図1において、10は受光素子用パッケージのダイアタッチ部分、11はパッケージに搭載された受光素子、12は熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布部分である。図において(a)、(b)が本発明の実施の形態を示し、(c)が従来の方法を示している。
【0045】
従来技術では、(c)のように、ディスペンサや転写ピンにより、パッケージのダイアタッチ部分10の受光素子11が載置される部分全体に亘って熱硬化型ダイボンド樹脂12が塗布され、ダイボンダにより受光素子11をパッケージのダイアタッチ部分10の熱硬化型ダイボンド樹脂12が塗布されている部分に押し付けて接着し、その後加熱処理により熱硬化型ダイボンド樹脂12を硬化させて、光電変換装置を製造する。
【0046】
本実施の形態においては、(a)、(b)に示すように、熱硬化型ダイボンド樹脂12が塗布される部分の面積が、受光素子11が載置される部分の面積より小さくされている。これにより、同一の受光素子11と熱硬化型ダイボンド樹脂12とパッケージ10を使用する場合でも、受光素子面の反り量を小さくする効果が得られる。
【0047】
その理由を図2、図3を参照して説明する。図2は、パッケージのダイアタッチ部分10に熱硬化型ダイボンド樹脂12を塗布し、受光素子11をパッケージ10にダイボンドした直後(a)から、熱硬化条件によりベーク処理中(b)、及びその後の冷却処理後(c)の受光素子11、熱硬化型ダイボンド樹脂12、及びパッケージ10の熱膨張、収縮の過程を模式的に示したものである。
【0048】
13は熱硬化型ダイボンド樹脂12が熱処理中に、受光素子11に対して相対的に膨張する方向、及びそれに伴なう応力のかかる方向を示している。14は同様に、パッケージ10が熱処理中に、受光素子11に対して膨張する方向、及びそれに伴なう応力のかかる方向を示している。各矢印の長さは、熱膨張係数に比例して膨張する長さ、又はそれに伴って発生する応力の大きさを示す。
【0049】
この工程(b)でダイボンド樹脂12の硬化が終了し、受光素子11とダイボンド樹脂12とパッケージ10が固着される。その後(c)の冷却工程では、熱処理温度(130〜150℃)から室温に冷却される工程となる。15は、冷却中に熱硬化型ダイボンド樹脂12が、受光素子に対して相対的に収縮する方向、及びそれに伴う応力のかかる方向を示している。16は同様に、冷却中に、パッケージ10が、受光素子11に対して収縮する方向、及びそれに伴う応力のかかる方向を示している。各矢印の長さは、熱膨張係数に比例して収縮する長さ、又はそれに伴って発生する応力の大きさを示す。Wは、熱硬化型ダイボンド樹脂12の塗布面の幅である。
【0050】
受光素子11にかかる熱応力は、熱硬化型ダイボンド樹脂12、パッケージ10と、受光素子11の熱膨張率の差により発生する。一般に、受光素子11の熱膨張係数は、熱硬化型ダイボンド樹脂12、パッケージ10の熱膨張係数に比して小さく、特に熱硬化型ダイボンド樹脂12に比しては1桁小さい。よって、加熱処理中には、(b)に示すように、受光素子11は、熱硬化型ダイボンド樹脂12、パッケージ10から外側に広がるような向きの応力13、14を受ける。しかし、熱硬化型ダイボンド樹脂12が硬化していない間は、熱硬化型ダイボンド樹脂12との間でずれが生じ、これが応力を開放する。そして、この状態で、受光素子11、熱硬化型ダイボンド樹脂12、パッケージ10が固定される。
【0051】
次に、この状態から(c)に示すような冷却過程に入った場合、熱膨張率の違いにより、受光素子11は、熱硬化型ダイボンド樹脂12、パッケージ10から内側に狭まるような向きの応力15、16を受ける。このときは、受光素子11、熱硬化型ダイボンド樹脂12、パッケージ10が固定されているので、この応力の逃げ場が無く、受光素子11を矢印17の方向に反り変形させる。
【0052】
このことから、変形量は、各材料の熱膨張係数、ヤング率、ポアソン比などの物性定数に依存して決まると共に、熱硬化型ダイボンド樹脂12の塗布面積に関係することが分かる。
【0053】
そこで、図3に示すように、熱硬化型ダイボンド樹脂12の塗布面積を、受光素子11の面積に比較して小さくすれば(Wを小さくすれば)、収縮により発生する応力15、16が小さくなり、ひいては受光素子面の反りをもたらす応力17が小さくなる。このような理由により、図1(a)、(b)に示すように、熱硬化型ダイボンド樹脂12を小さくすることにより、全く同一の受光素子11と熱硬化型ダイボンド樹脂12とパッケージ10を使用した場合でも受光素子11の反り量を抑制することが可能となる。
【0054】
図4に、熱硬化型ダイボンド樹脂12の塗布形状の種々の例を示す。図4において、図1に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0055】
(a)では塗布形状が四角形であるが、ひし形や円、楕円等としてもよいことはいうまでもない。この例は、ダイシェア強度の許容範囲内で、樹脂の塗布面積が極力小さくなるようなパターンであり、それにより、素子とダイボンド樹脂やパッケージの熱膨張係数差による反りをもたらす応力を極力小さくすることができる。
【0056】
(b)では、受光素子11面の中央部に、受光素子の短手方向に細長く樹脂を塗布している。塗布形状は四角形であるが、ひし形や楕円等としてもよいことはいうまでもない。この例では、素子の長手方向よりも短手方向の方が反り応力に比較的強いことを考慮して樹脂を塗布し、(a)に比べて、多少反りは大きくなるが、接着面積を大きくすることによって、ダイシェア強度を向上させたことを特徴とする。逆に、ダイシェア強度を(a)と同じとするのであれば、同じ樹脂の塗布面積で反り量を小さくすることができる。
【0057】
(d)は(b)の変形例であり、素子の長手方向に接着パターンを枝状に伸ばすことにより、素子の長手方向への反り量を極力抑制しつつ、ダイボンド接着面積を広げており、これにより、ダイシェア強度を高めることを目的としている。
【0058】
(e)は、点形状のものが繋がった形状のものであり、このような塗布形状とすることもできる。
【0059】
(c)は、(b)とは逆に受光素子の長手方向に細長く樹脂を塗布したもので、塗布形状が四角形であるが、ひし形や楕円等としてもよいことはいうまでもない。本実施例は、特に素子の長手方向の反り量を抑制し、かつ、(a)に比べてダイシェア強度を向上させたことを特徴とするものである。素子の短手方向の反りが特に問題となるような場合に好ましいものである。又、ダイボンド後の受光素子の安定化を図ることができる。
【0060】
ダイボンドされた光学素子の安定性については、接着剤は光学素子の形状の相似形状に塗布されるのが最も安定した接着方法となる。その中でも最も安定した接着形状は光学素子の全面に塗布した場合である。光学素子面積よりも小さい面積で塗布する場合には、光学素子の中心を軸に相似形に塗布するのが安定性が高く、面積が小さくなる程安定性が減少する。素子のX(横)、Y(縦)各方向で考慮すると、素子の長さに対して接着長さが長い程安定性が増す。勿論接着長さが素子長さと等しい時に最も安定性が高い。
【0061】
このような考察の下に、素子の安定性を
S=x/Lx + y/Ly …(2)
で定義する。ただし、素子のX、Y方向の長さを、Lx、Lyとし、接着剤の各方向の長さをx、yとする。
【0062】
一方、接着剤の塗布面積を一定のaとすると、
x×y=a …(3)
である。(2)、(3)より
S=x/Lx + a/(Ly×x) …(4)
となる。Sの最大値はdS/dx=0の時で有ることから、
1/Lx −a/(Ly×x2)=0 …(5)
(4)、(2)より、
x=(a×Lx/Ly)1/2、y=(a×Ly/Lx)1/2となる。よって、x/y=Lx/Lyとなり、接着形状が素子形状と相似形の時に最も安定性Sが高いことが証明される。
【0063】
これら図4に示す塗布形状は、いずれも塗布されている部分が1箇所である点で共通している。
【0064】
図5に、熱硬化型ダイボンド樹脂12の、別の塗布形状の種々の例を示す。図5において、図1に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付してその説明を省略する。これらの例は、熱硬化型ダイボンド樹脂12が塗布される箇所が複数である例である。
【0065】
(a)は、熱硬化型ダイボンド樹脂12の塗布パターンを、受光素子11面中央部を中心として、短手方向に点対称に2箇所に塗布したものである。塗布形状が四角形であるが、ひし形や円、楕円等としてもよいことはいうまでもない。また、図4の(e)に示すような、点形状のものが繋がった形状もこの例に含まれる。この例では、熱硬化型ダイボンド樹脂12の塗布部分を短手方向に広げて、長手方向に広がらないように配慮することにより、ダイシェア強度を稼ぎ、さらに、素子の中心部分に樹脂を塗布しないことにより、中心部にある樹脂が素子を反らせることがないようにして反りを抑制するように配慮した塗布パターンとなっている。長手方向よりも短手方向に樹脂を広げる形にしている理由は、前述のように、反りに対する強度が短手方向の方が強いことを考慮したからである。
【0066】
(b)は、熱硬化型ダイボンド樹脂12の塗布パターンを、受光素子11面中央部を中心として、長手方向に点対称に2箇所に塗布したものである。塗布形状が四角形であるが、ひし形や円、楕円等としてもよいことはいうまでもない。図6の(e)に示すような、点形状のものが繋がった形状もこの例に含まれる。この例では、ダイボンド樹脂の塗布部分を素子の形状に沿うように、長手方向に広がる形で塗布し、(a)に比べて反り量は大きくなるが、ダイボンド後に素子が安定性して接着することを重視したものであり、さらに、受光素子11の中心部分に樹脂を塗布しないことにより、中心部に有る樹脂が素子を反らせる成分を除去して反りを抑制するように配慮した塗布パターンとなっている。受光素子11の短手方向の反りが特に問題となるときに好適な方法である。
【0067】
(c)は、熱硬化型ダイボンド樹脂12の塗布パターンを、受光素子11面中央部を中心として、短手方向に点対称に3箇所に塗布しているものである。塗布形状が四角形であるが、ひし形や円、楕円等としてもよいことはいうまでもない。図4の(e)に示すような、点形状のものが繋がった形状も本実施形態に含まれる。反り変形に対して比較的強度の有る、短手方向にダイボンド樹脂を塗布することにより、反り抑制と同時に、ダイシェア強度を高めることを目的としている。
【0068】
(d)は、熱硬化型ダイボンド樹脂12の塗布パターンを、受光素子11面中央部を中心として、短手方向に点対称に5箇所に塗布したものである。この場合も、各塗布形状は四角形やひし形、楕円等、また、図4の(e)に示すような、点形状のものが繋がった形状であってもよい。この例は、極力反り量を抑制しつつ、ダイシェア強度を高めることを目的としている。
【0069】
図6は、表1に示された受光素子(Siチップ)と熱硬化型ダイボンド樹脂と素子パッケージの熱膨張係数、ヤング率、ポアソン比等の物性定数と、受光素子のサイズと、ダイボンド後の熱硬化条件下における、受光素子面の反り量をシミュレーションした結果を示す図である。
(表1)
【0070】
【表1】
【0071】
各計算結果の熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布パターンは図中に示す通りである。受光素子と熱硬化型ダイボンド樹脂と素子パッケージを接着するときの配置は図2に示すとおりである。Siチップの厚さは0.675mm、接着剤の厚さは0.05mm、セラミックパッケージの厚さは1mmとして計算した。本シミュレーションでは、熱膨張、収縮時に接着剤等、構成物の応力緩和は起こらないとして計算している。
【0072】
また、室温にて素子パッケージにダイボンド樹脂を塗布し、素子をダイボンドした後に、熱硬化工程としては、室温(20℃)から150℃に昇温し、ここで充分に熱平衡状態に保ち(1時間キープする)、150℃にてダイボンド樹脂の硬化・接着が完了して、室温(20℃)まで温度を下げたと仮定している。
【0073】
図6のグラフの横軸であるx、y接着範囲とはダイボンド樹脂の塗布パターンにおける、x方向(図中の左右方向)又は、y方向(図中の上下方向)のどちらかサイズの長い方の寸法を示している。
【0074】
(a)の塗布パターンは、正方形の塗布パターンであり、x、y接着範囲はx方向、又はy方向どちらも同じサイズとなり、その反り量依存性はグラフ中の(a)の線で表される。この計算結果より、x、y接着範囲が10mmを超えると急激に反り量が増えることが分かり、長手方向の接着長が伸びてくることにより、短手方向より、反り強度の弱い長手方向の反りの影響が強く反映されている。
【0075】
(b)の塗布パターンは、受光素子の長手方向に長いパターンであり、x、y接着範囲はx方向の長さを示しており、その反り量依存性はグラフ中の(b)の線で表される。
【0076】
(c)の塗布パターンは受光素子の方向に長いパターンであり、x、y接着範囲はy方向の長さを示しており、その反り量依存性はグラフ中の(c)の線で表される。(b)と(c)を比較すると、同じx、y接着範囲でも受光素子の短手方向に長く接着パターンを形成した方が素子の長手方向に長くした場合に比べて、反り量が小さいことが分かり、シミュレーションからも、受光素子の短手方向の方が反りに対する強度が強いことが裏付けられる。
【0077】
(d)の塗布パターンは受光素子の短手方向に2箇所に分離した塗布パターンであり、x、y接着範囲は図示されるように、図8(d)に示すXY接着範囲を16mmとした1点のみのデータを図8内のグラフにプロットしている。この場合、y方向接着長さは(b)のy方向接着長さや(c)のx方向接着長さに比べて、倍の幅が有るが、反り量としては、グラフ中の(b)の線よりも小さく、(c)の線に限りなく漸近している。これは、(d)のように、素子中心部の接着剤を無くすことにより、(c)の接着パターンよりも接着面積を稼いでダイシェア強度を高めつつ、(c)の線で示される反り量に近い値に抑制できる構造を実現できることを示唆している。
【0078】
(e)はXY接着範囲を26mmとして上記(a)のダイボンド樹脂の接着パターンで接着を行ったときの反り量の実測値(直上の(a)のグラフにおける三角印に対応)と、XY接着範囲を16mmとして上記(d)のダイボンド樹脂の接着パターンで接着を行ったときの反り量の実測値(直上の(d)の×印に対応)(共に×印で示す)を結んだ直線を示す。実測値は、素子の有効領域、又は固体撮像素子の場合には有効画素領域の中心と周辺8点で、周辺8点は有効(画素)領域最外周辺から0.5mmの位置とし、各測定点の座標から、従来技術の欄で説明した方法により反り値を求めた。
【0079】
実測の反り量がシミュレーション結果より小さい理由は、実際のダイボンド樹脂の熱硬化工程においては、ダイボンド樹脂の接着は150℃にて1時間の熱処理にて完全に完了せず、室温(20℃)まで温度を下げてくる過程で除々に硬化することにより、素子とパッケージの150℃と室温(20℃)の温度差分の熱膨張係数差分の応力よりも、少ない応力しか反りに寄与しないことと、シミュレーションでは素子、ダイボンド樹脂、パッケージ間でずれが起こらないとして計算しているが、実際には特にダイボンド樹脂では150℃から室温(20℃)に降温する際に、受光素子との界面やパッケージとの界面、又は、ダイボンド樹脂内にて、ずれにより、応力緩和が起こり、反りに寄与する応力の一部が消失するためと思われる。
【0080】
また、実際の受光素子は半導体プロセスを通った後には、一般にウェハが表面側に凹形に反っており、チップに切り出した状態でもそのチップサイズと通って来た半導体プロセス条件にも依存するが凹形に反っている。図6のグラフの実測値を結んだ直線である(e)のグラフのy切片の値も約−2μmであり、それを裏付けているデータとなっている。
【0081】
以下、受光素子の反り量をシミュレーションにより求めた結果について説明する。反り量を決定するパラメータとして、ダイボンドされる受光素子の横方向をx軸方向、縦方向をy軸方向とし、ダイボンド樹脂の塗布面のx軸方向、y軸方向の長さをそれぞれx、yとし、受光素子、熱硬化型ダイボンド樹脂、パッケージの熱膨張係数をそれぞれαc、αr、αp、ヤング率をそれぞれEc、Er、Ep、ダイボンドされる受光素子のx軸方向長さをXc、y軸方向長さをycとした。そして、加熱処理中、及び冷却過程中において、受光素子、熱硬化型ダイボンド樹脂、パッケージ相互間に滑りは起こらないものとした。その結果、受光素子の反り量Qbcは、以下の(1)式で示されることを見いだした。
【0082】
【数3】
【0083】
ただし、a1、a2、a3、a4は、接着条件に応じて予め求められた定数である。
【0084】
よって、許容される反り量をQbrとするとき、Qbc<Qbrとなるような条件で熱硬化型ダイボンド樹脂を塗布すればよい。又、受光素子の厚さを0.7mmとし、150℃で熱処理し、20℃まで冷却処理する場合には、a1=0.0061、a2=0.927、a3=0.0968、a4=0.1であった。
【0085】
なお、(1)式は、塗布箇所が1箇所であり、しかも受光素子の辺と平行な辺を有する矩形状に塗布する例についてのシミュレーション結果である。しかし、塗布形状がこのようなものでない場合であっても、その各々の塗布領域を包絡し、辺が受光素子の各辺に平行な矩形を考え、その矩形のx方向の辺の長さの和を上記x、y方向の辺の長さの和をyとすれば、(1)式で近似を行うことができる。又、塗布箇所が2箇所以上である場合も、各塗布領域を包絡し、辺が受光素子の各辺に平行な矩形を考え、その各々の矩形のx方向の辺の長さの和をx、y方向の辺の長さの和をyとすれば、(1)式で近似を行うことができる。
【0087】
(1)式を使用すれば、(1)式中のパラメータのあるものを固定することにより、他のパラメータをいくらにしなければならないかを計算により求めることができる。
【0088】
通常は受光素子のサイズXc、Yc、及び各部材の物性定数は確定されている場合が殆どであるため、実質的に最も自由に制御できる要素は、ダイボンド樹脂の塗布面積の水平方向及び垂直方向の長さであるx及びyである。例えば、各部材の物性定数を表1に示すとおりとし、素子のサイズを水平方向(x方向)をXc=30mm、垂直方向(y方向)をYc=20mmとすると、図4の(a)に示される形状にダイボンド樹脂を塗布する場合、正方形の接着パターンの1辺の長さをLとすると、(1)式より計算されるQbcは、表2のようになる。よって、例えばQbr=3μmとすると、L<15mmとする必要があることが分かる。
(表2)
【0089】
【表2】
【0090】
また、図7のパターン1、パターン2及びパターン3で示されるパターンにて熱硬化型ダイボンド樹脂を塗布した場合の反り量を計算すると、表3の通りとなる。
(表3)
【0091】
【表3】
【0092】
ただし、図7において、11は受光素子、12は熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布領域である。パターン2のように、樹脂の塗布パターンが2箇所以上に分離している場合には、(1)式により、反り量を計算する場合には、ダイボンド樹脂の塗布面積の垂直方向の長さy=Y1+Y2=12mmとして計算する(この場合、Y1=Y2=6mm)。表3でパターン1とパターン2を比較すると、パターン1より素子中央部の樹脂を省いてパターン2のように塗布することにより、反り量が1μm改善することがわかる。また、パターン2とパターン3の反り量が同程度であることもわかる。
【0093】
以上のように(1)式を用いることにより、制御したい反り量から各部材の物性定数や熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布パターンの最適化が可能となる。
【0094】
もちろん、パッケージや熱硬化型ダイボンド樹脂の熱膨張係数やヤング率を自由に選定して、上記(1)式をもとに反り量を計算し、それをもとにこれらの値を制御するようにしてもよい。
【0095】
また、本発明では、ダイボンド樹脂の塗布パターンを制御して、受光素子面の反り量を制御することが本質であるが、この塗布パターンはダイボンダのコレットによる受光素子の押付け量に依存することはいうまでもなく、本発明では、ダイボンドして受光素子を押し付けて接着した後の形状を制御することが本質である。つまり、熱硬化型ダイボンド樹脂を塗布したパターンとコレットで押し付けた後の塗布パターンには違いが有り、一般にコレットで押付けた後の塗布パターンの方が、受光素子に樹脂が押しつぶされてパターンが広がるため、熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布に際しては上記のことを考慮しなければならないことはいうまでもない。
【0096】
すなわち、ダイボンダのコレットによる受光素子の押付け量によって、同じ塗布パターンでも最終的な塗布パターンが変化してしまうことは注意を要するものであり、本発明実施にあたっても、受光素子を押付け後のパターンを制御しているということに注意しなければならない。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来使用されている熱硬化型樹脂を接着剤として使用しながら、光電素子の反り量を小さくすることができる光電変換装置の製造方法、及び反りの小さい光電変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例である光電変換装置の製造方法を説明するための図である。
【図2】ベーク処理中、及びその後の冷却処理後の素子、ダイボンド樹脂、及びパッケージの熱膨張、収縮の過程を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるベーク処理中、及びその後の冷却処理後の素子、ダイボンド樹脂、及びパッケージの熱膨張、収縮の過程を示す模式図である。
【図4】熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布形状の例を示す図である。
【図5】熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布形状の別の例を示す図である。
【図6】受光素子面の反り量をシミュレーションした結果を示す図である。
【図7】シミュレーションに使用したパターンの形状を示す図である。
【図8】受光素子用のパッケージを示す概要図である。
【図9】固体撮像素子面の反り量の定義を説明するための図である。
【符号の説明】
10…パッケージ(のダイアタッチ部分)、11…受光素子、12…熱硬化型ダイボンド樹脂(の塗布領域)
Claims (3)
- 受光素子を収納するパッケージに熱硬化型ダイボンド樹脂を塗布し、当該熱硬化型ダイボンド樹脂部分を覆うように前記受光素子を前記パッケージに押し付けて前記パッケージに接着し、加熱して前記熱硬化型ダイボンド樹脂を硬化させるダイボンド工程を含む光電変換装置の製造方法であって、前記熱硬化型ダイボンド樹脂の塗布面の面積が、前記受光素子の、前記パッケージに面する面の面積よりも小さくされており、ダイボンドされる受光素子の横方向をx軸方向、縦方向をy軸方向とし、前記ダイボンド樹脂の塗布面のx軸方向、y軸方向の長さをそれぞれx、yとし、前記受光素子、前記ダイボンド樹脂、前記パッケージの熱膨張係数をそれぞれαc、αr、αp、ヤング率をそれぞれEc、Er、Ep、ダイボンドされる前記受光素子のx軸方向長さをXc、y軸方向長さをYcとするとき、前記受光素子を前記ダイボンド樹脂により前記パッケージにダイボンドしたときの素子面の許容反り量Qbrよりも、以下の(1)式で計算される値Qbcが小さくなるようにされていることを特徴とする光電変換装置の製造方法。
- 請求項1に記載の光電変換装置の製造方法であって、a1=0.0061、a2=0.927、a3=0.0968、a4=0.1であることを特徴とする光電変換装置の製造方法。
- 請求項1または2に記載の光電変換装置の製造方法であって、前記受光素子が固体撮像素子であることを特徴とする光電変換装置の製造方法。
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