JP4262823B2 - 積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)を含有する層を含む積層体に関し、更に詳しくは外観性、(リグラインド時の)熱安定性等に優れた積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、EVOHは、透明性、ガスバリア性、保香性、耐溶剤性、耐油性などに優れており、かかる特性を生かして、食品包装材料、医薬品包装材料、工業薬品包装材料、農薬包装材料等のフィルムやシート、或いはボトル等の容器などに成形されて利用されており、その実施にあたっては、各種熱可塑性樹脂層との積層体として用いられていることが多く、その外観性も大きな要求性能となってくる。
かかる性能の向上を目的として、特開昭64−64843号公報には、高化式フローテスターでの、EVOHの融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点における加熱温度と吐出速度の関係において、少なくとも15分迄は吐出速度が実質的に増加せず、かつ15分以後2時間以内の任意の加熱時間における吐出速度が、15分後の吐出速度の1/10〜50倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出速度が少なくとも一度15分後の吐出速度の2〜50倍の範囲内にあるような流動特性を示すEVOHを用いた積層体が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者がかかるEVOHの流動特性について、詳細に検討を重ねた結果、2時間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出速度が少なくとも一度15分後の吐出速度の2〜50倍の範囲内にあるような流動特性では、熱安定性に問題が残ることが判明し、かかるEVOHを用いた積層体では、リサイクルやリグラインドなど再利用処理を施した際の加工性が低下して、良好な積層体を得ることは困難で、改善が望まれるところである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、かかる現況に鑑みてEVOHの流動特性について更に鋭意研究を重ねた結果、ペレット表面に高級脂肪酸塩が30〜300ppm付着したEVOHであり、DSC(示差走査型熱量計)にて測定される融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点における高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速度の関係において、15分以後2時間以内の任意の加熱時間における吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1〜50倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の2倍未満であり、かつDSCにて測定される融点より30〜60℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検出型レオメーターで測定した時間とトルクの関係において、1時間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるトルク値が20分以内に現れるトルク最大値の1/6〜5/6の範囲にあるEVOHを用いた積層体が、上記の問題点を解決することができ、外観性、(リグラインド時の)熱安定性に優れた積層体であることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0005】
尚、融点はDSC(示差走査型熱量計;昇温速度10℃/min)による主吸熱ピーク温度で示される値で、高化式フローテスターでの吐出速度の測定は、直径1mmで長さ10mmのノズルを用い、10kg/cm2荷重で測定を行い、測定時間は予熱時間5分を含む時間である。また、時間とトルクの関係は、トルク検出型レオメーターを用いて測定されるもので、かかるトルク検出型レオメーターとして、例えば、ブラベンダー社製の「プラスチコーダー」や東洋精機製作所社製の「ラボプラストミル」等を挙げることができる。測定はチャンバー容量60ccの測定用ミキサーとローラ形ブレードを用いて行われ、かかるローラ形ブレードとしては、「プラスチコーダー」の場合は「ローラーミキサー W50」が、「ラボプラストミル」の場合は「ローラ形ブレード R60B」が用いられる。測定は空気下で、試料55g(充填率 90〜100体積%)を供給口から投入後、蓋に7kgの荷重をかけて密封し、5分間予熱後30秒以内に回転数を50rpmに上げて60分練った時のトルク値を検知する。
【0006】
以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明に用いるEVOHは、上記の如く、ペレット表面に高級脂肪酸塩が30〜300ppm付着したEVOHであり、DSCにて測定される融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点における高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速度の関係において、15分以後2時間以内の任意の加熱時間における吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1〜50倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の2倍未満であり、かつDSCにて測定される融点より30〜60℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検出型レオメーターで測定した時間とトルクの関係において、1時間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるトルク値が20分以内に現れるトルクの最大値の1/6〜5/6(更には1/3〜2/3)の範囲にあるという特定の流動特性を有するもので、かかる条件を満足するEVOHであれば特に限定されないが、一般的には、通常のEVOHに特定の処理が必要である。
【0007】
特定の処理方法については、後述するが、処理されるEVOHとしては、特に限定されないが、エチレン含有量が20〜60モル%(更には25〜55モル%)、ケン化度が90モル%以上(更には95モル%以上)のものが用いられ、該エチレン含有量が20モル%未満では高湿時のガスバリア性、溶融成形性が低下し、逆に60モル%を越えると充分なガスバリア性が得られず、更にケン化度が90モル%未満ではガスバリア性、熱安定性、耐湿性等が低下して好ましくない。
また、該EVOHのメルトインデックス(MI)(210℃、荷重2160g)は、1〜100g/10分(更には3〜50g/10分)が好ましく、該メルトインデックスが該範囲よりも小さい場合には、成形時に押出機内が高トルク状態となって押出加工が困難となり、また該範囲よりも大きい場合には、成形物の機械強度が不足して好ましくない。
【0008】
該EVOHは、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化によって得られ、該エチレン−酢酸ビニル共重合体は、公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合などにより製造され、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。
【0009】
また、本発明では、本発明の効果を阻害しない範囲で共重合可能なエチレン性不飽和単量体を共重合していてもよく、かかる単量体としては、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類、アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルアミド類、メタクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミド類、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類、炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル類、トリメトキシビニルシラン等のビニルシラン類、酢酸アリル、塩化アリル、アリルアルコール、ジメチルアリルアルコール、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。
【0010】
上記の如きEVOHに本発明の如き流動特性を付与するに当たっては、EVOHペレットの表面に高級脂肪酸塩を30〜300ppm付着させることにより可能であり、かかる方法について、以下説明する。
【0011】
かかる高級脂肪酸塩としては、炭素数8以上の脂肪酸の塩を挙げることができ、具体的には、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、オレイン酸、カプリン酸、ベヘニン酸、リノール酸等の高級脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩の他、亜鉛金属塩等を挙げることができる。これらの中でもステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸の2価の金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩)が好適に用いられる。
【0012】
かかる高級脂肪酸塩をEVOHの表面に付着させるに当たっては、特に限定されず、最終的にEVOH(ペレット)の表面に高級脂肪酸塩が付着していれば良く、▲1▼含水率1〜5重量%のEVOH(ペレット)に高級脂肪酸塩をブレンドする方法、▲2▼加熱したEVOH(ペレット)に溶融させた高級脂肪酸塩をブレンドする方法、▲3▼少量のシリコンオイルを混ぜたEVOH(ペレット)に高級脂肪酸塩をブレンドする方法、▲4▼液状可塑剤を含ませたEVOH(ペレット)に高級脂肪酸塩をブレンドする方法、▲5▼EVOH(ペレット)に少量の溶媒に溶解させた高級脂肪酸塩をブレンドする方法等を挙げることが出来るが、好適には▲1▼の方法が採用される。
【0013】
かかる方法について更に具体的に説明するが、これに限定されるものではない。
EVOHの表面に高級脂肪酸塩を付着させるに当たっては、高級脂肪酸塩の付着性を向上させるために、含水率を1〜5重量%(更には2〜3重量%)に調整しておくことが好ましく、かかる含水率が1重量%未満では高級脂肪酸塩が脱落して付着(添着)が不均一となり、逆に5重量%を超えると高級脂肪酸塩が凝集してこの時も付着(添着)が不均一となって好ましくない。
また、ブレンドには、ロッキングミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサー等の装置を用いることが出来る。
【0014】
かくして、EVOHペレットの表面に高級脂肪酸塩が付着されるのであるが、その付着量は、EVOHに対して30〜300ppm(更には50〜250ppm、特に100〜200ppm)であり、かかる付着量が30ppm未満ではロングラン成形性が低下し、逆に300ppmを超えると分解によるガス発生が著しく好ましくない。
【0015】
かくして、本発明の流動特性を満足するEVOHが得られるのであるが、かかるEVOHは、先ず、DSCにて測定される融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点における高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速度の関係において、15分以後2時間以内の任意の加熱時間における吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1〜50倍の範囲にあるもので、かかる倍率が0.1未満では激しい増粘のため加工不良となり、逆に50を超えると激しい減粘により成形困難となって本発明の目的を達成することができず、また、2時間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の2倍未満で、かかる倍率が2倍以上では分解によるガスの発生が著しくなって本発明の目的を達成することができず、更にDSCにて測定される融点より30〜60℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検出型レオメーターで測定した時間とトルクの関係において、1時間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるトルク値が20分以内に現れるトルクの最大値の1/6〜5/6(更には1/3〜2/3)の範囲にあるもので、かかる比が1/6未満では、減粘が激しく成形困難となり、逆に5/6を超えるとロングラン成形性が不良となって、このときも本発明の目的を達成することができないのである。
すなわち、上記の如き特定の流動特性を全て満足してはじめて本発明の目的を達成できるものである。
【0016】
本発明においては、上記の如き特定の流動特性を有しているため、滑剤の添加効果が大きく、滑剤添加による押出成形時のモータートルクの変動抑制効果等に顕著な効果が期待できる。かかる滑剤としては、エチレンビスステアロアミド,エチレンビスオレイン酸アミド,エチレンビスエルカ酸アミド,エチレンビスラウリン酸アミド,m−キシリレンビスステアロアミド,p−フェニレンビスステアロアミド,エルカ酸アミド,オレイン酸アミド,ステアリン酸アミド,ベヘニン酸アミド等のアミド系滑剤、ラウリン酸メチル,ミリスチン酸メチル,パルミチン酸メチル,ステアリン酸メチル,オレイン酸メチル,エルカ酸メチル,ベヘニン酸メチル等の脂肪酸メチルエステル系滑剤,ブチルラウレート,ブチルステアレート,イソプロピルミリステート,イソプロピルパルミテート,オクチルパルミテート,ヤシFA・オクチルエステル,オクチルステアレート,ラウリルラウレート,ステアリルステアレート,ベヘニルベヘネート,セチルミリステート等のモノエステル系滑剤、脂肪酸トリグリセライド系滑剤、高級アルコール系滑剤、高級脂肪酸系滑剤、モノグリセリド系滑剤、エステルワックス系滑剤、ポリエチレンワックス系滑剤等を挙げることができ、その添加量は50〜2000ppm、更には100〜1000ppmが好ましい。また、酸化防止剤の添加も好ましく、かかる酸化防止剤としては、ペンタエリスリチルーテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト、オクチル化ジフェニルアミン、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−O−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等を挙げることができ、その添加量は30〜4000ppm、更には50〜2000ppmが好ましい。
【0017】
更に、かかる本発明のEVOHには、必要に応じて、可塑剤、スリップ剤、ブロッキング防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、界面活性剤、着色剤、抗菌剤、充填剤などの添加剤や他樹脂などを配合することも可能である。特にゲル発生防止剤として、ハイドロタルサイト系化合物、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系熱安定剤等を添加することもできる。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、構造や分子量等の異なる2種以上のEVOHを用いることも可能で、又酸成分(酢酸、リン酸、ホウ酸等)を添加することも可能である。
【0018】
本発明の積層体は、上記の如き特定の流動特性を有するEVOH(以下、f−EVOHと称する)を含有する層を少なくとも1層含むもので、具体的には、f−EVOHを含有する層が中間層、最内層、最外層のいずれかである積層体であればよく、ここで、f−EVOHを含有する層とは、f−EVOHのみの層であっても良いし、f−EVOHとこれ以外のEVOHとのブレンド物の層であっても良い。また、中間層とは、積層体の真ん中(中央部分)の層のみを意味するものではなく、少なくとも両側に1層以上の層を有するときを意味するもので、更に最内層や最外層は、積層体としたときに表面に露出する層を意味し、特に容器等において、内側と外側の区別ができるものについては、最内層は該内側に露出して配される層を、最外層は該外側に露出して配される層を意味する。
【0019】
具体的には、f−EVOHを含有する層をa(a1、a2、・・・)、他の層をb(b1、b2、・・・)とするとき、a/bの二層構造のみならず、b/a/b、a/b/a、a1/a2/b、a/b1/b2、b2/b1/a/b1/b2、a1/b1/a2/b2等の積層構成を有する積層体を挙げることができ、中でも、食品などの包装用途には、b/a/b、b2/b1/a/b1/b2が、保香性の必要とされる液体などの包装用途には、a/b1/b2、a1/b1/a2/b2が、更に壁紙など汚れ防止性能を必要とする用途には、a/b、a1/a2/bの層構成が有用である。
また、フィラメント状ではa、bがバイメタル型、芯(a)−鞘(b)型、芯(b)−鞘(a)型、或いは偏心芯鞘型等任意の組み合わせが可能である。
【0020】
かかる他の層(b)に用いられる樹脂としては、熱可塑性樹脂が用いられ、具体的には直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン(炭素数4〜20のα−オレフィン)共重合体、ポリブテン、ポリペンテン等のオレフィンの単独又は共重合体、およびブレンド物或いはこれらのオレフィンの単独又は共重合体、ブレンド物を不飽和カルボン酸又はそのエステルでグラフト変性したものなどの広義のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル、ポリアミド、共重合ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系樹脂、ポリスチレン、ビニルエステル系樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、芳香族又は脂肪族ポリケトン、ポリアルコール、EVOH等が挙げられ、これらのなかでも、共押出製膜の容易さ、フィルム物性(特に強度)の実用性の点から、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、PET、PENが好ましく用いられる。
【0021】
また、上記のa及びbの間には必要に応じて、接着性樹脂を用いることも可能で、かかる樹脂としては、種々のものを使用することができ、bの樹脂の種類によって異なり一概に言えないが、不飽和カルボン酸またはその無水物をオレフィン系重合体(上述の広義のポリオレフィン系)に付加反応やグラフト反応等により化学的に結合させて得られるカルボキシル基を含有する変性オレフィン系重合体を挙げることができ、具体的には、無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン、無水マレイン酸グラフト変性ポリプロピレン、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−エチルアクリレート共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸グラフト変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等から選ばれた1種または2種以上の混合物が好適なものとして挙げられる。またこれらの接着性樹脂にはf−EVOHや他のEVOH、更にはb層の樹脂等をブレンドすることも可能である。
積層体の各層の厚みは、層構成、bの種類、用途などにより一概に言えないが、通常は、a層は1〜200μm(更には3〜150μm)、b層は5〜1000μm(更には10〜500μm)、接着性樹脂層は1〜200μm(更には3〜150μm)程度の範囲から選択される。
【0022】
積層体を製造するに当たっては、f−EVOHまたはそのブレンド物の層の片面又は両面に他の基材を積層するのであるが、積層方法としては、例えば該f−EVOHまたはこれのブレンド物のフィルムやシートに熱可塑性樹脂を溶融押出する方法、逆に熱可塑性樹脂等の基材に該f−EVOHまたはそのブレンド物を溶融押出する方法、該f−EVOHまたはそのブレンド物と熱可塑性樹脂とを共押出する方法、更には該f−EVOHまたはそのブレンド物のフィルムやシートと熱可塑性樹脂のフィルム、シートとを有機チタン化合物、イソシアネート化合物、ポリエステル系化合物、ポリウレタン化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法等が挙げられる。
【0023】
更に、f−EVOHまたはそのブレンド物から一旦フィルムやシート等の成形物を得、これに他の基材を押出コートしたり、他の基材のフィルム、シート等を接着剤を用いてラミネートする場合、前記の熱可塑性樹脂以外に任意の基材(紙、金属箔、一軸又は二軸延伸プラスチックフィルム又はシート、織布、不織布、金属綿状、木質等)が使用可能である。
【0024】
本発明の積層体は、延伸されていても良く、かかる延伸にあたっては、通常加熱延伸処理が行われ、該加熱延伸処理とは、熱的に均一に加熱されたフィルム状、シート状、パリソン状の積層体をチャック、プラグ、真空力、圧空力、ブローなどにより、カップ、トレイ、チューブ、ボトル、フィルム状に均一に成形する操作を意味し、かかる延伸については、一軸延伸、二軸延伸のいずれであってもよく、できるだけ高倍率の延伸を行ったほうが物性的に良好で、延伸時にピンホールやクラック、延伸ムラや偏肉、デラミ等の生じない、ガスバリア性に優れた延伸成形物が得られる。
【0025】
延伸方法としては、ロール延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法、延伸ブロー法、真空圧空成形等のうち延伸倍率の高いものも採用できる。二軸延伸の場合は同時二軸延伸方式、逐次二軸延伸方式のいずれの方式も採用できる。延伸温度は60〜170℃、好ましくは80〜160℃程度の範囲から選ばれる。
【0026】
延伸が終了した後、次いで熱固定を行うことも好ましい。熱固定は周知の手段で実施可能であり、上記延伸フィルムを緊張状態を保ちながら80〜170℃、好ましくは100〜160℃で2〜600秒間程度熱処理を行う。
また、生肉、加工肉、チーズ等の熱収縮包装用途に用いる場合には、延伸後の熱固定は行わずに製品フィルムとし、上記の生肉、加工肉、チーズ等を該フィルムに収納した後、50〜130℃、好ましくは70〜120℃で、2〜300秒程度の熱処理を行って、該フィルムを熱収縮させて密着包装をする。
【0027】
本発明の積層体の形状としては、上記にも記載のように任意のものであってよく、フィルム、シート、テープ、ボトル、パイプ、フィラメント、異型断面押出物等が例示される。又、該積層体は必要に応じ、熱処理、冷却処理、圧延処理、印刷処理、ドライラミネート処理、溶液又は溶融コート処理、製袋加工、深絞り加工、箱加工、チューブ加工、スプリット加工等を行うことができ、食品、医薬品、工業薬品、農薬等各種の包装材料として有用である。
【0028】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断りのない限り重量基準を示す。
【0029】
実施例1
含水量0.1%のEVOH[エチレン含有量35モル%、ケン化度99.6モル%、MI10g/10分(210℃、荷重2160g)]ペレット100部に水2部を加えロッキングミキサーで10分間ブレンドを行い、含水量2%のEVOHペレットを得た。
次いで、得られたEVOHペレット100部を別途ロッキングミキサーに投入し、更にステアリン酸マグネシウム100ppmを投入してブレンドを行って、EVOHペレットの表面にステアリン酸マグネシウム94ppmが付着したEVOHペレットを得た。尚、ステアリン酸マグネシウムの付着量は原子吸水光分析法で求めたMg量から算出した。
更に、100℃の乾燥機で10時間乾燥し、含水量0.3%に調製した。
【0030】
得られたEVOHペレット(f−EVOH)の融点をDSC(パーキンエルマー社製の「Pyris 1 DSC」示差走査熱量分析装置で昇温速度10℃/min)で測定したところ181℃であった。また、高化式フローテスター(島津製作所社製「フローテスターCFT−500C型」で1mmΦ×10mmLのノズルを用いて、荷重値10kg/cm2で、2点ピストン位置(3mm、7mm)の測定値の平均値)での261℃(融点+80℃)における15分後、1時間後、2時間後、4時間後(全て予熱時間5分を含む)の吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)とトルク検出型レオメーター(ブラベンダー社製「プラスチコーダーPLE331」で「ローラーミキサー W50E」と「クイックローディングシュート」を用い、空気下で、EVOHペレット55gを「クイックローディングシュート」から投入後、7kgの荷重下、5分間予熱し、その後15秒で回転数を50rpmに上げて60分練った時のトルク値)での231℃(融点+50℃)における20分以内トルク値の最大値及び1時間後、2時間後のトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を測定したが、本発明の流動特性を満足するものであった。
【0031】
次いで、3種5層共押出しTダイフィルム製膜装置を用い、上記で得られたf−EVOH、熱可塑性樹脂(ポリプロピレン、190℃で2160g荷重下におけるMIが2.4g/10分)、接着性樹脂(三菱化学社製「MODIC−APP523」、190℃で2160g荷重下におけるMIが2.5g/10分)にて、熱可塑性樹脂層(20μm厚)/接着性樹脂層(5μm厚)/樹脂組成物層(5μm厚)/接着性樹脂層(5μm厚)/熱可塑性樹脂層(25μm厚)の構成の積層体を得た。
尚、上記の製膜条件は、以下の通りであった。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
[ダイの設定条件]
T−ダイ フィードブロック5層ダイ
ダイ巾 450mm
設定温度 240℃
【0036】
得られた積層体に関して、外観性、リグライド時の熱安定性の評価を以下の要領で行った。
【0037】
(外観性)
得られたフィルムの外観を目視観察して以下のとおり評価した。
○ −−− 6時間後においてもスジは認められなかった
△ −−− 3時間以降6時間未満でスジが発生
× −−− 3時間未満でスジが発生
(熱安定性:リグラインド時)
得られたフィルムを粉砕機で粉砕後、再度二軸押出機に供し、以下の条件でペレット化を行って再造粒ペレットを得た。
【0038】
【0039】
得られた再造粒ペレット40部に熱可塑性樹脂(ポリプロピレン、190℃で2160g荷重下におけるMIが2.4g/10分)60部をブレンドしてリグラインド層用ペレットとした。
更に4種5層共押出しTダイシート製膜装置を用い、f−EVOH、熱可塑性樹脂(ポリプロピレン、190℃で2160g荷重下におけるMIが2.4g/10分)、接着性樹脂(三菱化学社製「MODIC−AP P523」、190℃で2160g荷重下におけるMIが2.5g/10分)、上記のリグライド用ペレットにて、熱可塑性樹脂層(460μm)/接着性樹脂層(30μm)/樹脂組成物層(100μm)/接着性樹脂層(30μm)/リグラインド層(690μm)/熱可塑性樹脂層(230μm)の構成の積層体を得た。
【0040】
得られた積層体を剃刀で切断し、ヨウ素ヨウ化カリウムエタノール溶液(オールジャパンドラッグ社製の希ヨードチンキ)を断面に塗布後、シート断面を光学顕微鏡で観察して、以下の通り評価した。サンプル数は10として総合的に評価した。
○ −−− リグラインド層中にEVOHが均一に分散されている
× −−− リグラインド層中でEVOHが凝集している
【0041】
実施例2
実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸マグネシウムの投入量を80ppmとして、該ステアリン酸マグネシウムが75ppm付着したEVOHペレット(融点181℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエルカ酸アミド150ppmと酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオーネ100ppmを添加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足するものであった。
得られたf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0042】
実施例3
実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸マグネシウムに替えて、酢酸マグネシウムを40ppm投入して、該酢酸マグネシウムが36ppm付着したEVOHペレット(融点181℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエルカ酸アミド150ppmとエチレンビスステアロアミド100ppmを添加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足するものであった。
得られたf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0044】
実施例4
実施例1のf−EVOHの調製において、ステアリン酸マグネシウムに替えて、ステアリン酸カルシウムを220ppm投入して、該ステアリン酸カルシウムが208ppm付着したEVOHペレット(融点181℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエチレンビスステアロアミド100ppmと酸化防止剤としてN,N´ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロキシナマミド)500ppmを添加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足するものであった。得られたf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0045】
実施例5
実施例1のf−EVOHの調製において、含水量0.1%のEVOHとして、エチレン含有量45モル%、ケン化度99.6モル%、MI10g/10分(210℃、荷重2160g)のものを用いた以外は同様に行ってステアリン酸マグネシウムが91ppm付着したEVOHペレット(融点162℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエチレンビスステロアミド100ppmとブロッキング防止剤として無定形シリカ50ppmを添加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足するものであった。得られたf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0046】
実施例6
実施例1のf−EVOHの調製において、含水量0.1%のEVOHとして、エチレン含有量35モル%、ケン化度98.6モル%、MI10g/10分(210℃、荷重2160g)のものを用いた以外は同様に行ってステアリン酸マグネシウムが89pm付着したEVOHペレット(融点172℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエチレンビスステロアミド100ppmとブロッキング防止剤として無定形シリカ50ppmを添加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足するものであった。得られたf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0047】
実施例7
実施例1のf−EVOHの調製において、含水量0.1%のEVOHペレットから含水量5%のEVOHペレットを得た以外は同様に行ってステアリン酸マグネシウムが92ppm付着したEVOHペレット(融点181℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエチレンビスステロアミド100ppmとブロッキング防止剤として無定形シリカ50ppmを添加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足するものであった。得られたf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0048】
実施例8
実施例1のf−EVOHの調製において、含水量0.1%のEVOHペレットを150℃に加熱し、溶融させたステアリン酸マグネシウムを噴射し、添着させた以外は同様に行ってステアリン酸マグネシウムが98ppm付着したEVOHペレット(融点181℃)を得て、含水量0.3%に調製した後、更に滑剤としてエチレンビスステロアミド100ppmを添加した以外は同様に行って、得られたf−EVOHの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足するものであった。得られたf−EVOHを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
【0049】
実施例9
実施例1で得られたf−EVOHを用いて、3種3層共押出しTダイフィルム製膜装置で、樹脂組成物(15μm)/接着性樹脂(10μm)/熱可塑性樹脂(40μm)なる層構成を有する積層体を得た以外は同様に評価を行った。尚、押出機設定条件は同じで、T−ダイの設定条件は以下のようにした。
【0050】
[ダイの設定条件]
T−ダイ マルチマニホールド3層ダイ
ダイ巾 450mm
設定温度 240℃
【0051】
比較例1
実施例1の含水量0.1%のEVOHペレット(融点181℃)をf−EVOHに変えて、実施例1と同様に積層体を得て、同様に評価を行った。
尚、該EVOHペレットの吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載;尚、測定温度は261℃)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載:尚、測定温度は231℃)を同様に測定したが、本発明の流動特性を満足するものではなかった。
【0052】
比較例2
実施例1の含水量0.1%のEVOHペレット100部とステアリン酸マグネシウム0.012部を単軸押出機に投入して、240℃で溶融混練してステアリン酸マグネシウムを105ppm含有したEVOH組成物(融点181℃)を得、更に滑剤としてエチレンビスステアロアミド100ppm添加した。
実施例1と同様に吐出速度(測定結果は表1にまとめて記載;尚、測定温度は261℃)及びトルク値(測定結果は表2にまとめて記載:尚、測定温度は231℃)を測定したが、本発明の流動特性を満足するものではなかった。
かかるEVOHペレットを用いて、比較例1と同様に積層体を作製して、同様に評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表3にまとめて示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】
本発明の積層体は、特定の流動特性を示すEVOHを含有する層を少なくとも1層有しているため、外観性、(リグライド時の)熱安定性等に優れ、かかる積層体は、食品や医薬品、農薬品、工業薬品包装用のフィルム、シート、チューブ、袋、容器等の用途に非常に有用である。
Claims (3)
- ペレット表面に高級脂肪酸塩が30〜300ppm付着したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物であり、DSC(示差走査型熱量計)にて測定される融点より10〜80℃高い温度の少なくとも1点における高化式フローテスターでの加熱温度と吐出速度の関係において、15分以後2時間以内の任意の加熱時間における吐出速度が、15分後の吐出速度の0.1〜50倍の範囲にあり、また、2時間以後10時間以内の任意の加熱時間での吐出速度が15分後の吐出速度の2倍未満であり、かつDSCにて測定される融点より30〜60℃高い温度の少なくとも1点におけるトルク検出型レオメーターで測定した時間とトルクの関係において、1時間以後2時間以内の任意の加熱時間におけるトルク値が20分以内に現れるトルク最大値の1/6〜5/6の範囲にあるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を含有する層を少なくとも1層含むことを特徴とする積層体。
- エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を含有する層が中間層であることを特徴とする請求項1記載の積層体。
- エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を含有する層が最内層または最外層のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の積層体。
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