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JP4255787B2 - シールチェーン - Google Patents

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Description

本発明は、内プレートと外プレートの対向する面の間にシール手段を介在し、シール手段によりブシュの内周面とピンの外周面で構成される軸受部に封入されるグリース等の潤滑剤が外部へ漏れ出すのを防止するとともに軸受部に外部から粉塵が侵入するのを防止するシールチェーンに関するものである。
従来、一般的なシールチェーンにおいては、ブシュの内周面とピンの外周面で構成される軸受部に封入されるグリース等の潤滑剤が外部へ漏れ出すのを防止するとともに軸受部に外部から粉塵が侵入するのを防止するシール手段として、内プレートと外プレートの対向する面の間にOリングを配置したものが知られている。
また、内プレートと外プレートの対向する面の間にシール手段を介在するシールチェーンにおいて、シール手段が、弾性力により押圧されて摺接する外プレートとの間の隙間から外部からの粉塵が侵入するのを封止する第1剛体シール部材と、第1剛体シール部材と内プレートとの間に配置されて第1剛体シール部材と内プレートとの間から外部からの粉塵が侵入するのを封止する第1弾性部材と、第1剛体シール部材より半径方向内側に配置され弾性力により摺接する外プレートとの間の隙間から軸受部側に外部からの粉塵が侵入するのを封止する弾性シール部材と、弾性シール部材と内プレートとの間に配置された第2剛体シール部材と、第1剛体シール部材と第2剛体シール部材との間に配置され第1剛体シール部材を外プレートに向かって押圧する第2弾性部材と、を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−136848号公報
しかし、上述した一般的なシールチェーンは、シールチェーンの屈曲時に、Oリングが内プレートまたは外プレート、あるいは内外両方のプレートと摺動するので、Oリングが摩耗し、シール効果が低下しやすいという問題点があった。
また、Oリングの摺動部でグリース等の潤滑剤切れが生じた場合は、Oリングと各内外プレートとの摺動抵抗が大きくなり、短期間でOリングが折損し、シール効果を果たさなくなるという問題点があった。
さらに、Oリングの外径側が外部に露出しているので、外部からの粉塵が直接Oリングに衝突あるいは接触し、Oリングが早期に劣化するという問題点があった。
また、上述の特開2000−136848号公報に開示されたシールチェーンは、シールチェーンの屈曲時に、第1剛体シール部材と弾性シール部材が面粗度の荒い外プレートに摺接しているので、外プレートの摺接面の面粗度を上げるための特殊な加工(例えば、外プレートの摺接面を研削する)を行わない限り、シール性能が低く、軸受部にグリース等の潤滑剤を封入して保持することが困難であるという問題点があった。
また、外プレートの摺接面の面粗度を上げるための特殊な加工には、多大な費用が発生し、コスト高になるという問題点があった。
そこで、本発明は、シール性能が高く、コスト高にならないシールチェーンを提供することを課題とするものである。
請求項1記載の発明は、内プレートと外プレートの対向する面の間にシール手段を介在するシールチェーンにおいて、前記シール手段は前記内プレートと外プレートの互いに対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材を有し、該一対の環状シール部材は弾性体からなり、該一対の環状シール部材は互いに対向する面に環状のリップ状凸部と該環状のリップ状凸部が嵌合する環状凹部を有し、前記環状のリップ状凸部の先端部は前記環状凹部の底部に前記一対の環状シール部材の弾性により押圧されて当接し、前記シールチェーンの屈曲時に前記環状のリップ状凸部の先端部と前記環状凹部の底部が摺動するものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシールチェーンにおいて、前記一対の環状シール部材は前記内プレートまたは外プレートに対向する面にそれぞれ弾性シール部材が装着され、該弾性シール部材は前記内プレートまたは外プレートに当接するものである。
請求項3記載の発明は、内プレートと外プレートの対向する面の間にシール手段を介在するシールチェーンにおいて、前記シール手段は前記内プレートと外プレートの互いに対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材を有し、該一対の環状シール部材は互いに対向する面に同心状の複数の環状凸部と該環状凸部がそれぞれ嵌合する複数の環状凹部を有し、前記複数の環状凸部の周面と前記一対の環状シール部材の環状凸部と環状凹部を除いて対向する面との間に形成される密閉空間を有し、前記一対の環状シール部材は前記内プレートまたは外プレートに対向する面にそれぞれ弾性シール部材が装着され、該弾性シール部材は前記内プレートまたは外プレートに当接し、前記シールチェーンの屈曲時に前記一対の環状シール部材は前記環状凸部と環状凹部の嵌合面で摺動するものである。
請求項4記載の発明は、内プレートと外プレートの対向する面の間にシール手段を介在するシールチェーンにおいて、前記シール手段は前記内プレートと外プレートの対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材と該一対の環状シール部材の間に配置される弾性体からなる中間環状シール部材とを有し、前記一対の環状シール部材は互いに対向する面にそれぞれ環状凹部を有し、前記中間環状シール部材は前記環状凹部の両方に嵌合し、前記一対の環状シール部材は前記内プレートまたは外プレートに対向する面にそれぞれ弾性シール部材が装着され、該弾性シール部材は前記内プレートまたは外プレートに当接し、前記シールチェーンの屈曲時に前記一対の環状シール部材は前記中間環状シール部材と前記環状凹部の嵌合面で摺動するものである。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のシールチェーンにおいて、前記シール手段は前記一対の環状シール部材の外周側に配置される剛体からなる外側環状シール部材を有するものである。
請求項1記載の発明によれば、シールチェーンの屈曲時には、一対の環状シール部材のうちの一方の環状シール部材自体の弾性によって当接する一方の環状シール部材は内プレートとともに回動し、一対の環状シール部材のうちの他方の環状シール部材自体の弾性によって当接する他方の環状シール部材は外プレートとともに回動する。
したがって、シールチェーンの屈曲時には、一方の環状シール部材の環状のリップ状凸部の先端部は、他方の環状シール部材の環状の凹溝の底部で摺動し、他方の環状シール部材の環状のリップ状凸部の先端部は、一方の環状シール部材の環状の凹溝の底部で摺動する。
したがって、内プレートと外プレートはショットブラストを施行したままの状態で使用できるため、特別な加工を必要とせずに、その分コストを抑えることができる。
また、一対の環状シール部材のうちの一方の環状シール部材自体の弾性によって一方の環状シール部材は、内プレートの外側面に当接しているので、一方の環状シール部材と内プレート間からの潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
同様に、一対の環状シール部材のうちの他方の環状シール部材自体の弾性によって他方の環状シール部材は、外プレートの内側面に当接しているので、他方の環状シール部材と外プレート間からの潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
また、一対の環状シール部材の弾性を利用して、環状のリップ状凸部の先端部がそれぞれ対向する環状の凹溝の底部に当接することにより、シール効果を高めるとともに内プレートと外プレートの間隔の変化に追従させることができる。
また、一対の弾性体からなる環状シール部材間に潤滑剤が充填されているので、環状のリップ状凸部の摩耗を低減でき、一対の弾性体からなる環状シール部材の寿命を延ばすことができる。
請求項2記載の発明によれば、一対の環状シール部材のうちの内プレートに対向する一方の環状シール部材に装着された弾性シール部材が弾性変形により内プレートの外側面に当接しているので、一対の環状シール部材のうちの一方の環状シール部材と内プレート間からの潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
同様に、一対の環状シール部材のうちの外プレートに対向する他方の環状シール部材に装着された弾性シール部材が弾性変形により外プレートの内側面に当接しているので、一対の環状シール部材のうちの他方の環状シール部材と外プレート間からの潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
また、弾性シール部材の弾性変形の反発力及び一対の環状シール部材の弾性を利用して、環状のリップ状凸部の先端部がそれぞれ対応する環状の凹溝の底部に当接することにより、シール効果を高めるとともに内プレートと外プレートの間隔の変化に追従させることができる。
また、弾性シール部材は、圧縮変形が生じるのみで、内プレートまたは外プレートと摺動することはなく、そのため摺動摩擦による機能低下を起こすことはない。
したがって、弾性シール部材の寿命を延ばすことができる。
請求項3記載の発明によれば、シールチェーンの屈曲時には、弾性シール部材を介して当接する一方の環状シール部材は内プレートとともに回動し、弾性シール部材を介して当接する他方の環状シール部材は外プレートとともに回動する。
したがって、シールチェーンの屈曲時には、一方の環状シール部材の環状凸部は他方の環状シール部材の環状の凹溝の嵌合部で摺動し、他方の環状シール部材の環状凸部は一方の環状シール部材の環状の凹溝の嵌合部で摺動する。
そして、弾性シール部材は、それぞれ内プレートまたは外プレートに当接するのみで内プレートの外側面または外プレートの内側面に対して摺動しない。
したがって、内プレートと外プレートはショットブラストを施行したままの状態で使用できるため、特別な加工を必要とせずに、その分コストを抑えることができる。
また、一対の環状シール部材の環状凸部を対応する環状の凹溝に嵌合したときに、前記複数の環状凸部の周面と前記一対の環状シール部材の環状凸部と環状凹部を除いて対向する面との間に形成される密閉空間内には圧縮空気が存在するので、この圧縮空気により、一方の環状シール部材と他方の環状シール部材はぞれぞれ内プレート及び外プレートに押し付けられる。
これにより、環状凸部の先端部と対応する環状の凹溝の底部の接触圧力を低く抑えることができ、環状凸部の先端部の摩耗を抑えることができる。
また、一対の環状シール部材は、ともに弾性体または剛体の何れか同一の部材を使用することができるので、同材質による摩耗の促進を防止することができる。
また、弾性シール部材が弾性変形により内プレートの外側面に当接しているので、一方の環状シール部材と内プレート間からの潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
同様に、弾性シール部材が弾性変形により外プレートの内側面に当接しているので、他方の環状シール部材と外プレート間からの潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
また、弾性シール部材の弾性変形の反発力を利用して、環状凸部の先端部がそれぞれ環状の凹溝の底部に当接することにより、シール効果を高めるとともに内プレートと外プレートの間隔の変化に追従させることができる。
また、弾性シール部材は圧縮変形が生じるのみで、内プレートまたは外プレートと摺動することはなく、そのため、摺動摩擦による機能低下を起こすことはない。
したがって、弾性シール部材の寿命を延ばすことができる。
また、一対の環状シール部材間に潤滑剤が充填されているので、環状凸部と環状の凹溝の嵌合部の摩耗を低減でき、一対の環状シール部材の寿命を延ばすことができる。
請求項4記載の発明によれば、シールチェーン1の屈曲時には、弾性シール部材を介して当接する一方の環状シール部材は、内プレートとともに回動し、弾性シール部材を介して当接する他方の環状シール部材は、外プレートとともに回動する。
したがって、シールチェーンの屈曲時には、一対の環状シール部材は、中間環状シール部材と環状の凹溝の嵌合部で摺動する。
そして、弾性シール部材は、それぞれ内プレートまたは外プレートに当接するのみで内プレートの外側面または外プレートの内側面に対して摺動しない。
したがって、内プレートと外プレートは、ショットブラストを施行したままの状態で使用できるため、特別な加工を必要とせずに、その分コストを抑えることができる。
また、弾性シール部材が弾性変形により内プレートの外側面に当接しているので、一方の環状シール部材と内プレート間からの潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
同様に、弾性シール部材が弾性変形により外プレートの内側面に当接しているので、他方の環状シール部材と外プレート間からの潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
また、弾性シール部材の弾性変形の反発力を利用して、中間環状シール部材がそれぞれ環状の凹溝の底部に当接することにより、シール効果を高めるとともに内プレートと外プレートの間隔の変化に追従させることができる。
また、弾性シール部材は圧縮変形が生じるのみで、内プレートまたは外プレートと摺動することはなく、そのため、摺動摩擦による機能低下を起こすことはない。
したがって、弾性シール部材の寿命を延ばすことができる。
また、一対の環状シール部材間に潤滑剤が充填されているので、中間環状シール部材と環状の凹溝の嵌合部の摩耗を低減でき、一対の環状シール部材の寿命を延ばすことができる。
請求項5記載の発明によれば、一対の環状シール部材の外周面と外側環状シール部材の内周面との間に設けられた空隙を潤滑剤溜まりとすることにより、より一層のシール効果を保持することができるとともに、外部からの粉塵の侵入を防止する効果を高めることができる。
また、外側環状シール部材により、外部からの粉塵や水による一対の環状シール部材の劣化を防止することができ、その結果、一対の環状シール部材の寿命を延ばすことができる。
本発明のシールチェーンは、一対のブシュと該ブシュにより結合される一対の内プレートを有する内リンクと、一対のピンと該ピンにより結合される一対の外プレートを有する外リンクとを、ブシュにピンを回転自在に挿入することにより交互に連結し、内プレートと外プレートの対向する面の間にシール手段を介在し、シール手段によりブシュの内周面と前記ピンの外周面で構成される軸受部に封入される潤滑剤が外部へ漏れ出すのを防止するとともに軸受部に外部から粉塵が侵入するのを防止するものであって、本発明の各実施例を以下に説明する。
本発明の実施例1であるシールチェーンについて図1,2を参照して説明する。
図1は、本発明が適用されるシールチェーンの一部断面平面図である。
図2は、本発明の実施例1であるシールチェーンの図1における楕円枠内の要部を拡大した断面図である。
本発明の実施例1のシールチェーン1は、図1に示すように、複数の内リンク2及び外リンク6を有している。
複数の内リンク2及び外リンク6は、交互に連結されてシールチェーン1が構成されている。
内リンク2は、一対のブシュ3,3と一対の内プレート4,4とローラ5とからなり、一対の内プレート4,4は、一対のブシュ3,3の両端部に圧入により結合され、ローラ5は、各ブシュ3の外周面に回転自在に挿入されている。
また、外リンク6は、一対のピン7,7と一対の外プレート8,8とからなり、一対の外プレート8,8は、一対のピン7,7の両端部に結合されている。
また、内リンク2と外リンク6は、各ブシュ3に各ピン7が回転自在に挿入されることにより連結されている。
そして、ブシュ3の内周面とピン7の外周面で軸受部9が構成されており、この軸受部9にグリース等の潤滑剤が封入されている。
また、ピン7の一端部には、抜け止めピン10が取り付けられている。
なお、図示はしないが、ピン7の頭部にグリース等の潤滑剤を充填するニップルが取り付けられており、このニップルからピン7の軸部内の給油路を介して軸受部9にグリース等の潤滑剤が充填されている。
図1に示すシールチェーンは、バケットエレベータ、バンコンベヤ等のバラ物(穀類、鉄鉱石、石炭等)用アンローダとして用いて好適であるが、これに限らず他のコンベヤチェーンに適用可能であり、さらに、動力伝達用チェーンにも適用可能である。
図2に示すように、実施例1のシールチェーン1は、内プレート4と外プレート8の対向する面の間に、シール手段11を介在している。
そして、このシール手段11により、ブシュ3の内周面とピン7の外周面で構成される軸受部9に封入されるグリース等の潤滑剤が外部へ漏れ出すのを防止するとともに軸受部9に外部から粉塵が侵入するのを防止している。
シール手段11は、内プレート4と外プレート8の対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材12,14を有し、この一対の環状シール部材12,14は、いずれも弾性体で構成されている。
この実施例では、この弾性体としてポリウレタン樹脂を使用している。
そして、ブシュ3の両端部は、各内プレート4の外側面よりも外側に突出しており、一対の環状シール部材12,14は、このブシュ3の突出部分の外径側に配置されている。
さらに、シール手段11は、一対の環状シール部材12,14の外周側に配置される剛体からなる外側環状シール部材17を有している。
一対の環状シール部材12,14のうちの一方の環状シール部材12は、内プレート4の外側面に対向して配置されている。
そして、この一方の環状シール部材12は、他方の環状シール部材14と対向する面に環状のリップ状凸部12aと環状の凹溝12bが形成されている。
さらに、この一方の環状シール部材12は、内プレート4の外側面に対向する面に2個の環状溝12cが形成されている。
そして、これら環状溝12c内には、Oリング(弾性シール部材)13が嵌め込まれている。
そこで、一方の環状シール部材12は、他方の環状シール部材14とともに内プレート4と外プレート8の対向する面の間に組み込まれたとき、Oリング13は、内プレート4の外側面に圧接されている。
一対の環状シール部材12,14のうちの他方の環状シール部材14は、外プレート8の内側面に対向して配置されている。
そして、この他方の環状シール部材14は、一方の環状シール部材12と対向する面に環状のリップ状凸部14aと環状の凹溝14bが形成されている。
さらに、この他方の環状シール部材14は、外プレート8の内側面に対向する面に2個の環状溝14cが形成されている。
そして、これら環状溝14c内には、Oリング(弾性シール部材)15が嵌め込まれている。
そこで、他方の環状シール部材14は、一方の環状シール部材12とともに内プレート4と外プレート8の対向する面の間に組み込まれたとき、Oリング15は、外プレート8の内側面に圧接されている。
また、一方の環状シール部材12と他方の環状シール部材14との間にも、グリース等の潤滑剤が充填されている。
また、一方の環状シール部材12の環状のリップ状凸部12aは、他方の環状シール部材14の環状の凹溝14b内に嵌合し、同様に、他方の環状シール部材14の環状のリップ状凸部14aは、一方の環状シール部材12の環状の凹溝12b内に嵌合している。
そして、一対の環状シール部材12,14の弾性及びOリング13,15の弾性変形の反発力により、各環状のリップ状凸部12a,14aの先端部は、各環状の凹溝12b,14bの底部に当接している。
さらに、一対の環状シール部材12,14の外周側に剛体からなる外側環状シール部材17が配置されている。
この外側環状シール部材17は、例えば、鋼製であることが好ましい。
そして、一対の環状シール部材12,14の外周面と外側環状シール部材17の内周面との間に空隙が設けられ、この空隙にもグリース等の潤滑剤が充填されている。
なお、外側環状シール部材17の両端面と内プレート4の外側面及び外プレート8の内側面との間には、内プレート4と外プレート8の間隔の変化に対応できる程度の隙間が設けられている。
図2に示すシールチェーン1は、以上のように構成されているので、シールチェーン1の屈曲時には、Oリング13を介して当接する一方の環状シール部材12は、内プレート4とともに回動し、Oリング15を介して当接する他方の環状シール部材14は、外プレート8とともに回動する。
したがって、シールチェーン1の屈曲時には、一方の環状シール部材12の環状のリップ状凸部12aの先端部は、他方の環状シール部材14の環状の凹溝14bの底部で摺動し、他方の環状シール部材14の環状のリップ状凸部14aの先端部は、一方の環状シール部材12の環状の凹溝12bの底部で摺動する。
そして、Oリング13,15は、それぞれ内プレート4または外プレート8に当接するのみで内プレート4の外側面または外プレート8の内側面に対して摺動しない。
したがって、内プレート4と外プレート8は、ショットブラストを施行したままの状態で使用できるため、特別な加工を必要とせずに、その分コストを抑えることができる。
また、Oリング13が弾性変形により内プレート4の外側面に当接しているので、一方の環状シール部材12と内プレート4間からのグリース等の潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
同様に、Oリング15が弾性変形により外プレート8の内側面に当接しているので、他方の環状シール部材14と外プレート8間からのグリース等の潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
また、Oリング13,15の弾性変形の反発力及び一対の環状シール部材12,14の弾性を利用して、環状のリップ状凸部12a,14aの先端部がそれぞれ環状の凹溝14b,12bの底部に当接することにより、シール効果を高めるとともに内プレート4と外プレート8の間隔の変化に追従させることができる。
また、Oリング13,15は、圧縮変形が生じるのみで、内プレート4または外プレート8と摺動することはなく、そのため、摺動摩擦による機能低下を起こすことはない。
したがって、Oリング13,15の寿命を延ばすことができる。
また、一対の弾性体からなる環状シール部材12,14間にグリース等の潤滑剤が充填されているので、環状のリップ状凸部12a,14aの摩耗を低減でき、一対の弾性体からなる環状シール部材12,14の寿命を延ばすことができる。
また、一対の環状シール部材12,14の外周面と外側環状シール部材17の内周面との間に設けられた空隙をグリース等の潤滑剤溜まりとすることにより、より一層のシール効果を保持することができるとともに外部からの粉塵の侵入を防止する効果を高めることができる。
また、外側環状シール部材17により、外部からの粉塵や水による一対の環状シール部材12,14の劣化を防止することができ、その結果、一対の環状シール部材12,14の寿命を延ばすことができる。
次に、本発明の実施例2であるシールチェーンについて図3を参照して説明する。
図3は、本発明の実施例2であるシールチェーンの図1における楕円枠内の要部を拡大した断面図である。
本発明の実施例2であるシールチェーン1は、上述した実施例1のシールチェーン1と対比して後述するシール手段21が相違するのみであるので、同一部材については同一符号を付し、重複する部分についての説明は省略し、相違するシール手段21についてのみ以下に説明する。
図3に示すように、実施例2のシールチェーン1は、内プレート4と外プレート8の対向する面の間に、シール手段21を介在している。
そして、このシール手段21により、ブシュ3の内周面とピン7の外周面で構成される軸受部9に封入されるグリース等の潤滑剤が外部へ漏れ出すのを防止するとともに軸受部9に外部から粉塵が侵入するのを防止している。
シール手段21は、内プレート4と外プレート8の対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材22,24を有し、この一対の環状シール部材22,24は、いずれも弾性体で構成されている。
この実施例では、この弾性体としてポリウレタン樹脂を使用している。
そして、ブシュ3の両端部は、各内プレート4の外側面よりも外側に突出しており、一対の環状シール部材22,24は、このブシュ3の突出部分の外径側に配置されている。
さらに、シール手段21は、一対の環状シール部材22,24の外周側に配置される剛体からなる外側環状シール部材27を有している。
一対の環状シール部材22,24のうちの一方の環状シール部材22は、内プレート4の外側面に対向して配置されている。
そして、この一方の環状シール部材22は、他方の環状シール部材24と対向する面に環状のリップ状凸部22aと環状の凹溝22bが形成されている。
一対の環状シール部材22,24のうちの他方の環状シール部材24は、外プレート8の内側面に対向して配置されている。
そして、この他方の環状シール部材24は、一方の環状シール部材22と対向する面に環状のリップ状凸部24aと環状の凹溝24bが形成されている。
また、一方の環状シール部材22と他方の環状シール部材24との間にもグリース等の潤滑剤が充填されている。
また、一方の環状シール部材22の環状のリップ状凸部22aは、他方の環状シール部材24の環状の凹溝24b内に嵌合し、同様に、他方の環状シール部材24の環状のリップ状凸部24aは、一方の環状シール部材22の環状の凹溝22b内に嵌合している。
そして、一対の環状シール部材22,24の弾性により、各環状のリップ状凸部22a,24aの先端部は、各環状の凹溝22b,24bの底部に当接している。
また、一対の環状シール部材22,24の弾性により、一方の環状シール部材22は、内プレート4の外側面に押圧されて圧接され、他方の環状シール部材24は、外プレート8の内側面に押圧されて圧接されている。
さらに、一対の環状シール部材22,24の外周側に剛体からなる外側環状シール部材27が配置されている。
この外側環状シール部材27は、例えば、鋼製であることが好ましい。
そして、一対の環状シール部材22,24の外周面と外側環状シール部材27の内周面との間に空隙が設けられ、この空隙にもグリース等の潤滑剤が充填されている。
なお、外側環状シール部材27の両端面と内プレート4の外側面及び外プレート8の内側面との間には、内プレート4と外プレート8の間隔の変化に対応できる程度の隙間が設けられている。
図3に示すシールチェーン1は、以上のように構成されているので、シールチェーン1の屈曲時には、一方の環状シール部材22自体の弾性によって当接する一方の環状シール部材22は、内プレート4とともに回動し、他方の環状シール部材24自体の弾性によって当接する他方の環状シール部材24は、外プレート8とともに回動する。
したがって、シールチェーン1の屈曲時には、一方の環状シール部材22の環状のリップ状凸部22aの先端部は、他方の環状シール部材24の環状の凹溝24bの底部で摺動し、他方の環状シール部材24の環状のリップ状凸部24aの先端部は、一方の環状シール部材22の環状の凹溝22bの底部で摺動する。
したがって、内プレート4と外プレート8は、ショットブラストを施行したままの状態で使用できるため、特別な加工を必要とせずに、その分コストを抑えることができる。
また、一方の環状シール部材22自体の弾性によって一方の環状シール部材22は、内プレート4の外側面に当接しているので、一方の環状シール部材22と内プレート4間からのグリース等の潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
同様に、他方の環状シール部材24自体の弾性によって他方の環状シール部材24は、外プレート8の内側面に当接しているので、他方の環状シール部材24と外プレート8間からのグリース等の潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
また、一対の環状シール部材22,24の弾性を利用して、環状のリップ状凸部22a,24aの先端部がそれぞれ環状の凹溝24b,22bの底部に当接することにより、シール効果を高めるとともに内プレート4と外プレート8の間隔の変化に追従させることができる。
また、一対の弾性体からなる環状シール部材22,24間にグリース等の潤滑剤が充填されているので、環状のリップ状凸部22a,24aの摩耗を低減でき、一対の弾性体からなる環状シール部材22,24の寿命を延ばすことができる。
また、一対の環状シール部材22,24の外周側に外側環状シール部材27が配置されているので、外側環状シール部材27は、実施例1における外側環状シール部材17と同様の効果を奏する。
次に、本発明の実施例3であるシールチェーンについて図4を参照して説明する。
図4は、本発明の実施例3であるシールチェーンの図1における楕円枠内の要部を拡大した断面図である。
本発明の実施例3であるシールチェーン1については、上述した実施例1のシールチェーン1と対比して後述するシール手段31が相違するのみであるので、同一部材については同一符号を付し、重複する部分についての説明は省略し、相違するシール手段31についてのみ以下に説明する。
図4に示すように、実施例3のシールチェーン1は、内プレート4と外プレート8の対向する面の間に、シール手段31を介在している。
そして、このシール手段31により、ブシュ3の内周面とピン7の外周面で構成される軸受部9に封入されるグリース等の潤滑剤が外部へ漏れ出すのを防止するとともに軸受部9に外部から粉塵が侵入するのを防止している。
シール手段31は、内プレート4と外プレート8の対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材32,34を有し、この一対の環状シール部材32,34は、いずれも弾性体で構成されている。
この実施例では、この弾性体としてポリウレタン樹脂を使用している。
しかし、この一対の環状シール部材32,34は、いずれも弾性体である必要はなく、剛体であってもよい。
剛としては鋼製のものが使用される。
そして、ブシュ3の両端部は、各内プレート4の外側面よりも外側に突出しており、一対の環状シール部材32,34は、このブシュ3の突出部分の外径側に配置されている。
さらに、シール手段31は、一対の環状シール部材32,34の外周側に配置される剛体からなる外側環状シール部材37を有している。
一対の環状シール部材32,34のうちの一方の環状シール部材32は、内プレート4の外側面に対向して配置されている。
そして、この一方の環状シール部材32は、他方の環状シール部材34と対向する面に、同心状の複数の環状凸部32aと環状凹部32bが形成されている。
さらに、この一方の環状シール部材32は、内プレート4の外側面に対向する面に2個の環状溝32cが形成されている。
そして、これら環状溝32c内には、Oリング(弾性シール部材)33が嵌め込まれている。
そこで、一方の環状シール部材32は、他方の環状シール部材34とともに内プレート4と外プレート8の対向する面の間に組み込まれたとき、Oリング33は、内プレート4の外側面に圧接されている。
一対の環状シール部材32,34のうちの他方の環状シール部材34は、外プレート8の内側面に対向して配置されている。
そして、この他方の環状シール部材34は、一方の環状シール部材32と対向する面に、同心状の複数の環状凸部34aと環状凹部34bが形成されている。
さらに、この他方の環状シール部材34は、外プレート8の内側面に対向する面に2個の環状溝34cが形成されている。
そして、これら環状溝34c内には、Oリング(弾性シール部材)35が嵌め込まれている。
そこで、他方の環状シール部材34は、一方の環状シール部材32とともに内プレート4と外プレート8の対向する面の間に組み込まれたとき、Oリング35は、外プレート8の内側面に圧接されている。
また、一方の環状シール部材32と他方の環状シール部材34との間にもグリース等の潤滑剤が充填されている。
また、一方の環状シール部材32の環状凸部32aは、他方の環状シール部材34の環状の凹溝34b内に嵌合し、同様に、他方の環状シール部材34の環状凸部34aは、一方の環状シール部材32の環状の凹溝32b内に嵌合している。
そして、一対の環状シール部材32,34の弾性及びOリング33,35の弾性変形の反発力により、各環状凸部32a,34aの先端部は、各環状の凹溝32b,34bの底部に当接している。
そして、各環状凸部32a,34aが各環状の凹溝32bに嵌合したとき、各環状凸部32a,34aと一対の環状シール部材32,34の対向する面の間に密閉空間36が形成される。
さらに、一対の環状シール部材32,34の外周側に剛体からなる外側環状シール部材37が配置されている。
この外側環状シール部材37は、例えば、鋼製であることが好ましい。
そして、一対の環状シール部材32,34の外周面と外側環状シール部材37の内周面との間に空隙が設けられ、この空隙にもグリース等の潤滑剤が充填されている。
なお、外側環状シール部材37の両端面と内プレート4の外側面及び外プレート8の内側面との間には、内プレート4と外プレート8の間隔の変化に対応できる程度の隙間が設けられている。
図4に示すシールチェーン1は、以上のように構成されているので、シールチェーン1の屈曲時に、Oリング33を介して当接する一方の環状シール部材32は、内プレート4とともに回動し、Oリング35を介して当接する他方の環状シール部材34は、外プレート8とともに回動する。
したがって、シールチェーン1の屈曲時に、一方の環状シール部材32の環状凸部32aは、他方の環状シール部材34の環状の凹溝34bの嵌合部で摺動し、他方の環状シール部材34の環状凸部34aは、一方の環状シール部材32の環状の凹溝32bの嵌合部で摺動する。
そして、Oリング33,35は、それぞれ内プレート4または外プレート8に当接するのみで内プレート4の外側面または外プレート8の内側面に対して摺動しない。
したがって、内プレート4と外プレート8は、ショットブラストを施行したままの状態で使用できるため、特別な加工を必要とせずに、その分コストを抑えることができる。
また、一対の環状シール部材32,34の環状凸部32a,34aを対応する環状の凹溝32b,34bに嵌合したときに、複数の環状凸部32a,34aの周面と一対の環状シール部材の環状凸部32a,34aと環状凹部32b,34bを除いて対向する面との間に形成される密閉空間36内には圧縮空気が存在するので、この圧縮空気により、一方の環状シール部材32と他方の環状シール部材34は、ぞれぞれ内プレート4及び外プレート8に押し付けられる。
これにより、環状凸部32a,34aの先端部と対応する環状の凹溝32b,34bの底部の接触圧力を低く抑えることができ、環状凸部32a,34aの先端部の摩耗を抑えることができる。
また、一対の環状シール部材32,34は、ともに弾性体または剛体の何れか同一の部材を使用することができるので、同材質による摩耗の促進を防止することができる。
また、Oリング33が弾性変形により内プレート4の外側面に当接しているので、一方の環状シール部材32と内プレート4間からのグリース等の潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
同様に、Oリング35が弾性変形により外プレート8の内側面に当接しているので、他方の環状シール部材34と外プレート8間からのグリース等の潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
また、Oリング33,35の弾性変形の反発力及び一対の環状シール部材32,34の弾性を利用して、環状凸部32a,34aの先端部がそれぞれ環状の凹溝34b,32bの底部に当接することにより、シール効果を高めるとともに内プレート4と外プレート8の間隔の変化に追従させることができる。
また、Oリング33,35は、圧縮変形が生じるのみで、内プレート4または外プレート8と摺動することはなく、そのため、摺動摩擦による機能低下を起こすことはない。
したがって、Oリング33,35の寿命を延ばすことができる。
また、一対の環状シール部材32,34間にグリース等の潤滑剤が充填されているので、環状凸部32a,34aと環状の凹溝32b,34bの嵌合部の摩耗を低減でき、一対の環状シール部材32,34の寿命を延ばすことができる。
また、一対の環状シール部材32,34の外周側に外側環状シール部材37が配置されているので、外側環状シール部材37は、実施例1における外側環状シール部材17と同様の効果を奏する。
次に、本発明の実施例4であるシールチェーンについて図5を参照して説明する。
図5は、本発明の実施例4であるシールチェーンの図1における楕円枠内の要部を拡大した断面図である。
本発明の実施例4であるシールチェーン1については、上述した実施例1のシールチェーン1と対比して後述するシール手段41が相違するのみであるので、同一部材については同一符号を付し、重複する部分についての説明は省略し、相違するシール手段41についてのみ以下に説明する。
図5に示すように、実施例4のシールチェーン1は、内プレート4と外プレート8の対向する面の間に、シール手段41を介在している。
そして、このシール手段41により、ブシュ3の内周面とピン7の外周面で構成される軸受部9に封入されるグリース等の潤滑剤が外部へ漏れ出すのを防止するとともに軸受部9に外部から粉塵が侵入するのを防止している。
シール手段41は、内プレート4と外プレート8の対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材42,44とこの一対の環状シール部材42,44の間に配置される中間環状シール部材46とを有している。
そして、この一対の環状シール部材42,44は、いずれも弾体体で構成されている。
この実施例では、この弾性体としてポリウレタン樹脂を使用している。
しかし、この一対の環状シール部材42,44は、いずれも弾性体である必要はなく、剛体であってもよい。
剛としては鋼製のものが使用される。
また、中間環状シール部材46は、弾性体からなっており、この実施例では、中間環状シール部材46を構成する弾性体もポリウレタン樹脂を使用している。
そして、ブシュ3の両端部は、各内プレート4の外側面よりも外側に突出しており、一対の環状シール部材42,44は、このブシュ3の突出部分の外径側に配置されている。
さらに、シール手段41は、一対の環状シール部材42,44の外周側に配置される剛体からなる外側環状シール部材47を有している。
一対の環状シール部材42,44のうちの一方の環状シール部材42は、内プレート4の外側面に対向して配置されている。
そして、この一方の環状シール部材42は、他方の環状シール部材44と対向する面に、環状凹部42bが形成されている。
さらに、この一方の環状シール部材42は、内プレート4の外側面に対向する面に2個の環状溝42cが形成されている。
そして、これら環状溝42c内には、Oリング(弾性シール部材)43が嵌め込まれている。
そこで、一方の環状シール部材42は、他方の環状シール部材44とともに内プレート4と外プレート8の対向する面の間に組み込まれたとき、Oリング43は、内プレート4の外側面に圧接されている。
一対の環状シール部材42,44のうちの他方の環状シール部材44は、外プレート8の内側面に対向して配置されている。
そして、この他方の環状シール部材44は、一方の環状シール部材42と対向する面に、一方の環状シール部材42の環状凹部42bと対向して環状凹部44bが形成されている。
さらに、この他方の環状シール部材44は、外プレート8の内側面に対向する面に2個の環状溝44cが形成されている。
そして、これら環状溝44c内には、Oリング(弾性シール部材)45が嵌め込まれている。
そこで、他方の環状シール部材44は、一方の環状シール部材42とともに内プレート4と外プレート8の対向する面の間に組み込まれたとき、Oリング35は、外プレート8の内側面に圧接されている。
また、一方の環状シール部材42と他方の環状シール部材44との間にも、グリース等の潤滑剤が充填されている。
また、弾性体からなる中間環状シール部材46は、一方の環状シール部材42の環状凹部42bと他方の環状シール部材44の環状凹部44bの両方に嵌合している。
そして、一対の環状シール部材42,44の弾性、弾性体からなる中間環状シール部材46の弾性及びOリング43,45の弾性変形の反発力により、中間環状シール部材46は、一対の環状シール部材42,44の各環状の凹溝42b,44bの底部に当接している。
さらに、一対の環状シール部材42,44の外周側に剛体からなる外側環状シール部材47が配置されている。
この外側環状シール部材47は、例えば、鋼製であることが好ましい。
そして、一対の環状シール部材42,44の外周面と外側環状シール部材47の内周面との間に空隙が設けられ、この空隙にもグリース等の潤滑剤が充填されている。
なお、外側環状シール部材47の両端面と内プレート4の外側面及び外プレート8の内側面との間には、内プレート4と外プレート8の間隔の変化に対応できる程度の隙間が設けられている。
図5に示すシールチェーン1は、以上のように構成されているので、シールチェーン1の屈曲時には、Oリング43を介して当接する一方の環状シール部材42は、内プレート4とともに回動し、Oリング45を介して当接する他方の環状シール部材44は、外プレート8とともに回動する。
したがって、シールチェーン1の屈曲時には、一対の環状シール部材42,44は、中間環状シール部材46と環状の凹溝42b,44bの嵌合部で摺動する。
そして、Oリング43,45は、それぞれ内プレート4または外プレート8に当接するのみで内プレート4の外側面または外プレート8の内側面に対して摺動しない。
したがって、内プレート4と外プレート8は、ショットブラストを施行したままの状態で使用できるため、特別な加工を必要とせずに、その分コストを抑えることができる。
また、一対の環状シール部材42,44は、ともに弾性体または剛体の何れか同一の部材を使用することができるが、中間環状シール部材46が弾性体であるから、この中間環状シール部材46と摺動する一対の環状シール部材42,44は、同じく弾性体を使用することが好ましい。
これにより、同材質による摺動摩耗の促進を防止することができる。
また、Oリング43が弾性変形により内プレート4の外側面に当接しているので、一方の環状シール部材42と内プレート4間からのグリース等の潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
同様に、Oリング45が弾性変形により外プレート8の内側面に当接しているので、他方の環状シール部材44と外プレート8間からのグリース等の潤滑剤の漏れ及び外部からの塵埃の侵入を防止する。
また、Oリング43,45の弾性変形の反発力及び一対の環状シール部材42,44の弾性を利用して、中間環状シール部材46がそれぞれ環状の凹溝44b,42bの底部に当接することにより、シール効果を高めるとともに内プレート4と外プレート8の間隔の変化に追従させることができる。
また、Oリング43,45は、圧縮変形が生じるのみで、内プレート4または外プレート8と摺動することはなく、そのため、摺動摩擦による機能低下を起こすことはない。
したがって、Oリング43,45の寿命を延ばすことができる。
また、一対の環状シール部材42,44間にグリース等の潤滑剤が充填されているので、中間環状シール部材46と環状の凹溝42b,44bの嵌合部の摩耗を低減でき、一対の環状シール部材42,44の寿命を延ばすことができる。
また、一対の環状シール部材42,44の外周側に外側環状シール部材47が配置されているので、外側環状シール部材47は、実施例1の外側環状シール部材17と同様の効果を奏する。
なお、上述した実施例1,2,3,4における一対の環状シール部材の弾性体としてポリウレタン樹脂を使用しているが、ポリウレタン樹脂に限定されるものではなく、弾性体であれば他の材質のものも使用できる。
なお、上述した実施例3における一対の環状シール部材32,34及び実施例4における一対の環状シール部材42,44を剛体で構成する場合には、鋼製に限定されるものではなく、例えば、合成樹脂、焼結含油合金、青銅、リン青銅、青鉛鋼等を使用することもできる。
なお、上述した実施例1,2,3,4はローラチェーンに適用した例を示したが、本発明はローラを有しないブシュチェーンにも適用できる。
本発明が適用されるシールチェーンの一部断面の平面図。 本発明の実施例1であるシールチェーンの図1における楕円枠内の要部を拡大した断面図。 本発明の実施例2であるシールチェーンの図1における楕円枠内の要部を拡大した断面図。 本発明の実施例3であるシールチェーンの図1における楕円枠内の要部を拡大した断面図。 本発明の実施例4であるシールチェーンの図1における楕円枠内の要部を拡大した断面図。
符号の説明
1 ・・・シールチェーン
2 ・・・内リンク
3 ・・・ブシュ
4 ・・・内プレート
5 ・・・ローラ
6 ・・・外リンク
7 ・・・ピン
8 ・・・外プレート
9 ・・・軸受部
10 ・・・抜け止めピン
11 ,21 ,31 ,41 ・・・シール手段
12 ,22 ,32 ,42 ・・・一方の環状シール部材
12a,22a ・・・環状のリップ状凸部
32a ・・・環状凸部
12b,22b,32b,42b ・・・環状凹部
12c,34c,42c ・・・環状溝
13 ,33 ,43 ・・・Oリング(弾性シール部材)
14 ,24 ,34 ,44 ・・・他方の環状シール部材
14a,24a ・・・環状のリップ状凸部
34a ・・・環状凸部
14b,24b,34b,44b ・・・環状凹部
14c,34c,44c ・・・環状溝
15 ,35 ,45 ・・・Oリング(弾性シール部材)
36 ・・・密閉空間
46 ・・・中間環状シール部材
17 ,27 ,37 ,47 ・・・外側環状シール部材

Claims (5)

  1. 内プレートと外プレートの対向する面の間にシール手段を介在するシールチェーンにおいて、
    前記シール手段は前記内プレートと外プレートの互いに対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材を有し、該一対の環状シール部材は弾性体からなり、該一対の環状シール部材は互いに対向する面に環状のリップ状凸部と該環状のリップ状凸部が嵌合する環状凹部を有し、前記環状のリップ状凸部の先端部は前記環状凹部の底部に前記一対の環状シール部材の弾性により押圧されて当接し、前記シールチェーンの屈曲時に前記環状のリップ状凸部の先端部と前記環状凹部の底部が摺動することを特徴とするシールチェーン。
  2. 前記一対の環状シール部材は前記内プレートまたは外プレートに対向する面にそれぞれ弾性シール部材が装着され、該弾性シール部材は前記内プレートまたは外プレートに当接することを特徴とする請求項1記載のシールチェーン。
  3. 内プレートと外プレートの対向する面の間にシール手段を介在するシールチェーンにおいて、
    前記シール手段は前記内プレートと外プレートの互いに対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材を有し、該一対の環状シール部材は互いに対向する面に同心状の複数の環状凸部と該環状凸部がそれぞれ嵌合する複数の環状凹部を有し、前記複数の環状凸部の周面と前記一対の環状シール部材の環状凸部と環状凹部を除いて対向する面との間に形成される密閉空間を有し、前記一対の環状シール部材は前記内プレートまたは外プレートに対向する面にそれぞれ弾性シール部材が装着され、該弾性シール部材は前記内プレートまたは外プレートに当接し、前記シールチェーンの屈曲時に前記一対の環状シール部材は前記環状凸部と環状凹部の嵌合面で摺動することを特徴とするシールチェーン。
  4. 内プレートと外プレートの対向する面の間にシール手段を介在するシールチェーンにおいて、
    前記シール手段は前記内プレートと外プレートの対向する面の間に対向して配置される一対の環状シール部材と該一対の環状シール部材の間に配置される弾性体からなる中間環状シール部材とを有し、前記一対の環状シール部材は互いに対向する面にそれぞれ環状凹部を有し、前記中間環状シール部材は前記環状凹部の両方に嵌合し、前記一対の環状シール部材は前記内プレートまたは外プレートに対向する面にそれぞれ弾性シール部材が装着され、該弾性シール部材は前記内プレートまたは外プレートに当接し、前記シールチェーンの屈曲時に前記一対の環状シール部材は前記中間環状シール部材と環状凹部の嵌合面で摺動することを特徴とするシールチェーン。
  5. 前記シール手段は前記一対の環状シール部材の外周側に配置される剛体からなる外側環状シール部材を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のシールチェーン。
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