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JP4249077B2 - クローポール型モータの固定子およびクローポール型モータの固定子の製造方法 - Google Patents

クローポール型モータの固定子およびクローポール型モータの固定子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、クローポール型モータの固定子およびクローポール型モータの固定子の製造方法に関する。
従来、例えばU相、V相、W相等の複数相の各相毎に独立した磁路を構成するようにして各相毎に対応した複数の単位ステータを備え、各単位ステータは、環状の巻線の周囲を取り囲むようにして外周部が接続されると共に内周部が開口したヨークを備え、このヨークの内周部において、軸線方向に沿った両開口端から互いの開口端に向かい屈曲して伸びる複数対の爪状誘導極が互いに噛み合うようにして周方向に所定間隔をおいて隣り合うと共に、これらの爪状誘導極が回転子の外周部に対向するようにして配置されたクローポール型モータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−227075号公報
ところで、上記従来技術の一例に係るクローポール型モータにおいては、複数相の単位ステータが軸線方向に積み重ねられることから、クローポール型モータの軸線方向の寸法が過剰に増大してしまうという問題が生じる。
これに対して、複数相のステータリングを軸線方向に沿って積み重ねるようにして配置し、軸線方向で隣り合うステータリング間に形成された環状の巻線装着孔に環状巻線を配置し、各相のステータリングに径方向内方(あるいは径方向外方)に突出する爪状誘導極を備え、各相の爪状誘導極を順次周方向に沿って配列すると共に回転子の外周面(あるいは回転子の内周面)に対向させることで、各相の鎖交磁束を変化させずに各相の磁路を共用化し、クローポール型モータの軸線方向の寸法の増大を抑制することができる。
そして、このようなクローポール型モータの固定子の形状を適切に設定することが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、適切な形状により所望の性能を確保することが可能なクローポール型モータの固定子およびクローポール型モータの固定子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のクローポール型モータの固定子は、複数相のステータリング(例えば、実施の形態での各ステータリング21,22,23)を軸線方向に沿って同軸に積み重ねるようにして配置し、軸線方向で隣り合う前記ステータリング間に形成された環状の巻線装着部(例えば、実施の形態での各巻線装着部61,62)に、永久磁石(例えば、実施の形態での永久磁石11a)を有する回転子(例えば、実施の形態での回転子11)を回転させる回転磁界を発生する環状巻線(例えば、実施の形態での各巻線24,25A,25B,26)を配置し、各相のステータリング本体から径方向に突出する爪状誘導極(例えば、実施の形態での各爪状誘導極32,42,52)を備え、各相の前記爪状誘導極を順次周方向に沿って配列すると共に前記永久磁石に対向配置させてなるクローポール型モータの固定子であって、前記ステータリングは、環状の前記ステータリング本体と、前記ステータリング本体から径方向に突出する前記爪状誘導極とを備え、前記巻線装着部は前記ステータリング本体に設けられ、前記環状巻線は前記軸線方向において前記ステータリング本体により覆われるようにして前記巻線装着部に装着され、前記爪状誘導極は、誘導極本体(例えば、実施の形態での各誘導極本体32a,42a,52a)と拡張部(例えば、実施の形態での各拡張部32b,42b,42c,52b)とを備え、前記誘導極本体は前記永久磁石に対向する対向面(例えば、実施の形態での各対向面32B,42B,52B)を備え、前記拡張部は前記誘導極本体の周方向に沿った側面から突出し前記ステータリング本体の周面に接続され前記誘導極本体の前記対向面上において各相の前記誘電極本体がオーバーラップする領域であって有効磁束が通過する磁束通過領域(例えば、実施の形態での通過領域面81)の面積(例えば、実施の形態での面積C)に比べて、前記誘導極本体の内部における磁束通過領域面(例えば、実施の形態での内部領域面82)の面積(例えば、実施の形態での面積SA)が、より大きく設定されてなることを特徴としている。
上記のクローポール型モータの固定子によれば、誘導極本体の対向面上の磁束通過領域を通過した磁束が誘導極本体からステータリング本体および拡張部へと流出するまでの間において誘導極本体の内部で低減してしまうことを防止し、回転子の永久磁石と固定子の爪状誘導極との間の界磁磁束を有効利用することができ、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
さらに、請求項2に記載の本発明のクローポール型モータの固定子は前記誘導極本体の前記対向面上において各相の前記誘電極本体がオーバーラップする領域であって有効磁束が通過する磁束通過領域(例えば、実施の形態での通過領域面81)の面積(例えば、実施の形態での面積C)に比べて、前記誘導極本体の内部から前記拡張部および前記ステータリング本体に流出する磁束の通過領域面である前記誘導極本体と前記拡張部および前記ステータリング本体との当接面(例えば、実施の形態での各当接面80,80および基端面32F)の面積(例えば、実施の形態での各面積BSおよび面積A)が、より大きく設定されてなることを特徴としている。
上記のクローポール型モータの固定子によれば、誘導極本体の対向面上の磁束通過領域を通過した磁束が誘導極本体からステータリング本体および拡張部へと流出するまでの間において低減してしまうことを防止し、回転子の永久磁石と固定子の爪状誘導極との間の界磁磁束を有効利用することができ、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
さらに、請求項3に記載の本発明のクローポール型モータの固定子は前記誘導極本体の前記対向面上において各相の前記誘電極本体がオーバーラップする領域であって有効磁束が通過する磁束通過領域(例えば、実施の形態での通過領域面81)の面積(例えば、実施の形態での面積C)に比べて、前記誘導極本体の内部から前記ステータリング本体に流出する磁束および前記拡張部の内部から前記ステータリング本体に流出する磁束の通過領域面である前記誘導極本体および前記拡張部と前記ステータリング本体との当接面(例えば、実施の形態での基端面32Fおよび各底面32E,32E)の面積(例えば、実施の形態での面積Aおよび各面積A)が、より大きく設定されてなることを特徴としている。
上記のクローポール型モータの固定子によれば、誘導極本体の対向面上の磁束通過領域を通過した磁束が誘導極本体および拡張部からステータリング本体へと流出するまでの間において低減してしまうことを防止し、回転子の永久磁石と固定子の爪状誘導極との間の界磁磁束を有効利用することができ、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
さらに、請求項4に記載の本発明のクローポール型モータの固定子は、前記ステータリング本体は、前記環状巻線が装着される巻線部(例えば、実施の形態での巻線部)と、軸線方向で隣り合う前記ステータリング同士を接続するバックヨーク(例えば、実施の形態での各バックヨーク31,41,51)とを備え、前記固定子が前記回転子の外周部に対向配置された場合の前記バックヨークの内径(例えば、実施の形態でのバックヨーク内径Db)に対する前記固定子の内径(例えば、実施の形態での直径D)の比率と、前記固定子が前記回転子の内周部に対向配置された場合の前記固定子の外径(例えば、実施の形態での直径D)に対する前記バックヨークの外径(例えば、実施の形態でのバックヨーク外径Db)の比率(例えば、実施の形態での比r)とを、所定値(例えば、実施の形態での比rの下限値)以上に設定してなることを特徴としている。
上記のクローポール型モータの固定子によれば、比率を所定値(例えば、クローポール型モータの単位電流あたりの総導通損失を最小とする値の下限値等)以上の値に設定することにより、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
さらに、請求項5に記載の本発明のクローポール型モータの固定子は、前記固定子が前記回転子の外周部に対向配置された場合の前記固定子の内径(例えば、実施の形態での直径D)と前記固定子が前記回転子の内周部に対向配置された場合の前記固定子の外径(例えば、実施の形態での直径D)とを適宜の値に設定した状態において、径方向に沿った前記誘導極本体の基端から先端までの距離(例えば、実施の形態での爪高さH)を所定値(例えば、実施の形態での数式(29)または数式(46)の下限値)以上に設定してなることを特徴としている。
上記のクローポール型モータの固定子によれば、径方向に沿った誘導極本体の基端から先端までの距離を所定値(例えば、クローポール型モータの単位電流あたりの総導通損失を最小とする値の下限値等)以上の値に設定することにより、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
また、請求項6に記載の本発明のクローポール型モータの固定子の製造方法は、複数相のステータリング(例えば、実施の形態での各ステータリング21,22,23)を軸線方向に沿って同軸に積み重ねるようにして配置し、軸線方向で隣り合う前記ステータリング間に形成された環状の巻線装着部(例えば、実施の形態での各巻線装着部61,62)に、永久磁石(例えば、実施の形態での永久磁石11a)を有する回転子(例えば、実施の形態での回転子11)を回転させる回転磁界を発生する環状巻線(例えば、実施の形態での各巻線24,25A,25B,26)を配置し、各相のステータリング本体から径方向に突出する爪状誘導極(例えば、実施の形態での各爪状誘導極32,42,52)を備え、各相の前記爪状誘導極を順次周方向に沿って配列すると共に前記永久磁石に対向配置させてなるクローポール型モータの固定子の製造方法であって、前記ステータリングは、環状の前記ステータリング本体と、前記ステータリング本体から径方向に突出する前記爪状誘導極とを備え、前記巻線装着部は前記ステータリング本体に設けられ、前記環状巻線は前記軸線方向において前記ステータリング本体により覆われるようにして前記巻線装着部に装着され、前記爪状誘導極は、誘導極本体(例えば、実施の形態での各誘導極本体32a,42a,52a)と拡張部(例えば、実施の形態での各拡張部32b,42b,42c,52b)とを備え、前記誘導極本体は前記永久磁石に対向する対向面(例えば、実施の形態での各対向面32B,42B,52B)を備え、前記拡張部は前記誘導極本体の周方向に沿った側面から突出し前記ステータリング本体の周面に接続され前記ステータリング本体は、前記環状巻線が装着される巻線部(例えば、実施の形態での巻線部)と、軸線方向で隣り合う前記ステータリング同士を接続するバックヨークとを備え、前記バックヨークの径に基づき、前記クローポール型モータの体積(例えば、実施の形態での体積Vb)を算出する体積算出工程(例えば、実施の形態での数式(16))と、前記体積算出工程にて算出した前記体積に基づき、単位体積あたりのトルク定数(例えば、実施の形態での単位体積あたりのトルク定数ktv)を算出するトルク定数算出工程(例えば、実施の形態での数式(17)、数式(41))と、軸線方向に沿った前記巻線部の厚さ(例えば、実施の形態での厚さTc)と、前記巻線部の径方向に対する断面の面積(例えば、実施の形態での断面積S)とに基づき、単位電流あたりの総導通損失(例えば、実施の形態での単位電流あたりの総導通損失P)を算出する総導通損失算出工程(例えば、実施の形態での数式(20),数式(27),数式(43),数式(47))と、前記総導通損失算出工程にて算出した前記総導通損失を最小とする、径方向に沿った前記誘導極本体の基端から先端までの距離(例えば、実施の形態での爪高さH)を算出する工程(例えば、実施の形態での数式(21)〜数式(29)、数式(44)〜数式(46)、数式(51))とを含むことを特徴としている。
上記のクローポール型モータの固定子の製造方法によれば、径方向に沿った誘導極本体の基端から先端までの距離を、クローポール型モータの単位電流あたりの総導通損失を最小とする値の下限値以上の値に設定することにより、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
本発明のクローポール型モータの固定子によれば、回転子の永久磁石と固定子の爪状誘導極との間の界磁磁束を有効利用することができ、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
さらに、請求項4または請求項5に記載の本発明のクローポール型モータの固定子によれば、通電時の導通損失を低減することができ、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
また、請求項6に記載の本発明のクローポール型モータの固定子の製造方法によれば、単位電流あたりの総導通損失を低減し、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
以下、本発明のクローポール型モータの固定子およびクローポール型モータの固定子の製造方法の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態に係るクローポール型モータ10は、例えば内燃機関Eと共に車両の駆動源としてハイブリッド車両に搭載され、例えば内燃機関Eとクローポール型モータ10とトランスミッションT/Mとを直列に直結した構造のパラレルハイブリッド車両において、少なくとも内燃機関Eまたはクローポール型モータ10の何れか一方の駆動力は、トランスミッションT/Mを介して車両の駆動輪W,Wに伝達されるようになっている。
また、車両の減速時に駆動輪W,W側からクローポール型モータ10に駆動力が伝達されると、クローポール型モータ10は発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギー(回生エネルギー)として回収する。さらに、内燃機関Eの出力がクローポール型モータ10に伝達された場合にもクローポール型モータ10は発電機として機能して発電エネルギーを発生する。
このクローポール型モータ10は、例えば図1に示すように、複数の永久磁石11a,…,11aを有する回転子11と、この回転子11を回転させる回転磁界を発生する複数相(例えば、U相,V相,W相の3相)の固定子12とを備え、回転子11の回転軸の一端は内燃機関のクランクシャフトに連結され、他端はトランスミッションの入力軸に連結されている。
この回転子11において、複数の略長方形板状の永久磁石11a,…,11aは回転子11の外周部に周方向に所定間隔をおいて配置され、各永久磁石11aは厚さ方向(つまり回転子11の径方向)に磁化され、周方向で隣り合う永久磁石11a,11aは互いに磁化方向が異方向となるように、すなわち外周側がN極とされた永久磁石11aには、外周側がS極とされた永久磁石11aが周方向で隣接するように配置されている。
また、各永久磁石11aの外周面は、回転子11の外周部に対向配置される略円筒状の固定子12の内周面に向かい露出している。
固定子12は、例えば図1および図2に示すように、U相ステータリング21と、V相ステータリング22と、W相ステータリング23と、U相巻線24と、第1V相巻線25Aと、第2V相巻線25Bと、W相巻線26とを備えて構成され、各ステータリング21,22,23は、例えば粉末状の磁性材料を加圧成形して一体に形成された各バックヨーク31,41,51および各爪状誘導極32,42,52を備えて構成されている。
U相ステータリング21は、例えば図1および図3に示すように、略円環状のU相バックヨーク31と、このU相バックヨーク31の内周部の周方向に所定間隔をおいた位置から径方向内方に向かい突出すると共に、基端側から先端側に向かうことに伴い軸線P方向の一方に屈曲するようにして伸びる鉤爪状のU相爪状誘導極32とを備えて構成されている。
そして、U相バックヨーク31には、V相バックヨーク41の一方の端面41Aに当接する端面31A上の内周部において、軸線P方向に沿った厚さが一段薄くなるようにして形成された軸線Pと同軸の周方向に沿った円環状のU相巻線装着部31aが形成されている。
また、U相爪状誘導極32は、例えば、周方向に対する断面形状が略L字状かつ径方向に対する断面形状が略長方形状に形成されたU相誘導極本体32aと、U相誘導極本体32aの両側面32A,32Aから周方向に突出し、かつ、U相バックヨーク31の内周面31Bから径方向内方に突出するようにして、U相誘導極本体32aの各側面32A,32AおよびU相バックヨーク31の内周面31Bに接続され、径方向内方に基端側から先端側に向かい先細り形状に形成されたU相拡張部32b,32bとを備えて構成されている。
U相誘導極本体32aは、回転子11の外周面上にて露出する各永久磁石11aの外周面に対向するU相対向面32Bに交差するようにして接続された1対の側面32A,32Aおよび軸線P方向に沿って対をなす端面32C,傾斜面32Dを備えて構成されている。そして、U相対向面32Bに略直交する端面32Cに対し、傾斜面32Dは径方向内方に向かい次第に相互間の距離が増大するように傾斜している。
U相拡張部32bは、例えば、U相誘導極本体32aの側面32Aと端面32Cとの交差稜線部の内周側端部近傍の位置を頂点33とし、U相バックヨーク31の内周面31Bの一部をなす所定周方向長さの略長方形状の底面32Eを有する略4角錐状に形成されている。
なお、U相拡張部32bの底面32Eは、例えば、U相誘導極本体32aにおいて径方向に沿ってU相対向面32Bと対向するU相バックヨーク31の内周面31Bの一部をなす基端面32Fと同等の周方向長さを有し、U相拡張部32bの底面32EとU相誘導極本体32aの基端面32Fとの面積は同等に設定されている。
V相ステータリング22は、例えば図1および図4に示すように、略円環状のV相バックヨーク41と、このV相バックヨーク41の内周部の周方向に所定間隔をおいた位置から径方向内方に向かい突出すると共に、基端側から先端側に向かうことに伴い軸線P方向の一方および他方に伸びる両鉤爪状のV相爪状誘導極42とを備えて構成されている。
そして、V相バックヨーク41には、U相バックヨーク31の端面31Aに当接する一方の端面41A上の内周部において、軸線P方向に沿った厚さが一段薄くなるようにして形成された軸線Pと同軸の周方向に沿った円環状の第1V相巻線装着部41aが形成され、W相バックヨーク51の端面51Aに当接する他方の端面41B上の内周部において、軸線P方向に沿った厚さが一段薄くなるようにして形成された軸線Pと同軸の円環状の第2V相巻線装着部41bが形成されている。
また、V相爪状誘導極42は、例えば、周方向に対する断面形状が略T字状かつ径方向に対する断面形状が略長方形状に形成されたV相誘導極本体42aと、V相誘導極本体42aの両側面42A,42Aから周方向に突出し、かつ、V相バックヨーク41の内周面41Cから径方向内方に突出するようにして、V相誘導極本体42aの各側面42A,42AおよびV相バックヨーク41の内周面41Cに接続され、径方向内方に基端側から先端側に向かい先細り形状に形成された第1V相拡張部42bおよび第2V相拡張部42cとを備えて構成されている。
V相誘導極本体42aは、回転子11の外周面上にて露出する各永久磁石11aの外周面に対向するV相対向面42Bに交差するようにして接続された1対の側面42A,42Aおよび軸線P方向に沿って対をなす一方および他方の傾斜面42C,42Dを備えて構成されている。そして、両傾斜面42C,42Dは径方向内方に向かい次第に相互間の距離が増大するように傾斜している。
第1V相拡張部42bは、例えば、V相誘導極本体42aの一方の側面42Aと他方の傾斜面42Dとの交差稜線部の内周側端部近傍の位置を頂点43とし、V相バックヨーク41の内周面41Cの一部をなす所定周方向長さの略長方形状の底面42Eを有する略4角錐状に形成されている。
第2V相拡張部42cは、例えば、V相誘導極本体42aの他方の側面42Aと一方の傾斜面42Cとの交差稜線部の内周側端部近傍の位置を頂点44とし、V相バックヨーク41の内周面41Cの一部をなす所定周方向長さの略長方形状の底面42Fを有する略4角錐状に形成されている。
なお、各V相拡張部42b,42cの底面42E,42Fは、例えば、V相誘導極本体42aにおいて径方向に沿ってV相対向面42Bと対向するV相バックヨーク41の内周面41CBの一部をなす基端面42Gと同等の周方向長さを有し、各V相拡張部42b,42cの底面42E,42FとV相誘導極本体42aの基端面42Gとの面積は同等に設定されている。
W相ステータリング23は、例えば図1および図5に示すように、U相ステータリング21と同等の形状を有し、略円環状のW相バックヨーク51と、このW相バックヨーク51の内周部の周方向に所定間隔をおいた位置から径方向内方に向かい突出すると共に、基端側から先端側に向かうことに伴い軸線P方向の他方に屈曲するようにして伸びる鉤爪状のW相爪状誘導極52とを備えて構成されている。
そして、W相バックヨーク51には、V相バックヨーク41の他方の端面41Bに当接する端面51A上の内周部において、軸線P方向に沿った厚さが一段薄くなるようにして形成された軸線Pと同軸の周方向に沿った円環状のW相巻線装着部51aが形成されている。
また、W相爪状誘導極52は、例えば、周方向に対する断面形状が略L字状かつ径方向に対する断面形状が略長方形状に形成されたW相誘導極本体52aと、W相誘導極本体52aの両側面52A,52Aから周方向に突出し、かつ、W相バックヨーク51の内周面51Bから径方向内方に突出するようにして、W相誘導極本体52aの各側面52A,52AおよびW相バックヨーク51の内周面51Bに接続され、径方向内方に基端側から先端側に向かい先細り形状に形成されたW相拡張部52b,52bとを備えて構成されている。
W相誘導極本体52aは、回転子11の外周面上にて露出する各永久磁石11aの外周面に対向するW相対向面52Bに交差するようにして接続された1対の側面52A,52Aおよび軸線P方向に沿って対をなす端面52C,傾斜面52Dを備えて構成されている。そして、W相対向面52Bに略直交する端面52Cに対し、傾斜面52Dは径方向内方に向かい次第に相互間の距離が増大するように傾斜している。
W相拡張部52bは、例えば、W相誘導極本体52aの側面52Aと端面52Cとの交差稜線部の内周側端部近傍の位置を頂点53とし、W相バックヨーク51の内周面51Bの一部をなす所定周方向長さの略長方形状の底面52Eを有する略4角錐状に形成されている。
なお、W相拡張部52bの底面52Eは、例えば、W相誘導極本体52aにおいて径方向に沿ってW相対向面52Bと対向するW相バックヨーク51の内周面51Bの一部をなす基端面52Fと同等の周方向長さを有し、W相拡張部52bの底面52EとW相誘導極本体52aの基端面52Fとの面積は同等に設定されている。
各ステータリング21,22,23は、例えば図2および図6に示すように、各爪状誘導極32,42,52が周方向に沿って順次配列されるようにして接続され、U相バックヨーク31の端面31AとV相バックヨーク41の一方の端面41Aとが当接することで端面31A上のU相巻線装着部31aと一方の端面41A上の第1V相巻線装着部41aとによって円環状の第1巻線装着部61が形成され、V相バックヨーク41の他方の端面41BとW相バックヨーク51の端面51Aとが当接することで他方の端面41B上の第2V相巻線装着部41bと端面51A上のW相巻線装着部51aとによって円環状の第2巻線装着部62が形成される。
そして、第1巻線装着部61内には、軸線P方向に沿ってU相バックヨーク31側にずれた位置にU相巻線24が装着され、V相バックヨーク41側にずれた位置に第1V相巻線25Aが装着されている。また、第2巻線装着部62内には、軸線P方向に沿ってV相バックヨーク41側にずれた位置に第2V相巻線25Bが装着され、W相バックヨーク51側にずれた位置にW相巻線26が装着されている。
各巻線24,25A,25B,26は、例えば断面視略長方形状の導電性の平角線が径方向および周方向に複数層をなすようにして巻回されてなり、第1巻線装着部61に装着されるU相巻線24と第1V相巻線25Aとの起磁力の方向が互いに反対方向となるように、かつ、第2巻線装着部62に装着される第2V相巻線25BとW相巻線26との起磁力の方向が互いに反対方向となるように、かつ、第1V相巻線25Aと第2V相巻線25Bとの起磁力の方向が互いに反対方向となるように、つまり軸線P方向に沿って順次配列された各巻線24,25A,25B,26の起磁力の方向が交互に反転するように設定されている。
そして、各巻線24,25A,25B,26は、スター結線あるいはデルタ結線により接続されている。
そして、例えば図7および図8に示すように、U相爪状誘導極32のU相誘導極本体32aは、軸線P方向に沿ってV相爪状誘導極42の第1V相拡張部42bと所定間隔をおいて対向配置され、さらにV相爪状誘導極42の第1V相拡張部42bは、軸線P方向に沿ってW相爪状誘導極52のW相拡張部52bと所定間隔をおいて対向配置されている。
また、例えば図7および図9に示すように、V相爪状誘導極42のV相誘導極本体42aは、軸線P方向の両側に所定間隔をおいて、U相爪状誘導極32のU相拡張部32bおよびW相爪状誘導極52のW相拡張部52bと対向配置されている。
また、例えば図7および図10に示すように、W相爪状誘導極52のW相誘導極本体52aは、軸線P方向に沿ってV相爪状誘導極42の第2V相拡張部42cと所定間隔をおいて対向配置され、さらにV相爪状誘導極42の第2V相拡張部42cは、軸線P方向に沿ってU相爪状誘導極32のU相拡張部32bと所定間隔をおいて対向配置されている。
本実施の形態に係るクローポール型モータ10は上記構成を備えており、次に、このクローポール型モータ10の製造方法、特に、固定子12を構成する各ステータリング21,22,23の各爪状誘導極32,42,52の形状を設定する方法について添付図面を参照しながら説明する。
先ず、以下においては、例えば図11に示すようにU相爪状誘導極32について説明する。
なお、以下において、軸線P方向に沿ったU相対向面32Bの寸法あるいは固定子12の軸長を爪長さLとし、軸線P方向に沿った基端面32Fの寸法を厚さTとし、径方向に沿ったU相誘導極本体32aの基端から先端までの距離を爪高さHとし、周方向に沿ったU相対向面32Bの寸法を爪先端幅Wとし、周方向に沿った基端面32Fの寸法を爪基端幅Wとし、さらに、例えば図12に示すように、軸線P方向に沿って見た場合に各相誘導極本体32a,42a,52aがオーバーラップする領域であって有効磁束が通過する領域の長さを有効長Lとした。
[爪高さHおよび有効長Lの必要条件]
以下に、例えばクローポール型モータ10の径(例えば、各相誘導極本体32a,42a,52aの内周側端部の内径である直径D等)および極対数Pを所定の値に設定した状態での爪高さHおよび有効長Lに対する必要条件について説明する。
固定子12の極対数Pと、周方向に沿って配置された各爪状誘導極32,42,52の個数を極対数Pで除算して得た値n(集中巻きでは相数に相当し、波巻きあるいは分布巻きでは相数×2に相当)と、各相誘導極本体32a,42a,52aの基端部における磁性材比率gfとに基づき、爪先端幅Wおよび爪基端幅Wおよび厚さTおよび基端面32Fの面積AおよびU相誘導極本体32aとU相拡張部32bとの当接面の面積BSは、例えば下記数式(1)に示すように記述される。
なお、このU相爪状誘導極32において、U相誘導極本体32aの両側面32A,32Aが基端面32Fに直交しない場合であっても、爪先端幅Wおよび爪基端幅Wが固定子12の内径である直径Dに比べて十分に小さい場合には、U相誘導極本体32aとU相拡張部32bとの当接面80の径方向の寸法は爪高さHにより近似することができる。
Figure 0004249077
なお、例えば図13に示すように、各相誘導極本体32a,42a,52aに対して厚さTが同等で有れば、U相爪状誘導極32と同様に、V相爪状誘導極42における基端面42Gの面積AおよびV相誘導極本体42aと第1および第2V相拡張部42b,42cとの各当接面80a,80bの面積BSと、W相爪状誘導極52における基端面52Fの面積AおよびW相誘導極本体52aとW相拡張部52bとの当接面80cの面積BSとは、上記数式(1)にて記述される。
ここで、例えば図14に示すように、U相対向面32B上における有効磁束の通過領域面81(面積C)を通過した磁束は、先ず、例えば図15に示すように、U相誘導極本体32aのU相対向面32Bと端面32Cとの交差稜線部82aと、傾斜面32Dと基端面32Fとの交差稜線部82bとを1対の対辺として有する内部領域面82(面積SA)を通過する。このため、通過領域面81(面積C)を通過した全ての磁束が内部領域面82(面積SA)を通過するための条件は、SA>Cとなる。
ここで、厚さTが爪高さHに比べて小さい場合には、例えば図16に示すように、内部領域面82の面積SAと、U相誘導極本体32aの端面32Cの面積SBがほぼ同等(SA≒SB)になることから、通過領域面81(面積C)を通過した全ての磁束が内部領域面82(面積SA)を通過するための条件は、下記数式(2)に示すように記述される。
Figure 0004249077
次に、内部領域面82を通過した磁束は、例えば図17に示すように、U相誘導極本体32aとU相拡張部32b,32bとの当接面80,80(各面積BS)および基端面32F(面積A)を通過することから、下記数式(3)に示す条件が必要となる。
Figure 0004249077
さらに、当接面80,80(各面積BS)を通過した磁束は、例えば図18に示すように、U相拡張部32b,32bの各底面32E,32E(各面積A)を通過することから、下記数式(4)に示す条件が必要となる。
Figure 0004249077
つまり、U相対向面32B上における有効磁束の通過領域面81(面積C)を通過した磁束をU相バックヨーク31に導くための必要条件は、例えば下記数式(5)に示すように記述される。
Figure 0004249077
ここで、例えばクローポール型モータ10の径(例えば、直径D等)を固定した場合に発生可能なトルクを増大させるためには、U相対向面32Bを通過する磁束量を増大させればよいことから、上記数式(5)に基づき、有効長Lは、例えば下記数式(6)に示すように記述される。
Figure 0004249077
さらに、U相対向面32Bを通過する磁束量を固定した場合に発生可能なトルクを増大させるためには、通電電流の電流値を増大させればよく、このためには、U相巻線24の面積を増大させればよい。そして、U相巻線24の面積を増大させるためには厚さTを減少させればよく、上記数式(5)に基づき、例えば下記数式(7)および数式(8)に示すように記述される厚さTの各最小値T1,T2のうち、何れか大きい方を選択すればよい。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
ここで、例えば図19に示すように、最小値T1は極対数Pが増大することに伴い減少傾向に変化し、最小値T2は極対数Pの変化に依存しないことから、十分に大きな極対数Pに対しては上記数式(8)に応じた最小値T2を選択することになる。
[直径Dの最適値]
以下に、クローポール型モータ10の外径(つまり固定子12の外径)に係るバックヨーク内径(例えば、U相巻線装着部31aの外周側端部の直径)Dbを所定の値に設定した状態で直径Dを最適化する方法について説明する。
例えば図20に示すように、直径Dとバックヨーク内径Dbとの比r(=D/Db)により、上記数式(6)は下記数式(9)に示すように記述される。
Figure 0004249077
ここで、上記数式(8)において、爪高さH→0とすれば厚さT→1/3となり、3相以上の相数では、例えば図21(a)に示すように、各相の巻線部(例えばU相では、U相巻線24が装着される巻線部83)の厚さ(つまり、U相巻線装着部31aの深さ)Tc≦0となる。
また、上記数式(8)において、爪高さH→(1−r)Db/2とすれば、例えば図21(b)に示すように、各相の巻線部(例えば、巻線部83)の高さ(つまり、U相巻線装着部31aの径方向の幅)HL→0となる。
つまり、0<H<(1−r)Db/2において、爪高さHの最適値が存在することになる。
ここで、上記数式(6)に示すように、爪高さHに応じて有効長Lが変化することから、先ず、以下においては、例えば単位体積あたりのトルク定数を所定値に固定して、所定のバックヨーク内径Dbおよび比rに応じた爪高さHの最適値を算出する。
回転子11の外周部と固定子12の内周部との間の空隙部の磁束密度Bにより、周回数nの巻線(例えばU相ではU相巻線24)に鎖交する鎖交磁束Φは、例えば下記数式(10)に示すように記述される。
Figure 0004249077
ここで、巻線に対して所定直流値Icの通電電流を通電した場合において、電気角π=180degあたりの通電電気角θcにより、この通電時に空隙部の磁束密度が(−B)から(+B)へと所定時間変化量にて変化したときに巻線に生じる電圧Vは、例えば下記数式(11)に示すように記述され、通電電流Iと鎖交磁束Φとは、例えば図22に示す関係を有している。なお、ωは電気角速度であり、ωは機械角速度である。
Figure 0004249077
そして、通電電流Iおよび磁束密度の時間変化量が一定であることから、例えば図23に示すように、電気角がπ=180degだけ変化する間(つまり、t=π/ωの期間)に適宜の通電電気角θcの範囲(つまり、tc=θc/ωの期間)に亘って、例えば下記数式(12)に示すように記述される所定の電力V・Icが発生する。
Figure 0004249077
これにより、全相の巻線(つまり、全巻線24,25A,25B,26)に発生する電力の平均値は、例えば下記数式(13)に示すように記述される。
Figure 0004249077
そして、トルクTrと機械回転角ωとに基づき、トルク定数ktは下記数式(14)に示すように記述され、さらに、この数式(14)は上記数式(9)により下記数式(15)に示すように記述される。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
ここで、バックヨーク内径Dbまでのクローポール型モータ10の体積Vbを、例えば下記数式(16)に示すように記述すると、単位体積あたりのトルク定数ktvは、例えば下記数式(17)に示すように記述される。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
ここで、各爪状誘導極32,42,52間の軸方向に存在する空隙を無視すると、i相(iは適宜の自然数であって、このクローポール型モータ10では、1≦i≦n=3)の巻線部の厚さTcおよび断面積Sは、例えば下記数式(18)に示すように記述される。
なお、kcは、各相の巻線部の厚さ(あるいは断面積)の比率に応じた値であって、例えば下記数式(19)に示すように記述される。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
ここで、巻線部の長さをバックヨーク周長πDbと同等であると近似すると、上記数式(18)および導電率ρに基づき、各相の巻線の抵抗値Rを算出することができ、この抵抗値Rおよび上記数式(17)に基づき、単位電流あたりの総導通損失Pは、例えば下記数式(20)に示すように記述される。
Figure 0004249077
つまり、所定のバックヨーク内径Dbおよび比rに対して、上記数式(20)に示す単位電流あたりの総導通損失Pを最小とする爪高さHを算出することで、この爪高さHは最小の導通損失で所定の単位体積あたりのトルク定数ktvを得ることができる値となる。
ここで、上記数式(20)の第3項を、例えば図24および下記数式(21)に示すように、爪高さHに関して1次近似した場合の単位電流あたりの総導通損失P1は、上記数式(20)に基づき、下記数式(22)に示すように記述される。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
上記数式(22)において、爪高さHに係る項は関数F1(r,H)のみであるから、この関数F1(r,H)の値を最大とする爪高さHが、最適な爪高さH1optとなる。
関数F1(r,H)の爪高さHに関する偏微分に基づき、最適な爪高さH1optは、例えば下記数式(23)に示すように記述される。
Figure 0004249077
また、上記数式(20)の第3項を、例えば図24および下記数式(24)に示すように、上限値(1−n・r/3)にて近似した場合の単位電流あたりの総導通損失P2は、上記数式(20)に基づき、下記数式(25)に示すように記述される。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
上記数式(22)において、爪高さHに係る項は関数F2(r,H)のみであるから、この関数F2(r,H)の値を最大とする爪高さHが、最適な爪高さH2optとなる。
関数F2(r,H)の爪高さHに関する偏微分に基づき、最適な爪高さH2optは、例えば下記数式(26)に示すように記述される。
Figure 0004249077
ここで、例えばバックヨーク内径Dbを1に正規化した際の各最適な爪高さH1opt,H2optは、例えば図25に示すように、バックヨーク内径Dbと直径Dとの比rが増大することに伴い減少傾向に変化する。
そして、上記数式(23)および数式(26)に示すように、各最適な爪高さH1opt,H2optは、比rを所定の値に固定した場合にバックヨーク内径Dbに比例することから、比例係数hによりH=h・Dbとすれば、上記数式(20)に示す単位電流あたりの総導通損失Pは、例えば下記数式(27)に示すように記述される。
なお、比例係数hは、上記数式(23)および数式(26)に基づき、下記数式(28)に示すように記述される。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
つまり、上記数式(27)において、比例係数hを適宜の値に設定した場合に、比rに係る関数F3(r)の値を最大とする比rが、バックヨーク内径Dbに関わらずに単位電流あたりの総導通損失Pを最小とする値である。
ここで、上記数式(27)においてn=3とし、上記数式(23)および数式(28)における各最適な爪高さH1opt,H2optに応じて比例係数hを設定した際の関数F3(r)の値F3_1(r),F3_2(r)は、例えば図26に示すように、比r=0.3程度において最大となる。
なお、上述した解析処理は、インダクタンスによる飽和を考慮していないことから、実際に比べて、磁石磁束を減少させ、巻線起磁力を増大させた場合に対応している。
このため、実際には、上述した最適な比r=0.3程度の場合に比べて、巻線起磁力を減少させた方が発生可能なトルクをより増大させることができ、比rおよび爪高さHを、上述した下限値(つまりr=0.3および最適な爪高さH1opt,H2opt)よりも大きな値に設定することによってトルク密度を向上させることができる。これにより、比rおよび爪高さHは、下記数式(29)に示すように記述される。
Figure 0004249077
つまり、上記数式(5)および数式(29)を満たすようにして、有効長Lおよび極対数Pを設定することで、直径Dを最適化することができる。
なお、直径Dは回転子11の外径(つまり、ロータ径)と同等であると近似することができる。
[軸長に制限がある場合の直径Dの最適値]
以下に、クローポール型モータ10の外径(つまり固定子12の外径)に係るバックヨーク内径Dbに加えてクローポール型モータ10の軸長を所定の値に設定した状態で直径Dを最適化する方法について説明する。
なお、以下においては、バックヨーク内径Dbが変化した場合であっても厚さTおよび巻線部の厚さTcは不変であると仮定した。
ここで、巻線部の断面積Sは、例えば下記数式(30)に示すように記述される。
Figure 0004249077
そして、上記数式(30)に基づき、単位電流あたりの総導通損失Pは、例えば下記数式(31)に示すように記述される。
Figure 0004249077
上記数式(31)において、比rに係る項は関数F4(r,H)のみであるから、この関数F4(r,H)の値を最大とする比rが、最適な比roptとなる。
関数F4(r,H)の比rに関する偏微分に基づき、最適な比roptは、例えば下記数式(32)に示すように記述される。
Figure 0004249077
ここで、上述した解析処理は、インダクタンスによる飽和を考慮していないことから、比rの下限値を算出し、この下限値以上の比rに対して、上記数式(5)を満たすようにして、爪高さHおよび極対数Pを設定することで、直径Dを最適化することができる。
爪高さHは比rに応じて変化するが、上記数式(6)に基づき、有効長Lを最大値に設定した場合には、爪高さH<有効長Lとなることから、比rは、下記数式(33)に示すように記述される。
なお、直径Dは回転子11の外径(つまり、ロータ径)と同等であると近似することができる。
Figure 0004249077
上述したように、本実施の形態によるクローポール型モータの固定子によれば、回転子11の永久磁石11aと固定子12の各爪状誘導極32,42,52との間の界磁磁束を有効利用することができると共に、所望のトルクを発生させる際の単位電流あたりの総導通損失Pを最小に設定することができ、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
さらに、本実施の形態によるクローポール型モータの固定子の製造方法によれば、例えばクローポール型モータ10を車両に搭載する場合等において、クローポール型モータ10の外径や軸長等の形状に制限がある場合であっても、固定子12を適切な形状に形成し、回転子11の永久磁石11aの界磁磁束を有効利用することができると共に、所望のトルクを発生させる際の単位電流あたりの総導通損失Pを最小に設定することができ、クローポール型モータの運転効率を向上させることができる。
なお、上述した実施形態においては、回転子11が固定子12よりも内周側に配置されるインナーロータ型のクローポール型モータ10に対して、固定子12を構成する各ステータリング21,22,23の各爪状誘導極32,42,52の形状を設定する方法について説明したが、以下においては、回転子11が固定子12よりも外周側に配置されるアウターロータ型のクローポール型モータ10に対して、固定子12を構成する各ステータリング21,22,23の各爪状誘導極32,42,52の形状を設定する方法について説明する。
[直径Dの最適値]
アウターロータ型のクローポール型モータ10において、上述したインナーロータ型のクローポール型モータ10と異なる点は、爪先端幅Wが爪基端幅Wよりも大きくなる点であって、これにより、上記数式(5)に相当する必要条件は、例えば下記数式(34)に示すように記述される。
なお、アウターロータ型のクローポール型モータ10において、例えば図27に示すように、直径Dは各相誘導極本体32a,42a,52aの外周側端部の外径であり、バックヨーク外径Dbは各巻線装着部31a,41a,41b,51aの内周側端部の直径であり、比rはバックヨーク外径Dbと直径Dとの比(Db/D)である。
また、(D−2H)>Dbである。
Figure 0004249077
そして、有効長Lは、上述したインナーロータ型のクローポール型モータ10と同様にして、下記数式(35)に示すように記述される。
Figure 0004249077
そして、厚さTは、例えば下記数式(36)および数式(37)に示すように記述される厚さTの各最小値T1,T2のうち、何れか大きい方を選択すればよく、十分に大きな極対数Pに対しては下記数式(37)に応じた最小値T2を選択することになる。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
上記数式(37)に基づき、全相の厚さTの総和は、例えば下記数式(38)に示すように記述される。
Figure 0004249077
ここで、各爪状誘導極32,42,52の個数が3個以上の場合には、巻線部の厚みを考慮するとクローポール型モータ10の軸長は、各相対向面32B,42B,52Bでの有効長Lよりも必ず大きくなるので、上述したインナーロータ型のクローポール型モータ10に対する上記数式(18)と同様にしては、巻線部の面積を確保することができない。
このため、有効長Lに比例して巻線部を確保するものとし、この軸長比をkfとすれば、モータ軸長(つまり爪長さ)Lは、例えば下記数式(39)に示すように記述される。
Figure 0004249077
そして、トルク定数ktは下記数式(40)に示すように記述され、さらに、単位体積あたりのトルク定数ktvは、上記数式(39)に基づき、例えば下記数式(41)に示すように記述される。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
そして、巻線部の厚さTcおよび断面積Sは、例えば下記数式(42)に示すように記述される。
Figure 0004249077
そして、上記数式(42)に基づき、単位電流あたりの総導通損失Pは、例えば下記数式(43)に示すように記述される。
Figure 0004249077
上記数式(43)において、軸長比kfに係る項は関数Fk(r,kf)のみであるから、この関数Fk(r,kf)の値を最小とする軸長比kfが、最適な軸長比kfoptとなる。
関数Fk(r,kf)の軸長比kfに関する偏微分に基づき、最適な軸長比kfoptは、例えば下記数式(44)に示すように記述される。
Figure 0004249077
また、上記数式(43)において、爪高さHに係る項は関数Fh(r,H)のみであるから、この関数Fh(r,H)の値を最大とする爪高さHが、最適な爪高さHoptとなる。
関数Fh(r,H)の爪高さHに関する偏微分に基づき、最適な爪高さHoptは、例えば下記数式(45)に示すように記述される。
Figure 0004249077
なお、軸長比kfと爪高さHとは、互いに独立に設定されるので、何れか一方が最適値でなくとも他方の最適値が変化するわけではない。例えば、爪高さHを最適値とし、巻線の抵抗値に余裕がある場合には軸長比kfを最適値に設定しなくても、爪高さHが最適値である状態は変化しない。
そして、軸長比kfと爪高さHとが最適値となる場合には、上記数式(43)における単位電流あたりの総導通損失Pは比rのみに依存する関数となる。ここで、上記数式(43)においてn=3とした場合、例えば図28に示すように、最適な爪高さHoptは比rが増大することに伴い減少傾向に変化し、Fk(r,kf)/Fh(r,H)の値は、比r=0.3程度において最大となる。
ここで、上述したインナーロータ型のクローポール型モータ10と同様にして、上述した解析処理は、インダクタンスによる飽和を考慮していないことから、上述した最適な比r=0.3程度は、比rの下限値であるとみなすことができ、比rおよび爪高さHは、下記数式(46)に示すように記述される。
つまり、上記数式(34)および下記数式(46)を満たすようにして、モータ軸長Lおよび極対数Pを設定することで、直径Dを最適化することができる。
なお、直径Dは回転子11の内径(つまり、ロータ径)と同等であると近似することができる。
Figure 0004249077
[軸長に制限がある場合の直径Dの最適値]
アウターロータ型のクローポール型モータ10においてモータ軸長Lを所定の値に設定した場合、単位電流あたりの総導通損失Pは、例えば下記数式(47)に示すように記述される。
Figure 0004249077
ここで、上記数式(39)に基づく下記数式(48)を上記数式(47)に代入すると共に、上記数式(35)に基づき下記数式(49)に示す近似を行うと、上記数式(47)は、例えば下記数式(50)に示すように記述される。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
Figure 0004249077
上記数式(50)において、爪高さHに係る項は関数FL(r,H)のみであり、この関数FL(r,H)の値を最大とする爪高さHが、最適な爪高さHoptとなる。
関数FL(r,H)の爪高さHに関する偏微分に基づき、最適な爪高さHoptは、例えば下記数式(51)に示すように記述される。
Figure 0004249077
そして、上記数式(50)において、爪高さHに上記数式(51)に示す最適な爪高さHoptを設定すると、関数FL(r,H)は比rのみに依存する関数となる。ここで、上記数式(50)において、例えば直径D=200mmかつモータ軸長L=50mmに設定した場合、例えば図29に示すように、関数FL(r,H)の値は、比r=0.5程度において最大となる。
ここで、上述した解析処理は、インダクタンスによる飽和を考慮していないことから、上述した最適な比r=0.5程度は、比rの下限値であるとみなすことができ、この下限値以上の比rに対して、上記数式(34)を満たすようにして、爪高さHおよび極対数Pを設定することで、直径Dを最適化することができる。
なお、直径Dは回転子11の内径(つまり、ロータ径)と同等であると近似することができる。
なお、単位電流あたりの総導通損失Pは、上記数式(19)に示す各相の巻線部の厚さ(あるいは断面積)の比率kcによっても変化し、上述した実施の形態に係るクローポール型モータ10では各巻線装着部61,62に2相の巻線24および25A,25Bおよび26が配置される。このとき、例えば図30に示すように、各巻線装着部61,62において、2相の巻線の面積比率を1:kとすると、単位電流あたりの総導通損失Pは、下記数式(52)に示すように記述される。
そして、下記数式(52)において単位電流あたりの総導通損失Pを係数kにより偏微分して得た下記数式(53)に基づき、各巻線装着部61,62で発生する損失は、k=1の場合に最小となる。
Figure 0004249077
Figure 0004249077
本発明の実施形態に係るクローポール型モータの構成を示す要部分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るクローポール型モータの固定子の要部斜視図である。 図1に示すU相ステータリングの一部を破断して示す要部斜視図である。 図1に示すV相ステータリングの一部を破断して示す要部斜視図である。 図1に示すW相ステータリングの一部を破断して示す要部斜視図である。 図2に示すクローポール型モータの固定子の一部を破断して示す要部斜視図である。 図2に示すクローポール型モータの固定子を軸線方向に沿って見た要部平面図である。 図7に示すX−X線断面図である。 図7に示すY−Y線断面図である。 図7に示すZ−Z線断面図である。 図1に示すU相ステータリングの一部を破断して示す要部斜視図である。 図2に示すクローポール型モータの固定子の周方向に対する断面を模式的に示す図である。 各爪状誘導極を周方向に沿って見た要部側面図である。 図1に示すU相ステータリングの一部を破断して示す要部斜視図である。 図1に示すU相ステータリングの一部を破断して示す要部斜視図である。 図1に示すU相ステータリングの一部を破断して示す要部斜視図である。 図1に示すU相ステータリングの一部を破断して示す要部斜視図である。 図1に示すU相ステータリングの一部を破断して示す要部斜視図である。 厚さTの各最小値T1,T2の極対数Pに対する変化の一例を示す図である。 U相爪状誘導極の周方向に対する断面を模式的に示す図である。 図21(a)は、爪高さH→0において図2に示すクローポール型モータの固定子の周方向に対する断面を模式的に示す図であり、図21(b)は、爪高さH→(1−r)Db/2において図2に示すクローポール型モータの固定子の周方向に対する断面を模式的に示す図である。 電流と鎖交磁束の関係を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係るクローポール型モータの発生電力の時間変化の一例を示す図である。 単位電流あたりの総導通損失Pを示す数式の第3項の真値と、爪高さHに関する1次近似および上限値近似の爪高さHに応じた変化の例を示す図である。 最適な爪高さH1opt,H2optの比rに応じた変化の例を示す図である。 各最適な爪高さH1opt,H2optに応じて比例係数hを設定した際の関数F3(r)の値F3_1(r),F3_2(r)の比rに応じた変化の例を示す図である。 U相爪状誘導極の周方向に対する断面を模式的に示す図である。 最適な爪高さHoptとFk(r,kf)/Fh(r,H)の比rに応じた変化の例を示す図である。 関数FL(r,H)の比rに応じた変化の一例を示す図である。 角相爪状誘導極の周方向に対する断面を模式的に示す図である。
符号の説明
11 回転子
11a 永久磁石
12 固定子
21 U相ステータリング
22 V相ステータリング
23 W相ステータリング
24 U相巻線
25A 第1V相巻線
25B 第2V相巻線
26 W相巻線
31 U相バックヨーク
32 U相爪状誘導極
32B U相対向面
32E 底面
32F 基端面
32b U相拡張部
32a U相誘導極本体
41 V相バックヨーク
42 V相爪状誘導極
42B V相対向面
42a V相誘導極本体
42b V相拡張部
42c V相拡張部
51 W相バックヨーク
52 W相爪状誘導極
52B W相対向面
52a W相誘導極本体
52b W相拡張部
61 第1巻線装着部
62 第2巻線装着部
80 当接面
81 通過領域面
82 内部領域面

Claims (6)

  1. 複数相のステータリングを軸線方向に沿って同軸に積み重ねるようにして配置し、軸線方向で隣り合う前記ステータリング間に形成された環状の巻線装着部に、永久磁石を有する回転子を回転させる回転磁界を発生する環状巻線を配置し、各相のステータリング本体から径方向に突出する爪状誘導極を備え、各相の前記爪状誘導極を順次周方向に沿って配列すると共に前記永久磁石に対向配置させてなるクローポール型モータの固定子であって、
    前記ステータリングは、環状の前記ステータリング本体と、前記ステータリング本体から径方向に突出する前記爪状誘導極とを備え、
    前記巻線装着部は前記ステータリング本体に設けられ、前記環状巻線は前記軸線方向において前記ステータリング本体により覆われるようにして前記巻線装着部に装着され、
    前記爪状誘導極は、誘導極本体と拡張部とを備え、
    前記誘導極本体は前記永久磁石に対向する対向面を備え
    前記拡張部は前記誘導極本体の周方向に沿った側面から突出し前記ステータリング本体の周面に接続され
    前記誘導極本体の前記対向面上において各相の前記誘電極本体がオーバーラップする領域であって有効磁束が通過する磁束通過領域の面積に比べて、前記誘導極本体の内部における磁束通過領域面の面積が、より大きく設定されてなることを特徴とするクローポール型モータの固定子。
  2. 前記誘導極本体の前記対向面上において各相の前記誘電極本体がオーバーラップする領域であって有効磁束が通過する磁束通過領域の面積に比べて、前記誘導極本体の内部から前記拡張部および前記ステータリング本体に流出する磁束の通過領域面である前記誘導極本体と前記拡張部および前記ステータリング本体との当接面の面積が、より大きく設定されてなることを特徴とする請求項1に記載のクローポール型モータの固定子。
  3. 前記誘導極本体の前記対向面上において各相の前記誘電極本体がオーバーラップする領域であって有効磁束が通過する磁束通過領域の面積に比べて、前記誘導極本体の内部から前記ステータリング本体に流出する磁束および前記拡張部の内部から前記ステータリング本体に流出する磁束の通過領域面である前記誘導極本体および前記拡張部と前記ステータリング本体との当接面の面積が、より大きく設定されてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクローポール型モータの固定子。
  4. 前記ステータリング本体は、前記環状巻線が装着される巻線部と、軸線方向で隣り合う前記ステータリング同士を接続するバックヨークとを備え、
    前記固定子が前記回転子の外周部に対向配置された場合の前記バックヨークの内径に対する前記固定子の内径の比率と、前記固定子が前記回転子の内周部に対向配置された場合の前記固定子の外径に対する前記バックヨークの外径の比率とを、所定値以上に設定してなることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかひとつに記載のクローポール型モータの固定子。
  5. 前記固定子が前記回転子の外周部に対向配置された場合の前記固定子の内径と前記固定子が前記回転子の内周部に対向配置された場合の前記固定子の外径とを適宜の値に設定した状態において、径方向に沿った前記誘導極本体の基端から先端までの距離を所定値以上に設定してなることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかひとつに記載のクローポール型モータの固定子。
  6. 複数相のステータリングを軸線方向に沿って同軸に積み重ねるようにして配置し、軸線方向で隣り合う前記ステータリング間に形成された環状の巻線装着部に、永久磁石を有する回転子を回転させる回転磁界を発生する環状巻線を配置し、各相のステータリング本体から径方向に突出する爪状誘導極を備え、各相の前記爪状誘導極を順次周方向に沿って配列すると共に前記永久磁石に対向配置させてなるクローポール型モータの固定子の製造方法であって、
    前記ステータリングは、環状の前記ステータリング本体と、前記ステータリング本体から径方向に突出する前記爪状誘導極とを備え、
    前記巻線装着部は前記ステータリング本体に設けられ、前記環状巻線は前記軸線方向において前記ステータリング本体により覆われるようにして前記巻線装着部に装着され、
    前記爪状誘導極は、誘導極本体と拡張部とを備え、
    前記誘導極本体は前記永久磁石に対向する対向面を備え
    前記拡張部は前記誘導極本体の周方向に沿った側面から突出し前記ステータリング本体の周面に接続され前記ステータリング本体は、前記環状巻線が装着される巻線部と、軸線方向で隣り合う前記ステータリング同士を接続するバックヨークとを備え、
    前記バックヨークの径に基づき、前記クローポール型モータの体積を算出する体積算出工程と、
    前記体積算出工程にて算出した前記体積に基づき、単位体積あたりのトルク定数を算出するトルク定数算出工程と、
    軸線方向に沿った前記巻線装着部の厚さと、前記巻線装着部の径方向に対する断面の面積とに基づき、単位電流あたりの総導通損失を算出する総導通損失算出工程と、
    前記総導通損失算出工程にて算出した前記総導通損失を最小とする、径方向に沿った前記誘導極本体の基端から先端までの距離を算出する工程と
    を含むことを特徴とするクローポール型モータの固定子の製造方法。
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