JP4246344B2 - トンネルの長尺鋼管先受け工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、掘進作業に先だってトンネル切羽の外周辺に長尺の鋼管からなる先受け鋼管を所要数設置し、切羽の前方の地盤の緩みや沈下を予防して施工の安全性を図るトンネルの長尺鋼管先受け工法に関する。より詳しくは、前記先受け鋼管をそれ自体の先端部に付設した自穿孔用ビットによって穿孔しながら地盤中に打設し自穿孔用ビットはそのまま埋め残す自穿孔埋設ビット方式を採用した長尺鋼管先受け工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
長尺鋼管先受け工法として、従来からパイプルーフ工法やAGF工法などが知られており、これらの工法では、先受け鋼管の内方に配設される穿孔用ロッドの先端部に拡縮可能に構成した穿孔用ビットを装着し、必要に応じて先受け鋼管及び穿孔用ロッドを適数本継足し地盤に対して穿孔して打設する方法が採用されている。そして、その先受け鋼管の地盤に対する穿孔打設作業が完了した場合には、前記穿孔用ビットを縮小して、同先受け鋼管の内方の中空部を介して前記穿孔用ロッドと共に穿孔用ビットを回収し、しかる後、グラウト材を注入するという手法が一般的に採用されている。しかしながら、以上の工法は、穿孔用ビットを拡縮可能にするため、そのビット自体の構成が複雑になるばかりでなく、同穿孔用ビット等を中空部を介して回収し得るように構成するため、鋼管の内径が大きくなるといった構成上の制約が伴い、その回収作業にも手間がかかることから、穿孔用ビットを回収しないで埋め残す自穿孔埋設ビット方式も開示されている(特開平11−193687号公報)。
【0003】
また、長尺鋼管先受け工法において、先受け鋼管を打設する際に、鋼管の最後端に樹脂製埋設管を接続して、先受け鋼管の最後端がトンネル断面外周線位置とほぼ一致する深さになるように打設し、先受け鋼管と地盤の間に対するグラウト材の充填後、堀削機によりトンネル断面の地盤を前記樹脂製埋設管と共に掘削して切羽を形成するという工法が開示(特開平8−121073)されている。しかし、この従来工法においては、先受け鋼管の内部に削孔ロッドとを搭載し、該削孔ロッドの先端に装着された拡縮径可能な穿孔用ビットで削孔する方式が採用されているため、装置全体の機構が複雑になったり、ドリフタ等との接続機構が複雑で、削孔ロッドや先受け鋼管の接続作業に手間がかかったり、前記穿孔用ビットの回収に時間がかかるといった問題があった。なお、以上の樹脂製鋼管を用いた工法を前述の自穿孔埋設ビット方式に適用しようとすると、塩化ビニル等からなる樹脂製埋設管自体の強度や鋼管との接続部における接続強度が不足して先受け鋼管の先端部に装着された穿孔用ビットに削孔可能な打撃力と回転力を伝達することは技術的に困難であるという問題があった。このため、自穿孔埋設ビット方式を採用した長尺鋼管先受け工法において樹脂製埋設管を用いた工法は開示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来の技術的事情に鑑みてなされたもので、自穿孔埋設ビット方式を採用しながら、堀削機によりトンネル断面の地盤を埋設管と共に掘削できるように構成することにより、自穿孔埋設ビット方式の作業上のメリットを取入れてトンネルの長尺鋼管先受け工法の作業性を改善することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1の発明では、前記トンネルの長尺鋼管先受け工法において、先受け鋼管を用いたトンネル断面の周囲の地盤に対する削孔打設作業の終了後、最後部の先受け鋼管を引抜いて樹脂製埋設管に交換し、前記先受け鋼管と地盤の間にグラウト材を充填して切羽の前方の地盤を安定させた後、堀削機によりトンネル断面の地盤を前記樹脂製埋設管と共に掘削するという技術手段を採用した。以上のように、本発明では、先受け鋼管のみを用いて削孔打設作業を行い、その終了後、最後部の先受け鋼管を引抜いて樹脂製埋設管に交換するという技術手段を採用したので、先受け鋼管を介して先端部の自穿孔用ビットに必要な打撃力及び回転力を確実に伝達できるとともに、堀削機によりトンネル断面の地盤を前記樹脂製埋設管と共に掘削できるので、トンネルの長尺鋼管先受け工法としての作業性を大幅に改善することができる。
【0006】
請求項2の発明では、自穿孔埋設ビット方式を採用する場合に、最後部の先受け鋼管の後端部に樹脂製埋設管を接続する接続手段として、一側に前記先受け鋼管用の連結用部材に対応した連結部を有し、かつ他側に前記樹脂製埋設管を外嵌し得る外径からなる外嵌部を形成した接続部材と、一側に前記接続部材の外嵌部に対して外嵌可能な内径からなる接合部を有し、かつ他側に前記接続部材の外嵌部との間に前記樹脂製埋設管の端部を挿入し得る間隙を形成する挿入部を有するソケット部材とを用い、前記樹脂製埋設管の接続側端部を前記接続部材の外嵌部とソケット部材の挿入部との間に形成される間隙部に挿入した状態で、ソケット部材を接続部材の外嵌部に外嵌して前記樹脂製埋設管の挿入端部と共に接着固定した上、前記鋼管用の連結用部材を介して樹脂製埋設管を最後部の先受け鋼管の後端部に接続するという技術手段を採用した。なお、本技術手段は、請求項3のように、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の強化繊維により補強した繊維強化樹脂からなる樹脂製埋設管を用いる場合にも有効である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、先受け鋼管を用いるトンネルの長尺鋼管先受け工法であれば、広く適用が可能である。先受け鋼管の具体的な長さとしては、3、4mのものが一般的であるが、場合に応じて変更可能である。また、接続する先受け鋼管の本数に関しては、地盤等の具体的状況等に応じて設定され、状況によっては1本の場合も可能である。自穿孔用ビットの具体的な形態としては、種々のタイプのものが適用可能である。また、グラウト材としては、セメント系のものやウレタンなどの樹脂系のものの使用が可能であり、先受け鋼管や樹脂製埋設管の外周面と地盤との間隙部に対するグラウト材と、先受け鋼管の内側に充填するグラウト材とを使い分けて、別の種類のものを使用することも可能である。さらに、グラウト材注入用の注入路としては、先受け鋼管自体の内部空間や、塩化ビニル管や、ポリエチレン管、耐圧ホースなどからなる所要強度を有する専用の注入管の採用が可能である。
【0008】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明の実施例に関して説明する。図1は本発明に係る長尺鋼管先受け工法に用いられる先受け鋼管の組立前の状態を示した分解組立図であり、図2はその先受け鋼管の組立状態を示した縦断面図である。図中、1は先受け鋼管であり、その外周面には全体に雄ネジが形成されている。また、2は最前部の先受け鋼管1の先端部に取付けられる自穿孔用ビットであり、3はその最前部の先受け鋼管の内方の、前記自穿孔用ビット2との接続部に設置されるグラウト材注入管の支持部材である。図2に示したように、各先受け鋼管1相互間は連結用部材4によって連結し得るように構成されており、場合に応じて適宜本数の先受け鋼管1を連結して必要な長さに設定し得るように構成されている。連結用部材4の内部には、図示のように先受け鋼管1の外周面に形成された雄ネジに螺合可能な雌ネジが形成されており、それらの螺合による締付力により先受け鋼管1相互間を連結するように構成している。なお、その連結用部材4の内面に形成した雌ネジの中間部に、リング状の凸条部を形成したり、ネジ溝をずらすことによって、先受け鋼管1のネジ込みを阻止するストッパ部を設けるとともに、締付状態においては、先受け鋼管1の端面同士がそれらのストッパ部を跨いで直接当接するように構成することにより、穿孔時に作用する回転力や打撃力を確実に伝達することができる。なお、先受け鋼管1の内方に設置するグラウト材用の注入管は、先受け鋼管1を地盤に打設する前に予めセットしておくようにしてもよいし、打設後にセットするようにしてもよい。
【0009】
図3は樹脂製埋設管の全体の構成を示した分解組立図であり、図4はその先受け鋼管との接続部を拡大して示した分解組立図、図5は組立状態を示した縦断面図である。図中、5はガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の強化繊維により補強した繊維強化樹脂からなる樹脂製埋設管であり、その両端部には、接続部材6,7がソケット部材8,9を用いて接着固定され、一方の接続部材6は最後部の先受け鋼管1の後端部に接続され、他方の接続部材7は削孔機等の装置側に接続されるように構成されている。そして、それらの接続部材6,7としては、同じ構成からなるものを用いることが一般的であるが、少なくとも前記先受け鋼管1に接続される側の接続部材6は、図4及び図5に示したように、一側に先受け鋼管用の連結用部材4の内部に形成された雌ネジに対応した雄ネジを形成した連結部10を有し、かつ他側に樹脂製埋設管5を外嵌し得る外径からなる外嵌部11を有する。また、この接続部材6と対をなすソケット部材8は、一側に前記接続部材6の外嵌部11に外嵌可能な内径からなる接合部12を有し、かつ他側にその接続部材6の外嵌部11との間に樹脂製埋設管5の端部を挿入し得る間隙を形成する挿入部13を有する。しかして、樹脂製埋設管5の端部に接続部材6を固定する場合には、樹脂製埋設管5の接続側端部を接続部材6の外嵌部11とソケット部材8の挿入部13との間に形成される間隙部に挿入した状態で、ソケット部材8を接続部材6の外嵌部11に外嵌して、樹脂製埋設管5の挿入端部と共にエポキシ系樹脂接着剤等を用いて接着することにより、簡便かつ確実に固定することができる。前記樹脂製埋設管5の先端面をソケット部材8の接合部12の後部端面に当接し、そのソケット部材8の先端面を接続部材6の連結部10の後部端面に当接した状態で固定するようにすれば、衝撃力のより的確な伝達が可能である。なお、樹脂製埋設管5の他端部に対しても、同様の手法により前記接続部材7を簡便かつ確実に接着固定することができる。
【0010】
図6は長尺鋼管先受け工法における削孔打設作業の手順に関する比較例を示した作業説明図であり、また図7はその全体の作業状態を示した作業状態図である。本工法においては、先ず図6の状態(イ)で示したように、1本目の先受け鋼管1aを前記自穿孔用ビット2により削孔しながら打設する削孔打設作業を行う。この場合、前記先受け鋼管1aの後端部を、その先受け鋼管1aの外周面に形成した雄ネジに螺合接続した削孔アダプタ14を介して、図7に示したトンネルジャンボ等の削孔機15側に接続して削孔打設作業を行うことになる。しかる後、状態(ロ)で示したように、前記削孔アダプタ14を1本目の前記先受け鋼管1aの螺合部から切離して、代りに連結用部材4を用いて2本目の先受け鋼管1bを連結し、その後端部に削孔アダプタ14を螺合した上、削孔機15による削孔打設作業を行う。そして、状態(ハ)で示したように、更に必要な本数、本実施例では1本の先受け鋼管1cを同様の手法で削孔打設して継足し、次の埋設管で所期の全長に達して後端部が支保工と干渉する段階に至った時点で、それまでの最後部の先受け鋼管に該当する前記先受け鋼管1cの後端部に、強化繊維により補強された樹脂製埋設管5を連結用部材4を用いて接続して、状態(ニ)に示したように、同様の削孔打設作業を行うことになる。この場合、樹脂製埋設管5の一端が前記接続部材6を介して連結用部材4により先受け鋼管1cに接続されるとともに、他端が接続部材7を介して削孔アダプタ14により削孔機15に接続された状態で削孔打設作業が行われる。
【0011】
以上のようにして、所定の先受け鋼管1と樹脂製埋設管5の削孔打設作業が完了した場合には、前記先受け鋼管1a〜1cないし樹脂製埋設管5と地盤の間にグラウト材を充填して、切羽の前方の地盤を安定させたグラウト材注入作業に移行する。このグラウト材注入作業は、図8に示したように、最前部の先受け鋼管1aの内部に配設される前記支持部材3に支持して接続した注入管16を用いてグラウト材を圧送し、自穿孔用ビット2の部分に形成した通路17を介して外部へ流出させるとともに、最後部の前記樹脂製埋設管5の口部と削孔18の内面との間に設置される口元注入管19を介した注入により行われる。なお、必要に応じて先受け鋼管1a〜1c内の空間部にもグラウト材を充填してもよい。また、先受け鋼管1a〜1c自体を注入管として用いて、その鋼管1a〜1cに形成した流出孔を介してグラウト材を外部へ流出させることにより地盤との間隙部に充填することも可能である。しかして、所定範囲の先受け鋼管1による地盤安定化が完了したら、必要に応じて前記樹脂製埋設管5の後端部に接着固定された接続部材7の部分を切断や破砕して除去した上、堀削機によりトンネル断面の地盤を樹脂製埋設管5と共に掘削し支保工建込みの作業を行う。この掘削作業においては、最後部の樹脂製埋設管5は樹脂製であり鉄分を含まない故に、堀削機により地盤と同時に容易に掘削除去することが可能であり、特別な工具や機械を必要としないので掘削工程が簡略化される。さらに、次の先受け鋼管1の打設位置を確保するための掘削断面の拡幅と、これに伴う支保工材の拡幅が必要とされないので、拡幅に伴う覆工コンクリ−トの量も減り、掘削作業の効率化と工事コストの低減が図れる。
【0012】
図9は本発明の実施例に係る長尺鋼管先受け工法における削孔打設作業の手順を示した作業説明図である。本工法は、地盤が硬く削孔が困難な場合に好適である。本工法における手順は、前記比較例における工法の場合と、状態(ロ)までは全く同様の削孔打設作業が実行されるので、その後の状態(ホ)から説明する。本工法における状態(ホ)においては、前記状態(ハ)の場合とは異なり、樹脂製埋設管5は使用せずに、最後まで鋼管からなる先受け鋼管1a〜1dを用いて所期の全長まで継足して削孔打設作業を完了する。したがって、本工法の場合には、最後の先受け鋼管1dの削孔打設作業まで途中に樹脂製埋設管が介在しないので、より強力な打撃力及び回転力を伝達し得ることから、地盤が硬く困難な削孔にきわめて有効である。
【0013】
以上のように、最後の先受け鋼管1dの削孔打設作業まで完了した場合には、状態(ヘ)で示したように、一度打設した先受け鋼管1a〜1dを最後部の連結用部材4が露出するまで引出して、最後部の先受け鋼管1dを連結用部材4から取外し、その代りに、状態(ト)で示したように前記樹脂製埋設管5を接続して元の打設位置に戻す。この場合、先に削孔した打設位置まで単純に押戻してもよいし、孔壁の崩れ等により押戻しでは困難な場合は、再度削孔機に接続して打撃と回転を加えながら所定の位置に戻すようにしてもよい。なお、この元の打設位置に戻す作業においては、既に先の削孔打設作業によって地盤に削孔18が形成されていることから、小さな打撃力ないし回転力により戻すことが可能である。したがって、本工法による実施例の場合には、樹脂製埋設管5として必ずしも強化繊維により補強された繊維強化樹脂からなるものに限定する必要はない。しかして、以上の戻し作業が終了した場合には、前記工法の場合と同様に、前記先受け鋼管1a〜1cないし樹脂製埋設管5と地盤の間にグラウト材を充填して、切羽の前方の地盤を安定させた後、必要に応じて前記樹脂製埋設管5の後端部に接着固定された接続部材7の部分を切断や破砕して除去した上、堀削機によりトンネル断面の地盤を樹脂製埋設管5と共に同時に掘削することになる。
【0014】
なお、図10〜図13は前記樹脂製埋設管用の接続部材に関する他の実施例を示したものであり、図10〜図12はそれぞれの実施例の片側断面図、図13は図12に示した実施例の側面図である。図10に示した実施例に係る接続部材20は、前記接続部材6における外嵌部11に相当する外嵌部21に螺旋状の溝部22を形成して、前記ソケット部材8の接合部12ないし樹脂製埋設管5の接続側端部内面との接着性の向上を図ったものである。また、図11に示した実施例に係る接続部材23は、前記接続部材20の変形例で、その外嵌部24にリング状の溝部25を形成したものである。さらに、図12及び図13に示した実施例に係る接続部材26は、その外嵌部27に軸方向の縦溝28を形成して、同様に前記ソケット部材8の接合部12ないし樹脂製埋設管5の接続側端部内面との接着性の向上を図ったものである。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果を得ることができる。
(1)請求項1の発明に係る長尺鋼管先受け工法においては、必要な本数の先受け鋼管により一度削孔打設した後に、最後部の先受け鋼管を樹脂製埋設管に交換するように構成し、先受け鋼管として自穿孔埋設ビット方式を採用したので、自穿孔用ビットを埋め残して回収の手間が省略できるとともに、ビット部分の拡縮機構が不要になることから、地盤に対する先受け鋼管の設置作業の施工性を大幅に改善できるとともに、工事コストの低減にもきわめて有効である。
(2)請求項1の発明に係る長尺鋼管先受け工法においては、最後部の樹脂製埋設管が樹脂製であり鉄分を含まない故に、堀削機により地盤と同時に容易に掘削除去することが可能であり、特別な工具や機械を必要としないので掘削工程が簡略化され作業性が大幅に向上する。
(3)以上のように堀削機により地盤と同時に不要な樹脂製埋設管の突出部分は容易に掘削除去することができるので、従来のように次の先受け鋼管の打設位置を確保するための掘削断面の拡幅と、これに伴う支保工材の拡幅が必要なくなるので、拡幅に伴う覆工コンクリ−トの量も減り、掘削作業の効率化と工事コストの低減が図れる。
(4)請求項2及び請求項3の発明に係る先受け鋼管と樹脂製埋設管との接続手段によれば、前記接続部材とソケット部材との組合せにより、先受け鋼管相互間の連結に使用される連結用部材を用いて簡便かつ強力に接続することができ、自穿孔用ビットによる削孔作業に必要な打撃力及び回転力を的確に伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に用いられる先受け鋼管の組立前の状態を示した分解組立図である。
【図2】 同先受け鋼管の組立状態を示した縦断面図である。
【図3】 本発明に用いられる樹脂製埋設管の全体の構成を部分断面して示した分解組立図である。
【図4】 同樹脂製埋設管の先受け鋼管との接続部を拡大して示した分解組立図である。
【図5】 同樹脂製埋設管の先受け鋼管との接続部の組立状態を示した縦断面図である。
【図6】 長尺鋼管先受け工法における削孔打設作業の手順に関する比較例を示した作業説明図である。
【図7】 全体の作業状態を示した作業状態図である。
【図8】 グラウト材注入作業に関する作業説明図である。
【図9】 本発明に係る長尺鋼管先受け工法における削孔打設作業の手順を示した作業説明図である。
【図10】 樹脂製埋設管用の接続部材に関する他の実施例を示した片側断面図である。
【図11】 同接続部材に関する他の実施例を示した片側断面図である。
【図12】 同接続部材に関する他の実施例を示した片側断面図である。
【図13】 図12に示した実施例の側面図である。
【符号の説明】
1…先受け鋼管、2…自穿孔用ビット、3…支持部材、4…連結用部材、5…樹脂製埋設管、6,7…接続部材、8,9…ソケット部材、10…連結部、11…外嵌部、12…接合部、13…挿入部、14…削孔アダプタ、15…削孔機、16…注入管、17…通路、18…削孔、19…口元注入管、20…接続部材、21…外嵌部、22…溝部、23…接続部材、24…外嵌部、25…溝部、26…接続部材、27…外嵌部、28…縦溝
Claims (3)
- 最前部の先受け鋼管の先端部に自穿孔用ビットを取付け、該自穿孔用ビットを埋め残す自穿孔埋設ビット方式を採用したトンネルの長尺鋼管先受け工法において、先受け鋼管を用いたトンネル断面の周囲の地盤に対する削孔打設作業の終了後、最後部の先受け鋼管を引抜いて樹脂製埋設管に交換し、前記先受け鋼管と地盤の間にグラウト材を充填して切羽の前方の地盤を安定させた後、堀削機によりトンネル断面の地盤を前記樹脂製埋設管と共に掘削することを特徴とするトンネルの長尺鋼管先受け工法。
- 最前部の先受け鋼管の先端部に自穿孔用ビットを取付け、該自穿孔用ビットを埋め残す自穿孔埋設ビット方式を採用し、最後部の先受け鋼管の後端部に樹脂製埋設管を接続する接続手段として、一側に前記先受け鋼管用の連結用部材に対応した連結部を有し、かつ他側に前記樹脂製埋設管を外嵌し得る外径からなる外嵌部を形成した接続部材と、一側に前記接続部材の外嵌部に対して外嵌可能な内径からなる接合部を有し、かつ他側に前記接続部材の外嵌部との間に前記樹脂製埋設管の端部を挿入し得る間隙を形成する挿入部を有するソケット部材とを用い、前記樹脂製埋設管の接続側端部を前記接続部材の外嵌部とソケット部材の挿入部との間に形成される間隙部に挿入した状態で、ソケット部材を接続部材の外嵌部に外嵌して前記樹脂製埋設管の挿入端部と共に接着固定した上、前記鋼管用の連結用部材を介して樹脂製埋設管を最後部の先受け鋼管の後端部に接続することを特徴とするトンネルの長尺鋼管先受け工法。
- 前記樹脂製埋設管として、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等の強化繊維により補強した繊維強化樹脂からなる樹脂製埋設管を用いた請求項1又は2に記載のトンネルの長尺鋼管先受け工法。
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