JP4244372B2 - 半導体センサ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板上にピエゾ抵抗効果を有する感圧素子を形成し、前記感圧素子を用いてブリッジ回路を構成する半導体センサを用いた半導体センサ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体センサ装置としては、シリコン等の半導体基板に薄肉のダイアフラム部を形成し、前記ダイアフラム部にピエゾ抵抗効果を有する圧力検出用の圧感素子をブリッジ状に構成してなる半導体式圧力センサ(半導体センサ)を、下ケースに備えられる圧力導入ポートの上端部にベース板を介し配設するとともに、前記圧力センサと回路基板とをワイヤボンディングによって電気的に接続し、前記回路基板を介して前記圧力センサへの電源供給及び前記圧力センサからの信号出力を行うためのリードピンを備えた上ケースによって前記圧力センサ及び前記回路基板を覆ってなる圧力検出装置がある。
【0003】
このような圧力検出装置は、例えば車両のエンジンを被測定物とすることがある。エンジンを被測定物とすると、エンジンオイルの圧力(以下、油圧という)のみならず前記エンジンオイルの温度(以下、油温という)を検出することが可能な圧力温度検出装置が望まれており、このような圧力温度検出装置としては、特開平11−72402号公報に開示されるものがある。
【0004】
かかる圧力温度検出装置は、サーミスタ等の温度検出手段を前記油温が検出できるように圧力センサを配設するケース内に配設し、前記圧力センサ及び前記温度検出手段を単一のケース内に配設することで、異なる被測定対象(油圧及び油温)を検出することが可能となる。
【0005】
しかしながら、単一の被測定物から異なる被測定対象を検出する前記圧力温度検出装置において、前記装置の前記エンジンへの取付は簡素化されるものの、前記圧力センサと前記温度検出手段とをそれぞれ前記ケース内に配設することから、圧力温度検出装置としての構造が複雑になるばかりでなく、構成部品が多くなることから装置が大型化してしまうといった問題点を有していた。
【0006】
そこで、本願出願人は、構造を複雑にすることなく簡単な構成で圧力と温度とを検出することが可能な半導体センサ装置を特願2001−185737号で提案している。かかる半導体センサ装置は、半導体基板上にピエゾ抵抗効果を有する感圧素子を形成し、前記感圧素子を用いてブリッジ回路を構成するとともに、薄肉のダイアフラム部を有する半導体センサと、前記半導体センサと電気的に接続する回路基板とを備え、前記回路基板に、単一の前記半導体センサからの出力に基づいて圧力に関する第一の検出信号と温度に関する第二の検出信号とを出力する第一,第二の出力部を備えてなるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記半導体センサ装置は、温度と出力電圧との関係を示す出力電圧特性T1に、図9の実線で示すような、検出温度範囲(−40℃〜125℃)の中間で出力電圧が低くなる非線形性があり、検出される温度に若干の誤差が生じる虞があるため、前記出力電圧特性T1を図9の点線で示すような線形の出力電圧特性T2とするべき改善が望まれている。
【0008】
本発明は、前述した課題に着目し、構造を複雑にすることなく簡単な構成で圧力と温度とを検出することができ、且つ、温度と出力電圧との関係を示す出力電圧特性を更に線形にすることで温度の検出精度を向上させることが可能な半導体センサ装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、請求項1に記載の半導体センサ装置のように、半導体基板上にピエゾ抵抗効果を有する感圧素子を形成し、前記感圧素子を用いてブリッジ回路を構成するとともに、薄肉のダイアフラム部を有する単一の半導体センサを備え、前記ブリッジ回路の中間電圧から流体の圧力に関する第一の検出信号を、前記ブリッジ回路の両端電圧から前記流体の温度に関する第二の検出信号をそれぞれ得る半導体センサ装置であって、前記流体を導入するため導入口を備えた圧力導入部と、前記半導体センサに前記流体の圧力及び温度を伝達するための穴部が設けられ前記半導体センサを配設する載置部を備え、前記載置部から延設された鍔部を前記圧力導入部に接合することで前記導入口の一端を塞ぐ状態で配設されるベース板と、前記ベース板上に位置し、前記半導体センサを収納する収納穴部を備えるとともに、前記半導体センサと電気的に接続される回路基板と、前記回路基板に備えられ、前記ブリッジ回路に所定の定電流を供給する定電流源回路と、少なくともサーミスタと正温度係数抵抗とを有して前記第二の検出信号の温度特性を調整するとともに、前記ベース板の近傍に位置する状態で前記回路基板の前記鍔部に対向する位置に配設される温度特性調整手段と、を備えてなるものである。
【0013】
また、本発明は、請求項2に記載の半導体センサ装置のように、前記載置部は、前記鍔部に対して少なくとも一段高くなる位置に設けられてなるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づき説明する。
【0015】
図1において、半導体センサ装置としての圧力温度検出装置Aは、下ケース1と、上ケース2と、ベース板3と、半導体センサ4と、回路基板5と、シールド板6と、グロメット7とから主に構成されている。
【0016】
下ケース1は、SUM等の金属材料からなる取付ねじ部を有する六角部材である圧力導入部1aと、PBT等の樹脂材料からなるフランジ部1bとを備え、圧力導入部1aとフランジ部1bとはインサート成形によって一体的に構成される。また圧力導入部1aの略中央には、圧力導入穴(導入口)1cが形成されている。
【0017】
上ケース2は、PBT等の樹脂材料から形成され、上ケース2の開口端部を下ケース1のフランジ部1bに対して熱加締めすることによって配設固定され、ベース板3,半導体センサ4,回路基板5等を収納する。また、上ケース2は、後述する電極リードを介して電源供給及び信号出力を行うためのコネクタ部2aを備えている。
【0018】
ベース板3は、コバール等の金属材料から構成され、下ケース1における圧力導入部1aの上端部に抵抗溶接によって配設固定するためのフランジ部(鍔部)3aが設けられ、このフランジ部3aから一段高くなった位置には、圧力センサ4を配設するための載置部3bが設けられている。また載置部3bの略中央には、半導体センサ4に被測定物の圧力及び温度を伝達するための穴部3cが設けられている。ベース板3は、圧力導入部1aの上端部に抵抗溶接によって配設固定されることで、圧力導入穴1cの一端を塞ぐ状態で下ケース1に配設されることになる。
【0019】
尚、ベース板3におけるフランジ部3aは、圧力導入部1aに抵抗溶接できる構成であれば単なる段差形状であっても良い。
【0020】
半導体センサ4は、シリコン等の半導体基板に薄肉部となるダイアフラム部を形成する半導体チップ4aをガラス基板4b上に配設し、半導体チップ4aとガラス台座4cとを陽極接合法によって接合してなるものである。半導体センサ4は、前記ダイアフラム部に対応する部位にボロン等の不純物を拡散処理することによって、ピエゾ抵抗効果を有する4つの感圧素子となる抵抗を形成し、この各抵抗をアルミ等の導電性材料を用いた配線パターンによって接続することで後で詳述するブリッジ回路が構成される。
【0021】
尚、半導体センサ4は、ガラス基板4bの裏面側にメタライズ層を形成するとともに、半田を介してベース板3と接合する。
【0022】
回路基板5は、紙フェノール,ガラス繊維入り樹脂及びセラミック等の絶縁材料を支持材とし、後述する回路構成を得るための所定の配線パターンが表裏に形成されてなる両面印刷回路基板であり、ベース板3上に位置するように下ケース1のフランジ部1bの上方に設けられる載置部1dに配設される。回路基板5は、後で詳述する回路構成の構成部品である各種電子部品(半導体センサ4の出力電圧を増幅するための増幅回路やノイズを除去するためのコンデンサ等)が実装される。
【0023】
また、回路基板5は、周縁部が下ケース1の載置部1dに支持される配設構造であって、回路基板5の略中央には、ベース板3の載置部3bに配設される半導体センサ4の上方から回路基板5を下ケース1の載置部1dに配設した際に、回路基板5が半導体センサ4を取り巻くように配設するための収納穴部5aが形成されている。
【0024】
また、回路基板5の表面の収納穴部5aの周辺には、複数の電極部が形成され、この電極部と半導体センサ4に形成される電極パッド(電極部)とは金等の導電材料からなるワイヤ8によって電気的に接続される。また、回路基板5の裏面の収納穴部5aの周辺には、圧力温度検出装置Aにおける温度と出力電圧との関係を示す線形的な出力電圧特性T2(図9参照)にするべく後で詳述する温度特性調整手段をベース板3の近傍に配設するための半田付けランド及び配線パターンが形成されている。
【0025】
また、回路基板5には、上ケース2のコネクタ部2aにグロメット7を介して配設される電極リード9とリードピン付き貫通コンデンサ10を介し電気的に接続するリードピン11が実装されている。
【0026】
シールド板6は、SPTE等の金属材料からなり、ホルダ部6aと、下ケース1と上ケース2との間に狭持状態にて配設するためのフランジ部6bとが設けられている。
【0027】
ホルダ部6aは、グロメット7の載置面よりも一段高くなる位置に設けられ、貫通コンデンサ10を配設するための配設部6cが形成されるとともに、この配設部6cには、複数の孔部が形成され、この各孔部に各貫通コンデンサ10が半田を介し配設固定される。
【0028】
グロメット7は、ニトリルゴム等の弾性部材によって構成され、電極リード9がインサート形成されてなる。グロメット7は、上ケース2のコネクタ部2aに設けられる凹部2bに設けられた穴部2cに電極リード9を挿通させるとともに、グロメット7を凹部2bに嵌め込むことで、シールド板6のホルダ部6aから一段低くなった前記載置面に配設される。
【0029】
グロメット7にインサート成形される電極リード9は、半導体センサ4への電源供給と半導体センサ4からの後述する圧力及び温度に関する検出信号を外部に伝達するものである。
【0030】
以上の各部によって圧力温度検出装置Aが構成される。次に図2を用いて、圧力温度検出装置Aの回路構成について説明する。圧力温度検出装置Aの回路構成は、定電流源回路20と、ブリッジ回路21と、圧力検出増幅回路22と、温度検出増幅回路23とを有するもので、ブリッジ回路21以外の各回路は回路基板5上で構成される。
【0031】
定電流源回路20は、定電流源調整用抵抗20aと、演算増幅器20bと、正温度係数調整用抵抗20c,正温度係数抵抗20d,サーミスタ20e及びサーミスタ特性調整用抵抗20fを有する温度特性調整手段20gとで構成され、ブリッジ回路21へ所定の定電流を供給する。なお、正温度係数抵抗20dは、温度が高くなるに従って線形的に抵抗値が大きくなる特性をもつ抵抗である。
【0032】
温度特性調整手段20gは、電源Vccに対して直列に接続されたサーミスタ20e,正温度係数抵抗20d及び正温度係数調整用抵抗20cと、サーミスタ20eに対して並列接続されたサーミスタ特性調整用抵抗20fとからなるものである。
【0033】
ブリッジ回路21は、半導体センサ4のダイアフラム部上に形成される4つの感圧素子である抵抗Ra,Rb,Rc,Rdから形成される。ブリッジ回路21において、直列接続される第一抵抗群Ra,Rb及び第二抵抗群Rc,Rdからそれぞれ引き出された中間電圧va,vbは、圧力検出増幅回路22へ供給される。
【0034】
圧力検出増幅回路22は、入力インピーダンスの影響の少ない増幅回路によって構成されるもので、図3で示す圧力と出力電圧V1との関係を示す圧力−電圧特性である第一の出力電圧特性T3のゲイン調整を行うためのゲイン調整用抵抗22a、第一の出力電圧特性T3のオフセット調整を行うためのオフセット電圧調整用抵抗22b、ブリッジ回路21における中間電圧va,vbをそれぞれ入力する第一,第二の演算増幅器22c,22d等から構成される。圧力検出増幅回路22は、中間電圧v1,v2を入力すると中間電圧v1,v2の差分を増幅して出力電圧(第一の検出信号)V1として出力し圧力検出するものである。
【0035】
温度検出増幅回路23は、ブリッジ回路21の両端電圧vcを増幅して出力電圧(第二の検出信号)V2として取り出すものであって、図4で示す温度と出力電圧V2との関係を示す温度−電圧特性である第二の出力電圧特性T4の傾きの調整であるゲイン調整を行うためのゲイン調整用抵抗23a、第二の出力電圧特性T4のオフセット調整を行うためのオフセット電圧調整用抵抗23b、ブリッジ回路21における両端電圧vcを入力するとともに、所定の倍率によって増幅する演算増幅器23c等から構成される。
【0036】
次に、定電流源回路20の作用について詳述する。正温度係数調整用抵抗20cと正温度係数抵抗20dとの合成抵抗は、温度が高くなるに従って抵抗値が大きくなる温度−抵抗値特性(以下、特性T5という。図5参照)を有し、また、サーミスタ20eとサーミスタ特性調整用抵抗20fとの合成抵抗は、温度が高くなるに従って抵抗値が反比例的に小さくなる温度−抵抗値特性(以下、特性T6という。図6参照)を有している。従って、定電流源回路20において、各特性T5,T6を含む各抵抗20a,20c,20d,20e,20fの合成抵抗は、図7に示すような、検出温度範囲(−40℃〜125℃)の略中間で出力電圧が低くなる非線形的(下に凸の特性曲線)温度−抵抗値特性(以下、特性T7という)となることから、定電流源回路20の基準電圧vdは、図8に示すような、前記検出温度範囲の略中間で出力電圧が高くなる非線形的(上に凸の特性曲線)な出力電圧特性T8となる。
【0037】
従って、定電流源回路20に備えられる温度特性調整手段20gによって温度補償することで、温度と出力電圧V2との関係を示す温度−電圧特性である第二の出力電圧特性T4は、図4に示すように略線形になる。つまり、定電流源回路から供給される定電流が仮に一定電圧であれば、第二の出力電圧特性T4は、図9で示される出力電圧特性T1で示すように検出温度範囲の中間で出力電圧が低くなるが、定電流源回路20から供給される定電流は、検出温度範囲の略中間で高くなる特性を有するため、第二の出力電圧特性T4は温度補償され、第二の出力電圧特性T4が略線形になり、温度の検出精度が向上することになる。
【0038】
即ち、半導体センサ4を構成するブリッジ回路21の両端電圧vcが図9で示すような下に凸をなす非線形的な出力電圧特性T1を有するものであることから、図8で示すような出力電圧特性T1と逆の関係をなす上に凸の非線形的な特性T8からなる定電流源回路20の基準電圧Vdを半導体センサ4のブリッジ回路21に印加することで、図9で示す理想的な線形を有する出力電圧特性T2のような線形的な出力電圧特性T4(図4参照)に基づいた両端電圧vcが得られるものである。
【0039】
出力電圧特性T4を更に線形的にするためには、温度特性調整手段20gの構成部品の内、最も温度補償をするに重要な被測定物の温度(例えば油温)を検出するサーミスタ20eと正温度係数抵抗20dとを、回路基板5の裏面側で、かつベース板3のフランジ部3aとの対向面であるベース板3の近傍に配設することで達成することが可能である(図1参照)。
【0040】
即ち、前記被測定物の温度の影響を最も受けやすいベース板3の近傍にサーミスタ20eを配設することによって、半導体センサ4が置かれている環境と略同等の環境の温度をサーミスタ20eによって検出することが可能となり、温度が高くなるに従って抵抗値が反比例的に小さくなる特性(図6参照)T6を良好に得ることが可能となる。
【0041】
また、正温度係数抵抗20dもベース板3の近傍に配設することから、正温度係数抵抗20dの抵抗値は、温度が高くなるに従って抵抗値が大きくなる特性T5(図5参照)を良好に求めることが可能となる。
【0042】
従って、定電流源回路20において、各特性T5,T6を含む各抵抗20a,20c,20d,20e,20fの合成抵抗は、被検出体の検出温度に応じて良好な特性T7を得ることが可能となることから、定電流源回路20の基準電圧vdにおいても被測定物の検出温度に応じた良好な出力電圧特性T8が得られることから、より線形的な出力電圧特性T4を得ることが可能となり、温度の検出精度を更に向上させることができる。
【0043】
かかる圧力温度検出装置Aは、半導体基板上にピエゾ抵抗効果を有する感圧素子を形成し、前記感圧素子を用いてブリッジ回路21を構成するとともに、薄肉のダイアフラム部を有する単一の半導体センサ4によって流体の圧力に関する第一の検出信号と前記流体の温度に関する第二の検出信号とを得るものであり、前記流体を導入するため圧力導入穴1cを備えた圧力導入部1aと、半導体センサ4に前記流体の圧力及び温度を伝達するための穴部3cが設けられ半導体センサ4を配設する載置部3bを備え、載置部3bから延設されたフランジ部3aを圧力導入部1aと接合することで圧力導入穴1cの一端を塞ぐ状態を配設されるベース板3と、ベース板3上に位置し、半導体センサ4を収納する収納穴部5aを備えるとともに半導体センサ4と電気的に接続される回路基板5と、回路基板5に備えられ、ブリッジ回路21に所定の定電流を供給する定電流源回路20と、第二の検出信号の温度特性を調整するとともに、ベース板3の近傍に位置する状態で回路基板5に配設される温度特性調整手段20gとを備えてなるものであり、構造を複雑にすることなく簡単な構成で圧力と温度とを検出することができ、且つ、温度と出力電圧との関係を示す出力電圧特性T4を更に線形にすることで温度の検出精度を向上させることができる。
【0044】
また、温度特性調整手段20gは、少なくともサーミスタ20eと正温度係数抵抗20dとを有することから、簡単な構成で、また安価に構成することが可能となる。
【0045】
また、ベース板3は、フランジ部3aに対して載置部3bが一段高くなる位置に設けられ、また回路基板5のベース板3におけるフランジ部3aに対向する位置、即ちフランジ部3aと載置部3bとの段差部分に対応する回路基板5の裏面側に温度特性調整手段20gであるサーミスタ20eと正温度係数抵抗20dとを配設することから、被測定物の温度の影響を最も受けやすいベース板3の最も近くにサーミスタ20eと正温度係数抵抗20dとを配設することが可能となるため、出力電圧特性T4を更に線形にすることが可能となる。
【0046】
尚、本発明の第一,第二の出力部となる圧力検出増幅回路22と温度検出増幅回路23の回路構成にあっては、本発明の実施の形態で説明した回路構成に限定されるものではなく、図3及び図4で示すような圧力及び温度に関する出力特性が得られる回路構成であれば良い。
【0047】
また、本発明の実施の形態で説明した温度特性調整手段20gは、正温度係数調整用抵抗20c,正温度係数抵抗20d,サーミスタ20e及びサーミスタ特性調整用抵抗20fを有するものであったが、本発明における温度特性調整手段は、正温度係数抵抗及びサーミスタを少なくとも備えるものであれば良い。
【0048】
また、本発明の実施の形態では、ベース板3と温度特性調整手段21gの正温度係数抵抗20d及びサーミスタ20eとの間に若干の隙間があるが、この隙間に熱伝導部材を介在させることによって、更に線形的な出力電圧特性T4を得ることができる。前記熱伝導部材として、例えば信越化学(株)製,型式G747,商品名オイルコンパウンドが挙げられる。
【0049】
【発明の効果】
本発明は、半導体基板上にピエゾ抵抗効果を有する感圧素子を形成し、前記感圧素子を用いてブリッジ回路を構成するとともに、薄肉のダイアフラム部を有する単一の半導体センサによって流体の圧力に関する第一の検出信号と前記流体の温度に関する第二の検出信号とを得る半導体センサ装置に関し、構造を複雑にすることなく簡単な構成で圧力と温度とを検出することができ、且つ、温度と出力電圧との関係を示す出力電圧特性を更に線形にすることで温度の検出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の圧力温度検出装置を示す要部断面図。
【図2】同上実施の形態の回路構成を示す図。
【図3】同上実施の形態の圧力と出力電圧との関係を示す図。
【図4】同上実施の形態の温度と出力電圧との関係を示す図。
【図5】同上実施の形態の温度と、正温度係数調整用抵抗及び正温度係数抵抗の合成抵抗との関係を示す図。
【図6】同上実施の形態の温度と、サーミスタとサーミスタ特性調整用抵抗との合成抵抗との関係を示す図。
【図7】同上実施の形態の温度と、温度特性調整手段の合成抵抗との関係を示す図。
【図8】同上実施の形態の温度と、定電流源回路の基準電圧との関係を示す図。
【図9】従来の温度と出力電圧との関係を示す図。
【符号の説明】
1 下ケース
1a 圧力導入部
1c 圧力導入穴(導入部)
3 ベース板
3a フランジ部(鍔部)
3b 載置部
3c 穴部
4 半導体センサ
5 回路基板
5a 収納穴部
20 定電流源回路
20c 正温度係数調整用抵抗
20d 正温度係数抵抗
20e サーミスタ
20f サーミスタ特性調整抵抗
20g 温度特性調整手段
21 ブリッジ回路
22,24 圧力検出増幅回路(第一の出力部)
23 温度検出増幅回路(第二の出力部)
Ra〜Rd 抵抗(感圧素子)
va,vb 中間電圧
vc 両端電圧
A 圧力温度検出装置(半導体センサ装置)
Claims (2)
- 半導体基板上にピエゾ抵抗効果を有する感圧素子を形成し、前記感圧素子を用いてブリッジ回路を構成するとともに、薄肉のダイアフラム部を有する単一の半導体センサを備え、前記ブリッジ回路の中間電圧から流体の圧力に関する第一の検出信号を、前記ブリッジ回路の両端電圧から前記流体の温度に関する第二の検出信号をそれぞれ得る半導体センサ装置であって、
前記流体を導入するため導入口を備えた圧力導入部と、
前記半導体センサに前記流体の圧力及び温度を伝達するための穴部が設けられ前記半導体センサを配設する載置部を備え、前記載置部から延設された鍔部を前記圧力導入部に接合することで前記導入口の一端を塞ぐ状態で配設されるベース板と、
前記ベース板上に位置し、前記半導体センサを収納する収納穴部を備えるとともに、前記半導体センサと電気的に接続される回路基板と、
前記回路基板に備えられ、前記ブリッジ回路に所定の定電流を供給する定電流源回路と、
少なくともサーミスタと正温度係数抵抗とを有して前記第二の検出信号の温度特性を調整するとともに、前記ベース板の近傍に位置する状態で前記回路基板の前記鍔部に対向する位置に配設される温度特性調整手段と、
を備えてなることを特徴とする半導体センサ装置。 - 前記載置部は、前記鍔部に対して少なくとも一段高くなる位置に設けられてなることを特徴とする請求項1に記載の半導体センサ装置。
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