JP4242180B2 - 蒸発燃料処理装置のリークチェック装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸発燃料処理装置のリークチェック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
蒸発燃料処理装置としては、例えば内燃機関の燃料タンク、キャニスタ、およびパージ制御弁を備えているものが知られている。この種の蒸発燃料処理装置は、燃料タンク内で発生する蒸発燃料をキャニスタに一時的に吸着させる。このキャニスタに吸着させた蒸発燃料を、キャニスタの新気導入孔から導かれる新気とともに、パージ制御弁を介して、内燃機関の吸気系に吸入させている。しかしながら、燃料タンクからキャニスタを経てパージ制御弁に至る蒸発燃料回収経路を構成する配管もしくは容器に万一亀裂等が発生すると、蒸発燃料の外部へのリークが生じてしまうため、蒸発燃料の放出防止効果を十分発揮できない場合がある。
【0003】
近年、車両の燃料タンク等の燃料貯留系から大気中に放出されるエバポエミッションに対して厳しいリークチェックが義務づけられつつある。このため、この蒸発燃料処理装置のリークを診断するリークチェックシステムが種々、提案されている(特許文献1から3参照)。
【0004】
特許文献1の開示による従来技術では、キャニスタの大気ポート側には、通路切換用の切換弁と電動ポンプを連接一体化したモジュールが配置されている。切換弁の通路切換えにより電動ポンプによって加圧印加された基準漏れと蒸発燃料回収経路の漏れ状態とを比較判定する方法が開示されている。すなわち、例えばカルフォルニア環境庁(CARB)およびアメリカ環境庁(EPA)の定める漏れ基準値を満足するための基準オリフィスと、キャニスタの大気ポート側つまり蒸発燃料回収経路とに、電動ポンプによって交互に圧力が印加される。このとき、それぞれ、電動ポンプの電圧を測定することによって求めた電流消費量等の運転特性値で比較判定する。
【0005】
特許文献2の開示による従来技術では、燃料の蒸気圧の影響による誤判定を防止するために、エアコン使用状態を検出する検出手段を備え、その検出手段の検出結果に応じて、基準漏れの判定値を補正する。エアコンを使用していれば、外気温度が高いと推定され、燃料温度も高いとするものである。
【0006】
特許文献3の開示による従来技術では、リーク診断を行なう際、診断時間短縮のため、電動ポンプの駆動電圧を切換える。駆動開始直後は、比較的高い電圧で電動ポンプを駆動し、電動ポンプの送風量を増大させる。その後、通常の電圧に戻し、リーク診断時の基準送風量に戻す。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−90107号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平11−336619号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平2000−205056号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報開示による従来技術では、いずれも、電動ポンプを駆動するためのバッテリ等の電源電圧が変動すると、これに比例して駆動電圧が変動し、電動ポンプの性能自体が変化してしまう。例えばバッテリの劣化等により電源電圧が低下している状態の場合、電動ポンプを構成する電動モータ部の駆動電圧が低下し、これに伴って電動ポンプの圧力を印加する能力が低下する。なお、この電動ポンプの性能低下は、送風して加圧する圧送ポンプに限らず、吸引して減圧するバキュームポンプでも同じである。
【0011】
バキュームポンプを用いて基準オリフィスによるリファレンス圧と、蒸発燃料回収経路の内圧とをそれぞれ測定し、これらを比較判定する場合の判定精度への影響について、以下図11に従って説明する。図11(a)は電源電圧が低い場合の圧力変化特性、図11(b)は電源電圧が高い場合の圧力変化特性を示すグラフである。この圧力変化特性は、横軸が経過時間を示し、縦軸は絶対圧を示す。経過時間は、リークチェックの診断過程に応じて、例えばA〜Eの4区間に区分する場合が考えられる。リファレンス圧、および蒸発燃料回収経路の内圧が、それぞれC、Dの区間で評価される。図11(a)の電源電圧が低下している場合には、バキュームポンプのポンプ性能の低下に伴い、リファレンス圧が大気圧側に近くなり、リファレンス圧の負圧の大きさも低下する(図11(a)の区間C参照)。基準オリフィスによるリファレンス圧と大気圧との差が小さくなるため、基準オリフィスの穴の大きさと同じφ0.5の場合の圧力変化特性と、漏れ大のφ0.5以上の場合の圧力変化特性と、漏れなしの場合の圧力変化特性との間の差が狭くなってしまう。その結果、区間Dでの内圧変化からみた漏れ穴の大きさが、いずれの漏れ状態にあるかを判定するためのリーク検出の精度が低下する懸念がある。
【0012】
図11(b)は電源電圧が高い場合には、逆にリファレンス圧が大気圧から遠ざかり、リファレンス圧の負圧の大きさも上昇する(図11(b)の区間C参照)。その結果、リファレンス圧と大気圧との差が大きくなるため、所望のリファレンス圧に到達する前に、フェイルセーフ用のリリーフ弁が開弁してしまう可能性がある。このリリーフ弁が開弁してしまうと、リーク検出ができなくなる恐れがある。また、このリリーフ弁の開弁圧を大きめの設定にすると、ポンプ能力が上昇し過ぎて燃料タンクに過大な負荷を与えるため、燃料タンクの強度確保ができるように、燃料タンクの剛性を向上させる必要が生じる。
【0013】
また、上記従来技術では、この様なことから、リーク検出の精度向上が困難であるため、上述のCARBとEPAの定める漏れ基準値、あるいは将来さらに厳しくなるであろう漏れ基準値を満足することはできない恐れがある。
【0014】
これに対して、バッテリから電動ポンプの間に、劣化等により変動するバッテリ電圧範囲における所定電圧以上の入力電圧を設定可能とする定電圧回路を設ける方法が考えられる。しかしながら、例えば車両用の公称電圧値が12Vのバッテリの場合、バッテリ実電圧が8〜16Vの範囲で変動する。このため、定電圧回路の設定電圧とバッテリ実電圧との差分が大きくなると、この差分に相当する余分な電気エネルギは、定電圧回路自体の発熱エネルギとなってしまう。この発熱した定電圧回路の放熱によって、定電圧回路の周りの電動機あるいはセンサ等の電気機器の性能に影響を及ぼす恐れがある。リークチェック装置として、通路切換用の切換弁と電動ポンプとのモジュール化を図りたい場合、この定電圧回路の発熱が原因となって、定電圧回路の放熱によって電動ポンプの出力特性が、リークチェック期間中に変化する可能性がある。この出力特性が変化してしまうと、例えば漏れ穴が基準オリフィスの穴の大きさと同じφ0.5の場合であっても、基準オリフィスによるリファレンス圧の評価期間(区間C)と、蒸発燃料回収経路の評価期間(区間D)が異なるため、リファレンス圧と、内圧変化によるサチレート圧とにずれを引き起こすことになり、リーク検出精度が低下する懸念がある。
【0015】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、電動ポンプにより加圧または減圧することでリークチェックする方式のものにおいて、リーク検出精度の向上が可能な蒸発燃料処理装置のリークチェック装置を提供することにある。
【0016】
また、別の目的は、電動ポンプにより加圧または減圧することでリークチェックする方式のものにおいて、リーク検出精度の向上が図れるとともに、リークチェックのための通路切換用切換弁と電動ポンプとを安価にモジュール化することが可能な蒸発燃料処理装置のリークチェック装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1によると、燃料タンクと、接続管を介して燃料タンクに接続されかつ吸着フィルタを有するキャニスタと、弁配管を介してキャニスタに接続された通気弁と、弁配管を内燃機関の吸気管に接続した構成を有する蒸発燃料通気装置部を備え、蒸発燃料通気装置部を、ポンプによりキャニスタに連通した通気配管を通じて加圧または減圧することにより、その漏れ状態を検査する蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置において、加圧または減圧するポンプを駆動するモータ部と、車載用電源と、車載用電源から供給されるバッテリ電圧を所定電圧に制御してモータ部へ電流を供給する定電圧回路を備え、通気配管は空気吸入通路を経由してポンプの吸入口に連通可能に設けられており、ポンプの吐出口には空気排出通路が設けられているとともに、定電圧回路は、ポンプによって空気流れが発生する空気吸入通路または空気排出通路内に配置されている。
【0018】
車両の燃料タンク内に発生する蒸発燃料の大気中への放出防止をする蒸発燃料処理装置の場合、キャニスタ等の吸着フィルタに一時的に吸着させ、蒸発燃料通気装置部内に蒸発燃料を貯留する。そして、貯留した蒸発燃料を、内燃機関の所定の運転状態に吸気系に吸入処理する。車載用電源のバッテリ電圧は、一般的な12V仕様の車両で、8〜16Vの範囲で変動する。
【0019】
これに対して、リークチェックのため、蒸発燃料通気装置部を加圧または減圧するポンプを駆動するモータ部には、定電圧回路によって、バッテリ電圧を所定電圧に変換された入力電圧が印加されるので、バッテリ電圧が変動しても、例えばバッテリ電圧が変動する電圧範囲内の所定電圧に設定することが可能である。これにより、バッテリ電圧の変動によるモータ部の出力特性やそのモータ部によって駆動されるポンプのポンプ性能のばらつきを低減することができる。その結果、漏れ状態を検査するためのリーク検出の精度向上が図れる。
【0020】
さらに、定電圧回路は、空気吸入通路または空気排出通路内に配置されるので、発熱し易い定電圧回路を空冷による発熱抑制が図れる。その結果、ポンプ性能の変化、特にモータ部の昇温による出力特性の変化を抑えることが可能である。したがって、漏れ状態を検査するリークチェック検出の精度の向上がさらに図れる。
【0021】
本発明の請求項2によると、通気配管と並列に設けられた基準導管と、基準導管が通気配管に換わってポンプに接続可能な通路切換用切換弁を備え、通路切換用切換弁を通じてポンプにより加圧または減圧された圧力を、基準導管もしくは通気配管へ交互に印加する。
【0022】
これにより、基準導管による基準漏れに基いて、蒸発燃料通気装置部の実漏れ状態を比較検査する場合、バッテリ電圧の変動によるポンプ性能への影響が定電圧回路によって防止されているので、基準漏れと実漏れ状態の差分を測定する精度の向上が図れる。結果として、リーク検出の精度向上が図れる。
【0023】
なお、通路切換用切換弁を用いて交互に測定することで、同時測定ができなくても、バッテリ電圧の変動有無に係わらず、安定した測定が可能である。
【0024】
本発明の請求項3によると、漏れ状態は、基準導管および通気配管に、それぞれ圧力を印加したときの圧力特性の測定結果に基いて比較判定される。
【0025】
蒸発燃料通気装置部の内部と外部との圧力差を形成するポンプにおいて、そのポンプを駆動するモータ部の入力電圧を所定の電圧に制御することで、バッテリ電圧の変動によるポンプ性能への影響防止が図られるので、漏れ状態を検出する方法として、圧力センサ等によって直接、圧力特性を検出する場合、漏れ状態の検出精度の向上が図れる。
【0026】
本発明の請求項5によると、定電圧回路からモータ部へ供給する電流の電圧が、バッテリ電圧の公称電圧値の84%以下の範囲にある。
【0027】
定電圧回路によってモータ部へ供給される入力電圧は、バッテリ電圧の劣化状態等を考慮して、公称電圧値の84%以下の範囲が好ましい。例えば、始動装置を駆動するために必要なバッテリ電圧以上を確保するように、充電装置によってある程度充電されていることを考慮すると、請求項6に記載するように、12V仕様の場合では10V以下の範囲、または請求項7に記載するように、24V仕様の場合では20V以下の範囲にあることが好ましい。
【0028】
本発明の請求項8によると、定電圧回路は、車載用電源とモータ部の電源入力段との間、または車載用電源とモータ部のモータ駆動専用回路との間に設けられている。
【0029】
これにより、モータ部が、DCモータ、またはモータ駆動用IC等の専用回路を有するブラシレスモータのいずれであっても、そのモータ部へ電流を供給する入力電圧を制御できる。
【0030】
本発明の請求項9によると、定電圧回路は、ツェナーダイオードと半導体素子を備えている。
【0031】
これにより、入力電圧を制御する定電圧回路は、ツェナーダイオードと半導体素子を有する程度で、モータ部の負荷、無負荷状態に係わらず、入力電圧を所定の電圧に制御可能である。
【0032】
さらに、ツェナーダイオードと半導体素子という程度の構成を追加するだけであるので、リーク検出の精度向上を図るとともに、安価に提供することが可能である。
【0033】
本発明の請求項10によると、定電圧回路は、ツェナーダイオードと半導体素子を含んだ回路素子が実装されたプリント基板であって、プリント基板の一部または全部が、空気吸入通路および空気排出通路内の空気の流れを妨げるように、配置されている。
【0034】
定電圧回路を実装するプリント基板からなり、そのプリント基板の一部または全部を、空冷によって直接的に発熱抑制するので、特別な放熱部材を取付ける必要がなく、安価に形成することが可能である。
【0035】
本発明の請求項4によると、ポンプとモータ部と通路切換用切換弁が一体的に組付けられてモジュール化されている。
【0036】
定電圧回路は、蒸発燃料処理装置を制御するECU等の制御装置側、モータ部と一体、あるいはモータ部側のモータ駆動専用回路内のいずれにも配置可能であるので、ポンプ、モータ部、および通路切換用切換弁を一体的にモジュール化することが容易となる。
【0037】
例えば、モータ部と一体、あるいはモータ部側のモータ駆動専用回路内に配置する場合、定電圧回路は、空冷による発熱抑制が図られているので、モータ部に固定または近接して配置されていたとしても、定電圧回路の放熱によるモータ部の昇温を防止することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の蒸発燃料処理装置のリークチェック装置を、具体化した実施形態を図面に従って説明する。
【0041】
(第1の実施形態)
図1は、実施形態の蒸発燃料処理装置のリークチェック装置に係わる電動ポンプの駆動回路の電気的構成を示す模式的回路図である。図2は、本実施形態の蒸発燃料処理装置のリークチェック装置の概略構成を示す模式的構成図である。図3は、図2中の電動ポンプの駆動回路を構成する電圧制御回路の電気的配置を表す模式図である。図4は、本実施形態における電動ポンプの性能ばらつきを表すグラフであって、図4(a)はバッテリ電圧の変動によるモータ性能への影響、図4(b)はバッテリ電圧の変動によるポンプ性能への影響を示すグラフである。
【0042】
図2に示すように、蒸発燃料処理装置は、燃料タンク2と、接続配管2aを介して燃料タンク2に接続され、通気配管41を有する吸着フィルタとしてのキャニスタ3と、一端が弁配管82を介してキャニスタ3に接続し、他端が弁配管82を介して内燃機関の吸気装置80に接続する通気弁としてのパージ制御弁84とを備えている。なお、キャニスタ3は、図2に示すように、活性炭等の吸着剤3aを有している。
【0043】
燃料タンク2内には、燃料タンク2に貯留された燃料の一部が蒸発し、蒸発燃料が発生する。この蒸発燃料をキャニスタ3に導いて一時的に吸着させて蓄積する。吸気装置80の減圧空気によりパージ制御弁84の開弁によって大気が開放通路42、キャニスタ3、および弁配管82を通過して吸込まれるとともに、キャニスタ3内に蓄積された蒸発燃料も吸気管81に吸入され、つまり内燃機関へ供給され燃焼される。また、燃料タンク2で発生した蒸発燃料は、このキャニスタ3を通過することによりキャニスタ3に吸着され、キャニスタ3からは空気が大気中に流出することになる。吸気装置80は、内燃機関の吸気系に連通する吸気管81を有しており、吸気管81には内部を流れる吸気流量を調整するスロットル弁83が設けられている。なお、弁配管82はスロットル弁83の吸気下流側または上流側の吸気管81内に開口している。
【0044】
ここで、燃料タンク2、キャニスタ3、パージ制御弁84、接続配管2a、および弁配管82は、蒸発燃料通気装置部1を構成している。この蒸発燃料通気装置部1は、パージ制御弁84の閉弁期間中、燃料タンク2内に発生した蒸発燃料を貯留することで、蒸発燃料の大気への放出を防止している。
【0045】
この蒸発燃料通気装置部1の貯留機能つまり漏れ状態を検査するリークチェック装置が、図2に示されている。図2に示すように、リークチェック装置は、圧力源としてのポンプ11、ポンプ11を駆動するモータ部12、通路切換用切換弁30、基準漏れの検出のための基準導管45、およびポンプ11により印加された圧力を検出する圧力検出手段としての圧力センサ13とを備えている。なお、ポンプ11、モータ部12、通路切換用切換弁30、基準導管45、および圧力センサ13は、燃料タンク2およびキャニスタ3よりも上方に配置されていることが好ましい。これにより、これらの部材に、燃料タンク2およびキャニスタ3から液体の燃料あるいは水の浸入を防止することが可能である。さらになお、こられの部材は、一体的に組付けられてモジュール化されていることが好ましい。これにより、蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態を検査するため、リークチェック装置を蒸発燃料通気装置部1に組付ける組付性の向上が図れる。
【0046】
通気配管41は、図2に示すように、キャニスタ3を経由して燃料タンク2に連通している。なお、この通気通路41は、通路切換用切換弁30の切換えによって、開放通路42とポンプ11とに交互に連通可能である。なお、開放通路42は大気に開放されている開放端42aを有する。この開放端42aには、塵埃等の異物混入を防止するため、フィルタを設けていることが好ましい。
【0047】
さらになお、図2に示すように、通気通路41は、通路切換用切換弁30と、基準導管45とに分岐している。これにより、通路切換用切換弁30の切換えによって通気配管41が開放通路42に連通しているとき、大気通路42から導かれた空気を、切換弁接続通路43を経由して基準導管45に導くことが可能である。一方、通路切換用切換弁30の切換えによって通気配管41がポンプ11に連通しているとき、通気配管41内の貯留された、キャニスタ3により蒸発燃料を吸着された後の空気を、切換弁接続通路43を経由してポンプ11に導くことが可能である。
【0048】
排気通路44は、ポンプ11から排出され大気中へ放出される空気が流れる。
【0049】
基準導管45には絞り部としての基準オリフィス46が設けられている。この基準オリフィス46は、蒸発燃料の漏れが許容される開口の大きさに対応している。例えばCARBおよびEPAの基準では、燃料タンク2等の蒸発燃料回収経路つまり蒸発燃料通気装置部1からの蒸発燃料のリーク検出精度として、φ0.5mm相当の開口からの蒸発燃料を検出できることが要求されている。そのため、本実施例では、基準導管45に例えばφ0.5mm以下に設定された開口を有する基準オリフィス46を配置している。
【0050】
ポンプ11は、例えばベーン式ポンプ等の容積形ポンプの周知の構造である。図2に示すように、ポンプ11は、DCモータ、あるいはブラシレスモータ等のモータ部12によって駆動される。ポンプ11とモータ部12は電動モータを構成しており、この電動モータは、車載用電源から供給される電流によって駆動される。以下、本実施形態の説明では、モータ部12をDCモータとして説明する。
【0051】
通路切換用切換弁30は、図2に示すように、3方弁の構造を有する周知の切換弁を備えていれば、いずれの電磁弁であってもよい。
【0052】
圧力センサ13は、図2に示すように、切換弁接続通路43内に配置されている。この圧力センサ13は、切換弁接続通路43内の圧力を検出し、制御手段としてのECU4に圧力に応じた信号を出力する。ECU4は、図示しないCPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータから構成されており、蒸発燃料処理装置のリークチェック装置が適用される内燃機関の各部を制御するために搭載されている。ECU4には、圧力センサ13を含む内燃機関の各部に設けられている各種のセンサから出力された信号が入力される。ECU4は、これら入力された各種信号からROMに記録されている所定の制御プログラムに従って内燃機関の各部を制御する。通路切換用切換弁30はECU4により制御される。
【0053】
次に、上述の構成を有するリークチェック装置の作動について説明する。内燃機関の運転が停止されて所定期間が経過すると、蒸発燃料通気装置部1からの蒸発燃料のリークチェックが開始される。この所定期間は、車両の温度が安定するために必要な期間に設定されている。
【0054】
(1)まず、大気圧の検出が実施される。本実施例の場合、蒸発燃料通気装置部1からの蒸発燃料のリークは圧力の変化に基いて検出するため、標高差による大気圧の相違の影響を低減する必要がある。そこで、漏れ状態の検査のためのリークチェックに先立って大気圧を検出する。大気圧の検出は、切換弁接続通路43に配置されている圧力センサ13によって検出される。通路切換用切換弁30の電磁駆動部に電力が供給されていないときには、図2に示すように開放通路42は基準導管45を経由して切換弁接続通路43と連通しているため、切換弁接続通路43内の圧力は大気圧とほぼ同一である。圧力センサ13により検出された圧力は、圧力信号としてECU4に出力される。圧力センサ13から出力される圧力信号は、電圧比、デューティ比、もしくはビット出力として出力される。これにより、通路切換用切換弁30の電磁駆動部等の周囲の電気的な駆動部から発生するノイズの影響を低減することが可能である。その結果、圧力の検出精度の維持が図れる。圧力センサ13により大気圧を検出することにより、リークチェック装置の近傍の大気圧を測定することができる。そのため、リークチェック装置とは遠隔に配置されている例えば燃料噴射装置の大気圧センサにより大気圧を検出する場合と比較して検出精度の向上が図れる。
【0055】
なお、モータ部12、圧力センサ13、および通路切換用切換弁30の通電状態としては、圧力センサ13のみがONされ、モータ部12および通路切換用切換弁30への通電は停止されている(OFF)。この状態を、大気圧検出期間A(例えば、比較例の図11(a)の区間A参照)と呼ぶ。そのため、圧力センサ13が検出した切換弁接続通路43の圧力は、大気圧と同一である。
【0056】
(2)大気圧の検出が完了すると、検出した大気圧からリークチェック装置が搭載された車両の標高を算定する。例えば、ECU4のROMに記録されている大気圧と標高との相関マップから標高を求める。求められた標高に基いてその後のリークチェック検出に用いられる各種のパラメータを補正する。これらの処理は、ECU4により実行される。パラメータの補正が完了すると、通路切換用切換弁30へ通電を開始する(ON)。その結果、モータ部12、圧力センサ13、および通路切換用切換弁30の通電状態は、それぞれOFF、ON、ONとなる。この状態を、蒸発燃料発生検出状態B(例えば、比較例の図11(a)の区間B参照)と呼ぶ。これにより、開放通路42と切換弁接続通路43との連通が遮断されるとともに、通気配管41と切換弁接続通路43とが連通する。このとき、設定圧まで開弁しないチェック弁により確実に大気側とは隔離され、燃料タンク2において燃料が蒸発し、蒸発燃料が発生している場合、燃料タンク2の内部の圧力は外部と比較して高まるため、圧力センサ13により検出される切換弁接続通路43の圧力は僅かに上昇する。また、逆に燃料蒸気温度が低下し、蒸発燃料が液化している場合、燃料タンク2の内部の圧力は外部と比較して低くなるため、圧力センサ13により検出される切換弁接続通路43の圧力は僅かに降下する。
【0057】
(3)燃料タンク2における蒸発燃料の発生に伴う圧力変化が所定値以下であると検出されると、通路切換用切換弁30への通電が停止される(OFF)。さらに、モータ部12への通電が開始される(ON)。その結果、モータ部12、圧力センサ13、および通路切換用切換弁30の通電状態は、それぞれON、ON、OFFとなる。この状態を、基準漏れ検出状態C(例えば、比較例の図11(a)の区間C参照)と呼ぶ。これにより、ポンプ11が駆動され切換弁接続通路43が減圧される。その結果、開放通路42の空気は、基準オリフィス46を経由して基準導管45へ流入する。この基準オリフィス46により基準導管45へ流入する空気は絞られるため、基準導管45の圧力は低下する。この基準オリフィス46は所定の大きさに設定されているので、基準導管45の圧力は所定の圧力まで低下し一定となる。このとき、検出された基準導管45の所定の圧力は、基準圧力(以下、リファレンス圧と呼ぶ)PrとしてECU4のRAMに記憶される。
【0058】
(4)リファレンス圧Prの検出が完了すると、再び通路切換用切換弁30への通電が開始される。その結果、モータ部12、圧力センサ13、および通路切換用切換弁30の通電状態は、それぞれON、ON、ONとなる。この状態を、内圧検出状態D(例えば、比較例の図11(a)の区間D参照)と呼ぶ。これにより、通気配管41と切換弁接続通路43とが連通するとともに、開放通路42と切換弁接続通路43との連通が遮断される。その結果、燃料タンク2と基準導管45とが連通するので、基準導管45の圧力は一旦大気圧に近くなる。そして、モータ部12へ通電されることによりポンプ11の作動を開始する。ポンプ11は基準漏れ検出状態Cから連続して作動していてもよい。ポンプ11が作動すると、燃料タンク2の内部の内圧は、時間の経過とともに減圧される(例えば、比較例の図11(a)の区間Dにおける圧力変化特性参照)。なお、このとき、切換弁接続通路43は燃料タンク2に連通しているため、圧力センサ13が検出する切換弁接続通路43の圧力は、燃料タンク2の内部の内圧と同一である。
【0059】
ここで、圧力センサ13の検出による区間Dにおける圧力変化特性によって、燃料タンク2を含む蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態は、以下のように判断される。ポンプの作動に伴って、切換弁接続通路43すなわち燃料タンク2の内圧がリファレンス圧Prよりも低下した場合、燃料タンク2つまり蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態は、許容以下と判断される。燃料タンク2の内圧がリファレンス圧Prよりも低下した場合、燃料タンク2つまり蒸発燃料通気装置部1の外部から内部への空気の侵入がないか極僅かであるため、蒸発燃料通気装置部1の気密が十分に達成されていることを意味する。そのため、燃料タンク2内で発生した蒸発燃料が外部へ放出されることがないか極僅かであるため、蒸発燃料のリークつまり蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態は許容以下と判断することができる。一方、燃料タンク2の内圧がリファレンス圧Prまで低下しない場合、蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態が、許容超過と判断される。燃料タンク2の内圧がリファレンス圧Prまで低下しない場合、燃料タンク2つまり蒸発燃料通気装置部1の内部の減圧に伴って外部から空気が侵入していると考えられる。そのため、燃料タンク内2で蒸発燃料が発生した場合、発生した蒸発燃料は、燃料タンク2を含む蒸発燃料通気装置部1のいずれかの箇所から外部へ放出されていると考えられる。したがって、燃料タンク2の内圧がリファレンス圧Prまで低下しない場合、蒸発燃料のリークつまり蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態は許容超過と判断することができる。
【0060】
なお、蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態が許容超過と判断されると、内燃機関の次回の運転時において、例えば図示しないメータパネル等の表示盤に設けられた警告ランプを点灯させる等の報知手段によって、運転者等の車両の乗員に、蒸発燃料通気装置部1における蒸発燃料の漏れが発生していることを認識させる。
【0061】
なお、燃料タンク2の内圧がリファレンス圧Prとほぼ同一である場合、蒸発燃料通気装置部1から基準オリフィス46に相当する蒸発燃料のリークが生じていることになる。この場合も、蒸発燃料のリークつまり蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態は許容超過と判断することができる。
【0062】
(5)リークチェック検出による燃料通気装置部1の漏れ状態の検査が完了すると、モータ部12および通路切換用切換弁30への通電が停止される(OFF)。その結果、モータ部12、圧力センサ13、および通路切換用切換弁30の通電状態は、それぞれOFF、ON、OFFとなる。この状態を、判断終了状態E(例えば、比較例の図11(a)の区間E参照)と呼ぶ。これにより、切換弁接続通路43および基準導管45の圧力は大気圧に回復する。ECU4は、切換弁接続通路43の圧力が大気圧に回復したことを確認した後、圧力センサ13の作動を停止させ、燃料通気装置部1のリークチェックを終了する。
【0063】
ここで、車両の燃料タンク2内に発生する蒸発燃料の大気中への放出防止をする蒸発燃料処理装置の場合、蒸発燃料の漏れ状態が許容超過したときには乗員等に報知するため、リークチェック装置も車両に搭載さている。そのため、ポンプ11を駆動するモータ部12に電流を供給する電源として、図示しない車載用電源(以下、バッテリと呼ぶ)が用いられる。バッテリは、劣化等によりバッテリ電圧が変動する場合がある。例えば一般的な12V仕様の車両で、バッテリ電圧が8〜16Vの範囲で変動する。図13に示す従来の電動ポンプのモータ部の電気構成では、モータ部への電流を供給する入力電圧として、バッテリ電圧+Bをモータ部へ印加している。この様な従来技術では、劣化等によりバッテリ電圧が変動すると、これに比例して駆動電圧が変動し、電動ポンプつまりモータ部12のモータ性能およびポンプ11のポンプ性能自体を変化させてしまう恐れがある。
【0064】
なお、図13(a)はDCモータ等のモータ部の入力段にバッテリ電圧が印加される場合、図13(b)は、例えばブラシレスモータ等のモータ部は、図示しないコイルへの通電位置を変更することにより、図示しない可動子を回転駆動する電気的に無接点の直流モータのモータ駆動を制御するモータ駆動回路(以下、モータ駆動ICと呼ぶ)5を有しており、そのモータ駆動ICの入力側にバッテリ電圧が印加される場合である。
【0065】
以下、モータ部12のモータ性能およびポンプ11のポンプ性能のばらつき範囲について、比較例の図11、図12および図13(a)に従って説明する。比較例の電動ポンプのモータ部12の入力段には、バッテリ電圧が印加されるようになっている(図13(a)参照)。比較例によるリークチェック装置の作動手順については、上述の本実施形態と対比して説明したので省略する。モータ部12に入力するバッテリ電圧が低い場合、モータ部12の出力特性が低下し、ポンプ11のポンプ性能の低下を招く。図11(a)に示すように、蒸発燃料通気装置部1の内部と外部との圧力差、つまりリファレンス圧と大気圧の圧力差が小さくなる。そのため、区間Dにおいて検出される漏れ状態が許容値以下の圧力特性と、基準オリフィス46とほぼ同じ漏れ状態である圧力特性と、漏れ状態が許容超過である圧力特性との間の差が狭くなってしまう。この結果、区間Dでの内圧変化からみた蒸発燃料通気装置部1の漏れ穴の大きさが、いずれの漏れ状態にあるかを判定するためのリーク検出精度が低下する懸念がある。一方、モータ部12に入力するバッテリ電圧が高い場合、図11(b)に示すように、リファレンス圧と大気圧の圧力差が大きくなりすぎる懸念がある。この圧力差が大きくなりすぎると、リファレンス圧の負圧の大きさも上昇するため、リファレンス圧に達する前に、フェイルセーフ用リリーフ弁が開弁してしまって、リーク検出ができなくなる恐れがある。
【0066】
ここで、ポンプ性能のばらつきによる基準オリフィス46によるリファレンス圧への影響について、以下図12に従って説明する。図12は、比較例において、基準オリフィスによるリファレンス圧とポンプ性能の範囲を表すグラフであって、図12(a)は基準漏れとしてのリファレンス圧を生じさせるために必要なポンプ性能の範囲、図12(b)はポンプ性能に係わるばらつき要因を考慮したときのリファレンス圧の範囲、図12(c)は理想的なポンプ性能を示すグラフである。なお、図12(a)〜図12(c)において、横軸は圧力の大きさ、縦軸は流量を表す。ポンプ性能はポンプ11を駆動するためのモータ部12のモータ性能に比例する。DCモータ、ブラシレスモータ等のモータ部12では、回転速度とモータトルクが相関し、回転速度は無負荷時を最高としてモータトルクが大きくなると回転速度は下がり、回転速度が0で拘束トルクとなる。このモータ性能に比例して、ポンプ性能は、図12(a)に示すように、発生圧力が0の無負荷時に流量が最高として、発生圧力が大きくなると流量は下がり、流量が0で締切圧となる。一方、基準オリフィス46の特性は、図12のようになる。図12(a)中のポンプ特性と基準オリフィス46の特性とが交差する交点で、基準オリフィス46によるリファレンス圧が発生する。
【0067】
まず、リークチェックにより検出される蒸発燃料通気装置部1の圧力ばらつきを、リファレンス圧を中心として上限側、下限側に考慮される。次に、発生圧力が大きくなりすぎると、フェイルセーフ用リリーフ弁が開弁してしまうため、蒸発燃料通気装置部1の圧力ばらつきの上限は、リリーフ弁開弁圧以下になるように、考慮する必要がある。そのため、蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態を検査するための基準漏れを生じさせるリファレンス圧が、図12(a)中のAの範囲に入るように、ポンプ性能のばらつき範囲を抑えることが必要となる。言い換えると、Aの範囲がリファレンス圧の要求範囲である。
【0068】
ポンプ性能のばらつき要因としては、ポンプ駆動源に起因する例えばモータ部12等のばらつき、モータ部12を駆動する印加電圧に起因する例えばバッテリ電圧のばらつき、およびポンプ11の1回転当りの吸込み容積等に起因するポンプ11寸法公差などがある。このうち、最大のばらつき要因はバッテリ電圧(12V仕様の車両で、8〜16V)である。
【0069】
次に、本実施例におけるリークチェック装置を構成する電動ポンプの各ばらつき要因により生じるリファレンス圧を表すと、図12(b)のようになる。点線で線画される複数のポンプ特性が各種のばらつき要因によるばらつきを表しており、実線で示すポンプ特性に沿ってそれぞれのばらつき要因が積算されて示されている。図12(b)によると、各ばらつき要因により生じるリファレンス圧は、要求範囲を超え、要求範囲外に外れる。なお、網目ハッチングを施した範囲が、印加電圧のばらつきによるポンプ性能のばらつきを示す。
【0070】
ここで、ポンプ11が、ベーン式ポンプ等の容積形ポンプの場合、印加電圧つまりモータ部12へ電流を供給する入力電圧のばらつきを一定電圧幅内に制御すれば、最大要因である印加電圧のばらつきを考慮に入れる必要がなくなる。例えばポンプ組付け時のポンプ室調整等によって、ポンプ特性を要求範囲内に収めることが可能である(図12(c)参照)。
【0071】
ポンプ組付け時のポンプ室調整等によって、図12(c)に示すように、ポンプ特性を要求範囲内に収めることはできるが余裕はほとんどない。そのため、印加電圧のばらつきは、ポンプ性能調整の有無に係わらず、その性能に影響を大きく及ぼすため、排除する必要がある。なお、ポンプ性能の調整は、ポンプ駆動源としてのモータ部12やポンプ11のばらつき(主に弁部寸法公差)を調整することで容易に実現することが可能である。
【0072】
この様なことから、本実施形態では、図1に示すように、バッテリからのバッテリ電圧を所定電圧に制御してモータ部12へ電流を供給する電圧制御回路(以下、定電圧回路と呼ぶ)7を備えている。これにより、モータ部12には、定電圧回路7によって、バッテリ電圧を所定電圧に変換された入力電圧が印加されるので、バッテリ電圧が変動しても、バッテリ電圧が変動する電圧範囲内の所定電圧に設定することが可能である。したがって、バッテリ電圧の変動によるモータ部12の出力特性のばらつきを低減することができる(図4(a)参照)。そして、そのモータ部12によって駆動されるポンプ11のポンプ性能のばらつきを低減することができる(図4(b)参照)。本実施例では、図4(a)に示すように、定電圧回路7によって制御される入力電圧の所定値を、10Vに設定した。これにより、図4(a)に示すモータ部12の性能は、図14(a)に示すバッテリ電圧がモータ部12へ入力電圧として供給される従来技術に比べて、僅かなばらつきに低減することができる。その結果、図4(b)に示すポンプ11のポンプ性能は、図14(b)の従来技術に比べて、僅かなばらつきにすることができる。
【0073】
ここで、内燃機関の始動装置としてのスタータ(図示せず)を作動させるのに必要なバッテリ電圧は、約11V以上である。そのため、スタータを駆動するために必要なバッテリ電圧以上を確保するように、オルタネータ等の充電装置(12V仕様の車両で用いるオルタネータでは、充電電圧が約13V)によってある程度充電されている。
【0074】
この様なことから、本実施形態では、リークチェック装置によるリーク検出前に、温度の安定化を図るために行なう車両の放置によるバッテリ劣化を考慮し、上記所定電圧を、10V以下の範囲内で設定する。これにより、リーク検出の精度向上が図れるとともに、バッテリ電圧が変動する電圧範囲のうち、定電圧回路7によって所定電圧に設定することが容易な10V以下の範囲に設定することができる。
【0075】
なお、内燃機関の始動の際、バッテリから電流をスタータへ供給させ、スタータを作動させると、バッテリに負荷がかかり、バッテリ最低電圧が約8Vから6V程度に低下する場合がある。定電圧回路7によって制御する入力電圧の所定値の下限値を低く設定しすぎると、その下限値より高いバッテリ電圧にあるとき、この余分なバッテリ電圧は、定電圧回路7の発熱によって熱エネルギに無駄変換されてしまう。したがって、入力電圧の範囲として、下限は8V以上にすることが好ましい。
【0076】
さらに、本実施形態では、図1に示すように、定電圧回路7は、ツェナーダイオード71と半導体素子72を備えている。これにより、入力電圧を制御する定電圧回路7は、ツェナーダイオード71と半導体素子72を有する程度で、モータ部12の負荷、無負荷状態に係わらず、入力電圧を所定電圧に制御することができる。さらに、ツェナーダイオード71と半導体素子72という程度の構成を追加するだけであるので、リーク検出の精度向上を図るとともに、安価に提供することが可能である。
【0077】
さらになお、本実施形態では、定電圧回路7の電気的な配置として、バッテリとモータ部12の間に設ける構成に限らず、図3に示すように、バッテリのバッテリ電圧が給電されているECU4を経由して、ECU4とモータ部12の間に配置される構成であってよい。なお、定電圧回路7は、ツェナーダイオード71と半導体素子72を有する程度であるので、モータ部12の端部の入力段に取付けられるように配置されていてもよい(図3参照)。
【0078】
ここで、さらに、本実施形態では、定電圧回路7の配置位置として、図1に示すように、空気の流れに対向するように、配置されている。
【0079】
定電圧回路7の設定電圧(例えば、本実施例では10V)に対して、バッテリ実電圧(例えば12V仕様の車両では、一般にバッテリ電圧が8〜16Vの範囲で変動し、そのときの実電圧が13V)との差分が大きい場合、つまり設定電圧10Vに対して実電圧13Vが高い場合、この差分に相当する余分なエネルギは、定電圧回路7自体の発熱エネルギとなってしまう。この発熱した定電圧回路7の放熱によって、定電圧回路7の周りのモータ部12等の電動機あるいは圧力センサ13等の電気機器の性能に影響を及ぼす可能性がある。例えば、モータ部12により駆動されるポンプ11のポンプ性能は、定電圧回路7の放熱によってモータ部12が昇温してしまうと、図15に示すように、基準オリフィスのリファレンス圧が、モータ部12の駆動初期と、その後のリークチェック診断過程とで誤差を生じる可能性がある。その結果、基準オリフィスのφ0.5穴以上の漏れ穴をリークチェクした場合でも、図16に示すように、昇温によるポンプ特性の変化で誤差を生じ(図16では、リファレンス圧の大きさより大きいサチレート圧)、異常判定すべきところを、漏れ穴の大きさが基準オリフィスと同等(詳しくは、φ0.5以下)であるものだと誤判定する可能性がある。
【0080】
これに対して、本実施形態では、定電圧回路7を空気の流れが生じる空間または空気通路に配置するので、空冷により定電圧回路7の発熱を抑制することができる。したがって、バッテリ電圧の変動によって発熱し易い定電圧回路7を空冷によって発熱抑制することができるので、ポンプ性能の変化、特にモータ部12の昇温による出力特性の変化を抑えることが可能である。したがって、漏れ状態を検査するリークチェック検出の精度の向上がさらに図れる。
【0081】
なお、空気通路としては、ポンプ11の吸気口に空気を導く空気吸入通路に限らず、吐出口から空気を排出する空気排出通路であっても、空気の流れを生じる通路であればよい。
【0082】
さらになお、本実施形態では、定電圧回路7をモータ部12に組込みたい場合、図5に示すように、モータ部12に取付けられた定電圧回路7を、ポンプ11の吐出口15から排出される空気を導く空気排気通路44内に配置する。なお、図5は、図2に示す電動ポンプを構成するポンプ11およびモータ部12と、定電圧回路7との配置構成を示す部分的断面図である。図6は、図5に示す電動ポンプ11、12および定電圧回路7の配置構成の一実施例であって、この配置構成における昇温によるポンプ性能への影響を説明するグラフである。図7は、図6に示す配置構成における定電圧回路7の昇温特性を示すグラフである。
【0083】
定電圧回路7は、ツェナーダイオード71と半導体素子72を含んで回路素子が実装され、プリント基板を構成している。このプリント基板がモータ部12に組み込まれているとともに、図5に示すように、このプリント基板の全部、または定電圧回路7が配置されている側の一部が、空気排気通路44等の空気通路を流れる空気流れを妨げるように、配置されている。図6、図7において、実線は本実施例の特性、破線は従来例の特性を示し、図6の一点鎖線の特性は、定電圧回路7の昇温がない場合の特性を示す。図6に示すように、定電圧回路7に向けて空気を流すことで発熱抑制が図られるので、従来に比べて発熱によって昇温する温度を低減することができる。その結果、定電圧回路7が取付けられたモータ部12への昇温の影響を従来に比べて小さくすることができるため、ポンプ性能の昇温による影響を低減することが可能である(図7参照)。
【0084】
これにより、空気流れを発生させる圧力源として、蒸発燃料通気装置部1の漏れ状態をチェックするため、減圧するためのポンプ11を用いるので、定電圧回路7の発熱抑制を図ることができるとともに、圧力源としての装置を追加する必要がなく、安価な構成を提供することが可能である。なお、本実施例では減圧するためのポンプ11の場合で説明したが、加圧するためのポンプ11の場合には、吸気口15に空気を導く空気通路内に定電圧回路7を配置することで、同様な効果を得ることができる。
【0085】
以上説明した本実施形態では、バッテリ電圧の変動によるポンプ性能への影響が定電圧回路7によって防止されているので、基準オリフィス46による基準漏れと、蒸発燃料通気装置部1のリーク検出を行なって実漏れ状態との差分を測定するためのリーク検出精度の向上が図れる。なお、バッテリ電圧の変動によるポンプ性能への影響防止が図られているため、通路切換用切換弁30を用いて交互に、基準漏れと実漏れ状態を測定するため、同時測定ができなくても、バッテリ電圧の変動有無に係わらず、安定した測定が可能である。
【0086】
さらになお、以上説明した本実施形態では、定電圧回路7によって、バッテリ電圧の変動によるモータ部12のモータ性能およびポンプ11のポンプ性能への影響防止が図れているので、漏れ状態を検出する方法として、圧力センサ13等の圧力検出手段によって直接、圧力特性を検出する場合に限らず、ポンプ11を駆動するモータ部12の運転状態を検出することによって間接的に検出を行なう電力消費量、回転速度、もしくは電流値等の運転特性値を検出する場合であっても、漏れ状態の検出精度の向上が図れる。
【0087】
さらになお、以上説明した本実施形態では、定電圧回路7をモータ部12に組込み込んでモジュール化したい場合、モータ部12に取付けられた定電圧回路7を実装したプリント基板がモータ部12から、空気流れを生じる空気通路内に突出することで、プリント基板を通じて、モータ部12を空冷することが可能である。例えば、プリント基板が空気流れの邪魔板となってモータ部12へ空気流れを分流することが可能である。
【0088】
さらになお、以上説明した本実施形態では、リークチェック装置の作動手順として、燃料タンク2を含む蒸発燃料通気装置部1の減圧に先立ち、切換弁接続通路43を通過した混合ガスの圧力を検出している。これにより、標高(大気圧)、温度および湿度などの周囲の環境とは無関係に、蒸発燃料通気装置部1のリークチェックを行なうことが可能である。その結果、リーク検出の精度向上が図れる。
【0089】
さらになお、以上説明した本実施形態では、圧力センサ13により燃料タンク2つまり蒸発燃料通気装置部1に連通する切換弁接続通路43の圧力を直接検出している。そのため、例えばモータ部12の電流値等の運転特性値から間接的に蒸発燃料通気装置部1の圧力を検出する場合と比較して、リーク検出の精度を高めることができる。
【0090】
さらになお、以上説明した本実施形態では、蒸発燃料通気装置部1の内部を減圧することによってリーク検出することで、蒸発燃料通気装置部1における蒸発燃料の漏れ状態を検査している。そのため、リークチェク時に混合ガスが蒸発燃料通気装置部1の外部へ放出されることがなく、環境保護を図れる。
【0091】
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
【0092】
第2の実施形態では、モータ部12へ電流を供給する入力電圧を所定電圧に制御する手段として、第1の実施形態で説明したモータ部12の入力段に定電圧回路7を接続する構成に代えて、図8に示すように、モータ部12のモータ駆動IC5に定電圧回路7を接続する。図8は、本実施形態に係わる電動ポンプの駆動回路の電気的構成を示す模式的回路図である。これにより、ポンプ12を駆動するモータ部12として摺接部のない電気的に無接点のブラシレスモータを用いることができる。モータ部12が、DCモータ、またはモータ駆動IC5を有するブラシレスモータのいずれであっても、そのモータ部12へ電流を供給する入力電圧を、定電圧回路7によって制御できる。さらに、蒸発燃料通気装置部1からポンプ11およびモータ部12へキャニスタ3を吹き抜けた蒸発燃料が侵入した場合であっても、局所的な磨耗が防止され、寿命を延長することができる。
【0093】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、定電圧回路7によって制御する入力電圧を、第1の実施形態の所定電圧に代えて、図9に示すように、所定の電圧範囲であってもよい。図9は、本実施形態における電動ポンプの性能ばらつきを表すグラフであって、図9(a)はバッテリ電圧の変動によるモータ性能への影響、図9(b)はバッテリ電圧の変動によるポンプ性能への影響を示すグラフである。本実施例では、図9(a)に示すように、定電圧回路7によって制御する入力電圧の範囲として、8〜10Vの幅を持たせた。図9(a)、図9(b)において、太い実線は入力電圧が上限の10Vの場合、細線は入力電圧が下限の8Vの場合での特性を示す。これにより、図9(a)に示すモータ部12の性能は、図14(a)の従来技術に比べて、入力電圧の変動幅が、8〜16Vから8〜10Vに縮小された分だけ、ばらつきに低減することができる。その結果、図9(b)に示すポンプ11のポンプ性能は、図14(b)の従来技術に比べて、ばらつきを低減することができる。なお、この入力電圧の設定幅は、8〜10Vの場合に限らず、9〜10V、9.5〜10V等の場合であってもよい。
【0094】
さらに、定電圧回路7によって制御する入力電圧の設定値として、その設定幅を比較的広く許容することで、入力電圧の設定値に高い精度を要求する必要がなく、比較的安価な定電圧回路7を用いることができる。
【0095】
ここで、内燃機関の始動の際、バッテリから電流をスタータへ供給させ、スタータを作動させる。これによってバッテリに負荷がかかり、バッテリ最低電圧が約8Vから6V程度に低下する場合がある。定電圧回路7によって制御する入力電圧の所定値もしくは所定幅の下限値を低く設定しすぎると、その所定値もしくは下限値より高いバッテリ電圧にあるとき、この余分なバッテリ電圧は、定電圧回路7の発熱によって熱エネルギに無駄変換されてしまう。したがって、入力電圧の範囲として、下限は8V以上にすることが好ましい。
【0096】
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、第1の実施形態で説明したリークチェック装置の構成部材うち、図2中の破線の枠内に配置される構成部材を一体的に組付けてモジュール化し、図10に示すように、リークチェックモジュール10を形成している。図10は、本実施形態に係わるリークチェクモジュールの一実施例を示す断面図である。図10に示すように、リークチェクモジュール10は、ハウジング20、ポンプ11、モータ部12、通路切換用切換弁30、圧力センサ13、および定電圧回路7を備えている。
【0097】
ハウジング20には、ポンプ11、モータ部12、および通路切換用切換弁30が収容されている。ハウジング20は、ポンプ11を収容するポンプ室21と、通路切換用切換弁30を収容する弁室22を有している。ハウジング20は、通気配管41、開放通路42、切換弁接続通路43、および排気通路44を有している。通気配管41は、ハウジング20の弁室22からキャニスタ3を経由して燃料タンク2に連通している。開放通路42は、弁室22から開放端42aに連通している。切換弁接続通路43はポンプ室21と弁室22とを連通している。
【0098】
なお、切換弁接続通路43は、切換弁接続通路43から分岐する圧力導入通路43aが設けられている。この圧力導入通路43aの上端には、ハウジング20の内周に固定され、圧力センサ13が収容されている。これにより、切換弁接続通路43および基準導管45内の圧力は、圧力導入通路43aを通じて圧力センサ13によって検出される。
【0099】
排気通路44は、弁室22を経由してポンプ室21と開放通路42とを連通している。切換弁接続通路43と基準導管45は、通路切換用切換弁30の軸方向に分岐している。基準導管45は通気配管41側つまり下方に開口している。
【0100】
ポンプ11は、ポンプ室21に収容されており、吸入口14および吐出口15を有している。吸入口14は切換弁接続通路43に配置され、吐出口15はポンプ室21に配置されている。モータ部12によってポンプ11を駆動することにより、切換弁接続通路43内の空気はポンプ11へ吸入される。なお、吸入口14と切換弁接続通路43との間にはチェック弁が配置されている。
【0101】
通路切換用切換弁30は、図10に示すように、弁ボディ31、および電磁駆動部60から構成されている。なお、電磁駆動部60は、可動部材50、コイル61、コア62、スプリング63等から構成されている。
【0102】
弁ボディ31は、弁室22に収容されている。弁ボディ31は、通気配管41側に第1の弁座部32を有している。可動部材50に装着されている弁部材51は第1の弁座部32に当接可能である。可動部材50の移動に伴って弁部材51は第1の弁座部32に当接することにより、通気配管41と開放通路42との連通が遮断されるとともに、通気配管41と切換弁接続通路43とが連通する。また、可動部材50は当接部52を有しており、当接部52は切換弁接続通路43の弁室22側の端部に形成される第2の弁座部33に当接可能である。可動部材50の移動に伴って当接部52が第2の弁座部33に当接すると、通気配管41と開放通路42とが連通するとともに、通気配管41および開放通路42と切換弁接続通路43の連通が遮断される。
【0103】
可動部材50は電磁駆動部60を構成するコイル61の電磁力およびスプリング63の付勢力により駆動される。電磁駆動部60はECU4に電気的に接続されているコイル61を有している。コイル61に通電することにより、コア62に磁界が発生し、可動部材50を軸方向上方へ吸引する。可動部材50は、スプリング63により、コイル61の電磁力による吸引方向とは逆方向へ付勢されている。
【0104】
コイル61への通電が停止されているとき、図10に示すように、可動部材50はスプリング63の付勢力により下方へ移動し、当接部52が第2の弁座部33に当接している。そのため、通気配管41と開放通路42とが連通するとともに、通気配管41および開放通路42と切換弁接続通路43とは、基準導管45を経由して連通する。
【0105】
本実施形態では、定電圧回路7は、モータ部12の端部側の入力段に電気的に接続されて、モータ部12に固定されている。これにより、定電圧回路7もモジュール化できるので、漏れ基準の異なる仕向地用車両に対して、その漏れ基準に対応するリークチェックモジュール10のみを燃料タンク2つまり蒸発燃料通気装置部1へ組付けるだけでよく、組付作業性の向上が図れる。
【0106】
さらに、本実施形態では、この定電圧回路7は、定電圧回路7を構成するツェナーダイオード71と半導体素子72を含んだ回路素子が実装されたプリント基板を構成しており、そのプリント基板の全部または一部がモータ部12から排気通路44内へ突出している。また、吐出口15から排出された空気は、ポンプ室21を通じて排出通路44に流れる。これにより、定電圧回路7を有するプリント基板の一部または全部を、空冷によって直接的に発熱抑制するので、特別な放熱部材を取付ける必要がなく、安価に形成することが可能である。
【0107】
さらになお、本実施形態では、定電圧回路7と圧力センサ13の配置関係として、圧力センサ13は、図10に示すように、ポンプ11の吸入口14の上流側の圧力導入通路43a内に配置され、定電圧回路7は、ポンプ11の吐出口15の下流側のポンプ室21内に配置されている。それにより、圧力センサ13は、定電圧回路7より空気流れの上流側に配置されているので、定電圧回路7の発熱による圧力センサ13への影響防止が図れる。したがって、圧力センサ13の温特による誤差発生の防止が図れるため、圧力センサ13によって検出する圧力特性の安定化が図れる。結果として、漏れ状態の検査をするためのリークチェク検出精度の向上がさらに図れる。
【0108】
なお、圧力導入通路43aは切換弁接続通路43の一部を構成しており、圧力導入通路43aおよび切換弁接続通路43は、空気を導く空気吸入通路を構成している。また、ポンプ室21は、排気通路44を通じて、開放通路43に連通しており、ポンプ室21および排気通路44は、空気を排出する空気排出通路を構成している。
【0109】
さらになお、本実施形態では、ポンプ室21内に形成される空気排出通路は、図10に示すように、ポンプ室21内に収容されるポンプ11の側面とで形成される第1の空気流れ経路と、モータ部の側面とで形成される第2の空気流れ経路とで構成されている。この第1の空気流れ経路は、第2の空気流れ経路に比べて、流路が比較的狭いため、空気の流速が比較的速い。定電圧回路7は、モータ部12の端部に設けられており、第2の空気流れ経路内に配置されている。これにより、定電圧回路7は、空気流れ経路が狭い部位から広くなる部位に配置されているので、例えば最も流速が速くなった空気流れを、定電圧回路7に向けて吹き当てることが可能である。その結果、定電圧回路7自体の発熱を効率的に抑制することが可能である。
【0110】
さらになお、本実施形態では、電動ポンプ(詳しくは、ポンプ11およびモータ部12)と通路切換用切換弁30の配置関係として、図10に示すように、電動ポンプと通路切換用切換弁30を相互の軸線方向に略平行、かつ近接させて配置している。ポンプ室21から排気通路44を経由して空気流れが通じる開放通路42は、弁室22内に収容される通路切換用切換弁30の側面と弁室22とで形成される他の空気流れ経路とで形成されており、空気流れ経路が比較的狭くなっている。それにより、空気流れ経路の広くなる部位、すなわち第2の空気流れ経路および排出通路を、空気流れ経路の全体からみると中間部に配置することが可能である。その結果、リークチェックモジュール10を全体としてコンパクトに構成できるとともに、電動ポンプおよび通路切換用切換弁30をそれぞれ軸方向組付けするができるため、組付け性の向上が図れる。
【0111】
以上説明した本実施形態において、車載用電源として、12V仕様のバッテリにおけるバッテリ電圧の変動8〜16Vで説明したが、バッテリの仕様としては、12Vの公称電圧に限らず、用途に応じて種々の公称電圧のものがある。したがって、定電圧回路7からモータ部12へ供給する電流の電圧は、バッテリ電圧の公称電圧値の84%以下の範囲にあることが好ましい。例えばトラック用バッテリとして使用される24V仕様の場合では、20V以下の範囲にあることが好ましい。
【0112】
さらになお、以上説明した本実施形態では、定電圧回路7を有するプリント基板は、特別な放熱部材を取付ける必要がないため、モータ部12および定電圧回路7を有するプリント基板の周りの大型化防止が図れる。結果として、リークチェックモジュール10が大型化することなく、定電圧回路7を組み込むことが可能である。
【0113】
さらになお、以上説明した本実施形態では、圧力センサ13、定電圧回路7をそれぞれ圧力導入通路43a内、ポンプ室21に配置する構成で説明したが、圧力センサ13の配置位置として、リークチェックモジュール10内において、圧力導入通路43a内に限らず、切換弁接続通路43内であってもよく、空気吸入通路内であれば、定電圧回路7より空気流れの上流側に配置することができる。また、ポンプ11によって加圧する場合には、圧力センサ13、定電圧回路7をそれぞれ空気排出通路内、空気吸入通路内に配置すればよい。なお、ポンプ11によって減圧する場合および加圧する場合のいずれにおいても、定電圧回路7を、空気吸入通路空および空気排出通路のうち圧力センサ13が配置される通路内に配置する場合には、圧力センサ13は定電圧回路7の配置位置より空気流れの上流側に配置されていることが好ましい。この様な配置をすることによっても、定電圧回路7の発熱による圧力センサ13への影響防止が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の蒸発燃料処理装置のリークチェック装置に係わる電動ポンプの駆動回路の電気的構成を示す模式的回路図である。
【図2】第1の実施形態の蒸発燃料処理装置のリークチェック装置の概略構成を示す模式的構成図である。
【図3】図2中の電動ポンプの駆動回路を構成する電圧制御回路の電気的配置を表す模式図である。
【図4】第1の実施形態における電動ポンプの性能ばらつきを表すグラフであって、図4(a)はバッテリ電圧の変動によるモータ性能への影響、図4(b)はバッテリ電圧の変動によるポンプ性能への影響を示すグラフである。
【図5】図2に示す電動ポンプを構成するポンプおよびモータ部と、電圧制御回路との配置構成を示す部分的断面図である。
【図6】図5に示す電動ポンプおよび電圧制御回路の配置構成の一実施例であって、この配置構成における昇温によるポンプ性能への影響を説明するグラフである。
【図7】図6に示す配置構成における電圧制御回路の昇温特性を示すグラフである。
【図8】第2の実施形態に係わる電動ポンプの駆動回路の電気的構成を示す模式的回路図である。
【図9】第3の実施形態における電動ポンプの性能ばらつきを表すグラフであって、図9(a)はバッテリ電圧の変動によるモータ性能への影響、図9(b)はバッテリ電圧の変動によるポンプ性能への影響を示すグラフである。
【図10】第4の実施形態に係わるリークチェクモジュールの一実施例を示す断面図である。
【図11】比較例のリークチェクの診断過程における圧力変化特性を表すグラフであって、図11(a)はバッテリ電圧が低い場合の圧力変化特性、図11(b)はバッテリ電圧が高い場合の圧力変化特性を示すグラフである。
【図12】比較例において、基準オリフィスによるリファレンス圧とポンプ性能の範囲を表すグラフであって、図12(a)は基準漏れとしてのリファレンス圧を生じさせるために必要なポンプ性能の範囲、図12(b)はポンプ性能に係わるばらつき要因を考慮したときのリファレンス圧の範囲、図12(c)は理想的なポンプ性能を示すグラフである。
【図13】従来の電動ポンプの駆動回路の電気的構成を示す模式的回路図である。
【図14】従来の電動ポンプの性能ばらつきを表すグラフであって、図14(a)はバッテリ電圧の変動によるモータ性能への影響、図14(b)はバッテリ電圧の変動によるポンプ性能への影響を示すグラフである。
【図15】従来の電動ポンプの昇温によるポンプ性能への影響を説明するグラフである。
【図16】従来のリークチェクの診断過程における圧力変化特性を表すグラフである。
【符号の説明】
1 蒸発燃料通気装置部
2 燃料タンク
2a 接続配管
3 キャニスタ(吸着フィルタ)
5 モータ駆動IC(モータ駆動回路)
7 定電圧回路(電圧制御回路)
10 リークチェックモジュール
11 ポンプ
12 モータ部
13 圧力センサ
14 吸入口
15 吐出口
21 ポンプ室(空気排出通路)
22 弁室
30 通路切換用切換弁
41 通気配管
42 開放通路
43 切換弁接続通路(空気吸入通路)
43a 圧力導入通路(空気吸入通路)
44 排気通路(空気排出通路)
45 基準導管
46 基準オリフィス
82 弁配管
84 パージ制御弁(通気弁)
Claims (11)
- 燃料タンクと、接続管を介して前記燃料タンクに接続されかつ吸着フィルタを有するキャニスタと、弁配管を介して前記キャニスタに接続された通気弁と、前記弁配管を内燃機関の吸気管に接続した構成を有する蒸発燃料通気装置部を備え、
前記蒸発燃料通気装置部を、ポンプにより前記キャニスタに連通した通気配管を通じて加圧または減圧することにより、その漏れ状態を検査する蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置において、
加圧または減圧する前記ポンプを駆動するモータ部と、車載用電源と、前記車載用電源から供給されるバッテリ電圧を所定電圧に制御して前記モータ部へ電流を供給する定電圧回路を備え、
前記通気配管は空気吸入通路を経由して前記ポンプの吸入口に連通可能に設けられており、前記ポンプの吐出口には空気排出通路が設けられているとともに、
前記定電圧回路は、前記ポンプによって空気流れが発生する前記空気吸入通路または前記空気排出通路内に配置されていることを特徴とする蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。 - 前記通気配管と並列に設けられた基準導管と、前記基準導管が前記通気配管に換わって前記ポンプに接続可能な通路切換用切換弁を備え、
前記通路切換用切換弁を通じて前記ポンプにより加圧または減圧された圧力を、前記基準導管もしくは前記通気配管へ交互に印加することを特徴とする請求項1に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。 - 前記漏れ状態は、前記基準導管および前記通気配管に、それぞれ圧力を印加したときの圧力特性の測定結果に基いて比較判定されることを特徴とする請求項2に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。
- 前記ポンプと前記モータ部と前記通路切換用切換弁が一体的に組付けられてモジュール化されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。
- 前記定電圧回路から前記モータ部へ供給する電流の電圧が、バッテリ電圧の公称電圧値の84%以下の範囲にあることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。
- 前記定電圧回路から前記モータ部へ供給する電流の電圧が、バッテリ電圧の公称電圧値が12Vの場合では、10V以下の範囲にあることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。
- 前記定電圧回路から前記モータ部へ供給する電流の電圧が、バッテリ電圧の公称電圧値が24Vの場合では、20V以下の範囲にあることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。
- 前記定電圧回路は、前記車載用電源と前記モータ部の電源入力段との間、または前記車載用電源と前記モータ部のモータ駆動専用回路との間に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。
- 前記定電圧回路は、ツェナーダイオードと半導体素子を備えていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。
- 前記定電圧回路は、前記ツェナーダイオードと前記半導体素子を含んだ回路素子が実装されたプリント基板であって、
前記プリント基板の一部または全部が、前記空気吸入通路および前記空気排出通路内の空気の流れを妨げるように、配置されていることを特徴とする請求項9に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。 - 前記定電圧回路は、空気流れ経路が狭い部分から広くなる部分に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の蒸発燃料処理装置の車載用リークチェック装置。
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