[go: up one dir, main page]

JP4239921B2 - V型エンジン及びその可変動弁機構 - Google Patents

V型エンジン及びその可変動弁機構 Download PDF

Info

Publication number
JP4239921B2
JP4239921B2 JP2004224348A JP2004224348A JP4239921B2 JP 4239921 B2 JP4239921 B2 JP 4239921B2 JP 2004224348 A JP2004224348 A JP 2004224348A JP 2004224348 A JP2004224348 A JP 2004224348A JP 4239921 B2 JP4239921 B2 JP 4239921B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
variable valve
valve mechanism
control shaft
engine
lift amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004224348A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006046080A (ja
Inventor
孝英 腰水
裕二 吉原
文典 細田
佳明 宮里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2004224348A priority Critical patent/JP4239921B2/ja
Publication of JP2006046080A publication Critical patent/JP2006046080A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4239921B2 publication Critical patent/JP4239921B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

本発明は、エンジンバルブ(吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方)の最大バルブリフト量を変更するV型エンジンの可変動弁機構、及び同可変動弁機構を備えたV型エンジンに関する。
エンジンバルブの最大リフト量及び作用角を変更することのできる可変動弁機構が提案されている(特許文献1参照)。
この可変動弁機構は、軸方向へ移動可能なコントロールシャフトと、コントロールシャフトを駆動するアクチュエータとを備えて構成されている。
コントロールシャフト上には、同コントロールシャフトと連動して軸方向へ移動可能なスライダギアが設けられている。また、スライダギア上には、エンジンバルブのカムシャフトの駆動力をスライダギアへ伝達する入力アームと、スライダギアを介して伝達された同カムシャフトの駆動力を通じてエンジンバルブを開閉する出力アームとが設けられている。これら入力アーム及び出力アームとスライダギアとは、ヘリカルスプラインを通じて噛み合わされている。
こうした構成の可変動弁機構においては、アクチュエータを通じてコントロールシャフトを軸方向へ変位させることにより、入力アームと出力アームとの相対位相が変化する。そして、この相対位相の変化にともなって、エンジンバルブの最大バルブリフト量が変更されるようになる。
特開2001−263015号公報 特開2003−161127号公報
ところで、V型エンジンに上記可変動弁機構を搭載する場合、各バンクにおいて適切な作動状態を確保するために、可変動弁機構の構成をバンク毎に適合させる必要がある。
図25に示すように、第1バンク251の可変動弁機構252と第2バンク253の可変動弁機構254とにおいて、ヘリカルスプライン255,256の歯すじを互いに反対方向に傾斜させてスライダギア257,258を形成することでV型エンジンへの適合を実現することも考えられるが、この場合は次のようなことが問題となる。
上記構成においては、第1バンク251の可変動弁機構252のスライダギア257と第2バンク253の可変動弁機構254のスライダギア258との構造が異なるため、2種類のスライダギアが必要となる。即ち、可変動弁機構の製造に際して、部品点数の増加が避けられないものとなる。
なお、特許文献2にV型エンジンの可変動弁機構が提案されているが、コントロールシャフトの変位を通じて最大バルブリフト量を変更する可変動弁機構とは構成が異なるとともに、上述の問題については何ら考慮されていない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、各バンクにおいて適切な動作を確保するとともに、より少ない部品点数で構成することのできるV型エンジンの可変動弁機構、及び同可変動弁機構を備えたV型エンジンを提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
<請求項1>
請求項1に記載の発明は、エンジンバルブと前記エンジンバルブを開閉するカムシャフトとを備えたV型エンジンに適用されて、第1バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第1可変動弁機構と第2バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第2可変動弁機構とを備え、前記第1可変動弁機構及び前記第2可変動弁機構は、軸方向へ移動可能なコントロールシャフトと、前記エンジンバルブをリフトさせるバルブリフト機構と、前記コントロールシャフトを軸方向へ変位させるアクチュエータとを備えて構成されるものであり、前記バルブリフト機構は、前記コントロールシャフト上に設けられて前記コントロールシャフトと連動して軸方向へ移動可能なスライダギアと、前記スライダギア上に設けられて前記カムシャフトにより駆動される入力アームと、前記スライダギア上に設けられて前記エンジンバルブをリフトさせる出力アームとを備えて構成されるものであり、前記コントロールシャフトの移動を通じて前記入力アームと前記出力アームとを相対回転させることで前記エンジンバルブの最大バルブリフト量を変更するV型エンジンの可変動弁機構であって、前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用し、前記コントロールシャフトに対する前記アクチュエータの取り付け位置を前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて反対側に設定し、前記V型エンジンの最大バルブリフト量の変更に際して、前記第1可変動弁機構のコントロールシャフトと前記第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させる制御手段を備えたことを要旨としている。
上記構成では、第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用しているため、より少ない部品点数で当該V型エンジンの可変動弁機構を構成することができるようになる。
ちなみに、上記構成においては、同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を通じて第1可変動弁機構及び第2可変動弁機構を構成するとともに、コントロールシャフトに対するアクチュエータの取り付け位置を第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて反対側に設定しているため、各可変動弁機構を対応するバンクに搭載した場合、コントロールシャフトの移動方向と最大バルブリフト量の変化方向とが第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて反対となる。
上記構成では、第1可変動弁機構のコントロールシャフトと第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させるようにしているため、第1バンクと第2バンクとにおいて最大バルブリフト量が同じ方向へ変化するようになる。これにより、V型エンジンの各バンクにおいて可変動弁機構の適切な動作を確保することができるようになる。
請求項2
請求項2に記載の発明は、第1バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第1可変動弁機構と第2バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第2可変動弁機構とを含めて構成されたV型エンジンの可変動弁機構を備え、前記第1可変動弁機構及び前記第2可変動弁機構は、軸方向へ移動可能なコントロールシャフトと、前記エンジンバルブをリフトさせるバルブリフト機構と、前記コントロールシャフトを軸方向へ変位させるアクチュエータとを備えて構成されるものであり、前記バルブリフト機構は、前記コントロールシャフト上に設けられて前記コントロールシャフトと連動して軸方向へ移動可能なスライダギアと、前記スライダギア上に設けられて前記エンジンバルブのカムシャフトにより駆動される入力アームと、前記スライダギア上に設けられて前記エンジンバルブをリフトさせる出力アームとを備えて構成されるものであり、前記コントロールシャフトの移動を通じて前記入力アームと前記出力アームとを相対回転させることで前記エンジンバルブの最大バルブリフト量を変更するV型エンジンであって、前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用し、前記第1可変動弁機構のアクチュエータと前記第2可変動弁機構のアクチュエータとについて、これらアクチュエータを前記V型エンジンの同じ側面に配置し、前記V型エンジンの最大バルブリフト量の変更に際して、前記第1可変動弁機構のコントロールシャフトと前記第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させる制御手段を備えたことを要旨としている。
上記構成では、第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用しているため、より少ない部品点数で当該V型エンジンの可変動弁機構を構成することができるようになる。
ちなみに、上記構成においては、同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を通じて第1可変動弁機構及び第2可変動弁機構を構成するとともに、第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいてアクチュエータをV型エンジンの同じ側面に配置しているため、コントロールシャフトの移動方向と最大バルブリフト量の変化方向とが第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて反対となる。
上記構成では、第1可変動弁機構のコントロールシャフトと第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させるようにしているため、第1バンクと第2バンクとにおいて最大バルブリフト量が同じ方向へ変化するようになる。これにより、V型エンジンの各バンクにおいて可変動弁機構の適切な動作を確保することができるようになる。
請求項3
請求項3に記載の発明は、アクチュエータを通じてコントロールシャフトとともにバルブリフト機構のスライダギアを変位させることでエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更するV型エンジンの可変動弁機構であって、第1バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第1可変動弁機構と第2バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用し、前記コントロールシャフトに対する前記アクチュエータの取り付け位置を前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて反対側に設定し、前記V型エンジンの最大バルブリフト量の変更に際して、前記第1可変動弁機構のコントロールシャフトと前記第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させる制御手段を備えたことを要旨としている。
上記構成では、第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用しているため、より少ない部品点数で当該V型エンジンの可変動弁機構を構成することができるようになる。
ちなみに、上記構成においては、同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を通じて第1可変動弁機構及び第2可変動弁機構を構成するとともに、コントロールシャフトに対するアクチュエータの取り付け位置を第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて反対側に設定しているため、各可変動弁機構を対応するバンクに搭載した場合、コントロールシャフトの移動方向と最大バルブリフト量の変化方向とが第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて反対となる。
上記構成では、第1可変動弁機構のコントロールシャフトと第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させるようにしているため、第1バンクと第2バンクとにおいて最大バルブリフト量が同じ方向へ変化するようになる。これにより、V型エンジンの各バンクにおいて可変動弁機構の適切な動作を確保することができるようになる。
請求項4
請求項4に記載の発明は、第1バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第1可変動弁機構と第2バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第2可変動弁機構とを含めて構成されたV型エンジンの可変動弁機構を備え、これら各可変動弁機構がアクチュエータを通じてコントロールシャフトとともにバルブリフト機構のスライダギアを変位させることで最大バルブリフト量を変更するものであるV型エンジンにおいて、前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用し、前記第1可変動弁機構のアクチュエータと前記第2可変動弁機構のアクチュエータとについて、これらアクチュエータを前記V型エンジンの同じ側面に配置し、前記V型エンジンの最大バルブリフト量の変更に際して、前記第1可変動弁機構のコントロールシャフトと前記第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させる制御手段を備えたことを要旨としている。
上記構成では、第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用しているため、より少ない部品点数で当該V型エンジンの可変動弁機構を構成することができるようになる。
ちなみに、上記構成においては、同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を通じて第1可変動弁機構及び第2可変動弁機構を構成するとともに、第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいてアクチュエータをV型エンジンの同じ側面に配置しているため、コントロールシャフトの移動方向と最大バルブリフト量の変化方向とが第1可変動弁機構と第2可変動弁機構とにおいて反対となる。
上記構成では、第1可変動弁機構のコントロールシャフトと第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させるようにしているため、第1バンクと第2バンクとにおいて最大バルブリフト量が同じ方向へ変化するようになる。これにより、V型エンジンの各バンクにおいて可変動弁機構の適切な動作を確保することができるようになる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1〜図19を参照して説明する。
本実施形態では、本発明にかかる可変動弁機構をV型8気筒エンジンの可変動弁機構として具体化した場合を想定している。
<V型エンジンの構造>
図1に、V型エンジンの平面構造を示す。
V型エンジン(エンジン1)は、シリンダブロック11を備えて構成されている。
シリンダブロック11は、第1バンク12Aと第2バンク12Bとを備えた構成されている。なお、第1バンク12Aは、シリンダブロック11においてクランクシャフトの軸方向に配置されたシリンダ群の一方を含む部位を示す。また、第2バンク12Bは、シリンダブロック11においてクランクシャフトの軸方向に配置されたシリンダ群の他方を含む部位を示す。
第1バンク12Aは、複数のシリンダ13を備えて構成されている。また、シリンダ13の頂部には、第1シリンダヘッド14Aが配置されている。第1シリンダヘッド14Aには、第1バンク12Aの吸気バルブ21の最大バルブリフト量及び作用角を連続的に変更する第1可変動弁機構3Aが備えられている。
第2バンク12Bは、複数のシリンダ13を備えて構成されている。また、シリンダ13の頂部には、第2シリンダヘッド14Bが配置されている。第2シリンダヘッド14Bには、第2バンク12Bの吸気バルブ21の最大バルブリフト量及び作用角を連続的に変更する第2可変動弁機構3Bが備えられている。
本実施形態では、第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとを含めてエンジン1の可変動弁機構3が構成されている。
エンジン1において、第1バンク12Aと第2バンク12Bとは、クランクシャフト15を中心として略対称に構成されている。また、これにともなって第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとは、クランクシャフト15を中心として対称となるように各バンク12A,12Bに配置されている。
<各バンクの構造>
図2に、第1バンク12Aの平面構造を示す。
図3に、第2バンク12Bの平面構造を示す。
第1シリンダヘッド14A及び第2シリンダヘッド14Bには、シリンダ13の吸気ポートを開閉する吸気バルブ21がシリンダ13毎に設けられている。また、シリンダ13の排気ポートを開閉する排気バルブ22がシリンダ13毎に設けられている。
各シリンダ13において、吸気バルブ21の近傍には、吸気カムシャフト23が設けられている。吸気カムシャフト23には、各シリンダ13と対応する位置に吸気カム25が設けられている。
各シリンダ13において、排気バルブ22の近傍には、排気カムシャフト24が設けられている。排気カムシャフト24には、各シリンダ13と対応する位置に排気カム26が設けられている。
吸気カムシャフト23は、複数の吸気側隔壁27を通じて回転可能に支持されている。
排気カムシャフト24は、複数の排気側隔壁28を通じて回転可能に支持されている。
吸気カムシャフト23及び排気カムシャフト24は、タイミングチェーン29を介してクランクシャフト15に駆動連結されている。なお、以降では、エンジン1の側面のうち、タイミングチェーン29が設けられている側面を第1側面S1とする。また、エンジン1を介して第1側面S1と対向する側面を第2側面S2とする。なお、第1側面S1及び第2側面S2は、エンジン1を介して対向する一対の側面に相当する。
第1バンク12A及び第2バンク12Bにおいて、第1可変動弁機構3A及び第2可変動弁機構3Bは、それぞれ吸気カムシャフト23の近傍に設けられている。第1可変動弁機構3A及び第2可変動弁機構3Bには、吸気カムシャフト23のトルクを通じて吸気バルブ21をリフトさせるバルブリフト機構4が複数設けられている。バルブリフト機構4は、隣り合う一対の吸気側隔壁27の間に配置されている。
<可変動弁機構の全体構造>
図4に、第1可変動弁機構3Aの斜視構造を示す。
図5に、第2可変動弁機構3Bの斜視構造を示す。
第1可変動弁機構3A及び第2可変動弁機構3Bは、動弁機構本体31とアクチュエータ32とを備えて構成されている。動弁機構本体31は、ロッカシャフト33、コントロールシャフト34及びバルブリフト機構4を備えて構成されている。本実施形態において、第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとは、同じ構造の動弁機構本体31を備えて構成されている。
ロッカシャフト33は、各シリンダヘッド14A,14Bにおいてシリンダ配列方向へ延びるように配置されている。即ち、吸気カムシャフト23と平行に配置されている。また、回転及び軸方向への移動ができないように吸気側隔壁27を通じて固定されている。
ロッカシャフト33内には、軸方向へ移動することのできる状態でコントロールシャフト34が配設されている。
ロッカシャフト33上には、各シリンダ13と対応する位置にバルブリフト機構4が設けられている。即ち、全てのバルブリフト機構4は、共通する1本のロッカシャフト33により支持されている。
コントロールシャフト34は、アクチュエータ32と駆動連結されている。そして、アクチュエータ32を通じて軸方向へ動かされる。
第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34に対するアクチュエータ32の取り付け位置と、第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34に対するアクチュエータ32の取り付け位置とは反対側に設定されている。即ち、第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとを図中のW1方向からみたときに、第1可変動弁機構3Aにおいてはコントロールシャフト34の右側端部にアクチュエータ32が取り付けられているのに対し、第2可変動弁機構3Bにおいてはコントロールシャフト34の左側端部にアクチュエータ32が取り付けられている。このように、第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとは、コントロールシャフト34に対するアクチュエータ32の取り付け位置のみが異なっている。
アクチュエータ32は、エンジン1を統括的に制御する電子制御装置9を通じて駆動される。
電子制御装置9は、エンジン1の制御にかかる各種処理を実行するCPU、制御用のプログラムやその制御に必要な情報を記憶するメモリ、外部との信号の入出力を司る入力ポート及び出力ポートを備えて構成されている。なお、本実施形態においては、電子制御装置9を含めて制御手段が構成されている。
電子制御装置9は、アクチュエータ32の制御を通じてコントロールシャフト34を軸方向へ変位させることにより、吸気バルブ21の最大バルブリフト量及び作用角の変更を行う。
なお、エンジン1においては、クランクシャフト15を中心として第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとが対称となるように各バンク12A,12Bへ配置されているため、第1可変動弁機構3Aのアクチュエータ32と第2可変動弁機構3Bとアクチュエータ32とはエンジン1の同じ側面(本実施形態では第2側面S2)に配置される(図1参照)。
<動弁機構本体の構造>
図6に、動弁機構本体31の分解斜視構造を示す。
図7に、正面側(図4及び図5の矢印W1方向)から見た入力アーム及び出力アームの部分破断斜視構造を示す。
図8に、背面側(図4及び図5の矢印W2方向)から見た入力アーム及び出力アームの部分破断斜視構造を示す。
バルブリフト機構4は、スライダギア41、入力アーム42及び出力アーム43を備えて構成されている。
スライダギア41は、ロッカシャフト33上に設けられている。また、ロッカシャフト33上において、コントロールシャフト34と連動して軸方向へ移動することができるように設けられている。
スライダギア41と入力アーム42及び出力アーム43とは、ヘリカルスプラインを通じて噛み合わされる。また、入力アーム42及び出力アーム43は、これらアーム42,43の間に位置する端面が接触した状態でそれぞれスライダギア41に組み付けられている。
<スライダギアの構造>
スライダギア41において、軸方向中央には、入力アーム42のヘリカルスプライン42Bと噛み合うヘリカルスプライン(入力側ヘリカルスプライン41A)が形成されている。また、軸方向両端部には、出力アーム43のヘリカルスプライン43Bと噛み合うヘリカルスプライン(出力側ヘリカルスプライン41B)が形成されている。なお、入力側ヘリカルスプライン41Aと出力側ヘリカルスプライン41Bとは、歯すじの傾斜方向が反対となるように形成されている。
<入力アームの構造>
入力アーム42本体(ハウジング42A)の内部には、ロッカシャフト33の軸方向へ延びた空間が形成されている。
ハウジング42Aの内周側には、スライダギア41の入力側ヘリカルスプライン41Aと噛み合うヘリカルスプライン42Bが形成されている。
ハウジング42Aの外周側には、径方向外方へ突出した一対のアーム42CL,42CRが形成されている。アーム42CLとアーム42CRとは互いに平行となるように形成されている。
アーム42CLとアーム42CRとの間には、ロッカシャフト33の軸方向と平行となるようにシャフト42Dが設けられている。シャフト42Dには、ローラ42Eが回転可能に取り付けられている。
<出力アームの構造>
出力アーム43本体(ハウジング43A)の内部には、ロッカシャフト33の軸方向に延びた空間が形成されている。
ハウジング43Aの内周側には、スライダギア41の出力側ヘリカルスプライン41Bと噛み合うヘリカルスプライン43Bが形成されている。なお、出力アーム43のヘリカルスプライン43Bにおける歯すじの傾斜方向は、入力アーム42のヘリカルスプライン42Bにおける歯すじの傾斜方向と反対に形成されている。
ハウジング43Aの外周側には、径方向外方へ突出したノーズ43Cが形成されている。ノーズ43Cは、略三角形状に形成されている。また、その一辺には凹状に湾曲したカム面43Dが設けられている。
ハウジング43Aにおいて、ロッカシャフト33の中心軸と直行する端面のうちの入力アーム42と接触しない端面には、ロッカシャフト33を支持するための軸受部43Eが設けられている。
<可変動弁機構の組み付け構造>
図9に、スライダギア41、ロッカシャフト33及びコントロールシャフト34の斜視構造を示す。
スライダギア41において、中心軸側には軸方向へ延びる貫通孔41Cが形成されている。また、ヘリカルスプライン41Aとヘリカルスプライン41Bとの間には、周方向へ延びる長孔41Dが形成されている。
ロッカシャフト33において、スライダギア41の長孔41Dと対応する箇所には、軸方向へ延びる長孔33Hが形成されている。
コントロールシャフト34において、ロッカシャフト33の長孔33Hと対応する箇所には、挿通孔34Hが形成されている。
ロッカシャフト33及びコントロールシャフト34をスライダギア41の貫通孔41Cへ挿入した状態において、スライダギア41の長孔41Dとロッカシャフト33の長孔33Hとが交差する箇所には、係止ピン44が挿入される。この係止ピン44の一端部は、コントロールシャフト34の挿通孔34Hに固定される。
こうした態様をもって組み付けられた各可変動弁機構3A,3Bにおいては、スライダギア41が次のように移動する。
(a)係止ピン44がロッカシャフト33の長孔33Hに沿って移動することのできる状態にあるため、コントロールシャフト34を軸方向へ移動させた際、スライダギア41がコントロールシャフト34と連動して軸方向へ移動するようになる。
(b)係止ピン44がスライダギア41の長孔41Dへ挿入されているため、吸気カムシャフト23のトルクが入力アーム42へ伝達された際、スライダギア41がロッカシャフト33周りを揺動するようになる。
このように、スライダギア41は、コントロールシャフト34上における軸方向の位置が固定される一方で、ロッカシャフト33上において軸方向へ移動することが可能となっている。また、ロッカシャフト33(コントロールシャフト34)を支点として揺動することが可能となっている。
<バルブリフト機構の内部構造>
図10に、バルブリフト機構4について、入力アーム42及び出力アーム43の上部半分を取り除いた状態の斜視構造を示す。
バルブリフト機構4においては、スライダギア41の入力側ヘリカルスプライン41Aと入力アーム42のヘリカルスプライン42Bとが噛み合わされている。また、スライダギア41の出力側ヘリカルスプライン41Bと出力アーム43のヘリカルスプライン43Bとが噛み合わされている。
従って、コントロールシャフト34とともにスライダギア41を軸方向へ移動させて、軸方向におけるスライダギア41と入力アーム42及び出力アーム43との相対位置を変更することにより、入力アーム42と出力アーム43とに対して互いに逆方向のねじり力が付与されるようになる。これにより、入力アーム42と出力アーム43とが相対回転し、入力アーム42(ローラ42E)と出力アーム43(ノーズ43C)との相対位相差が変更されるようになる。なお、各可変動弁機構3A,3Bにおいては、共通する1本のコントロールシャフト34に全てのスライダギア41が固定されているため、コントロールシャフト34の移動にともない対応するバンク12A,12Bの全シリンダ13の最大バルブリフト量が同時に変更される。
エンジン1においては、上記入力アーム42と出力アーム43との相対位相差を変更することによって、吸気バルブ21の最大バルブリフト量を変更することができる。
(a)相対位相差が最も小さいとき、即ちバルブリフト機構4の周方向においてローラ42Eとノーズ43Cとが最も接近した状態にあるとき、吸気バルブ21の最大バルブリフト量は最も小さくなる。なお、以降では、このときの最大バルブリフト量を最小リフト量LMINとする。
(b)相対位相が最も大きいとき、即ちバルブリフト機構4の周方向においてローラ42Eとノーズ43Cとが最も離れた状態にあるとき、吸気バルブ21の最大バルブリフト量は最も大きくなる。なお、以降では、このときの最大バルブリフト量を最大リフト量LMAXとする。
<エンジンのバルブリフト構造>
図11に、図1のD1−D1線に沿ったエンジン1の断面構造を示す。
第1可変動弁機構3A及び第2可変動弁機構3Bは、各シリンダヘッド14A,14Bにおいて、吸気カムシャフト23の吸気カム25とローラロッカーアーム71との間に設けられている。
ローラロッカーアーム71は、各可変動弁機構3A,3Bと吸気バルブ21との間に設けられている。ローラロッカーアーム71の一端は、シリンダヘッド12に固定されたラッシュアジャスタ72に支持されている。ローラロッカーアーム71のもう一端は、吸気バルブ21上端のタペット73に当接されている。
ローラロッカーアーム71のタペット73側の端部(タペット側端部71T)は、吸気バルブ21の弁ばね74によって各可変動弁機構3A,3B側へ付勢されている。これにより、ローラロッカーアーム71のローラ71Rは、常にバルブリフト機構4へ当接されるようになる。
入力アーム42のローラ42Eは、シリンダヘッド12に圧縮状態で配設されたばね75によって、常に吸気カム25へ押しつけられるように付勢されている。
出力アーム43は、ハウジング43Aのベース円部分及びノーズ43Cのカム面43Dのいずれかが常にローラロッカーアーム71のローラ71Rと当接した状態にある。
こうした構造のエンジン1においては、吸気カムシャフト23の回転によるバルブリフト機構4の揺動を通じて、ローラロッカーアーム71が出力アーム43により押圧される。そして、このローラロッカーアーム71の揺動を通じて吸気バルブ21がリフトされる。
<最大バルブリフト量の変更態様>
図12に、コントロールシャフト34の移動方向と最大バルブリフト量の変化方向との関係を示す。
第1可変動弁機構3Aにおいて、コントロールシャフト34がエンジン1の第1側面S1へ向けて変位した場合(アクチュエータ32から離れる方向に変位した場合)、第1バンク12Aの最大バルブリフト量が大きくなる方向へ変化する。反対に、コントロールシャフト34がエンジン1の第2側面S2へ向けて変位した場合(アクチュエータ32へ近づく方向に変位した場合)、第1バンク12Aの最大バルブリフト量が小さくなる方向へ変化する。
第2可変動弁機構3Bにおいて、コントロールシャフト34がエンジン1の第1側面S1へ向けて変位した場合(アクチュエータ32から離れる方向に変位した場合)、第2バンク12Bの最大バルブリフト量が小さくなる方向へ変化する。反対に、コントロールシャフト34がエンジン1の第2側面S2へ向けて変位した場合(アクチュエータ32へ近づく方向に変位した場合)、第2バンク12Bの最大バルブリフト量が大きくなる方向へ変化する。
電子制御装置9は、最大バルブリフト量の変更要求を検出したとき、第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34と第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34とをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータ32を基準として反対方向へ変位させることにより、第1バンク12Aと第2バンク12Bとにおいて最大バルブリフト量を同じ方向(最大バルブリフト量が大きくなる方向または小さくなる方向)へ変化させる。
<可変動弁機構によるバルブのリフト態様>
図13及び図14を参照して、各バンク12A,12Bの吸気バルブ21の最大バルブリフト量を最大リフト量LMAXに設定したときの各可変動弁機構3A,3Bの動作状態について説明する。
図13に、第1バンク12Aの吸気バルブ21の最大バルブリフト量を最大リフト量LMAXに設定したときの第1可変動弁機構3Aの状態を示す。このとき、コントロールシャフト34は、最大限までアクチュエータ32から離れた方向(エンジン1の第1側面S1方向)へ移動した状態にある。
図14に、第2バンク12Bの吸気バルブ21の最大バルブリフト量を最大リフト量LMAXに設定したときの第2可変動弁機構3Bの状態を示す。このとき、コントロールシャフト34は、最大限までアクチュエータ32に近づく方向(エンジン1の第2側面S2方向)へ移動した状態にある。
図13(a)及び図14(a)に示すように、吸気カム25のベース円部分が入力アーム42のローラ42Eに当接しているとき、ローラロッカーアーム71のローラ71Rはハウジング43Aのベース円部分と当接した状態にある。このため、吸気バルブ21はリフト量が「0」の状態(エンジン1の吸気ポート14Pを閉じた状態)に維持される。
そして、吸気カムシャフト23の回転にともなって入力アーム42のローラ42Eが吸気カム25のリフト部分を通じて押し下げられると、入力アーム42がロッカシャフト33に対して図13(a)及び図14(a)の反時計回り方向(矢印の方向)に回転される。また、これにともなってスライダギア41及び出力アーム43が一体となって回転される。
これにより、出力アーム43のノーズ43Cに形成されたカム面43Dがローラロッカーアーム71のローラ71Rに当接され、カム面43Dの押圧によって同ローラ71Rが押し下げられる。
図13(b)及び図14(b)に示すように、ローラロッカーアーム71のローラ71Rがカム面43Dを通じて押圧されているとき、ローラロッカーアーム71がラッシュアジャスタ72との当接部を中心として揺動することにより吸気バルブ21が開弁される。
この動作状態においては、ロッカシャフト33の軸心回りにおける入力アーム42のローラ42Eと出力アーム43のノーズ43Cとの相対位相差が最大となっているため、吸気カム25が同ローラ42Eを最大限に押し下げた際におけるローラロッカーアーム71のローラ71Rの変位量が最も大きくなる。これにより、吸気バルブ21は最も大きいバルブ作用角及びバルブリフト量で開閉されるようになる。
図15及び図16を参照して、各バンク12A,12Bの吸気バルブ21の最大バルブリフト量を最小リフト量LMINに設定したときの各可変動弁機構3A,3Bの動作状態について説明する。
図15に、第1バンク12Aの吸気バルブ21の最大バルブリフト量を最小リフト量LMINに設定したときの第1可変動弁機構3Aの状態を示す。このとき、コントロールシャフト34は、最大限までアクチュエータ32に近づいた方向(エンジン1の第2側面S2方向)へ移動した状態にある。
図16に、第2バンク12Bの吸気バルブ21の最大バルブリフト量を最小リフト量LMINに設定したときの第2可変動弁機構3Bの状態を示す。このとき、コントロールシャフト34は、最大限までアクチュエータ32から離れた方向(エンジン1の第1側面S1方向)へ移動した状態にある。
図15(a)及び図16(a)に示すように、吸気カム25のベース円部分が入力アーム42のローラ42Eに当接しているとき、出力アーム43におけるローラ71Rの当接位置は最大限までカム面43Dから離れた位置にある。そして、吸気カムシャフト23の回転により入力アーム42のローラ42Eが吸気カム25のリフト部分を通じて押し下げられると、出力アーム43が入力アーム42と一体に回転される。
ただし、この場合、出力アーム43におけるローラ71Rの当接位置が最大限までカム面43Dから離れている分、カム面43Dによるローラロッカーアーム71のローラ71Rの押し下げが開始されるまでの出力アーム43の回転量が、図13及び図14に示した状態に比べて大きくなる。また、吸気カム25のリフト部分を通じて入力アーム42のローラ42Eが押し下げられた際、ローラ71Rと当接されるカム面43Dの範囲がノーズ43Cの基端側の一部のみに縮小される。このため、吸気カム25のリフト部分によるローラ42Eの押し下げに応じたローラロッカーアーム71の揺動量は小さくなる。
図15(b)及び図16(b)に示すように、ローラロッカーアーム71のローラ71Rがカム面43Dを通じて押圧されているとき、ローラロッカーアーム71の揺動量が小さいことにより、吸気バルブ21はより小さいバルブリフト量にて開弁されるようになる。
この動作状態においては、ロッカシャフト33の軸心回りにおけるローラ42Eとノーズ43Cとの相対位相差が最小となっているため、吸気カム25がローラ42Eを最大限に押し下げた際におけるローラ71Rの変位量が最も小さくなる。これにより、吸気バルブ21は最も小さいバルブ作用角及びバルブリフト量で開閉されるようになる。
なお、エンジン1において、吸気バルブ21の最大バルブリフト量と作用角とは一定の対応関係を有している。即ち、吸気バルブ21の最大バルブリフト量が変更された場合、その変更量に応じた分だけ吸気バルブ21の作用角が変更されるようになる。
<最大バルブリフト量変更処理>
本実施形態においては、電子制御装置9による「最大バルブリフト量変更処理」を通じて吸気バルブ21の最大バルブリフト量の変更が行われる。
「最大バルブリフト量変更処理」は、以下の各処理から構成されている。
・「リフト量変更開始判定処理」(図17)。
・「第1可変動弁機構駆動処理」(図18)。
・「第2可変動弁機構駆動処理」(図19)。
図17〜図19を参照して、「最大バルブリフト量変更処理」の処理手順について説明する。
本処理は、エンジン1の運転中、電子制御装置9を通じて所定の周期毎に実行される。
[ステップS100]吸気バルブ21の最大バルブリフト量の変更要求があるか否かを判定する。なお、最大バルブリフト量の変更要求は、別途の処理を通じて検出される。
[ステップS200]「第1可変動弁機構駆動処理」を開始する。
[ステップS210]最大バルブリフト量の目標値(目標リフト量LTRG)が現在の最大バルブリフト量(現在リフト量LNOW)よりも大きいか否かを判定する。なお、目標リフト量LTRG及び現在リフト量LNOWは、別途の処理を通じて算出される。
・目標リフト量LTRGが現在リフト量LNOWよりも大きいとき(最大バルブリフト量を現在リフト量LNOWよりも大きくする必要があるとき)、ステップS220の処理へ移行する。
・目標リフト量LTRGが現在リフト量LNOWよりも小さいとき(最大バルブリフト量を現在リフト量LNOWよりも小さくする必要があるとき)、ステップS230の処理へ移行する。
[ステップS220]第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34を目標リフト量LTRGと現在リフト量LNOWとの差に応じた量(要求移動量MR)だけアクチュエータ32から離れる方向(エンジン1の第1側面S1方向)へ移動させる。即ち、第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34を現在の位置から第1側面S1方向へ要求移動量MRだけ移動させた位置に保持すべくアクチュエータ32を制御する。
[ステップS230]第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34を目標リフト量LTRGと現在リフト量LNOWとの差に応じた量(要求移動量MR)だけアクチュエータ32に近づく方向(エンジン1の第2側面S2方向)へ移動させる。即ち、第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34を現在の位置から第2側面S2方向へ要求移動量MRだけ移動させた位置に保持すべくアクチュエータ32を制御する。
上記ステップS220またはステップS230の処理を実行した後、「第1可変動弁機構駆動処理」を終了して「リフト量変更開始判定処理」のステップS300へ移行する。
[ステップS300]「第2可変動弁機構駆動処理」を開始する。
[ステップS310]最大バルブリフト量の目標値(目標リフト量LTRG)が現在の最大バルブリフト量(現在リフト量LNOW)よりも大きいか否かを判定する。なお、目標リフト量LTRG及び現在リフト量LNOWは、別途の処理を通じて算出される。
・目標リフト量LTRGが現在リフト量LNOWよりも大きいとき(最大バルブリフト量を現在リフト量LNOWよりも大きくする必要があるとき)、ステップS320の処理へ移行する。
・目標リフト量LTRGが現在リフト量LNOWよりも小さいとき(最大バルブリフト量を現在リフト量LNOWよりも小さくする必要があるとき)、ステップS330の処理へ移行する。
[ステップS320]第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34を目標リフト量LTRGと現在リフト量LNOWとの差に応じた量(要求移動量MR)だけアクチュエータ32に近づく方向(エンジン1の第2側面S2方向)へ移動させる。即ち、第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34を現在の位置から第2側面S2方向へ要求移動量MRだけ移動させた位置に保持すべくアクチュエータ32を制御する。
[ステップS230]第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34を目標リフト量LTRGと現在リフト量LNOWとの差に応じた量(要求移動量MR)だけアクチュエータ32から離れる方向(エンジン1の第1側面S1方向)へ移動させる。即ち、第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34を現在の位置から第1側面S1方向へ要求移動量MRだけ移動させた位置に保持すべくアクチュエータ32を制御する。
上記ステップS320またはステップS330の処理を実行した後、「最大バルブリフト量変更処理」を一旦終了する。
<実施形態の効果>
以上詳述したように、この第1実施形態にかかるV型エンジンの可変動弁機構によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)本実施形態の可変動弁機構では、第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとにおいて同じ構造のコントロールシャフト34及びバルブリフト機構4を採用しているため、より少ない部品点数で当該可変動弁機構3を構成することができるようになる。
(2)本実施形態の可変動弁機構では、第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34と第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34とをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータ32を基準として反対方向へ変位させるようにしている。これにより、エンジン1の各バンクにおいて可変動弁機構の適切な動作を確保することができるようになる。
(3)本実施形態の可変動弁機構では、第1可変動弁機構3Aのアクチュエータ32と第2可変動弁機構3Bのアクチュエータ32とをエンジン1の同じ側面(第2側面S2)に配置するようにしている。これにより、可変動弁機構3のメンテナンス等に際して、作業性の向上を図ることができるようになる。
<変更例>
なお、上記第1実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第1実施形態では、第1可変動弁機構3Aのアクチュエータ32、及び第2可変動弁機構3Bのアクチュエータ32をエンジン1の第2側面S2に配置する構成としたが、次のように変更することもできる。即ち、第1可変動弁機構3Aのアクチュエータ32、及び第2可変動弁機構3Bのアクチュエータ32をエンジン1の第1側面S1に配置することもできる。
・上記第1実施形態において、各可変動弁機構3A,3Bにおけるコントロールシャフト34の移動方向と最大バルブリフト量の変化方向との関係を反対に設定することもできる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について、図20〜図24を参照して説明する。
本実施形態の可変動弁機構は、前記第1実施形態の可変動弁機構に対して次のような変更を加えた構成となっている。即ち、第2可変動弁機構3Bにおいて、コントロールシャフト34に対するアクチュエータ32の取り付け位置を第1可変動弁機構3Aと同じ位置に設定した構成となっている(図20参照)。
エンジン1においては、第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとがクランクシャフト15を中心として対称となるように各バンク12A,12Bへ配置される。従って、第1可変動弁機構3Aのアクチュエータ32が第2側面S2に配置される一方で、第2可変動弁機構3Bのアクチュエータ32が第1側面S1に配置される(図21参照)。
<最大バルブリフト量の変更態様>
図21に、コントロールシャフト34の移動方向と最大バルブリフト量の変化方向との関係を示す。
第1可変動弁機構3Aにおいて、コントロールシャフト34がエンジン1の第1側面S1へ向けて移動した場合(アクチュエータ32から離れる方向に移動した場合)、第1バンク12Aの最大バルブリフト量が大きくなる方向へ変化する。反対に、コントロールシャフト34がエンジン1の第2側面S2へ向けて移動した場合(アクチュエータ32へ近づく方向に移動した場合)、第1バンク12Aの最大バルブリフト量が小さくなる方向へ変化する。
第2可変動弁機構3Bにおいて、コントロールシャフト34がエンジン1の第2側面S2へ向けて移動した場合(アクチュエータ32から離れる方向に移動した場合)、第2バンク12Bの最大バルブリフト量が大きくなる方向へ変化する。反対に、コントロールシャフト34がエンジン1の第1側面S1へ向けて移動した場合(アクチュエータ32へ近づく方向に変位した場合)、第2バンク12Bの最大バルブリフト量が小さくなる方向へ変化する。
電子制御装置9は、最大バルブリフト量の変更要求を検出したとき、第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34と第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34とをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータ32を基準として同じ方向へ変位させることにより、第1バンク12Aと第2バンク12Bとにおいて最大バルブリフト量を同じ方向(最大バルブリフト量が大きくなる方向または小さくなる方向)へ変化させる。
<最大バルブリフト量変更処理>
本実施形態においては、電子制御装置9による「最大バルブリフト量変更処理[2]」を通じて吸気バルブ21の最大バルブリフト量の変更が行われる。
「最大バルブリフト量変更処理[2]」は、以下の各処理から構成されている。
・「リフト量変更開始判定処理[2]」(図22)。
・「第1可変動弁機構駆動処理[2]」(図23)。
・「第2可変動弁機構駆動処理[2]」(図24)。
図22〜図24を参照して、「最大バルブリフト量変更処理[2]」の処理手順について説明する。
本処理は、エンジン1の運転中、電子制御装置9を通じて所定の周期毎に実行される。
[ステップT100]吸気バルブ21の最大バルブリフト量の変更要求があるか否かを判定する。なお、最大バルブリフト量の変更要求は、別途の処理を通じて検出される。
[ステップT200]「第1可変動弁機構駆動処理[2]」を開始する。
[ステップT210]最大バルブリフト量の目標値(目標リフト量LTRG)が現在の最大バルブリフト量(現在リフト量LNOW)よりも大きいか否かを判定する。なお、目標リフト量LTRG及び現在リフト量LNOWは、別途の処理を通じて算出される。
・目標リフト量LTRGが現在リフト量LNOWよりも大きいとき(最大バルブリフト量を現在リフト量LNOWよりも大きくする必要があるとき)、ステップT220の処理へ移行する。
・目標リフト量LTRGが現在リフト量LNOWよりも小さいとき(最大バルブリフト量を現在リフト量LNOWよりも小さくする必要があるとき)、ステップT230の処理へ移行する。
[ステップT220]第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34を目標リフト量LTRGと現在リフト量LNOWとの差に応じた量(要求移動量MR)だけアクチュエータ32から離れる方向(エンジン1の第1側面S1方向)へ移動させる。即ち、第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34を現在の位置から要求移動量MRだけ第1側面S1方向へ移動させた位置に保持すべくアクチュエータ32を制御する。
[ステップT230]第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34を目標リフト量LTRGと現在リフト量LNOWとの差に応じた量(要求移動量MR)だけアクチュエータ32に近づく方向(エンジン1の第2側面S2方向)へ移動させる。即ち、第1可変動弁機構3Aのコントロールシャフト34を現在の位置から要求移動量MRだけ第2側面S2方向へ移動させた位置に保持すべくアクチュエータ32を制御する。
上記ステップT220またはステップT230の処理を実行した後、「第1可変動弁機構駆動処理[2]」を終了して「リフト量変更開始判定処理[2]」のステップT300へ移行する。
[ステップT300]「第2可変動弁機構駆動処理[2]」を開始する。
[ステップT310]最大バルブリフト量の目標値(目標リフト量LTRG)が現在の最大バルブリフト量(現在リフト量LNOW)よりも大きいか否かを判定する。なお、目標リフト量LTRG及び現在リフト量LNOWは、別途の処理を通じて算出される。
・目標リフト量LTRGが現在リフト量LNOWよりも大きいとき(最大バルブリフト量を現在リフト量LNOWよりも大きくする必要があるとき)、ステップT320の処理へ移行する。
・目標リフト量LTRGが現在リフト量LNOWよりも小さいとき(最大バルブリフト量を現在リフト量LNOWよりも小さくする必要があるとき)、ステップT330の処理へ移行する。
[ステップT320]第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34を目標リフト量LTRGと現在リフト量LNOWとの差に応じた量(要求移動量MR)だけアクチュエータ32から離れる方向(エンジン1の第1側面S1方向)へ移動させる。即ち、第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34を現在の位置から要求移動量MRだけ第1側面S1方向へ移動させた位置に保持すべくアクチュエータ32を制御する。
[ステップT330]第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34を目標リフト量LTRGと現在リフト量LNOWとの差に応じた量(要求移動量MR)だけアクチュエータ32に近づく方向(エンジン1の第2側面S2方向)へ移動させる。即ち、第2可変動弁機構3Bのコントロールシャフト34を現在の位置から要求移動量MRだけ第2側面S2方向へ移動させた位置に保持すべくアクチュエータ32を制御する。
上記ステップT320またはステップT330の処理を実行した後、「最大バルブリフト量変更処理[2]」を一旦終了する。
<実施形態の効果>
以上詳述したように、この第2実施形態にかかるV型エンジンの可変動弁機構によれば、先の第1実施形態による前記(1)及び(2)の効果に加えて以下に示すような効果が得られるようになる。
(4)本実施形態の可変動弁機構では、第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとにおいて、コントロールシャフト34に対するアクチュエータ32の取り付け位置を含めて同じ構造を採用するようにしている。これにより、V型エンジンの可変動弁機構をより効率的に製造することができるようになる。
(5)また、上記(4)の構成の採用により、第1可変動弁機構3Aと第2可変動弁機構3Bとにおけるコントロールシャフト34の制御方法が同じとなるため、可変動弁機構の製造に際して、コントロールシャフト34の制御ロジックを効率的に構築することができるようになる。
<変更例>
なお、上記第2実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第2実施形態では、第1可変動弁機構3Aのアクチュエータ32をエンジン1の第2側面S2に配置する一方で、第2可変動弁機構3Bのアクチュエータ32をエンジン1の第1側面S1に配置する構成としたが、次のように変更することもできる。即ち、第1可変動弁機構3Aのアクチュエータ32をエンジン1の第1側面S1に配置する一方で、第2可変動弁機構3Bのアクチュエータ32をエンジン1の第2側面S2に配置することもできる。
・上記第2実施形態において、各可変動弁機構3A,3Bにおけるコントロールシャフト34の移動方向と最大バルブリフト量の変化方向との関係を反対に設定することもできる。
(その他の実施形態)
その他、上記各実施形態に共通して変更することができる要素を以下に列挙する。
・上記各実施形態において、各可変動弁機構3A,3Bの構成は例示した構成に限られるものではない。要するに、コントロールシャフト34とともにスライダギア41を軸方向へ移動させることで、入力アーム42と出力アーム43とを相対回転させ、この相対回転を通じて吸気バルブ21の最大バルブリフト量を変更する構成であれば、可変動弁機構の構成は適宜変更可能である。
・上記各実施形態では、吸気バルブ21の最大バルブリフト量を変更する可変動弁機構3に対して本発明を適用したが、排気バルブ22の最大バルブリフト量を変更する可変動弁機構に対して本発明を適用することもできる。
・上記各実施形態では、V型8気筒エンジンの可変動弁機構に本発明を適用したが、V型エンジンの可変動弁機構であれば、いずれのエンジンの可変動弁機構に対しても本発明を適用することができる。また、そうした場合にあっても上記各実施形態の作用効果に準じた作用効果が奏せられるようになる。
本発明にかかるV型エンジンの可変動弁機構を具体化した第1実施形態について、同可変動弁機構を搭載したV型エンジンの平面構造を示す平面図。 同実施形態の可変動弁機構を搭載したV型エンジンについて、第1バンクの平面構造を示す平面図。 同実施形態の可変動弁機構を搭載したV型エンジンについて、第2バンクの平面構造を示す平面図。 同実施形態の可変動弁機構について、第1可変動弁機構の斜視構造を示す斜視図。 同実施形態の可変動弁機構について、第2可変動弁機構の斜視構造を示す斜視図。 同実施形態の可変動弁機構について、動弁機構本体の分解斜視構造を示す分解斜視図。 同実施形態の可変動弁機構について、バルブリフト機構の内部構造を示す部分破断斜視図。 同実施形態の可変動弁機構について、バルブリフト機構の内部構造を示す部分破断斜視図。 同実施形態の可変動弁機構について、コントロールシャフトに対するスライダギアの組み付け構造を示す分解斜視図。 同実施形態の可変動弁機構について、バルブリフト機構の内部構造を示す部分破断斜視図。 同実施形態のV型エンジンについて、図1のD1−D1線に沿った断面構造を示す断面図。 同実施形態の可変動弁機構について、第1可変動弁機構及び第2可変動弁機構の平面構造を示す平面図。 同実施形態の可変動弁機構について、最大バルブリフト量を最も大きいリフト量に設定したときの第1可変動弁機構の動作態様を示す断面図。 同実施形態の可変動弁機構について、最大バルブリフト量を最も大きいリフト量に設定したときの第2可変動弁機構の動作態様を示す断面図。 同実施形態の可変動弁機構について、最大バルブリフト量を最も小さいリフト量に設定したときの第1可変動弁機構の動作態様を示す断面図。 同実施形態の可変動弁機構について、最大バルブリフト量を最も小さいリフト量に設定したときの第2可変動弁機構の動作態様を示す断面図。 同実施形態において電子制御装置を通じて実行される「リフト量変更開始判定処理」の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において電子制御装置を通じて実行される「第1可変動弁機構駆動処理」の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において電子制御装置を通じて実行される「第2可変動弁機構駆動処理」の処理手順を示すフローチャート。 本発明にかかるV型エンジンの可変動弁機構を具体化した第2実施形態について、第2可変動弁機構の斜視構造を示す斜視図。 同実施形態の可変動弁機構について、第1可変動弁機構及び第2可変動弁機構の平面構造を示す平面図。 同実施形態において電子制御装置を通じて実行される「リフト量変更開始判定処理[3]」の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において電子制御装置を通じて実行される「第1可変動弁機構駆動処理[2]」の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において電子制御装置を通じて実行される「第2可変動弁機構駆動処理[2]」の処理手順を示すフローチャート。 V型エンジンに適合した可変動弁機構の構成の一例を示す平面図。
符号の説明
1…エンジン、11…シリンダブロック、12A…第1バンク、12B…第2バンク、13…シリンダ、14A…第1シリンダヘッド、14B…第2シリンダヘッド、15…クランクシャフト、21…吸気バルブ、22…排気バルブ、23…吸気カムシャフト、24…排気カムシャフト、25…吸気カム、26…排気カム、27…吸気側隔壁、28…排気側隔壁、29…タイミングチェーン、S1…第1側面、S2…第2側面。
3…可変動弁機構、3A…第1可変動弁機構、3B…第2可変動弁機構、31…動弁機構本体、32…アクチュエータ、33…ロッカシャフト、33H…長孔、34…コントロールシャフト、34H…挿通孔。
4…バルブリフト機構、41…スライダギア、41A…入力側ヘリカルスプライン、41B…出力側ヘリカルスプライン、41C…貫通孔、41D…長孔、42…入力アーム、42A…ハウジング、42B…ヘリカルスプライン、42CL…アーム、42CR…アーム、42D…シャフト、42E…ローラ、43…出力アーム、43A…ハウジング、43B…ヘリカルスプライン、43C…ノーズ、43D…カム面、43E…軸受部。
71…ローラロッカーアーム、71T…タペット側端部、71R…ローラ、72…ラッシュアジャスタ、73…タペット、74…弁ばね、75…ばね。
9…電子制御装置。
LMIN…最小リフト量、LMAX…最大リフト量、LTRG…目標リフト量、LNOW…現在リフト量、MR…要求移動量。

Claims (4)

  1. エンジンバルブと前記エンジンバルブを開閉するカムシャフトとを備えたV型エンジンに適用されて、第1バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第1可変動弁機構と第2バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第2可変動弁機構とを備え、
    前記第1可変動弁機構及び前記第2可変動弁機構は、軸方向へ移動可能なコントロールシャフトと、前記エンジンバルブをリフトさせるバルブリフト機構と、前記コントロールシャフトを軸方向へ変位させるアクチュエータとを備えて構成されるものであり、
    前記バルブリフト機構は、前記コントロールシャフト上に設けられて前記コントロールシャフトと連動して軸方向へ移動可能なスライダギアと、前記スライダギア上に設けられて前記カムシャフトにより駆動される入力アームと、前記スライダギア上に設けられて前記エンジンバルブをリフトさせる出力アームとを備えて構成されるものであり、
    前記コントロールシャフトの移動を通じて前記入力アームと前記出力アームとを相対回転させることで前記エンジンバルブの最大バルブリフト量を変更するV型エンジンの可変動弁機構であって、
    前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用し、
    前記コントロールシャフトに対する前記アクチュエータの取り付け位置を前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて反対側に設定し、
    前記V型エンジンの最大バルブリフト量の変更に際して、前記第1可変動弁機構のコントロールシャフトと前記第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させる制御手段を備えた
    ことを特徴とするV型エンジンの可変動弁機構。
  2. 第1バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第1可変動弁機構と第2バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第2可変動弁機構とを含めて構成されたV型エンジンの可変動弁機構を備え、
    前記第1可変動弁機構及び前記第2可変動弁機構は、軸方向へ移動可能なコントロールシャフトと、前記エンジンバルブをリフトさせるバルブリフト機構と、前記コントロールシャフトを軸方向へ変位させるアクチュエータとを備えて構成されるものであり、
    前記バルブリフト機構は、前記コントロールシャフト上に設けられて前記コントロールシャフトと連動して軸方向へ移動可能なスライダギアと、前記スライダギア上に設けられて前記エンジンバルブのカムシャフトにより駆動される入力アームと、前記スライダギア上に設けられて前記エンジンバルブをリフトさせる出力アームとを備えて構成されるものであり、
    前記コントロールシャフトの移動を通じて前記入力アームと前記出力アームとを相対回転させることで前記エンジンバルブの最大バルブリフト量を変更するV型エンジンであって、
    前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用し、
    前記第1可変動弁機構のアクチュエータと前記第2可変動弁機構のアクチュエータとについて、これらアクチュエータを前記V型エンジンの同じ側面に配置し、
    前記V型エンジンの最大バルブリフト量の変更に際して、前記第1可変動弁機構のコントロールシャフトと前記第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させる制御手段を備えた
    ことを特徴とするV型エンジン。
  3. アクチュエータを通じてコントロールシャフトとともにバルブリフト機構のスライダギアを変位させることでエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更するV型エンジンの可変動弁機構であって、
    第1バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第1可変動弁機構と第2バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用し、
    前記コントロールシャフトに対する前記アクチュエータの取り付け位置を前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて反対側に設定し、
    前記V型エンジンの最大バルブリフト量の変更に際して、前記第1可変動弁機構のコントロールシャフトと前記第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させる制御手段を備えた
    ことを特徴とするV型エンジンの可変動弁機構。
  4. 第1バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第1可変動弁機構と第2バンクのエンジンバルブの最大バルブリフト量を変更する第2可変動弁機構とを含めて構成されたV型エンジンの可変動弁機構を備え、これら各可変動弁機構がアクチュエータを通じてコントロールシャフトとともにバルブリフト機構のスライダギアを変位させることで最大バルブリフト量を変更するものであるV型エンジンにおいて、
    前記第1可変動弁機構と前記第2可変動弁機構とにおいて同じ構造のコントロールシャフト及びバルブリフト機構を採用し、
    前記第1可変動弁機構のアクチュエータと前記第2可変動弁機構のアクチュエータとについて、これらアクチュエータを前記V型エンジンの同じ側面に配置し、
    前記V型エンジンの最大バルブリフト量の変更に際して、前記第1可変動弁機構のコントロールシャフトと前記第2可変動弁機構のコントロールシャフトとをそれぞれの可変動弁機構のアクチュエータを基準として反対方向へ変位させる制御手段を備えた
    ことを特徴とするV型エンジン。
JP2004224348A 2004-07-30 2004-07-30 V型エンジン及びその可変動弁機構 Expired - Fee Related JP4239921B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004224348A JP4239921B2 (ja) 2004-07-30 2004-07-30 V型エンジン及びその可変動弁機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004224348A JP4239921B2 (ja) 2004-07-30 2004-07-30 V型エンジン及びその可変動弁機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006046080A JP2006046080A (ja) 2006-02-16
JP4239921B2 true JP4239921B2 (ja) 2009-03-18

Family

ID=36024972

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004224348A Expired - Fee Related JP4239921B2 (ja) 2004-07-30 2004-07-30 V型エンジン及びその可変動弁機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4239921B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104755711B (zh) * 2012-10-25 2017-06-30 丰田自动车株式会社 内燃机以及该内燃机的控制装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006046080A (ja) 2006-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090107431A1 (en) Variable Valve System For Internal Combustion Engine
US6295958B2 (en) Linkless variable valve actuation mechanism
JP2003013764A (ja) 内燃機関のピストン−クランク装置
JP4553854B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JP4239921B2 (ja) V型エンジン及びその可変動弁機構
JP2005291007A (ja) エンジンの可変動弁装置
JP4006160B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP4661647B2 (ja) 可変動弁機構の制御装置
JP2008115779A (ja) 内燃機関の動弁装置
JP2006046111A (ja) 内燃機関の可変動弁機構
JP4016956B2 (ja) エンジンの可変動弁機構及びその制御装置
JP2005351139A (ja) エンジンの可変動弁機構
JP5359339B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JP4324064B2 (ja) 内燃機関のバルブリフト量調整装置
JP4253630B2 (ja) エンジンの可変動弁機構
JP4407598B2 (ja) 内燃機関の可変動弁機構
JP2012167604A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2007056689A (ja) 可変動弁機構
JP2007192044A (ja) 内燃機関の可変動弁機構
JP2003176707A (ja) V型内燃機関の可変動弁装置
JP5080403B2 (ja) 可変動弁機構
JP2007077948A (ja) 内燃機関の可変動弁機構
JP4749458B2 (ja) 内燃機関のバルブリフト量調整装置
JP2007132212A (ja) 内燃機関の可変動弁機構
JP4485495B2 (ja) 内燃機関の可変動弁機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080924

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080925

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081215

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees