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JP4235545B2 - 少なくとも1種のオレフィン系炭化水素の部分酸化生成物および/または部分アンモ酸化生成物の製造方法 - Google Patents

少なくとも1種のオレフィン系炭化水素の部分酸化生成物および/または部分アンモ酸化生成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は
A)第一の反応帯域A中で少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aを部分的に脱水素および/または酸化脱水素して、少なくとも1種の炭化水素Aの未反応量および部分的な脱水素および/または酸化脱水素により形成された少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を含有する生成物混合物Aを形成し、
B)その中に含有されている、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aおよび少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′とは異なる成分の生成物混合物Aから場合により分離帯域で部分量または全量を分離して生成物混合物A′が得られ、かつ生成物混合物Aまたは生成物混合物A′を酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bの装入のために使用し、かつ酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域B中で少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を部分的に酸化および/またはアンモ酸化して、目的生成物として少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の、少なくとも1種の部分酸化生成物および/またはアンモ酸化生成物Bを含有する生成物混合物Bを形成し、
C)生成物混合物Bから後処理帯域C中で目的生成物を分離し、かつ生成物混合物B中に含有されている、少なくとも1種の未反応のパラフィン系炭化水素Aから、少なくとも部分量をパラフィン系炭化水素返送流Aとして反応帯域Aに返送し、かつ
D)時々運転停止段階で反応帯域Aの少なくとも一部を、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aの部分的な脱水素および/または酸化脱水素を目的としないで運転する
少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の部分酸化生成物および/または部分アンモ酸化生成物を製造する方法に関する。
オレフィン系炭化水素の部分酸化生成物はたとえばポリマーを製造するための重要な中間生成物である。
この明細書中で酸化脱水素とは、存在する酸素により強制され、かつその際、中間的に水素を形成しない脱水素であると理解する。
この明細書中でパラフィン系炭化水素とは飽和炭化水素であると理解する。この明細書中でオレフィン系炭化水素とは、少なくとも1つのエチレン系不飽和二重結合を有する炭化水素(たとえばプロピレン、イソ−ブテン、ブタジエン)であると理解する。
この明細書におけるパラフィン系およびオレフィン系炭化水素は通常、10より多くの炭素原子を有していない。有利にはパラフィン系およびオレフィン系炭化水素はこの明細書中では2つ、3つまたは4つの炭素原子を有する。この明細書の有利なパラフィン系炭化水素はエタン、プロパンおよびブタンである。有利なオレフィン系炭化水素はこの明細書ではプロピレン(プロペン)、エチレン(エテン)およびブテンである。オレフィン系炭化水素の有利な部分酸化生成物および/またはアンモ酸化生成物はこの明細書中ではアクロレイン、アクリル酸、エチレンオキシド、メタクロレイン、メタクリル酸、プロピレンオキシド、アクリルニトリルおよびメタクリルニトリルである。
オレフィン系炭化水素の完全な酸化とはこの明細書中では、オレフィン系炭化水素中に含有されている全ての炭素を炭素の酸化物(CO、CO)へと変換することであると理解する。この反応とは異なる、分子酸素の反応性作用下でのオレフィン系炭化水素の全ての反応はこの明細書中では部分酸化の概念に包括される。アンモ酸化はアンモニアの付加的な反応性の作用により特徴付けられる。
オレフィン系炭化水素の部分的な酸化および/またはアンモ酸化により数多くの基本的な化学薬品を製造することができることは公知である。たとえばプロピレンからアクロレインおよび/またはアクリル酸への反応(たとえばDE−A2351151を参照のこと)、エチレンからエチレンオキシドへの反応(たとえばDE−AS1254137、DE−A2159346、EP−A372972、WO−89/0710を参照のこと)、ブタジエンから無水マレイン酸への反応(たとえばDE−A2106796およびDE−A1624921を参照のこと)、ブタジエンからビニルオキシランへの反応(たとえばUS−A5312931を参照のこと)、プロピレンからアクリルニトリルへの反応(たとえばDE−A2351151を参照のこと)、イソ−ブテンからメタクロレインへの反応(たとえばDE−A1010695を参照のこと)。イソブテンからメタクリルニトリルへの反応(たとえばUS−A3882159を参照のこと)およびプロピレンからプロピレンオキシドへの反応(たとえば372972を参照のこと)が挙げられる。
通例、製造方法は不均一系触媒による気相酸化および/または気相アンモ酸化である。この場合、アンモ酸化は通常、アンモニアの存在によって酸化から区別される。アンモニア含有率を適切に選択することによりオレフィン系炭化水素の気相酸化およびアンモ酸化は同時に気体混合物中でも実施することができる。酸化剤として通常、分子酸素を使用し、これはたとえば純粋な形で、または部分酸化に関してはほぼ不活性な気体(たとえば空気)との混合物として反応ガス原料混合物に添加することができる。触媒として通常、複合金属酸化物を使用し、かつしばしば反応ガス原料混合物中で分子酸素およびオレフィン系炭化水素の反応体を不活性ガス(たとえばN、HO、CO、CO、Heおよび/またはArなど)により希釈する。
あるいはまたオレフィン系炭化水素の液相部分酸化および/またはアンモ酸化の方法も公知である。
オレフィン系出発炭化水素として従来技術において評価された部分酸化および/または部分アンモ酸化のために通常、副成分とならんでその質量の少なくとも90%までオレフィン系炭化水素を含有する、いわゆる粗製オレフィン系炭化水素を使用する。しばしばオレフィン系炭化水素の含有率は少なくともその質量の95%または少なくともその質量の99%である。
このような比較的純粋な粗製オレフィン系炭化水素を得ることは比較的複雑であり、かつ高価である。これは多くの場合、パラフィン系炭化水素から出発し、かつ通常は、形成されたオレフィン系炭化水素から物理的な方法によって未反応のパラフィン系炭化水素を分離する、少なくとも1つの精製工程を有する(たとえばDE−A3521458を参照のこと)。この分離は通例、投資コストがかかり、かつオレフィン系とパラフィン系の炭化水素の類似性の結果としていちじるしくエネルギーを消費する。従ってこれは通常、精製分解装置および水蒸気分解装置と組み合わせて適用されるのみであり、かつこのことによって評価されるにすぎない。というのも、一方ではその後の重合のためにこうして得られた粗製のオレフィン系炭化水素の主要量が大量に必要とされ、かつその際、他方では高い純生成物と関連している。
この粗製オレフィン系炭化水素から部分酸化および/または部分アンモ酸化へと流れる割合はむしろあまり重要ではなく、かつこれはむしろ所望の場合に使用される副次的な副流である。その結果、このようにして製造した粗製オレフィン系炭化水素は部分酸化および/または部分アンモ酸化のためにもなお認容可能な原料価格を有する。
しかしその場合、記載したパラフィン系炭化水素および形成されたオレフィン系炭化水素の分離を断念し、かつその際に生じる粗製オレフィン系炭化水素をそのままでその後のオレフィン系炭化水素の部分酸化および/または部分アンモ酸化のために使用することにより、この原料価格を著しく低下させることができる。これは原則として可能である。というのは、パラフィン系炭化水素は通常、特に気相での不均一系触媒によるオレフィン系炭化水素の部分酸化および/または部分アンモ酸化に関してほぼ不活性であるからである。つまりこれらは主として、ほぼ変化せずに酸化および/またはアンモ酸化プロセスを通過する不活性希釈剤と同様に作用する。しかしこのような方法は、オレフィン系炭化水素の部分酸化および/または部分アンモ酸化から生じるパラフィン系炭化水素を目的生成物から分離し、かつ引き続き、たとえばEP−A731080が提案しているような別の使用に供給する場合に経済的であり得るにすぎない。これに対して分解装置への返送はあまり有意義ではなく、パラフィン系炭化水素を伴う副成分は通常、分解装置の運転を敏感に妨げる。
従って問題解決としてすでに部分酸化および/またはアンモ酸化のために必要なオレフィン系炭化水素をパラフィン系炭化水素の部分的な脱水素および/または酸化脱水素により製造し、生成物混合物から場合により含有されているオレフィン系炭化水素およびなお残留するパラフィン系炭化水素とは異なる成分の部分量または全量を分離し、かつ次いで残留するパラフィン系炭化水素を伴いながらオレフィン系炭化水素を含有するままオレフィン系炭化水素の部分酸化および/またはアンモ酸化の装入のために使用することが提案されている。次いで部分酸化および/またはアンモ酸化の生成物混合物から目的生成物を分離し、かつその後、この生成物混合物中に含有されているパラフィン系炭化水素をパラフィン系炭化水素返送流として少なくとも部分的に脱水素および/または酸化脱水素に返送する。
しかしこのような方法の欠点は、パラフィン系炭化水素の脱水素および/または酸化脱水素が通常、常に炭素堆積物の発生を伴い、これを時折除去しなくてはならないことである。このような運転停止段階で部分的な酸化および/またはアンモ酸化を中断しなくてはならないことを防止するために、通常は脱水素および/または酸化脱水素を少なくとも2つの脱水素反応器および/または酸化脱水素反応器(一緒になって脱水素および/または酸化脱水素帯域を形成する)を用いて実施し、その運転停止段階を時間的にずらして実施する。
しかしこのような実施態様の欠点は、少なくとも2つの脱水素反応器および/または酸化脱水素反応器への投資が必要であり、このことにより全体の経済性に問題が生じることである。
しかし多数の現場ですでにオレフィン系炭化水素の部分的な酸化および/またはアンモ酸化は運転されており、その際、オレフィン系炭化水素は、通常は他の顧客に納品する別の供給源に由来する。
PCT/EP/01/06528には特にこのような状況のために、オレフィン系炭化水素の部分酸化および/またはアンモ酸化の標準運転のために必要なオレフィン系炭化水素の供給源として上記のような脱水素帯域および/または酸化脱水素帯域を実施し、かつ少なくともこの帯域の一部の運転停止段階で従来の供給源からのオレフィン系炭化水素の生成物損失を補うことが提案されている。このような方法により脱水素および/または酸化脱水素帯域のための反応器の需要は最小化される。しかしこのような方法の欠点は、従来の供給源に由来するオレフィン系炭化水素が通常、上記の脱水素および/または酸化脱水素帯域に由来するオレフィン系炭化水素よりも実質的に少ない割合のパラフィン系炭化水素を含有することである。
その結果として部分酸化および/またはアンモ酸化のための装置は(その生成物混合物の後処理のための装置を含めて)、少なくとも脱水素および/または酸化脱水素の一部の運転停止段階でその定常運転点を常に広い範囲で離れなければならず、ことことにより通常はより高いコストが条件付けられる。
従って本発明の課題は、上記の欠点をもはや有していないか、またはごくわずかな範囲で有するのみの方法を提供することである。本発明により、たとえば脱水素および/または酸化脱水素帯域の少なくとも一部の運転停止段階の開始から、その部分のための想定されたパラフィン系炭化水素返送流を少なくとも部分的に脱水素および/または酸化脱水素を介さずに酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域に返送し、かつその後、運転停止段階において、常にこのわずかな返送流を循環させて運転することにより可能であることが判明した。当然のことながら脱水素および/または酸化脱水素帯域の運転停止部分のために想定されるパラフィン系炭化水素返送流の一部もまた運転停止段階の開始から出口を介して除去し、かつこのために相応するパラフィン系炭化水素の新鮮な混合物を酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域に供給し、これを引き続き少なくとも部分的に少量で循環させる。
従って前記課題の本発明による解決方法として、
A)第一の反応帯域Aで少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aを部分脱水素および/または酸化脱水素して、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aの未反応量および部分脱水素および/または酸化脱水素により形成された少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を含有する生成物混合物Aを形成し、
B)少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aおよび少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′とは異なる成分をその中に含有する生成物混合物Aから、場合により(第一の)分離帯域(分離装置)において部分量または全量を分離して生成物混合物A′を得て、生成物混合物Aまたは生成物混合物A′を酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bに装入するために使用し、かつ酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域B中で少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を部分酸化および/またはアンモ酸化して、目的生成物として少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の少なくとも1種の部分酸化生成物および/またはアンモ酸化生成物Bを含有する生成物混合物Bを形成し、
C)後処理帯域C中で生成物混合物Bから目的生成物を分離し、かつ生成物混合物B中に含有されている、少なくとも1種の未反応のパラフィン系炭化水素Aから少なくとも部分量を炭化水素返送流Aとして(返送流の成分として)反応帯域Aへと返送し、かつ
D)時々運転停止段階で、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aの部分脱水素および/または酸化脱水素を目的としないで、少なくとも一部を反応帯域Aへと供給する
少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の部分酸化生成物および/または部分アンモ酸化生成物の製造方法が提供され、この方法は、反応帯域Aの少なくとも一部の運転停止段階で、酸化および/またはアンモ酸化帯域Bをさらに運転し、かつその際、運転停止段階と結びついた少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の生成物の形成を酸化および/またはアンモ酸化帯域Bに、少なくとも1種の、反応帯域Aとは別の供給源に由来するオレフィン系炭化水素A′および場合により反応帯域A(有利にはパラフィン系炭化水素Aのこのような新たな供給を行わない製造)とは別の供給源に由来する1種もしくは数種のパラフィン系炭化水素Aを供給し、かつ次いで酸化および/またはアンモ酸化帯域Bの生成物混合物B中に存在する少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aから少なくとも部分量をパラフィン系炭化水素返送流Aとして(返送流の成分として)、反応帯域Aを介さずに(つまり反応帯域Aを除外して)酸化および/またはアンモ酸化帯域Bへ返送する、つまり本発明によれば最後に挙げた返送を、返送の間に脱水素および/または酸化脱水素が実施されないように行うことにより少なくとも部分的に補償することを特徴とする。
反応帯域Aおよび反応帯域Bの間で、その中に含有されている少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aおよび少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′とは異なる成分の生成物混合物Aから分離装置(分離帯域)中で部分量または全量を分離する場合、本発明による方法では反応帯域Aとは別の供給源に由来する少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を有利には、該炭化水素が分離装置(分離帯域)を通過するように実施する。
さらにこの場合、反応帯域Aを介さずに反応帯域Bへと(返送流の成分として)返送されるパラフィン系炭化水素返送流Aの部分量を、前記の分離装置(分離帯域)を通過するように反応帯域Bへと返送することが有利である。
本発明によれば反応帯域Aは部分的な脱水素および/または酸化脱水素のための2つ、3つ、4つまたはそれ以上の個々の反応器を有していてもよい。
本発明によれば有利には反応帯域Aは部分的な脱水素および/または酸化脱水素のための反応器を1つだけ有する。
さらに本発明による方法は有利には、反応帯域Aの少なくとも一部の運転停止段階の開始から、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素返送流Aの部分量のために想定される割合を、酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bの少なくとも半分まで、有利には少なくとも75%まで、および特に有利には完全に、反応帯域Aを介さずに返送するように実施する。少なくとも1種のパラフィン系炭化水素返送流Aのこの割合は、少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の部分酸化および/またはアンモ酸化に関してほぼ不活性に挙動するので、この割合は部分酸化および/またはアンモ酸化の間、ほぼ変化せずに維持され、従ってこのわずかな循環において(大きな循環は反応帯域Aを通過する)、反応帯域Aの少なくとも一部の運転停止段階が終了するまで運転することができる。この方法により、反応帯域Aの少なくとも一部の運転停止段階の間に、少なくとも1種の目的生成物の分離のために必要とされる後処理も含めて、部分酸化および/またはアンモ酸化の運転状態をほぼまたは完全に変化させずに維持することが可能である。
本発明によれば生成物混合物Bから後処理帯域C中で目的生成物を分離し、残留生成物Bが得られる(通常、目的生成物の全量を分離する)。次いで残留生成物混合物Bから場合により(別の第二の)分離帯域(分離段階)で残留生成物B中に含有されている、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aとは異なる副成分を、部分的に、または完全に分離して少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aを含有する残留生成物Bが得られ、かつこうして標準運転(つまり運転停止段階の不存在下)で残留生成物混合物Bをそのままで、または残留生成物混合物B′を少なくとも1種のパラフィン系炭化水素返送流Aを含有する返送流として反応帯域Aへ返送する(本発明によれば有利には第一または第二の分離帯域のみを適用する。有利には第一の分離帯域のみを適用する)。これに対して本発明によれば運転停止段階で残留生成物混合物Bまたは残留生成物混合物B′を少なくとも1種のパラフィン系炭化水素返送流Aとして含有する返送流を少なくとも部分的に(有利には完全に)反応帯域Aを除外して(迂回して)酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bへと返送する。有利にはこの返送は第一の分離帯域が適用される場合には該帯域を介して実施する。
つまり本発明による方法を実施するために反応帯域Aが単に部分的な脱水素化および/または酸化脱水素のための反応器Aを1つだけ有している場合、本発明による方法は次のとおりに有利に実施される:
反応器A中で少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aを部分的に脱水素および/または酸化脱水素し、その際、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aの未反応量および部分的な脱水素および/または酸化脱水素により形成される少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を含有する生成物混合物Aが得られる。
次いで生成物混合物Aからその中に含有されている、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aおよび少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′とは異なる成分を場合により(第一の)分離装置(分離帯域)中で部分量または全量を分離して生成物混合物A′が得られ、かつ次いで生成物混合物Aまたは生成物混合物A′を酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bの装入のために使用する。
通常(およびこれはごく一般的に本発明による方法に該当する)、酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bの装入混合物A″は生成物混合物AもしくはA′のみを含むわけではない。むしろ装入混合物A″を製造するために、通常、付加的な成分、たとえば酸化剤、アンモニア、不活性希釈剤などを生成物混合物AもしくはA′に供給する。当然のことながら装入混合物A″の有利な組成を生じるために、装入混合物A″に、反応帯域Aとは異なる供給源から付加的なオレフィン系および/またはパラフィン系炭化水素A′またはAを供給する。
次いで酸化および/またはアンモ酸化帯域B(反応帯域B)中で、装入混合物A″中に存在する少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を部分的に酸化および/またはアンモ酸化して生成物混合物Bが得られる。生成物混合物Bは少なくとも1種の目的生成物として少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の少なくとも1種の部分酸化および/またはアンモ酸化生成物Bおよび少なくとも1種の未反応のパラフィン系炭化水素Aを含有する。
次いで後処理帯域C中で生成物混合物Bから目的生成物を分離し、かつ引き続き生成物混合物B中に含有されている、少なくとも1種の未反応のパラフィン系炭化水素A(炭化水素返送流A)の少なくとも部分量(有利には少なくとも半分、好ましくは少なくとも75%および特に有利には全量)を返送流Rの成分として反応器Aに返送する。
当然のことながら返送流Rは少なくとも1種のパラフィン系炭化水素返送流A以外になお別の成分を含有していてもよい。これらの別の成分(副成分)としてたとえば、部分的な酸化脱水素および/または脱水素からの副生成物、部分酸化および/またはアンモ酸化からの副生成物、完全に消費されなかった酸化剤、場合により完全に分離されなかった目的生成物ならびに場合により少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の未反応の割合ならびに使用された原料の不純物が考えられる。
当然のことながら副成分は必要に応じて返送流Rから、該返送流を反応器Aへと返送する前に部分的に、またはほぼ完全に(第二の分離帯域中で)分離することができる。次いで返送流Rを新鮮な、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aおよび場合により別の、脱水素および/または酸化脱水素のために必要とされる成分により補充し、かつ新たな生成物の循環流を循環させる。
次いで任意の時点から反応器Aを特定の時間でもはや脱水素を目的としないで運転する場合、この時点から、およびこの時間で本発明によればパラフィン系炭化水素返送流Aを返送流Rの成分として少なくとも部分的に、有利には少なくとも半分まで、好ましくは少なくとも75%まで、および特に有利には完全に、反応帯域Aへではなく、反応帯域Aを介さずに(脱水素および/または酸化脱水素を介さずに)案内される経路で、酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bへと(その装入混合物A″の成分として)返送する。たとえばパラフィン系炭化水素返送流Aの返送は(返送流Rの成分として)実質的に直接、酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域B(反応帯域B)へと(装入混合物A″へと)行うことができる。
反応器Aが脱水素および/または酸化脱水素の目的のために運転される時点で生成物混合物Aから(第一の)分離装置(分離帯域)中で、少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′および残留する少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aとは異なる成分の少なくとも一部を分離し、次いでこれを生成物混合物A′として反応帯域Bの装入のために使用する場合、反応器Aを脱水素および/または酸化脱水素の目的のために運転しない時間において、反応器Aを介さずに反応帯域Bへと返送される炭化水素返送流A(返送流R)の部分量を有利には、(第一の)分離装置(分離帯域)を通過するように反応帯域B中へ返送する。
装入混合物A″のために必要とされる少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を前記の時間で少なくとも部分的に、有利には少なくとも半分まで、好ましくは少なくとも75%まで、および特に有利には完全に、反応器Aとは別の供給源から供給し、かつ反応帯域Bに供給する。
その際、前記の場合には本発明によれば反応器Aとは別の供給源に由来する少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の供給を、該炭化水素が同様に(第一の)分離装置を通過するように実施する。
少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′がプロピレンであり、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素がプロペンである場合、このような別の供給源としてたとえば次の純度の市販のクラッカープロピレンを使用する:
a)ポリマーグレードのプロピレン:
プロペン≧99.6質量%、
プロパン≦0.4質量%、
エタンおよび/またはメタン≦300質量ppm、
−炭化水素≦5質量ppm、
アセチレン≦1質量ppm、
エチレン≦7質量ppm、
水≦5質量ppm、
≦2質量ppm、
硫黄を含有する化合物(硫黄として計算して)≦2質量ppm、
塩素を含有する化合物(塩素として計算して)≦1質量ppm、
CO≦5質量ppm、
CO≦5質量%ppm、
シクロプロパン≦10質量ppm、
プロパジエンおよび/またはプロピン≦5質量ppm、
以下の炭化水素≦10質量ppmおよび
カルボニル基を有する化合物(Ni(CO)として計算して)≦10質量ppm。
b)化学グレードのプロピレン:
プロペン≧94質量%、
プロパン≦6質量%、
メタンおよび/またはエタン≦0.2質量%、
エチレン≦5質量ppm、
アセチレン≦1質量ppm、
プロパジエンおよび/またはプロピン≦20質量ppm、
シクロプロパン≦100質量ppm、
ブテン≦50質量ppm、
ブタジエン≦50質量ppm、
−炭化水素≦200質量ppm、
以下の炭化水素≦10質量ppm、
硫黄を含有する化合物(硫黄として計算して)≦2質量ppm、
硫化物(HSとして計算して)≦0.1質量ppm、
塩素を含有する化合物(塩素として計算して)≦1質量ppm、
塩化物(Clとして計算して)≦1質量ppmおよび、
水≦質量ppm。
前記の方法で反応器A中で脱水素および/または酸化脱水素を中断している間に極端に大きな投資コストをかけずに装入混合物A″の組成ひいては酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bならびに後処理帯域Cの運転状態をほぼ変更することなく維持することができる。
本発明による方法の場合、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aは有利にはエタン、プロパン、n−ブタンおよび/またはイソ−ブタンである。その純度に関しては特別な要求はない。
当業者は少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aの部分的な脱水素および/または酸化脱水素を公知の方法で、プロパンの場合に関してはたとえばDE−A19837517、DE−A19837519、DE−A19837520、EP−A117146、DE−A3313573、US−A3,161,670、DE−A10028582、PCT/EP/01/06708、EP−A328280、EP−A193310、EP−A372972およびUS−A4,849,538に記載されているように実施することができる。これらは均一系および/または不均一系触媒による酸化脱水素として、または不均一系触媒による脱水素として実施することができる。これは通常、気相中、高めた温度で実施する。相応する方法で少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aの部分酸化および/またはアンモ酸化を当業者に自体公知の方法で実施することができる。
これは通常、同様に気相中で不均一系触媒による部分酸化および/またはアンモ酸化として実施し、その際、触媒として複合金属酸化物を使用する。具体的な実施態様は同様に前記において部分的な脱水素および/または酸化脱水素に関して引用した従来技術に見られる。
目的生成物として本発明による方法に関して特にアクロレイン、アクリル酸、メタクロレイン、メタクリル酸、無水マレイン酸、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、ビニルオキシラン、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドが興味深いものである。
生成物混合物Bからのその分離は、後処理帯域C中で同様に当業者に自体公知の方法で行うことができる。このことに関するさらなる詳細は同様に、前記において部分的な脱水素および/または酸化脱水素に関して引用した従来技術に見ることができる。
有利には本発明による方法の場合、反応帯域A中で実質的にそのつどパラフィン系炭化水素Aのみを脱水素および/または酸化脱水素する。これは特に、このために実質的に他のパラフィン系炭化水素を含有していない粗製パラフィン系炭化水素Aを使用する場合に可能である。
本発明による方法のいくつかの特別な実施態様を、プロパンから出発する本発明によるアクロレインおよび/またはアクリル酸の製造の例に基づいて以下で詳細に説明する。これらの方法は同様にこの明細書中で挙げられている本発明による方法に転用し、かつ適用することができる。
プロパンの酸化脱水素の場合、気相中で分子酸素を用いてプロパンの均一系および/または不均一系触媒によるプロパンからプロペンへの酸化脱水素として実施することができる。この場合、分子酸素の供給源として空気、純粋な分子酸素または分子酸素が富化された空気を使用することができる。
反応帯域Aを均一な酸化脱水素として実施する場合、これは原則としてたとえば刊行物US−A3,798,283、CN−A1105352、Applied Catalysis, 70(2) 1991、第175〜187頁、Catalysis Today 13, 1992, 第673〜678頁および特許出願DE−19622331に記載されているように実施することができる。有利な酸素源は空気である。均一な酸化脱水素の温度は有利には300〜700℃の範囲、好ましくは400〜600℃の範囲、特に有利には400〜500℃の範囲で選択する。作業圧力は0.5〜100バール、特に1〜10バールであってよい。滞留時間は通常、0.1秒または0.5〜20秒、有利には0.1秒または0.5〜5秒である。
反応器としてたとえば管型反応器または管束反応器、たとえば熱媒体として煙道ガスを使用する向流管型反応器または熱媒体として塩溶融物を使用する管束反応器を使用することができる。原料混合物中のプロパン対酸素の比は有利には0.5:1〜40:1、特に1:1〜6:1であり、より有利には2:1〜5:1である。原料混合物は別の、ほぼ不活性の成分、たとえば水、二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、希ガスおよび/またはプロペンを含んでいてもよく、その際、これは返送される成分であってもよい。プロパンの脱水素を不均一系触媒による酸化脱水素として実施する場合、これは原則としてたとえば文献US−A4788371、CN−A1073893、Catalysis Letters 23(1994)、第103〜106頁、W. Zhang, Gaodeng Xuexiao Huaxue Xuebao, 14(1993), 566、Z. Huang, Shiyou Huagong, 21(1992) 592、WO97/36849、DE−A19753817、US−A3862256、US−A3887631、DE−A19530454、US−A4341664、J. of Catalysis 167, 560-569 (1997)、J. of Catalysis 167, 550-559 (1997)、Topics in Catalysis 3(1996)、第265〜275頁、US−A5086032、Catalysis Letters 10(1991)、第181〜192頁、Ind. Eng. Chem. Res. 1996, 35、第14〜18頁、US−A4255284、Applied Catalysis A: General, 100 (1993)、第111〜130頁、J. of Catalysis 148、第56〜67頁(1994)、V. Cortes CorberanおよびS. Vic Bellon(編)、New Developments in Selective Oxidation II, 1994、Elsevier Science B. V.、第305〜313頁、3rd World Congress on Oxidation Catalysis, R. K. Grasselli, S. T. Oyama, A. M. GaffneyおよびJ. E. Lyons(編)、1997、Elsevier Science B. V.、第375頁以降に記載されているように実施することができる。その際、酸素源として空気を使用することもできる。しかしこの場合酸素源はしばしば分子酸素を少なくとも90モル%およびさらに有利には酸素を95モル%含有する。
不均一系触媒による酸化脱水素のために適切な触媒に関して特別な制限はない。プロパンをプロペンへと酸化することができる、この分野で当業者に公知の全ての酸化脱水素触媒が適切である。特に前記の文献に記載されている全ての酸化脱水素触媒を使用することができる。適切な触媒はたとえば酸化脱水素触媒、MoVNb酸化物もしくはバナジルピロリン酸塩であり、そのつど助触媒を含有していてもよい。有利な酸化脱水素触媒のための1例は実質的な成分としてMo、V、Te、OおよびXを含有する混合金属酸化物であり、この場合、Xはニオブ、タンタル、タングステン、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、白金、アンチモン、ビスマス、ホウ素、インジウムおよびセリウムから選択される少なくとも1つの元素である。さらに特に好適な酸化脱水素触媒はDE−A−19753817の複合金属酸化物組成物もしくは複合金属触媒Aであり、この場合、前記の文献に有利であるとして挙げられている複合金属酸化物組成物もしくは触媒Aは特に有利である。このことは、活性組成物として特に一般式IV
Mo1−b (IV)
[式中、
=Co、Ni、Mg、Zn、Mnおよび/またはCuであり、
=W、V、Te、Nb、P、Cr、Fe、Sb、Ce、Snおよび/またはLaであり、
a=0.5〜1.5であり、
b=0〜0.5であり、ならびに
x=(IV)中の酸素以外の元素の原子価および頻度により決定される数である]の複合金属酸化物組成物(IV)が考えられることを意味する。
原則として適切な活性組成物(IV)は、該組成物の元素成分の適切な供給源からできる限り均一な、有利には微粒子状の、その化学量論に相応する組成を有する乾燥混合物を製造し、かつ該混合物を450〜1000℃の温度でか焼することにより容易な方法で製造することができる。複合金属酸化物活性組成物(IV)の元素成分のための供給源として、すでに酸化物である化合物および/または少なくとも酸素の存在下で加熱することにより酸化物に変換することができる化合物が考えられる。これは特にハロゲン化物、硝酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、アミン錯塩、アンモニウム塩および/または水酸化物である。複合金属酸化物組成物(IV)を製造するための出発化合物の均一な混合は乾燥した形で、たとえば微粒子状の粉末として、または湿った形で、たとえば溶剤として水を用いて行うことができる。複合金属酸化物組成物(IV)は粉末形でも特定の触媒形状に成形して使用することもでき、その際、成形は最終的なか焼の前または後に行うことができる。完全触媒を使用することができる。あるいはまた粉末形の活性組成物もしくは前駆組成物の形状付与は予め成形した不活性の触媒担体上に施与することによっても行うことができる。この場合、担体材料として通例の多孔質もしくは非多孔質の酸化アルミニウム、二酸化珪素、二酸化トリウム、二酸化ジルコニウム、炭化ケイ素またはケイ酸塩を使用することができ、その際、担体は規則的または不規則に成形されていてよい。
不均一系触媒によるプロパンの酸化脱水素のために反応温度は有利には200〜600℃、特に250〜500℃の範囲、特に有利には350〜440℃の範囲である。作業圧力は有利には0.5〜10バール、特に1〜10バール、特に有利には1〜5バールである。1バールを超える作業圧力、たとえば1.5〜10バールが特に有利であることが判明した。通常、不均一系触媒によるプロパンの酸化脱水素は触媒固定床を用いて行う。触媒床は有利には、たとえばEP−A−0700893およびEP−A−0700714ならびにこれらの刊行物中に引用されている文献に記載されているように、管束反応器の管中に堆積させる。触媒堆積物中の反応ガス混合物の平均滞留時間は有利には0.5〜20秒である。プロパン対酸素の比は所望の反応率および触媒の選択率によって変化し、有利には0.5:1〜40:1、特に1:1〜6:1、特に有利には2:1〜5:1の範囲である。通常、プロペン選択率はプロパン反応率の上昇と共に低下する。従って有利にはプロパンからプロペンへの反応は、高い選択率でプロパンからプロペンへの比較的低い選択率が達成されるように実施する。特に有利にはプロパンの反応率は5〜40モル%の範囲であり、しばしば10〜30モル%の範囲である。この場合、「プロパン反応率」の概念は、1回の通過の際に反応する供給されるプロパンの割合を意味する。通例、プロパン形成の選択率は50〜98モル%、より有利には80〜98モル%であり、その際、「選択率」の概念は、反応したプロパン1モルあたりに生じるプロペンのモルをモルパーセントで記載したものを意味する。
通常、酸化によるプロパンの脱水素の際に使用される原料混合物は、プロパンを(原料混合物100モル%に対して)5〜95モル%含有する。プロパンおよび酸素以外に、不均一系触媒による酸化脱水素のための原料混合物はさらに特に不活性の成分、たとえば二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、希ガスおよび/またはプロペンを含有していてもよい。不均一系酸化脱水素は希釈剤、たとえば水蒸気の存在下で実施することもできる。
それぞれの任意の反応器の連続は、当業者に公知のプロパンの均一系酸化脱水素または不均一系触媒による酸化脱水素を実施するために使用することができる。たとえば酸化脱水素は単一の反応器中で、または反応器の間で場合により酸素が導入される2つ以上の反応器からなるカスケード中で実施することができる。均一系触媒および不均一系触媒による酸化脱水素を相互に組み合わせて実施することができる。
可能な成分としてプロパン酸化脱水素の生成物混合物はたとえば次の成分を含有していてもよい:プロペン、プロパン、二酸化炭素、一酸化炭素、水、窒素、酸素、エタン、エテン、メタン、アクロレイン、アクリル酸、エチレンオキシド、ブタン、酢酸、ホルムアルデヒド、、ギ酸、プロピレンオキシドおよびブテン。一般にプロパン酸化脱水素の際に得られる生成物混合物は、プロペン5〜10モル%、一酸化炭素1〜2モル%、二酸化炭素1〜3モル%、水4〜10モル%、窒素0〜1モル%、アクロレイン0.1〜0.5モル%、アクリル酸0〜1モル%、酢酸0.05〜0.2モル%、ホルムアルデヒド0.01〜0.05モル%、酸素1〜5モル%、別の上記の成分0.1〜1.0モル%ならびに残分として実質的にプロパンを、そのつど生成物混合物100モル%に対して含有している。
一般に反応帯域A中のプロパン脱水素はほぼ酸素の除外下でたとえばDE−A3313573に記載されているか、または以下のような方法で不均一系触媒によるプロパンの脱水素としても実施することができる。
不均一系触媒による脱水素反応は体積を増加しながら進行するので、反応率は生成物の分圧を低下させることにより向上することができる。これは容易な方法で、たとえば減圧下での脱水素により、および/またはほぼ不活性希釈ガス、たとえば脱水素反応に関して通常不活性ガスである水蒸気を添加混合することにより達成することができる。水蒸気による希釈はさらなる利点として通常、使用される触媒のコークス化の低減を条件付ける。というのも、水蒸気が石炭ガス化の原理に従って形成されたコークスと反応するからである。さらに水蒸気は希釈ガスとして以下の酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域B(この明細書中では略称として反応帯域Bともよぶ)中で併用することもできる。しかしまた水蒸気は容易な方法で部分的に、または完全に生成物混合物Aから分離(たとえば凝縮により)することもでき、このことにより、その際に得られる生成物混合物A′を反応帯域B中でさらに使用する際に、希釈ガスNの割合を高める可能性が開かれる。不均一系触媒によるプロパンの脱水素のために適切な別の希釈剤はたとえばCO、メタン、エタン、CO、窒素および希ガス、たとえばHe、NeおよびArである。全ての前記の希釈剤は単独で、または種々の混合物の形で併用することができる。前記の希釈剤が通常、反応帯域B中で適切な希釈剤であることが有利である。一般にそれぞれの段階で不活性な挙動の(つまり、5モル%未満まで、有利には3モル%未満まで、およびさらに有利には1モル%未満まで化学的に変化する)希釈剤が有利である。原則として不均一系触媒によるプロパンの脱水素のために従来技術において公知の全ての脱水素触媒が考えられる。これらは大きく2つの群に分けることができる。つまり酸化物の性質を有するもの(たとえば酸化クロムおよび/または酸化アルミニウム)と、少なくとも1種の通常は酸化物の担体上に析出した、通常比較的高貴な金属(たとえば白金)からなる。
従って特にWO99/46039、US−A4788371、EP−A−0705136、WO99/29420、US−A4220091、US−A5430220、US−A5877369、EP−A−0117146、DE−A19937196、DE−A19937105ならびにDE−A19937107中で推奨されている全ての脱水素触媒を使用することができる。特にDE−A19937107の例1、例2、例3および例4に記載されている触媒を使用する。
これは二酸化ジルコニウム10〜99.9質量%、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素および/または二酸化チタン0〜60質量%および元素の周期系の第1もしくは第2主族の少なくとも1種の元素、第3副族の元素、第8副族の元素、ランタンおよび/またはスズ0.1〜10質量%を含有するが、ただしその際、質量パーセントの合計は100質量%である。
不均一系触媒によるプロパンの脱水素を実施するために原則として従来技術において公知の全ての反応器タイプおよび変法が考えられる。このようなプロセス変法の記載はたとえば脱水素触媒に関して引用された従来技術の全ての刊行物を含む。
本発明により適切な脱水素法の比較的詳細な記載は、Catalytica (R) Studies Division、酸化脱水素および代替的な脱水素プロセス、研究番号4192OD、1993年、Ferguson Drive, Mountain View, California、94043−5275、U.S.A.も含む。
不均一系触媒によるプロパンの部分的な脱水素にとって特徴的なことは、該反応が吸熱的に進行することである。このことは、必要とされる反応温度を調整するために必要な熱(エネルギー)を反応ガス出発混合物に不均一系触媒による脱水素の前および/またはその過程で添加しなくてはならないことを意味する。
さらにプロパンの不均一系触媒による脱水素に関して特に、必要とされる高い反応温度に基づいて、炭素を含む高沸点の高分子有機化合物が少量形成され、これが触媒表面上に析出し、かつこのことにより失活することが一般的である。この不利な随伴現象を最小化するために、不均一系触媒による脱水素を高めた温度で触媒表面を介して案内すべきプロパン含有反応ガス混合物を水素により希釈することができる。析出する炭素をこうして与えられた条件下で石炭ガス化の原理により部分的に、または完全に除外する。
析出した炭素化合物を排除するための別の可能性は、脱水素触媒に時折、酸素を含有する気体を高温で貫流させ、かつこのことにより析出する炭素をいわば燃焼させることである。しかし炭素堆積物の形成の十分な抑制は、不均一系触媒により脱水素されるプロパンに、高めた温度で脱水素触媒を介して案内する前に、分子酸素を添加することによっても可能である。
当然のことながら、不均一系触媒により脱水素すべきプロパンに水蒸気および分子水素を混合物として添加する可能性も存在する。不均一系触媒によるプロパンの脱水素のための分子水素の添加は副生成物としての不所望のアレンおよびアセチレンの形成も低減する。
不均一系触媒によるプロパンの脱水素のために適切な反応器の形は固定床管型反応器または管束反応器である。これはつまり、脱水素触媒が固定床として反応管の束中に存在することを意味する。反応管は、反応管を包囲する空間でガス、たとえば炭化水素、たとえばメタンを燃焼させることにより加熱することができる。この接触型管加熱の直接的な形を単に固定床堆積物の最初の約20〜30%に適用し、かつ残りの堆積物長さを燃焼部分で放出される放射熱により必要とされる反応温度まで加熱することが有利である。この方法でほぼ等温の反応実施が達成可能である。適切な反応管内径は約10〜15cmである。一般的な脱水素管束反応器は反応管を300〜1000有する。反応管内部の温度は、300〜700℃の範囲、有利には400〜700℃の範囲で変動する。有利には反応ガス原料混合物を反応温度に予熱して管型反応器に供給する。しばしば生成物ガス混合物は50〜100℃低い温度で反応管から排出される。前記の方法の範囲でクロムおよび/またはアルミニウムの酸化物をベースとする酸化物脱水素触媒の使用は有利である。しばしば希釈剤は併用せず、原料反応ガスとして純粋なプロパンから出発する。脱水素触媒もまた多くの場合、希釈しないで適用する。
大工業的には複数(たとえば3つ)のこのような管束反応器を並行して運転することができる。その際、本発明によれば場合によりこれらの反応器の2つが脱水素運転状態にあり、その一方で第三の反応器中で触媒装入物を再生し、その際、反応帯域B中での運転は妨げられない。
このような方法はたとえば文献において公知のBASF−Lindeのプロパン−脱水素法において有利である。しかし本発明によれば、このような管束反応器の使用が十分であることが重要である。
このような方法は、Phillips Petroleum社により開発されたいわゆる「蒸気活性リホーミング(steam active reforming)(STAR)法」の場合にも適用することができる(たとえばUS−A4902849、US−A4996387およびUS−A5389342を参照のこと)。脱水素触媒としてSTAR法では有利には担体としての亜鉛(マグネシウム)スピネル上の助触媒を含有する白金を適用する(たとえばUS−A5073662を参照のこと)。BASF−Lindeのプロパン−脱水素法とは異なって、脱水すべきプロパンはSTAR法の場合、水蒸気で希釈される。一般にプロパンに対する水蒸気のモル比は4〜6の範囲である。作業圧力はしばしば3〜8気圧であり、かつ反応温度は有利には480〜620℃を選択する。全反応ガス混合物による一般的な触媒負荷は0.5〜10h−1(LHSV)である。
不均一系触媒によるプロパンの脱水素は移動床中でも実施することができる。たとえば触媒移動床は半径流反応器中に設置されていてもよい。同様に触媒は徐々に上から下へと移動し、その一方で反応ガス混合物は半径方向に流れる。この方法はたとえばいわゆるUOP−Olefix−脱水素法において適用される。反応器はこの方法の場合、ほぼ断熱的に運転されるので、複数の反応器をカスケードとして前後に接続して運転することが有利である(一般には4つまで)。このことにより反応器入口と反応器出口とにおける反応ガス混合物の高い温度差を回避することができ(断熱的な運転法の場合、反応ガス原料混合物が熱媒体として働き、反応温度の低下はその熱単位に依存する)、かつそれにもかかわらず好ましい全反応率が達成される。
触媒床を移動床反応器から排出する場合、これを再生に供給し、かつ引き続き再使用する。脱水素触媒としてこの方法のためにたとえば、実質的に球形の酸化アルミニウム担体上の白金からなる球形の脱水素触媒を使用することができる。UOP−変法の場合、脱水素すべきプロパンに水素を添加して予め触媒が老化することを回避する。作業圧力は一般に2〜5気圧である。プロパンに対する水素の比(モル)は有利には0.1〜1である。反応温度は一般に有利には550〜650℃であり、かつ触媒と反応混合物との接触時間は約2〜6h−1である。
記載した固定床法の場合、触媒形状は同様に球形であってもよいが、しかし円筒形(中空または中実)またはその他の形状であってもよい。
不均一系触媒によるプロパンの脱水素のための別の変法としてProceedings De Witt, Petrochem. Review, Houston, Texas, 1992a, N1は、プロパンが希釈されない移動床中での不均一系触媒によるプロパンの脱水素の可能性を記載している。
この場合、本発明によればたとえば2つの流動床を同時に並行して運転することができ、そのうちの一方は全プロセスに否定的な作用を与えることなく一時的に再生の状態にあってもよい。その際、活性組成物として酸化アルミニウム上の酸化クロムを使用する。作業圧力は一般に1〜1.5気圧であり、かつ脱水素温度は通常550〜600℃である。脱水素のために必要な熱は、脱水素触媒を反応温度へと予熱することにより反応系に導入することができる。作業圧力は規則的に1〜2気圧であり、かつ反応温度は一般に550〜600℃である。前記の脱水素法は文献ではSnamprogetti-Yarsintez法として公知である。
前記の方法の代わりに、不均一系触媒によるプロパン脱水素をほぼ酸素の排除下で、ABB Lummus Crestにより開発された方法により実現することができる(Proceedings De Witt、Petrochm. Review、Houston、Texas、1992年、P1を参照のこと)。
従来記載されていたほぼ酸素の排除下での不均一系触媒によるプロパンの脱水素法に関して30モル%より大きい(通常は60モル%以下)プロパン反応率で運転することが共通している(1回の反応帯域の通過に対して)。本発明によれば、5モル%以上〜30モル%以下または25モル%以下のプロパン反応率を達成すれば十分であることが有利である。これはつまり不均一系触媒によるプロパン脱水素は10〜20モル%のプロパン反応率でも運転することができることを意味する(反応率は1回の反応帯域通過に関する)。従ってこれは、その後の反応帯域B中の未反応のプロパンの残留量が希釈ガスとして作用し、かつ後にほぼ損失なく反応帯域に返送されうることに起因する。
前記のプロパン反応率を実現するために、不均一系触媒によるプロパン脱水素を0.3〜3気圧の作業圧力で実施することが有利である。さらに、不均一系触媒により脱水素すべきプロパンを水蒸気で希釈することが有利である。従って水の熱容量は一方では脱水素の吸熱の作用の一部を均衡にし、かつ他方では水蒸気による希釈がエダクトおよび生成物の分圧を低減し、このことは脱水素の平衡状態に有利な作用をもたらす。さらに水蒸気の併用は、すでに記載したように、脱水素触媒の寿命に有利に影響を与える。必要に応じてさらなる成分として分子水素を添加することもできる。この場合、プロパンに対する分子水素のモル比は通常5以下である。従ってプロパンに対する水蒸気のモル比は、0以上〜30、有利には0.1〜2および好ましくは0.5〜1の比較的わずかなプロパン反応率であってよい。反応ガスが反応器を1回通過する際に、単に比較的低い熱量を消費し、かつ反応器を1回通過する際に反応率を達成するために、比較的低い反応温度で十分であることが、低いプロパン反応率を有する方法のために有利であることが判明した。
従って比較的低いプロパン反応率によるプロパン脱水素は(ほぼ)断熱的に実施することが有利でありうる。このことはつまり、反応ガス出口混合物は通常、まず500〜700℃(もしくは550〜650℃)に加熱(たとえば周囲の壁の直接加熱により)する。次いで通常は、触媒床を断熱的に1回通過すれば、所望の反応率を達成するために十分であり、その際、反応ガス混合物は約30℃〜200℃(反応率に応じて)冷却される。熱媒体としての水蒸気の存在は、断熱的な運転の観点からも著しく有利である。低い反応温度により、使用される触媒床の比較的長い寿命が可能である。
原則として比較的低いプロパン反応率での不均一系触媒によるプロパン脱水素は、断熱的に運転しようと、等温で運転しようと、固定床反応器中でも、移動床もしくは流動床反応器中でも実現可能である。
本発明による方法の場合、その実現にとって顕著なことは、特に断熱的な運転では、反応ガス混合物が軸方向および/または半径方向に貫流する固定床反応器として単独の直立炉反応器が十分であることである。
最も簡単な場合には、これは単一の閉鎖された反応体積、たとえばその内径が0.1〜10m、場合により0.5〜5mであり、かつその中で触媒床が担体装置(たとえばグリッド)上に設置されている容器である。この場合、断熱的な運転で断熱されている触媒を装入した反応体積に、プロパンを含有する熱い反応ガスを軸方向で貫流させる。その際、触媒形状は球形であってもリング形であっても、または押出成形体であってもよい。この場合、反応体積は極めてコストのかかる装置によって実現されているので、特に低い圧力損失を有する全ての触媒形状が有利である。これは特に大きな中空体積を生じるか、または構造化されて構成された触媒形状、たとえばモノリスまたはハニカムである。プロパンを含有する反応ガスの半径方向の流れを実現するために、反応器はたとえばジャケット中に存在し、一方が他方の中で同軸に設置された、2つの円筒形のグリッドからなり、かつ触媒堆積物が環状のギャップに配置されていてよい。断熱的な場合では、金属ジャケットはふたたび断熱されている。
1回の通過で比較的わずかなプロパン反応率を有する不均一系触媒によるプロパン脱水素のための触媒装入物として特にDE−A19937107に開示されている、特に例として開示されている全ての触媒が適切である。
比較的長い運転時間の後、前記の触媒はたとえば容易な方法で、300〜600℃、しばしば400〜500℃の温度でまず第一の再生段階で窒素により希釈された空気を触媒床に導通することにより再生可能である。この場合、再生ガスによる触媒負荷はたとえば50〜10000h−1であり、かつ再生ガスの酸素含有率は0.5〜20体積%であってよい。
その後の別の再生段階で、その他は同一の再生条件下に再生ガスとして空気を使用することができる。適用技術的に有利には、触媒をその再生前に不活性ガス(たとえばN)によりパージすることが推奨される。
引き続き、なお純粋な分子水素により、または不活性ガスにより希釈された分子水素(水素含有率は1体積%以上である)により、その他は同一の条件下で再生することが通常は推奨される。
比較的低いプロパン反応率(30モル%以下)を有する不均一系触媒によるプロパン脱水素は、全ての場合において、同一の触媒負荷(反応ガス全ておよび反応ガス中に含有されているプロパンの両方に関して)において、たとえば高いプロパン反応率(>30モル%)を有する変法と同様に運転することができる。反応ガスによるこの負荷はたとえば100〜10000h−1であり、しばしば100〜3000h−1である、つまりむしろ約100〜2000h−1であってよい。
特に有利な方法では、不均一系触媒によるプロパン脱水素は、棚段反応器中、比較的低いプロパン反応率で実現することができる。
該反応器は空間的に連続して1つ以上の脱水素を触媒する触媒床を有する。触媒床の数は1〜20、有利には2〜8であるか、あるいはまた3〜6であってもよい。触媒床は有利には半径方向または軸方向に連続的に配置されている。適用技術的に有利にはこのような触媒固定床タイプの棚段反応器中で適用する。
最も簡単な場合には触媒固定床を直立炉反応器中で軸方向に、または一方が他方の中で同軸に設置された円筒形のグリッドの環状のギャップ中に配置されている。しかし環状ギャップを断片的に重ねて配置し、かつガスを半径方向で1つのセグメントを通過した後に、その上またはその下に存在する次のセグメントへと案内することも可能である。
有利には反応ガス混合物を触媒床から次の触媒床への途中で、たとえば熱いガスにより加熱される熱交換フィンを通過することにより、または熱い燃焼ガスにより加熱される管を通過させることにより、棚段反応器中で中間的に加熱することができる。
棚段反応器をさらに断熱的に運転する場合、所望のプロパン反応率(30モル%以下)、特にDE−A19937107に記載されている触媒を使用する際に、特に例として挙げられている実施態様の場合、反応ガス混合物を450〜550℃の温度に予熱し、脱水素反応器へ案内し、かつ棚段反応器内でこの温度範囲を維持することで十分である。つまり、全プロパン脱水素は極めて低い温度で実現することができ、このことは2つの再生の間で触媒固定床の寿命に関して特に有利であることが判明した。
さらに有利であるのは、前記の中間的な加熱を直接的な方法で実施することである(自熱式運転法)。このために反応ガス混合物にすでに第一の触媒床の貫流の前、および/またはその後の触媒床の間で限定的な範囲で酸素を添加する。使用される脱水素触媒に応じて反応ガス混合物中に含有されている炭化水素、場合によりすでに触媒表面上で析出する炭素もしくは炭素に類似した化合物、および/または不均一系触媒によるプロパン脱水素の過程で形成される、および/または反応ガス混合物に添加される水素の限定的な燃焼を生じる(これは適用技術的に、棚段反応器中に触媒が充てんされている触媒床を装入し、これが特に(選択的に)水素(および/または炭化水素)の燃焼を触媒する(このような触媒としてたとえば文献US−A4788371、US−A4886928、US−A5430209、US−A5530171、US−A5527979およびUS−A5563314の触媒が考えられる;たとえばこのような触媒床が脱水素触媒を含有する床と交互に棚段反応器中に設置されていてもよい)有利でありうる)。その際に放出される反応熱により、ほぼ自熱式な方法で不均一系触媒によるプロパンの脱水素をほぼ等温で運転する方法が可能である。触媒床中で反応ガスの滞留時間を高く選択すると、プロパン脱水素は低下するか、またはほぼ一定の温度で可能であり、このことは特に2つの再生の間での長い寿命を可能にする。
通常、前記の酸素供給は、反応ガス混合物中に含有されているプロパンおよびプロペンの量に対して該混合物の酸素含有率が0.5〜30体積%であるように実施すべきである。この場合、酸素源として純粋な分子酸素または不活性ガス、たとえばCO、CO、N、希ガス、希釈した酸素、特に空気が考えられる。得られる燃焼ガスは通常、さらに希釈作用があり、かつこのことによって不均一系触媒によるプロパン脱水素は促進される。
不均一系触媒によるプロパンの脱水素の等温は、棚段反応器中の触媒床の間の空間に閉じられているが、しかしその充てん前に有利には必ずしも真空にされていない内部構造物(たとえば管形)を設置することによりさらに改善することができる。このような内部構造物はそのつどの触媒床中に設置することができる。この内部構造物は適切な固体または液体を含有し、これは特定の温度を上回ると気化するか、または溶融し、かつその際、熱が消費され、かつこの温度を下回る場所でふたたび凝縮し、かつその際に熱を放出する。
反応ガス原料混合物を不均一系触媒によるプロパン脱水素のために必要とされる反応温度に加熱する可能性は、その中に含有されているプロパンおよび/またはHの一部を分子酸素により燃焼(たとえば適切な特殊な作用を有する燃焼触媒を用いて、たとえば単に通過させるか、かつ/または導通することによって)させ、かつこうして放出された燃焼熱により所望の反応温度へ加熱することにもある。得られる燃焼生成物、たとえばCO、HOならびに燃焼のために必要な分子酸素に場合により付随するNは有利には不活性希釈ガスを形成する。
不均一系触媒によるプロパン脱水素の範囲で形成される生成物ガス混合物Aは通常、プロパン、プロペン、分子水素、N、HO、メタン、エタン、エチレン、COおよびCOを含有する。通常、0.3〜10気圧の圧力で存在し、かつしばしば400〜500℃、有利な場合には450〜500℃の温度を有する。
EP−A117146、DE−A3313573およびUS−A3161670は、不均一系触媒によるプロパン脱水素において形成される生成物ガス混合物Aをそのままで反応帯域Bの装入のために使用することを推奨している一方で、DE−A10028582は生成物ガス混合物Aから該ガスをさらに使用する前に反応帯域Bの装入のために少なくとも不均一系触媒によるプロパン脱水素の際に形成される水素の部分量を分離することを推奨している。
これはたとえば、生成物ガス混合物Aを、場合により予め間接的な熱交換器中で冷却した後に(有利にはその際、除去される熱を本発明による方法のために必要なフィードガスの加熱のために使用する)、通常は管の形状の、分子水素のみを透過する膜に通過させることにより行うことができる。こうして分離した分子水素を必要に応じて部分的に不均一系触媒によるプロパンの脱水素に返送するか、またはその他の使用のために供給することができる。最も簡単な場合には燃料電池中で燃焼させることができる。
あるいは部分的または完全な水素の分離を部分的な凝縮、吸着および/または精留(有利には加圧下で)により実施することもできる。生成物ガス混合物Aからの分子水素の部分的な、または完全な分離は、本発明による方法の場合、分子酸素と共に選択的に(たとえば不均一系触媒による)これを燃焼することによっても実施することができる。その際に形成される反応水は部分的に、または完全に分離するか、またはガス混合物中に放置することができる、というのも、これは反応帯域B中で不活性希釈ガスとして機能することができるからである。たとえばUS−A4788371、US−A4886928、US−A5430209、US−A5530171、US−A5527979およびUS−A5563314はこのことに関して適切な触媒を開示している。
分子水素の選択的な燃焼はすでに不均一系触媒による脱水素の間にも、たとえばEP−A832056が記載しているような、付加的に添加した還元可能な金属酸化物の脱水素触媒を用いた酸化によりほぼ現場で行うことができる。
本発明によれば不均一系触媒による脱水素の範囲で形成される分子水素の少なくとも10モル%、または少なくとも25モル%、しばしば少なくとも35モル%、または少なくとも50モル%、さらに少なくとも75モル%およびしばしば全量を分離し、その後、残留する生成物ガス混合物A′を反応帯域Bに装入するために使用することができる。必要に応じて生成物ガス混合物Aをそのさらなる加工の前に反応帯域B中で場合により含有される水も分離することができる(たとえば凝縮)。分子水素の分離の範囲で必要に応じてその他の、プロパンおよびプロピレンとは異なる生成物ガス混合物Aの成分の分離を実施することができることは自明である。
実質的にプロパンおよびプロペンとは異なる生成物ガス混合物Aの全ての成分を分離する簡単な可能性は、有利には冷却した(有利には10〜70℃の温度)生成物混合物Aをたとえば0.1〜50気圧の圧力および0〜100℃の温度で、その中でプロパンおよびプロペンが有利に吸収される(有利には高沸点)有機溶剤(有利には疎水性)と接触させる(たとえば単なる導通により)。その後の脱着、精留および/または反応帯域Bに関して不活性に挙動するおよび/またはこの反応帯域中で反応体として必要なガス(たとえば空気)によるストリッピングにより、混合物中のプロパンおよびプロペンを比較的純粋な形で回収し、かつ反応帯域Bの装入のために使用する。分子水素を含有する吸収からの排ガスを、たとえばふたたび膜により分離し、かつ次いで分離した水素を必要に応じて不均一系触媒によるプロパンの脱水素の際に併用することができる。
特に前記の分離は、不均一系触媒によるプロパン脱水素のために純粋なプロパンを使用する必要がないことのための良好な基礎となっている。むしろ使用されるプロパンは50体積%までその他のガス、たとえばエタン、メタン、エチレン、ブタン、ブテン、アセチレン、HS、SO、ペンタンなどを含有していてもよく、これらの副生成物の大部分は記載した分離工程の範囲で一緒に分離される。吸収による、記載した分離工程の代替法として圧力変更による吸収が考えられる。有利には使用される粗製プロパンは少なくとも60体積%、有利には少なくとも70体積%、好ましくは少なくとも80体積%、特に有利には少なくとも90体積%およびとりわけ有利には少なくとも95体積%のプロパンを含有する。特に不均一系触媒によるプロパンの脱水素はプロパン、プロペンおよび酸化段階に由来する循環ガスからなる混合物を使用することもできる。
前記の分離のための吸収剤として、基本的にプロパンおよびプロペンを吸収することができる全ての吸収剤が適切である。吸収剤は有利に好ましくは疎水性および/または高沸点の有機溶剤である。有利にはこの溶剤は少なくとも120℃(1気圧の標準圧力で)、有利には少なくとも180℃、好ましくは200〜350℃、特に250〜300℃、さらに有利には260〜290℃の沸点を有する。有利には引火点(1気圧の標準圧力で)は110℃を超える。一般に吸収剤として比較的無極性の有機溶剤、たとえば有利には外部に作用する極性基を有していない脂肪族炭化水素、あるいはまた芳香族炭化水素が適切である。一般に吸収剤はできる限り高いプロパンおよびプロペンのための溶解度と同時にできる限り高い沸点を有していることが所望される。たとえば脂肪族炭化水素、たとえばC〜C20−アルカンまたはC〜C20−アルケン、または芳香族炭化水素、たとえばパラフィン蒸留からの中油フラクションまたはO原子にかさ高な基を有するエーテル、またはこれらの混合物が吸収剤として挙げられ、その際、これらに極性溶剤、たとえばDE−A4308087中に開示されている1,2−ジメチルフタレートを添加することができる。さらに1〜8個の炭素原子を有する直鎖状のアルカノールと、安息香酸およびフタル酸とのエステル、たとえば安息香酸−n−ブチルエステル、安息香酸メチルエステル、安息香酸エチルエステル、フタル酸ジメチルエステル、フタル酸ジエチルエステル、ならびにいわゆる伝熱油、たとえばジフェニル、ジフェニルエーテルおよびジフェニルとジフェニルエーテルまたはその塩素誘導体からなる混合物およびトリアリールアルケン、たとえば4−メチル−4′−ベンジル−ジフェニルメタンおよびその異性体である2−メチル−2′−ベンジル−ジフェニル−メタン、2−メチル−4′−ベンジルジフェニルメタンおよび4−メチル−2′−ベンジル−ジフェニルメタンおよびこれらの異性体の混合物が適切である。適切な吸収剤はジフェニルおよびジフェニルエーテルからなる溶剤混合物、有利には共沸蒸留組成物、特に約25質量%のジフェニル(ビフェニル)および約75質量%のジフェニルエーテルからなるもの、たとえは市販のジフィールである。しばしばこの溶剤混合物はジメチルフタレートのような溶剤が全溶剤混合物に対して0.1〜25質量%の量で添加されている。特に適切な吸収剤はオクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカンおよびオクタデカンであり、その際、特にテトラデカンが特に好適であることが判明した。使用される吸収剤が一方では上記の沸点を満足し、他方ではしかし同時に高すぎる分子量を有していない場合に有利である。有利には吸収剤の分子量は300g/モルである。DE−A3313573に記載されている、8〜6個の炭素原子を有するパラフィン油もまた適切である。適切な市販品の例は、Haltermann社から市販されている製品、たとえばHalpasole i、たとえばHalpasol250/340 iおよびHalpasol250/275 i、ならびに商品名PKWFおよびPrintosolの印刷インク油である。
吸収の実施に特別な制限はない。当業者に通例の全ての方法および条件を使用することができる。有利にはガス混合物を1〜50バールの圧力で、有利には2〜20バールの圧力で、より有利には5〜10バールの圧力で、および0〜100℃、特に30〜50℃の温度で吸収剤と接触させる。吸収はカラム中でも急冷装置中でも実施することができる。その際、並流または向流で作業することができる。適切な吸収塔はたとえば棚段塔(泡鐘トレーおよび/または多孔板トレー)、構造化された充填体(たとえば100〜500m/mの比表面積を有するシート状の金属充填体、たとえばMellapak (R) 250Y)を有する塔および充填塔(たとえばラッシヒリングを充てんした塔)である。しかしまた細流床および噴霧塔、グラファイトブロック吸収塔、表面吸収塔、たとえば厚膜−および薄膜吸収塔ならびにプレートスクラバー、交差膜(cross film)スクラバーおよび回転スクラバーを使用することもできる。さらに、内部構造物を有しているか、または有していないバブル塔中で吸収を実施することができることも有利でありうる。
吸収剤によるプロパンおよびプロペンの分離は、ストリッピング、放圧気化(フラッシュ)および/または蒸留により行うことができる。
吸収剤からのプロパンおよびプロペンの分離は有利にはストリッピングおよび/または脱着により行う。脱着は通常、圧力および/または温度の変更により、有利には0.1〜10バール、特に1〜5バール、より有利には1〜3バールの圧力で、および0〜200℃、特に20〜100℃、より有利には30〜50℃の温度で実施することができる。ストリッピングのための適切なガスはたとえば水蒸気、しかし有利には特に酸素−/窒素−混合物、たとえば空気である。酸素含有率が10体積%を超える空気または酸素と窒素との混合物を使用する場合、ストリッピングプロセスの前またはその間に、爆発範囲を低減するガスを添加することが有意義であり得る。このために20℃で29J/モル・Kを超える比熱容量を有するガス、たとえばメタン、エタン、プロパン、プロペン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ベンゼン、メタノール、エタノール、ならびにアンモニア、二酸化炭素および水が特に適切である。ストリッピングのために特に内部構造物を有するか、または有していないバブル塔が特に適切である。
吸収剤からのプロパンおよびプロペンの分離は蒸留により行うこともでき、その際、当業者に通例の充てん体または相応する内部構造物を有する塔を使用することができる。蒸留の際の有利な条件は圧力0.01〜5バール、特に0.1〜4バール、さらに有利には1〜3バールおよび温度(塔底で)50〜300℃、特に150〜250℃である。
ストリッピングにより吸収剤から得られる生成物ガス混合物A′は、その使用前に反応帯域Bへ装入するために、たとえば一緒にストリッピングされる吸収剤の損失を低減し、かつ反応帯域Bをこうして同時に吸収剤から保護するためにさらに別の方法段階に供給することができる。吸収剤のこのような分離は当業者に公知の全ての方法工程により行うことができる。このような分離の、本発明による方法の範囲で有利な実施態様は、たとえば水を用いたストリッピング装置からの出口流の急冷である。この場合、吸収剤はこの負荷された出口流から水と共に洗い流される。この洗浄または急冷はたとえば脱着塔の塔頂の液体捕集トレー上で水の向流噴霧により、または分離装置中で行うことができる。
分離効果を促進するために、急冷室中に精留、吸収および脱着から当業者に公知の急冷表面を拡大する内部構造物を設置する。
水はその限りで有利な洗浄剤である。というのも通常は、その後の反応帯域B中で妨げにならないからである。水によりプロパンおよびプロペンが負荷された出口流から吸収剤を洗い出した後、水/吸収剤混合物を相分離Dに供給し、かつ処理した出口流を生成物ガス混合物A′として反応帯域Bに供給することができる。
−不含のストリッピングされた吸収剤も、相分離で回収された吸収剤も、吸収の目的のために再使用することができる。
生成物ガス混合物Aまたは該生成物から得られる生成物ガス混合物A′を自体公知の方法で不均一触媒によるプロペンからアクロレインおよび/またはアクリル酸への気相酸化に装入ガス混合物A″を装入するために使用することができる。その際、酸化剤として純粋な分子酸素、空気または酸素により富化された空気を添加することができる。
しばしば本発明による方法の場合、装入ガス混合物A″の組成は生成物ガス混合物A′の併用下で、以下のモル比が満足されるように調整する:
プロパン:プロペン:N:O:HO:その他
=0.5〜20:1:0.1〜40:0.1〜10:0〜20:0〜1。
有利には前記のモル比は本発明によれば、
=2〜10:1:0.5〜20:0.5〜5:0.01〜10:0〜1。
有利には前記のモル比は本発明によれば
=3〜6:1:1〜10:1〜3:0.1〜2:0〜0.5である。
原則として不均一系触媒によるプロピレンからアクリル酸への気相部分酸化は反応座標に沿って2つの連続する工程で進行し、そのうち第一の工程はアクロレインを生じ、かつ第二の工程はアクロレインからアクリル酸を生じる。
時間的に連続する2つの工程でのこの反応の進行は、自体公知の方法で、本発明による方法の反応帯域Bを2つの連続的に配置された酸化帯域において実施し、その際、使用される酸化触媒の両方の酸化帯域のそれぞれは最適な方法で適合させることができるという可能性を開く。従って第一の酸化帯域(プロピレン→アクロレイン)のためには通常、元素の組合せMo−Bi−Feを含有する複合金属酸化物をベースとする触媒が有利であり、その一方で第二の酸化帯域(アクロレイン→アクリル酸)のためには通常、元素の組合せMo−Vを含有する複合金属酸化物をベースとする触媒が有利である。
両方の酸化帯域のための相応する複合金属酸化物触媒はすでに多数が記載されており、かつ当業者に周知である。たとえばEP−A253409は第5頁において相応するUS特許を参照している。
DE−A4431957およびDE−A4431949もまた、両方の酸化段階のための有利な触媒を開示している。これは特に前記の2つの文献中の一般式Iの触媒に該当する。通常、第一の酸化帯域からの生成物混合物は中間処理を行わずに2つの酸化帯域に移行する。
従って両方の酸化帯域の最も簡単な実現形態は、その中で触媒装入物が個々の触媒管の長さに沿って第一の反応工程の終了と共に相応して変化する管束反応器を形成する。(たとえばEP−A911313、EP−A979813、EP−A990636およびDE−A2830765はこのような、反応帯域Bとして本発明により適切なプロピレン部分酸化を教示している)。この場合、場合により触媒による触媒管の装入は不活性堆積物により中断されている。
しかし有利には両方の酸化帯域は2つの連続的に接続された管束システムにより実現されている。これらは反応器中に存在し、その際、1つの管束から別の管束への移行は触媒管中に存在しない(有利に利用可能な)不活性材料からなる堆積物により形成される。熱媒体は通常、触媒管の周囲を流れる一方で、前記のとおりに配置されている不活性堆積物には到達しない。従って有利には両方の触媒管束は空間的に相互に分離した反応器中に配置されている。その際、通常、両方の管束反応器の間に、場合により行われる、第一の酸化段階から排出される生成物ガス混合物中のアクロレインの後燃焼を低減するために、中間冷却器が存在する。管束反応器の代わりに塩水冷却および/または気化冷却による板形熱交換反応器、たとえばDE−A19929487およびDE−A19952964に記載されているものもまた使用することができる。
第一の酸化帯域の反応温度は通常300〜450℃、有利には320〜390℃である。第二の酸化帯域中の反応温度は通常200〜300℃、しばしば220〜290℃である。反応圧力は両方の酸化帯域において有利には0.5〜5気圧、有利には1〜3気圧である。反応ガスによる酸化触媒の負荷(Nl/l・h)は、両方の酸化帯域においてしばしば1500〜2500h−1もしくは〜4000h−1である。その際、プロペンによる負荷は100〜200Nl/l・h以上である。
原則として両方の酸化帯域は本発明による方法の場合、たとえばDE−A19837517、DE−A19910506、DE−A19910508ならびにDE−A19837519に記載されているように実施することができる。通常、両方の酸化帯域中の外部温度処理は、場合によりマルチゾーン反応器システム中で、自体公知の方法で特別な反応ガス混合物組成ならびに触媒装入物に適合させる。
本発明により必要とされる反応帯域Bのために酸化剤として総じて必要とされる分子酸素は反応帯域Bの装入ガス混合物にその全量で予め添加することができる。しかしまた第一の酸化帯域の後で酸素により補充することができることも当然である。
有利には第一の酸化帯域中で1:1〜3、しばしば1.5〜2のプロピレン:分子酸素のモル比を調整する。第二の酸化帯域中のアクロレイン:分子酸素のモル比(1:0.5〜1.5が有利である)に関して類似の数値が適切である。
両方の酸化帯域中で過剰の分子酸素は通常、気相酸化の動力学に対して有利に作用する。本発明により適用される反応帯域A中での比とは異なり、熱力学的な比率は反応体のモル比によってほぼ影響を受けない。というのも、不均一系触媒によるプロピレンからアクリル酸への気相部分酸化は動力学的に制御されるからである。従って原則としてたとえば第一の酸化帯域中でプロピレンもまた、分子酸素に対してモル過剰で装入することができる。この場合、過剰のプロピレンは実質的に希釈ガスの働きをする。
しかしまた原則として不均一系触媒によるプロピレンからアクロレインへの気相部分酸化は単一の酸化帯域中で実現可能である。この場合、両方の反応工程は両方の反応工程の反応を触媒することができる触媒により装入された酸化反応器中で行われる。酸化帯域中で触媒装入もまた反応座標に沿って連続的に、または急激に変更することができることは自明である。本発明により適用すべき反応帯域Bの実施態様において当然、2つの連続する酸化帯域の形で、第一の酸化帯域から排出される生成物ガス混合物を、該ガスを含有する、第一の酸化帯域中で副生成物として生じる一酸化炭素および水蒸気を必要に応じて第二の酸化帯域へとさらに導通する前に部分的に、または完全に分離することができる。有利には本発明によりこのような分離を必要としない方法を選択する。
生成物混合物AもしくはA′にその使用前に反応帯域Bの装入のために添加される、反応帯域B中で必要な分子酸素のための供給源として、純粋な分子酸素も、不活性ガス、たとえばCO、CO、希ガス、Nおよび/または飽和炭化水素により希釈された分子酸素もまた考慮される。
有利には少なくとも分子酸素の部分的な需要をまかなうために酸素源として空気を使用する。
有利には本発明による方法において、生成物ガス混合物A′をほぼプロパンおよびプロピレンのみからなり(これらとは異なる成分の割合は有利には5体積%以下または2体積%以下)、かつ分子酸素のための供給源としてその後の反応帯域Bのために、もっぱら通常は圧縮され(一般に2〜3バール)、かつその際に加熱(一般に130℃〜180℃)されて添加される空気を使用する。
本発明による方法の範囲で冷たい空気を熱い生成物ガス混合物A′に計量供給することにより直接的な方法で生成物ガス混合物A′の冷却を実施することができる。
アクロレインが目的生成物である場合、有利には反応帯域B中で第二の酸化帯域を適用しない。
本発明により適用される反応帯域Bから排出される生成物ガス混合物Bは通常、ほぼ目的生成物であるアクロレインまたはアクリル酸からなるか、またはアクロレイン、未反応の分子酸素、プロパン、未反応のプロペン、分子窒素、副生成物として生じるか、かつ/または希釈ガスとして併用される水蒸気、副生成物としておよび/または希釈ガスとして併用される一酸化炭素、ならびに少量のその他の低級アルデヒド、低級アルカンカルボン酸(たとえば酢酸、ギ酸およびプロピオン酸)ならびに無水マレイン酸、ベンズアルデヒド、炭化水素およびその他の不活性希釈ガスとの混合物からなる。
目的生成物は生成物ガス混合物Bから自体公知の方法で分離することができる(たとえばアクリル酸の部分的な縮合または水中もしくは高沸点の疎水性有機溶剤へのアクリル酸の吸収により、または水中もしくは低級カルボン酸の水溶液へのアクロレインの吸収ならびに引き続き被吸収物質の後処理により);あるいは生成物ガス混合物Bを分別凝縮することができる;たとえばEP−A117146、DE−A4308087、DE−A4335172、DE−A4436243、DE−A19924532ならびにDE−A19924533を参照のこと)。
未反応のプロピレンおよび/またはアクロレインを場合により同様に分離し、かつ反応帯域Bに返送する。
その他に、アクリル酸およびアクロレインとは異なる、目的生成物の分離後に残留する残留ガスの実質的な成分を、必要に応じて、および使用される脱水素触媒に応じて、それぞれ分離し、かつ/または循環ガス(返送流)としてのプロパンと共に、ここで前記のように脱水素反応に影響を与えるために反応帯域Aへと返送する。しかしまた当然のことながら未反応のプロパンを未反応のプロピレンとの混合物として(返送流として)反応帯域A中に返送することもできる。本発明による方法の連続的な実施態様ではこのようなプロパンからアクリル酸および/またはアクロレインへの連続的な反応を行う。
目的生成物の分離後に残留する残留ガス(これは通常、O、CO、CO、HO、N、希ガスならびにその他の低級アルデヒド、低級アルカンカルボン酸(たとえば酢酸、ギ酸およびプロピオン酸)ならびに無水マレイン酸、ベンズアルデヒドおよび炭化水素を含有する)からのプロパンおよびプロペンの分離は前記のとおり、吸収およびその後の脱着および/またはストリッピング(ならびに吸収剤の再使用)により高沸点の疎水性有機溶剤中で行うことができる。その他の分離の可能性は吸着、精留および部分的な凝縮である。
酸素または酸素を含有する化合物に対して敏感な脱水素触媒を使用する際に、この酸素化物を循環ガスの返送前に段階Aで循環ガスから分離する。このような酸素分離は、脱水素段階Aにおけるプロパンの酸化を回避するために有意義であり得る。DE−A19937107の脱水素触媒は酸素化物(特にDE−Aの例1〜4に記載のもの)に対して敏感ではない。
もう1つの分離の可能性は同様にすでに記載したように分別蒸留である。有利には加圧下に低温で分別蒸留を実施する。適用すべき圧力はたとえば10〜100バールであってよい。
精留塔として充填塔、棚段塔または積み重ねた充填体を有する塔を使用することができる。棚段塔としてデュアル・フロートレー、泡鐘トレーまたはバルブトレーを有するものが適切である。還流比はたとえば1〜10であってよい。その他の分離の可能性はたとえば加圧下での抽出、圧力変更による吸着、加圧下での洗浄および部分的な凝縮である。
当然のことながら本発明によれば、たとえば反応帯域Aの後で副成分の分離が統合されている場合、残留ガスの全量もまた(返送流として)反応帯域Aへと返送することができる。この場合、プロパン、プロペンおよび分子酸素とは異なる種々のガス成分のための出口はもっぱら生成物ガス混合物Aおよび生成物ガス混合物A′の間に存在していてもよい。
当然のことながら、もう1つの出口が目的生成物の分離の後に設置されていてもよい。プロパン脱水素へ返送される循環ガスが一酸化炭素を含有している場合、新鮮なプロパンを補充する前に該ガスを触媒作用によってCOへと燃焼させることができる。その際に放出される反応熱は脱水素温度へ加熱するために適用することができる。
残留ガス中に含有されているCOからCOへの触媒作用による後燃焼は、残留ガスからの炭素酸化物の分離がその循環ガスとしてのプロパン脱水素への返送前に所望される場合に場合により推奨されるが、しかしCOは比較的容易に分離することができる(たとえば塩基性の液体を用いた洗浄により)。
当然、残留ガスの一部を変えずにプロパン脱水素に返送し、かつ混合物中の残留するプロパンおよびプロペンの一部から分離し、かつ同様にプロパン脱水素へおよび/または反応帯域Bへと返送して実施することができる。後者の場合、残留する残留ガスの一部を有利には生成物ガス混合物AまたはA′と合する。
残留ガスの分別蒸留の範囲で、たとえば精留塔の上昇流を有する塔頂部で、プロペンよりも低い沸点を有するこのような成分をほぼ全て分離し、かつ留去することができるように操作線を位置づけることができる。この成分は第一に炭素酸化物COおよびCOならびに未反応の酸素およびエチレンならびにメタンおよびNであってよい。
通常運転で反応帯域Aへと返送されるプロパンを含有する残留ガスを運転停止段階で反応帯域A中で少なくとも部分的に(単一の反応器Aである場合は有利には完全に)、反応帯域Aを介する方法とは別の方法で反応帯域Bへと返送し、かつ同時にプロペンの損失を別の供給源から少なくとも部分的に、および有利には完全に補うことは本発明によれば重要であることが再度確認された。
この場合、この補充も返送も有利には通常運転で反応帯域Aの後で分離装置が統合されている場合には、この補充およびこの返送が運転停止段階の間、この分離装置を通過しなくてはならないように行う。当然のことながらこの補充も、この返送も、分離装置の後方で行うことができる。
しばしば本発明による方法はアクリル酸をプロパンから製造する場合に、生成物ガス混合物B中で異なった反応帯域で合計して供給される分子酸素の少なくとも70モル%、有利には少なくとも80モル%が反応されているように実施する。
この場合、有利には反応帯域Bの第二の酸化帯域中でアクロレイン:分子酸素:水蒸気:プロパン:分子窒素:その他の希釈ガスのモル比1:0.5〜1.5:0.1〜2:0.5〜6:1〜10:0〜5で作業する。
その際、反応帯域Bの第一の酸化帯域中で、DE−A19910506からの一般式IまたはIIまたはIIIに相応する複合金属酸化物触媒を使用する場合、および反応帯域Bの第二の酸化帯域でDE−A19910508からの一般式IまたはI′またはIIに相応する複合金属酸化物触媒を使用する場合に有利である。
この場合、本発明により適切な触媒形状として、第一もしくは第二の酸化帯域のためには、DE−A19910506またはDE−A19910508が推奨しているものが考えられる。
この場合、本発明により適切な触媒形状は第一または第二の酸化帯域に関しては、DE−A19910506またはDE−A19910508が推奨するものが考えられる。
さらにこの場合、反応帯域Bのために推奨される管束反応器は、反応ガスおよび熱媒体(たとえば塩浴)の流れに関して、並流でも向流でも運転することができる。当然のことながら直交流が勝っている場合もありうる。特に有利であるのは熱処理媒体が触媒管の周囲を曲流して案内されることであり、これは反応器の上から見てふたたび反応ガス混合物に対して並流または向流で行うことができる。
通常、反応帯域Aに関して不活性化された内壁を有する反応器を使用する。不活性化はたとえば、脱水素の前に焼結した酸化アルミニウムを内壁に施与することにより行う。しかし不活性化はまた、現場で少量の不活化助剤(たとえば硫化物)を反応ガス混合物に添加することによっても行うことができる。
本発明による方法は、実質的に少なくとも1種のパラフィン炭化水素Aおよび少なくとも1種のパラフィン系炭化水素A′を含有する生成物混合物A′を適用する場合に有利である。当然のことながら副成分の分離のために本発明による方法の場合、パージ流を使用することもできる。
実施例
この明細書に添付された図1は標準運転での本発明による方法を略図で示している。反応帯域Aは反応器Aを1つだけ有する。
この明細書に添付された図2は図1に属する本発明による運転停止段階を示している。その際、符号は次のものを表す:
1=新鮮なパラフィン系炭化水素Aおよび場合によりその他の脱水素および/または酸化脱水素のために使用される原料;
2=反応帯域A(酸化脱水素および/または脱水素のため);
3=パラフィン系炭化水素Aおよびオレフィン系炭化水素A′を含有する生成物ガス混合物A;
4=パラフィン系炭化水素Aおよびオレフィン系炭化水素A′とは異なる副成分を分離するための、場合により併用される分離帯域;
5=分離帯域4中で場合により分離される副成分;
6=4の適用に依存して、生成物混合物Aまたは生成物混合物A′;
16=反応帯域Bの装入混合物;
15=生成物混合物Aまたは生成物混合物A′に加えて16の製造のために必要な原料(たとえば分子酸素);
7=反応帯域B;
8=生成物混合物B;
9=生成物混合物Bからの目的生成物の分離;
10=目的生成物;
11=パラフィン系炭化水素Aを含有する残留混合物;
12=パラフィン系炭化水素Aとは異なる副成分のための、場合により適用される分離装置;
13=場合により分離される副生成物;
14=パラフィン系炭化水素Aを含有する返送流;
17=反応帯域Aとは別の供給源に由来するオレフィン系炭化水素A′。
この明細書に添付されている図3は標準運転における本発明による方法を略図で示している。反応帯域Aは反応器Aを1つ以上有する。
この明細書に添付されている図4は図3に属する本発明による運転停止段階を示している。図1および2と同一の符号は同じものを表す。その他に以下の符号は次のものを表す:
1′=反応帯域A中の運転停止部分に相応する少量の新鮮なパラフィン系炭化水素Aおよび場合により脱水素および/または酸化脱水素のために使用されるその他の原料;
3′=パラフィン系炭化水素Aおよびオレフィン系炭化水素A′を含有する生成物ガス混合物Aの減少量;
17=反応帯域Aとは別の供給源に由来し、2における低い生産量を補償するオレフィン系炭化水素A′;
14′=2における運転停止部分に相応する、パラフィン系炭化水素Aを含有する返送流の減少量;
14″=2における運転停止部分に相応する、パラフィン系炭化水素Aを含有する返送流の割合(14′+14″≒14)。
反応帯域Aが反応器Aを1つだけ有する本発明による方法を示す図。
図1の運転停止段階を示す図。
反応帯域Aが反応器Aを1つ以上有する本発明による方法を示す図。
図3の運転停止段階を示す図。
符号の説明
1 脱水素および/または酸化脱水素のための原料、 2 反応帯域A、 3 生成物ガス混合物A、 4 分離帯域、 5 副成分、 6 生成物混合物Aまたは生成物混合物A′、 16 反応帯域Bの装入混合物、 15 装入混合物のための原料、 7 反応帯域B、 8 生成物混合物B、 9 目的生成物の分離、 10 目的生成物 11 残留混合物、 12 副成分のための分離装置、 13 副生成物、 14 返送流、 17 オレフィン系炭化水素A′、 1′ 脱水素および/または酸化脱水素のための原料、 3′ 生成物ガス混合物Aの減少量 17 オレフィン系炭化水素A′、 14′ パラフィン系炭化水素Aを含有する返送流の減少量; 14″ パラフィン系炭化水素Aを含有する返送流

Claims (10)

  1. A)第一の反応帯域A中で少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aを部分的に脱水素および/または酸化脱水素して、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aの未反応量および部分的な脱水素および/または酸化脱水素により形成された少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を含有する生成物混合物Aを形成し、
    B)その中に含有されている、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aおよび少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′とは異なる成分の部分量または全量を、生成物混合物Aから場合により分離帯域で分離して生成物混合物A′が得られ、かつ生成物混合物Aまたは生成物混合物A′を酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bの装入のために使用し、かつ酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域B中で少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′を少なくとも部分的に酸化および/またはアンモ酸化して、目的生成物として少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の、少なくとも1種の部分酸化生成物および/またはアンモ酸化生成物Bを含有する生成物混合物Bを形成し、
    C)生成物混合物Bから後処理帯域C中で目的生成物を分離し、かつ生成物混合物B中に含有されている、少なくとも1種の未反応のパラフィン系炭化水素Aから、少なくとも部分量をパラフィン系炭化水素返送流Aとして反応帯域Aに返送し、かつ
    D)運転停止段階で時々、反応帯域Aの少なくとも一部を、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aの部分的な脱水素および/または酸化脱水素を目的としないで運転する
    少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の部分酸化生成物および/または部分アンモ酸化生成物を製造する方法において、反応帯域Aの少なくとも一部の運転停止段階で酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bをさらに運転し、かつその際に運転停止段階と結びついた少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の生成物損失を、酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bに、反応帯域Aとは別の供給源に由来する少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′および場合により反応帯域Aとは別の供給源に由来する1種もしくは数種のパラフィン系炭化水素Aを供給し、かつその際に酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bの生成物混合物B中に存在する少なくとも1種のパラフィン系炭化水素A少なくとも部分量をパラフィン系炭化水素返送流Aとして反応帯域Aを介さずに酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bに返送することにより、少なくとも部分的に補償することを特徴とする、少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′の部分酸化生成物および/または部分アンモ酸化生成物の製造方法。
  2. 反応帯域Aは部分的な脱水素および/または酸化脱水素のための反応器Aを1つのみ有する、請求項1記載の方法。
  3. 少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aを反応器A中で不均一系触媒により部分的に脱水素する、請求項2記載の方法。
  4. 少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aがプロパンであり、かつ少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′がプロピレンである、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. その中に含有されている、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aおよび少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′とは異なる成分の少なくとも部分量を、分離帯域中で生成物混合物Aから分離して、生成物混合物A′が得られる、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. その中に含有されている、少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aおよび少なくとも1種のオレフィン系炭化水素A′とは異なる成分のほぼ全量を、分離帯域中で生成物混合物Aから分離して生成物混合物A′が得られる、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 反応帯域Aとは別の供給源に由来するオレフィン系炭化水素A′が分離帯域も通過するように酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bに供給する、請求項5または6記載の方法。
  8. 酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bの生成物混合物B中に存在する少なくとも1種のパラフィン系炭化水素Aから少なくとも部分量が反応帯域Aを除外して分離帯域も通過するように酸化帯域および/またはアンモ酸化帯域Bに返送する、請求項7記載の方法。
  9. 反応帯域Aとは別の供給源に由来するオレフィン系炭化水素A′が化学グレードおよび/またはポリマーグレードの品質のプロピレンである、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. アクロレインおよび/またはアクリル酸を製造するための方法である、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
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