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JP4233098B2 - 光ファイバ用母材の構造測定方法と測定装置 - Google Patents

光ファイバ用母材の構造測定方法と測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバの原材料として使用される光ファイバ用母材の構造測定方法及び測定装置に関する。
近年、光通信の長距離化や高速化を制限する要因として、偏波モード分散(Polarization Mode Dispersion、以下、PMDと称する)の影響が注目されている。PMDとは、互いに直交する偏波面を持つ2つのモードが光ファイバ中を僅かに異なる速度で伝播することにより、入射されたパルスの幅が光ファイバ中を伝播するにつれて広がっていく現象である。このPMDの影響が大きくなると、光通信において異なる信号光パルスの一部が重なるようになり、受信部でパルスの判別ができなくなる。よって、パルス幅を小さくしてより高速通信を行う場合に、目標のパルス幅で通信ができなかったり、長距離通信時に信号のパルスが重なりあって通信異常を引き起こしたりする可能性が大きくなる。
通常のシングルモード光ファイバは、周囲より屈折率の高いコア部とそれを覆うクラッド部からなり、光は主にそのコア部を伝播する。コア部が真円である場合は、前記直交する偏波面を持つ2つのモードは縮退しており判別はできないが、コア部が真円でなかったり、光ファイバあるいは光ファイバケーブルを製造する際にコア部に歪が加わったりして、コア部の対称性が崩れると、光ファイバ中を伝播する2つのモードに速度差が生じ、PMDを引き起こす。
このPMDを管理する方法として、光ファイバ用母材のコア部の非円率を測定し、その非円率を管理する方法がある。非円率を測定する方法として、特許文献1は、マッチングオイルが満たされた容器中に光ファイバ用母材を浸漬し、光ファイバ用母材を回転させながら、側面より平行光を照射し、透過してきた光を受光・撮像し、その明度分布からコア部の外径を測定し、周方向のコア外径値からコア部の非円率を算出する方法を提示している。
光ファイバ用母材のコア部の非円率でPMDを管理する場合、光ファイバとした場合のPMDを予測する必要があり、これにはかなり細かく光ファイバ用母材の非円率を測定する必要がある。光ファイバ用母材の測定間隔を、光ファイバで1kmとすると、外径80mmの光ファイバ用母材では2.4
mm 程度の長さであり、コア部外径が18 mm のコア母材では0.2 mm 程度の長さになる。
特許文献1は、光ファイバ用母材のコア部の外径を測定する方法を提示しているが、母材の外周を一回り測定した後、長手方向の次の測定位置への移動のために移動・停止時間を必要とする。自動化した場合でも、その移動時間に一箇所当り1秒を要すると、長さ1,000mm
の光ファイバ用母材を長手方向に1mm間隔で測定する場合、移動だけで16分以上かかり、長さ500 mm のコア母材を0.2 mm 間隔で測定する場合、その移動時間は40分以上となる。このようにコア部の外径測定に要する時間は、この移動時間に加え、さらに回転に要する時間と計算に要する時間を加える必要があり、極めて長時間となる。
この対策として特許文献2は、コア部非円率を高速で測定する方法を提案している。具体的には、マッチングオイル中に浸漬された光ファイバ用母材を上昇又は下降させつつ側方から光を照射し、コア部を透過してきた光の幅をコア部相対外径値として測定し、その位置とともに長手方向に沿って連続的に記録した後、さらに母材の角度を変えて長手方向に同様の測定・記録を繰返し、周方向の複数の角度で得られたコア部相対外径値群の長手方向の分布から、長手方向のそれぞれの位置でのコア部の非円率を計算する方法である。
また、PMD管理のためのコア部非円率測定以外にも、コア部の光ファイバの中心からのズレ量を示す偏芯率の要求も厳しくなっている。これは、通信事業者と加入者との間を光ファイバで結ぶFTTH(Fiber
To The Home)サービスなどにより、屋内配線用の曲げに強い光ファイバが要求されていることに起因している。従来の光ファイバでは、φ60mmより小さい曲げに対応しておらず、小さい曲げを加えた場合伝送損失が著しく増加する。このため、小さな曲げに対応した光ファイバが開発され実用に供されているが、この光ファイバはモードフィールド径が小さいために、他の光ファイバと接続する場合に軸ずれの影響が大きく、光ファイバのコア部が偏芯していると、軸ずれによる接続損失が大きく出る。このため、従来にも増して偏芯率の管理が重要となってきている。
偏芯測定に使用される偏心測定機は、空気中あるいはマッチングオイル中の光ファイバ用母材を透過させた光を撮像し、それにより得られる光ファイバ用母材及びコア部の外径とその位置から、その角度でのコア部の母材中心からのずれ量を求めるものであり、幾つかの異なる角度(例えば、0°と90°の2箇所)でずれ量を求め、それらのデータを合成することにより芯ずれ量が求められる。
具体的には、特許文献3に示されているように、回転機構を備えた吊下げ装置の把持具に光ファイバ用母材を取り付け、母材の長手方向に沿って走査可能な台上に載せられた投光部と撮像部により、母材を透過した明暗パターンによりクラッド部の位置とコア部の位置を検知し、母材の長手方向にわたってコアの偏芯量を測定する。この方法では、マッチングオイルに浸漬して測定した方が測定精度は良いが、マッチングオイルの除去など後処理が面倒なため、通常は空気中で測定される。
特開2003-42894号公報 特願2005-45329号 特許第3053509号
偏芯測定機の測定部は、通常CCDカメラで撮影した画像を処理して、クラッドやコアの位置を算出している。CCDカメラの画素数は、エリアセンサタイプで横方向500〜1400画素程度、ラインセンサタイプで1000〜8000画素程度であり、外径100mmの光ファイバ用母材の偏芯測定を行う場合、走査範囲は120mm位になるため、その解像度は、120mm/500〜8000画素、すなわち0.24〜0.02mm/画素ということなる。
コア部の非円測定は偏芯測定と、外径測定が必要という点で共通しているため、コア部の非円測定を偏芯測定と同時に行えそうだが、現在の最高画素数のラインセンサを使用した場合の0.02mmという解像度でも、幅で0.04mmの誤差を生む可能性がある。これは外径100mmの光ファイバ用母材のコア径約6mmに対して0.7%のコア部非円率に相当し、精度的にコア部非円率の測定に偏芯測定機は使用できず、別に精度の高いセンサを搭載した非円測定機で測定する必要があった。
光ファイバ用母材の品質管理に必要な構造測定には、上記コア部非円測定及び偏芯測定に加えて、プリフォームアナライザーによる屈折率分布測定の3種類があり、それぞれ専用の装置で個別に行われるため、測定のための運搬や、測定待ちのための一時仮置き場も必要であり、かつそれぞれの測定に長時間を要するという問題があった。
本発明は、高速通信上問題とされているPMDに関係する光ファイバ用母材のコア部の非円量と、光ファイバの接続時に問題となる光ファイバ用母材の偏芯量を効率よく同時に測定することのできる光ファイバ用母材の構造測定方法及び測定装置を提供することを目的としている。
本発明の光ファイバ用母材の構造測定方法は、光ファイバ用母材をマッチングオイルで満たされた容器中に浸漬して上昇又は下降させつつ光ファイバ用母材の側方から光を照射し、該光ファイバ用母材のコア部を透過してきた光の幅をセンサで検知してコア部の外径値とその位置を測定し、クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗をセンサで検知してクラッド位置を測定し、光ファイバ用母材の長手方向の位置とともにそれらの測定データを長手方向にわたって連続的に測定・記録した後、光ファイバ用母材を所定の角度回転させて異なる角度で長手方向に同様の測定・記録を繰返し、周方向の複数の角度で得られたコアとクラッドの位置、形状の長手方向の分布から、長手方向各位置でのコア部非円率と偏芯率を同時に得ることを特徴としている。
本発明の光ファイバ用母材の構造測定装置は、光ファイバ用母材を把持して吊り下げる、上下動及び回転可能な吊下げ装置と、上部に開口部、側面に測定用の観察窓を有し、マッチングオイルが満たされた容器と、観察窓から平行光を容器内へ照射する光源と、光ファイバ用母材のコア部を透過してきた光の幅を検知するセンサと、クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗を検知するセンサと、光ファイバ用母材の長手方向の位置、回転角度、外周端及びコア部端の位置をそれぞれ同時に記録する装置と、これらの測定されたデータからコア部非円率とコア偏芯率を計算する装置とを有し、光ファイバ用母材の長手方向各位置でのコア部非円率と偏芯率を同時に測定することを特徴としている。
なお、本発明においては、コア部を透過してきた光の幅と、クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗とをそれぞれ別のセンサで検知し、さらに、クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗は、光ファイバ用母材の両外側でそれぞれ別体のセンサで検知するように構成するのが好ましい。
本発明によれば、高速通信上問題とされているPMDに関係する光ファイバ用母材のコア部の非円量と、光ファイバの接続時に問題となる光ファイバ用母材の偏芯量とを高い精度で効率良く、同時に測定することができる。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、精度の高いコア径の測定が要求されるコア部非円率の測定と、比較的精度を必要としないクラッド部の外径の測定をそれぞれ別のセンサで行い、さらに、コア径とクラッド部の外径の位置の測定を同時に行えるように、コア径測定用のセンサの両側に、光ファイバ用母材(以下、単に母材と称する)の両外側に対応する位置にそれぞれ別体のセンサを配置してクラッド部の外径を測定することで課題を解決し、本発明を達成した。
本発明のコア部非円率及び偏芯率の測定方法について、一例として挙げた下記の態様に基づき、図を用いてさらに詳細に説明する。
図1は、コア部非円率と偏芯率を測定する構造測定機の構成の概略を示す図である。母材1は、上下動及び回転自在な吊下げ具2に鉛直に保持され、マッチングオイル3で満たされた容器4内に浸漬され、母材1の長手方向にわたってコア部非円率と偏芯率が測定される。容器4の上部には、側方から平行光を入射させその透過光を観察できる測定窓5が設けられている。
測定部では、図2に示されているように、平行光を出射する光源6から観察窓5へ平行光8が入射され、マッチングオイル3と母材1を透過した光は、コア部の外径と位置が受光部7のコア部用センサ7bで、クラッドの位置はクラッド用センサ7a,7cでそれぞれ検出され、得られた外径や位置情報でコア部非円率と偏芯率が求められる。
なお、図2は平面図であるため各センサは横に並べられているが、寸法上の制約が許せばCCD素子を同一筐体内に3個並べても良く、図3の例のようにコア部の透過光をミラーで屈折させセンサ7bを傾けて設置しても良い。実際には、市販のラインセンサを使うのが安価なので、ミラーを使用し、コア用センサ7bを垂直方向に90°ずらして設置するのが好ましい。
他にも、図4に示すように、クラッド用センサ7a,7cとコア用センサ7bを直交する形で水平に90°ずらして配置し、クラッドとコア部をそれぞれ90°異なる方向から測る方法もある。この場合、2箇所から平行光を入射するため、互いの測定に影響しないように配慮する必要がある。また、長手方向について測定位置の調整や、ワークが斜めに取付けられていた場合の補正など、同一面を計測していないことでの問題もよく検討しておく必要がある。
測定は、次のような手順で行われる。
母材1をマッチングオイル3に浸漬し、光源6からレーザー光を照射し、透過してきた光を受光部7(センサ7a,7b,7c)で受け、撮像の明暗から母材1のクラッド外側の位置とコア・クラッド界面の位置を求める。このコア、クラッドの位置について、母材1を上昇又は下降させてその長手方向にわたって測定し、測定位置と共に記録することで、その角度(周方向位置)でのコアとクラッドの位置関係、形状の長手方向の分布が得られる。再度、母材1を所定の角度回転させた後、下降又は上昇させて同様に長手方向の分布を測定する。さらに所定の角度を回転させて同様の測定を繰り返す。
このようにして得られた母材1の周方向の複数の角度で測定されたコアとクラッドの位置、形状の長手方向の分布から、長手方向各位置でのコア部非円率と偏芯率が計算によって求められる。この測定手順をフローチャートにしたものが、図5である。
測定する周方向への分割数(以下、周分割数と称する)は、7〜20がコア径の非円率測定に適当であり、360°をその周分割数で割った数値を角度ピッチとし、各分割角度で母材の長手方向の各位置でコア部相対外径値を測定する。
この周分割数は、データにはノイズ分が含まれているため正確な測定値を得たい場合には20とし、大まかな非円率を高速で求めたい場合には5とするのがよい。なお、周分割数を20より大きくしても精度的にはそれほど向上しない。また、周分割数を16とした場合には、FFT(高速フーリエ変換)が行えるので形状の詳細な検討が容易に行える。通常の測定の場合は、正確性と測定速度を勘案して分割数10程度とするのが最適である。
受光部で得られた位置情報の変換は、次のようにして行う。
図6に示したようにセンサ7a,7b,7cはそれぞれ検出する位置が違い、各センサが受ける明度分布は図の様になる。この明度分布から、クラッド外径とマッチングオイルの境界であるE1,E4と、コアとクラッドの境界であるE2,E3の位置を得る。それぞれのセンサ同士の位置関係は、センサ設置時に径の異なる丸棒を用いて計測しておき、それぞれのセンサで見える大きさを合わせると共に、その位置関係も正確に求めておく。
位置関係については、図6のセンサ7cの一番左の画素の位置を0とし、センサ7bの一番左の画素の位置をA、センサ7aの一番左の画素の位置をBとした場合、それぞれ画素基準で下記のようになる。これらの数値は、別途求めた画素を実寸法に変換する係数を用いて実寸法に変換しても良い。
クラッド左端;E1、クラッド右端;B+E4
コア左端;A+E2、コア右端;A+E3
クラッド径; B+E4-E1、コア径;E3-E2
その角度での偏芯量;(2A+E2+E3)/2−(E1+B+E4)/2
データの記録は、それぞれのセンサの位置検出を個別の画像処理装置により行わせ、それぞれの画像処理装置からのデータを受け取り、上下位置と回転角度の情報とを合わせて記録させる。高速化のため、センサ毎に計算機を設けてそれぞれに上下位置情報を与え、それぞれの計算機(パーソナルコンピュータやボードコンピュータなど)で上下位置情報とセンサで検出された位置情報とを記録するのが望ましく、その場合、上下動の位置検出機構をボールネジとしてその回転をエンコーダーで検出させたり、チェーンによる上下駆動では歯車の回転をエンコーダーで検出させたりと、エンコーダーから発生したパルスを各計算機でカウントすることで、正確に上下位置の共有化が図れる。
また、計算機に位置検出プログラムを組み込んだ画像処理ボードを3枚セットし、計算機1台で3台の画像処理結果を高速で得る方法もある。この場合は、計算機のメモリ上に書き出された位置情報を読み出すだけなので情報の取り出しは高速かつ容易となるが、それぞれの画像処理ボードの処理速度と計算結果の出力タイミングが問題となるので、費用、処理速度を加味して構成を考慮する必要がある。
本実施例は、調整の容易性から、3つのセンサを個別に画像処理用計算機に接続し、それぞれの計算機で上下位置とセンサの検出位置情報の記録を行った。記録されたデータは、計算後、後述の整形(補間)処理を行った後、長手方向について同一位置でのコア、クラッド位置情報として3種類のデータを合体させ、コア部非円率と偏芯率を計算した。
次に、得られた実測データの整形・補間処理について説明する。
本実施例では、計算に必要な同一周上の異なる方向からのコア径、コア位置、クラッド径データを得るために、長手方向の各測定位置で停止・回転させて測定するのではなく、各角度で上昇又は下降させつつ連続的に3つのセンサで別々に測定している。
このため、各角度および各センサのデータで、長手方向の測定位置が合わない場合が生じるが、これにはデータを得たい間隔で実測値による補間処理を行って、各角度でのデータを長手方向に同じ位置データとして整形し、整形後のコア径データを基に、長手方向の各位置でコア部非円率や偏芯率の計算を行う。この補間を行うことで、測定時に、わざわざ各角度で長手方向に測定位置を合わせて測定する必要がなく、位置合わせ精度上の制約からくる移動速度の制約を排除でき、母材の高速移動・測定が可能となる。
長手方向でのコア径やクラッド位置の変動は、割と滑らかに変化して行くため、隣接データとの比較で、異常点の判断が行える。そこで本発明では、隣接するデータを含めた3点での平均値が所定の許容幅に入っているかを判断し、許容幅を超えた値に対しては異常値として除外する。好ましい方法は、それぞれの長手方向のデータ群を一旦、上下位置をxとしデータをyとしてその多項式近似を行い、その近似値が所定の許容幅に入っているか否かを判断する方法である。この方法によれば、長いスパンでのデータの変化にも対応できる。多項式近似は、6次〜10次が適当で、6次未満では本来のコア径の変動に追随できず、正常値が異常値として判断され易い。他方、10次を超えると連続した異常値などを拾いやすくなり、異常値が正常値として判断されかねず、好ましくない。
測定したデータに対しては、上記異常値の排除と共に前述した補間という長手方向のデータの整形処理が必要である。この補間は、長手方向に所望の間隔でデータを補間するもので、最終的に得たい間隔未満の長手方向位置の前後のデータを用いて補間する。補間方法については、所望の位置をX、所望の位置のデータDxとし、その位置より前のデータの長手方向の位置(以下、単に長手位置と称する)と画素位置を、それぞれχ1,D1、その長手位置より後のデータをそれぞれχ2,D2とした場合、下式により計算することができる。
Figure 0004233098
図7は、データの整形・補間処理手順を示すフロー図である。補間は、各角度データ群に対して長手位置を合わせて行う。長手位置を合わせることで、各角度のデータ位置は同一長手位置つまり同一周上に並ぶことになり、同一周上にある各角度でのデータを抜き出し、sin2θフィッティングあるいは、フーリエ解析にてコア部の非円率を求めることができる。
データの整形・補間時には、ノイズの除去を目的として、長手位置とそのコア部相対外径値から一旦多項式近似を行い、その多項式近似値に対し許容範囲にあるか否かの判断を行い、異常点を排除する。
コア部非円率は、次のようにして求めることができる。
同一の長手位置に整形・補間されたコア部相対外径値について、1周で2周期となる楕円成分を[数2]式でフーリエ解析し、得られた楕円成分の振幅から[数3]式のように楕円率のみを求め、それをコア部非円率とした。なお、[数2]式において、yはその角度でのコア部相対外径値、θは角度であり、[数3]式のaはcos成分の振幅、bはsin成分の振幅である。
この計算を整形・補間後の長手方向全ての位置で行い、長手方向のコア楕円率の分布を求める。
Figure 0004233098
Figure 0004233098
偏芯率は、次のようにして求めることができる。
同一の長手位置に整形・補間されたクラッド位置,コア位置のデータを用い、それぞれの長手位置でのコア偏芯量を求める。前述の記号を用いると、ある角度での偏芯量は以下のようになる。
Figure 0004233098
この偏芯量を同一長手位置の他の偏芯量とで、1周で1周期となる成分を[数5]式のフーリエ解析で求める。得られた成分から[数6]式の様にクラッド外径で割った偏芯率を求める。これを整形・補間後の長手方向全ての位置で行い、長手方向のコア楕円率の分布を求める。なお、[数5]式において、hはその角度でのコア部相対外径値、θは角度であり、[数6]のcはcos成分の振幅、dはsin成分の振幅である。
Figure 0004233098
Figure 0004233098
本発明によれば、母材の長手方向各位置でのコア部非円率と偏芯率を効率よく同時に測定できるため、母材の管理コストの低減に寄与する。
母材の構造測定機の構成の概略を示す図である。 本発明の構造測定機の測定部の構成の概略を示す図である。 他の例の測定部の構成の概略を示す図である。 本発明の構造測定機のセンサの配置例の概略を示す図である。 測定手順を示すフロー図である。 各センサの受光レベルを示す模式図である。 測定データの補間整形処理手順を示すフロー図である。
符号の説明
1……母材、
2……吊下げ具、
3……マッチングオイル、
4……容器、
5……測定窓、
6……光源、
7……受光部、
7a,7c……クラッド用センサ、7b……コア部用センサ、
8……平行光。

Claims (6)

  1. 光ファイバ用母材をマッチングオイルで満たされた容器中に浸漬して上昇又は下降させつつ光ファイバ用母材の側方から光を照射し、該光ファイバ用母材のコア部を透過してきた光の幅をセンサで検知してコア部の外径値とその位置を測定し、クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗をセンサで検知してクラッド位置を測定し、光ファイバ用母材の長手方向の位置とともにそれらの測定データを長手方向にわたって連続的に測定・記録した後、光ファイバ用母材を所定の角度回転させて異なる角度で長手方向に同様の測定・記録を繰返し、周方向の複数の角度で得られたコアとクラッドの位置、形状の長手方向の分布から、長手方向各位置でのコア部非円率と偏芯率を同時に得ることを特徴とする光ファイバ用母材の構造測定方法。
  2. コア部を透過してきた光の幅と、クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗とをそれぞれ別のセンサで検知する請求項1に記載の光ファイバ用母材の構造測定方法。
  3. クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗を、光ファイバ用母材の両外側でそれぞれ別体のセンサで検知する請求項1又は2に記載の光ファイバ用母材の構造測定方法。
  4. 光ファイバ用母材を把持して吊り下げる、上下動及び回転可能な吊下げ装置と、上部に開口部、側面に測定用の観察窓を有し、マッチングオイルが満たされた容器と、観察窓から平行光を容器内へ照射する光源と、光ファイバ用母材のコア部を透過してきた光の幅を検知するセンサと、クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗を検知するセンサと、光ファイバ用母材の長手方向の位置、回転角度、外周端及びコア部端の位置をそれぞれ同時に記録する装置と、これらの測定されたデータからコア部非円率とコア偏芯率を計算する装置とを有し、光ファイバ用母材の長手方向各位置でのコア部非円率と偏芯率を同時に測定することを特徴とする光ファイバ用母材の構造測定装置。
  5. コア部を透過してきた光の幅と、クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗とをそれぞれ別のセンサで検知する請求項4に記載の光ファイバ用母材の構造測定装置。
  6. クラッド部とマッチングオイルの界面付近を透過してきた光の明暗を、光ファイバ用母材の両外側でそれぞれ別体のセンサで検知する請求項4又は5に記載の光ファイバ用母材の構造測定装置。


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