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JP4228401B2 - 改質ガス中の一酸化炭素除去装置 - Google Patents

改質ガス中の一酸化炭素除去装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体高分子型燃料電池発電システムにおいて、改質器で改質されて得られた改質ガス中に含まれる一酸化炭素COを選択的に除去して燃料電池の燃料極へ供給するようにするため改質ガスの供給ラインの途中に設けて用いる一酸化炭素除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池のうち、固体高分子型燃料電池の場合、改質器で改質原料ガスとしてのメタノールを改質した後、改質ガス(燃料ガス)を燃料電池の燃料極へ供給するようにするが、改質ガスに一酸化炭素COが含まれていると、このCOによって燃料電池の電極が被毒して性能低下を来たすことから、改質ガスを燃料電池の燃料極へ供給する前に該改質ガス中のCOを選択的に除去する必要がある。
【0003】
従来、かかる必要性を満足させるために改質ガス中のCOを除去するようにした一酸化炭素除去装置としては、図6(イ)(ロ)に示す如き長い円筒体1の内部に、該円筒体1の軸心方向と平行に延びる複数本の小径の管2を配設し、該各管2の内部にほぼ全長にわたって、COを選択的に酸化できる触媒としてロジウム(Rh)系又はルテニウム(Ru)系等の触媒3を充填して、各管2の外側を冷却媒体4を流す冷却室5とし、円筒体1の一端側に開口させた各管2の入口2aより改質ガスFGとともに酸化空気又は酸素O2 を導入させると共に、円筒体1の他端より冷却室5に冷却媒体4を導入して上記各管2の入口2a側より取り出すようにし、改質ガスFGと酸化空気又は酸素O2 を各管2内の触媒3によりCO+1/2 O2 →CO2 の反応を行わせて、改質ガスFG中のCOを選択的に除去するようにしたものがあり、又、図7に示す如く、多数のハニカム状の通路7を形成したセラミック製の触媒担持体6を、ケーシング8内に該ケーシング8の長手方向に通路7が平行となるように組み込み、該触媒担持体6の通路7に、COを選択的に酸化できる触媒3を、粉末状にして担持させ、ケーシング8の入口側から改質ガスFGとともに酸化空気又は酸素O2 を導入して、CO除去の反応を行わせ、COを除去した改質ガスを燃料電池の燃料極へ供給するようにしたもの、等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図6に示す一酸化炭素除去装置の場合、円筒体1内に平行に配設した各管2の長さが長いため、改質ガスの流れ方向において触媒3の温度差が大きくなると共に、円筒体1の半径方向にも大きな温度差が生じ、特に、改質ガスの流れ方向に触媒温度差があると、各管2の入口2aから導入された酸化空気又は酸素O2 がガスの流れ方向で一様に一酸化炭素と反応しないため、均一な反応温度とすることができない。CO除去率と反応温度の関係を示す図8のように、COを選択的に酸化できる触媒として、ロジウム(Rh)系触媒又はルテニウム(Ru)系触媒を充填して用いた場合のCOとH2 の除去率について見ると、Rh系触媒を用いた場合は、◇印の如く反応温度が高くなると、H2 の除去率は僅かに高くなって行く程度であるが、COの除去率は○印の如く、200℃以上になると、低下して来るため、最適温度範囲が狭い問題があり、又、Ru系触媒を用いた場合は、反応温度が高くなっても、CO除去率は●印の如く低下しないが、◆印の如くH2 の除去率が100℃を超えると急激に高くなって来てこの場合も、最適温度の範囲が狭い。水素を消費する副反応(H2 +1/2 O2 →H2 O)が起きると、燃料電池の燃料極への燃料としてのH2 の量が少なくなるという問題があると共に、上記のように副反応が起るとそれだけ多くの酸素が使用されるために、酸化空気又は酸素O2 の導入量を多くしなければならず、通常は酸化空気中の酸素又は酸素を理論上必要な量の4倍程度入れなければならないとされ(酸化空気量論比4.0)、これに伴い供給機として圧縮機の能力を高めなければならない、という問題があり、更に、冷却は、管2の外側から行う構造であるため、管2の径が大きいと、該管2の中央と周囲で触媒温度に差が生じ、一方、管2の径が小さいと、ガスの流れの圧損が増大すると共に、触媒3を詰めにくくなり、更に又、平行に配設された各管2の圧損の違いから管2ごとの流量配分が異なる、等の問題がある。
【0005】
又、図7に示す一酸化炭素除去装置の場合は、同じハニカム状の通路内では下流ほど反応温度が高くなるので、冷却に熱交換器を用いる場合はハニカム状通路と熱交換器とを交互に配置する構成とすることになり、構造が複雑になる、という問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、改質ガス中の一酸化炭素を選択的に除去する主反応が行われるときに水素消費反応が行われる副反応(H2 +1/2 O2 →H2 O)が起りにくいようにして、水素の消費を少なくすると共に、酸化空気又は酸素の供給量を少なくして量論比を4.0以下にすることができるようにし、更に、触媒充填部を均一な反応温度とすることができるようにしようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、箱形ケーシングの内部に、触媒層と、該触媒層での反応温度を調整するための冷却層とを水平の隔壁を介し冷却層で触媒層を挟むように積層させてCO除去部を構成し、且つ該CO除去部の触媒層の中央部分に、一酸化炭素を選択的に酸化させる触媒を、厚さを薄くして上記ケーシングの長手方向へ長くなるように充填して触媒充填部とし、該触媒充填部の片側となる上記ケーシングの幅方向一側を改質ガス及び酸化空気又は酸素の導入部とすると共に、触媒充填部の反対側となる上記ケーシングの幅方向他側を改質ガス及び酸化空気又は酸素の導出部として、上記導入部に流量調整用の多孔板を設け、改質ガス及び酸化空気又は酸素が導入部から上記多孔板を通って触媒充填部に入り、ケーシングの幅方向へ流れるようにし、更に上記ケーシングに、上記触媒層の改質ガス及び酸化空気又は酸素の導入部と導出部、冷却層の冷却媒体導入部と導出部を各々ケーシングの外部へ開口させてなる構成とする。
【0008】
改質ガス及び酸化空気又は酸素が導入部をケーシングの長手方向へ流れてから直角方向に向きを変えて触媒充填部を通過するようにしてあるので、ガスの流れ方向で触媒は短かく、したがって、触媒の温度差は小さく、又、触媒充填部の両面が全面にわたり冷却されるので、均一冷却ができ、更に、触媒は薄くしてあることから、反応温度の均一化が図れる。これにより、酸化空気又は酸素の供給量を減少できて量論比を下げることができ、改質ガス中の水素の消費量が減少する。
【0009】
又、CO除去部を、ケーシング内の幅方向に区画して複数構成し、各CO除去部の各改質ガス及び酸化空気又は酸素の導入部同士及び導出部同士をそれぞれ連通させ、且つ各冷却層の入口側同士及び出口側同士をそれぞれ連通させた構成とすると、効率よく一酸化炭素を除去できる。
【0010】
更に、CO除去部の触媒充填部ケーシングの長手方向へ多数の小空間を区画形成するようにケーシングの長手方向と直交する方向へ延びる多数の仕切壁で触媒充填部を仕切るようにした構成とすると、触媒を小さいブロックとして詰めることができると共に、改質ガスの流れを均一化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1(イ)(ロ)(ハ)は本発明の実施の一形態として、プレート型のCO除去部10aと10bを1つの箱形ケーシング11の内部に左右別々に形成し、ケーシング11の一端側から導入した改質ガスFG及び酸化空気又は酸素O2 を同時に2つのCO除去部10aと10bに流して改質ガスFG中の一酸化炭素COを除去するようにしたものについて示す。
【0013】
詳述すると、箱形に形成したケーシング11内の中央部に、中央仕切壁12を設けて左右に仕切ると共に、該中央仕切壁12を挟んで左右対称的に水平の隔壁13を多段に配設して、1つ置きに内部に触媒を充填するためのプレート型の触媒層14と該触媒層14での反応温度を調整するために冷却媒体を流すようにするプレート型の冷却層15を積層して形成するようにして触媒層14が両面より冷却層15で挟まれているようにし、且つ上記各触媒層14と冷却層15の各中央部分にのみ左右方向へ延びる仕切壁16を所要間隔で配設して多数の小空間を形成させ、更に、該触媒層14中央部の小空間形成部の片側をケーシング11の長手方向に沿うガス導入部17とし、又、反対側をガス導出部18とし、同様に上記冷却層15中央部の小空間形成部の片側を冷却媒体導入部19とし、反対側を冷却媒体導出部20とするようにして、ガスや冷却媒体の入口側となるケーシング11の一端側では、各触媒層14のガス導入部17と各冷却層15の冷却媒体導入部19のみを残して閉塞板21で閉塞すると共に、ケーシング11の反対側では、各触媒層14のガス導入部17と各冷却層15の冷却媒体導入部19を除いて閉塞板22で閉塞して、上記触媒層14の隣接する仕切壁16の間又は両端の仕切壁16と閉塞板21,22との間で形成された各小空間には、一酸化炭素を選択的に酸化できる触媒23を厚さを薄くして詰めて触媒充填部24を形成することにより、左右別々のCO除去部10aと10bを構成するようにする。
【0014】
25は触媒充填部24のガス導入部17側に設けたガスの流量調整用の多孔板、26は酸化空気又は酸素O2 を各小空間に均一に流すようにするために触媒層14のガス導入部17に設けた流量調整用の多孔板で、該多孔板26とケーシング11の内壁又は中央仕切壁12との間に形成される流路27に、ケーシング11の外部から酸化空気又は酸素O2 を供給できるようにしてある。28は2つのCO除去部10a,10bの各触媒層14のガス導入部17へ改質ガスFGを導くようにするため、各触媒層14に対応させてケーシング11に設けた改質ガス入口、29はケーシング11の反対側に各触媒層14に対応させて設けた改質ガス出口、30は冷却媒体4を各冷却層15へ導入するため、ケーシング11の一端側に設けた冷却媒体入口、31はケーシング11の反対側に設けた冷却媒体出口である。
【0015】
なお、冷却媒体4は図1(ハ)において、流れ方向を逆にして冷却媒体出口31から導入して冷却媒体入口30から排出するようにしてもよく、又、1つのケーシング11の内部に中央の仕切壁12にて左右に別々のCO除去部10a,10bを構成した場合を示しているが、ケーシング11内に1つのCO除去部を構成したものでもよい。
【0016】
したがって、改質ガスFGがケーシング11の入口28から導入されると、該改質ガスFGはケーシング11内の各層の触媒層14のガス導入部17から流量調整用多孔板25を通って触媒充填部24へ入る。一方、酸化空気又は酸素O2 は、ケーシング11の外部から流路27へと導かれた後、該流路27を仕切る流量調整用多孔板26を通り、上記改質ガスFGとともに均一に触媒充填部24へ入り、触媒23の存在下で主反応(CO+1/2 O2 →CO2 )が行われることになる。この間、冷却層15には冷却媒体4が流されているので、上記発熱反応による一酸化炭素の除去時に冷却作用を行うことができる。
【0017】
上記において、本発明では、上述したように、ケーシング11の長手方向に長くなるように形成したプレート型触媒層14の反応部となる幅方向中央部分に、触媒23を充填して触媒充填部24として、改質ガスFGと酸化空気又は酸素O2 がケーシング11の長手方向と直交する方向へ流れて触媒充填部24を通過するようにしてあり、又、上記触媒充填部24は、多数の仕切壁16で小さな区画に仕切られていて、触媒充填部24の触媒23は厚さが薄く且つガスの流れ方向に短かくなっており、しかもガスは触媒充填部24を全域にわたって均一に流れ、更に、触媒充填部24は両面から冷却層15で挟まれていて、全面にわたって均一な冷却が行われるようになっているので、ガスの流れ方向や厚み方向での温度差は小さく、且つ冷却面積は円管の場合より大きくできるので触媒全体にわたり均一に冷却を行うことができる。これにより、触媒充填部24での反応温度を均一化することができ、図8に示したCOの除去率が高く且つH2 の除去率が低い最適値の反応温度に保つことができ、CO+1/2 O2 →CO2 の主反応のほかに起るH2 +1/2 O2 →H2 OやCO+3H2 →CH4 +H2 Oの如き副反応が少なくなり、これに伴い酸化空気又は酸素O2 の供給量を予め少なくすることが可能となり、従来、前記したように酸化空気量論比を4.0としていたものを、酸化空気量論比を4.0以下とすることができる。
【0018】
すなわち、図2及び図3は酸化空気量論比と出口CO濃度との関係及び酸化空気量論比と水素濃度との関係を示すもので、酸化空気の量論比を多くすると、一酸化炭素除去装置出口のCO濃度は、図2に△印で示す如く低くなるが、副反応が起きて図3に▽印で示す如く一酸化炭素除去装置出口の水素濃度も低くなるという関係にある。
【0019】
本発明では、上述した如き構成としてあることから、酸化空気又は酸素O2 の供給量を減らすことができるので、図2における一酸化炭素除去装置出口のCO濃度(△印)を図上左方へシフトさせて酸化空気量論比を4.0より少くしても十分なCO除去効果が得られ、同時に、出口における水素濃度は図3に破線で示す一酸化炭素除去装置入口水素濃度aとほとんど変らずに水素消費量を少なくすることができる。これに伴い燃料電池の効率を向上させることができる。
【0020】
本発明の一酸化炭素除去装置は、たとえば、船舶推進用燃料電池発電装置に用いるようにする。
【0021】
図4は、船舶推進用燃料電池として固体高分子型燃料電池による発電装置を示すもので、本発明の一酸化炭素除去装置Iは、改質器32で改質され、COコンバータ33を経由した改質ガス中のCOを除去するようCOコンバータ33の下流側に設置して用いられる。
【0022】
固体高分子電解質型燃料電池発電装置について説明すると、固体高分子電解質膜34を酸素極(カソード)35と燃料極(アノード)36の両電極で両面から挟んでなるセルをセパレータを介して積層し且つ任意のセルに冷却部37を有してスタックとしてなる固体高分子電解質型燃料電池FCの外側に、改質器32を設置し、燃料としてのメタノールをメタノールタンク38からメタノールポンプ39で加圧して蒸発器40、予熱器41を経て改質器32の改質室に供給するようにし、該改質器32で改質されたガス(燃料ガス)FGを、上記予熱器41、COコンバータ33、熱交換器42を通した後、本発明の一酸化炭素除去装置IでCOを除去した後、熱交換器43を経て100℃以下にし、更に、改質ガスリザーバ44を通し、加湿器45を経て燃料極36に供給するようにし、且つ該燃料極36から排出されたアノード排ガスAGを、気水分離器46で水分を除去した後、アノード排ガスライン47により改質器32の燃焼室に供給し燃焼させるようにすると共に、アノード排ガスAGの一部を、アノード排ガスライン47より分岐したバイパスライン48によりバイパスさせて触媒燃焼器49に導入するようにし、更に、上記アノード排ガスライン47とバイパスライン48に流量調節弁50と51を設け、改質器32の燃焼室の温度を検出する温度計52からの検出温度に応じてアノード排ガス流量を調節するよう流量調節弁50,51をコントロールする制御部53を設けた構成としてある。又、上記触媒燃焼器49には、改質器32から排出された燃焼ガスを燃焼ガスラインを通して導入するようにすると共に、排ガスタービン54で駆動させられる圧縮機55で圧縮された空気の一部を導入して、ここでアノード排ガス中の未反応分を燃焼させるようにし、触媒燃焼器49へ入るバイパスライン48からのアノード排ガス量が少ないときは、メタノールタンク38内からメタノールの一部をポンプ56で加圧して触媒燃焼器49へ導入して燃焼させるようにしてある。
【0023】
57は蒸気発生器、58は蒸気ライン、59は酸素極35への酸化剤ガスOGとしての空気Aの供給ライン、60と61は酸素極35から排出されたカソード排ガスCGを改質器32の燃焼室に供給するラインに設けた熱交換器と気水分離器である。
【0024】
本発明の一酸化炭素除去装置Iを、かかる固体高分子型燃料電池発電装置に用いる場合、改質器32及びCOコンバータ33をともにプレート型として、本発明の一酸化炭素除去装置Iと組み合わせて積層することができる。
【0025】
図5はその一例として、本発明の一酸化炭素除去装置Iを、COコンバータ33と改質器32の上に重ねた場合を示すもので、改質器32は、中央部分の反応部に改質用触媒62を充填したプレート型の改質室63と燃焼用触媒64を充填した燃焼室65とを隔壁66を介し積層して、改質室63を燃焼室65で挟むようにし、改質室63には入口側から改質原料(メタノール)と水蒸気67供給ラインより供給すると共に、燃焼室65には入口側から燃焼ガス68を供給ラインより供給して、燃焼室65で燃焼させ、燃焼により生じた熱を隔壁66を通して改質室63で吸熱して改質反応を行わせ、改質ガスFGを改質室63出口側の改質ガスライン69に排出させ、燃焼室65の出口側より燃焼排ガスを排出させるようにしてある。又、COコンバータ33は、触媒70を充填したプレート型の変成室71を、隔壁72を介してプレート型の冷却室73で両面より挟むようにして積層し、改質器32で改質された改質ガスFGをCOコンバータ33の変成室71で変成して排出するようにしてある。
【0026】
上記3つの機器をプレート型にして積層し、改質器32の出口側とCOコンバータ33の入口側とを改質ガスライン69で接続すると共に、各冷却室73には冷却媒体供給ライン74より冷却媒体を供給するようにし、該COコンバータ33の変成室71から排出された改質ガスを改質ガスライン69にて本発明の一酸化炭素除去装置Iの触媒層14へ導入させるようにする。
【0027】
なお、図5は一例であり、改質器32とCOコンバータ33を入れ替える等、組み合わせ方は任意である。
【0028】
このように、本発明の一酸化炭素除去装置Iをプレート型の改質器32とプレート型のCOコンバータ33と積層させて一体化させることにより、コンパクト化を図ることができ、発電装置のシステム構成を簡略化することができる。
【0029】
なお、触媒充填部24はハニカム状にして触媒23を担持させるようにしてもよい。ハニカム状触媒の場合、振動等によっても触媒が動きにくいので、仕切壁16はなくすこともできる。
【0030】
【実施例】
本発明者が行った実験結果について説明する。
【0031】
10KW級メタノール改質ガス中一酸化炭素除去装置において、
改質ガス流量:0.458Kmol /H(10.25Nm3 /H)
触媒容積:430cm3
発熱量(量論比4):868Kcal /H
酸化空気量(量論比4):11.4Nl/min
の条件で図6に示す従来装置を円筒体1の径を100mm、各管2の長さを1500mmとして実施したとき、触媒温度差は、ガス流れ方向に約50℃、半径方向に約50℃で、冷却媒体を入れたところが多く冷却されている。
【0032】
これに対し、本発明の場合は、触媒層14及び冷却層15を積層して収納したケーシング11の幅を450mm、長さを600mm、高さを15mmとし、冷却媒体として水と空気を用いた場合の流量Qと温度上昇(入口、出口の温度差)ΔTを求めたところ、
水冷却の場合:Q=1.44l/min ΔT=10℃(量論比4.0のとき)
空気冷却の場合:Q=960Nl/min ΔT=60℃(量論比4.0のとき)
であった。空気冷却の場合は、ΔTが大きいので、このΔTを下げるためには、酸化空気量論比を4.0以下に下げる必要がある。水冷却の場合はΔTは10℃であるから、図8においてCOの除去率が高く水素の除去率が低いところの最適温度に触媒反応温度を保つことができる。
【0033】
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明の改質ガス中の一酸化炭素除去装置によれば、箱形ケーシングの内部に、触媒層と、該触媒層での反応温度を調整するための冷却層とを水平の隔壁を介し冷却層で触媒層を挟むように積層させてCO除去部を構成し、且つ該CO除去部の触媒層の中央部分に、一酸化炭素を選択的に酸化させる触媒を、厚さを薄くして上記ケーシングの長手方向へ長くなるように充填して触媒充填部とし、該触媒充填部の片側となる上記ケーシングの幅方向一側を改質ガス及び酸化空気又は酸素の導入部とすると共に、触媒充填部の反対側となる上記ケーシングの幅方向他側を改質ガス及び酸化空気又は酸素の導出部として、上記導入部に流量調整用の多孔板を設け、改質ガス及び酸化空気又は酸素が導入部から上記多孔板を通って触媒充填部に入り、ケーシングの幅方向へ流れるようにし、更に上記ケーシングに、上記触媒層の改質ガス及び酸化空気又は酸素の導入部と導出部、冷却層の冷却媒体導入部と導出部を各々ケーシングの外部へ開口させてなる構成としてあるので、触媒の温度差が極めて少なく且つ触媒充填部は全体にわたって均一に冷却を行うことができて、反応温度の均一化を図ることができると共に、酸化空気又は酸素の供給量を少なくすることができて量論比を従来より下げることができ、これに伴い改質ガス中の水素の消費量をより少なくすることができて燃料電池の効率向上を図ることができ、又、温度分布の均一化が図れて反応の安定化が向上し、更に、酸化空気供給量の減少から圧縮機による供給動力を大幅に減少できる、等の優れた効果を奏し得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一酸化炭素除去装置の実施の一形態を示すもので、(イ)は切断側面図、(ロ)は(イ)のX−X矢視図、(ハ)は(イ)のY−Y矢視図である。
【図2】酸化空気量論比と一酸化炭素除去装置出口CO濃度の関係を示す図である。
【図3】酸化空気量論比と一酸化炭素除去装置出口水素濃度の関係を示す図である。
【図4】固体高分子型燃料電池発電装置の一例を示すシステム系統構成図である。
【図5】本発明の一酸化炭素除去装置をプレート型の改質器、COコンバータと積層して一体とした場合を示す概略図である。
【図6】従来の一酸化炭素除去装置の一例を示すもので、(イ)は切断側面図、(ロ)は(イ)のZ−Z矢視図である。
【図7】従来の一酸化炭素除去装置の他の例を示す断面図である。
【図8】触媒の反応温度とCO、H2 の除去率の関係を示す図である。
【符号の説明】
4 冷却媒体
10a,10b CO除去部
11 ケーシング
12 中央仕切壁
13 隔壁
14 触媒層
15 冷却層
16 仕切壁
17 ガス導入部
18 ガス導出部
19 冷却媒体導入部
20 冷却媒体導出部
23 触媒
24 触媒充填部
25 流量調整用の多孔板
26 流量調整用の多孔板
32 改質器
33 COコンバータ
63 改質室
65 燃焼室
71 変成室
FG 改質ガス
酸化空気又は酸素

Claims (4)

  1. 箱形ケーシングの内部に、触媒層と、該触媒層での反応温度を調整するための冷却層とを水平の隔壁を介し冷却層で触媒層を挟むように積層させてCO除去部を構成し、且つ該CO除去部の触媒層の中央部分に、一酸化炭素を選択的に酸化させる触媒を、厚さを薄くして上記ケーシングの長手方向へ長くなるように充填して触媒充填部とし、該触媒充填部の片側となる上記ケーシングの幅方向一側を改質ガス及び酸化空気又は酸素の導入部とすると共に、触媒充填部の反対側となる上記ケーシングの幅方向他側を改質ガス及び酸化空気又は酸素の導出部として、上記導入部に流量調整用の多孔板を設け、改質ガス及び酸化空気又は酸素が導入部から上記多孔板を通って触媒充填部に入り、ケーシングの幅方向へ流れるようにし、更に上記ケーシングに、上記触媒層の改質ガス及び酸化空気又は酸素の導入部と導出部、冷却層の冷却媒体導入部と導出部を各々ケーシングの外部へ開口させてなることを特徴とする改質ガス中の一酸化炭素除去装置。
  2. CO除去部を、ケーシング内の幅方向に区画して複数構成し、各CO除去部の各改質ガス及び酸化空気又は酸素の導入部同士及び導出部同士をそれぞれ連通させ、且つ各冷却層の入口側同士及び出口側同士をそれぞれ連通させた請求項1記載の改質ガス中の一酸化炭素除去装置。
  3. CO除去部の触媒充填部ケーシングの長手方向へ多数の小空間を区画形成するようにケーシングの長手方向と直交する方向へ延びる多数の仕切壁で触媒充填部を仕切るようにした請求項1又は2記載の改質ガス中の一酸化炭素除去装置。
  4. CO除去部の触媒層冷却層で挟むように積層させたものを複数の積層とした請求項1、2又は3記載の改質ガス中の一酸化炭素除去装置。
JP06175297A 1997-03-03 1997-03-03 改質ガス中の一酸化炭素除去装置 Expired - Fee Related JP4228401B2 (ja)

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