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JP4227283B2 - ピソライト鉄鉱石を原料とする製鉄用焼結鉱の製造方法 - Google Patents

ピソライト鉄鉱石を原料とする製鉄用焼結鉱の製造方法 Download PDF

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JP4227283B2
JP4227283B2 JP2000097045A JP2000097045A JP4227283B2 JP 4227283 B2 JP4227283 B2 JP 4227283B2 JP 2000097045 A JP2000097045 A JP 2000097045A JP 2000097045 A JP2000097045 A JP 2000097045A JP 4227283 B2 JP4227283 B2 JP 4227283B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多量のピソライト鉄鉱石を焼結原料として用いる製鉄用焼結鉱の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高炉製鉄法に用いられる主要原料である焼結鉱は、一般的に以下のようにして製造される。まず、焼結原料の主原料である約10mm以下の鉄鉱石粉に、石灰石、ドロマイト、転炉スラグなどの含CaO副原科(以下CaO系副原料と呼ぶ)、蛇蚊岩、珪石、かんらん岩などの含SiO2副原科(以下SiO2系副原科と呼ぶ)、およびコークス粉、無煙炭などの炭材を配合し、さらにそれらに適量の水分を加えて混合、造粒する。このように焼結における通気性を阻害しないように擬似粒化した配合原料(擬似粒子)を火格子移動式の焼結パレット上の500mm前後の高さに充填し、この充填ベット表層部の炭材に点火する。その後、充填層の下方に向けて空気を吸引しながら炭材を燃焼させ、そのときに発生する燃焼熱によって配合原料を焼結した後、生成された焼結ケーキを破砕、整粒することにより粒子径3ないし5mm以上の成品焼結鉱が製造される。
【0003】
これらの焼結鉱のほとんどは、高炉装入用原料として使用されるが、高炉装入用原料として不適当な粒径が3ないし5mm未満の焼結鉱粉は返鉱と呼ばれ、焼結鉱用の原料として戻される。
【0004】
高炉を安定かつ高効率で操業するには高品質の焼結鉱が要求され、冷間強度、被還元性、耐還元粉化性などの品質が厳しく管理されている。また、焼結鉱の製造コストの面から、歩留(成品焼結鉱/焼結ケーキ)が高いことが要望されている。
【0005】
世界には表1に示すように成分が多種多様な鉄鉱石が存在し、一般的にはこれらを混合して配合原料としている。世界の鉄鉱石資源をみると、これまでの良質なヘマタイト鉱石は枯渇の方向にあり、現状の生産が続くと主要鉱山は近年中にも掘り尽くしてしまうと予測されている。一方、鉄鉱石の一種にピソライト鉄鉱石と分類されるSiO2が4.5〜6%、結合水が6〜9%の鉄鉱石がある。ピソライト鉄鉱石鉱床の埋蔵量は莫大で、かつ採掘のために取り除く低品位の部分(剥土比)が少ないので採掘費用が安く、供給が安定しているとの特長がある。従って、本鉱石を多量に使用できれば、コスト低減など経済的効果ばかりでなく、資源の有効利用といった大きな意義がある。
【0006】
【表1】
Figure 0004227283
【0007】
ピソライト鉄鉱石はヘマタイト(Fe23)粒子をゲーサイト(Fe23・H2O)が取り囲んだいわゆる魚卵状構造をしているため、いくつかの問題を抱えている。すなわち、加熱過程において結合水の分解が起こり、ゲーサイト部に選択的に大きな亀裂が発生する。その結果、まず鉱石は脆弱なものとなる。次に副原科と鉄鉱石の反応によって融液が発生すると、その融液は亀裂の中へ急速に侵入し、融液部には大きな気孔が生成し、焼結体の強度を低下させる。焼結操業で言う歩留、冷間強度の低下を引き起こすことになる。また、同化部(融液と鉱石が反応した部分)は小さな粒状ヘマタイト粒子とガラス質シリケートとなり、還元時のヘマタイトの膨張に対して脆い構造となるため耐低温還元粉化性が劣化する。このため、通常の焼結の方法では、ピソライト鉄鉱石の配合率は20〜25質量%未満に制限し、安価なピソライト鉄鉱石の使用量を増やせないのが現状である。
【0008】
そこで、ピソライト鉄鉱石の多量使用についての研究が数多くなされてきた。
【0009】
例えば、特開平5−3396534号公報及び特開平3−10027号公報には、ピソライト鉄鉱石を焼結機に装入する前に加熱処理して、ピソライト鉄鉱石の結晶水の含有量を低減し、焼成過程でのピソライト鉄鉱石に含有する結晶水の分解による亀裂発生を抑制し焼結歩留、強度、生産性を向上させる方法が開示されている。
【0010】
また、特開平5−339653号公報には、焼結機に装入する前にピソライト鉄鉱石を予め石灰石と造粒し、焼成過程におけるカルシウムフェライト(CF)融液生成反応を促進し、その融液をピソライト鉄鉱石に生じた亀裂に充満させることにより焼結歩留、強度、生産性を向上させる方法が開示されている。
【0011】
さらに、特公平5−83620号公報には、予め原料を造粒し、ピソライト鉄鉱石の核を内層がMgO―SiO2含有副原料を主体とし、外層が高CaO/SiO2原料からなる2層で覆うことにより、焼結過程においてピソライト鉄鉱石の周りに粘性の高い高融点融液を生成させて、粘性の低いカルシウムフェライト(CF)融液の鉄鉱石への直接の浸入を抑制する方法が開示されている。
【0012】
しかし、これらの方法は、何れも加熱処理や特殊な副原科等による選択的な造粒等の予備処理設備を必要とするためコストが増大するという問題がある。
【0013】
一方、上記のような特殊な事前処理を行わないで、ピソライト鉄鉱石とその他の特定鉄鉱石の配合により、歩留や強度を悪化させずにピソライト鉄鉱石を多量に使用する技術も開示されている。例えば、特開平3−193828号公報には、ピソライト鉄鉱石と低反応性の低Al23微粉鉄鉱石とをほぼ同割合でそれぞれ25〜35重量%配合し、残りのその他の鉄鉱石及び副原料と共に通常の混合、造粒を行い、易溶融性のピソライト鉄鉱石の周りに低反応性の低Al23微粉鉄鉱石を多く付着させるとともに、焼結鉱の品質向上のために焼結鉱中のAl23が1.7%以下になるように上記低Al23微粉鉄鉱石の配合量や銘柄を調整する方法が開示されている。しかしながら、この方法は、易溶融性のピソライト鉄鉱石による焼結層下部の脆弱化による通気性低下及び焼結品質劣化を防止するための方法であり、ピソライト鉄鉱石の配合率は25〜35重量%であり多量に配合できず、大幅なコスト低下は期待できないものである。
【0014】
さらに、特開平5−311251号公報には、融液の浸入を抑制する技術として低シリカ、低アルミナ微粉鉄鉱石をピソライト鉄鉱石に混合してカルシウムフェライト(CF)を積極的に生成させる方法が記載されている。
【0015】
さらに、特開平5−816203号公報には、返鉱以外の鉄含有原料として、配合率40〜70質量%のピソライト鉄鉱石とSiO2含有量が1.5質量%以下の高品位鉄鉱石を組み合わせて用い、カルシウムフェライト系融液の生成を促進させてピソライト鉄鉱石の結合相を形成させる方法が開示されている。また、特開平10−245638号公報には、鉄鉱石として、配合率50質量%以上のピソライト鉄鉱石と、その他のSiO2を2mass%以上5mass%未満、かつ結合水を3mass%以上6mass%未満含有した鉄鉱石及び、ペレツトフイードまたはSiO2を2mass%未満含有した鉄鉱石を配合・焼結して、カルシウムフェライト融液の生成を促進させてピソライト鉄鉱石の周囲をカルシウムフェライト主体組織とする方法が開示されている。
【0016】
これらの技術は主に、安価なピソライト鉄鉱石と高価なブラジル産の鉄鉱石やペレットフィードを組み合わせて配合するものであり、配合条件によって溶銑製造コストが高くなってしまう問題があった。さらに、これらの技術によって得られる焼結鉱の歩留や品質は通常操業時に配合する焼結鉱と同程度にはできるが、ピソライト鉄鉱石を多量に配合した条件下で、通常操業時の歩留及び品質以上の焼結鉱の性状が望めないという問題があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、安価でかつ資源的にも豊富なピソライト鉄鉱石を多く配合して、かつ特殊な設備の設置を必要とせずに従来以上に高い歩留と優れた品質の焼結鉱を製造することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の要旨とするところは、以下の通りである。
【0019】
(1)鉄鉱石等の鉄含有原科と副原料、炭材及び水分等を焼結機にて焼結する製鉄用焼結鉱の製造方法において、返鉱以外の鉄含有原料として、ピソライト鉄鉱石とSiO2含有量が1.5質量%以下である高品位鉄鉱石を用い、かつ前記ピソライト鉄鉱石を30〜80質量%配合し、該ピソライト鉄鉱石中の50質量%以上をAl23含有量が1.5質量%以下である低Al23含有ピソライト鉄鉱石とする事を特徴とする製鉄用焼結鉱の製造方法。
【0020】
(2)前記高品位鉄鉱石中の80質量%以下をAl23/SiO2の質量比率が0.3以下である低Al23鉄鉱石で代替させる事を特徴とする前記(1)のピソライト鉄鉱石を原料とする製鉄用焼結鉱の製造方法。
【0021】
(3)前記ピソライト鉄鉱石、前記高品位鉄鉱石及び前記低Al23鉄鉱石の合計量が80質量%以上となる様に配合する事を特徴とする前記(2)のピソライト鉄鉱石を原料とする製鉄用焼結鉱の製造方法。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について詳述する。前述したように、一般に焼結鉱を製造する際には、原料を混合、造粒して、擬似粒化した配合原科(擬似粒子)を製造する。擬似粒子は粒径が1mm以上の核粒子に粒径が1mm未満の微粉が付着した構造となっており、焼成過程で核粒子に付着している微粉が溶融し、その後、融液が核粒子の一部または全部を溶融することで一体化していく。このとき、焼結過程において1mm未満の微粉は全て溶融するので、1mm以上の核粒子の溶融時の挙動、すなわち溶融量や溶融によって生成する融液の流動性などが焼成体の冷間強度に大きく影響を与える。
【0023】
そこで発明者らは、先ず鉄鉱石の性状を以下の方法で評価した。
【0024】
粒径が3〜5mmの各種鉄鉱石に粒径が0.25mm以下の石灰石を造粒物中のCaO成分の鉄鉱石に対する割合が質量比で0.1となるように造粒し、その後、この造粒物10gを電気炉で1300℃で焼成して焼成体を製造した。その後、得られた焼成体の落下強度及び気孔率を測定した。落下強度は、焼成体を1.2mの高さから4回連続落下させた後の全焼成体の質量に対する粒径5mm以上の焼成体の割合(質量%)と定義する。また、焼成体の気孔率は、焼成体の底面を水平方向に研磨し、その研磨面を画像解析して空隙率を測定して求めた。
【0025】
焼成体の気孔率は、初期の擬似粒子間の空隙や焼成過程で生成する気孔などが融液の流動によって排出されながら、焼成体が緻密化していく進展具合を表すものであり、焼成体の気孔率が高いほど緻密化が不完全であり脆弱な構造体であることが知られている。また、焼成体の気孔率と落下強度とは相関関係があり、発明者らの実験結果からも、図2に示すように焼成体の気孔率と落下強度には直線的な関係がある事を確認した。
【0026】
上記の通り焼成体の気孔率は融液の流動性によって決まることから、図1に、融液の流動性に影響を与える脈石成分量や同化挙動が異なる複数の鉄鉱石銘柄を用いて焼結鍋試験を行った結果として、各鉄鉱石銘柄を用いて得られた焼成体の落下強度及び気孔率を示す。鉄鉱石の種類によって落下強度と空隙率が大きく異なり、同じピソライト鉄鉱石であっても焼成体の気孔率に大きな差があり、高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aに比べて気孔率が少ない低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bは、気孔率が多い高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aよりも焼成時に一体化が進むため、SiO2含有量が1.5質量%以下の鉄鉱石C(以下高品位鉄鉱石と呼ぶ)やAl23/SiO2の質量比率が0.3以下の鉄鉱石D(以下低Al23鉄鉱石と呼ぶ)には劣るものの比較的高い強度を示すことが明らかになった。
【0027】
このピソライト鉄鉱石の焼成後の焼結体の気孔率及び落下強度の違いは、ピソライト鉄鉱石中のAl23含有量に起因する。つまり、低Al23含有ピソライト鉄鉱石では、鉄鉱石の焼結過程で生成する主たる融液のカルシウムフェライト系融液中に溶け込むAl23の量が高Al23含有ピソライト鉄鉱石に比べて少ないため、融液の粘性の上昇は比較的低くなる。低Al23含有ピソライト鉄鉱石は、焼結過程での結晶水の分解による亀裂発生及び融液生成までの溶融挙動は高Al23含有ピソライト鉄鉱石と同様であるが、融液の生成後は、高Al23含有ピソライト鉄鉱石に比べて融液中に溶け込むAl23量が少ないため、それによる融液の粘性上昇は少なく、ピソライト鉄鉱石の周辺に良く融液が流動して一体化が進むため高Al23含有ピソライト鉄鉱石に比べて気孔量が比較的少なく、強度が高い焼結鉱が得られるものと考えられる。
【0028】
これらの結果は、鉄含有原料としてピソライト鉄鉱石を多量に使用する場合でも、ピソライト鉄鉱石のうちで低Al23含有ピソライト鉄鉱石を高Al23含有ピソライト鉄鉱石に対して所定量以上になるように配合量を調整することにより、焼成体の冷間強度を従来よりも高く維持できることを示唆するものである。
【0029】
そこで、発明者らは以上の知見を基にさらに複数銘柄の鉄鉱石を配合した返鉱以外の鉄含有原科と返鉱、石灰石、蛇紋岩、コークス粉などを配合し、その際に焼結鉱のCaO/SiO2(塩基度)が通常操業の範囲内である1.8となるように配合量を調整した配合原料を用いて焼結鍋試験を行った。なお、配合原科中には、固体燃料としてコークス粉を4%添加した。この試験条件及び試験結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
Figure 0004227283
【0031】
条件Aは通常操業時の鉱石配合条件である。条件Bは返鉱以外の鉄含有原科中の高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aの配合割合を大幅に増加させ、それ以外の鉱石配合割合を少量ずつ減少させた条件である。この場合は、未溶融で残留したピソライト鉄鉱石の同心円状あるいは表面から中心部に大きな亀裂が発生し、かつその周囲には多数の各種不定形の気孔が取り巻き、気孔間の壁の厚みが極めて薄いものとなり、脆い構造となった。そのため、歩留が75%、焼結体の冷間強度(JIS落下強度;JIS―SI)が85%であり、通常操業時の条件Aに比べて、歩留及び冷間強度が著しく低下した。また、その鉄鉱石の組織は、残留したピソライト鉄鉱石を取り巻いている多孔質の部分が粒状ヘマタイト粒子をガラス質シリケートが結合したものとなったため、還元時のヘマタイトの膨張に対して脆い構造となり、低温還元粉化性(RDI)も悪化した。そこで、条件Cとして、条件Bと同程度に高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aの配合割合は増加させた状態で、その他の返鉱以外の鉄含有原科として前述の基礎試験(表1、図1)で焼成後の焼成体の気孔率が最も小さかった高品位鉄鉱石Cを大幅に増加させた。その結果、高品位鉄鉱石Cから生成される流動性の良好な融液により融液の流動性が向上し、高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aの融液へのAl23成分の溶け込みによる融液の粘性低下が抑制され、融液部に存在していた大きな気孔が凝集して焼成体の外へ排出されて、結果的に得られる焼成体の冷間強度及び歩留が向上した。しかしながら、条件Cで得られる焼結体の冷間強度及び歩留の向上は、条件Aの通常操業時のものと同程度に回復するに留まり、それ以上の向上は見られなかった。
【0032】
そこで、条件Dとして、条件Cの返鉱以外の鉄含有原科中の高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aの約半分を低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bに置き変えた場合、条件Cに比べて焼結体の冷間強度及び歩留が向上し、通常の操業時の条件Aよりも高い冷間強度と高い歩留が得られた。また、条件Eとして、条件Cの返鉱以外の鉄含有原科中の高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aの全部を低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bに置き変えた場合、通常の操業時の条件Aに比べさらに焼結体の冷間強度及び歩留が向上した。
【0033】
以上の試験結果から、鉄含有原料としてピソライト鉄鉱石を多量に使用する場合に、高品位鉄鉱石Cを所定量配合すると共に、ピソライト鉄鉱石中の低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bを高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aに対して所定割合以上になるように配合調整することにより、得られる焼成体の冷間強度及び歩留を従来よりも向上できることが分かった。
【0034】
さらに、発明者らは、上記の焼結鍋試験において、返鉱以外の鉄含有原科中のピソライト鉄鉱石及び高品位鉄鉱石の配合割合、ピソライト鉄鉱石中の高Al23含有ピソライト鉄鉱石と低Al23含有ピソライト鉄鉱石の配合割合の最適化の詳細な検討を行った。
【0035】
図3に、ピソライト鉄鉱石中の高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aと低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bの配合割合を変えた場合において、鉄含有原科(ピソライト鉄鉱石A、Bと高品位鉄鉱石Cの合計量を100とする)中のピソライト鉄鉱石A、Bの配合割合と焼結鉱の冷間強度(JIS SI)及び成品歩留との関係を示す。
【0036】
図3から、焼結鉱の所定冷間強度及び成品歩留を満足するためには、ピソライト鉄鉱石A、Bの配合割合の最適範囲があり、その許容範囲はピソライト鉄鉱石A、B中の低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bの割合が高くなるほど広がることがわかる。
【0037】
これらの実験結果から、本発明では、焼結鉱の所要冷間強度(通常操業では、JIS―SIが86以上)及び所要成品歩留(通常操業では、80%以上)を満足するために、ピソライト鉄鉱石A、Bと高品位鉄鉱石Cを返鉱以外の鉄含有原科として用いる場合に、ピソライト鉄鉱石A、Bの配合割合を30〜80質量%、かつピソライト鉄鉱石A、B中の低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bの割合を50質量%以上とすることが必要である。
【0038】
ピソライト鉄鉱石A、Bの配合割合が30質量%未満、つまり高品位鉄鉱石Cの配合割合が質量70%以上の場合には、 SiO2含有量が少ない高品位鉄鉱石Cの配合割合が過度に増加するため鉄鉱石の結合相となるカルシウムフェライト系融液を主体とする融液そのものが減少するため、焼結鉱の冷間強度及び成品歩留が大きく低下する。また、ピソライト鉄鉱石A、Bの配合割合が80質量%超、つまり高品位鉄鉱石Cの配合割合が20質量%以下の場合には、ピソライト鉄鉱石A、Bの配合割合が過度に増加するため、ピソライト鉄鉱石A、Bを構成するゲーサイト中の結晶水の加熱、焼成時の分解−亀裂発生、鉄鉱石と融液との同化反応及び融液粘性の増加(鉄及びAl23成分の融液への溶け込み)に起因した焼結鉱中の気孔率の増加や焼結ベットの通気性阻害が起こるため、焼結鉱の冷間強度及び成品歩留が大きく低下する。これらの理由から上記のように本発明ではピソライト鉄鉱石A、Bの配合割合を30〜80質量%に規定する。
【0039】
また、この際、ピソライト鉄鉱石A、B中の低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bの割合(質量%)が増加するほど、焼結鉱の冷間強度及び成品歩留が向上するが、その低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bの割合が50質量%未満になると、安定した焼結鉱の冷間強度及び成品歩留の向上が得られないため、本発明では、上記のピソライト鉄鉱石A、Bの配合割合を規定するとともに低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bの割合の下限値を50質量%とした。
【0040】
さらに、本発明者らは、上記の焼結鍋試験において、返鉱以外の鉄含有原科中の高品位鉄鉱石Cの一部を、前述の試験結果(図1)から高品位鉄鉱石Cの次に焼成体の気孔率及び落下強度が高かった低Al23鉄鉱石Dに置き換えるために冷間焼結試験を行い、高品位鉄鉱石Cの低Al23鉄鉱石Dへの置換割合と焼結鉱の冷間強度(JIS SI)及び成品歩留との関係を詳細に検討した。その結果を図4に示す。これから高品位鉄鉱石Cの低Al23鉄鉱石Dへの置換割合が80質量%以下であれば、焼結鉱の所要冷間強度(通常操業では、JIS―SIが86以上)及び所要成品歩留(通常操業では、80%以上)を満足できることがわかる。したがって、本発明では、返鉱以外の鉄含有原科としてピソライト鉄鉱石A、Bと高品位鉄鉱石Cを用いる場合、ピソライト鉄鉱石A、Bの配合割合を30〜80質量%、かつピソライト鉄鉱石A、B中の低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bの割合を50質量%以上とすると共に、高品位鉄鉱石Cの80質量%以下を低Al23鉄鉱石Dに置き換えても良い。
【0041】
実際の焼結操業では、山元でのストライキなどで量が不足することが起こり得る。そこで、発明者らは、上記ピソライト鉄鉱石A、Bと高品位鉄鉱石Cの配合原料並びにピソライト鉄鉱石A、B、高品位鉄鉱石Cおよび低Al23鉄鉱石Dの配合原料のうちのどの程度を高Al23鉄鉱石(表1に示すE,F,G;Al23/SiO2>0.3の鉄鉱石と定義する)で代替できるかを知るために焼結鍋試験を行った。この試験において、ピソライト鉄鉱石A、Bの合計量A+Bと高品位鉄鉱石Cの合計量A+B+Cに対する高ピソライト鉄鉱石A+Bの配合割合(A+B)/( A+B+C)を50質量%とし、高品位鉄鉱石Cの低Al23鉄鉱石Dへの置換割合D/(C+D)を50質量%とし、ピソライト鉄鉱石A、B、高品位鉄鉱石C、低Al23鉄鉱石Dとその他の高Al23鉄鉱石E、F、Gの合計量を100質量%とした。また、これらの鉄鉱石には焼結鉱の塩基度が1.8になるように石灰石等の副原料の配合量を調整し、配合原料中のコークス粉の添加量は4%とした。その結果として、図5に全鉄鉱石の合計量A+B+C+D+E+F+Gに対するピソライト鉄鉱石A、B、高品位鉄鉱石C、低Al23鉄鉱石Dの合計量A+B+C+Dと焼結鉱の冷間強度(JIS SI)及び成品歩留との関係を示す。図5より、ピソライト鉄鉱石A、B、高品位鉄鉱石Cおよび低Al23鉄鉱石Dの配合原料の合計A+B+C+Dが80質量%以上であれば、高Al23鉄鉱石E、F、Gを配合しても焼結鉱の所要冷間強度(通常操業では、JIS―SIが86以上)と所要成品歩留(通常操業では、80%以上)が維持できることがわかる。つまり、3種の高Al23鉄鉱石E、F、Gは、合計量で20質量%まで配合しても焼結鉱の冷間強度と成品歩留は低下せずに維持できることとなる。
【0042】
したがって、本発明では、返鉱以外の鉄含有原料中に、ピソライト鉄鉱石A、Bと高品位鉄鉱石C及び低Al23鉄鉱石Dの合計量が80%以上になるように配合し、その他の返鉱以外の鉄含有原料として高Al23鉄鉱石E、F、Gを配合しても良い。
【0043】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明の効果を説明する。
【0044】
【実施例1】
表3にピソライト鉄鉱石多量焼結操業例を示す。なお、ここでは焼結鉱の塩基度が1.8となるように石灰石配合量を調節し、本発明の効果を明確にするために、コークス粉の添加量を一定にした。表3中の条件Aは現在の実機での代表的配合原科(ヘマタイト鉱石が主体)とその焼結操業結果である。表3中の条件Bは条件Aの配合原料で返鉱以外の鉄含有原料中のピソライト鉄鉱石A、Bの比率を40%とした場合である。条件Cは高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aと高品位鉄鉱石Cを配合した場合である。また、条件Dは本発明法による焼結操業結果の例である。返鉱以外の鉄含有原料中のピソライト鉄鉱石A、Bの割合が40%の条件Bでは条件Aに比べて歩留がかなり劣った。また、高Al23含有ピソライト鉄鉱石Aと高品位鉄鉱石Cを配合した条件Cは、条件Aと同等の歩留と焼結鉱品質が得られた。一方、本発明により、高品位鉄鉱石Cを配合し、かつ低Al23含有ピソライト鉄鉱石Bの配合率を調整した条件Dでは、条件Aで示す現在の平均的歩留、生産率・冷間強度よりも高い特性が得られた。
【0045】
【表3】
Figure 0004227283
【0046】
【実施例2】
表4中の条件Eは、表3中の条件Dのピソライト鉄鉱石A、Bと高品位鉄鉱石Cから成る原料中の高品位鉄鉱石Cの一部を低Al23鉄鉱石Dで本発明の条件の範囲内で代替して焼結した場合の結果である。この場合も焼結鉱の塩基度が1.8となるように石灰石配合量を調節し、本発明の効果を明確にするために、コークス粉の添加量を一定にした。この場合も表3中条件Dと同等の優れた操業成績が得られた。
【0047】
【表4】
Figure 0004227283
【0048】
【実施例3】
表4中の条件Fは、表4中の条件Eの鉄鉱石混合原料の一部を高Al23鉄鉱石Eで10質量%代替して焼結した場合の結果である。この場合でも条件Aで示す現在の平均的歩留、生産率・冷間強度よりも高い値が得られた。なお、数種存在する高Al23鉄鉱石で代替した場合でもほぼ同様の結果を得た。
【0049】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、これまで焼結鉱の歩留、品質が低下するために問題とされてきたピソライト鉄鉱石を多量に配合、使用して、焼結鉱の歩留、品質において従来以上の優れた成績を得ることが可能になる。従来の良質なヘマタイト鉱石の枯渇は自明であり、豊富でかつ安価なピソライト鉄鉱石の多量使用を可能とする本発明は、その資源的問題を解決でき、かつ鉄製造のコスト低減に大きく寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種鉄鉱石と石灰石を造粒した造粒物を焼成後、焼成体の底面を水平方向に研磨した研磨面を画像解析して得られた焼成体の気孔率の測定結果及び焼成体の落下強度の測定結果を示す図である。
【図2】各種鉄鉱石と石灰石を造粒した造粒物を焼成後、焼成体の底面を水平方向に研磨した研磨面を画像解析して得られた焼成体の気孔率と落下強度の関係を示す図である。
【図3】ピソライト鉄鉱石および高品位鉄鉱石からなる原科の焼結鍋試験結果で、両鉄鉱石中に占めるピソライト鉄鉱石の割合と成品歩留、焼結鉱の冷間強度の関係を示す図である。
【図4】焼結鍋試験結果で、ピソライト鉄鉱石および高品位鉄鉱石から成る原料においてピソライト鉄鉱石の割合を50%とし、さらにその高品位鉄鉱石の一部を低Al23鉄鉱石で代替した場合のその代替率と成品歩留、焼結鉱の冷間強度の関係を示す図である。
【図5】焼結鍋試験結果で、ピソライト鉄鉱石および高品位鉄鉱石から成る原科においてピソライト鉄鉱石の割合を50%とし、次にその高品位鉄鉱石の50%を低Al23鉄鉱石と置き換え、さらにそれら原料の一部を高Al23鉄鉱石で代替した場合のその代替率と成品歩留、焼結鉱の冷間強度の関係を示す図である。
【符号の説明】
A 高Al23含有ピソライト鉄鉱石
B 低Al23含有ピソライト鉄鉱石
C 高品位鉄鉱石
D 低Al23鉄鉱石
E 高Al23鉄鉱石
F 高Al23鉄鉱石
G 高Al23鉄鉱石

Claims (3)

  1. 鉄鉱石等の鉄含有原科と副原料、炭材及び水分等を焼結機にて焼結する製鉄用焼結鉱の製造方法において、返鉱以外の鉄含有原料として、ピソライト鉄鉱石とSiO2含有量が1.5質量%以下である高品位鉄鉱石を用い、かつ前記ピソライト鉄鉱石を30〜80質量%配合し、該ピソライト鉄鉱石中の50質量%以上をAl23含有量が1.5質量%以下である低Al23含有ピソライト鉄鉱石とする事を特徴とする製鉄用焼結鉱の製造方法。
  2. 前記高品位鉄鉱石中の80質量%以下をAl23/SiO2の質量比率が0.3以下である低Al23鉄鉱石で代替させる事を特徴とする請求項1に記載のピソライト鉄鉱石を原料とする製鉄用焼結鉱の製造方法。
  3. 前記ピソライト鉄鉱石、前記高品位鉄鉱石及び前記低Al23鉄鉱石の合計量が80質量%以上となる様に配合する事を特徴とする請求項2記載のピソライト鉄鉱石を原料とする製鉄用焼結鉱の製造方法。
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