JP4226476B2 - 環状化可能プローブを用いた複数の標的配列の分析と検出 - Google Patents
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Description
(a)前記試料中の検出すべき各標的配列に対する少なくとも1つの環状プローブ(26)を核酸試料に加える工程であって、前記プローブは標的配列の第一の部分(5)と相補的な第一の標的特異的区画(4)を5’末端に有し且つ前記標的配列の第二の部分(7)と相補的な第二の標的特異的区画(6)を3’末端に有しており、前記標的配列の前記第一及び第二の部分が互いに隣接した位置にあり、前記プローブは前記標的配列と実質的に非相補的なタグ区画(8、9)をさらに備え、該タグ区画はスタッファー配列(10、11)を備えてもよく、前記タグ区画が少なくとも1つのプライマー結合配列(12、13)を備える工程と、
(b)前記環状プローブの前記第一及び第二の標的特異的区画を標的配列の前記第一及び第二の部分にアニールさせて、前記プローブの前記第一及び第二の標的特異的区画を前記標的配列上で隣接してアニールさせる工程と、
(c)前記標的配列に隣接してアニールした前記第一及び第二の標的特異的区画を連結させる手段を与え、前記第一及び第二の標的特異的区画を連結させて、前記試料中の標的配列に対応する連結された環状プローブ(28)を得る工程と、
(d)第一のプライマー結合配列(12)に相補的な第一のプライマー(16)を含むプライマー対、ポリメラーゼ酵素、および必要に応じて第二のプライマー結合配列(13)に相補的な第二のプライマー(17)を提供する工程と、
(e)得られた混合物を増幅して、前記連結された環状プローブを直鎖状にしたアンプリコン(20)を含む増幅された試料(19)を得る工程と、
(f)前記対応するアンプリコンの有無を検出することによって、試料中に標的配列が存在するか否かを判定する工程と、を備えた方法である。
本発明で用いられる環状オリゴヌクレオチドプローブは、試料中の各標的配列に対して工程(a)で与えられる単一の直鎖オリゴヌクレオチドプローブである。この単一の直鎖オリゴヌクレオチドプローブは、アニールされた相補的区画が連結されたときに、前記2つの標的特異的区画を結合させて、工程(c)で環状化される単一分子を与える。このように、前記単一の直鎖プローブの末端には、標的に対して相補的な区画が各々存在している。末端に位置する前記相補的区画の間には、プライマー結合配列として機能することがある配列が介在しており、さらに、様々な長さのスタッファー配列が介在していることがある。環状プローブ中にこのような機能団を配置する場合の一例としては、(標的相補的区画1−スタッファー配列1、プライマー結合配列1−プライマー結合配列2−スタッファー配列2−標的相補的区画2)がある。当業者であれば、環状プローブを合成し、直鎖型として与えられること、及び適切な標的配列にアニーリングしながら、プローブの末端にある2つの相補的区画が連結された(ライゲーションされた)場合にのみ環状となることが理解できるであろう。このように、本明細書で使用する「環状プローブ」という用語は、標的配列依存的な連結(ライゲーション)によって環状化される直鎖分子を実際には意味する。本明細書においては、「連結された環状プローブ」という用語のみが、真正な環状型の分子を表す。
前記オリゴヌクレオチドプローブは、さらに、実質的に標的配列に非相補的であるタグを含有する。このタグは、好ましくは少なくとも上記アニーリング条件下以外では、試料中の標的配列のうち何れにも、好ましくは試料中の何れの配列にもハイブリダイズしないか又は顕著にハイブリダイズしない。前記タグは、少なくとも1つ、好ましくは2つのプライマー結合部位を備えていることが好ましく、様々な長さのスタッファー配列及び/又はブロッキング区画を1つ以上必要に応じて備えてもよい(下記参照)。
オリゴヌクレオチドプローブのタグは、長さが異なる1以上のスタッファー配列を備えてもよい。スタッファーの長さは、0乃至500、好ましくは0乃至100、より好ましくは1乃至50である。タグの長さは、15乃至540、好ましくは18乃至140、より好ましくは20乃至75の範囲で変動する。スタッファーは、「Iannone et al.(2000), Cytometry 39:pp.131−140」に記載されているようなZipコード配列として知られるユニークな配列であってもよい。
別の実施形態では、前記環状プローブは、ブロッキング区画を含有することができる(27)。ブロッキング区画は、プライマーの伸長を遮断する。ブロッキング区画は、2つのプライマー結合部位の間に配置することが好ましい。好ましくは、フォワードプライマーの3’末端に実質的に隣接し且つリバースプライマー結合部位の5’末端に実質的に隣接するように、ブロッキング区画を配置するのが好ましい。図14も参照されたい。環状プローブ中に機能団を配置する場合の一例は、(標的相補的区画1−スタッファー配列1−、プライマー結合配列1−ブロッキング区画−プライマー結合配列2−スタッファー配列2−標的相補的区画2)である。このブロッキング区画は、増幅時のプライマーの伸長を効果的に抑制することにより、連結された環状プローブを直鎖状の形態とする。好ましくは、ブロッキング区画が増幅から除外されるように、ブロッキング区画自体は、2つのプライマー結合部位間に配置するのが好ましい。ブロッキング区画は、HEG(ヘキサエチレングリコール)等の非ヌクレオチドポリマーを備えることができる。HEG基等のブロッキング区画が存在するのであれば、ブロッキング区画は長いコンカテマーの形成を抑えると思われるので、用いるDNAポリメラーゼはストランド置換活性を有していてもよい。
工程(a)では、複数の異なる標的配列、すなわち少なくとも2つの異なる標的配列を、ハイブリダイジング条件下で、複数の特異的なオリゴヌクレオチドプローブと接触させる。続いて、試料中の前記複数の標的配列の隣接する相補的部分に該オリゴヌクレオチドプローブをアニールさせる。相補的な標的配列にオリゴヌクレオチドプローブを特異的にアニールさせる方法と条件は、本分野において周知である(例えば、Sambrook and Russel (2001) ”Molecular Cloning: A Laboratory Manual (3rd edition), Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor Laboratory Pressを参照)。一般には、オリゴヌクレオチドプローブと標的配列を混合した後、低塩緩衝液(例えば、塩を全く含有しないか、又は10mM NaClに等しいイオン強度を下回る塩を含有する緩衝液)中で、短時間の間(例えば、30秒乃至5分)インキュベートする(一般には、94℃乃至96℃で)ことによって核酸を変性させる。次いで、プローブと標的配列を特異的にアニールするために、変性したプローブと標的配列を含有する試料を最適なハイブリダイゼーション温度に冷却するが、この温度は、プローブの相補的区画と(標的配列中の)その相補的配列間のハイブリッドの融点より約5℃下回るのが通常である。前記2つのプローブ区画、すなわち試料中のプローブ区画のうち1つが複数の標的配列と非特異的(aspecific)又は不十分なハイブリダイゼーションを行わないようにするために、1つの試料中では、標的配列に相補的な前記プローブの区画の融点を該試料中の異なる標的配列の間で同様にする、好ましくは同一にすることが好ましい。このため、プローブの前記相補的区画は、融点が20℃、15℃、10℃、5℃、又は2℃未満であることが好ましい。これは、同じような長さと同じようなG/C含量を有するプローブの相補的区画を用いることによって容易となる。このため、相補的区画の長さの差は20、15、10、5、又は2ヌクレオチド未満であることが好ましく、G/C含量の差は30、20、15、10、又は5%未満であることが好ましい。本明細書で使用する「相補的」とは、通常のストリンジェンシー条件下で、第一のヌクレオチド配列が第二のヌクレオチド配列に特異的にハイブリダイズすることが可能であることを意味する。別のヌクレオチド配列に対して相補的と考えられるヌクレオチド配列に含まれるミスマッチの量は少ない(すなわち、好ましくは、20、15、10、5又は2%未満)ものと思われる。あるいは、例えば、EP−A974,672号(参考文献として本明細書中に援用する)に記載されているような、いわゆるユニバーサルヌクレオチドを取り込むことによって、又は適切な立体配置拘束型核酸(LNA、locked nucleic acid)及びペプチド核酸(PNA)を用いることによってミスマッチを補償する必要があるかもしれない。標的配列へのプローブのアニーリングは濃度依存的なので、少容量(すなわち、10μl未満)でアニーリングを行うのが好ましい。これらのハイブリダイゼーション条件下では、標的配列へのプローブのアニーリングは、通常迅速であり、5、10、又は15分間を超えて進行しないが、非特異的なアニーリングを避けるために、ハイブリダイゼーション温度を維持できる限り、これより長いアニーリング時間を用いてもよい。
標的配列の一部と相補的でないプローブ又は余りにも多くのミスマッチを含有するプローブは、試料をハイブリダイゼーション条件に供したときに、標的配列にハイブリダイズしないか、僅かにハイブリダイズするにすぎないであろう。従って、ライゲーションが起こる可能性は低い。従って、これらのプローブから得られる誤ったライゲーション産物の数は一般に十分でなく、真のライゲーション産物よりずっと少なく、その後の多重増幅時には問題とならなくなる。その結果、誤った産物は検出されないか、ごく僅か検出されるにすぎない。
標的配列の相補的部分に実質的に隣接してアニールしたオリゴヌクレオチドプローブの各5’及び3’末端は、工程(c)で連結されて、本分野で公知の任意の適切な手段によって、共有結合を形成する。前記プローブの末端は、リガーゼ、好ましくはDNAリガーゼによって、酵素的にホスホジエステル結合として連結させることができる。DNAリガーゼとは、相補鎖上の隣接部位に結合した2つのポリヌクレオチド鎖(の末端)間にホスホジエステル結合の形成を触媒することができる酵素である。一般に、DNAリガーゼは、二本鎖DNA中のニックを埋めるために、補酵素としてATP(EC6.5.1.1)又はNAD(EC6.5.1.2)を必要とする。本発明に使用するのに適したDNAリガーゼは、T4DNAリガーゼ、E.Coli DNAリガーゼ、又は好ましくは、例えばThermus Aquaticus(TAQ)リガーゼ、Thermus Thermophilus DNAリガーゼ、又はPyrococcus DNAリガーゼのような熱安定性リガーゼである。あるいは、標的配列の相補的部分上に位置する隣接部位でアニールした2つのオリゴヌクレオチドプローブをライゲーションするために、修飾されたポリヌクレオチド末端の化学的な自己ライゲーションを用いることもできる(Xu and Kool,1999,Nucleic Acid Res. 27:875−881)。
別の実施形態、例えばインデルを同定することを目的とした実施形態では、ギャップが残存するように、各末端をアニールさせることがある。このギャップは、適切なオリゴヌクレオチドを用いることによって埋めて、ライゲートすることができる。このような方法は本分野において「ギャップライゲーション」として知られており、特に国際特許公開第00/77260号に開示されている。このギャップを埋めるための別の方法としては、必要に応じて、A、T、C、若しくはG、又はジオリゴヌクレオチド若しくはトリヌクレオチド若しくはその他の小さなオリゴヌクレオチドから予め選択した単一ヌクレオチドとともに、ポリメラーゼとリガーゼを用いて、プローブの一方端を伸長させることが考えられる。
連結されたプローブは、プライマー結合部位に対応するプライマーの対を用いて増幅される。好ましい実施形態では、少なくとも1つのプライマー又は同じプライマーのセットを用いて、試料中に存在する2以上の異なる連結されたプローブを増幅し、好ましくは、試料中に存在する全ての連結されたプローブを増幅する。このようなプライマーは、対応するユニバーサルプライマー結合部位を含有する全てのプローブの増幅を開始させて、その結果、ユニバーサルプライマー結合部位を含有するライゲーションされた全てのプローブを増幅することができるので、ユニバーサルプライマーと称されることがある。工程(d)での増幅で使用される異なったプライマーは、アニーリング効率とプライミング効率が実質的に等しいことが好ましい。このため、試料中の前記プライマーの融点の差は、20℃、15℃、10℃、5℃、又は2℃未満であることが好ましい。これは、オリゴヌクレオチドプローブの相補性区画について概説したのと同じように実施することができる。相補的区画の配列とは異なり、プライマーの配列は、標的配列によって読み取られない。従って、各テトラマーが1つのA、T、C、及びGを含有するヌクレオチドのテトラマーから得られる配列を集合させることによって、又はプライマーのG/C含量と融点が同一になるか又は極めて似通っていることが確保されるその他の方法によって、プライマー配列を設計することが便利であろう。プライマーの長さ(及びプローブのタグ中の対応するプライマー結合部位)は、好ましくは少なくとも12、15、又は17ヌクレオチドであり、好ましくは、25、30、40ヌクレオチドを超えない。
特に好ましい実施形態では、本発明の増幅工程において用いられる1以上のプライマーは選択的プライマーである。本明細書において選択的プライマーとは、プローブ中のプライマー結合部位と相補的なユニバーサル配列に加えて、いわゆる「選択的ヌクレオチド」を含んだ領域を含有するプライマーとして定義される。選択的ヌクレオチドを含有する領域は、ユニバーサルプライマーの3’末端に位置する。
本発明の方法の工程(d)では、(検出可能な)増幅した連結されたプローブ(アンプリコン)(本分野で公知の任意の適切な核酸増幅法によって、連結された環状プローブを直鎖状にしたもの)を作製するために、前記連結されたプローブを増幅する。核酸増幅法では、2つのプライマーdNTPと(DNA)ポリメラーゼを利用するのが通常である。好ましい増幅法は、PCRである。「PCR」、すなわち「ポリメラーゼ連鎖反応」とは、インビトロで特定のDNAセグメントを酵素的に増幅する迅速な手法である。増幅すべきDNAは、試料を加熱することによって変性される。DNAポリメラーゼと過剰のデオキシヌクレオチド三リン酸の存在下では、標的配列に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドが新しいDNAの合成を開始させる。ポリメラーゼは、ストランド置換活性を発現しないか、少なくとも著しい活性を発現しないDNAポリメラーゼであることが好ましい。これらのポリメラーゼの一例は、AmplitaqとAmplitaq Gold(販売者、Perkin Elmer)及びAccuprime(Invitrogen)である。合成が一巡すると、親鎖と同様に、変性及びアニーリング時にプライマーにハイブリダイズすることができる規定の長さの新しい鎖が得られる。変性、アニーリング、合成操作の二巡目では、両者で別個の二本鎖産物を構成する2つの一本鎖産物が得られ、長さは正確にプライマー末端の間に等しい。この別個の産物は、連続して増幅を行うごとに指数関数的に蓄積する。約20乃至30サイクルを行う間に、前記別個の断片を何百万倍にも増幅することができる。PCRプロトコールは本分野において周知であり、標準的な実験書例えば、「Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Inc.(1995)」に記載されている。本発明の方法においてPCRを使用するための適切な条件は、EP−A 0,534,858号及び「Vos et al.,Nucleic Acid Research,1995、vol.23, 4407−4414」に記載されており、この場合、70乃至700のヌクレオチドを有し、同一のプライマー結合配列を含有している複数のDNA断片が、1つのプライマー対を用いて、ほぼ等しい効率で増幅される。使用可能なその他の多重増幅法及び/又は等温増幅法としては、例えば、LCR、自己維持的配列増幅(3SR、self−sustained sequence replication)、Q−β−レプリカーゼによるRNA増幅、又はストランド置換増幅(SDA、strand displacement amplification)が挙げられる。以下に記載されているように、それらが直鎖増幅産物(すなわち、長さが異なり、且つ前記環状プローブの長さに対応する)をもたらす限り、幾つかの例では、適切な(RNA)ポリメラーゼ結合部位によって、前記プローブのタグ中にあるプライマー結合部位を置換する必要があるかもしれない。
本明細書で使用するアンプリコンという用語は、連結されたプローブ又はライゲーションされたプローブを増幅する工程から得られる産物を意味する。このように、本明細書で使用する「アンプリコン」という用語は、連結されたプローブが増幅されたものを意味する。2つの標的特異的区画をリガーゼによって連結するライゲーション工程の後に、前記連結又はライゲーションされたプローブを1以上のプライマーおよびポリメラーゼと混ぜて、プローブを増幅する。ライゲーションされたプローブ、プライマー、ポリメラーゼ、及び/又は他のパラメータ及び変数は、増幅によって、環状プローブが直鎖状になるように選択する。本発明では、前記アンプリコンは、環状プローブの長さを著しく超えない長さを有する直鎖オリゴヌクレオチドである。前記アンプリコンの最少の長さは、少なくとも2つの標的相補的区画の長さを合算した長さである。アンプリコンの長さは環状プローブの長さに相当することが好ましい。アンプリコンの長さは対応する環状プローブのライゲーションの指標となることがさらに好ましい。アンプリコンには、前記環状プローブの区画を反復して含有しないことが好ましい。すなわち、アンプリコンは、コンカテマー又は環状プローブの多量体(すなわち環状プローブが多量体化されたもの)でないことが好ましい。アンプリコンは、連結された環状プローブが直鎖化された単量体の形態であることが好ましい。
標識、分離された試料の検出は、検出データを与える検出器によって行われる。検出器は、もちろん、分離を行う一般的なシステム(キャピラリー電気泳動、スラブゲル電気泳動、固定検出器−連続ゲル電気泳動)によって異なるとともに、蛍光又は放射性標識等のプライマー上に存在する標識によっても異なる。
試料中の異なる標的配列を識別するためには、対応する各アンプリコンの長さの相違を用いることが好ましい。長さに基づいてアンプリコンを分離することによって、試料中の対応する標的ヌクレオチド配列の存在を決定することができる。従って、本発明の好ましい実施形態では、試料中の異なる標的配列に由来するアンプリコンの識別は、試料中又は増幅された試料中の異なる標的配列に対応する各アンプリコン間の長さの相違に基づいて行われる。
好ましい実施形態では、試料中の前記第一及び第二のオリゴヌクレオチドプローブのプライマー結合部位に相補的なプライマーのうち少なくとも1つは標識を備えており、第二のプライマーが標識を備えることが好ましい。前記標識は、とりわけ色素、発色団、又は酵素、抗原、重金属、磁気プローブ、リン光発光団、放射性標識、化学発光部分、又は電気化学的検出成分などの蛍光及び/又はリン光成分などの大きな群から選択することができる。好ましくは、前記標識は蛍光又はリン光色素であり、FAM、HEX、TET、JOE、NED、及び(ET−)ROXの群から選択することがより好ましい。NEN Glober IR2プラットフォームに対して使用する場合、FITC、Cy2、テキサスレッド、TAMRA、Alexa fluor 488TM、BodipyTM FL、ローダミン123、R6G、Bodipy 530、AlexafluorTM 532、及びLicorのIRDyesTM等の色素も本発明において用いるのに適している。前記標識は、FAM、TET、JOE、NED、HEX、及び(ET−)ROX、FITC、Cy2、テキサスレッド、TAMRA、Alexa fluor 488TM、BodipyTM FL、ローダミン123、R6G、Bodipy 530、AlexafluorTM 532、及びIRDyesTMからなる群に属する蛍光色素又はリン光色素から選択するのが好ましいであろう。
スループットは、複数の標識されたプライマーを用いることによって増加させることができる。1つの試料中で異なる試料を用いることに伴う問題の1つは、クロストーク又は残留クロストークである。本明細書で使用するクロストーク又は残留クロストークとは、異なる(蛍光)標識の発光スペクトル間の重複を意味する。例えば、蛍光色素を使用する場合、各色素は異なる発光(及び吸収)スペクトルを有する。1つの試料中に2つの色素が存在する場合、これらのスペクトルは重複し、シグナルを妨害して、得られたデータの質を落とすことがある。特に、試料中の検出すべき2つのヌクレオチド断片が異なる標識で標識されており、一方の断片が大量に存在しているのに対して、他方が少量しか存在しない場合には、少量しか存在しない断片について測定されたシグナルの多くは、同じサイズを有する別の試料の断片中に豊富に含有される重複した発光スペクトルを有する別の標識の発光から由来するものであるということが、残留クローストーク(residual cross talk)によって引き起こされる場合がある。他の色素の相反的効果も起こり得るが、それぞれの色素で標識されたアンプリコン間の量差故に、この例では、その効果はおそらく弱まるであろう。
再広義の定義では、前記標的配列は、対象とする任意のヌクレオチド配列であり得る。前記標的配列は、好ましくは、多型を含有し、提示し、又は多型を伴うヌクレオチド配列である。本明細書において、多型という用語は、遺伝学的に確定された2以上の異なる配列又は対立遺伝子が集団中に出現することを意味する。多型マーカー又は多型部位とは、発散が生じる遺伝子坐である。好ましいマーカーは少なくとも2つの対立遺伝子を有しており、各対立遺伝子は、選択した集団の1%超、より好ましくは10%又は20%超の頻度で生じる。多型遺伝子坐は、最少1塩基対であってもよい。多型マーカーには、制限断片長多型、可変数のタンデムリピート(VNTR)、超可変領域、ミニサテライト、ジヌクレオチドリピート、トリヌクレオチドリピート、テトラヌクレオチドリピート、単純配列リピート、Alu等の挿入エレメントが含まれる。最初に同定された対立遺伝子の型は適宜基準型と称され、他の多型遺伝子の型は選択的又は可変的対立遺伝子と称される。特定集団中に最も頻出する対立遺伝子の型は、野生型と称されることがある。二倍体の生物体は、対立遺伝子の形態がホモ接合又はヘテロ接合となり得る。二対立遺伝子多型は2つの型を有する。三対立遺伝子多型は3つの型を有する。一塩基多型は単一ヌクレオチドによって占められる多型部位(対立遺伝子の配列間で変動する部位)に生じる。本部位の前後には、対立遺伝子の高度に保存された配列(例えば、配列の変化が集団中の構成員の1/100又は1/1000未満にしか生じない)が存在するのが通常である。一塩基多型は、多型部位に位置する1つのヌクレオチドが別のヌクレオチドに置換されることによって生じるのが通常である。一塩基多型は、基準対立遺伝子からヌクレオチドが欠失し又は基準対立遺伝子にヌクレオチドが挿入されることによって生じることもある。他の多型には、数個のヌクレオチドが少数欠失又は挿入されるものが含まれ、インデルと称される。好ましい標的配列は、AFLPマーカー(登録商標)を伴う標的配列、すなわちAFLP(登録商標)で検出可能な多型である。
前記核酸試料では、標的を含む前記核酸は、対象とすべき任意の核酸であり得る。前記試料中の核酸はDNAの形態であるのが通常であるとしても、前記試料中に含有されるヌクレオチド配列の情報は、例えば、RNA、ポリA+RNA、cDNA、ゲノムDNA、ミトコンドリアのDNA又はクロロプラストのDNA等のオルガネラDNA、合成核酸、DNAライブラリー、クローンバンク、又はこの中から任意に選択し若しくは組み合わせたものを含む任意の核酸源に由来するものであり得る。核酸試料中のDNAは、二本鎖、一本鎖、及び一本鎖DNAに変性される二本鎖DNAであり得る。二本鎖配列の変性によって2つの一本鎖断片が生じ、一本鎖断片の一方又は双方は各ストランドに対して特異的なプローブによって分析することができる。好ましい核酸試料は、cDNA、ゲノムDNA、制限断片、アダプターをライゲートした制限断片、アダプターをライゲートした増幅された制限断片上に標的配列を備えている。AFLP断片又は断片がAFLPテンプレート前増幅で得られる。
試料は、2以上の異なる標的配列を含有していることが好ましい(すなわち、2以上とは、試料中の標的配列の量ではなく同一性のことを意味している)。特に、前記試料は少なくとも2つの異なる標的配列を備えており、具体的には少なくとも10、好ましくは少なくとも25、より好ましくは少なくとも50、より具体的には少なくとも100、好ましくは少なくとも250、より好ましくは少なくとも500、最も好ましくは少なくとも1000の標的配列が加えられている。実際には、標的配列の数は、とりわけ、連結された環状プローブの数によって制約を受ける。例えば、試料中の異なるオリゴヌクレオチドプローブの数が多すぎると、多重増幅工程の信頼性が損なわれることがある。
本発明の好ましい実施形態では、複数の試料の高スループット法を実現するために、複数の試料を同じように処理することにより、複数の増幅された検出試料を生成し、次いで、この試料は標識及び/又は長さの差を少なくとも検出可能なマルチチャネル装置に上で分析することができる。適切な装置は、本明細書に記載されている。
(e1)工程(a)乃至(e)を繰り返して、少なくとも2つの増幅された試料を得る工程と、
(e2)工程(e)及び(e1)で得た増幅された試料の少なくとも一部を電気泳動装置のチャネルの試料添加部位に連続して加え、前記増幅された試料中のアンプリコンを電気泳動により分離し、前記チャネルの前記試料添加部位から離れた場所に位置する検出位置において前記分離されたアンプリコンを検出する工程であって、連続して加えられる前記増幅された試料の時間間隔は、増幅された試料中の増幅された連結プローブの中で最も移動度が遅いものが、続いて加えられる増幅された試料の中で最も移動度が速い増幅された連結プローブが検出位置で検出される前に、検出位置で検出されるようにする工程と
を備える。
本発明の好ましい方法は、標的配列にアニールされないオリゴヌクレオチドプローブ、及び/又は連結/ライゲーションされないオリゴヌクレオチドプローブを除去する工程をさらに備える。このようなプローブは、好ましくは増幅前に、好ましくはエキソヌクレアーゼによる消化によって除去される。連結/ライゲートしていないオリゴヌクレオチドプローブを除去/消去することによって、ライゲーションとは無関係な(誤った)標的の増幅をかなり削減することができ、信号対雑音比が高くなる。連結したプローブの情報内容を損なわずに、非連結/ライゲーション成分を1以上消去するための解決法の1つとして、非連結/ライゲーションオリゴヌクレオチドプローブを消化するエキソヌクレアーゼを使用することである(issensitive.sensitive)。ブロッキング基には、主鎖中にチオリン酸基及び/又は2−O−メチルリボース糖基の使用が含まれる。エキソヌクレアーゼとしては、Exo I(3’−5’活性)、Exo III(3’−5’活性)及びExo IV(5’−3’と3’−5’の両方の活性)などがある。本発明の環状プローブは、ライゲーションされた後は、ライゲーションされなかった環状プローブとは逆にエキソヌクレアーゼによる切断を受けない。これは、本発明の南京錠プローブを使用する別の利点である。
試料は、長さが明らかな1つ以上のヌクレオチド断片を含むヌクレオチド断片サイズ標準とともに供給することができる。ヌクレオチドサイズ標準を調製し使用する方法は、当分野で周知である(例えば、Sambrook及びRussel、2001、同上参照)。このようなサイズ標準は、試料中の単位複製配列のサイズを適切に決定し、したがって、検出された断片を適切に同定する基礎を形成する。サイズ標準は、試料ごと及び/又は注入ごとに供給されることが好ましい。サイズ標準は、好ましくは分析される長さの範囲全体にわたって様々な長さを含むことが好ましい。本発明の特定の実施形態においては、単位複製配列サイズを内挿によって導出できる隣接サイズ標準を添加することが有利と考えられる。隣接サイズ標準は、好ましくは1つは最短の増幅連結プローブよりも少なくとも1塩基短く、好ましくは1つは最長の増幅連結プローブよりも少なくとも1塩基長い少なくとも2つの標識オリゴヌクレオチド配列を含むサイズ標準であって、内挿可能であり、試料にさらに長さの変化が導入されるのを最小限に抑えることができるサイズ標準である。好ましい隣接サイズ標準は、最短の増幅連結プローブよりも1ヌクレオチド短い1つのヌクレオチドと、最長の増幅連結プローブよりも少なくとも1塩基長い1つのヌクレオチドとを含み、試料中に含まれる単位複製配列を標識するために使用される標識と同じ少なくとも1つの色素で標識されている。
この技術の変形技術においては、複数の個体の出発(DNA)材料がプールされて、この材料を含有する検出試料がより少量で検出装置に装填されるようになる。これは、出発試料の特定のプール、例えば特定の形質に対する表現型が異なる個体に由来する出発材料のプールに特異的である(SNP対立遺伝子を表すものなどの)増幅連結プローブを同定することが目的である連鎖不平衡(LDマッピング)の場合に有利になり得る。
本発明の一側面は、様々な用途におけるこの方法の使用に関する。本発明による方法の用途は、遺伝子型の決定、転写物プロファイリング、遺伝地図、遺伝子発見、マーカーを用いた選択、種の品質管理、ハイブリッド選択、QTLマッピング、バルク分離個体分析、DNAフィンガープリント法、ミクロサテライト分析などの技術であるが、これらだけに限定されない。別の側面は、標的核酸配列の存在量の同時高スループット検出に関する。この手法は、バルク分離個体分析(BSA、Bulk Segregant Analysis)として一般に知られている。
本発明による高スループット法の特に好ましい1つの用途は、一塩基多型(SNP)の検出である。環状オリゴヌクレオチドプローブの第1の標的相補的部分は、好ましくは、多型部位、すなわち単一多型ヌクレオチドに隣接して位置する。第2の標的相補的部分は、その末端塩基が多型部位に位置するように、すなわち、単一多型ヌクレオチドに相補的であるように設計される。この末端塩基が、標的配列中の多型部位に存在するヌクレオチドに相補的である場合、標的配列にアニールされて、2つの標的相補的部分がライゲートされる。末端ヌクレオチド、すなわち対立遺伝子特異的ヌクレオチドが一致しないときには、ライゲーションが起こらないか、わずかにしか起こらず、多型の検出はなされない。
標的配列は、ゲノムに由来する既知のヌクレオチド配列を含む。このような配列は、必ずしも多型を含まないが、例えば、遺伝子、プロモーター、遺伝子移入セグメント、又は導入遺伝子に特異的であり、あるいは生産形質、耐病性、収率、雑種強勢に関する情報を含み、ヒト、動物及び植物における腫瘍又は他の疾患及び/又は遺伝子機能の指標である。このため、環状プローブの第1及び第2の相補的部分は、ゲノム中の所望の情報に関連する好ましくは一義的な標的配列に対応するように設計される。標的配列中の相補的部分は、互いに隣接して位置する。所望の標的配列が試料中に存在する場合、2つのプローブは、隣接してアニールされ、ライゲーション及び増幅後に検出することができる。
AFLP、その応用及び技術は、Vos等、Nucleic Acids Research、vol.23、(1995)、4407−4414並びに欧州特許公開第0 534 858号及び米国特許第6,045,994号に記載されており、すべてを参照により本明細書に援用する。AFLP、その利点、その実施形態、その技術、酵素、アダプター、プライマー、さらに、使用する化合物、ツール及び定義についてのさらに詳細な記述については、AFLPに関連して本明細書で上述した出版物の関連する節に明記されている。AFLP及びその関連技術は、例えば特異的遺伝マーカー(いわゆるAFLPマーカー)を同定する強力なDNAフィンガープリント技術であり、ある種の遺伝子又は遺伝形質の有無の指標となり、又は一般に、既知の起源又は制限パターンのDNA、cDNA又はRNA試料を比較するために使用することができる。AFLPマーカーは、一般に、分析するヌクレオチド配列中の多型部位の有無に関連する。このような多型は、選択ヌクレオチド中の制限酵素切断部位に、例えばインデル若しくは置換体の形で、又は制限断片の残部に、例えばインデル若しくは置換体の形で存在し得る。AFLPマーカーがそれ自体同定されると、AFLPマーカーに関連する多型を同定することができ、本発明のライゲーションアッセイに使用するプローブを生成させることができる。
増幅産物の交差ハイブリッド形成を防止するために、スタッファー配列の配列が異なり、ヘアピンを形成しないことが好ましい。表1−5には、各蛍光色素用プローブの開発に使用可能であるスタッファー配列が示されており、Primer Designer バージョン2.0((著作権)1990、1991、Scientific and Educational software)を用いてヘアピンが存在しないことを確認した。スタッファー配列は、1つのG、C、T及びAを含む無作為に選択された四量体ブロックから構築され、したがって、必然的にGC含量は50%である。2つのSNP対立遺伝子に対する順方向OLAプローブ中のスタッファー配列は、優先的なSNP対立遺伝子増幅を防止するために同一なままであった。
実施例1.生物学的材料及びDNA単離の説明
ArabidopsisエコタイプのColombiaとLandsberg erectaの交雑種から発生したリコンビナント近交系(RI)系統(Lister及びDean、Plant Journal、4、pp 745−750、(1993)を使用した。親系統及びRI系統の種子をNottingham Arabidopsis Stock Centreから入手した。
The Arabidopsis Information Resource(TAIR)ウェブサイト:http://www.arabidopsis.org/SNPs.htmlから選択したArabidopsisSNPを表6に要約する。
オリゴヌクレオチドプローブ(5’−3’配向)を選択して、実施例2に記載した12個のSNP遺伝子座の各々に対するSNP対立遺伝子を識別した。PCR結合領域を下線で、スタッファー配列を二重下線で示す。リバースプライマーは5’末端がリン酸化されている。pはリン酸化を示す。配列を表7に要約する。
PCR増幅に使用したプライマーの配列は、実施例3に記載したライゲーションプローブに組み込まれたPCRプライマー結合領域に相補的である。その配列は、いわゆるM13フォワード及びM13リバースプライマーである。通常、フォワードプライマーは、検出プラットフォームに応じてFAM又は33P−dATPで標識される。5’−3’配向のプライマー配列は、
M13フォワード:CGCCAGGGTTTTCCCAGTCACGAC[配列番号37]
M13リバース:AGCGGATAACAATTTCACACAGGA[配列番号38]
である。
これらのオリゴの濃度を50ng/μlに調整した。
緩衝剤組成は、以下のとおりであった。ハイブリッド形成緩衝剤(1X)、20mM Tris−HCl pH8.5、5mM MgCl2、1M KCl、10mM DTT、1mM NAD+ライゲーション緩衝剤(1X) 20mM Tris−HCl pH7.6、25mM Kac、10mM MgAc2、10mM DTT、1mM NAD+、0.1%Triton−X100。PCR緩衝剤(10X):10x PCR緩衝剤(15mM MgCl2を含む)。(Qiagen、Valencia、United States of America)。PCRでは、添加剤を使用しなかった。
ライゲーション反応:
ライゲーション反応を以下のように実施した:全体積5μlの100ngゲノムDNA(100ng/μlを1μl)を94℃で5分間インキュベーションして熱変性させ、氷冷した。次に、実施例3に記載した各OLAフォワード及びリバースプローブ4fmol(計36オリゴヌクレオチド)を添加し、その混合物を60℃で16時間インキュベートした。次に、1単位のTaqリガーゼ(NEB)を添加し、その混合物を60℃で15分間インキュベートした。
次に、リガーゼを94℃で5分インキュベーションして熱失活させ、使用するまで−20℃で保存した。
PCR反応混合物は、ライゲーション混合物10μl、50ng/μlの(実施例4に記載した)(FAM又は33P)標識M13フォワード及びリバースプライマー1μl、各dNTP200μM、2.5単位のHotStarTaq Polymerase Qiagen、10X PCR緩衝剤5μlを全体積50μl中に含んでいた。
Perkin Elmer 9700サーモサイクラー(Perkin Elmer Cetus、Foster City、United States of America)中でのサーマルサイクリングによって、以下のサーマルサイクリンプロファイルに従って増幅を実施した。
プロファイル2:初期変性/酵素活性化94℃15分、続いて5seを35サイクル。
33P末端標識M13フォワードPCRプライマーを使用する場合、Vos等、1995(Nucleic Acids Research、vol.23:no.21、pp.4407−4414、1995及び欧州特許第0534858号)に記載のリン酸化によって標識した。
図10に、実施例2で列挙した12組のArabidopsis SNPの多重オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイの電気泳動ゲルを示す。本明細書で上述した手順に従って、Colombiaエコタイプ(C)、Landsberg erectaエコタイプ(L)、又は等量の両エコタイプ(C+L)の混合物のDNAを出発材料として用いた。
Vos等、Nucleic Acids research 23(21)、(1995)、4407−4414に記載のようにゲル電気泳動を実施した。乾燥ゲルをホスホイメージングスクリーン(富士写真フィルム、タイプBAS III)に16時間露出させた後、富士スキャナー(富士写真フィルム、Fujix BAS 2000)を用いてスキャンして画像を得て、デジタル形式で保存した。
サイザー94bp:
5’fam-
ACCTACTACTGGGCTGCTTCCTAATGCAGGAGTCGCATAAGGGAGAGCGTCGACCGATGCCCTTGAGAGCCTTCAACCCAGTCAGCTCCTTCCG[配列番号39]
サイザー95bp:
5’fam-
ACCTACTACTGGGCTGCTTCCTAATGCAGGAGTCGCATAAGGGAGAGCGTCGACCGATGCCCTTGAGAGCCTTCAACCCAGTCAGCTCCTTCCGG[配列番号40]
サイザー137bp:
5’fam-
ACCTACTACTGGGCTGCTTCCTAATGCAGGAGTCGCATAAGGGAGAGCGTCGACCGATGCCCTTGAGAGCCTTCAACCCAGTCAGCTCCTTCCGGTGGGCGCGGGGCATGACTATCGTCGCCGCACTTATGACTGTC[配列番号41]
MegaBACE 1000キャピラリー配列決定装置を用いた検出の場合、PCR反応混合物の脱塩及び精製を、以下の手順を用いて、96ウェル形式で実施した。
乾燥したSephadex(商標)G−50 superfine(Amersham Pharmacia Biotech、Uppsala、Sweden)を、96ウェルプレート(MultiScreen(商標)−HV、Millipore Corporation、Bedford、MA、USA)のウェルに、45マイクロリットルカラムローダー(Millipore Corporation)を用いて以下のように充填した。
2.カラムローダーの上部からスクレーパーを用いて過剰のSephadexを除去した。
3.カラムローダーの上にMultiscreen−HVプレートを反転させて置いた。
4.Multiscreen−HVプレート及びカラムローダーをともに反転させた。
5.カラムローダーの上部又は側面を軽くたたいてSephadex G−50を投入した。
6.マルチチャネルピペッタを用いて1つのウェル当たり200μlのMilli−Q水を添加した。
7.遠心アラインメントフレームを、標準96ウェルマイクロプレートの上に置き、Multiscreen−HVプレートを上に置き、900gで5分間遠心機にかけてミニカラムを充填した。
8.96ウェルプレートを空にし、元の位置に戻した。
9.工程5−7をもう1度繰り返した。
10.200μlのMilli−Q水を各ウェルに添加してSephadex G−50を膨潤させ、2−3時間インキュベートした。時折、この段階で、Sephadex G−50 superfineの膨潤したミニカラムを含むMultiscreen−HVプレートをパラフィルムできつく密封し、使用するまで冷蔵庫に4℃で保存した。
12.96ウェルマイクロプレートを取り外した。
13.増幅連結プローブを含む混合物を各ウェルの中心に慎重に添加した。
14.遠心アラインメントフレームを使用して、Multiscreen−HVプレートを新しい標準U底マイクロタイタープレートの上に置き、900gで5分間遠心機にかけた。
15.標準96ウェルプレート中の溶出液(1つのウェル当たり約25μl)は、精製された産物を含む。
精製試料を、注入前にMilli−Q水で25−75倍に希釈した。
試料調製:
ET−900 Roxサイズ標準(Amersham Pharmacia Biotech)を水で800倍に希釈した。希釈ET−900 Rox8μlを精製試料2μlに添加した。泳動前に、サイズ標準を含む試料を94℃で1分間インキュベーションし、その後氷上に置いた。
MegaBACEキャピラリーに1X LPAマトリックス(Amersham Pharmacia Biotech、Piscataway、NJ、USA)を製造者の指示に従って充填した。試料の動電注入のパラメータは以下のとおりであった:3kVで45秒。実行パラメータは、10kVで110分間であった。実行後、クロストーク補正、ピークのスムージング及びクロストーク補正を、Genetic Profilerソフトウエア、バージョン1.0 20001017作製(Molecular Dynamics、Sunnyvale、CA、USA)を用いて実行し、電気泳動図を作成した。
2つの連続注入試料を適切に分離させる最小時間間隔を、実施例8に記載したサイザー試料を注入して決定した。得られた時間間隔に、オリゴヌクレオチドアッセイから精製された増幅連結プローブを注入するときに、わずかな余裕を持たせて使用した。結果を図11に示す。
B.キャピラリー電気泳動装置(MEGABace)上のLandsberg erecta試料のFAM標識検出の部分電気泳動図。同じ多重混合物を2回注入した。(97−134bpのサイズの)増幅連結プローブ及び隣接サイザー断片(94、95及び137bp)はすべてFAMで標識されている。
この実験では、SNPマーカーのデータセットの優性評価(有り/無し)品質に対する不完全なクロストーク除去の悪影響を防止するための異なる長さと標識の組み合せの使用を実証する。スタッファー長さを、ET−ROXとJOE標識断片が同じサイズであり、FAMとNED断片が同じサイズであるが、ET−ROX及びJOE標識断片サイズとは1塩基対異なるように選択した。その結果、増幅産物の予想サイズが標識ごとにわかっているので、発光スペクトルが重なる色素間のクロストーク除去が不完全な場合でさえ、観測される信号が不正確な評価に至らない。したがって、真の信号の予想パターンを定義する長さと標識の組合せは、不完全なクロストーク補正に起因する信号である。結果を図12及び13に示す。
A).特定サイズの断片をすべての標識と組み合せて観測し得る状況において、120塩基対のET−ROX標識断片及び124塩基対のNED標識断片を含む試料の場合のデータ品質に対する不完全なクロストーク除去の効果。この場合、120bpにおけるFAMチャネルへのET−ROX信号クロストークの不完全な除去は、120塩基対のFAM断片(実際には、120塩基対のET−ROX標識断片)の不正確な評価につながる。同様に、124bpにおけるJOEへのNED信号クロストーク補正の不完全な除去は、正確な断片に加えて、124塩基対のJOE断片(実際には、124塩基対のNED標識断片)の不正確な評価につながる。
B).同じ長さのET−ROX及びFAM標識断片などのクロストーク最適長さと標識の併用効果は、それらの発光スペクトルが重なるので、異なるスタッファー長さを選択することによっては避けられない。同様に、JOE及びNEDで標識された同じサイズの増幅連結プローブ断片も回避される。(上記Aに記載のものと同一の)120bpのET−ROX標識断片及び124bpのNED標識断片を含む仮想試料の場合、不完全な(数学的)クロストーク補正後に残る小さいが検出可能な120bpのFAMと124bpのJOEの信号(ピーク)は、それぞれET−ROX信号とNED信号のクロストークから生じることがわかっているので評価されない。したがって、これらは、データ品質に影響を及ぼさず、両方の断片は正確に評価される。
選択したSNPを同定し表9に要約した。
環状オリゴヌクレオチドプローブ(5’−3’配向)を選択して、実施例14に記載したSNP遺伝子座の各々に対するSNP対立遺伝子を識別した。PCR結合領域を下線で、スタッファー配列を二重下線で示す。リバースプライマーは5’末端がリン酸化されている。pはリン酸化を示す。配列を表10に要約する。
PCR増幅に使用するプライマーの1つの配列は、実施例15に記載したライゲーションプローブに組み込まれたPCRプライマー結合領域に相補的である。第2のPCRプライマーの配列は、プローブのPCRプライマー結合領域に一致した。通常、フォワードプライマーを標識する。オリゴヌクレオチド濃度を50ng/μLに調整した。5’−3’配向のプライマー配列を表11に示す。
ホモ接合のトマト系統の9つの試料(試料l−9)(実施例14)を、20個の南京錠(padlock)プローブ(セット4)の混合物を用いて、多重オリゴヌクレオチドライゲーション反応に供した。使用した条件は、体積10μl中lx Taq DNAリガーゼ緩衝剤(NEB)、Taq DNAリガーゼ0.2U/μl、及び各プローブ0.05fmol/μlであった。サーモサイクラー(Perkin Elmer)を用いて以下のサイクリング条件でライゲーションを実施した:94℃2分+10*(94℃15秒+60℃60分)+4℃維持。ライゲーション後、ライゲーション産物10μlを1x Taq DNAリガーゼ緩衝剤30μlで希釈した。各反応物40μlを使用して、それぞれMOOkに結合した4つの異なる標識EOOkプライマーを用いて増幅反応を4回実施した。ET−ROX及びJOEで標識されたEOOkプライマーを、FAM及びNEDで標識されたEOOkの長さよりも1bp余分に設計して、これらの産物をMegaBACEで分析したときに起こり得る蛍光標識間のクロストークを防止した。使用した条件は、PCR反応物20μl中10μl希釈ライゲーション産物に対して、標識EOOkプライマー30ng及びMOOkプライマー30ng、lx Accuprime緩衝剤I、Accuprimeポリメラーゼ(Invitrogen)0.4μlであった。サーモサイクラーを用いて以下のサイクリング条件でPCRを実施した:94℃2分+35*(94℃15秒+56℃30秒+68℃60秒)+4℃維持。PCR産物をSephadex 50を用いて精製し、MQで80倍に希釈した。希釈PCR産物をMegaBACEで分析した。様々な蛍光標識産物を別個に異なる組み合せ(2、3及び4蛍光色素)で分析した。結果を図16に示す。
運転中LPAマトリックスを変えずに連続運転してセット4の増幅産物を分析した。40分の運転期間後マトリックスを変えずに増幅産物試料を注入した。結果を図17に示す。マトリックスを変えず、データ品質をさほど落とさずに連続運転することができる。
この実験は、選択ヌクレオチドを含む(AFLP)増幅プライマーを用いて、形成されたライゲーション産物のサブセットの選択的増幅と組み合せた、多重度のより高いオリゴヌクレオチドライゲーションの可能性を実証する。
プライマーは、4つの設計プローブセットを用いて、セット1、2、4及び5をもとにするが、プローブ中のプライマー結合部位の3’に接して追加の選択ヌクレオチドを含む。
各セットは、別個に、他のセットと組み合せて、4セットのすべてをもとに最高40の多重度でライゲートされた。異なる標識EOOkプライマーを用いたAFLP+1/+1増幅を下記に示すスキームによって実施した。
使用した条件は、PCR反応物20μl中10μl希釈ライゲーション産物に対して、標識EOOkプライマー30ng及びMOOkプライマー30ng、lx Accuprime緩衝剤(Invitrogen)I、Accuprimeポリメラーゼ(Invitrogen)0.4μlであった。サーモサイクラーを用いて以下のサイクリング条件でPCRを実施した:94℃2分+35*(94℃15秒+56℃30秒+68℃6分)+4℃維持。PCR産物をSephadex 50を用いて精製し、MQで80倍に希釈した。希釈PCR産物をMegabaceで分析した。様々な蛍光標識産物を別個のキャピラリーで分析した。結果を図18に示す。
lx Taq DNAリガーゼ緩衝剤
20mM Tris−HCl
25mM酢酸カリウム
10mM酢酸マグネシウム
10mM DTT
1mM NAD
0.1%Triton X−100
(pH7.6、25℃)
1xAccuPrime Taq DNAポリメラーゼ緩衝剤
20mM Tris−HCl (pH8.4)
50mM KCl
1.5mM MgCl2
0.2mM dGTP、dATP、dTTP及びdCTP
耐熱性AccuPrime(商標)タンパク質
10%グリセリン
Claims (31)
- 核酸試料中の標的配列の有無を判定する方法であって、
(a)前記試料中の検出すべき各標的配列に対する少なくとも1つの環状化可能プローブを核酸試料に与える工程であって、前記環状化可能プローブが、標的配列の第一の部分に相補的な第一の標的特異的区画をその5’末端に有し、且つ前記標的配列の第二の部分に相補的な第二の標的特異的区画をその3’末端に有しており、前記標的配列の前記第一及び第二の部分が互いに隣接した位置にあり、前記環状化可能プローブが、前記標的配列と実質的に非相補的なタグ区画をさらに備え、該タグ区画はスタッファー配列を備えてもよく、前記タグ区画が少なくとも1つのプライマー結合配列およびブロッキング区画を備えている、工程と、
(b)前記環状化可能プローブの前記第一及び第二の標的特異的区画を標的配列の前記第一及び第二の部分にアニールさせて、前記環状化可能プローブの前記第一及び第二の標的特異的区画を前記標的配列上で隣接してアニールさせる工程と、
(c)前記標的配列に隣接してアニールした前記第一及び第二の標的特異的区画を連結させる手段を与え、前記第一及び第二の標的特異的区画を連結させて、前記試料中の標的配列に対応する連結された環状プローブを得る工程と、
(d)第一のプライマー結合配列に相補的な第一のプライマーを含むプライマー対、ポリメラーゼ酵素、および必要に応じて第二のプライマー結合配列に相補的な第二のプライマーを提供する工程と、
(e)得られた混合物を増幅して、アンプリコンを含む増幅された試料を得る工程であって、ここにおいて、環状プローブ中のブロッキング区画は、前記連結された環状プローブにハイブリダイズした前記プライマーの伸長又は増幅を停止させ、それによって前記環状プローブを直鎖状にする工程と、
(f)前記対応するアンプリコンの有無を検出することによって、試料中の標的配列の有無を判定する工程と、
を備えた方法。 - 試料中の標的配列に対応する増幅された試料中のアンプリコンの長さが、前記試料中の異なる標的配列に対応する前記増幅された試料中のアンプリコンの長さと異なる、請求項1に記載の方法。
- 前記アンプリコンが、前記連結された環状プローブの長さに対応する長さを有する、請求項1乃至2の何れか1項に記載の方法。
- 前記スタッファー配列の長さによって、前記長さの差が生じる、請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法。
- 2つの異なる環状化可能プローブが、単一のプライマー配列にハイブリダイズ可能な同一のプライマー結合部位を含有する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法。
- 前記プライマーのうち少なくとも1つが標識を有する、請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法。
- 前記プライマーのうち少なくとも1つが、その3’末端に少なくとも1つの選択的ヌクレオチドを含有する選択的プライマーである、請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法であって、
(a)少なくとも2グループの環状化可能オリゴヌクレオチドプローブが試料に与えられ、環状化可能オリゴヌクレオチドプローブの各グループが、少なくとも1つのグループ特異的なプライマー結合部位を有するタグ配列を有しており;
(b)各グループの連結された環状プローブをプライマー対から増幅し、2つのプライマーのうち少なくとも1つが、前記グループ特異的プライマー結合部位と相補的であり、あるグループの前記プライマーのうち少なくとも1つが、グループ特異的標識を備えており;
(c)各グループの中で、前記試料中の標的配列に対応する増幅された連結プローブの長さが、前記試料中の異なる標的配列に対応する増幅された連結プローブの長さと異なる、方法。 - 前記グループの第一の部分では、偶数個のヌクレオチドを有する増幅された連結プローブが作られ、
前記グループの第二の部分では、奇数個のヌクレオチドを有する増幅された連結プローブが作られる、請求項8に記載の方法。 - 偶数個のヌクレオチドを有する連結増幅されたプローブの前記グループと奇数個のヌクレオチドを有する連結増幅されたプローブの前記グループとが、それらの発光スペクトル中に少なくとも重複部分を有する蛍光標識で標識されている、請求項9に記載の方法。
- 偶数個のヌクレオチドを有する連結増幅されたプローブの第一及び第二のグループと、奇数個のヌクレオチドを有する連結増幅されたプローブの第三及び第四のグループとが作製され、前記第一及び第二のグループがFAM(登録商標)とNED(登録商標)でそれぞれ標識され、且つ前記第三及び第四のグループが(ET−)ROX(登録商標)及びJOE(登録商標)若しくはHEX(登録商標)の何れかでそれぞれ標識されるか;又は前記第一及び第二のグループが(ET−)ROX(登録商標)及びJOE(登録商標)若しくはHEX(登録商標)の何れかでそれぞれ標識され、且つ前記第三及び第四のグループがFAM(登録商標)とNED(登録商標)でそれぞれ標識される、請求項10に記載の方法。
- 前記プライマーの伸長を停止させる前記ブロッキング区画が、ブロッキンググループを備え、該ブロッキンググループが、前記2つのプライマー結合部位の間に位置し、好ましくは、フォワードプライマー結合部位の3’末端に隣接し且つリバースプライマー結合部位の5’末端に隣接して位置し、前記プライマーの伸長又は増幅から前記ブロッキンググループが除外される、請求項1乃至11の何れか1項に記載の方法。
- 前記プローブが、RNAse又は制限エンドヌクレアーゼによって制限切断され得るDNA若しくはRNA制限部位又はRNAヌクレオチドを前記ブロッキング区画の位置に含有する、請求項1〜11の何れか1項に記載の方法。
- 制限エンドヌクレアーゼを、必要に応じて該制限エンドヌクレアーゼの制限部位に相補的で該制限部位にハイブリダイズ可能なオリゴヌクレオチドとともに用いて、これにより、前記制限エンドヌクレアーゼによる制限切断に適した二本鎖区画を作出して、前記連結されたプローブを、プライマー伸長又は増幅工程の前に制限切断する、請求項13に記載の方法。
- 前記ポリメラーゼが有意なストランド置換活性を発現しない、請求項1〜11の何れか1項に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法であって、
(e1)工程(a)乃至(e)を繰り返して、少なくとも2つの増幅された試料を得る工程と、
(e2)工程(e)及び(e1)で得た増幅された試料のうち少なくとも一部を電気泳動装置のチャネルの試料添加部位に連続して加え、前記増幅された試料中のアンプリコンを電気泳動により分離し、前記チャネルの前記試料添加部位から離れた場所に位置する検出位置において前記分離されたアンプリコンを検出する工程であって、連続して加えられる前記増幅された試料の時間間隔は、増幅された試料中の増幅された連結プローブの中で最も移動度が遅いものが、続いて加えられる増幅された試料の中で最も移動度が速い増幅された連結プローブが前記検出位置で検出される前に、前記検出位置で検出されるようにする工程と、
をさらに備えた方法。 - 前記標的ヌクレオチド配列が多型を含有する、請求項1乃至16の何れか1項に記載の方法。
- 前記標的ヌクレオチド配列が一塩基多型を含有する、請求項1乃至16の何れか1項に記載の方法。
- 前記標的ヌクレオチド配列が、cDNA、ゲノムDNA、制限断片、アダプターをライゲーションした制限断片、アダプターをライゲーションした増幅された制限断片、及びAFLP(登録商標)断片からなる群から選択されるDNA分子である、請求項1乃至18の何れか1項に記載の方法。
- 複数の標的ヌクレオチド配列の、高スループット検出のための、請求項1乃至19の何れか1項に記載される方法。
- 多型を検出するための、請求項1乃至19の何れか1項に記載される方法。
- 一塩基多型を検出するための、請求項1乃至19の何れか1項に記載される方法。
- 転写産物プロファイリングのための、請求項1乃至19の何れか1項に記載される方法。
- 標的核酸配列の存在量を検出するための、請求項1乃至19の何れか1項に記載される方法。
- 遺伝子マッピング、遺伝子の発見、マーカー補助選抜法、種子品質管理、ハイブリッド選抜、QTLマッピング、バルク分離(bulked segregant)分析、DNAフィンガープリンティング、並びに形質、疾病耐性、収量、雑種強勢、及び/又は遺伝子機能に関する情報を明らかにするための、請求項1乃至19の何れか1項に記載される方法。
- 請求項1〜19の何れか1項に記載の方法で使用するためのオリゴヌクレオチドプローブであって、標的配列の第一の部分に相補的な第一の標的特異的区画をその5’末端に有し、且つ前記標的配列の第二の部分に相補的な第二の標的特異的区画をその3’末端に有しており、前記標的配列の前記第一及び第二の部分が互いに隣接した位置にあり、前記プローブが、前記標的配列と実質的に非相補的なタグ区画をさらに備え、該タグ区画はスタッファー配列を備えてもよく、前記タグ区画が少なくとも1つのプライマー結合配列およびブロッキング区画を備えているオリゴヌクレオチドプローブ。
- 請求項1〜19の何れか1項に記載の方法で使用するための、請求項26に記載される2以上のオリゴヌクレオチドプローブのセット。
- 前記セットが一塩基多型を有する各対立遺伝子に対するプローブを備える、2以上のオリゴヌクレオチドプローブのセットを使用する請求項1乃至19の何れか1項に記載される方法。
- 請求項1〜19の何れか1項に記載の方法での使用に適した請求項26に記載されるオリゴヌクレオチドプローブを備えたキット。
- 請求項1〜19の何れか1項に記載の方法で使用するためのプライマーを更に備えた請求項29に記載のキット。
- 請求項1〜19の何れか1項に記載の方法で使用するためのプライマーとオリゴヌクレオチドプローブを備えたキット。
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