JP4225576B2 - 検定時に検出可能な変化を所定の分布状態にする方法及びその装置 - Google Patents
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Description
関連する出願
本発明の主題は、ミッチェル・P・アレンが1993年8月24日付けで出願し、現在は放棄されている「新規な使い捨て型電子式検定装置(Novel Disposable Electronic Assay Device)」という名称の米国特許出願第08/111,347号、ミッチェル・P・アレンが1995年5月31日付けで出願した、「新規な使い捨て型の電子式検定装置(Novel Disposable Electronic Assay Device)」という名称の米国特許出願第08/455,236号、ジョエル・M・ブラット及びミッチェル・P・アレンが1995年8月9日付けで出願した「乾燥試薬の粒子検定法及び多数の試験領域を有する検定装置並びにその方法(Dry Reagent Particle Assay And Device Having Multiple Test Zones And Method Therefor)」という名称の米国特許出願第08/512,844号、及びレイモンド・T・ヘバート(Raymond T.Hebert)及びその他の者が1996年4月30日付けで出願した米国特許出願第 号に開示されたような、全ての化学試薬を含む、完全に自己内蔵型である、使い捨て型、一回限り使用のデジタル電子式器具に関する。上述した出願は、本発明の譲受人と同一人が譲受人となっており、その内容の全体を引用して本明細書に含めてある。
発明の分野
本発明は、医療情報を表示する診断装置において、検体が露出された分析化学ストリップの表面における物理的変化を検出するため、ある領域に亙る捕獲効率を変化させる方法及び装置に関するものである。
発明の背景
過去、細かい方法及び高価な計測器を使用して実験施設内にて種々の化合物を定性的に且つ定量的に測定するための免疫学的検定法が開発されている。免疫学的診断法における最近の開発の結果、臨床的検体を迅速に分析するためのより簡単な方法を追求する傾向となっている。固体相の結合試薬の開発は、自由試薬から結合した試薬を分離させるときに析出させることを不要にしている。固体相の免疫化学における更なる進歩の結果、計測器を使用しない乾燥試薬のストリップの免疫学的検定法が得られている。この形態は、計測器を使用せずに、患者の検体中の分析物質を視覚的に定性的又は半定量的に測定することを可能にするものである。
計測器を使用しない(non−instrumented)、免疫学的検定法には2つの基本的な型式の形態がある。第一の型式すなわち視覚的カラー領域型式のものにおいて、ストリップ上の特定の領域にて信号が発生され、この信号は、分析物質の存在を表示し、また、その信号の強さは、検体中の分析物質の濃度を表示する。この型式の検定法は、定性試験におけるように、閾値以上の色が存在するか否か視覚的に色を解釈し、又は、半定量性試験におけるように、色の強さをカラーチャートと比較することを必要とする。第二の型式のものにおいて、この視覚的信号は、吸収性の検定ストリップの長さに沿って発生される。吸い上げられる間に、この分析物質は、信号を発生する試験と反応し、支持体に沿って可視信号を発生させる。ストリップの基端から信号が進む距離は、分析物質の濃度の直接的な測定値となる。計測器を使用しない、この型式の移動高さ検定法は、妥当な性能にて定量的結果を達成することができる。
こうした一回限り使用の温度計型であり且つ計測器を使用しない定量装置、及び定性測定のために計測器を使用しない色比較装置は、十分な性能を発揮しているものの、信頼性及び使い勝手に伴う幾つかの難点がある。これらの装置にて発生された色は、常に、均一で且つ鮮明であるとは限らない。移動型検定法の場合、境界部の色は薄く、不鮮明で且つ読み取りが困難であることがしばしばである。ユーザが色帯域の境界の位置に関して判断しなければならないため、このことは、直接、ユーザの誤りにつながる。計測器を使用しない妊娠試験の場合、着色箇所の強さ(特に、カットオフ感度に近いHCG濃度)を視覚的に解釈することが困難である場合があり、その結果の解釈が問題となる場合がある。未熟練の操作者が視覚的,に判断し又は解釈しなければならないとき、誤りが生じ、また、不回的である場合もある。
検定法の結果の正確さ及び信頼性を高めるため、分析化学ストリップにおける検出部分のような試験要素から反射した光線を測定するため反射率計を利用する幾つかの定性的及び定量的診断試験が開発されている。反射率計は、レンズ、フィルタ、開口、光線源、及び検出器を光学的に配置することを特徴とする構造とされている。その例は、米国特許第4,219,529号、同第4,224,032号、同第3,536,927号に記載されている。
検体採取領域すなわち検出領域内にて検定ストリップの表面から拡散して反射した光線の正確で且つ精密な測定値を得ることに関して問題が生ずることがしばしばである。その原因の1つは、測定される、物理的に検出可能な変化が試験領域の全体に亙って均一に生じないためである。側方向流動検定ストリップは、固定された捕獲試薬を内蔵する検出領域を通じて信号試薬を通す。この信号試薬は、最初に、検出領域の前縁境界にて拘束試薬の全量ではないにしても、その相当な部分と出会い且つその部分と直ちに、結合し始める。その結果、前縁境界の狭小領域内にて著しく高強度の信号となり、その強さは、検出領域の後縁境界に向けて急激に低下する。全体として、信号の強さは、検出領域に亙って不均一な勾配の分布状態となる。
不正確な測定の別の可能な原因は、分析物質が高濃度である結果、信号の強さが低下し、すなわち「フック効果」が生じるためである。分析物質の濃度が捕獲試薬の濃度よりも著しく高いとき、信号の強さは、実際上、低下し、許容可能な検定法の結果であると誤って表示する可能性がある。
捕獲試薬又はその他の信号発生試薬を使用して、検出領域に亙って物理的に検出可能な変化が略均一に分布するようにする必要がある。また、検定ストリップの検出領域内にて物理的に検出可能な変化が所定の分布状態となるようにする必要もある。これらの必要性は、従来技術によっては満たされてはいない。
このように、検体が露出された分析化学ストリップの表面における物理的な変化を検出すべくある領域に亙って捕獲効率を変化させる方法及びその装置が診断分野にて必要とされている。均一な又は所定の分布状態は、診断装置にて使用するのに十分に経済的、適宜で、効率的、耐久性且つ信頼性がある必要があり、また、この診断装置は、家庭、医療の緊急現場、又は病院以外の場所のような場所にて未熟練者が応急処置を施すことを可能にするものでなければならない。
発明の概要
本発明は、ある検体中における選択された分析物質の量と相関する物理的に検出可能な変化を検出領域に亙って所定の分布状態に生じさせる輸送マトリックスを提供するものである。このマトリックスは、検定中の選択された分析物質の量と相関する物理的に検出可能な変化を生じさせる捕獲試薬を有する検出領域を含む。この検出領域は、検体に最初に出会う前縁境界と、検出領域に亙って搬送された後、検体に出会う後縁境界とを有している。この捕獲試薬は、検出領域の前縁境界から後縁境界まで所定の分布状態にてマトリックス上に固定される。
また、本発明は、検体中に選択された分析物質が存在するか否かを判断するため輸送マトリックスをも提供するものである。このマトリックスは、検体中の選択された分析物質の量と相関する物理的に検出可能な変化を生じさせる捕獲試薬を有する検出領域を含む。この物理的に検出可能な変化は、検出領域に亙って略均一な分布状態にて固定される。
本発明の1つの実施の形態は、検体中の選択された分析物質の量と相関する物理的に検出可能な変化を信号発生共役体により、検出領域に亙って所定の分布状態にて生じさせる輸送マトリックスを提供する。このマトリックスは、検体中の選択された分析物質の量と相関する物理的に検出可能な変化を生じさせる捕獲試薬を有する検出領域を含む。この検出領域は、検体に最初に出会う前縁境界と、検出領域を亙って搬送された後、検体に出会う後縁境界とを有している。この捕獲試薬は、検出領域の前縁境界から後縁境界まで略均一な所定の分布状態にて固定される。領域は、その内部にて拡散状に固定された遮断試薬を有する検出領域の前縁の前に配置される。この遮断試薬は、検出領域に亙って拡散し且つ捕獲試薬が略均一な分布状態とするように捕獲効率を修正して、検出領域に亙って略均一な捕獲効率となるようにする。
本発明の別の実施の形態は、検出領域内にて分配された拡散制御材料を含む、上述の輸送マトリックスを提供する。この分拡散御材料は、検体が検出領域を亙って搬送される速度を遅くし、また、前縁から後縁までの捕獲試薬の捕獲効率を高めるものである。
本発明の一つの好適な実施の形態は、検体中の選択された分析物質の量と相関する物理的に検出可能な変化を複数の検出領域に亙って所定の分布パターンにて生じさせる輸送マトリックスを提供する。このマトリックスは、第一及び第二の検出領域を有する。検出領域の各々は、検体中の選択された分析物質の量と相関する物理的に検出可能な変化を生じさせる、非拡散状に固定された捕獲試薬を有している。検出領域の各々は、検体に最初に出会う前縁境界と、検出領域の各々に亙って搬送された後、検体に出会う後縁境界とを有している。この捕獲試薬は、検出領域の各々の前縁境界から後縁境界まで所定の分布状態にて固定される。
本発明のもう1つの好適な実施の形態は、検体中に選択された分析物質が存在するか否かを判断する診断装置である。該装置は、外面を有し且つ内部領域を密封するハウジングを備えている。受容部は、選択された分析物質が存在するか否かを判断すべくその分析物質を含む検体を受け入れ得る形態とされている。該受容部は、ハウジングの外面に設けられている。少なくとも1つの輸送マトリックスが検体を捕獲試薬と反応させ、検体中の選択された分析物質の量に相関する物理的に検出可能な変化を検出領域内にて発生させる。この検出領域は、検体に最初に出会う前縁境界と、検出領域を亙って搬送された後、検体に出会う後縁境界とを有している。捕獲試薬は、検出領域の前縁境界から後縁境界まで所定の分布状態にて固定されている。
また、本発明は、選択された分析物質の量に相関する物理的に検出可能な変化を輸送マトリックス上における検出領域に亙って所定のパターンにて分布させるステップを含む、検体中の選択された分析物質の濃度を測定する方法をも提供する。
有利な点、実施の形態及び変形例は、添付図面及び添付した請求の範囲と共に本明細書から当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
この開示内容の一部分を構成する図面において、
図1は、本発明の照射光学素子及び検出光学素子を示すべく一部分切欠いた診断装置の部分平面図である。
図2は、図1の線2−2に沿って示した診断装置の部分断面図である。
図3は、本発明を使用する、計測器無しの診断装置の平面図である。
図4は、本発明を利用する2つの検出領域を有する輸送マトリックスの独立的な図である。
図5は、本発明にて捕獲試薬の均一な分布状態をドットを利用して示す検出領域の独立的な図である。
図6は、本発明において捕獲試薬のストライプの増大する頻度を利用する検出領域の独立的な図である。
図7は、本発明において捕獲試薬のストライプの不均一な分布状態を利用する検出領域の独立的な図である。
図8は、本発明において重なり合う捕獲試薬のストライプを利用する検出領域の独立的な図である。
図9は、本発明を利用する2つの検出領域を有する輸送マトリックスの独立的な図である。
図10は、本発明の吸収材料及び捕獲試薬がその上に配置された輸送マトリックスの断面側面図である。
図11は、本発明を使用する輸送マトリックス及び反射率計の積み重ね形態の側面図である。
図12は、本発明の輸送マトリックスを包み込む毛管の断面図である。
好適な実施の形態の説明
本発明は、計測器使用型又は計測器不使用型の何れかの検定装置にて利用することができる。計測器使用型装置の例には、引用して本明細書に含めた上述した関連する出願に詳細に記載された使い捨て型の一回限り使用及び多数回使用のデジタル電子式計測器及び検定装置が含まれる。本発明は、検定法の1つ以上の検出領域内にて選択された分析物質の量に対応する、物理的に検出可能な変化を視覚的な観察又は計測器によってより正確に測定することを可能にするものである。
本発明の分析化学ストリップ又は輸送マトリックスを有する計測器使用型の診断装置10の一例が図1及び図2に示されている。該装置10は、入口ポート14のような受容部を有するハウジング12を備えている。この入口ポート14は、測定すべき1以上の分析物質を保持する検体20を受け取るため、ハウジングの表面16からその内部18まで伸長している。該入口ポート14は、検体20中に1つ以上の選択された分析物質が存在するか否かを判断するための化学試薬を保持する第一の輸送マトリックス22及び第二の輸送マトリックス24に検体20を導入することを可能にする。
検体20が入口ポート14を通じて第一の輸送マトリックス22及び第二の輸送マトリックス24の双方に導入されたならば、該検体20は、輸送マトリックス22、24の各々の表面にある少なくとも1つの試薬と化学的に反応し、該試薬に対応する反応生成物の混合体を形成する。反応生成物の混合体の一部分は、輸送マトリックス22、24の各々における少なくとも1つの検出領域に輸送され、検体20内の対応する選択された分析物質の量に相関する物理的に検出可能な変化を生じさせる。
図1に具体的に示すように、第一の輸送マトリックス22及び第二の輸送マトリックス24の各々は、それぞれ、2つの検出領域26、28及び30、32を有している。検出器34は、第一の輸送マトリックス上の検出領域26、28から反射した光線を測定し得る位置に配置されている。検出器36は、第二の輸送マトリックス上の検出領域30、32から反射した光線を測定し得る位置に配置されている。品質制御領域42は、検出領域の各々にて測定された、物理的に検出可能な変化を示さない。検出領域及び品質制御領域の各々は、反射した光線を試料採取し且つ1つの検出器によって測定する、輸送マトリックス上の試料採取領域の異なる型式のものの例である。
発光ダイオード(LED)44は、複数の全内部反射要素(TIR)46により検出領域26、28、30、32の各々に及び品質制御領域42に向けられる放射線源を提供する。全内部反射要素46はミラーとして機能し、該要素を製造する透明な材料の屈折率の結果として、反射性被覆が不要である。
LED44からの照射光は、4方向に分割される。照射光の一部分は、反射要素48から基準検出器40に向けられる。照射光の別の部分は、一連の反射要素50、52から検出領域26、28に向けられる。また、照射光は、一連の反射要素54、56から検出領域30、32にも向けられる。該反射要素46は、品質制御検出器38に対して第二の検定ストリップ24上の別の試料採取領域を照射する。
図2には、ハウジングの内部18内に配置された光学素子組立体58及びプリント回路板(PCB)60を有する装置の別の図が特に示してある。入口ポート14は、光学素子組立体58上に支持された第一の検定ストリップ22及び第二の検定ストリップ24に達している。検出器34、36、38、40の各々及びLED44は、PCB60に直接、取り付けられている。また、液晶ディスプレイ(LCD)62もPCB60上に配置されており、また、ハウジング12の外側部分に形成された窓部64又は開口部を通じてその表示物を向ける位置に配置されている。LED44、検出器36の各々、及びLCD62は、PCB60を通じて接続されている。水分が装置10の貯蔵寿命の安定性又は作動に影響を与えるのを防止するため、乾燥剤の収納部66を設けることができる。
本発明の分析化学ストリップすなわち輸送マトリックスを有する、計測器不使用型の診断装置70の1つの実施の形態が図3に示してある。該装置70は、入口ポート74のような受容部を有するハウジング72を備えている。該入口ポート74は、測定すべき1つ以上の分析物質を保持する検体20を受け取り得るように、ハウジングの表面76からその内部まで伸長している。また、該入口ポート74は、検体20内に1つ以上の選択した分析物質が存在するか否かを判断する化学試薬を保持する検定ストリップ78に検体20を導入することを可能にする。
検体20が入口ポート74を通じて検定ストリップ78に導入されたならば、試薬検体20は、検定ストリップ78上の少なくとも1つの試薬と化学的に反応して、その試薬に対応する反応生成物の混合体を生じさせる。その反応生成物の混合体の一部は、検定ストリップ上の少なくとも1つの検出領域80に搬送され、検体20中の選択した対応する分析物質の量に相関する物理的に検出可能な変化を生じさせる。次に、検出領域80内にて生じた色をカラーバー82又はその他の基準と比較して、選択した分析物質が存在するか否か及びその濃度を視覚的に判断することができる。
本発明は、輸送マトリックス上にて検体の流動方向に向けて検出領域に亙る捕獲効率を変化させ、物理的に検出可能な変化の均一な分布状態にし、又は変化したが、依然として所定の分布状態を実現する。特段の説明が無い限り、検出領域を亙るという語は、検体の流動方向を意味するものとする。検出領域という語は、物理的に検出可能な変化を知るために視覚的な観察により又は計測器により測定した領域を意味するものとする。
本明細書にて使用する所定の分布状態という語は、検出領域を亙る均一な又は変化した任意の選択されたパターンを含めることができる。また、所定の分布状態という語は、具体的に、分布状態が検出領域に亙って略均一である例を含む。物理的に検出可能な変化の分布状態を検出領域に亙ってに変化させることが望ましいことがある。これを行う理由の1つは、変化し又は不均一な試料採取領域を有する反射率計の光学素子を補正し又は相関させるためである。
物理的に検出可能な変化の分布状態は、捕獲試薬の分布状態によって制御される。捕獲試薬は、信号発生試薬と組み合わさり、この信号発生試薬は、分析物質又はその他の選択された試薬との反応を通じて物理的に検出可能な変化を提供することができる。捕獲試薬の分布状態は、輸送マトリックス上における捕獲試薬の濃度又は付与(付着)密度によって変化させることができる。捕獲マトリックスを輸送マトリックス上にて所定の分布状態にすることは、以下に説明する物理的又は化学的方法を通じて実現することができる。
本発明は、特定の結合要素を使用することのできる検定法を提供するものである。本明細書にて使用する特定の結合要素又は捕獲試薬は、特定の対の結合要素である。すなわち、分子の一方が化学的又は物理的手段を通じて第二の分子に特に結合する、2つの異なる分子である。このため、一般的な免疫学的検定法の抗原又は抗体の特定の結合対に加えて、その他の特定の結合対は、ビオチン(biotin)及びアビジン(avidin)、カルボヒドラーゼ及びレクチン、相補的ヌクレチオド・シーケンス、エフェクタ及び受容体分子、共同因子及び酵素、酵素阻害剤及び酵素等を含むことができる。更に、特定の結合対は、例えば、分析物質の類似体のような当初の特定の結合要素の類似体である要素を含むことができる。免疫学的反応性のある特定の結合要素は、単クローン及び多クローン双方の抗原、抗原分画体(antibody fragments)、抗体、抗体分画体及びその錯体を含み、該錯体は、組換えDNA分子によって形成されるものを含む。本明細書にて使用するハプテンという語は、抗体に結合することができるが、担体タンパクに結合しない限り、抗体の形成を顕在化させることのできない、部分的抗原又は非タンパクの結合要素を意味するものとする。
本発明は、各試験領域内にて、検体中の分析物質の濃度に関連した物理的に検出可能な変化又は検出可能な応答に対して粒子検出法を使用することが好ましい。試験領域中に物理的に検出可能な変化を生じさせる、その他の手段も本発明にて使用するのに適している。例えば、非限定的ではあるが、電気的コンダクタンス、又は特定の光の波長の反射及び吸収を測定するため指示薬にて分析物質を同定することができる。本明細書にて使用するように、信号発生試薬及び指示薬という語は、分析物質又はその共役体を同定することができ且つ検体中の分析物質の濃度を示す検出可能な応答又は信号を発生させることのできる全ての化合物を含む意味であるものとする。
本明細書にて使用する分析物質は、試験検体中に存在するであろう、検出すべき物質である。この分析物質は、自然に生じる特定の結合要素(抗体のような)又は特定の結合要素を形成するすることのできる任意の物質とすることができる。このように、分析物質は、検定法にて1つ以上の特定の結合要素に結合することのできる物質である。また、分析物質は、任意の抗原性物質、ハプテン、抗体、巨大分子及びその組み合わせ体を含むこともできる。ビタミンB12を測定するため、特定の結合対の要素として内性因子のタンパクを使用するといった、自然に生じる、特定の結合対の同類体を使用することにより、又はカルボヒドラーゼを測定するため、特定の結合対の1つの要素としてレクチンを使用することにより、特定の結合対の1つの要素として、分析物質を検出することができる。該分析物質は、タンパク、ペクチド、アミノ酸、ホルモン、ステロイド、ビタミン、治療目的のために投与される薬及び不法な目的のために投与される薬を含む薬剤、細菌、ウィルス及び上述した任意の物質の代謝産物又は抗体を含むことができる。特に、かかる分析物質は、次のものを含むが、これらにのみ限定されるものではない。すなわち、フェリチン、クレアチニン、キナーゼMB(CK−MB)、ジゴキシン、フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、バンコマイシン、ゲンタマイシン、テオフィリン、バルブロエック酸、キニジン、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、エストラジオール、プロゲステロン、IgE抗体、ビタミンB2マイクログロブリン、糖化ヘモグロビン(Gly.Hb)、コルチゾル、ジギトキシン、N−アセチルプロカインアミド(NAPA)、プロカインアミド、IgG風疹、IgE風疹のような風疹に対する抗体、IgGトキソプラズマ(Toxo−IgG)及びIgMトキソプラズマ(Toxo−IgM)のようなトキソプラズマに対する抗体、テストステロン、サリチル酸塩、アセトアミノフェン、抗B型肝炎コア抗原IgG及びIgM(抗−HBC)のようなB型肝炎コア抗原、ヒト免疫欠乏症ウィルス1、2(HIV1及び2)、ヒトT細胞白血病ウィルス1及び2(HTLV)、B型肝炎抗原(HBAg)、B型肝炎抗原に対する抗体(Anti−HB)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、サイロキシン(T4)、総トリヨードサイロニン(Total T3)、自由総トリヨードサイロニン(Free T3)、胎児癌抗原(CEA)及びアルファ胎児タンパク(AFP)である。麻薬及び基準物質は、次のものを含むが、これらにのみ限定されるものではない。すなわち、アンフェタミン、メタンフェタミン、アモバルビタール、セコプ(secp)バルビタール、ベントバルビタール、フェノバルビタール及びバルビタールのようなバルビタール酸塩、リブリウム及びバリウムのようなベンゾジアゼピン、ハシシュ及びマリファナのようなカンナビノイド、コカイン、フェンタニール、LSD、メタクアロン、ヘロイン、モルヒネ、コディン、ヒドロモルホン、ヒドロコドン、メサドン、オキシコドン、オキシモルホン及びアヘンのようなアヘン剤、フェニルシクリジン、及びプロポキシフェンである。かかる抗体の形成及び特定の結合要素として使用することの適格性に関する詳細は、当業者に周知である。
試験すべき検体は、次のものを含む生理学的流体のような任意の生物学的発生源から得ることができる。すなわち、全血又は赤血球細胞、白血球細胞、血小板、血清及び血漿を含む全血成分、腹水、尿、汗、乳、滑液流体、腹膜流体、羊膜流体及び対象とする分析物質を含む可能性のある身体のその他の成分である。試験検体は、血液から血漿を形成し、粘性流体を希釈する等とて、使用前に予め処理することができる。この処理方法は、ろ過、蒸留、濃縮化、干渉化合物の不活性化、及び試薬の添加を含むことができる。生理学的流体以外に、環境学的又は食品製造検定法を行うために、水、食品製品等のようなその他の液体試料を使用することもできる。更に、試験検体として、分析物質を含むことが疑われる固体材料を使用することができる。ある場合には、液体媒体を形成し、又は分析物質を解放するために固体の試験検体を改質することが有利なこともある。この分析物質は、検出し又は測定すべき任意の化合物又は組成物として、又は少なくとも1つのエピトープ又は結合部分を有することができる。
一般に、本発明は、検体が流動するための経路内に領域を提供する固体相の支持体、すなわち輸送マトリックス上にて捕獲試薬を非拡散状態に固定するものである。この輸送マトリックスは、捕獲試薬を固定することのできる任意の固体材料とすることができ、ビード、磁気粒子、常磁性粒子、ミクロ粒子又はマクロ粒子、ガラス又はその他の透明な材料で出来たスライド、毛管及び試験管、織り又は成形した織地又はメッシュ、及び微量滴定レートを含むが、これらにのみ限定されるものではない。かかる固体相支持体は、合成材料、天然材料又は合成的に改質した天然材料で形成することができ、また、次のものを含むが、これらにのみ限定されるものではない。すなわち、紙、セルロース及びセルロースアセテート及びニトロセルロースのようなセルロース誘導体、繊維ガラス、綿のような天然の布地、ナイロンのような合成布地、シリカ、アガロースデキストラン及びゼラチンのような多孔質ゲル、多孔質の繊維状材料、架橋結合したデキストラン鎖のような澱粉系材料、セラミック材料、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリビニルアセテート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ビニルアセテート及び塩化ビニルの共重合体、塩化ポリビニル−シリカの組み合わせ体等を含むオレフィン又は熱可塑性材料である。
本発明の検定装置は、多数の形態が可能であり、その幾つかは、本明細書に具体的に記載してある。これらの検定装置は、多孔質材料又は吸上げ部材である輸送マトリックスを使用する。多孔質という語により、試験検体が容易に通過することができ、また、試験検体に露呈させ得るように捕獲試薬を支持する材料を意味するものとする。この輸送マトリックスは、吸水性及び非吸水性の固体相材料の双方を含むが、これらにのみ限定されない。本発明において、輸送マトリックスは、多数の検体試薬用の多数の層を有する注入及びフロースルー検定装置内にて使用するための繊維ガラス、セルロース又はナイロンパッドと、吸い上がるため、又は薄層のクロマトグラフィ毛管作用(例えば、ニトロセルロース)技術用の試験ストリップとを含み、又は当業者に周知の多孔質又は開放孔材料(例えば、焼結ポリエチレンシート材料)を含むことができる。
本発明は、定性的又は定量的結果を発生させるために計測器不使用型又は計測器使用型の検定法用にて検定試験部分を亙って検体を搬送するために使用されるマトリックスを提供する。図4を参照すると、本発明の好適な実施の形態は、図1の側方フロー検定ストリップ22を提供する。この検定ストリップ22は、3つの領域を有しており、その2つの検出領域26、28は、試験領域であり、その試験領域の一方は基準領域である。第一の領域25は、検体を化学試薬で処理する。第一の検出領域26は、分析物質の濃度と逆比例する強さの信号を発生させ、第二の検出領域28は、1つの基準として作用し、分析物質の濃度に直比例する信号を発生させる。第一の検出領域26及び第二の検出領域28からの信号の合計値は、分析物質の全ての濃度にて略等しい。第一の検出領域26、第二の検出領域28又は第一及び第二の検出領域26、28の双方における色の強さを計測器で読み取ることにより、定量的又は定性的な結果が得られる。また、任意の1つの検定部分領域により表現される結果は、双方の検出領域により表された実際の結果の合計値の割合として求めることもできる。双方の検出領域を計測器で読み取ることにより、品質の基準値が得られる。その双方の検出領域の読み取り値の合計は、特定の範囲内にて略一定でなければならない。
図4の実施の形態は、拮抗的形態及び阻害形態を含む2つの好適な形態の例である。本発明は、これらの実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、サンドイッチ型の免疫学的検定法のようなその他の免疫学的検定に使用するために適している。
拮抗的型式の形態を使用する場合、第一の領域25は、拡散状に固定した粒子連結の抗原を含む吸水性材料を備えている。第一の検出領域26は、第一の領域25と独立的で且つ離れており、また、輸送マトリックス22の末端29に向けてある距離の位置に配置されている。第一の検出領域26は、非拡散状に固定した抗体を含む吸水性材料を有しており、この抗体は、粒子連結した抗原及び自由な検体抗原を結合させることができる。
第二の検出領域28は、第一の検出領域26と独立的で且つ離れており、また、第一の検出領域26から輸送マトリックス22の末端29に向けてある距離の位置に配置されている。第二の検出領域28は、特定の結合対の非拡散状に固定した第一の要素を含む吸水性材料を有している。この第一の要素は、粒子連結した抗原の表面における特定の結合対の第二の要素である、その特定の結合相手に特定的に結合することができる。特定結合対のこの第二の要素は、検体の抗原に抗原的に関係しておらず、このため、この第二の部材は、抗抗原の単クローン抗体に結合すべく抗原と効果的に拮抗しない。
検体は、付与箇所すなわち第一の領域25にて輸送マトリックス22に付与される。粒子連結した抗原は、その付与箇所に、又はその付近に配置される。検体抗原を含む検体は、共役体を溶融又は分散させることにより、乾燥した粒子抗原の共役体を再構成する。共役結合し且つ自由な分析物質の混合体は、吸水性の吸上げ作用を介して移動し、第一の検出領域26に達し、この第一の検出領域26にて自由な抗原及び粒子共役結合した抗原は、この領域における非拡散状に固定した抗体となるように拮抗する。非拡散状に固定した抗体に結合する粒子−共役結合した抗原の部分(例えば、0%乃至100%)は、第一の検出領域26に保持される。第一の検出領域26に結合しない抗原−粒子共役体は、第二の検出領域28に移行する。この第二の検出領域において、第一の検出領域26内に保持されなかった粒子−共役結合した抗原の略全ての部分は、第二の検出領域28内にて特定の結合対の非拡散状に固定した第一の部材により結合される。
阻害型の形態を使用する場合、第一の領域25は、検体の抗原を結合させることのできる、拡散状に固定し且つ粒子連結した抗体を含む吸水性材料を有している。この第一の検出領域26は、第一の領域25から分離し且つ遠方にあり、吸水性ストリップの末端29に向けてある距離の位置に配置されている。該第一の検出領域26は、粒子連結した抗体が結合することのできる非拡散状に固定した抗原を含む吸水性材料を有する。
第二の検出領域28は、第一の検出領域26から分離し且つ遠方にあり、吸水性ストリップの末端29に向けてある距離の位置に配置されている。この第二の検出領域28は、その特定の結合相手に特に結合することのできる特定の結合対の非拡散状に固定した第一の要素を含んでいる。上記の特定の結合相手は、粒子連結した抗原の表面における特定の結合対の第二の要素である。特定の結合対のこの第二の要素は、検体の抗原に対して抗原的に関係しておらず、このため、該結合対は、抗抗原単クローン抗体に結合するように抗原と効果的に拮抗することはない。
流体検体は、粒子連結した抗体が配置される箇所である第一の領域25に隣接して輸送マトリックス22に付与される。この検体中に存在するであろう検体抗原は、粒子−抗原の共役体を再構成し、この共役体により結合される。結合した抗原:抗体−粒子錯体及び非結合状態の抗体−粒子錯体は、毛管作用、すなわち吸上げ作用を介して第一の検出領域26に輸送され又は移行し、この第一の検出領域において、自由抗体−粒子共役体の略全てが非拡散状に固定した抗原により結合される。結合した検体の抗原:抗体−粒子錯体は、第一の検出領域26を通じて第二の検出領域28に移行し、この第二の検出領域にて、その略全ては特定の結合対の非拡散状態に固定した第一の部材によって結合される。
上述した形態において、第一の検出領域26に存在する物理的に検出可能な変化の程度は、検体の分析物質の濃度の逆数であり、第二の検出領域28における物理的に検出可能な変化の程度は、検体の分析物質の濃度の直接的な測定値である。第一の検出領域26及び第二の検出領域28から組み合わさった物理的に検出可能な変化は、検体の分析物質の濃度の全範囲に亙って略一定である。この全体的な検出可能な応答性すなわち信号は、検定法及び試薬の品質の双方に対する基準メカニズムとして機能する。このため、その全体的な信号が特定の範囲以下であるならば、ユーザは誤りであることが分かる。更に、不正確な検定法の具体的な理由を明らかにすることができる。例えば、この誤りは、特定の温度/又は湿度範囲外にて作動すること、検体の量が不十分であること、試薬の使用期間が経過していること等として明らかにすることができる。
検定法の定量化は、第一の検出領域26、第二の検出領域28又は第一及び第二の検出領域26、28の双方を読み取ることにより、判断することができる。検体の濃度の出力は、第一の検出領域26単独、第二の検出領域28単独、又は第一の検出領域26及び第二の検出領域28の双方に関連した較正アルゴリズムの結果である。この結果、定量的な分析物質の濃度のより信頼性の高い結果を得ることができる。分析物質の濃度に関係なく、略一定の全体的な信号を発生し得るように、第一の検出領域26及び第二の検出領域28からの検出可能な応答、すなわち信号を合算することにより、正確な検定法を行うための基準メカニズムが得られる。
1つの好適な実施の形態において、輸送マトリックスの形態は、所望の数の領域を提供し、また、(a)所望の結合反応が再現可能な方法にて終了すること、(b)物理的に検出可能な変化又は反応の表示物を検出することを可能にする任意の寸法とすることができる。本発明の輸送マトリックスは、全長が約100mm以内、幅約6mmであることが好ましく、長さが約10mm乃至約40mmで、幅が約1mm乃至約5mmであることがより好ましい。この輸送マトリックスは、任意の反射光系計測器内に一体化することが都合良く、また、引用してその内容を本明細書に含めた、上述の関連出願に記載されたような使い捨て型の電子式検定装置に一体化することがより好ましい。本発明の化学的作用及び形態は、一体化した検定装置に使用することができるが、本発明は、置換可能な試薬として任意のその他の計測器使用の反射計又は透過計にて使用することができる。
該輸送マトリックスは、その長さに沿って複数の領域を備えることができる。該領域は、拡散状に又は非拡散状に結合した試薬を保持することができる。領域の各々は、約0.1mm乃至約10mmの幅とすることができ、約0.25mm乃至約5mmの幅とすることがより好ましい。1つの輸送マトリックスにて行われる検定の数に対応して、少なくとも2つの領域、最大で約10以上の領域があるようにする。
輸送マトリックスは、吸水性材料から成る1つの連続的な部分とし、又は、1、2、3又はそれ以上の部分で構成することもできる。領域の各々は、独立的な吸水性材料とすることができ、この場合、領域の各々は、隣接する領域と流体連通しており、又は隣接する2つ以上の領域が共通の材料を使用し、その他の領域が異なる材料から成るようにしてもよい。領域の各々を含む輸送マトリックスは、同一又は異なる吸水性材料で形成することができる。この吸水性材料は、流体検体を付与したとき、吸上げ作用、すなわち毛管作用により、種々の領域、スペーサ(存在するならば)、及び検体の付与箇所の間を流体連通させることを可能にする。
好適な実施の形態において、該輸送マトリックスは、吸水性基層を有しており、同定することのできる捕獲試薬をこの吸水性基層に対して拡散状又は非拡散状に固定される。非拡散状の固定は、捕獲試薬を吸水性基層に吸収、吸着、架橋結合又は共有結合させることにより行うことができる。
拡散状の固定は、固定すべき検体試薬を調合すること(例えば、任意の所望の添加剤と共に、水、C1−C4アルコール又はその混合体のような適当な溶媒中で溶融させることにより)、得られた調合物を所望の位置にて薄膜、フィルタ又は輸送層の吸水性材料に付与すること、その材料を乾燥させることとによって行うことができる。適当な添加剤は、洗浄剤、タンパク、遮断剤、ポリマー、砂糖等を含めることができる。これと代替的に、添加剤及び検定試薬は、「遮断剤」である、水溶性ポリマー、砂糖又は洗浄剤で予め被覆することにより薄膜、フィルタ又は輸送層に付与し、その後、共役体又は共役調合剤を付着させ、その材料を乾燥させてもよい。拡散状の固定化は、反応し、又は未反応であるかどうかを問わずに、吸水性基層を通じて試薬を迅速に再構成し且つ移動させることを可能にする。非拡散状の固定化は、捕獲試薬を輸送マトリックスに対して共有結合させ、吸着又は吸収させることにより行うことができる。
該領域は、抗体、抗原、酵素、基層、小分子、タンパク、組換えタンパク、ウィルス又はバクテリアの溶解体、受容体、砂糖、炭水化物、PVA及び洗浄剤のようなポリマーを含むが、これらにのみ限定されない、拡散状に又は非拡散状に結合した試薬を保持することができる。
図4に図示した輸送マトリックス22の好適な実施の形態を参照すると、第一の検出領域26及び第二の検出領域28は、前縁境界100と、後縁境界102とを有している。検出領域26、28の各々には、捕獲試薬のドット104のパターン106として所定の付着部分の分布状態が示してある。プリントしたパターン106は、矢印108で示した検体の流動方向に向けて前縁境界100から後縁境界102まで検出領域26、28の各々を亙ってドット104の密度を増大させる。検出領域の各々の一側部110から反対側の側部112までのドット104の密度は、略均一であることが好ましい。図4に図示したパターン106の捕獲効率は、検出領域26、28の各々を亙って略一定の率にて有効に増大し、均一な勾配を提供する。
パターン106内のドット104は、従来のインクジェットプリンタを使用して輸送マトリックス22に機械的に又は物理的に付与される。本発明と共に使用するのに適したその他の塗布具は、万年筆、パッドプリンタ、ピペット、エアブラシ、計測分配ポンプ及び注出装置等を含むが、これらにのみ限定されるものではない。また、所定の分布の適当な領域の上に試薬を正確に測定した供給するその他の塗布具も適している。ドット104は、任意の形状又は寸法とすることができ、パターン106内にてこれらの寸法を変化させることができる。
本発明の別の実施の形態は、図5に図示するように、捕獲試薬のドット104を検出領域26内にて均一なパターン114で所定の分布状態にて物理的に付与するためのものである。プリントした均一なパターン114は、矢印108で示すように、検体の流動方向に向けて前縁境界100から後縁境界102まで検出領域26を亙って各ドット104内の捕獲試薬の濃度を増大させる。その結果、個々のドット116の捕獲試薬の濃度は、ドット118よりも低くなる。
図6に図示した別の好適な実施の形態は、検体の流動方向108に向けて前縁境界100から後縁境界102まで検出領域26を横断して一連のストライプ120にて捕獲試薬を輸送マトリックス22に付着させて所定の分布状態のパターン122を形成する。ストライプ120は、検体の流動方向に対して垂直な検出領域の幅を亙って伸長することが好ましい。一連のストライプ120は、検出領域26を亙って頻度が変化する。この実施の形態において、ストライプ120の各々における捕獲試薬の濃度は、略等しい。パターン122の捕獲効率は、ストライプ120の頻度が増大するために増す。図6に図示したパターンの捕獲効率は、検出領域26を亙って略一定の率にて効果的に増し、均一な勾配を提供する。
パターン122内のストライプ120は、プリンタ、エアブラシ、計測分配ポンプ及び注出装置及びピペット等を使用して、輸送マトリックス22に機械的に又は物理的に付与される。条120は、任意の幅とすることができ、また、パターン122内にて幅を変化させることができる。これと代替的に、条120の各々における捕獲試薬の化学的含有量、すなわち濃度は、パターン122に沿って変化するようにしてもよい。
本発明のもう1つの実施の形態は、一連のストライプ120の頻度及びその濃度を変化させることを組み合わせ、図7に図示した所定の分布状態を有するパターン124を形成する。パターン124の捕獲効率は、前縁境界100から検出領域26の中間に向けて効果的に増し、次に、後縁領域102に向けて効果的に低下し、不均一な勾配を開示する上での本発明の種々の形態を明らかにしている。
図8に図示した実施の形態は、検出領域26を横断して前縁境界100から後縁境界102までパターン126を形成し得る捕獲試薬の濃度及び/又は密度が増す所定の分布状態を提供する。第一のストライプ128は、検出領域26を略覆う。第二のストライプ130は、第一のストライプ128に部分的に重なり合うが、第一のストライプ128のみが存在する1つの領域を残す。同様の方法にて、別のストライプ132が第一のストライプ128及び第二のストライプ130に部分的に重なり合うが、第一のストライプ128のみ、及び第一のストライプ128及び第二のストライプ130のみが存在する1つの領域を残す。その結果、形成されたパターン126は、重なり合うストライプの翼列となる。捕獲試薬の濃度は、ストライプが順次重なり合う領域内にて増す。捕獲試薬の濃度がストライプ128、130、132の各々にて等しいならば、重なり合う面積は、捕獲試薬の濃度を2倍及び3倍にする。ストライプの各々における捕獲試薬の量を変化させることも適当である。
輸送マトリックスに付与されるパターンの例が、図4乃至図8に図示されているが、本発明は、ドット及びストライプのような図示した沈着の特定の形状にのみ限定されず、また、その設計の特別な頻度又は寸法にも限定されないことを理解すべきである。
捕獲試薬を付与する本発明の好適な化学的方法の1つは、従来のプリンタを使用して、捕獲試薬の所定の分布状態を表すパターンを輸送マトリックスに印刷することである。次に、その印刷したパターンを処理して、捕獲試薬の効率を調整し、分析物質又はその共役体と効果的に結合するようにすることで、捕獲試薬の効果を所定の分布状態にて改変させる。例えば且つ非限定的に、捕獲試薬の捕獲効率は、遮断試薬を使用することにより調節することができ、この遮断試薬は、捕獲試薬と又は分析物質と結合し、分析物質又はその共役体と結合する捕獲試薬の機能を効果的に低下させることができる。
捕獲試薬の効率を化学的に調節する1つの好適な実施の形態の2つの形態が図9に示してある。1つの形態は、矢印108で示すように、検体の流動方向に沿って検出領域26の前方の領域136内にて遮断試薬134を付与するためのものである。遮断試薬を保持する領域136は、検出領域26と別個とし、又は、前縁境界100に重なり合うようにすることができる。次に、検体が検出領域26を亙って流れるときに遮断試薬134が分配される。これと代替的に、検体を輸送マトリックスに付与する前に、検出領域26を亙って遮断試薬134が分配されるようにしてもよい。輸送マトリックス22を製造する間におけるように、検体に対して露呈させる前に、遮断試薬134を拡散させることのできる溶液を輸送マトリックス22を処理するために使用することができる。
捕獲試薬の効率を化学的に調節する1つの好適な実施の形態の第二の形態は、捕獲試薬のパターン138の上方に亙って第二の所定の分布パターンにて遮断試薬134を付与するためのものである。パターン138で示した捕獲試薬の所定の分布状態は、均一な一連のストライプ140である。遮断試薬134の第二のパターンは、遮断試薬138の濃度及び/又は密度が第二の検出領域28の前縁境界100から後縁境界102まで低下する所定の分布状態である。遮断試薬134の型式は、分析物質と結合する捕獲試薬の効果を低下させるために分析物質又は捕獲試薬の何れかと結合するように選択する。具体的に図示するように、前縁境界100から後縁境界102までの増大する捕獲効率の勾配は、遮断試薬134が捕獲試薬又は分析物質の何れか一方と相互作用することにより形成される。
遮断試薬は、捕獲試薬又は分析物質に対するその遮断効果の点で特定的か又は非特定的の何れかとすることができる。非特定的な遮断試薬の例には、ポリマー及び粒子が含まれる。特定的な遮断試薬は、抗体及びポリマー又は粒子との抗体共役体を含み、この場合、粒子の寸法が大きければ大きい程、その拡散速度は遅くなる。その他の特定的な遮断試薬には、抗原、及び種々の寸法のポリマー又は粒子との抗原共役体が含まれる。
膨張材料は、捕獲試薬の濃度を変化させ、従って、所定の分布状態にて検出領域の捕獲効率を変更する別の方法として使用することができる。捕獲試薬を輸送マトリックスに付着させる前に、膨張材料を最初のマトリックスの一部として捕獲試薬と組み合わせることができる。遮断材料を捕獲試薬と共に、輸送マトリックス上に付着させたとき、該膨張材料は、捕獲試薬に対する非特定的な遮断試薬として機能する。
図10に示すように、簡略図には、輸送マトリックス22に付着させる前に、捕獲試薬146と混合させたかさを増すための材料144が示してある。かさを増すための材料148も示してあり、このかさを増すための材料148は、個々の捕獲試薬の結合箇所上における特定の遮断試薬150と比較して、捕獲試薬146の結合箇所における非特定的な遮断試薬として使用される。
物理的に検出可能な変化の所定の分布状態を形成するために検出領域の捕獲効率を変更する別の方法も図9に示されている。この実施の形態において、検出領域28は、検出領域28を亙る検体の流れ108を変更する拡散制御材料で被覆するか、又はその拡散制御材料を含浸させることができる。検出領域28に亙る検体の拡散速度を調節すれば、捕獲試薬との結合時間がより長く又は短くなるから、これに対応して捕獲試薬の捕獲効率も調節される。一例であって、限定的ではなく、本発明と共に使用するのに適した拡散制御材料は、デクストラン(dextran)である。その他の適当な拡散制御材料には、検体マトリックス中にて可溶なポリエチレングリコール及びその他の重合系材料が含まれるが、これらにのみ限定されるものではない。
NTx(登録商標名)(オステックス・インターナショナル(Ostex International))のような特定型式の検定法の場合、捕獲試薬と拮抗結合する遮断試薬を検出領域26の前にて領域128に追加することができる。拮抗的な遮断試薬は、検体と共に拡散し、捕獲効率を低下させる傾向がある。拮抗的な遮断試薬が検出領域26を亙って拡散するとき、その濃度は低下し、捕獲試薬の捕獲効率が増して、逆の勾配を生じさせる。この方法の実施の形態は、その他の検定法と共に使用するのに適しており、適当な拮抗的な遮断試薬は、塩化ナトリウム、尿素及びチャオトロペス(chaotropes)のような塩を含むが、これらにのみ限定されるものではない。
NTx(登録商標名)のような分析物質は、検出領域26の前にて輸送マトリックス22に合成ペプチド類似体又はその他の分析物質を追加することにより不感性にすることができる。このことは、検出領域の前縁境界にて捕獲効率を低下させることになる。次に、分析物質がペプチド類似体から受ける拮抗が少なくなり、捕獲試薬と結合することに対してより感性的となるに伴って、捕獲効率は増大する。分析物質が低濃度であるとき、最初の感性は、特定の検定法に対する化学的反応の較正曲線の下端にて低い。検体の前に、又は検体と同時に、輸送マトリックスに沿って拡散するように、所定の少量量の分析物質を追加すれば、検定法の感性は、較正曲線に沿って更に調節されて較正曲線のより高感度の部分となる。
本発明は、また、2つ以上の領域に亙って物理的に検出可能な変化を測定する合計値を利用して、この実施の形態中にて「フック効果」を生じさせることに関して分析物質の高濃度が有害な影響を与えるのを最小にする方法をも提供する。図9を再度、参照すると、捕集領域すなわちストライプ142が輸送マトリックス22に選択随意的に追加される。この捕集領域142は、その内部にて固定された捕集試薬を含んでおり、この捕集試薬は、第一の検出領域26の捕獲効率を超える余剰な分析物質を結合させる。この捕集試薬はラテックスに結合する。このラテックスは、さもなければ第二の検出領域28内にて結合し、第一の検出領域26及び第二の検出領域28内における物理的に検出可能な変化の測定値の合計値を不正確なものとするものである。本発明のこの実施の形態を使用すれば、分析物質の濃度が装置で測定しようとする範囲以上となる結果として、所定の最小値以下である測定値の合計値を識別する。
輸送マトリックスに対する上述の実施の形態以外の異なる形態を使用する本発明の別の実施の形態が図11に分解図で示してある。輸送マトリックス152は、層状の積み重ねた形態にて配置される。1つ以上の選択された分析物質に対して分析すべき検体154は、吸水性材料の第一の層156に付与され、この吸水性材料は、未処理のままとするか、又は図4の第一の領域25により行われたように、検体を処理するための試薬を含めることができる。次に、検体154は、矢印158の方向に層160まで流れる。この層160は、検出領域162の前縁境界である。該層160は、その内部に非拡散状に固定された捕獲試薬を保持している。同様に、層164、166、168の各々は、独立的に、その内部に非拡散状に固定された、捕獲試薬を保持しており、この捕獲試薬の量は、益々、増大する。このため、捕獲試薬の濃度及び/又は密度は、検出領域162に亙って層160から層168まで増大する。作動時、検体は、検出領域162を亙って層160から層168まで側方向に吸い上がる。層160、164、166、168の側部172は、従来の反射率計から光源170によって照射され、光線を検出器174に拡散状に反射させる。吸水性材料の層の数を増すことにより、より多くの検出領域を輸送マトリックス152に追加することができる。
輸送マトリックスに対して、上述した実施例以外の異なる形態を使用する本発明の別の実施の形態が図12に示してある。輸送マトリックス180は、毛管のような囲い物182内に保持されている。該輸送マトリックス180は、この囲い物内に、充填された固体層の支持体184を有している。第一の検出領域186及び第二の検出領域188内にて固体層の支持体184は、その上に固定した捕獲試薬190を有している。検体は、入口ポート192を通じて囲い物182内に導入され、矢印194の方向に向けて囲い物182を亙って流れ又は吸い上がる。検出領域186、188内における物理的に検出可能な変化は、囲い物の壁の透明部分202を通じて光源200によって照射される。拡散して反射した光線は、検出器204によって測定される。
図12の1つの形態において、捕獲試薬190の量は、検出領域186、188に亙って均一に分配される。囲い物182は、遮断試薬を保持する領域196、198を含んでおり、この遮断試薬は、検体が流れる前に、それぞれの検出領域186、188を亙って輸送されるとき、捕獲試薬の効率の分布状態を所定のものにする。
図12で示した1つの代替的な形態において、捕獲試薬190は、囲い物182内に充填されて、各検出領域186、188を亙る捕獲試薬の量を変化させることにより、所望通りの所定の分布状態を直ちに形成する。その結果、領域196、198は、不要となる。
本明細書に示し且つ説明した輸送マトリックスの形態は、幾つかの組み立て方法により形成することができる。試薬を含む溶液中に輸送マトリックスを浸漬し、その後に、乾燥させる従来の方法は、本発明の一部分に使用するのに適している。かかる複合的な方法において、試薬の略均一な層又は被覆を最初に、輸送マトリックスに付着させる。次に、第一の試薬の上方に亙って、又は第一の試薬の前方にて輸送マトリックス上の領域内で第二の試薬のパターンを付着させることにより、均一な付着状態を変更する。この方法は、第一の試薬として、捕獲試薬及び拡散制御試薬と共に使用することができる。第二の試薬として遮断試薬を使用することができる。以下の実験例は、これらの方法の詳細を具体的に示すものである。
本発明の全体を説明したが、本明細書において更に一例の目的のためにのみ掲げ、本発明を限定することを意図するものではない以下の特定の実施例を参照することにより、更なる理解が可能である。
実験例1
本発明を実施する際、以下のストリップ組立体及び捕獲試薬の固定化方法をに使用した。実施例の検定ストリップは、両面接着剤又は移し接着剤を使用して、吸水性材料をポリビニルアセテートのシート(厚さ0.254mm(0.01インチ))に接続することによって輸送マトリックスをプラスチック裏当て材に積層することで作製した。
ポリビニルアセテートのシートのカード(厚さ0.254mm(0.01インチ))を約2.3cm×10cmに切断した。このカードの寸法は、所望の検定カードの寸法に対応して変更した。ポリビニルアセテート裏当て材は、種々の検定ストリップの領域の位置を示す適当な位置にて長さに沿って鉛筆の線で標識した。3M465のような両面接着剤をポリビニルアセテートに付与し、表面を鉛筆の線で覆うようにし、ローラ組立体によって強固な圧力を付与し、気泡が確実に発生しないようにした。両面接着剤の剥離ライナーを除去し、鉛筆の線で案内して、輸送マトリックス又は紙の検定部分を正確な位置に付与し、ローラ組立体により強固な圧力を付与して気泡が確実に生じないようにした。吸水性の検定マトリックスの各部分は、その隣接する部分と確実に流体連通するように注意した。最後に、個々の検定ストリップをカードの長さに沿って各々0.03cmの幅となるように切断し、長さ2.3cm×幅0.3cmの検定ストリップとなるようにした。このことは、ダイカッター、又は標準的なペーパーカッターを使用して行った。
表1に掲げた遮断試薬の場合、該遮断試薬は、約0.1μm乃至約20μmの所望の寸法範囲を有するラテックス微小球粒子に共有結合し、これらの粒子は、毛管作用により輸送マトリックス内に吸引した。この微小球粒子方法は、最初に、次のように、カルボキシル官能基を有する微小球に対して所望の遮断試薬を共有結合するように固定化することで行った。すなわち、0.4μmの微小球−COOHの懸濁液(例えば、バーンズ・ラボラトリーズ(Bangs Laboratories))に対して、pH6、50mM2−(N−モルヒネ)エタンスルホン基の酸緩衝剤(MES、シグマM−5287)中にて1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジミド(EDAC、シグマE0388)の1.1モル等価物及びN−ハイドロキシトクジイミド(NHS、ピアス24500)の1.1モル等価物を室温にて添加し、30分間撹拌した。次に、この懸濁液は遠心分離し、MES内にて洗浄して、余剰なNHS及びEDACを除去した。その後、所望の遮断試薬を50mMホウ酸塩ナトリウム、pH8.5と共に添加した(このタンパクは、ビード表面にてCOOH感応群よりも10倍のモル余剰である)、室温にて2時間反応させ、次に、遠心分離により精製し、その後、洗浄及び再度の遠心分離を行った。この時、微小球粒子は、共有結合して固定化した所望の遮断試薬を有していた。この遮断試薬−粒子の懸濁液を混合し、ピペットを使用して2−10μLの検体を取り上げ、直ちにその検体を捕獲試薬の前にて輸送マトリックスの上に載せた。
捕獲試薬に対する抗原共役体を作製するため、pH7.2の50mMリン酸塩(PBS)中にてマウスIgG又はウシIgG(BgG)を50:1のモル比にて0.15M・NaCl、及びサクシニミジル−4−(N−マレイミドメチル)サイクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC、ピアスNo.22320)で、室温にて約60分間反応させることにより、活性化させた。マレイミドを加えたIgGを50mMのリン酸ナトリウム及び1mMのEDTA、pH7.0と共に平衡状態としたセパデックスG15(10ml)カラムを通じて下方に流れるようにした。C−ペプチド(オステックス・インターナショナルから得られた合成抗原)を50mMのリン酸ナトリウム及び1mMEDA、pH7.0中にて50:1のモル比(c−ペプチド:IgG)でマレイミドを加えたIgGに液滴状に加え、室温にて約2時間反応させた。その後、その混合体はpH7.2のPBSにて平衡状態としたセパデックスG25カラムを通じて下方に流し、未反応の合成抗原を除去した。c−ペプチド:IgGの比は、表1に掲げた材料が得られるように変更した。
抗−NTx(Mab1H11)、BSA又はBgGにて輸送マトリックスを処理するため、検出領域を亙って幅約1.5mmの単一のストライプとなるように配置した。このとき、カリフォルニア州、カールスバードのISMECA・グループが製造したバイオ・ライン(Bio-line)(登録商標名)プログラム化可能な分配装置であるストライパを使用した。このストライパには、VTのノーススプリングフィールドのIVEK・コーポレーションが製造した2つのデジペンス(Digipense)2000ポンプが取り付けられている。C−IgGで処理するため、同一のストライパを使用して、各々の幅が約0.75mmである2つの別個のストライプとして表1に掲げた2つの比を検出領域を亙るように付着させた。そのストライプの反射光の密度を検出領域(領域)の前縁境界(L)及び後縁境界(T)にて測定した。
表1に掲げた反射密度は、約1mm直径の測定領域を使用する、グレターグ(Gretag)製造による携帯型の反射濃度計で測定した。対照以外、検出領域を亙って物理的に検出可能な変化のより均一な分布状態を提供する、本発明の機能を明らかにするため、1つの分析物質としてNTx(登録商標名)の3つの異なる濃度を有する捕獲試薬の6つの異なる分布状態を使用した。検出領域の前縁境界及び後縁境界にて測定した反射密度により明らかにされるように、その比は著しく小さく、物理的に検出可能な変化のより均一な分布状態であることを示す。
実験例2
実験例1にて使用したものと同一のストリップ組立て方法に従って、勾配線の対照線及び3つの異なる組み合わせを形成した。NHのウェスト・レバノンのシナジー・リサーチ(Snaergy Research)が製造したインキ・ジェット・プリンタシリーズ810の分配装置及びコーレルドロー(CorelDraw)ソフトウェアを使用して非拡散状の固定化を行い、輸送マトリックスの適当な検出領域上に表2に掲げた種々の捕獲試薬及びその濃度を正確に測定した。この場合、捕獲試薬の溶液は、pH7.2の50mMのリン酸(PBS)中にて0.15M・NaClにより0.01mg/mL乃至10mg/mLの範囲に希釈し、付与装置内に導入した。次に、この付与装置を適当な検出領域上に配置し、単一のストライプとして、又は検出領域に亙ってドットの分布頻度が増す、一連の別個のストライプとして固定材料を印刷した。別個のストライプの幅は、約0.25mm乃至約5mmとし、好ましくは約0.5乃至約1.5mmとした。次に、輸送マトリックスを乾燥する迄、45℃にて10分間乾燥させた。輸送マトリックスを洗浄し且つ1%のポリビニル・プロリジンを付与し、その後、再度、乾燥させた。
表2には、NTx(登録商標名)の3つの異なる濃度におけるドットマトリックスの勾配の各パターンについて、検出領域の前縁境界及び後縁境界での反射密度の測定結果が示してある。表2の最初の2つの勾配パターンは、ドット密度を連続的な勾配にて付着させるプリンタによって形成したものである。最後の処理は、4つの別個のストライプから成る不連続的なドット密度の勾配とした。表2には、例えば、0%乃至100%対20%乃至100%のドット密度のような、勾配の急峻さの程度の僅かな差の効果も示してある。
表2に掲げた反対密度は、検出領域に亙って物理的に検出可能な変化をより均一に分布させる本発明の機能を明らかにするものである。検出領域の前縁境界及び後縁境界にて測定した反射密度により明らかにされるように、その比は著しく小さくなり、物理的に検出可能な変化がより均一に分布した状態であることを示す。
上記の教示に鑑みて、本発明の多数の改変例及び変形例が可能である。このため、添付した請求の範囲内において、本発明は、本明細書に特に記載した以外の形態にて実施することができることを理解すべきである。
Claims (8)
- 検体中の選択された分析物質の量に相関する物理的に検出可能な変化を検出領域に亙って所定の分布状態にて生じさせる輸送マトリックスにおいて、
検体中の選択された分析物質の量に相関する物理的に検出可能な変化を生じさせる捕獲試薬を有する検出領域を備え、前記検出領域が前記物理的に検出可能な変化が試料採取される領域によって画定され、該検出領域が、検体に最初に出会う前縁境界と、検出領域を亙って輸送された後、検体に出会う後縁境界とを有し、捕獲試薬が、検出領域の前縁境界から後縁境界に変化した所定の分布状態にてマトリックス上にて固定され、
固定した捕獲試薬の所定の分布状態が、捕獲試薬の複数のストライプであり、該複数のストライプが、検体の輸送方向に対して垂直な検出領域の幅に亙って伸長し、その複数のストライプ中のストライプの頻度が検出領域の前縁境界から後縁境界まで増大し、
これによって、前記物理的に検出可能な変化が、前記検体の流れの方向に略均一な分布状態を有し、固定された捕獲領域の前記所定の分布状態が前記捕獲領域の複数の付着物であり、前記複数の付着物の密度が、前記検出領域の前縁境界から後縁境界まで増大する、輸送マトリックス。 - 請求項1に記載のマトリックスにおいて、固定した捕獲試薬の所定の分布状態が、検出領域の前縁境界から後縁境界まで捕獲試薬の濃度を増大させる、マトリックス。
- 請求項1に記載のマトリックスにおいて、固定した捕獲試薬の所定の分布状態が、検出領域の前縁境界から後縁境界まで捕獲試薬の付与密度を増大させる、マトリックス。
- 請求項1に記載のマトリックスにおいて、複数のストライプの各々のストライプが、前縁境界から後縁境界までストライプ内の捕獲試薬の濃度を順次増大させる、マトリックス。
- 請求項1に記載のマトリックスにおいて、複数のストライプが互いに重なり合って、前縁境界から後縁境界まで捕獲試薬の濃度を順次増大させる領域の翼列を形成する、マトリックス。
- 請求項1に記載のマトリックスにおいて、検出領域が、かさを増すための試薬を更に含み、捕獲試薬が、検出領域の前縁境界から後縁境界まで膨張タンパクに対して分布状態が増す共役体を含む、マトリックス。
- 請求項1に記載のマトリックスにおいて、検出領域が、捕獲試薬と反応して、捕獲試薬の少なくとも一部分が更に反応するのを防止する遮断試薬を更に含み、該遮断試薬が、検出領域に亙って不均一な所定の捕獲効率の分布状態とする、マトリックス。
- 検体中に選択された分析物質が存在するか否かを判断する輸送マトリックスにおいて、
検体中の選択された分析物質の量に相関する物理的に検出可能な変化を生じさせる捕獲試薬を有する検出領域を備え、前記検出領域が、検体に最初に出会う前縁境界と、検出領域を亙って輸送された後、検体に出会う後縁境界とを有し、前記物理的に検出可能な変化が、前記検出領域に亙って変化した略均一な分布状態にて固定され、
固定した捕獲試薬の所定の分布状態が、捕獲試薬の複数のストライプであり、該複数のストライプが、検体の輸送方向に対して垂直な検出領域の幅に亙って伸長し、その複数のストライプ中のストライプの頻度が検出領域の前縁境界から後縁境界まで増大し、
これによって、前記検出領域の各領域において試料採取された前記物理的に検出可能な変化が略均一であり、前記固定された捕獲試薬の分布状態が前記捕獲領域の複数の付着物であり、前記複数の付着物の密度が、前記検出領域の前縁境界から後縁境界まで増大する、輸送マトリックス。
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