JP4223246B2 - Micro relay and manufacturing method thereof - Google Patents
Micro relay and manufacturing method thereof Download PDFInfo
- Publication number
- JP4223246B2 JP4223246B2 JP2002232182A JP2002232182A JP4223246B2 JP 4223246 B2 JP4223246 B2 JP 4223246B2 JP 2002232182 A JP2002232182 A JP 2002232182A JP 2002232182 A JP2002232182 A JP 2002232182A JP 4223246 B2 JP4223246 B2 JP 4223246B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fixed
- movable
- micro relay
- contact
- relay according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01H—ELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
- H01H59/00—Electrostatic relays; Electro-adhesion relays
- H01H59/0009—Electrostatic relays; Electro-adhesion relays making use of micromechanics
- H01H2059/0027—Movable electrode connected to ground in the open position, for improving isolation
Landscapes
- Micromachines (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はいわゆるマイクロリレーに関する。マイクロリレーは半導体製造技術を応用して製造できる。マイクロリレーは従来型のリレーと比較して小型化を促進できる等、多くの利点があり最近、注目されているデバイスの1つである。
【0002】
【従来の技術】
マイクロリレーの一般的な構造は、固定基板に対向するように可動板を備えている。マイクロリレーには、固定基板と可動板との間で所定電圧を供給したときに発生する静電引力(静電気力)を利用するものがある。このようなマイクロリレーでは、静電引力で可動板を固定板側に変移させることで接点を導通させる。また、電圧供給を解除することで接点の遮断を行う。この種のマイクロリレーについては、従来から複数の提案がある。例えば、特開平5−242788号公報では一対の固定基体の間に可動板を配設したマイクロリレーが開示されている。この公報では、微小なマイクロリレーが温度変化による歪を受け易いこと、接続電極の形成が一般に困難であること等を課題とし、これを解決した構造を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報で開示する技術は、配線を外部に引出すためにマイクロリレー内部の密封性が確保されていない。リレーの特性として接点オン(ON)時での接触抵抗が低く安定していることが要求される。これは、接触抵抗は接点周囲の雰囲気に影響を受けので、密封構造となっていることが望ましいからである。特に、マイクロリレーは半導体製造技術を用いてウェハ上にマイクロチップを多数形成し、これらをダイシングして個別化することで大量生産できるという大きなメリットがある。よって、このダイシングの際に用いる水や磨耗粉から、マイクロリレー内部の微細な駆動部や接点等を守る必要がある。しかし、特開平5−242788号公報で開示するマイクロリレーでは、ダイシング前に内部の密封構造が確保されていない、よって、好ましいリレー特性を保証できないという問題がある。
【0004】
マイクロリレーは上記のように密封構造が好ましい他、さらに以下に列挙するように解決すべき複数の課題があり、これらの課題をより多く解決した構造のマイクロリレーであることがより望ましいと言える。
【0005】
▲1▼ マイクロリレーの駆動方式として静電気力を用いることは、構造が比較的簡単で低消費電力を実現できるという利点がある。その際、接点間距離をできる限り大きく取ることがアイソレーション(開離接点間での信号漏洩量を抑制すること)を向上させる上で重要である。ところが、可動板を駆動させる静電引力は、印加電圧の2乗に比例し、電極間距離の2乗に反比例する。さらにマイクロリレーで実用上使用できる駆動印加電圧(10V程度まで)やマイクロリレー自体の大きさを考慮すると、接点間距離は数μm程度と極めて小さくなる。よって、マイクロリレーに関して、接点間距離を大きく取った構造とすること自体が困難である。なお、ここでの接点間距離とは固定側の接点と可動板の接点とが開離したときの距離である。
【0006】
▲2▼ マイクロリレーは静電引力、接点サイズ、接点間距離の小ささから従来のリレーのような電力切替えよりも微弱な信号切替えに向いている。このようにマイクロリレーは、信号ラインを簡単に形成でき接点も小さいので、高周波信号切替えリレー(高周波リレー)に適している。高周波リレーでは特にアイソレーション特性を向上させることが重要であり、そのためには開離接点間の静電容量を小さくすることが必要である。このように接点間の静電容量抑制には、対向接点の面積を小さくし、前記と同様に接点間の距離を大きく取ることが有効である。
【0007】
しかし、接点の対向面積を小さくすると接点の接触面積が小さくなるので接触抵抗が大きくなってしまう。また、接点間距離は前述したように大きく取ることができない。よって、満足できる高周波特性を備えたマイクロリレーを設計することは容易ではない。
【0008】
▲3▼ さらに、静電引力を用いるマイクロリレーでは接点とは別に駆動用の電極が固定基板及び可動板に存在する。この電極間距離が小さくなれば成る程、静電引力に基づく発生力が大きくなる。そのために、接点部以外で可動板が固定電極と接触し、電極間電荷残留(チャージアップ)により、可動板が固定電極に張付いて(強固に密着して)動かなくなるとう事態が発生する場合がある。このような事態になると、マイクロリレーとしての機能を果たせなくなる。
【0009】
▲4▼ またさらには、マイクロリレーで用いる静電気力に基づいた接触力は小さい。しかし、リレー一般としては、接触力を大きくとり接触抵抗を小さく安定化させることが望ましい。よって、低電圧駆動ではあるが大きい接触力があるマイクロリレーが求められるが、相反する要求でありこのようなマイクロリレーの実現は困難である。さらに、マイクロリレーに関しては、電極間距離の精度を高めて製造上の歩留まりを向上させることが求められ、ワイヤボンディング等の外部接続を廃止してパッケージサイズの小型化や信号ラインでの低抵抗化について配慮した構造が求められている。
【0010】
したがって、本発明の主な目的はアイソレーション特性を備えると共に密封性にも優れたマイクロリレーを提供すること、さらには上記他の課題も合わせて解決できるより好ましい構造を備えたマイクロリレーを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的は請求項1に記載の如く、それぞれが固定接点及び固定電極を有し対向配置された一対の固定基板と、前記固定基板の間に配置される可動板とを備え、
前記可動板は、枠部と該枠部に対して移動可能に設けた可動部とを含み、
前記枠部は前記一対の固定基板間に接合され、
前記可動部は、前記固定電極と対向する可動電極及び前記固定接点に対応する位置に可動接点を備え、前記可動電極と前記固定電極との間で生じる静電引力に基づいて前記一対の固定基板間を移動し、
前記可動電極と前記固定電極とに電圧が印加されていない状態では、前記可動接点は前記一対の固定基板の前記固定接点に接することなく前記固定接点の間に位置し、
前記可動接点が前記一対の固定基板の一方の固定接点から開離する場合、前記可動接点が前記一対の固定基板の一方の固定接点から離れた後にグランド電位に設定された前記一対の固定基板の他方の固定接点に接触することを特徴とするマイクロリレーにより達成される。
【0012】
請求項1記載に発明によれば、可動電極と定電極との間で生じる静電引力に基づいて、可動部が一対の固定基板の間を移動することにより接点の閉成、開離が行われる。この構造のマイクロリレーは半導体製造技術を用いて微小に形成できる。
【0013】
本発明のマイクロリレーは固定電極間と可動部との距離を短くすることができるので可動部を駆動するための駆動電圧を低く抑制することができる。その一方で、固定基板の双方に可動部を静電吸引するための固定電極が存在するので、可動部が一方の固定電極に吸引された状態となっているときには、他方の固定基板と可動部との距離を略2倍にすることができる。よって、可動接点と固定接点との距離を拡大できるので微小な空間内でもアイソレーションを向上させることもできる。
【0014】
すなわち、本発明のマイクロリレーは低電圧駆動を実現しつつ、アイソレーションの向上も図った構造を実現している。
【0015】
そして、請求項2に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記枠部及び前記一対の固定基板は密封を持って接合されていることが望ましい。本発明のように、接合部の密封性が高いと、可動部の移動する空間を外気から遮蔽することができる。この空間には接点、電極等が露出しているので汚染や腐食を防止することができる。よって、ウェハ上に本マイクロリレーを多数形成して、ダイシングするような工程があっても、信頼性あるマイクロリレーとして提供できる。
【0016】
また、請求項3に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記枠部は前記一対の固定基板と陽極接合されることで簡単に密封接合できる。
【0017】
また、請求項4に記載のように請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記一対の固定基板それぞれに形成した固定接点は、一方が信号接続用の接点であり、他方がグランド接続用の接点とした構造を採用できる。本発明によると可動接点が信号用の接点に接触したときに閉成して信号ラインはオン状態となる。その逆にオフ状態であるときには、可動接点がグランド接続用接点に接触することでグランド側に外乱となる電荷を外部にリークできる。
【0018】
その一方、請求項5に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記固定接点は、前記可動接点により接続される信号接続用の接点を含む構成とすることができる。
【0019】
また、請求項6に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記固定基板から外部への破線の引出しはスルーホールを介して行われている構造とするのが好ましい。本発明によると、外部に配線を引出してワイヤで接続する必要がなくなるので、マイクロリレー外側の配線を最小減にして小型化を図ることができる。また、配線が基板内を通るので腐食等の問題を抑制することもできる。
【0020】
また、請求項7に記載するように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動板から外部への配線の引出しは、前記固定基板に形成したスルーホールを介して行う構造としてもよい。本発明によると、配線を簡素化して小型化を図ることができる。
【0021】
また、請求項8に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記固定基板から外部への引出し配線が、固定基板の表面と同一面となるように配設した構造を採用してもよい。本発明によると、配線が基板中に埋設された状態で表面が一致しているとので邪魔にならない。また、前述した陽極接合を同様に行うことができる。
【0022】
また、請求項9に記載するように、請求項に記載のマイクロリレーにおいて、前記一対の固定基板及び可動板に共用の配線路を前記固定基板及び可動板に溝状に設けた構造としてもよい。本発明では、溝状の配線が共用となるので構造を簡素化できる。このような溝状の配線は、例えばダイシングして個別化されるマイクロリレーチップ間にスルーホールを形成しておき、これを切断することで簡単に作成できる。このような溝部はサイドキャスティングラインと称される場合がある。
【0023】
また、請求項10に記載のように、請求項に記載のマイクロリレーにおいて、前記固定電極が前記固定接点よりも高く形成した形態を採用することができる。本発明では、固定電極の高さが十分にあるので、可動部下に可動接点が突出した状態でも可動電極と固定電極との電極間距離を狭めることができる。よって、駆動電圧を抑制できる。また、可動接点の高さと固定接点の高さを調整することで、可動電極と固定電極とが接触することがないように調整することもできる。
【0024】
また、請求項11に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動接点が複数並設され、前記固定接点は前記可動接点の数に対応して分岐された構造としてもよい。本発明では1つの固定接点が複数の可動接点に接触できるように分岐されている。よって、接点の接触信用性が向上する。
【0025】
また、請求項12に記載するように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動接点が複数並設され、該可動接点の数に対応した独立の固定接点が並存するようにしてもよい。この構造では、複数の可動接点と同数の独立固定接点が存在する。本発明によると、接点の接触信用性が向上すると共に、信号ラインが複数存在することになるので設計の自由度も増す。
【0026】
また、請求項13に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部は、前記固定基板の表面対して垂直方向で該可動部を移動可能とする弾性部材を介して、前記枠部に接続されている構造とすることができる。本発明では、枠部と可動部との間に弾性部材が存在するので、可動部の移動が許容される。
【0027】
そして、請求項14に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、可動部は複数のヒンジバネを介して前記枠部に接続されている構成とすることができる。本発明は半導体製造で用いられている薄膜形成、薄膜加工技術を応用して実施できる。例えば、RIE(リアクティブ イオン エッチング)等のエッチング技術を用いることができる。
【0028】
また、請求項15に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部は対称位置に設けたヒンジバネで前記枠部に接続された構造とすることができる。本発明によると可動部の移動をスムーズにすることができる。
【0029】
また、請求項16に記載するように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記枠部の対向する2辺にヒンジバネが接続された構造としてもよい。本発明によると可動部の支持が対称となるので、よりスムーズに可動部が移動できるようになる。
【0030】
また、請求項17に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部は対向する位置に配置されたヒンジバネで前記枠部に接続され、該ヒンジバネの全てのバネ係数は異なるように構成してもよい。本発明によると可動接点が固定接点に対して擦るように接触することになる。よって、接点表面を新しい状態に維持することができる。
【0031】
また、請求項18に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部はヒンジバネで前記枠部に接続され、該ヒンジバネは前記枠部及び可動部より薄く形成されてている構造を採用してもよい。可動部と枠部は厚みを増すことにより剛性が向上するが、ヒンジ部の厚みが増すとスチフネスが大きくなる。よって、本発明によるとヒンジ部のスチフネスを適当にし、かつ、可動部等の剛性を向上させた構造を実現できる。
【0032】
さらに、請求項19に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部はヒンジバネで前記枠部に接続され、前記枠部、前記可動部及びヒンジバネは同一の導電性部材で形成されていてもよい。本発明はシリコンに不純物をドープした後にエッチング法等で処理することで実現できる。このような工程は半導体製造工程で広く採用されているので、従来の設備を流用して製造できる。
【0033】
また、請求項20に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記枠部及び可動部の少なくとも一方に可動部の面内方向での移動を規制するストッパを備えていてもよい。本発明によると、可動部の移動方向とは異なる方向への動きを抑制できる。
【0034】
また、請求項21に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記枠部の厚みにより前記可動部と前記固定基板との間のギャップが設定されている構成とすることができる。一対の固定基板が枠部を挟む構造であるので、枠部の厚みにより固定基板間のギャップが特定される。固定基板間のギャップを前提に固定電極と可動電極との間のギャップ、固定接点と可動接点との間のギャップが確定する。よって、枠部の厚みに基づいてギャップを調整することができる。例えば、シリコン単結晶から可動板を作成する場合には、エッチング処理により高精度に枠部を形成できるので、ギャップも精度良く設定することができる。
【0035】
また、請求項22に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部と前記固定基板との間のギャップが形成され、該ギャップは前記枠部に設けたスペーサで調整されている構成とすることができる。請求項21に記載の発明では所望ギャップ相当の厚みを有するシリコン基板をエッチング処理して可動板を加工する。しかし、エッチング処理には一般に時間を要する。このため、薄い単結晶シリコンを用いて可動板を形成した場合、枠部の厚みが所望厚みにならない場合がある。このような場合には、本発明のようにスペーサにより厚み調整すればよい。このようなスペーサはポリシリコン、Al等をスパッタリング法等を用いて堆積して形成することができる。
【0036】
また、請求項23に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部又は前記固定基板は、該可動部と前記固定基板とが張付くことを防止するための凸部を備える構造を採用してもよい。
【0037】
また、請求項24に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部又は前記固定基板は、該可動部と前記固定基板とが張付くことを防止するための凸部を備え、該凸部は、前記可動接点が前記固定接点に接触したときに、前記可動電極と前記固定電極とを少なくとも接触させない高さを備えている構成とすることができる。この構成により、可動部が固定基板に張付くことが確実に抑制できる。
【0038】
また、請求項25に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部及び固定電極の少なくとも一方に、電荷を除去するための電荷除去手段を備えた構成とすることができる。本発明によるとマイクロリレー内に不要な電荷が残存した場合にこれを除去できるので、正確な動作を保証できる。
【0039】
また、請求項26に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部及び固定電極の少なくとも一方に接続された放電抵抗を有する構成とすることができる。本発明によると、配線上に放電抵抗を設けるという簡単な構成で可動部或いは固定基板側に残る無用な電荷を除去できる。
【0040】
また、請求項27に記載のように、請求項1に記載のマイクロリレーにおいて、前記可動部又は前記固定基板は、該可動部と前記固定基板とが張付くことを防止するための凸部を備え、該凸部は該凸部は放電抵抗を含み、電荷を除去する電荷除去手段である。本発明では、可動部と固定基板との張付きを防止するストッパとして作用する凸部が、さらに電荷除去も行うのでより確実に張付きが抑制でき、静電気等の外乱を除いた高精度なデバイスとして提供できる。
【0041】
また、請求項28に記載のように、請求項1から27のいずれか一項記載のマイクロリレーは更に、前記固定基板を支持するベース基板を含む構成とすることができる。これにより、外部との接続が容易となる。この場合、請求項29に記載のように、ベース基板上のパッドと可動電極及び固定電極とを接続する手段が設けられる。
【0042】
また、請求項30に記載のように、請求項1から27のいずれか一項記載のマイクロリレーは更に、前記固定基板を支持するベース基板と、該ベース基板上のパッドと前記可動電極及び固定電極とを接続する手段と、前記固定基板及び可動板を封止する樹脂とを有する構成とすることができる。樹脂で内部は封止されているので、周囲の環境の影響を受け難くすることができる。
【0043】
そして、本明細書で開示する発明には、請求項31に記載する如く、それぞれが固定接点及び固定電極を有し対向配置された一対の固定基板と、前記固定基板の間に配置される可動板とを備え、前記可動板は、枠部と該枠部に対して移動可能に設けた可動部とを含み、前記枠部は前記一対の固定基板間に接合され、前記可動部は、前記固定電極と対向する可動電極及び前記固定接点に対応する位置に可動接点を備え、前記可動電極と前記固定電極との間で生じる静電引力に基づいて前記一対の固定基板間を移動し、前記可動電極と前記固定電極とに電圧が印加されていない状態では、前記可動接点は前記一対の固定基板の前記固定接点に接することなく前記固定接点の間に位置し、前記可動接点が前記一対の固定基板の一方の固定接点から開離する場合、前記可動接点が前記一対の固定基板の一方の固定接点から離れた後にグランド電位に設定された前記一対の固定基板の他方の固定接点に接触するマイクロリレーの製造方法であって、
前記一対の固定基板と前記枠部とを陽極接合により接合する工程を少なくとも含むことを特徴とするマイクロリレーの製造方法も含んでいる。
【0044】
本発明の製造方法によると、固定基板と前記枠部とを簡易かつ確実に接合できる。一般に固定基板はガラス等の絶縁性を有し表面平滑性のある素材を選定することが望ましい。枠部を含む可動板は単結晶シリコンを用いることが推奨され、これに不純物をドーピングすることで導電性が付与される。
【0045】
そして、請求項32に記載の如く、請求項31に記載のマイクロリレーの製造方法において、前記接合は減圧雰囲気下で実行されることが望ましい。
【0046】
また、請求項33に記載の如く、請求項31に記載のマイクロリレーの製造方法において、前記接合は不活性ガス雰囲気中で実行されることがより望ましい。請求項29及び30に記載の発明によると、固定基板と前記枠部とを接合するときに内部にリレー動作に影響する物質を残すことなく、良好な雰囲気にして内部を密閉できる。よって、信頼性の高いマイクロリレーを製造できる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0048】
〔第1実施例〕
図1から図3は第1実施例に係るマイクロリレーを示した図である。図1はマイクロリレーのチップ部を分解した斜視図、図2はこのマイクロリレーチップ5を完成品としてのマイクロリレーディバイス1に仕上げる様子を順に示した図、図3はマイクロリレーチップ5の断面構成例を模式的に示した図である。本第1実施例の説明では、まず図1及び図2を用いて実施例に係るマイクロリレーの概要を説明し、さらに図3を用いてより詳細に内部構成を説明する。
【0049】
本マイクロリレーチップ5は、対向配置した上側の固定基板10(以下、キャップ基板10と称する)と下側の固定基板30との間に可動板20を挟んだ基本構造を有している。
【0050】
可動板20は例えばシリコン単結晶のような半導体材料を基材にして形成されている。この可動板20は、環状に形成した枠部25と、この枠部25に対しその枠内で上下動する可動部21とを含んでいる。可動部21が上下動する方向は、キャップ基板10及び固定基板30の板面に垂直な方向となる。可動部21を上下動可能とするために、可動部21は弾性変形するヒンジバネ22により枠部25に接続されている。図1で例示する枠部25は矩形であるがこれに限らず、線対称型の形状であればよい。この枠部25の対称位置に複数のヒンジバネ22を設けて可動部21が保持されている。本実施例では枠部25の四隅にヒンジバネ22を配置して可動部21を保持している。後述するように、可動部21には静電引力が作用して上下動される。その際、静電引力を有効に用いて可動部21が平行状態を維持しながら上下運動するように4本のヒンジバネ22が設定されている。
【0051】
可動部21には可動電極及び可動接点を含んでいる。図1の中段に示すように、可動部21は外観では2枚の長方形板の間に小さな突起23を介して接続したような形状を成している。突起23は可動接点23であり、長方形板は可動電極である。可動部21の大部分は可動電極であり、その中央の一部に可動接点23が存在するという形態となる。よって、本実施例では可動部21が実質的に可動電極となっている。可動接点23と可動電極(可動接点23以外の部分)とは電気的に絶縁されている。例えば、可動部21の基材はシリコン単結晶であり、その表面に絶縁膜を形成して、可動接点23と絶縁されている。後に詳述するが、この可動接点23は可動部21に設けたスルーホールを介して、可動部21の表裏一体に存在している。この可動接点23自身或いは少なくともその表面は、金、白金、銅等の導電性材料で形成されている。
【0052】
キャップ基板10及び固定基板30は、上記可動板20を上下から挟み込むように配置される。より具体的にその構造を説明すると、可動板20の枠部25がキャップ基板10及び固定基板30に接合され、その内部に形成された空間で可動部21が上下動可能となっている。キャップ基板10及び固定基板30は、例えば基材が絶縁性部材であり、それぞれが固定電極及び固定接点を有している。図1では、固定基板30側の固定電極31と固定接点33とが示されているが、キャップ基板10の下面にも同様に固定電極及び固定接点が形成されている。これら固定電極及び固定接点は、可動部21の場合と同様に電気的に絶縁されている。
【0053】
キャップ基板10及び固定基板30の固定電極は可動電極として機能する可動部21に、キャップ基板10及び固定基板30の固定接点は可動部21の可動接点に対応するように配置されている。なお、図1で確認できる可動部21の上側の可動接点23はキャップ基板10に対応するものである。この図1では確認できないが可動部21は裏面側にも固定基板30に対応する下側の可動接点23を有している。上側の可動接点23と下側の可動接点23はスルーホールで接続されており一体である。固定基板30に関して説明すると、固定接点33は2つの電極が離間された構造である。可動部21が下がると、可動接点23が一対の固定接点33を導通させて信号ラインをオンするようになっている。
【0054】
また、本実施例ではキャップ基板10及び固定基板30の内部からの電気配線の引出しはスルーホール19を介して行うようになっている。よって、キャップ基板10及び固定基板30と枠部25との接合に気密性がある場合には内部の密封性を維持できる。なお、キャップ基板10上面には電極パッド16、17が形成されスルーホール19で内部側と導通している。電極パッド16は図示しないキャップ基板10の固定電極と、電極パッド17は固定接点と接続されている。電極パッド17は製品化されたときに接地される。
【0055】
そして、図2に示すように、密封性を備えたマイクロリレーチップ5をベース基板40に固定し、樹脂45で封止すれば好ましいマイクロリレーとなる。なお、図2の(B)において参照符号42で示すのはベース基板40上の電極パッド、41はマイクロリレーチップとこの電極パッド42を接続するボンディングワイヤである。また、可動板20は外部に接続パッド26を有しており、マイクロリレー5は段状になっている。接続パッド26もワイヤ46で電極パッド47に接続されている。なお、上記ベース基板40に替えてリードフレームを用いてもよい。
【0056】
ところで、キャップ基板10及び固定基板30と可動板20の枠部25とを気密性を持って接合させた構造は、例えば可動板20を単結晶シリコンとし、キャップ基板10及び固定基板30にガラスを用いることにより実現できる。シリコンとガラスとは陽極接合により簡単かつ強固な接合を得ることができる。陽極接合は所定温度以下で平坦なガラスとシリコンの面を接触させ、ガラス側をマイナス(−)極、シリコン側をグランド(GND)に接続して、直流高電圧を印加する接合方法である。キャップ基板10及び固定基板30用のガラスとしてはパイレックス(登録商標)ガラスを用いることが推奨される。このガラスはシリコンと熱膨張係数が近いので熱的にも安定である。シリコンの他、金属を用いても陽極接合を行うことが可能であるので、可動板20の枠部25に陽極接合できる金属を用いてもよい。この陽極接合では、接着剤や接合面の一部を溶融することなどが必要でない。よって、設計した寸法の精度を高くすることができる。マイクロリレーでは可動部21と固定基板10、20との間(ギャップ)の寸法精度が高いことが望ましいので、陽極接合による構造はこのような要求に応えることができる。なお、陽極接合による接合時には酸素ガスが発生する。密封後の内部に酸素ガスが残留していると、内圧の上昇によりリレー動作への影響や密封破壊の原因となることも想定される。よって、陽極接合は不活性ガス内の減圧環境下で実行することが望ましい。
【0057】
図2で(A)の状態から(B)のベース基板40上にマイクロリレーチップ5を接続する際には、フィリップチップ接合を用いるとワイヤボンディングよる構造と比較してマイクロリレーの小型化を図ることができる。また、後述するがキャップ基板10及び固定基板30と可動板20で共用する接続線として外周に溝状のサイドキャスティングラインを形成することによっても小型化を図ることができる。
【0058】
図3は、図1及び図2で示したマイクロリレーチップ5の断面構成を模式的に示した図である。この図3では、図1及び図2で説明したマイクロリレーチップ5内の構成部の位置関係が確認し易いように模式的に示している。例えば図1では一対の固定接点33は各々が左右両端まで延在しているが、固定電極31を表すために短く表示している。この図を用いてさらに詳細に本実施例のマイクロリレーを説明する。この図ではキャップ基板10及び固定基板30並びに可動板20の構成が詳細に確認できる。この図3には、図1及び図2では確認できなかったキャップ基板10の固定電極11及び固定接点13が示されている。
【0059】
下側の固定基板30の固定電極31及び固定接点33と、上記固定電極11及び固定接点13とは、実質的に可動電極として機能する可動部21及び可動接点24のそれぞれに対応する位置に形成されている。前述したように固定基板30側に設けた一対の固定接点33は信号ライン用の接点であり、可動接点23が降下して接触したときに離間している固定接点33を導通させる。これに対し、キャップ基板10側の固定接点13は1つである。この固定接点13は電極パッド17を介してグランド(GND)に接続されている。可動接点23が下側の固定接点33と開離したときに、この上側の固定接点13と接することで静電容量結合を解除できるようになっている。このような構造とすることで接点間のアイソレーションを向上させることができる。そのために、図3で確認できるように、可動部21の両面に形成される可動接点23はスルーホール19を介して一体化されている。
【0060】
また、キャップ基板10の固定電極11と固定基板30の固定電極31は、可動電極として機能する可動部21との間で所定電圧が印加されるようになっている。固定電極11及び固定電極31の各々はスルーホール19を介して裏面側に引出されている。可動板20は前述したように例えばシリコンで形成され、ここに不純物をドーピングさせて導電性が付与されている。なお、スルーホール19の内部は導体で充填若しくは内壁に導体メッキが施されている。よって、キャップ基板10及び固定基板30並びに可動板20の枠部25で形成する内部空間の密封が破壊されない構造が確保されている。
【0061】
この図3では、可動板20と上記固定電極11及び固定電極31の接続線は図示されていないが、これらはスイッチを介して導通及び遮断ができるようになっている。
【0062】
可動板20は枠部25及び可動部21がヒンジバネ22を含んでいるが、これらはシリコンを基材にして一体に形成することができる。シリコンに不純物をドープしておくことで、枠部25から可動部21の導電性も簡単に確保できる。ただし、可動部21の構成は係る形態に限定すべきものではなく、例えばその表面に金属製の電極を形成した形態でもよい。なお、可動接点23と電気的な絶縁を形成するために、可動部21の表面には絶縁膜29が形成されている。
【0063】
そして、先の図1で確認できるように、可動部21は枠部25の四隅に設けたヒンジバネ22により上下動可能に支持されている。より具体的には、可動部21が、上記固定電極11或いは固定電極31との間で電圧が印加されると静電引力作用によりキャップ基板10側又は固定基板30側に移動する。すなわち、静電引力により、可動部21はキャップ基板10と固定基板30との間を上下動する。その際に、可動接点23が上昇したときにはキャップ基板10の固定接点13と接触し、可動接点23が下降したときには固定基板30の固定接点33と接触するという状態が形成できる。よって、信号ラインの固定接点33に対して可動接点23が接触して閉成及び離れて開離するというリレーの動作を実現する。
【0064】
図3では固定接点33と可動部21に電圧の印加がされていない中立状態(ニュートラル)である。シリコン単結晶基板からなる可動板20はエッチング処理を施すことで図示するような形状とすることができる。固定電極31と可動部21(可動電極)若しくはキャップ基板10の固定電極11と可動部21のいずれかに電圧が印加されると可動部21は静電引力により下方(又は上方)へ移動した後その状態が保持される。この状態で開離している可動接点と固定接点との接点間距離(接点ギャップGAP)はニュートラル時の略2倍になり所定量の間隙が確保できる。よって、本実施例のマイクロリレーでは電極間距離は片方にのみ固定電極がある場合と比較して、実質的に接点間の距離を狭めることができる。そのために、本マイクロリレーの駆動電圧を小さくすることができる。
【0065】
なお、図3ではより好ましい一つの形態として、可動部21の一部に上下双方に突出する凸部24を備えている。この凸部24はストッパとして機能している。可動部21が上又は下に移動して固定接点13又は33と閉成した後に、可動部21が静電引力により更に引き寄せられる場合があってもこのように凸部24を設けることで可動部21と固定接点13或いは33とが張付くことを防止できる。図3では上側の凸部24に対応した位置の固定電極11に凹部15が、下側の凸部24に対応した位置の固定電極31に凹部35が形成されている。この場合、少なくとも凸部24の高さは凹部15及び35の深さより大きくなるように形成して、可動部21が固定電極11、31と強固に密着することが抑制するようにしておくことが望ましい。なお、固定電極11、31側に上記のように凹部を設けず、比較的低い凸部24を設ける形態としてもよい。
【0066】
図4及び図5は、前記第1実施例の変形例について示した図である。図1〜3では各基板10、30において外部への配線の引出しをスルーホール19により行っていた。しかし、各基板からの電気配線の引出しはスルーホールを用いず、基板10、30と可動板の枠部25との接合面の平坦性が確保されるように一致させて配線を埋め込んだ構造としてもよい。本変形例はこのような構造例を示している。
【0067】
図4は可動板20と固定基板30との間で埋め込み配線を用いた場合の分解斜視図、図5は図4で示すマイクロリレー5を側部断面で模式的に示している。図4で固定電極31からの引出し配線36及び固定接点33からの引出し配線37は、共に固定基板の表面と同一になるように埋め込まれている。このように固定基板30の表面を平坦にしておくことで、先に説明したと同様の陽極接合を行うこと内部の密封性を確保してマイクロリレーを製造できる。なお、この構造を採用する場合には引出し配線36,37が接触する枠部25に、固定基板30との電気的絶縁を確保するために絶縁膜27を形成することが必要である。なお、キャップ基板10にいても同様の配線構造を採用することができる。
【0068】
図6は第1実施例のマイクロリレーを作動させた様子を示した図である。同図にはマイクロリレーを駆動させる駆動回路60が示されている。スイッチ65を接点61と接続すると、キャップ基板10の固定電極11と可動板20側が導通される。また、スイッチ65を切替えて接点62と接続すると、固定基板30の固定電極31と可動板20側間に電圧が生じる。なお、図6では、中段には可動板20に電圧を印加させない中立(ニュートラル)状態を示し、上下に電圧を印加させる固定電極を切替えた場合を示している。
【0069】
固定基板30の固定電極31は予めGND(グランド)電位にされており、キャップ基板10の固定電極11は予め正極電位が印加されている。図6の下段に示すように、可動板20を正極電位にすると可動部21は固定電極31側に引き付けられる。可動接点23が固定接点33と接触する。可動接点23が固定接点33に接触した後も、可動部21は固定電極31によりさらに大きな力で引き付けられる。よって、図示のように可動部21は撓みを生じ可動接点23と固定接点33との接触力がさらに向上する。従って、接点の接触抵抗を低減することができる。
【0070】
また、本実施例では好ましい形態として可動部21の表面に、ストッパとして機能する凸部24が形成されているので、可動部21と固定電極31との面接触を確実に防止できるようになっている。よって、可動部21が固定電極31に張付くという問題を生じない。なお、本実施例では可動部21の表面を絶縁膜29で被覆しているので、可動部21が固定電極31に接触してもショートの問題はない。しかし、凸部24で可動部21と固定電極31との接触を確実に防止できるようにすれば、この部分の絶縁膜を省略することが可能である。
【0071】
一方、図6の上段に示すように、スイッチ65を切替えて接点61と接続すると、可動板20はGND電位となる。この場合には可動部21はキャップ基板10側の固定電極11に引付けられる。よって、下側の固定電極31から可動部21を強制的に離間させることができる。この後、可動接点23は固定接点13(GND接点)と接触する。従って、可動接点23と固定接点33との間の接点ギャップが大きくなるばかりでなく、接点間の静電容量が小さくなる。よって、接点間の高周波信号の漏れを小さくできる。すなわち、本マイクロリレーではアイソレーションを向上させることができる。
【0072】
〔第2実施例〕
図7は、第2実施例のマイクロリレーについて示した図である。第1実施例の可動板20はエッチング処理により形成されていた。可動板20の枠部25の高さは前述した接点ギャップを規定することになるので、高精度に加工することが望ましい。本第2実施例はスペーサを用いてギャップを形成した場合のマイクロリレーを例示するものである。なお、本実施例のマイクロリレーの基本構成は前述した第1実施例の構造と同様であるので、同じ部位には同一の符号を付すことで重複する説明は省略する。
【0073】
本実施例の枠部25はスペーサ28を用いて形成されている。このスペーサ28は多結晶シリコン(ポリシリコン)や金属を堆積させることで形成できる。堆積には、CVD(Chemical Vapor Deposition)などの方法を採用できる。このように形成したスペーサ28も陽極接合することできるので、本実施例でも内部密封型のマイクロリレーを製造できる。エッチング処理によって高い寸法精度でギャップを形成できるが、本実施例のようにスペーサを用いた場合にも同様にギャップを形成することもできる。一般にエッチング処理には時間を要するので、スペーサによりギャップを用いてギャップを形成する本実施例によると、工程を短時間化することができる。
【0074】
〔第3実施例〕
図8及び図9は第3実施例のマイクロリレーにいて示した図である。本実施例は、キャップ基板10及び固定基板30並びに可動板20で共用する配線路を設けた点に特徴があるマイクロリレーである。本実施例でも第1実施例のマイクロリレーと同様の部位には同一の符号を付している。これ以後の実施例についても同様とする。
【0075】
図8に示す本実施例のマイクロリレーチップ5もキャップ基板10と固定基板30の間に可動板20を挟んで陽極接合されて製造される点は同様である。しかし、同図の矢印Xで示すように各板10.20.30の周形状が整いすっきりとした外観となっている。そして、本実施例の場合も固定基板30及びキャップ基板10の内部側から電気配線は各々スルーホール19により反対側(外側)に取り出される。この構成は第1実施例と同様である。
【0076】
しかし、本実施例のマイクロリレー5は、図9に示すように、外周部にキャップ基板10及び固定基板30と可動板20を接続する三層貫通の共通配線路(サイドキャステレーション)48が形成されている。なお、図9の上段に示したマイクロリレー5は右側にその裏面側を示している。この裏面側は固定基板30の底面が示される。この底面には固定基板30のグランドパッド51、電極接続パッド52さらには可動板20との接続パッド55が示されている。また、ここには、後述する放電抵抗50が示されている。
【0077】
このマイクロリレーチップ5は、中段に示すように半田ボールなどでベース基板40にフィリップチップボンディングされてマイクロリレーアッセンブリを形成する。本実施例の構成を採用することで、ワイヤボンディングが不要となる。よって、図2の場合と比較すると明らかであるがワイヤボンディングのためのベース基板面を小型化でき、ワイヤによる導体抵抗の増加を除去できる。さらに、マイクロリレーチップに接続パッドを設けるための段差を形成する必要がない。よって、3枚同じ外形状の板を貼り合わせて3層貫通するスルーホールを形成して導電性の材料を充填しておき、これをダイシング工程の際にカットすればサイドキャステレーション48を外部に備えた構造のマイクロリレーを簡単に作製できる。
【0078】
なお、本実施例のマイクロリレーチップの表面(キャップ基板裏面側)を適当な保護膜等で被覆すれば、ベース基板実装や樹脂モールドを成形することなくマイクロリレーチップ5の状態そのままで、実装可能なデバイスとなり得る。この場合には更なる小型化が促進できることが明らかである。
【0079】
〔第4実施例〕
図10及び図11は第4実施例のマイクロリレーについて示している。図10はマイクロリレーのチップ部を分解した斜視図、図11はマイクロリレーチップ5の断面構成例を模式的に示した図である。第1実施例と比較した本実施例の特徴は、キャップ基板20側の固定接点13がグランド(GND)に接続される接点から信号ラインの接点に変更された点にある。
【0080】
即ち、固定基板30側の一対の固定接点33と同様に、キャップ基板10側の固定接点が13−1,13−2の一対となって形成されている。図10に示すようにこれに伴って、キャップ基板上の電極パッド17も17−1,17−2の一対に変更されている。本実施例のマイクロリレーは2系統の信号ラインを有するので接点構成を多様化でき、またリレーの数を低減できる。例えば、従来において1系統のリレーを2つセットしていた箇所では、本実施例のマイクロリレー1つで対応できる場合がある。
【0081】
図12は上記第4実施例のマイクロリレーの変形例について示している。この変形例は第3実施例で示したサイドキャステレーション48を利用して、固定基板30とキャップ基板10との共通端子COM48を設けている。このような構成によっても接点構成を多様化できる。
【0082】
〔第5実施例〕
図13は第5実施例のマイクロリレーについて示している。このマイクロリレーでは可動部21を厚めに形成している。本実施例では可動部21が静電引力を受けて移動し、下段に示すように可動接点23が固定接点33に接触した後に撓むことがない剛性を備える程度に可動部21の厚みが設計されている。前述した第1実施例では可動部21が撓むことに配慮しており、可動部21と固定電極11,31との張付きを防止するために凸部24を形成していた。しかし、本実施例の場合には可動部21が静電引力により撓むことがないので凸部を設ける必要がない。よって、第1実施例と比較して工程を簡素化できる。なお、本実施例の当然の構成として、可動接点23が固定接点13,33に接触したときに、可動部21が接触しない高さで固定電極11、31が形成されている。
【0083】
図14は上記第5実施例の改良例を示した図である。第5実施例のように可動板21の厚みを増すと円で囲んで示すヒンジバネ22の領域の剛性も増加することになる。しかし、ヒンジバネ22の剛性が可動部21と共に増すと、スチフネスが大きくなり可動部21が上下動し難くなる。そこで、本改良例はヒンジバネ22の部分を可動部21より薄くしてスチフネスを小さくし、上下動し易くしている。本例によると、撓みを抑制した可動部21を確実に上下動させることができる。
【0084】
〔第6実施例〕
図15は第6実施例のマイクロリレーについて示した図である。この実施例では可動板20のヒンジバネ22の部分に特徴を有している。(A)はヒンジバネ22がつづら折で折り返しをされる範囲TWを広くしてスチフネスを小さくした場合、(B)はヒンジバネ22で折り返し回数を増加させてスチフネスを小さくした場合を示している。このようにヒンジバネ22に改良を加えることによって可動部21の上下動が円滑に行えるようにできる。この構造は特に第5実施例の剛性を向上させた可動部21を上下動させるのに有効である。
【0085】
〔第7実施例〕
図16は、第7実施例のマイクロリレーについて示した図である。この実施例も可動板20のヒンジバネの部分に特徴を有している。(A)は4つのヒンジバネ22−1〜22−4を枠部25の4辺各々と接続して可動部21を保持する構造である。この構造によっても可動部21を上下動させることができる。しかし、この構造の場合、円内TERの部分での変移量が比較的大きくなる傾向があり、可動部21の円滑な上下動に支障が出る場合もある。
【0086】
そこで、(B)或いは(C)に示すように、枠部25の互いに対向する辺にヒンジバネ22を接続する。(B)では左辺にヒンジバネ22−1,22−4、右辺にヒンジバネ22−2,22−3を接続している。(C)の場合は上下の辺に同様に接続している。このようにヒンジバネを対称配置した構造とすると、可動部21のバランスが良くなるので、スムーズに上下動を行えるようになる。また、この構造の可動板20は安定性が増すので、第1実施例で可動部21に設けたストッパの凸部24を省略してもよい。
【0087】
〔第8実施例〕
図17は、第8実施例のマイクロリレーについて示した図である。本実施例はヒンジバネのバネ係数のバランスを変更することで、可動接点と固定接点との間で極微小な摩擦を発生させるような構造を含んでいる。第1実施例の場合には可動部21の水平状態を維持しながら上下動させるようにしていた。しかし、本実施例では、積極的にヒンジバネのバネ係数を変更するようにした点で異なっている。図17で4つのヒンジバネ22−1から22−4は異なるバネ係数に設定されている。ヒンジバネ22の長さ、幅、厚さを適宜調整することでバネ係数を変更することができる。
【0088】
各ヒンジバネ22−1から22−4のバネ係数を異なるものとし、(A)で示すニュートラルな状態から静電引力を作用させると先ずバネ係数の小さい側が先導して動き、(B)で示すように可動部21の片側のみが固定電極31に強く吸引された状態となる。その後更に(C)で示すように徐々に可動部21と固定電極31との間の距離が小さくなりバネ係数の大きい側も吸引される。最終的には第1実施例の場合と同様に可動部21の両側が吸引された状態となる。しかし、状態(B)から(C)となる動作の途中では、可動接点23と固定接点33との接触時に僅かな擦れ(ワイピングと称される)が生じる。このとき、接点表面では僅かな擦れが生じるため、接点表面の新しい面が現れる。すなわち、接点同士の擦れ合いで接点表面に絶縁性の被膜が形成されることや、絶縁性の物質が付着することが抑制される、本実施例ではこのように常に新しい表面が形成された状態を保持できるので接触抵抗が安定する。その結果、マイクロリレーの信頼性が向上する。
【0089】
なお、ヒンジバネ22−1から22−4はバネ係数が全て異なるように設定してもよいが、ヒンジバネをグループに分けてグループ間でバネ係数を変更するようにしてもよい。例えば図16に示したヒンジバネ22−1、22−4とヒンジバネ22−2、22−3とでバネ係数が異なるように設定してもよい。
【0090】
〔第9実施例〕
図18は第9実施例のマイクロリレーについて示した図である。本実施例は固定電極31及び可動部21の剛性を高め、この両者の間で生じる静電引力を大きくできる構造例を示している。本実施例で示す可動部21は、第1実施例で示したものとは異なり一枚板となっている。この板の中央部に一対の打抜き穴18が形成されている。可動部21の裏面で、打抜き穴18の間の部分に可動接点23が形成されている。よって、第1実施例で示したように2枚の板を可動接点23で接続した構造より剛性が高くなっている。また、可動部21の面積が増加するので、発生させる静電引力を大きくすることもできる。
【0091】
一方、固定基板30側では固定接点33の長さが短縮され、スルーホール19を介して裏面側に引出される配線に接続されている。この固定基板30は第1実施例の場合と比較して、固定接点33長さを短縮し、固定電極31の面積が拡大されている。この構造によっても固定電極31の剛性を向上させ、可動部21に作用させる静電引力を増加させることができる。よって、本実施例では可動部21及び固定電極31の構造を堅牢にしつつ静電引力を大きくして駆動効率を高めたマイクロリレーを実現できる。
【0092】
なお、本実施例の固定電極31及び可動部21は何れか一方を採用した場合にも本実施例に準じた効果を得ることができる。また、図10に示した第4実施例のようにキャップ基板10の固定接点13を信号ライン用の接点とするような場合には、本実施例の固定電極31の構造をキャップ基板10の固定電極11にも同様に採用できる。
【0093】
〔第10実施例〕
図19は第10実施例のマイクロリレーについて示した図である。本実施例は固定電極31及び可動部21の電荷を除去する構造を具備したマイクロリレーである。図19はマイクロリレーを駆動する駆動回路60の周部構成を示している。(A)は放電抵抗が無いときに発生する可能性がある障害状態を示した図である。電源66がOFF状態になると固定電極31及び可動部21に電荷が残存する。これにより可動部21が保持される事態或いは漏れ電流により徐々に放電されて可動部21がニュートラルな状態に戻るという事態が生じる。さらに、残存する電荷の影響で可動部21の移動が不安定な状態となる場合もある。
【0094】
一方、(B)は電源66−グランド(GND)間に放電抵抗50がある場合、(C)は電源66−可動部21、グランド−可動部21のそれぞれに放電抵抗50−1、50−2がある場合を例示している。電源−グランド間に放電抵抗が存在する(B)の場合、電源OFFとなったときに放電抵抗50を介して電流7が流れるので電荷が残らず可動部21を速やかにニュートラル状態に復帰させることができる。
【0095】
更に、電源−可動部間、グランド−可動部間のそれぞれに放電抵抗50−1、50−2を配置している場合(C)には、可動部21の切替えスイッチ(SW)65がニュートラルな状態にある時に外界から静電気などの外乱8により可動部21が作動したとしても、放電抵抗50を介して電流7が流れるので、外乱を受けた状態を保持することなく迅速に正常な状態に復帰できる。
【0096】
〔第11実施例〕
図20は可動部に設けた凸部に放電抵抗機能を付加した第11実施例のマイクロリレーについて示した図である。前述したように可動部21に設けた凸部24は、可動部21が固定電極11、31に張付くことを防止するストッパとして機能している。この凸部24が更に前述した放電抵抗としても作用すれば残留電荷を除去するので張付きをより効率的に防止できる。
【0097】
凸部24の表面には、例えばシリコンやポリシリコンに不純物をドーピングして抵抗を形成すればよい。図20は、可動部21が下に移動する場合を例示している。ニュートラル状態(A)からスイッチ65が切替えられて可動部21が固定電極31に電気吸引される。この動作は、(B)の状態のように可動接点23が固定接点33に接触して閉成する。このとき下側の凸部24DWはまだ固定電極31に接触していない。さらに、可動部21が吸引されて凸部24DWが固定電極31に押付けられる。このとき凸部24は張付きを防止しつつ、可動部21とグランドとの間の放電抵抗として作用して電荷が残留することを防止する。よって、接点閉成後の過度な静電吸引を低減できるので、可動部21の張付きを効果的に抑制できる。なお、本実施例の構造を採用する場合には時定数と可動部21の共振周波数を考慮し、振動が生じないように設計することが求められる。
【0098】
〔第12実施例〕
図21は、接点を複数個有する構造に改良した第12実施例のマイクロリレーについて示した図である。本実施例では可動部21の可動接点が23−1、23−2の2つとなっている。また、これに対応して固定基板30側に設けたそれぞれの固定接点33は分岐して略コ字状とされている。よって、本実施例の場合には接点構造が並列に複数存在するので一方の接点に不都合が生じたとしても信号ラインの接続、遮断を行うというリレーの機能を担保できる。図21では可動接点を2つとした場合を例示したが、もちろん3つ以上の複数としてもよい。また、図10に示した第4実施例のようにキャップ基板10の固定接点13を信号ライン用の接点とするような場合には、本実施例の構造をキャップ基板10の固定接点13にも同様に採用できる。
【0099】
図22は、上記第12実施例の変更例を示した図である。図21では2つの可動接点23−1、23−2に接触できるように1つの固定接点33を分岐した構造であったが、本例では固定接点33側も独立した2つの固定接点33−1、33−2としている。本構造の場合には信号ラインも独立して複数となるのでリレーの機能をより確実に担保できるようになる。
【0100】
〔第13実施例〕
図23は、第13実施例のマイクロリレーについて示した図である。本実施例は固定基板に形成する好ましい固定電極の構造を提案している。(A)及び(B)は比較のための構造例を示した図、(C)が本実施例の構造を示した図である。(A)では固定基板30の固定電極31と固定接点33が略同じ高さである。このように両者が同じ高さであると、固定電極31と可動電極として作用する可動部21との電極間距離が大きくなる。よって、所定の静電引力を得ようとする場合には高い電圧駆動が必要となる。この対処法として、(B)に示すように可動部21を掘り込んで可動接点23を上方に移動させた構造も考えられる。しかし、(B)の構造は加工が困難であり、しかも工程数が増すのでコストアップにもなる。
【0101】
そこで、(C)で示すように、本実施例では固定電極31の高さが固定接点33の高さより、高くなるように形成する。ここで、固定電極31と固定接点33の高さの差が、可動接点23の高さより僅かに小さいように設定することが望ましい。本実施例によると簡単な構造で、可動部21を確実に吸引できる。
【0102】
なお、本図では可動部21上側の絶縁膜やキャップ基板10側の構成は簡略化して示しているが、キャップ基板10側に設ける固定電極に関しても同様に構成することが望ましい。
【0103】
〔第14実施例〕
図24は、可動板20の好ましい配線構造を備えた第14実施例のマイクロリレーについて示した図である。本構造では、可動板20の配線を固定基板30にスルーホール19−2を設けて裏面側に引出す構造である。このスルーホール19−2は、可動板20の配線を固定基板30用のスルーホール19−1を形成するときに同時に形成することができる。よって、別途に可動板20用の配線を設ける場合と比較して工程を簡素化することができる。ここでは、固定基板30側にスルーホール19−2を設ける例を示したが、キャップ基板10側にスルーホール19−2を設けても勿論良い。なお、図24では可動部周辺及びキャップ基板10側の構成は簡略化して示している。
【0104】
〔第15実施例〕
図25は好ましい可動板20を有する第15実施例のマイクロリレーについて示した図である。本実施例では、可動部21の外周と枠部25との間に所定の隙間57を確保し、可動部21の周部から枠部25の内面に向けて突出させた外周ストッパ58を複数設けている。このような構造であれば可動部21の横方向(可動部の面内方向)への動きを規制できる。この外周ストッパ58は可動部21と一体に成形してもよいが、弾性に優れた部材を付加すれば特に耐衝撃性にも優れた構造とすることができる。
【0105】
この外周ストッパ58は可動部21の周部の対称となる位置に設けることが望ましい。また、外周ストッパ58は部分的な凸部であるので、空気流が可動部21が上下動することの障害となることはない。また、可動部21と一体に形成する場合には工程の増加を伴うことなく簡単に形成できる。
【0106】
図25では、可動部21側に外周ストッパ58を設けた例を示したが、枠部25側、或いは可動部21及び枠部25の双方に設けてもよい。
【0107】
なお、図示は省略するが、前述したマイクロリレーに関する複数の実施例に関して、キャップ基板10の表面(可動板20とは反対の面)全体に接地したグランドパッドを設けると、信号ラインのシールド性を向上させることができると共に、静電引力に及ぼす静電気等の外乱に対するシールド性も向上した誤動作のない構造とすることができる。マイクロリレーチップの積層構造の側面に、絶縁膜を介して金属層を設けた構造とした場合にもこれと同様の効果を得ることができる。また、前述した可動接点23及び固定接点13、33は、例えば下層にAuを配した上にRh、Ru、Pdのいずれかで表層を形成した構造とすることが推奨される。下層のAuは所定のクッション効果を備え、接点表面には硬度の高い金属を有するので、粘着し難い接点とすることができる。
【0108】
さらに、図26から図29を参照して、スペーサを用いてギャップを形成している第2実施例のマイクロリレーチップ5の製造工程を説明する。図26は固定基板30の製造工程、図27はキャップ基板10の製造工程、図28は可動板20の製造工程、図29はこれらを組み付けたマイクロリレーチップを完成するまでの製造工程を示している。これらの工程は半導体製造技術を使用しており、成膜、露光、エッチング等の技術が利用されている。
【0109】
図26に示した工程により、固定基板30が製造される。0.2〜0.4mm程度の厚みのガラス基板を準備する(▲1▼)。このガラス基板としてはパイレックス(登録商標)ガラスを用いることが推奨される。後述するように、可動板に単結晶シリコンを用いたときに熱膨張係数が近く、精度良く接合ができるからである。
【0110】
この基板に、スルーホール形成用の穴を設ける(▲2▼)。この様な穴はレーザ、サンドブラスト等を用いて作成することができる。この穴(スルーホール)にメッキ等を用いて導電性材料を充填する(▲3▼)。導電性材料として、例えば金、銅、アルミ等を用いることができる。
【0111】
さらに、スパッタリング法等により固定電極31、固定接点33を形成する(▲4▼)。これらを形成する材料としては、金、白金等を用いることができる。下層に金をひいてその上に白金系の元素Rh、Ru、Pd、Pt等を載せてもよい。特に可動接点と接する固定接点33は、耐磨耗がある白金系の金属を表面に有していることが望ましく、その下に弾性ある金が存在するとクッションとして機能したり、導体抵抗が小さくなるので、より好適な構造となる。ガラス基板上に固定電極31、固定接点33が形成されて、固定基板30となる。最下段▲5▼に示すように、固定電極表面にCVD等を用いてSi3N4等による保護膜を必要により、適宜形成してもよい。なお、図27はキャップ基板10の製造工程を示している。キャップ基板10は図26で示した固定基板30の場合と同様に製造できる。
【0112】
図28は可動板20の製造工程を示している。ただし、可動板20は固定基板30と接合されてから最終形態に加工されるので、図29では半完成状態までの工程を示している。まず、SOI基板が準備される(▲1▼)。このSOI基板は、厚い支持層71上にSiO2等による酸化膜72を介して単結晶シリコン等による活性層73が積層された構造を有している。
【0113】
このSOI基板に可動接点23を形成するためのスルーホール19用の穴が形成される(▲2▼)。前述したように可動接点23は可動部21の両面に突出するので、スルーホール19を介して一体化されている。穴の周部をエッチングして可動接点23を形成できるように拡大する(▲3▼)。そして、活性層73に不純物をドーピングして導電性を付与する(▲4▼)。さらに、その表面にスパッタリング等により例えばSiO2の絶縁膜を形成する(▲5▼)。この絶縁膜は可動電極となる可動板21とその中に形成する可動接点23との電気的に絶縁するために形成している。
【0114】
その後、スルーホール19にメッキ法或いはスパッタリング法等を用いて導電性金属材料を充填して可動接点23の半分を形成する(▲6▼)。そして、可動板20の枠部25に相当する外環部分にギャップ形成用のポリシリコンを堆積させてスペーサ28を形成する。また、ストッパ用の凸部24も形成する。
【0115】
図29は、上記のように作製した固定基板30、キャップ基板10及び可動板20を積層状態に組み付けてマイクロリレーを製造する様子を示している。図29で、先ず、固定基板30上に半完成状態の可動板20を接合する(▲1▼)。図28に示した未完成の可動板20をひっくり返した状態にして固定基板30上に配置して、接合する。この接合には陽極接合を用いることが望ましい。固定基板30側にマイナス(−)、可動板20側をグランド電位として陽極接合すると、簡易に両者を密着させて接合できる。
【0116】
続いて、半完成状態にある可動板20の残り半分の構造を完成させる工程を継続する。その前に、まず支持層71、酸化膜72を除去する(▲2▼)。その後は図28で示したと同様の処理をここでも繰り返す。すなわち、反対側の可動接点23を形成するためにスルーホール19の上部を同様にエッチングし(▲3▼)、不純物をドーピングして導電性を付与する(▲4▼)。さらに、表面に絶縁膜を形成し(▲5▼)、可動接点の半分を形成して可動接点23の全体を完成させる(▲6▼)。さらに、枠部25に相当する部分に同様にポリシリコン等を堆積してスペーサ28を設け、凸部24も形成する(▲7▼)。
【0117】
この後、可動板20のスリット形成を行う。このスリット形成で枠部25と可動部21とが弾性のあるヒンジバネ22で接続された構造を作製する(▲8▼)。特に可動板20に単結晶シリコンを用いていれば、RIE処理により枠部2と可動部21とがつづら折り状に形成したヒンジバネ22を簡単に形成できる。
【0118】
最後に、可動板20の上にキャップ基板10を載せて、固定基板30の場合と同様に陽極接合する。この陽極接合の際には、減圧雰囲気、より好ましくは不活性ガスの雰囲気で実行する。これにより、内部に不要なガスを残留させずにマイクロリレーを密封できる。よって、このように製造されたマイクロリレーチップをさらにダイシング工程で個片化しても、内部が影響を受けることが無いので信頼性のあるマイクロリレーチップを製造できる。このようなマイクロリレーチップは、さらに前記図2で示したものと同様の工程を経て製品としてのマイクロリレーディバイス1にされる。
【0119】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0120】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明のマイクロリレーは、固定電極間の距離を短くすることができるので可動部を駆動するための駆動電圧を低く抑制することができる。その一方で、固定基板の双方に可動部を静電吸引するための固定電極が存在するので、可動部が一方の固定電極に吸引された状態となっているときには、他方の固定基板と可動部との距離を略2倍にすることができる。よって、可動接点と固定接点との距離を拡大できるので微小な空間内でもアイソレーションを向上させたマイクロリレーとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のマイクロリレーのチップ部を分解した斜視図である。
【図2】図1のマイクロリレーチップを完成品としてのマイクロリレーディバイスに仕上げる様子を順に示した図である。
【図3】図1のマイクロリレーチップの断面構成例を模式的に示した図である。
【図4】第1実施例の変形例で、可動板と固定基板との間で埋め込み配線を用いた場合の分解斜視図である。
【図5】図4で示したマイクロリレーの側部断面を模式的に示した図である。
【図6】第1実施例のマイクロリレーを作動させた様子を示した図である。
【図7】第2実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図8】第3実施例のマイクロリレーにいて示した図である。
【図9】第3実施例のマイクロリレーにいて示した図である。
【図10】第4実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図11】第4実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図12】第4実施例のマイクロリレーの変形例について示した図である。
【図13】第5実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図14】第5実施例の改良例を示した図である。
【図15】第6実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図16】第7実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図17】第8実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図18】第9実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図19】第10実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図20】第11実施例のマイクロリレーについて示した図である
【図21】第12実施例のマイクロリレーについて示した図である
【図22】第12実施例の変更例を示した図である。
【図23】第13実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図24】第14実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図25】第15実施例のマイクロリレーについて示した図である。
【図26】実施例の固定基板の製造工程を示した図である。
【図27】実施例のキャップ基板の製造工程を示した図である。
【図28】実施例の可動板の製造工程を示した図である。
【図29】マイクロリレーチップを完成するまでの製造工程を示した図である。
【符号の説明】
1 マイクロリレーディバイス
5 マイクロリレーチップ
10 キャップ基板(固定基板)
11 固定電極
13 固定接点
19 スルーホール
20 可動板
21 可動部、可動電極
22 ヒンジバネ(弾性部材)
23 可動接点
24 凸部
25 枠部
30 固定基板
31 固定電極
33 固定接点
50 放電抵抗
60 駆動回路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a so-called micro relay. Micro relays can be manufactured by applying semiconductor manufacturing technology. A micro relay is one of devices that have recently been attracting attention because it has many advantages such as being able to promote downsizing compared to a conventional relay.
[0002]
[Prior art]
The general structure of the micro relay includes a movable plate so as to face the fixed substrate. Some micro relays use electrostatic attraction (electrostatic force) generated when a predetermined voltage is supplied between a fixed substrate and a movable plate. In such a micro relay, the contact is made conductive by moving the movable plate to the fixed plate side by electrostatic attraction. Also, the contact is cut off by releasing the voltage supply. There have been several proposals for this type of microrelay. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 5-242788 discloses a micro relay in which a movable plate is disposed between a pair of fixed bases. This publication has a structure in which minute micro relays are subject to distortion due to temperature change and formation of connection electrodes is generally difficult, and the structure is solved.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the technique disclosed in the above publication does not ensure the sealing performance inside the micro relay in order to draw the wiring to the outside. As a characteristic of the relay, the contact resistance when the contact is on (ON) is required to be low and stable. This is because the contact resistance is affected by the atmosphere around the contact, and therefore it is desirable to have a sealed structure. In particular, the microrelay has a great merit that it can be mass-produced by forming a large number of microchips on a wafer using a semiconductor manufacturing technique and dicing them individually. Therefore, it is necessary to protect the minute driving part, the contact, and the like inside the micro relay from water and abrasion powder used in the dicing. However, the micro relay disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-242788 has a problem that an internal sealing structure is not secured before dicing, so that preferable relay characteristics cannot be guaranteed.
[0004]
The microrelay preferably has a sealed structure as described above, and further has a plurality of problems to be solved as listed below, and it can be said that a microrelay having a structure that solves many of these problems is more desirable.
[0005]
(1) The use of electrostatic force as a driving method of the micro relay has an advantage that the structure is relatively simple and low power consumption can be realized. At that time, it is important to increase the distance between the contacts as much as possible in order to improve the isolation (to suppress the amount of signal leakage between the open contacts). However, the electrostatic attractive force that drives the movable plate is proportional to the square of the applied voltage and inversely proportional to the square of the distance between the electrodes. Furthermore, considering the drive applied voltage (up to about 10 V) that can be practically used in the microrelay and the size of the microrelay itself, the distance between the contacts is extremely small, about several μm. Therefore, it is difficult for the micro relay to have a structure with a large distance between the contacts. Here, the distance between the contacts is a distance when the contact on the fixed side and the contact on the movable plate are separated.
[0006]
(2) Micro relays are suitable for signal switching that is weaker than power switching as in conventional relays because of electrostatic attraction, contact size, and small distance between contacts. As described above, the micro relay is suitable for a high frequency signal switching relay (high frequency relay) because a signal line can be easily formed and a contact point is small. In high frequency relays, it is particularly important to improve the isolation characteristics. For this purpose, it is necessary to reduce the capacitance between the breaking contacts. Thus, in order to suppress the capacitance between the contacts, it is effective to reduce the area of the opposed contacts and increase the distance between the contacts as described above.
[0007]
However, if the facing area of the contacts is reduced, the contact area of the contacts is reduced, and the contact resistance is increased. Further, the distance between the contacts cannot be made large as described above. Therefore, it is not easy to design a micro relay having satisfactory high frequency characteristics.
[0008]
(3) Further, in the micro relay using electrostatic attraction, driving electrodes exist on the fixed substrate and the movable plate separately from the contacts. The smaller the distance between the electrodes, the greater the generated force based on the electrostatic attractive force. Therefore, when the movable plate comes into contact with the fixed electrode at other than the contact point, and the movable plate sticks to the fixed electrode (sticks tightly) due to residual charge (charge up) between the electrodes, and the situation occurs. There is. In such a situation, the micro relay function cannot be performed.
[0009]
(4) Furthermore, the contact force based on the electrostatic force used in the micro relay is small. However, as a general relay, it is desirable to stabilize the contact resistance by increasing the contact force. Therefore, a micro relay having a large contact force although it is driven at a low voltage is required, but it is a conflicting requirement and it is difficult to realize such a micro relay. In addition, with regard to micro relays, it is required to improve the manufacturing yield by improving the accuracy of the distance between electrodes, and the external connection such as wire bonding is abolished to reduce the package size and the resistance of signal lines. A structure that takes into account
[0010]
Therefore, the main object of the present invention is to provide a microrelay having an isolation characteristic and an excellent sealing property, and further providing a microrelay having a more preferable structure that can solve the above-mentioned other problems together. That is.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The object as described in
The movable plate includes a frame part and a movable part provided to be movable with respect to the frame part,
The frame portion is bonded between the pair of fixed substrates,
The movable part includes a movable contact at a position corresponding to the movable electrode facing the fixed electrode and the fixed contact, and the movable electrodeAboveMove between the pair of fixed substrates based on electrostatic attraction generated between the fixed electrodesAnd
In a state in which no voltage is applied to the movable electrode and the fixed electrode, the movable contact is located between the fixed contacts without contacting the fixed contacts of the pair of fixed substrates,
When the movable contact is separated from one fixed contact of the pair of fixed substrates, the movable contact of the pair of fixed substrates set to the ground potential after being separated from the one fixed contact of the pair of fixed substrates. Contact the other fixed contactThis is achieved by a microrelay characterized in that.
[0012]
According to the first aspect of the present invention, the moving part moves between the pair of fixed substrates based on the electrostatic attractive force generated between the movable electrode and the constant electrode, thereby closing and releasing the contact. Is called. The micro relay having this structure can be minutely formed using a semiconductor manufacturing technique.
[0013]
In the microrelay of the present invention, the distance between the fixed electrodes and the movable part can be shortened, so that the driving voltage for driving the movable part can be suppressed low. On the other hand, since there is a fixed electrode for electrostatically attracting the movable part on both of the fixed substrates, when the movable part is attracted to one fixed electrode, the other fixed substrate and the movable part Can be approximately doubled. Therefore, since the distance between the movable contact and the fixed contact can be increased, the isolation can be improved even in a minute space.
[0014]
That is, the micro relay of the present invention realizes a structure that achieves low voltage driving and also improves isolation.
[0015]
And as described in
[0016]
Further, as described in claim 3, in the micro relay according to
[0017]
Further, in the micro relay according to
[0018]
On the other hand, as described in
[0019]
Further, as described in claim 6, in the microrelay described in
[0020]
Further, as described in
[0021]
Further, as described in
[0022]
Further, as described in claim 9, in the microrelay described in claim 9, the common wiring path may be provided in the fixed substrate and the movable plate in a groove shape in the pair of fixed substrate and the movable plate. . In the present invention, since the groove-like wiring is shared, the structure can be simplified. Such a groove-shaped wiring can be easily created by forming a through hole between micro relay chips to be individualized by dicing, for example, and cutting the through hole. Such a groove may be referred to as a side casting line.
[0023]
Further, as described in
[0024]
In addition, as described in
[0025]
Further, as described in claim 12, in the micro relay according to
[0026]
Further, as described in
[0027]
And as described in Claim 14, in the microrelay described in
[0028]
Further, as described in claim 15, in the microrelay described in
[0029]
Further, as described in
[0030]
In addition, as described in
[0031]
Further, as described in
[0032]
Furthermore, as described in
[0033]
In addition, as described in
[0034]
In addition, as described in
[0035]
In addition, as described in
[0036]
In addition, as described in
[0037]
Further, as described in
[0038]
In addition, as described in
[0039]
Further, as described in
[0040]
Further, as described in
[0041]
In addition, as described in
[0042]
In addition, as described in
[0043]
And, in the invention disclosed in this specification, as described in
SaidA pair ofThe fixed substrate and the frame partBy anodic bondingA method for manufacturing a microrelay including at least a bonding step is also included.
[0044]
According to the manufacturing method of the present invention, the fixed substrate and the frame portion can be joined easily and reliably. In general, it is desirable to select a material having insulating properties such as glass and surface smoothness for the fixed substrate. It is recommended to use single crystal silicon for the movable plate including the frame portion, and conductivity is imparted by doping impurities therein.
[0045]
And, as described in claim 32, in the method for manufacturing a microrelay described in
[0046]
In addition, as described in
[0047]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0048]
[First embodiment]
1 to 3 are views showing a micro relay according to a first embodiment. FIG. 1 is an exploded perspective view of a chip portion of a micro relay, FIG. 2 is a diagram showing in sequence how the
[0049]
The
[0050]
The
[0051]
The
[0052]
The
[0053]
The fixed electrodes of the
[0054]
In the present embodiment, the electrical wiring is drawn out from the
[0055]
Then, as shown in FIG. 2, it is preferable to fix the
[0056]
By the way, the structure in which the
[0057]
When the
[0058]
FIG. 3 is a diagram schematically showing a cross-sectional configuration of the
[0059]
The fixed
[0060]
A predetermined voltage is applied between the fixed
[0061]
In FIG. 3, connection lines between the
[0062]
The
[0063]
As can be confirmed in FIG. 1, the
[0064]
FIG. 3 shows a neutral state (neutral) in which no voltage is applied to the fixed
[0065]
In FIG. 3, as a more preferable form, the
[0066]
4 and 5 are diagrams showing a modification of the first embodiment. In FIG. 1 to FIG. 3, the wirings to the outside are drawn out through the through
[0067]
4 is an exploded perspective view in the case where a buried wiring is used between the
[0068]
FIG. 6 is a diagram showing a state in which the micro relay of the first embodiment is operated. In the figure, a
[0069]
The fixed
[0070]
Moreover, since the
[0071]
On the other hand, as shown in the upper part of FIG. 6, when the
[0072]
[Second Embodiment]
FIG. 7 is a diagram showing the microrelay of the second embodiment. The
[0073]
The
[0074]
[Third embodiment]
8 and 9 are views showing the microrelay of the third embodiment. This embodiment is a micro relay characterized in that a wiring path shared by the
[0075]
The
[0076]
However, in the
[0077]
The
[0078]
In addition, if the surface of the micro relay chip of this embodiment (the back side of the cap substrate) is covered with an appropriate protective film or the like, the
[0079]
[Fourth embodiment]
10 and 11 show the microrelay of the fourth embodiment. FIG. 10 is an exploded perspective view of the chip portion of the micro relay, and FIG. 11 is a diagram schematically showing a cross-sectional configuration example of the
[0080]
That is, like the pair of fixed
[0081]
FIG. 12 shows a modification of the micro relay of the fourth embodiment. This modification uses the
[0082]
[Fifth embodiment]
FIG. 13 shows a microrelay of the fifth embodiment. In this micro relay, the
[0083]
FIG. 14 is a diagram showing an improved example of the fifth embodiment. When the thickness of the
[0084]
[Sixth embodiment]
FIG. 15 is a view showing a microrelay of the sixth embodiment. This embodiment is characterized by the
[0085]
[Seventh embodiment]
FIG. 16 is a diagram showing a micro relay according to a seventh embodiment. This embodiment is also characterized by the hinge spring portion of the
[0086]
Therefore, as shown in (B) or (C), the hinge springs 22 are connected to the opposite sides of the
[0087]
[Eighth embodiment]
FIG. 17 is a view showing a microrelay of the eighth embodiment. The present embodiment includes a structure that generates a very small amount of friction between the movable contact and the fixed contact by changing the balance of the spring coefficient of the hinge spring. In the case of the first embodiment, the
[0088]
When the spring coefficients of the hinge springs 22-1 to 22-4 are different and an electrostatic attractive force is applied from the neutral state shown in (A), first, the side having the smaller spring coefficient moves leading, as shown in (B). In addition, only one side of the
[0089]
The hinge springs 22-1 to 22-4 may be set so as to have different spring coefficients, but the hinge springs may be divided into groups and the spring coefficients may be changed between the groups. For example, the hinge springs 22-1 and 22-4 and the hinge springs 22-2 and 22-3 shown in FIG. 16 may be set to have different spring coefficients.
[0090]
[Ninth embodiment]
FIG. 18 is a view showing a microrelay of the ninth embodiment. The present embodiment shows an example of a structure that can increase the rigidity of the fixed
[0091]
On the other hand, on the fixed
[0092]
In addition, the effect according to the present embodiment can be obtained even when either one of the fixed
[0093]
[Tenth embodiment]
FIG. 19 shows the microrelay of the tenth embodiment. This embodiment is a microrelay having a structure for removing charges from the fixed
[0094]
On the other hand, when (B) shows the
[0095]
Further, when the discharge resistors 50-1 and 50-2 are arranged between the power source and the movable portion and between the ground and the movable portion, respectively (C), the changeover switch (SW) 65 of the
[0096]
[Eleventh embodiment]
FIG. 20 is a view showing a microrelay of an eleventh embodiment in which a discharge resistance function is added to the convex portion provided on the movable portion. As described above, the
[0097]
For example, silicon or polysilicon may be doped with impurities to form a resistor on the surface of the
[0098]
[Twelfth embodiment]
FIG. 21 is a view showing a microrelay of a twelfth embodiment improved to a structure having a plurality of contacts. In the present embodiment, the
[0099]
FIG. 22 shows a modification of the twelfth embodiment. In FIG. 21, the structure is such that one fixed
[0100]
[Thirteenth embodiment]
FIG. 23 is a diagram showing a microrelay of a thirteenth embodiment. This embodiment proposes a preferred fixed electrode structure formed on a fixed substrate. (A) And (B) is the figure which showed the structural example for a comparison, (C) is the figure which showed the structure of the present Example. In (A), the fixed
[0101]
Therefore, as shown in FIG. 3C, in this embodiment, the fixed
[0102]
In this figure, the insulating film on the upper side of the
[0103]
[14th embodiment]
FIG. 24 is a view showing a micro relay of a fourteenth embodiment provided with a preferable wiring structure of the
[0104]
[Fifteenth embodiment]
FIG. 25 is a view showing a microrelay of a fifteenth embodiment having a preferable
[0105]
It is desirable that the outer
[0106]
In FIG. 25, an example in which the outer
[0107]
Although not shown in the drawings, regarding the above-described embodiments of the microrelay, if a ground pad is provided on the entire surface of the cap substrate 10 (the surface opposite to the movable plate 20), the signal line can be shielded. It is possible to improve the shielding performance against disturbances such as static electricity affecting the electrostatic attractive force, and to make a structure without malfunction. Similar effects can be obtained when a metal layer is provided on the side surface of the laminated structure of the micro relay chip via an insulating film. In addition, it is recommended that the
[0108]
Furthermore, with reference to FIGS. 26 to 29, the manufacturing process of the
[0109]
The fixed
[0110]
A hole for forming a through hole is provided in this substrate ((2)). Such holes can be created using a laser, sandblast, or the like. The hole (through hole) is filled with a conductive material using plating or the like (3). As the conductive material, for example, gold, copper, aluminum or the like can be used.
[0111]
Further, the fixed
[0112]
FIG. 28 shows a manufacturing process of the
[0113]
A hole for the through
[0114]
Thereafter, the through
[0115]
FIG. 29 shows a state where the microrelay is manufactured by assembling the fixed
[0116]
Subsequently, the process of completing the remaining half of the
[0117]
Thereafter, the slit of the
[0118]
Finally, the
[0119]
The preferred embodiments of the present invention have been described in detail above, but the present invention is not limited to such specific embodiments, and various modifications and changes can be made within the scope of the present invention described in the claims. It can be changed.
[0120]
【The invention's effect】
As is clear from the above detailed description, the microrelay of the present invention can shorten the distance between the fixed electrodes, so that the drive voltage for driving the movable portion can be kept low. On the other hand, since there is a fixed electrode for electrostatically attracting the movable part on both of the fixed substrates, when the movable part is attracted to one fixed electrode, the other fixed substrate and the movable part Can be approximately doubled. Therefore, since the distance between the movable contact and the fixed contact can be increased, the micro relay has improved isolation even in a minute space.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view of a chip portion of a microrelay according to a first embodiment.
FIGS. 2A and 2B are diagrams sequentially illustrating how the micro relay chip of FIG. 1 is finished into a micro relay device as a finished product.
3 is a diagram schematically showing a cross-sectional configuration example of the micro relay chip of FIG. 1;
FIG. 4 is an exploded perspective view in the case where embedded wiring is used between the movable plate and the fixed substrate in a modification of the first embodiment.
5 is a diagram schematically showing a side cross section of the microrelay shown in FIG. 4. FIG.
FIG. 6 is a diagram showing a state in which the micro relay of the first embodiment is operated.
FIG. 7 is a view showing a microrelay of a second embodiment.
FIG. 8 is a view showing a micro relay according to a third embodiment.
FIG. 9 is a view showing a micro relay according to a third embodiment.
FIG. 10 is a diagram showing a micro relay according to a fourth embodiment.
FIG. 11 is a view showing a micro relay according to a fourth embodiment.
FIG. 12 is a view showing a modification of the micro relay of the fourth embodiment.
FIG. 13 is a view showing a microrelay of a fifth embodiment.
FIG. 14 is a diagram showing an improved example of the fifth embodiment.
FIG. 15 is a view showing a micro relay according to a sixth embodiment.
FIG. 16 is a view showing a micro relay according to a seventh embodiment.
FIG. 17 is a view showing a microrelay of an eighth embodiment.
FIG. 18 is a view showing a microrelay of a ninth embodiment.
FIG. 19 is a diagram showing a micro relay of a tenth embodiment.
FIG. 20 is a diagram showing a micro relay of an eleventh embodiment.
FIG. 21 is a view showing a microrelay of a twelfth embodiment.
FIG. 22 is a diagram showing a modified example of the twelfth embodiment.
FIG. 23 is a view showing a micro relay according to a thirteenth embodiment.
FIG. 24 is a view showing a micro relay according to a fourteenth embodiment.
FIG. 25 is a view showing a micro relay according to a fifteenth embodiment.
FIG. 26 is a diagram showing manufacturing steps of the fixed substrate in the example.
FIG. 27 is a view showing a manufacturing process of the cap substrate of the example.
FIG. 28 is a diagram showing a manufacturing process of the movable plate of the example.
FIG. 29 is a diagram showing a manufacturing process until a micro relay chip is completed.
[Explanation of symbols]
1 Micro relay device
5 Micro relay chip
10 Cap substrate (fixed substrate)
11 Fixed electrode
13 Fixed contacts
19 Through hole
20 Movable plate
21 Movable parts, movable electrodes
22 Hinge spring (elastic member)
23 Movable contact
24 Convex
25 Frame
30 Fixed substrate
31 Fixed electrode
33 Fixed contact
50 Discharge resistance
60 Drive circuit
Claims (33)
前記可動板は、枠部と該枠部に対して移動可能に設けた可動部とを含み、
前記枠部は前記一対の固定基板間に接合され、
前記可動部は、前記固定電極と対向する可動電極及び前記固定接点に対応する位置に可動接点を備え、前記可動電極と前記固定電極との間で生じる静電引力に基づいて前記一対の固定基板間を移動し、
前記可動電極と前記固定電極とに電圧が印加されていない状態では、前記可動接点は前記一対の固定基板の前記固定接点に接することなく前記固定接点の間に位置し、
前記可動接点が前記一対の固定基板の一方の固定接点から開離する場合、前記可動接点が前記一対の固定基板の一方の固定接点から離れた後にグランド電位に設定された前記一対の固定基板の他方の固定接点に接触することを特徴とするマイクロリレー。A pair of fixed substrates, each having a fixed contact and a fixed electrode, and a movable plate disposed between the fixed substrates;
The movable plate includes a frame part and a movable part provided to be movable with respect to the frame part,
The frame portion is bonded between the pair of fixed substrates,
It said movable portion includes a movable contact at a position corresponding to the movable electrode and the fixed contact which faces the fixed electrode, the pair of the fixed substrate on the basis of electrostatic attraction generated between the movable electrode and the stationary electrode move between,
In a state in which no voltage is applied to the movable electrode and the fixed electrode, the movable contact is located between the fixed contacts without contacting the fixed contacts of the pair of fixed substrates,
When the movable contact is separated from one fixed contact of the pair of fixed substrates, the movable contact of the pair of fixed substrates set to the ground potential after being separated from the one fixed contact of the pair of fixed substrates. A microrelay that contacts the other fixed contact .
前記枠部及び前記一対の固定基板は密封性を持って接合されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The micro relay according to claim 1, wherein the frame portion and the pair of fixed substrates are joined with a sealing property.
前記枠部は、前記一対の固定基板と陽極接合されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The micro relay according to claim 1, wherein the frame portion is anodically bonded to the pair of fixed substrates.
前記一対の固定基板それぞれに形成した固定接点は、一方が信号接続用の接点であり、他方がグランド接続用の接点であることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
One of the fixed contacts formed on each of the pair of fixed substrates is a signal connection contact, and the other is a ground connection contact.
前記固定接点は、前記可動接点により接続される信号接続用の接点を含むことを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The fixed contact is microrelay characterized in that it comprises a contact for signals connected by the movable contact connection.
前記固定基板から外部への配線の引出しはスルーホールを介して行われていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The microrelay is characterized in that the wiring from the fixed substrate to the outside is performed through a through hole.
前記可動板から外部への配線の引出しは、前記固定基板に形成したスルーホールを介して行われていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The micro relay according to claim 1, wherein the lead-out of the wiring from the movable plate is performed through a through hole formed in the fixed substrate.
前記固定基板から外部への引出し配線が、固定基板の表面と同一面となるように配設されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
A microrelay wherein the lead-out wiring from the fixed substrate to the outside is arranged so as to be flush with the surface of the fixed substrate.
前記一対の固定基板及び可動板に共用の配線路を前記固定基板及び可動板に溝状に設けたことを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
A microrelay characterized in that a common wiring path is provided in the fixed substrate and the movable plate in a groove shape on the pair of fixed substrate and the movable plate.
前記固定電極が前記固定接点よりも高く形成されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The microrelay characterized in that the fixed electrode is formed higher than the fixed contact.
前記可動接点が複数並設され、前記固定接点は前記可動接点の数に対応して分岐されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
A plurality of the movable contacts are arranged side by side, and the fixed contacts are branched according to the number of the movable contacts.
前記可動接点が複数並設され、該可動接点の数に対応した独立の固定接点が並存することを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
A microrelay comprising a plurality of the movable contacts arranged in parallel, and independent fixed contacts corresponding to the number of the movable contacts.
前記可動部は、前記固定基板の表面に対して垂直な方向に該可動部を移動可能とする弾性部材を介して、前記枠部に接続されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The micro relay according to claim 1, wherein the movable portion is connected to the frame portion via an elastic member that allows the movable portion to move in a direction perpendicular to the surface of the fixed substrate.
前記可動部は複数のヒンジバネを介して前記枠部に接続されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The micro relay according to claim 1, wherein the movable part is connected to the frame part via a plurality of hinge springs.
前記可動部は対称位置に設けたヒンジバネで前記枠部に接続されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The micro relay according to claim 1, wherein the movable part is connected to the frame part by a hinge spring provided at a symmetrical position.
前記枠部の対向する2辺にヒンジバネが接続されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
A hinge relay is connected to two opposing sides of the frame portion.
前記可動部は対向する位置に配置されたヒンジバネで前記枠部に接続され、該ヒンジバネの全てのバネ係数は異なることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The micro relay according to claim 1, wherein the movable part is connected to the frame part by a hinge spring disposed at an opposing position, and all the spring coefficients of the hinge spring are different.
前記可動部はヒンジバネで前記枠部に接続され、該ヒンジバネは前記枠部及び可動部より薄く形成されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The micro relay according to claim 1, wherein the movable part is connected to the frame part by a hinge spring, and the hinge spring is formed thinner than the frame part and the movable part.
前記可動部はヒンジバネで前記枠部に接続され、前記枠部、前記可動部及びヒンジバネは同一の導電性部材で形成されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The movable portion is connected to the frame portion by a hinge spring, and the frame portion, the movable portion, and the hinge spring are formed of the same conductive member.
更に前記枠部及び可動部の少なくとも一方に可動部の面内方向での移動を規制するストッパを備えていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The microrelay further comprises a stopper for restricting movement of the movable part in the in-plane direction on at least one of the frame part and the movable part.
前記枠部の厚みにより前記可動部と前記固定基板との間のギャップが設定されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
A gap between the movable part and the fixed substrate is set by the thickness of the frame part.
前記可動部と前記固定基板との間のギャップが形成され、該ギャップは前記枠部に設けたスペーサで調整されていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
A microrelay wherein a gap is formed between the movable portion and the fixed substrate, and the gap is adjusted by a spacer provided in the frame portion.
前記可動部又は前記固定基板は、該可動部と前記固定基板とが張付くことを防止するための凸部を備えることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The micro relay according to claim 1, wherein the movable portion or the fixed substrate includes a convex portion for preventing the movable portion and the fixed substrate from sticking to each other.
前記可動部又は前記固定基板は、該可動部と前記固定基板とが張付くことを防止するための凸部を備え、
該凸部は、前記可動接点が前記固定接点に接触したときに、前記可動電極と前記固定電極とを少なくとも接触させない高さを備えていることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The movable portion or the fixed substrate includes a convex portion for preventing the movable portion and the fixed substrate from sticking,
The convex portion has a height that prevents at least the movable electrode and the fixed electrode from contacting each other when the movable contact contacts the fixed contact.
前記可動部及び固定電極の少なくとも一方に、電荷を除去するための電荷除去手段を備えたことを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
A microrelay characterized in that at least one of the movable part and the fixed electrode is provided with charge removing means for removing charges.
前記可動部及び固定電極の少なくとも一方に接続された放電抵抗を有することを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
A microrelay having a discharge resistance connected to at least one of the movable part and the fixed electrode.
前記可動部又は前記固定基板は、該可動部と前記固定基板とが張付くことを防止するための凸部を備え、
該凸部は放電抵抗を含み、電荷を除去する電荷除去手段であることを特徴とするマイクロリレー。The micro relay according to claim 1,
The movable portion or the fixed substrate includes a convex portion for preventing the movable portion and the fixed substrate from sticking,
The microrelay characterized in that the convex portion includes a discharge resistor and is a charge removing means for removing charges.
前記一対の固定基板と前記枠部とを陽極接合により接合する工程を少なくとも含むことを特徴とするマイクロリレーの製造方法。 Each includes a pair of fixed substrates facing each other with a fixed contact and a fixed electrode, and a movable plate disposed between the fixed substrates, the movable plate moving relative to the frame portion and the frame portion The frame portion is joined between the pair of fixed substrates, and the movable portion includes a movable contact facing the fixed electrode and a movable contact at a position corresponding to the fixed contact. The movable contact is moved between the pair of fixed substrates based on an electrostatic attractive force generated between the movable electrode and the fixed electrode, and no voltage is applied to the movable electrode and the fixed electrode. Is positioned between the fixed contacts without contacting the fixed contacts of the pair of fixed substrates, and when the movable contact is separated from one fixed contact of the pair of fixed substrates, the movable contact is the pair of fixed substrates. One fixed contact on the fixed board A method of manufacturing a micro relay in contact with the other fixed contact of the pair of the fixed substrate that is set to the ground potential after leaving,
A method of manufacturing a micro relay, comprising at least a step of joining the pair of fixed substrates and the frame portion by anodic bonding .
前記接合は不活性ガス雰囲気中で実行されることを特徴とするマイクロリレーの製造方法。In the manufacturing method of the micro relay of Claim 31,
The method of manufacturing a micro relay, wherein the joining is performed in an inert gas atmosphere.
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002232182A JP4223246B2 (en) | 2002-08-08 | 2002-08-08 | Micro relay and manufacturing method thereof |
US10/634,876 US7551048B2 (en) | 2002-08-08 | 2003-08-06 | Micro-relay and method of fabricating the same |
EP03254928A EP1388875A3 (en) | 2002-08-08 | 2003-08-07 | Hermetically sealed electrostatic MEMS |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002232182A JP4223246B2 (en) | 2002-08-08 | 2002-08-08 | Micro relay and manufacturing method thereof |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004071481A JP2004071481A (en) | 2004-03-04 |
JP4223246B2 true JP4223246B2 (en) | 2009-02-12 |
Family
ID=32017673
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002232182A Expired - Fee Related JP4223246B2 (en) | 2002-08-08 | 2002-08-08 | Micro relay and manufacturing method thereof |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4223246B2 (en) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4731388B2 (en) * | 2006-04-17 | 2011-07-20 | 京セラ株式会社 | Displacement device and variable capacitor, switch and acceleration sensor using the same |
US7402905B2 (en) * | 2006-08-07 | 2008-07-22 | Honeywell International Inc. | Methods of fabrication of wafer-level vacuum packaged devices |
JP4855233B2 (en) * | 2006-12-07 | 2012-01-18 | 富士通株式会社 | Microswitching device and method for manufacturing microswitching device |
JP4932506B2 (en) * | 2007-01-19 | 2012-05-16 | 富士通株式会社 | Micro switching element |
TWI418850B (en) * | 2007-11-09 | 2013-12-11 | 尼康股份有限公司 | Micro-actuator, optical device, display device, exposure device and device production method |
JP5081038B2 (en) * | 2008-03-31 | 2012-11-21 | パナソニック株式会社 | MEMS switch and manufacturing method thereof |
-
2002
- 2002-08-08 JP JP2002232182A patent/JP4223246B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004071481A (en) | 2004-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6621135B1 (en) | Microrelays and microrelay fabrication and operating methods | |
KR101437193B1 (en) | Micromirror actuator having encapsulation possibility and manufacturing method thereof | |
US7551048B2 (en) | Micro-relay and method of fabricating the same | |
EP2165970B1 (en) | Substrate bonded MEMS sensor | |
JP3538109B2 (en) | Micro machine switch | |
US7893798B2 (en) | Dual substrate MEMS plate switch and method of manufacture | |
US8264307B2 (en) | Dual substrate MEMS plate switch and method of manufacture | |
JP4701136B2 (en) | Fluid switch and manufacturing method thereof | |
KR101048085B1 (en) | Functional device package and manufacturing method thereof | |
JP5193639B2 (en) | Micromachine device and method of manufacturing micromachine device | |
JP4278960B2 (en) | Micro relay and method of manufacturing micro relay | |
US11305982B2 (en) | Eight spring dual substrate MEMS plate switch and method of manufacture | |
JP4223246B2 (en) | Micro relay and manufacturing method thereof | |
US8536963B2 (en) | Electronic device and method of manufacturing the same | |
US20190221607A1 (en) | Microfabricated device with piezoelectric substrate and method of manufacture | |
JP2001176365A (en) | Pressure switch | |
US7463125B2 (en) | Microrelays and microrelay fabrication and operating methods | |
JP4804546B2 (en) | Micro relay | |
JP4124428B2 (en) | Micro relay | |
JP5684233B2 (en) | Silicon wiring embedded glass substrate and manufacturing method thereof | |
WO2000041193A9 (en) | Apparatus and method for operating a micromechanical switch | |
JP2006236765A (en) | Electromechanical switch and manufacturing method thereof | |
JP3669131B2 (en) | Electrostatic microrelay and manufacturing method thereof | |
WO2006127777A1 (en) | Silicon accelerometer chip design for size and thermal distortion reduction and process simplification | |
US20190333728A1 (en) | Shielded dual substrate mems plate switch and method of manufacture |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050530 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080402 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080610 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080811 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081118 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081119 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |