JP4217089B2 - エンジン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸方向外方を閉じた椀状に形成されてクランクシャフトと同軸に配置されるフライホイールの閉塞端が、前記クランクシャフトの軸端に固定されるフライホイールボスが備えるフランジ部の内面に取付けられるエンジンに関し、特に、クランクシャフトの回転位置を合わせるためのマークの配設位置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
クランクシャフトの回転位置を合わせるためのマークが、フライホイールに設けられたエンジンが、たとえば特許文献1等で既に知られている。
【0003】
【特許文献1】
実公平1−24379号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のものでは、椀状に形成されるフライホイールの外周面に前記マークが刻設されている。このため、前記マークを視認してクランクシャフトの回転位置を合わせる整備作業を行う際には、フライホイールをその側方から見るようにしなければならず、エンジンの補機がフライホイールの周囲に配置されている状態では視認性が優れているとは言い難い。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、クランクシャフトの回転位置を合わせるためのマークの視認性を向上せしめたエンジンを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、軸方向外方を閉じた椀状に形成されてクランクシャフトと同軸に配置されるフライホイールの閉塞端が、前記クランクシャフトの軸端に固定されるフライホイールボスが備えるフランジ部の内面に取付けられるエンジンにおいて、前記フランジ部が前記フライホイールよりも大径に形成されて該フライホイールの閉塞端外周縁より径方向外方に張り出しており、ベース板上に複数のフィンが立設されて成る冷却ファンの前記ベース板が、そのベース板の外周縁を前記フランジ部の外周縁に沿わせた円形に形成されて、該フランジ部の外面に固定され、前記フランジ部の外周縁寄り外面に、クランクシャフトの回転位置を合わせるためのマークが設けられると共に、このマークが軸方向外方から視認できるように前記ベース板には、前記マークを軸方向外方に臨ませる切欠きが設けられ、前記フライホイールの外周には突起が突設されると共に、その突起を検出すべく該フライホイールの外周に対向してエンジン本体に取付けたクランク角センサが、前記フランジ部の、前記フライホイールよりも径方向外方に張り出す部分によって、軸方向外方側から覆われることを特徴とする。
【0007】
このような請求項1の発明によれば、フライホイールボスに冷却ファンが取付けられるにもかかわらず、クランクシャフトの回転位置を合わせるためのマークを、軸方向外方から容易に視認することができ、しかも冷却ファンの切欠きによる額縁効果によって前記マークの視認性が一層向上するので、整備性が向上することになる。しかもフライホイールボスの重量増大によって優れたフライホイール効果を得ることができる。
【0008】
また請求項2の発明は、上記請求項1の発明の構成に加えて、前記フライホイールボスのフランジ部に、前記クランクシャフトの軸方向外方に向かうにつれて大径となるテーパ面が、前記フランジ部に取付けられる冷却ファンを支持するようにして形成されることを特徴とし、かかる構成によれば、フライホイールボスのフランジ部への冷却ファンの取付け位置決め精度の向上を図ることができ、冷却ファンの前記フランジ部への組付け性が向上する。
【0009】
さらに請求項3の発明は、上記請求項1又は2の発明の構成に加えて、前記フライホイールボスのフランジ部と外径を同一として前記ベース板が形成されることを特徴とし、かかる構成によれば、クランクシャフトの回転位置を合わせるためのマークの視認性向上を図りつつ、冷却ファンの大型化による冷却性能の向上を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0011】
図1〜図8は本発明の実施例を示すものであり、図1は自動二輪車の側面図、図2は自動二輪車の後部の拡大側面図、図3は図2の3−3線拡大断面図、図4は図3の4−4線断面図、図5は図2の要部の一部切欠き拡大図、図6は図5の6−6線断面図、図7は図2の7−7線拡大断面図、図8は図7の8−8線断面図である。
【0012】
先ず図1において、このスクータ型車両の車体フレーム11は、フロントフォーク12を操向可能に支承するヘッドパイプ13に連設される前部フレーム14と、該前部フレーム14の後端から後ろ上がりに延びる左右一対の後部フレーム15…とを備える。前記フロントフォーク12の下端には前輪WFが軸支される。また前記前部フレーム14にはステップフロア16が支持されるとともに、車体を自立させ得るスタンド17が取付けられ、前記後部フレーム15…には、ラゲッジボックス18、乗員用シート19および燃料タンク20が支持される。さらに後輪WRを支持しつつ該後輪WRを駆動するパワーユニットPが上下揺動可能として前部フレーム14の後端に支持され、後部フレーム15…およびパワーユニットP間にはリヤクッション21が設けられる。
【0013】
図2〜図5において、パワーユニットPは、強制空冷式の単気筒4サイクルであるエンジンEと、歯車変速機Tとで構成されるものであり、後輪WRの左右一側、この実施例では右側に配置され、歯車変速機Tが備える変速出力軸22に後輪WRが取付けられる。
【0014】
エンジンEのエンジン本体23は、クランクシャフト27を回転自在に支承するとともに前記歯車変速機Tを収容するクランクケース24と、シリンダ軸線C1をほぼ水平となるまでわずかに前上がりに傾斜させて前記クランクケース24に結合されるシリンダブロック25と、該シリンダブロック25の前部に結合されるシリンダヘッド26とを備え、クランクケース24は、鉛直面に沿う分割面で複数のボルト28…により結合される左ケース半体24Lおよび右ケース半体24Rから構成される。
【0015】
シリンダヘッド26の上側面には吸気管29を介して気化器30が接続されており、気化器30はエンジン本体23の上方に配置される。すなわちシリンダ軸線C1をほぼ水平とした姿勢で後輪WRの右側に配置されるエンジン本体23の上方に気化器30が配置されることになる。
【0016】
シリンダヘッド26の下側面に接続された排気管31は、後輪WRの前方を大きく迂回するように彎曲し、後輪WRを前記パワーユニットPとの間に挟む位置に配置される排気マフラー39に排気管31の下流端が接続される。
【0017】
前部フレーム14の後端の左右両端にはブラケット32…が固着されており、これらのブラケット32…に、懸架リンク33が水平な第1枢軸34を介して揺動可能に連結される。この懸架リンク33の前部が前部フレーム14の後端部内にクッションゴム35を介して挿入、支承される。
【0018】
一方、クランクケース24の左ケース半体24Lには、シリンダブロック25の下方をシリンダ軸線C1にほぼ沿って延びるハンガーアーム36の基端部がたとえば一体に連設されており、該ハンガーアーム36の先端部が車体フレーム11の後部フレーム15に上下揺動可能に支承される。
【0019】
すなわちハンガーアーム36の先端部に設けられた軸受部36aは、左右一対のゴムブッシュ37…を介して水平な第2枢軸38により回動自在に支承されており、第2枢軸38の両端が、懸架リンク33の後端に結合されている。したがってクランクケース24すなわちパワーユニットPは第2枢軸38まわりに上下揺動可能であり、パワーユニットPから懸架リンク33に作用する揺動衝撃はクッションゴム35によって吸収される。
【0020】
クランクケース24の左ケース半体24Lには、該左ケース半体24Lとの間に作動室42を形成する左サイドカバー41が結合されており、クランクケース24の左および右ケース半体24L,24Rにボールベアリング43,44を介して回転自在に支承されるクランクシャフト27の一方の軸端は前記作動室42に突入される。
【0021】
図6を併せて参照して、右ケース半体24Rを回転自在かつ液密に貫通する前記クランクシャフト27の他方の軸端には、鋼色のフライホイールボス45が固定される。このフライホイールボス45は、前記クランクシャフト27の軸端を囲繞する円筒部45aと、該円筒部45aの外端から半径方向外方に張り出すフランジ部45bとを一体に備えるものであり、クランクシャフト27の軸端部にテーパ嵌合される円筒部45aおよびクランクシャフト27間にキー46が挿入され、円筒部45aに外方から係合するナット47がクランクシャフト27に螺合することにより、フライホイールボス45がクランクシャフト27に固定される。
【0022】
前記フライホイールボス45が備えるフランジ部45bの内面には、軸方向外方を閉じた椀状に形成されてクランクシャフト27と同軸に配置されるフライホイール48の閉塞端が、たとえば複数のリベット49…により取付けられる。
【0023】
前記フライホイール48の内周面には、発電機53のロータ51をフライホイール48とともに構成するための複数のマグネット50…が固着されており、発電機53のステータ52は、ロータ51で囲まれるようにして右ケース半体24Rに締結される。
【0024】
前記フライホイールボス45のフランジ部45bには、黒または白色に着色された合成樹脂製の冷却ファン54が取付けられる。この冷却ファン54は、ベース板54aに複数のフィン54b…が立設されて成り、前記フランジ部45bの外面にベース板54aが、たとえば複数のボルト55…により締結される。
【0025】
しかもフライホイールボス45のフランジ部45bは、フライホイール48の閉塞端外周縁から外側方に突出するように形成されており、前記冷却ファン54のベース板54aはフランジ部45bと外径を同一として形成され、ベース板54aの外周寄りの部分に前記フィン54b…が立設される。
【0026】
またフライホイールボス45のフランジ部45bには、クランクシャフト27の軸方向外方に向かうにつれて大径となるテーパ面56が形成され、冷却ファン54のベース板54aには、前記テーパ面56に接触するテーパ面57が形成される。すなわち冷却ファン54は、前記テーパ面57で支持されるようにして前記フランジ部45bに取付けられる。
【0027】
ところで、前記フランジ部45bの外周縁寄り外面には、クランクシャフト27の回転位置を合わせるためのマーク58が設けられており、冷却ファン54のベース板54aにおいて周方向に隣接する2つのフィン54b,54b間には、前記マーク58を軸方向外方に臨ませる切欠き59が設けられる。
【0028】
一方、クランクケース24における右ケース半体24Rにおいて、前記フライホイールボス45および冷却ファン54の外周に対向する部分の内周には、前記マーク58を合わせる基準となる基準突起70が突設される。
【0029】
またフライホイール48の開口端側の外周には突起48aが一体に突設されており、この突起48aを検出することでクランクシャフト27の回転角すなわちクランク角を得るためのクランク角センサ60が、フライホイール48の外周に対向するようにして、クランクケース24の右ケース半体24Rに取付けられる。
【0030】
ところで、シリンダブロック25およびシリンダヘッド26には空冷のための複数の冷却フィン25a…,26a…がシリンダ軸線C1に沿う方向に間隔をあけてそれぞれ突設されており、それらの冷却フィン25a…,26a…が設けられる部分でエンジン本体23の一部を囲むシュラウド61、この実施例ではシリンダブロック25の全体およびシリンダヘッド26の一部を囲むシュラウド61が、エンジン本体23に支持される。
【0031】
また前記冷却ファン54はファンカバー62で覆われており、このファンカバー62は、エンジン本体23のクランクケース24における右ケース半体24Rに支持されるとともに、前記シュラウド61に連設される。
【0032】
ファンカバー62は、冷却ファン54の回転に応じて冷却空気を回転させるように案内する冷却風案内通路63を冷却ファン54の周囲に形成するものであり、図5で示すように、クランクシャフト27の軸線に沿う方向から見てシリンダ軸線C1から一方側に離隔した位置、この実施例では、クランクシャフト27および冷却ファン54の回転方向が矢印64で示す方向であるので、シリンダ軸線C1から上側に離隔した位置でファンカバー62には、冷却空気をシュラウド61内に送り込むための送風口65が設けられる。
【0033】
しかもクランクシャフト27および冷却ファン54の軸線C2は、前記シリンダ軸線C1に直交する平面内で前記シリンダ軸線C1から前記一方側,この実施例では上側に距離ΔLだけオフセットした位置に配置される。
【0034】
またファンカバー62の中央部には、複数の吸気孔66,66…が設けられており、それらの吸気孔66,66…から吸引された外気が、冷却ファン54の回転に応じて冷却風案内通と63内を矢印64で示す方向に流通し、送風口65から冷却空気としてシュラウド61に送り込まれることになる。
【0035】
歯車変速機Tは、クランクシャフト27と平行な変速入力軸71および変速出力軸22を備えており、変速入力軸71は、一端を作動室42内に突入させるようにしてクランクケース24の左ケース半体24Lを回転自在に貫通し、左ケース半体24Lおよび変速入力軸71間にはボールベアリング72が介装される。また変速入力軸71の他端は右ケース半体24Rにボールベアリング73を介して回転自在に支承される。
【0036】
変速出力軸22の一端は左サイドカバー41を回転自在に貫通し、左サイドカバー41および変速出力軸22間にはボールベアリング74および環状のシール部材75が介装され、左サイドカバー41から突出した変速出力軸22の一端に後輪WRが取付けられる。また変速出力軸22の他端は右ケース半体24Rにボールベアリング76を介して回転自在に支承される。また作動室42内でクランクシャフト27の一端部および変速入力軸71間には、一次減速装置77、ダンパ78および多板クラッチ79が介設される。
【0037】
図7を併せて参照して、クランクケース24内で変速入力軸71および変速出力軸22間には複数段たとえば4段の変速ギヤ列が設けられ、各変速ギヤ列の被動ギヤ80,81,82,83は変速出力軸22に相対回転可能に装着される。
【0038】
前記各変速ギヤ列の被動ギヤ80〜83は、クランクケース24における右ケース半体24Rの外方に大部分が配置されるチェンジ機構84により選択的に変速出力軸22に連結されるものであり、チェンジ機構84は、右ケース半体24Rに結合される右サイドカバー85で覆われる。
【0039】
変速出力軸22には、その中心部にあって右サイドカバー86側に開口するガイド孔86が同軸に設けられるとともに、前記各被動ギヤ80〜83の装着部分で前記ガイド孔86および変速出力軸22の外面間にわたる複数条たとえば4条のガイド溝87,87…が設けられる。
【0040】
前記チェンジ機構84は、前記ガイド孔86に摺動可能に嵌合されるシフト軸88と、該シフト軸88の内端に固着される係合ポール89とを備えるものであり、係合ポール89は、各被動ギヤ80〜83に選択的に係合するようにして前記ガイド溝87,87…内を摺動する。
【0041】
シフト軸88は、ガイド孔86に直接摺動可能に嵌合する円筒状の外軸90と、該外軸90に嵌合する内軸91とで構成されており、内軸91の内端に前記係合ポール89が螺着される。また内軸91がその外端に備える膨大頭部91aの外周には、係合ポール89の内軸91への螺着時に使用する工具を係合するための面取り部92が形成される。
【0042】
内軸91および係合ポール89の螺合状態の緩み止めのために、係合ポール89および外軸90の当接端面に回り止め用凹凸係合部93が設けられとともに、内軸91の膨大頭部91aおよび外軸90間に回り止めワッシャ94が介装される。
【0043】
図8を併せて参照して、前記チェンジ機構84は、前記内軸91の膨大頭部91aに係合してシフト軸88を作動せしめるチェンジアーム95を備えており、このチェンジアーム95は、右サイドカバー85内で、キックスピンドル96およびシフト軸88間に配置される。
【0044】
キックスピンドル96は、変速入力軸71のやや前方かつ下方に配置されるものであり、右サイドカバー85から突出したキックスピンドル96の軸端には、ライダーが乗員用シート19に座乗したままで右足によりキック操作をすることを可能とするために、キックアーム97がそのペダル97aを前方上向きにして固着される。
【0045】
チェンジアーム95は、右サイドカバー85にシール部材98を介して回転自在に支承されるチェンジスピンドル99の内端に固着されており、チェンジスピンドル99を中心とした扇形に形成される。このチェンジアーム95の外周側の一端にはローラ100が軸支されており、そのローラ100が、シフト軸88の内軸91の膨大頭部91aに設けられる環状溝101に、転動可能に係合される。したがってチェンジアーム95の回動により、ローラ100を介して内軸91すなわちシフト軸88を軸方向にシフトすることができ、その際、ローラ100が環状溝101内を転動することにより、シフト軸88の円滑な回転が許容されることになる。
【0046】
チェンジアーム95の外周面には、複数のデテントノッチ104,104…が設けられており、右サイドカバー85に取付けられた枢軸105で回動可能に支承されるデテントアーム106の先端部には、前記各デテントノッチ104,104…に選択的に係合するデテントローラ107が軸支される。デテントアーム106および右サイドカバー85間には、前記デテントローラ107をデテントノッチ104,104…との係合方向に付勢するデテントばね108が設けられる。
【0047】
而してチェンジアーム95がシフト軸88を軸方向にシフトして、係合ポール89が被動ギヤ80〜83のいずれかに係合したときには、その係合状態を維持するように、デテントローラ107がデテントノッチ104,104…の1つにデテントばね108の付勢力をもって係合することになる。
【0048】
右サイドカバー85から突出したチェンジスピンドル99の外端には従動プーリ109が固着されており、操向ハンドル110のチェンジグリップ111に連結された駆動プーリ112および前記従動プーリ109が、増速用ケーブル113および減速用ケーブル114を介して連結される。而してチェンジグリップ111を回動操作して前記ケーブル113,114のいずれかを牽引することにより、チェンジスピンドル99が増速側または減速側に回動することになる。
【0049】
キックスピンドル96には、歯車変速機Tにおける第1段変速ギヤ列の駆動ギヤ102(図3参照)に噛合する始動ギヤ115が、回転自在かつ軸方向相対移動不能に支承されており、この始動ギヤ115およびキックスピンドル96間に、キックスピンドル99の正転時に両者115,96間を連結する一方向クラッチ機構116が設けられる。
【0050】
この一方向クラッチ機構116は、キックスピンドル96に軸方向相対移動を可能とするとともに相対回転を不能として嵌合されるクラッチ体117と、このクラッチ体117の回転に摩擦抵抗を付与する摩擦ばね118とを備えるものであり、始動ギヤ115およびクラッチ体117の対向面には、噛合時にクラッチ体117すなわちキックスピンドル96の正転のみを始動ギヤ115に伝達するラチェット歯119,120が形成される。
【0051】
また右ケース半体24Rおよび右サイドカバー85間に両端部が支持されるばね係止棒121と、前記キックスピンドル96との間には、ねじりコイルばねから成るキック戻しばね122,122が内外二重に配置されるようにして設けられており、これらのキック戻しばね122,122により、キックアーム97を後退させる側に前記キックスピンドル96が付勢される。
【0052】
再び図3および図4において、クランクシャフト27には、シリンダブロック25に設けられるシリンダボア67に摺動自在に嵌合されるピストン68がコネクティングロッド69を介して連結される。
【0053】
前記シリンダブロック25およびシリンダヘッド26間には、前記ピストン68の頂部を臨ませる燃焼室124が形成されており、その燃焼室124への吸気管29からの混合気の吸気を制御する吸気弁125、ならびに前記燃焼室124から前記排気管31への排気を制御する排気弁126は、クランクシャフト27と平行な軸線を有してシリンダヘッド26で回転自在に支承されるカムシャフト127を備える動弁装置128で開閉駆動される。
【0054】
カムシャフト127を回転駆動するために、前記作動室42内で前記クランクシャフト27の一端部には駆動スプロケット129が固定され、前記カムシャフト127に固定される被動スプロケット130および前記駆動スプロケット129に、カムチェーン131が巻き掛けられる。
【0055】
クランクケース24、シリンダブロック25およびシリンダヘッド26には、前記カムチェーン131を走行可能に収納するカムチェーン通路132が設けられる。
【0056】
次にこの実施例の作用について説明すると、軸方向外端を閉じた椀状に形成されたフライホイール48の閉塞端が、クランクシャフト27の軸端に固定されるフライホイールボス45が備えるフランジ部45bの内面に取付けられるのであるが、前記フランジ部45bは、フライホイール48の閉塞端外周縁から外側方に突出するように形成されており、フライホイールボス45の重量増大によって優れたフライホイール効果を得ることができる。
【0057】
しかもフライホイールボス45のフランジ部45bと外径を同一としたベース板54aに複数のフィン54b…が立設されて成る冷却ファン54の前記ベース板54aが、前記フランジ部45bに取付けられるので、冷却ファン54の大型化による冷却性能の向上を図ることができる。
【0058】
またフランジ部45bの外周縁寄り外面に、クランクシャフト27の回転位置を合わせるためのマーク58が設けられており、冷却ファン54のベース板54aには、前記マーク58を軸方向外方から視認可能とすべく該マーク58を軸方向外方に臨ませる切欠き59が設けられている。したがってフライホイールボス45に冷却ファン54が取付けられるにもかかわらず、クランクシャフト27の回転位置を合わせるためのマーク58を、軸方向外方から容易に視認することができ、しかも冷却ファン54の切欠き59による額縁効果、特に鋼色であるフライホイールボス45に設けられたマーク58を冷却ファン54の色である黒または白色で縁どるようにした額縁効果によって、前記マーク58の視認性が一層向上するので、整備性が向上することになる。
【0059】
またフライホイールボス45のフランジ部45bには、クランクシャフト27の軸方向外方に向かうにつれて大径となるテーパ面56が、該フランジ部45bに取付けられる冷却ファン54のベース板54aを支持するようにして形成されるので、フライホイールボス45のフランジ部45bへの冷却ファン54の取付け位置決め精度の向上を図ることができ、冷却ファン54のフランジ部45bへの組付け性が向上する。
【0060】
ところで、少なくとも冷却フィン25a…,26a…が設けられる部分でエンジン本体23の一部を囲むシュラウド61には、前記冷却ファン54の周囲に冷却風案内通路63を形成するようにして該冷却ファン54を覆うファンカバー62が連設されるものであり、クランクシャフト27の軸線に沿う方向から見てシリンダ軸線C1から一方側に離隔した位置でファンカバー62に、シュラウド61内に冷却空気を送り込む送風口65が設けられるのであるが、クランクシャフト27は、シリンダ軸線C1に直交する平面内でシリンダ軸線C1から前記一方側にオフセットした位置に配置されている。
【0061】
このようにクランクシャフト27をオフセットして配置することにより、クランクシャフト27の軸線に沿う方向から見てシリンダ軸線C1から遠ざけた位置に前記送風口65を配置することができる。これにより、送風口65から放物線を描きつつシュラウド61内に送り込まれた冷却空気の流通方向を、各冷却フィン25a…,26a…が設けられている部分では、各冷却フィン25a…,26a…間に沿う方向に近づけることができる。したがってシュラウド61内では、シリンダ軸線C1に沿って間隔をあけた配置される複数の冷却フィン25a…,26a…間を冷却空気が流通し易くし、冷却性能を高めることができる。
【0062】
またエンジン本体23は、そのシリンダ軸線C1をほぼ水平とした姿勢で後輪WRの右側に配置され、エンジン本体23の上方に気化器30が配置されるので、気化器30の配置スペースを確保しつつエンジン本体23を比較低高い位置に配置することが可能となり、スクータ型車両のバンク角を比較的大きくすることができる。
【0063】
さらにエンジン本体23のクランクケース24には、前記エンジン本体23の下方を前記シリンダ軸線C1にほぼ沿って延びるハンガーアーム36の基端部が連設され、該ハンガーアーム36の先端部が車体フレーム11に上下揺動可能に支承されるので、ハンガーアーム36によって最低地上高が低くなることを回避しつつ、エンジン本体23のコンパクト化を図ることができ、またシリンダブロック25を車体フレーム11で支持するものではシリンダブロック25に歪みが生じ易いが、そのような歪みがシリンダブロック25に生じるのを防止することができる。
【0064】
図9は参考例を示すものであり、クランクシャフト27の軸端に固定されるフライホイールボス45′は、キー46およびナット47でクランクシャフト27に固着される円筒部45a′と、該円筒部45a′の外端から半径方向外方に張り出すフランジ部45b′とを一体に備えるものであり、鋼色のフライホイール48の閉塞端の直径の半分程度の直径を有するように形成される前記フランジ部45b′の内面に、リベット49…によりフライホイール48が取付けられる。
【0065】
また黒または白色に着色されている冷却ファン54′は、前記フランジ部45b′を囲繞するベース板54a′に複数のフィン54b′が立設されて成るものであり、ベース板54a′が、前記フライホイール48の閉塞端にボルト55…により締結される。
【0066】
しかもクランクシャフト27の回転位置を合わせるためのマーク58が前記フライホイール48の閉塞端外面の外周縁寄りに設けられ、そのマーク58を軸方向外方から視認可能とするための切欠き59が、前記マーク58を軸方向外方に臨ませるようにして冷却ファン54′のベース板54a′に設けられる。
【0067】
この参考例によっても、上記第1実施例と同様に、フライホイール48に冷却ファン54′が取付けられるにもかかわらず、クランクシャフト27の回転位置を合わせるためのマーク58を、軸方向外方から容易に視認することができ、しかも冷却ファン54′の切欠き59による額縁効果によって前記マーク58の視認性が一層向上するので、整備性が向上することになる。
【0068】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0069】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、フライホイールボスに冷却ファンが取付けられるにもかかわらず、クランクシャフトの回転位置を合わせるためのマークを、軸方向外方から容易に視認することができ、しかも冷却ファンの切欠きによる額縁効果によって前記マークの視認性が一層向上するので、整備性が向上することになる。その上、フライホイールボスの重量増大によって優れたフライホイール効果を得ることができる。
【0070】
また特に請求項2の発明によれば、フライホイールボスのフランジ部への冷却ファンの取付け位置決め精度の向上を図ることができ、冷却ファンの前記フランジ部への組付け性が向上する。
【0071】
また特に請求項3の発明によれば、クランクシャフトの回転位置を合わせるためのマークの視認性向上を図りつつ、冷却ファンの大型化による冷却性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の自動二輪車の側面図である。
【図2】 自動二輪車の後部の拡大側面図である。
【図3】 図2の3−3線拡大断面図である。
【図4】 図3の4−4線断面図である。
【図5】 図2の要部の一部切欠き拡大図である。
【図6】 図5の6−6線断面図である。
【図7】 図2の7−7線拡大断面図である。
【図8】 図7の8−8線断面図である。
【図9】 参考例の図6に対応した断面図である。
【符号の説明】
23・・・エンジン本体
27・・・クランクシャフト
45・・・フライホイールボス
45b・・フランジ部
48・・・フライホイール
48a・・突起
54・・・冷却ファン
54a・・ベース板
54b・・フィン
56・・・テーパ面
58・・・マーク
59・・・切欠き
60・・・クランク角センサ
Claims (3)
- 軸方向外方を閉じた椀状に形成されてクランクシャフト(27)と同軸に配置されるフライホイール(48)の閉塞端が、前記クランクシャフト(27)の軸端に固定されるフライホイールボス(45)が備えるフランジ部(45b)の内面に取付けられるエンジンにおいて、
前記フランジ部(45b)が前記フライホイール(48)よりも大径に形成されて該フライホイール(48)の閉塞端外周縁より径方向外方に張り出しており、
前記フライホイール(48)よりも大径のベース板(54a)上に複数のフィン(54b)が立設されて成る冷却ファン(54)の前記ベース板(54a)が、そのベース板(54a)の外周縁を前記フランジ部(45b)の外周縁に沿わせるように形成されて、該フランジ部(45b)の外面に固定され、
前記フランジ部(45b)の外周縁寄り外面に、クランクシャフト(27)の回転位置を合わせるためのマーク(58)が設けられると共に、このマーク(58)が軸方向外方から視認できるように前記ベース板(54a)には、前記マーク(58)を軸方向外方に臨ませる切欠き(59)が設けられ、
前記フライホイール(48)の外周には突起(48a)が突設されると共に、その突起(48a)を検出すべく該フライホイール(48)の外周に対向してエンジン本体(23)に取付けたクランク角センサ(60)が、前記フランジ部(45b)の、前記フライホイール(48)よりも径方向外方に張り出す部分によって、軸方向外方側から覆われることを特徴とするエンジン。 - 前記フライホイールボス(45)のフランジ部(45b)に、前記クランクシャフト(27)の軸方向外方に向かうにつれて大径となるテーパ面(56)が、前記フランジ部(45b)に取付けられる冷却ファン(54)を支持するようにして形成されることを特徴とする請求項1記載のエンジン。
- 前記フライホイールボス(45)のフランジ部(45b)と外径を同一として前記ベース板(54a)が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のエンジン。
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