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JP4216945B2 - 排ガスの浄化方法 - Google Patents

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JP4216945B2
JP4216945B2 JP11092799A JP11092799A JP4216945B2 JP 4216945 B2 JP4216945 B2 JP 4216945B2 JP 11092799 A JP11092799 A JP 11092799A JP 11092799 A JP11092799 A JP 11092799A JP 4216945 B2 JP4216945 B2 JP 4216945B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は排ガスの浄化方法、詳しくは水素および/または易酸化性有機化合物(以下、単に「水素等」という場合もある)とアンモニアとを含有する排ガスを浄化するに際して、排ガス中の水素等の濃度が変動しても水素等とアンモニアとを窒素酸化物(NOx)の副生を抑制して、効率よく、安定的に酸化分解する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
排ガスに含有されるアンモニアの処理方法としては、硫酸水溶液によりアンモニアを吸収し、硫安として回収する吸収法や、バーナーによる直接燃焼法などが知られている。近年では、より経済的・効率的な処理法として触媒酸化分解法が研究され、多くの提案がなされている。これは、アンモニア分解触媒を充填した反応器に所定の温度に調節されたアンモニア含有排ガスを導入し、酸素ガスの存在下、触媒上でアンモニアを無害な窒素と水に酸化分解する処理方法である。
【0003】
例えば、特開平9−234340号公報には、前段反応器と後段反応器との2つの反応器を用い、前段反応器からの排出ガス温度を低下させてから後段反応器に導入して、アンモニアなどの被酸化性窒素化合物含有排ガスを浄化する方法が記載されている。また、特開平10−85557号公報には、前段反応器と後段反応器との2つの反応器を用い、前段反応器ではアンモニアを窒素と水とに分解するに必要な理論酸素量未満で処理し、後段反応器では理論酸素量以上で処理する方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
アンモニア含有排ガスとしては、例えば火力発電設備、し尿処理設備、下水処理設備、食品製造工程などから排出されるものがある。さらに最近では、アンモニアのほかに水素および/または易酸化性有機化合物を含むアンモニア含有排ガスがある。例えば、窒化ガリウムのような窒素化合物半導体薄膜を化学気相成長法(CVD法)により製造する際には、水素とアンモニアとを含有する排ガスがCVD装置より排出される。このような水素等を含むアンモニア含有排ガスについても、通常のアンモニア含有排ガスと同様にアンモニアを高選択的に窒素と水に酸化分解し、無害化処理する必要がある。
【0005】
しかし、これらの排ガスの場合には、水素等の濃度が経時的に大幅に変動することがあり、従来の方法では必ずしも安定してアンモニアを分解して無害化することができず、アンモニアの高次処理(低NOx、低NH3)が十分でなかった。 例えば、水素等の濃度が低く、これらによる触媒層温度の上昇が少ない条件下においても、十分にアンモニアを分解し得るように排ガス温度を調節し、反応器に導入する場合、水素等の濃度が低い条件下ではNOx生成量も少なく、アンモニアを高選択的に窒素と水とに酸化分解可能であるが、水素等の濃度が急激に増加すると、触媒層温度が急上昇し、その結果、出口で多量のNOxが排出されることになる。一方、水素等の濃度が高く、これらによる触媒層温度の上昇が大きい条件下においても、多量のNOxが生成しないように排ガス温度を調節し、反応器に導入する場合、水素等の濃度が高い条件下では、触媒層温度はアンモニアを酸化分解するに適度な温度に保たれ、NOx生成量も少なく、アンモニアを高選択的に窒素と水とに酸化分解可能であるが、水素等の濃度が急激に減少すると、触媒層温度が降下し、その結果、出口で多量の未反応アンモニアが排出されることになる。
【0006】
つまり、従来の方法による処理では、水素等の濃度変動により触媒層温度が大幅に変動し触媒層出口で未反応アンモニアまたはNOxが排出されるという問題がある。
【0007】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであって、その目的は、アンモニア排ガス中に含まれる水素等の濃度が変動するようなアンモニア排ガスであっても、その影響を受けることなく安定して水素等およびアンモニアを無害化処理し、かつNOxの生成も低く抑えることのできる排ガスの浄化方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前段反応器と後段反応器とからなる2つの反応器を用い、後段反応器に導入する処理ガスの温度を検出して、前段反応器に導入する排ガスの温度を調整するか、前段反応器から排出される処理ガスの温度を調整するか、あるいは前段反応器に排ガスとともに導入する空気量を制御して、もしくはこれら操作を適宜組み合わせて、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃の範囲に調整すると、NOxの副生を効果的に防止して、水素等とアンモニアとを効率よく、かつ安定的に分解除去できることを知り、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、次のとおりのものである。
(1)水素および/またはエチレン、プロピレン、スチレン、アセトン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メタノールおよびエタノールから選ばれる少なくとも1種の易酸化性有機化合物とアンモニアとを含有する排ガスであって、水素および/または易酸化性有機化合物の濃度が変動する排ガスを触媒を用いて酸化的に浄化するにあたり、触媒が充填された反応器を排ガスの流れ方向に前段反応器と後段反応器とに分けて配置し、排ガスを100〜360℃の温度で前段反応器に導入し、また、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整することを特徴とする排ガスの浄化方法。
(2)前段反応器に導入する排ガスの温度を調整して、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整する上記(1)記載の方法。
(3)前段反応器から排出される処理ガスの温度を調整して、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整する上記(1)の方法。
(4)前段反応器に排ガスとともに導入する空気量を制御して、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整する上記(1)の方法。
(5)空気量の調整とともに、前段反応器からの処理ガスの温度を調整して、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整する上記(4)の方法。
(6)排ガスまたは処理ガスの温度の調整を加熱手段を用いて行う上記(2)、(3)または(5)の方法。
(7)前段反応器に充填する触媒が下記触媒A、BおよびC成分、または下記触媒CおよびD成分を含有するものであり、後段反応器に充填する触媒が下記触媒A、BおよびC成分を含有するものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の方法。
触媒A成分:チタン酸化物またはチタン−ケイ素酸化物。
触媒B成分:バナジウム、タングステン、モリブデン、鉄およびセリウムから選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物。
触媒C成分:白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、クロム、マンガンおよび銅から選ばれる少なくとも一種の金属またはその酸化物。
触媒D成分:アルミニウム、チタン、ケイ素、ジルコニウムおよび鉄から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明はアンモニアと水素および/または易酸化性有機化合物とを含有する排ガスを処理の対象とするものであるが、排ガス中のアンモニアおよび水素等の濃度がそのまま大気中に放出することが許容される程度のものであれば、本発明の方法を適用するまでもないであろう。本発明の方法は、アンモニア濃度が50〜10,000ppm、好ましくは200〜8,000ppm、水素濃度が0〜25,000ppm、好ましくは0〜10,000ppm、易酸化性有機化合物濃度が0〜8,000ppmc、好ましくは0〜4,000ppmcである排ガスの処理に好適に用いられる(水素と易酸化性有機化合物との合計濃度は0を超える)。この「ppmc」とは、(有機化合物の濃度(ppm))×(有機化合物の分子内に含まれる炭素(C)数)で示されるものである。
【0012】
なお、アンモニア、水素等の濃度が高くなり過ぎると反応器内での発熱が大きくなりすぎて触媒が高温に曝され、熱的劣化を受けやすくなるので、このときは空気などにより排ガスを希釈して反応器に供給すればよい。
【0013】
上記易酸化性有機化合物とは、エチレン、プロピレン、スチレン、アセトン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メタノールおよびエタノールである。これらは単独でも、あるいは2種以上で排ガス中に含まれていてもよい。
【0014】
本発明の方法は、水素および/または易酸化性有機化合物とアンモニアとを含有する排ガスを触媒を用いて酸化的に浄化する方法において、触媒が充填された反応器を排ガスの流れ方向に前段反応器と後段反応器に分けて配置する排ガスの浄化方法である。
【0015】
本発明の他の方法は、水素および/または易酸化性有機化合物とアンモニアとを含有する排ガスであって、水素および/または易酸化性有機化合物の濃度が変動する排ガスを触媒を用いて酸化的に浄化するに当り、触媒が充填された2つの反応器を用い、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、好ましくは300〜400℃、より好ましくは350〜400℃の範囲に調整する排ガスの浄化方法である。
【0016】
本発明の方法は、基本的に、前段反応器で主として水素等を酸化分解し、後段反応器で主としてアンモニアを酸化分解しようとするものである。アンモニアの酸化分解に際しては、250℃未満ではアンモニアの分解が十分でなく、一方450℃を超えるとNOxが増大するので、250〜450℃で行うのがよい。しかし、排ガス中に水素等の濃度が変動する場合には、前段反応器から排出される処理ガスの温度が変化し、後段反応器に導入する処理ガスの温度が250〜450℃の範囲外となることもあるので、本発明の方法においては、後段反応器に導入する処理ガスの温度が250〜450℃の範囲を外れるときは、その温度、すなわち後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃の範囲に調整して後段反応器に導入するというものである。なかでも、後段反応器での酸化分解をできるだけ定常的な条件で行えるように、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃の範囲で設定された所定温度にできるだけ維持するのが好ましい。
【0017】
かくして、本発明の好適な態様は、後段反応器での酸化分解をできるだけ定常的な条件で行えるように、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、好ましくは300〜400℃、より好ましくは350〜400℃の範囲内で設定された所定温度に可及的に維持するというものである。
【0018】
なお、「濃度の変動」には、濃度0を包含する。したがって、本発明の「水素および/または易酸化性有機化合物の濃度が変動する」とは、▲1▼処理開始時には排ガス中に水素等は含まれていないが、その後水素等が含まれ、さらにその濃度が0となったり、あるいは高くなったり、低くなったりする態様、▲2▼処理開始時から排ガス中に水素等が含まれているが、その後その濃度が0となったり、あるいは高くなったり低くなったりする態様を包含するものである。
【0019】
次に、本発明の方法において、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃の範囲に調整する代表的な方法について説明する。
【0020】
図1は、後段反応器に導入する処理ガスの温度を検出(測定)して、前段反応器に導入する排ガスの温度を適宜調整する方法を示した系統図である。具体的には、後段反応器に導入する処理ガスの温度が上記温度範囲内で設定された所定温度より低いときに、前段反応器に導入する排ガスを必要温度まで昇温するものであり、加熱手段としてヒータを用いている。なお、この加熱手段はヒータのみに限定されるものではなく、ヒータ、熱交換など昇温に一般に用いられている手段を単独、あるいは適宜組み合わせて選ぶことができる。
【0021】
図2は、後段反応器に導入する処理ガスの温度が上記温度範囲内で設定された所定温度よりも低いときに、前段反応器と後段反応器との間に加熱手段、代表的にはヒータを設け、前段反応器からの処理ガスを所定温度まで昇温するものである。なお、この昇温手段は、図1におけると同様に、ヒータのみに限定されるものではない。
【0022】
図3は、前段反応器と後段反応器との間に加熱手段を設けるとともに、前段反応器に導入する排ガスへの空気の供給量を制御し得るようにした方法の系統図である。具体的には、後段反応器に導入する処理ガスの温度が上記温度範囲内で設定された所定温度よりも低いときに、後段反応器に導入する処理ガスの温度をヒータなどの加熱手段で昇温し、一方処理ガスの温度が上記所定温度よりも高いときには、前段反応器に供給する空気量を増大させて、すなわち前段反応器に導入する空気/排ガスの割合を大きくして後段反応器に導入する処理ガスの温度を所定温度までに調整する。
【0023】
上記図1〜3に基づいて説明した、本発明の代表的な温度調整手段は、単独でも、あるいは適宜組み合わせて用いてもよい。
【0024】
なお、本発明における「前段反応器に導入する排ガスの温度」および「前段反応器からの処理ガスの温度」とは、それぞれ、前段反応器に充填した触媒層に入る前の排ガスの温度および触媒層から出た後の処理ガスの温度を意味し、「後段反応器に導入する処理ガスの温度」とは、前段反応器で処理されたガスであって、後段反応器に充填した触媒層に入る前のガスの温度を意味する。
【0025】
本発明の方法において、前段反応器に充填する酸化触媒としては、下記触媒A、BおよびC成分を含有する触媒(以下、「第1触媒」という)、または触媒CおよびD成分を含有する触媒(以下、「第2触媒」という)が好適に用いられる。
【0026】
触媒A成分:チタニウム酸化物またはチタニウム−ケイ素酸化物。
【0027】
触媒B成分:バナジウム、タングステン、モリブデン、鉄およびセリウムから選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物。
【0028】
触媒C成分:白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、クロム、マンガンおよび銅から選ばれる少なくとも一種の金属またはその酸化物。
【0029】
触媒D成分:アルミニウム、チタニウム、シリコン、ジルコニウム、セリウムおよび鉄から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物。
【0030】
以下、上記の第1および第2触媒について詳しく説明する。
【0031】
第1触媒における触媒A成分、触媒B成分および触媒C成分の割合は、それぞれ、70〜99重量%、0.5〜30重量%および0.001〜20重量%(合計100重量%)とするのが好ましい。
【0032】
触媒A成分の割合が70重量%未満では触媒の活性および耐久性が不十分であることがあり、99重量%を超えると活性が不十分であることが多い。触媒A成分は複合酸化物として触媒中に含有されているのが好ましく、この場合には特に活性および耐久性に優れた触媒が得られる。
【0033】
触媒B成分の割合が0.5重量%未満では触媒の選択性が不十分であることがあり、30重量%を超えるときは活性が不十分であることが多い。
【0034】
触媒C成分については、その割合は0.001〜20重量%である。そして、触媒C成分のうち、白金、パラジウム、イリジウムおよびルテニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素の金属または酸化物をC1成分とし、クロム、マンガンおよび銅から選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物をC2成分とすると、第1触媒はC1成分を0.001〜10重量%、より好ましくは0.01〜10重量%、またはC2成分を1〜20重量%、もしくはC1成分0.001〜10重量%、より好ましくは0.01〜10重量%とC2成分1〜20重量%とを(いずれも全触媒成分の重量基準であり、C1成分とC2成分との合計は0.001〜20重量%である)含有するのが好ましい。触媒C成分としてC1成分を含む場合には活性が特に高くなるが、それでも0.001重量%未満では活性は不十分となる。C1成分が10重量%を超えるとコスト高に相応した効果が期待できない。触媒C成分としてC2成分を含む場合には、十分な活性を得るためにはその含有率を1〜20重量%とするのがよい。
【0035】
第1触媒は、触媒A成分、触媒B成分および触媒C成分を同時に混合、成形して調製しても、触媒A成分を成形し、この成形体に触媒B成分および触媒C成分を同時に、あるいは別々に担持して調製してもよい。
【0036】
次に、第2触媒における触媒C成分および触媒D成分の割合は、それぞれ、0.01〜20重量%および80〜99.99重量%(合計100重量%)とするのが好ましい。
【0037】
触媒C成分の割合は0.01〜20重量%であり、0.01重量%未満では活性が不十分であり、20重量%を超えてもコスト高に相応した効果が得られない。触媒C成分について、上記第1触媒と同様に、触媒C成分をC1成分とC2成分とに分けると、第2触媒はC1成分を0.001〜10重量%および/またはC2成分を1〜20重量%(C1成分とC2成分との合計は0.01〜20重量%である)含有するのが好ましい。触媒C成分としてC1成分を含む場合には活性が特に高くなるが、それでも0.001重量%未満では活性は不十分となる。C1成分が10重量%を超えるとコスト高に相応した効果が期待できない。触媒C成分としてC2成分を含む場合には、十分な活性を得るためにはその含有率を1〜20重量%とするのがよい。
【0038】
触媒D成分の割合は、80〜99.99重量%であり、80重量%未満では触媒の活性および耐久性が不十分であることがあり、99.99重量%を超えると活性が不十分であることが多い。
【0039】
上記触媒C成分および触媒D成分はコージェライト、ムライト、アルミナ、チタニアおよびシリカから選ばれる結晶性酸化物の耐熱性基材上に同時に担持しても、あるいは別々に担持してもよい。担持量は、耐熱性基材の重量基準で、1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%である。1重量%未満では活性および耐久性が不十分であることがあり、30重量%を超えると担持強度が不十分であることが多い。
【0040】
本発明の方法において、後段反応器に充填する酸化触媒としては、下記触媒A、BおよびC成分を含有する触媒が好適に用いられる。
【0041】
触媒A成分:チタニウム酸化物またはチタニウム−ケイ素酸化物。
【0042】
触媒B成分:バナジウム、タングステン、モリブデン、鉄およびセリウムから選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物。
【0043】
触媒C成分:白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、クロム、マンガンおよび銅から選ばれる少なくとも一種の金属またはその酸化物。
【0044】
後段反応器に用いる触媒においては、触媒A成分、触媒B成分および触媒C成分の割合を、それぞれ、70〜99重量%、0.5〜30重量%および0.001〜20重量%(合計100重量%)とするのが好ましい。
【0045】
触媒A成分の割合が70重量%未満では触媒の活性および耐久性が不十分であることがあり、99重量%を超えると活性が不十分であることが多い。触媒A成分は複合酸化物として触媒中に含有されているのが好ましく、この場合には特に活性および耐久性に優れた触媒が得られる。
【0046】
触媒B成分の割合が0.5重量%未満では触媒の選択性が不十分であることがあり、30重量%を超えるときは活性が不十分であることが多い。
【0047】
触媒C成分については、その割合は0.001〜20重量%である。そして、前記前段反応器に用いる触媒におけると同様に、触媒C成分のうち、白金、パラジウム、イリジウムおよびルテニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素の金属または酸化物をC1成分とし、クロム、マンガンおよび銅から選ばれる少なくとも一種の元素の酸化物をC2成分とすると、第1触媒はC1成分を0.001〜10重量%、より好ましくは0.01〜10重量%および/またはC2成分を1〜20重量%(C1成分とC2成分との合計は0.001〜20重量%である)含有するのが好ましい。触媒C成分としてC1成分を含む場合には活性が特に高くなるが、それでも0.001重量%未満では活性は不十分となる。C1成分が10重量%を超えるとコスト高に相応した効果が期待できない。触媒C成分としてC2成分を含む場合には、十分な活性を得るためにはその含有率を1〜20重量%とするのがよい。
【0048】
後段反応器に使用する触媒は、触媒A成分、触媒B成分および触媒C成分を同時に混合、成形して調製しても、触媒A成分を成形し、この成形体に触媒B成分および触媒C成分を同時に、あるいは別々に担持して調製してもよい。
【0049】
なお、微量の未反応アンモニア(リークアンモニア)が懸念されるような場合には、後段反応器のガス出口側に貴金属系酸化触媒を充填、使用するのが好ましい。この貴金属系酸化触媒としては、アルミナ、シリカ、ジルコニア、シリカ−アルミナなどに白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウムなどの貴金属を単独または2種以上を適宜担持させたものを挙げることができる。
【0050】
本発明の方法において、前段反応器に導入する排ガスの温度は、100〜360℃、好ましくは150〜300℃である。また、後段反応器に導入する処理ガスの温度は250〜450℃、好ましくは300〜400℃、より好ましくは350〜400℃である。後段反応器に導入する処理ガスの温度が低すぎるとアンモニアの分解効率が低下し、また高すぎるとNOxの副生を抑制できなくなる。本発明に係る触媒層における空間速度(SV)は、前段反応器では5,000〜500,000hr-1であり、好ましくは10,000〜300,000hr-1である。5,000hr-1未満では処理装置がが大きくなり過ぎて非効率であり、300,000hr-1を超えると場合は分解効率が著しく低下し、反応器を前段反応器および後段反応器に分けて配置した必要性に欠ける。また、加えて圧損が大きくなるため好ましくない。後段反応器では500〜100,000hr-1であり、好ましくは1,000〜50,000hr-1である。500hr-1未満では処理装置がが大きくなりすぎて非効率であり、100,000hr-1を超えると分解効率が低下する。
【0051】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、水素および/または易酸化性有機化合物を含有するアンモニア含有排ガスを、水素および/または易酸化性有機化合物の濃度が変動しても、NOxの副生を効果的に防止して、高効率かつ安定的に浄化することができる。
【0052】
本発明の方法によれば、各反応器での酸化分解をほぼ定常的な条件で行うことができる。特に、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃の範囲内で設定された所定温度をほぼ一定に維持することができるので、後段反応器での酸化分解を長期にわたり安定的に行うことができる。これにより、NOxの副生を低減して、高効率かつ安定的にアンモニアを分解することができる。
【0053】
本発明の方法によれば、排ガスをほぼ定常的な条件で浄化できるので、使用する酸化触媒の劣化が低減され、長期にわたり安定して排ガスを浄化することができる。
【0054】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、図における前段反応器入口ガス温度および前段反応器排出ガス温度との用語はそれぞれ前段反応器に導入する排ガスの温度および前段反応器からの処理ガスの温度と同意義なものである。
【0055】
触媒調製例1
チタニアおよびシリカからなる複合酸化物を、以下に示す方法で調製した。10重量%アンモニア水700L(リットル、以下同じ)に20重量%シリカゾル35.5kgを加えて撹拌混合した後、硫酸チタニルに硫酸水溶液(152g・TiO2/L、0.55g・H2SO4/L)300Lを撹拌しながら徐々に滴下した。得られたゲルを熟成し、ろ過水洗した後、150℃で10時間乾燥し、次いで500℃で6時間焼成した。得られた粉体組成はTiO2:SiO2=4:1(モル比)であり、BET比表面積は200m2/gであった。複合酸化物を形成していることはX線回折により確認した。
【0056】
上記粉体20kgにメタバナジン酸アンモニウム2.00kgおよびパラタングステン酸アンモニウム0.77kgを含む15%モノエタノールアミン水溶液12kgを加え、成形助剤としてデンプンを加えてニーダーで混練りした後、押出成形機により外寸80mm角、目開き2.8mm、肉厚0.5mm、長さ450mmのハニカム状に成形した。これを80℃で乾燥してから450℃で5時間空気雰囲気下で焼成した。このハニカム成形体の組成は、Ti−Si複合酸化物:V25:WO3 =90:7:3(重量比)であった。この成形体を硝酸パラジウム水溶液に含浸し、150℃で3時間乾燥した後450℃で3時間空気雰囲気下で焼成した。得られた触媒の組成は、Ti−Si複合酸化物:V25:WO3:Pd=88.2:6.9:2.9:2(重量比)であり、BET比表面積は120m2/g、細孔容積は0.45cc/gであった。
【0057】
触媒調製例2
シュウ酸水溶液に150m2/gの比表面積を持つγ−アルミナ粉を投入しスラリー化した。これをハニカム状のコージェライト担体(外寸80mm角、目開き2.0mm、肉厚0.5mm、長さ200mm)にコーティングし、乾燥、焼成して触媒支持体を調製した。この触媒支持体のAl23含有率は15重量%であった。これを硝酸白金と硝酸パラジウムとを含む水溶液に含浸し、100℃で乾燥した後、450℃にて3時間空気雰囲気下で焼成した。この触媒のPtおよびPd担持率は、それぞれ、0.15重量%および0.15重量%であった。
【0058】
実施例1
図1に略示する装置を用いて下記の実験を行った。すなわち、前段反応器(反応器1)には触媒調製例1で得た触媒0.2リットルを充填し、後段反応器(反応器2)には触媒調製例1で得た触媒3.2リットルを充填し、アンモニア、水素および空気よりなるモデル排ガスを供給した。アンモニアおよび水素は表1に示すパターンにしたがって供給した。なお、空気は200NL/minで一定量供給した。前段反応器に導入する排ガスの温度を335℃に設定した。
【0059】
【表1】
Figure 0004216945
【0060】
Run1では、アンモニア0.3L/min、水素1.2L/minおよび空気200L/minからなるモデル排ガスを前段反応器に導入した。この時の前段反応器に導入する排ガスの温度はヒータにより335℃に調節した。後段反応器に導入する処理ガスの温度は370℃であった。
【0061】
Run2では、水素の導入を中止したので、後段反応器に導入する処理ガスの温度は340℃となったので、ヒータを調節して前段反応器に導入する排ガスの温度を355℃まで上げた。これにより、後段反応器に導入する処理ガスの温度は360℃となった。
【0062】
Run3では、再び水素が導入され、後段反応器に導入する処理ガスの温度は390℃となったので、ヒータを調節して前段反応器に導入する排ガスの温度を335℃に調節した。
【0063】
上記Run1、2および3において後段反応器から排出される処理ガス中のNOxおよびNH3の濃度の経緯を図4に示した。
【0064】
図4に示すように、Run1〜3にわたってアンモニアの分解率はほぼ100%であり、NOxの生成もRun3の初期に30ppm程度であった。なお、30ppm程度のNOxが生成したのは、前段反応器に導入する排ガスの温度の降温(ヒータの降温)に若干の時間を要したためである。
【0065】
比較例1
実施例1において、Run1〜3にわたって、前段反応器に導入する排ガスの温度をヒータにより調節しなかった。すなわち、前段反応器に導入する排ガスの温度を335℃に維持し、実施例1と同様にモデル排ガスを供給した。
【0066】
その結果、Run2では、後段反応器に導入する処理ガスの温度が低下して、アンモニアの分解率が低下した。その結果、後段反応器からの処理ガス中には未分解のアンモニアが15ppm程度含まれていた。また、NOxもRun3の初期に25ppm程度となった。
【0067】
比較例2
比較例1において前段反応器に導入する排ガスの温度を355℃にした以外は比較例1と同様な操作を行った。その結果、Run1〜3にわたってアンモニアの分解率はほぼ100%であったが、Run3の初期にNOxが60ppm程度生成した。
【0068】
実施例2
図2に略示する装置を用いて下記の実験を行った。前段反応器(反応器1)には触媒調製例1で得た触媒2.5Lを充填し、後段反応器(反応器2)には触媒調製例1で得た触媒48.6Lを充填し、アンモニア、水素および空気よりなるモデル排ガスを供給した。アンモニアおよび水素は表2に示すパターンにしたがって供給した。なお、空気は3000L/minで一定量供給した。
【0069】
前段反応器に導入する排ガス温度は熱交換器を用いて後段反応器より排出されるガスとの熱交換により200〜250℃に設定し、また後段反応器に導入する処理ガスの温度は360℃に設定した。
【0070】
【表2】
Figure 0004216945
【0071】
Run1では、アンモニア10L/min、水素25L/minおよび空気3000L/minからなる排ガスを前段反応器に導入した。アンモニアおよび水素の導入に伴い、前段反応器からの処理ガスの温度が上昇し、後段反応器に導入する処理ガスの温度が上昇し始めたため、ヒータを調節して後段反応器に導入する排ガスの温度が360℃となるように調整した。
【0072】
Run2では、水素の導入を中止したので、前段反応器からの処理ガスの温度が降下し、後段反応器に導入する処理ガスの温度が低下し始めたため、ヒータを調節して後段反応器に導入す処理ガスの温度が360℃になるように調整した。Run3では、再び水素が導入されたので、前段反応器からの処理ガスの温度が上昇し、後段反応器に導入する処理ガスの温度が上昇し始めたため、ヒータを調節して後段反応器に導入す処理ガスの温度が360℃になるように調整した。上記Run1、2および3において後段反応器から排出される処理ガス中のNOxおよびNH3の濃度の経緯を図5に示した。図5に示すように、Run1〜3にわたってアンモニアの分解率は100%であり、NOxの生成もRun3の初期に25ppm程度であった。なお、25ppm程度のNOxが生成したのは、後段反応器に導入する処理ガス温度の降温(ヒータの降温)に若干の時間を要したためである。
【0073】
実施例3
図3に略示する装置を用いて下記の実験を行った。ここでは、Run3において、後段反応器に導入する処理ガスの温度を検出して、導入する空気量を制御した以外は、実施例2と同様の実験を行った。
【0074】
Run1では、アンモニア10L/min、水素25L/minおよび空気3000L/minからなる排ガスを前段反応器に導入した。アンモニアおよび水素の導入に伴い、前段反応器からの処理ガスの温度が上昇し、後段反応器に導入する処理ガスの温度が上昇し始めたため、ヒータを調節して後段反応器に導入する排ガスの温度が360℃となるように調整した。
【0075】
Run2では、水素の導入を中止したので、前段反応器からの処理ガスの温度が降下し、後段反応器に導入する処理ガスの温度が低下し始めたため、ヒータを調節して後段反応器に導入する処理ガスの温度が360℃になるように調整した。
【0076】
Run3では、再び水素が導入されたので、前段反応器からの処理ガスの温度が上昇し、後段反応器に導入する処理ガスの温度が上昇した。このとき、ヒータにより後段反応器に導入する処理ガスの温度調節を行うとともに、後段反応器に導入する処理ガスの温度が370℃を上回った時点で、導入する空気量を3000L/minから3500L/minに増加させ、その後、温度が降下し、360℃を下回った時点で導入する空気量を3500L/minから3000L/minに減少させて導入空気量の制御を行った。
【0077】
上記Run1、2および3において後段反応器から排出される処理ガス中のNOxおよびアンモニアの濃度の経緯を図6に示した。図6に示すように、Run1〜3にわたってアンモニアの分解率は100%であり、NOxの生成もRun3の初期に10ppm程度であった。
【0078】
実施例4
実施例3において、前段反応器に触媒調製例2で得た触媒1.4Lを充填した以外は実施例3と同様の実験を行った。
【0079】
Run1〜3において、後段反応器から排出される処理ガスガス中のNOxおよびアンモニアの濃度の経緯を図7に示した。図7に示すように、Run1〜3にわたってアンモニアの分解率は100%であり、NOxの生成もRun3の初期に10ppm程度であった。
【0080】
実施例5
実施例3において、アンモニア、水素および空気よりなるモデル排ガスを表3にしたがって供給したこと以外は実施例3と同様の操作を行った。
【0081】
【表3】
Figure 0004216945
【0082】
Run1では、アンモニア0.6L/min、水素1.5L/minおよび空気3000L/minからなるモデル排ガスを前段反応器に導入した。この時、アンモニアおよび水素の導入量は少なく、前段反応器での発熱量が少ないため、後段反応器に導入する処理ガスの温度に変化はほとんどなく、設定値である360℃が維持された。
【0083】
Run2では、水素供給量を1.2L/minに減少させた。この時もRun1と同様、後段反応器に導入する処理ガスの温度に変化はほとんどなく、設定値である360℃が維持された。
【0084】
Run3では、アンモニアおよび水素をそれぞれ10L/minおよび14L/minに増量したので、前段反応器からの処理ガスの温度が上昇し、後段反応器に導入する処理ガスの温度が上昇したため、ヒータを調節して後段反応器に導入する処理ガスの温度が360℃になるように調整した。
【0085】
Run4では、アンモニアを12L/minとし、水素の供給を中止した。水素の供給を中止したので、前段反応器より排出されるガス温度が降下し、後段反応器に導入する排ガスの温度が低下したため、ヒータを調節して後段反応器に導入する排ガスの温度が360℃となるように調整した。
【0086】
Run5では、アンモニアを10L/minとして水素を30L/min再び供給したので、前段反応器からの処理ガスの温度が上昇し、後段反応器に導入する処理ガスの温度が上昇した。この時、ヒータにより後段反応器の導入する処理ガスの温度を調節するとともに、後段反応器に導入する処理ガスの温度が370℃を上回った時点で導入する空気量を3000L/minから3500L/minに増加させ、その後、温度が降下し、360℃を下回った時点で導入する空気量を3500L/minから3000L/minに減少させる導入空気量の制御を行った。
【0087】
Run6ではアンモニアおよび水素をそれぞれ7L/minおよび18L/minとした。後段反応器に導入する処理ガスの温度はわずかに降下したが、ヒータを調節して後段反応器に導入する処理ガスの温度を360℃になるように調整した。
【0088】
上記Run1〜6において後段反応器から排出される処理ガス中のNOxおよびアンモニアの濃度の経緯を図8に示した。図8に示すように、未反応のアンモニアがRun3から5にかけて検出されたが、その濃度は最高で3ppm程度であった。また、NOxの生成もRun4で20ppm程度であった。
【0089】
実施例6
実施例2において水素の代わりにメタノールを用いた以外は実施例2と同様の操作を行った。
【0090】
Run1〜3において、後段反応器から排出される処理ガス中のNOxはRun3の初期に25ppm程度であった。なお、アンモニアおよびメタノールは100%分解されていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 後段反応器に導入する処理ガスの温度を調整する方法の一つの態様を示した系統図である。
【図2】 後段反応器に導入する処理ガスの温度を調整する方法の他の態様を示した系統図である。
【図3】 後段反応器に導入する処理ガスの温度を調整する方法の他の態様を示した系統図である。
【図4】 実施例1における前段反応器入口ガス温度、副生NOx濃度および未分解アンモニア濃度の経時的変化を示したグラフである。
【図5】 実施例2における前段反応器排出ガス温度、副生NOx濃度および未分解アンモニア濃度の経時的変化を示したグラフである。
【図6】 実施例3における前段反応器排出ガス温度、副生Nox濃度および未分解アンモニア濃度の経時的変化を示したグラフである。
【図7】 実施例4における前段反応器排出ガス温度、空気供給量、副生NOx濃度および未分解アンモニア濃度の経時的変化を示したグラフである。
【図8】 実施例5における前段反応器排出ガス温度、空気供給量、副生NOx濃度および未分解アンモニア濃度の経時的変化を示したグラフである。

Claims (7)

  1. 水素および/またはエチレン、プロピレン、スチレン、アセトン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メタノールおよびエタノールから選ばれる少なくとも1種の易酸化性有機化合物とアンモニアとを含有する排ガスであって、水素および/または易酸化性有機化合物の濃度が変動する排ガスを触媒を用いて酸化的に浄化するにあたり、触媒が充填された反応器を排ガスの流れ方向に前段反応器と後段反応器とに分けて配置し、排ガスを100〜360℃の温度で前段反応器に導入し、また、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整することを特徴とする排ガスの浄化方法。
  2. 前段反応器に導入する排ガスの温度を調整して、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整する請求項1記載の方法。
  3. 前段反応器から排出される処理ガスの温度を調整して、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整する請求項1記載の方法。
  4. 前段反応器に排ガスとともに導入する空気量を制御して、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整する請求項1記載の方法。
  5. 空気量の調整とともに、前段反応器からの処理ガスの温度を調整して、後段反応器に導入する処理ガスの温度を250〜450℃、かつ設定温度±30℃未満の範囲に調整する請求項4記載の方法。
  6. 排ガスまたは処理ガスの温度の調整を加熱手段を用いて行う請求項2、3または5記載の方法。
  7. 前段反応器に充填する触媒が下記触媒A、BおよびC成分、または下記触媒CおよびD成分を含有するものであり、後段反応器に充填する触媒が下記触媒A、BおよびC成分を含有するものである請求項1ないしのいずれかに記載の方法。
    触媒A成分:チタン酸化物またはチタン−ケイ素酸化物。
    触媒B成分:バナジウム、タングステン、モリブデン、鉄およびセリウムから選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物。
    触媒C成分:白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、クロム、マンガンおよび銅から選ばれる少なくとも一種の金属またはその酸化物。
    触媒D成分:アルミニウム、チタン、ケイ素、ジルコニウムおよび鉄から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物。
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