JP4216002B2 - 深溝玉軸受 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、外輪と内輪間に組込まれた複数のボールを合成樹脂から成る保持器で保持した深溝玉軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、モータ用の軸受には、密封形グリース封入タイプの深溝玉軸受が使用されている。
【0003】
高速回転で使用されるモータ用の深溝玉軸受においては、ボールを保持する保持器に大きな遠心力が作用するため、普通、金属板から成る波形保持器が採用される。
【0004】
ところで、鉄板波形保持器は、製作に手間がかかると共に、ボールに対する保持器の衝突によって比較的大きい衝突音(保持器音)が発生する場合がある。
【0005】
そこで、近年、製作が容易で軽量な自己潤滑性を有する合成樹脂製の保持器が採用されるようになってきている。
【0006】
上記合成樹脂製保持器として、図7(I)、(II)に示したものが知られている。図7(I)に示す保持器は冠形保持器と称せられ、保持器本体20の一側面に対向一対の爪21を周方向に等間隔に設け、その対向一対の爪21間にポケット22を形成している。
【0007】
また、図7(II)に示す保持器においては、図7(I)に示す保持器と同一の構成にすると共に、ポケット22の内周対向位置に保持器径方向に延びる溝状のグリース溜り24を形成している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図7(I)、(II)に示す冠形保持器においては、軸受内径と回転数の積(軸受内径×回転数)で表されるdn値が35万を超える高速回転域において、遠心力による変形が発生し、ポケット22の内面がボール24に強く接触したり、あるいは、軸受のグリースの漏洩を防止する密封板に干渉して、その接触部での摩擦による発熱により軸受が急激に温度上昇すると共に、回転抵抗が大きくなるという問題があった。
【0009】
また、ポケット22の開口部22aからボール25を組込むため、開口部22aはボール25の球径の約80%以上が必要となる。このため、保持器の軸方向の動き量を小さな値に管理することが困難であり、保持器の軸方向の動き量が比較的大きく、ボールに対する衝突時に、比較的大きな衝突音(保持器音)を発生させるという問題もある。
【0010】
ここで、図7(II)に示すように、ポケット22の内面にグリース溜り24を設けると、そのグリース溜り24にグリースを保持させることができるため、ボールとポケット22の内面の接触部を良好に潤滑することができるが、上記グリース溜り24は保持器の成形後における離型の際のアンダーカットとなり、爪21の変形を考慮すると0.2mm程度が限度であって、深さの深いグリース溜り24を形成することができず、グリースの保持量を多くできず、保持量に限界がある。
【0011】
この発明の課題は、高速回転時の遠心力によって合成樹脂製の保持器が変形するのを防止するようにして、ポケット面とボール、保持器と密封板の干渉による温度上昇を抑制することができるようにすると共に、保持器の動き量を抑え、ボールとの衝突音を抑制できるようにした深溝玉軸受を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明においては、外輪と内輪との間に複数のボールと、そのボールを保持する樹脂製の保持器とを組込み、前記外輪の内周と内輪の外周間に形成された環状空間の両端開口部に密封板を設け、軸受内径と回転数の積で表されるdn値が35万を超える高速回転域で使用される深溝玉軸受において、前記保持器が、2枚の樹脂成形された環状体から成り、各環状体は、半球状のポケット面を内周に有する弧状のポケット壁部と、そのポケット壁部の端部から周方向に延びる結合板部とが周方向に交互に設けられた波形とされ、その波形環状体をポケット面間にボールを保持するポケットが形成されるよう組合わせて結合板部を、その結合板部に形成されたピン孔に挿入されるリベットの加締めにより互に連結し、前記ポケット面の両端部に凹部を設け、その凹部間に形成される軸方向の溝をグリース溜りとし、前記結合板部の外表面とポケット壁部の外表面とが交差する交差部から前記凹部の隅までの厚みおよび前記凹部の側面から前記ピン孔までの厚みを前記ポケット壁部の厚み以上とした構成を採用したのである。
【0013】
上記のように、2枚の樹脂成形された環状体を弧状のポケット壁部と結合板部が周方向に交互に連続する波形とすることによって、強度的に強い環状体を得ることができ、その波形環状体を結合板部で結合することにより、剛性の高い保持器を得ることができる。
【0014】
このため、軸受が高速回転されても保持器が遠心力によって変形することはなく、ポケット面がボールに強く接触し、あるいは保持器が軸受内のグリース漏洩を防止する密封板に接触するのを防止することができ、接触部での発熱による軸受の温度上昇を抑制することができる。
【0015】
また、保持器のポケット面とボールの接触圧はほぼ一定し、しかも保持器が密封板に干渉することがないため、軸受の回転抵抗が増大することもなく、外輪と内輪とを常に円滑に相対回転させることができる。
【0016】
さらに、この発明に係る深溝玉軸受においては、ポケット面の両端部に凹部を設け、その凹部間に形成される軸方向の溝をグリース溜りとしたことにより、そのグリース溜まりに封入するグリースによってポケット面とボールの接触部を良好に潤滑することができる。
【0017】
また、ポケット面の対向端部間にグリース溜りを形成することにより、環状体の成形に影響を与えることがなく、容積の大きなグリース溜りの形成を可能とすることができる。
【0018】
ここで、グリース溜りの形成に際し、ポケット面の両端部を円弧面とし、その円弧面の対向部間をグリース溜りとしてもよく、あるいは、ポケット面の両端部に凹部を設け、その凹部間をグリース溜りとしてもよい。
【0019】
また、この発明に係る深溝玉軸受において、保持器の軸方向、径方向および周方向の動き量をボール径比の0.2〜1.0%とすることによって、保持器の移動によってその保持器がボールに衝突する際の衝突力が小さく、保持器音の発生防止に効果を挙げることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図1乃至図6に基づいて説明する。図1に示すように深溝玉軸受は、外輪1と、内輪2と、その両輪1、2間に組込まれた複数のボール3およびそのボール3を保持する保持器4を有している。
【0021】
外輪1の内周と内輪2の外周間に形成された環状空間の軸方向両端の開口は、外輪1の内周両端部に取付けられたシールド板等の密封板5により閉鎖され、その密封板5間に潤滑用グリースが封入されている。
【0022】
図2乃至図4に示すように、保持器4は、2枚の環状体6、6から成る。各環状体6は、弧状のポケット壁部7と、そのポケット壁部7の端部から周方向に延びる結合板部8とが周方向に交互に形成された波形とされ、合成樹脂の成形品から成っている。
【0023】
合成樹脂材料として、PA66あるいはPA46等のポリアミド樹脂やポリフェニルサルファイド樹脂等の滑り性の良好な合成樹脂が採用され、必要に応じて、グラスファイバ等の繊維強化材が混入される。
【0024】
前記ポケット壁部7の内周にはボール3の外周に沿う半球状のポケット面7aが形成され、そのポケット面7aの両端部に円弧面7bが設けられている。
【0025】
上記2枚の環状体6、6はポケット面7aが対向する組み合わせとされ、互に衝合する結合板部8を連結することによって結合一体化されている。その環状体6、6の連結によって対向するポケット面7a間にポケット9が形成されると共に、対向する円弧面7b間に保持器径方向に延びる溝状のグリース溜り10が形成される。
【0026】
2枚の環状体6、6の連結に際し、ここでは、互に衝合する結合板部8にピン孔11を形成し、そのピン孔11に挿入したリベット12の先端を加締めるようにしている。
【0027】
上記のように、保持器4を形成する2枚の合成樹脂製環状体6を弧状のポケット壁部7と結合板部8が周方向に交互に連続する波形とすることによって、強度的に強い環状体6を得ることができる。このため、2枚の環状体6を結合一体化することによって、剛性の高い保持器4を形成することができ、軸受が高速回転しても遠心力によって保持器4が変形することはない。
【0028】
したがって、軸受の高速回転時に、ポケット面7aがボール3に強く接触したり、あるいは、保持器4が密封板5に干渉することがなく、接触部での摩擦による発熱を防止し、軸受の温度上昇を抑制することができる。また、軸受の回転抵抗も増大することがなく、外輪1と内輪2とをきわめて円滑に相対回転することができる。
【0029】
さらに、ポケット面7aの両端部に円弧面7bを形成し、軸方向で対向する円弧面7b間にグリース溜り10を形成することにより、そのグリース溜り10に封入されるグリースによってボール3とポケット面7aの接触部を良好に潤滑することができる。
【0030】
グリース溜り10を形成する円弧面7bはポケット面7aの両端部に設けられているため、環状体6はアンダーカットのない成形品となり、型開きされた成形型から成形後の環状体6を容易に取り出すことができる。
【0031】
ここで、ポケット9を形成するポケット面7aは成形によって形成されているため、寸法精度の高いポケット9を得ることができ、ボール3とポケット9間のポケットすきま13の管理が容易である。
【0032】
保持器4は上記ポケットすきま13の範囲内において、軸方向、径方向および円周方向に移動可能であり、そのすきま量δが適正な範囲を超えると、保持器4の移動時に、その保持器4はボール3に強く衝突して保持器音が発生する。その保持器音の発生を抑制するため、上記すきま量δは、(すきま量/ボール径)×100で表されるボール径比の1.0%以下、好ましくは、0.6%以下とするのが好ましい。
【0033】
一方、すきま量δが小さくなり過ぎると、成形精度のバラツキおよび保持器4の組立て時の組立て誤差によってボール3に円滑な回転が得られないことになるため、すきま量δの下限値は0.2%以上とするのが好ましい。
【0034】
図5は、保持器4の他の例を示す。この保持器4は、ポケット面7aの両端部に凹部14を形成し、軸方向で対向する凹部14間にグリース溜り10を形成している点で図2に示す保持器4と相違する。
【0035】
このため、図2に示す保持器4と同一部分には同一の符号を付して説明する。
【0036】
図5に示すように、凹部14の形成によってグリース溜り10を形成することにより、容積の大きなグリース溜り10を形成することができ、ボール3とポケット面7aの接触部を長期にわたって良好に潤滑することができる。
【0037】
図5に示す保持器4においては、凹部14の隅における厚みt1 が薄くなり、図2に示す保持器4に比較して強度的に不利になり、その保持器4に所定の強度を確保するため、ポケット壁部7の厚みt2 を実績のある図7(I)に示す冠形保持器のポケット壁部の厚みt0 と同等の厚みとしている。また、凹部14の隅における厚みt1 および凹部14の側面からピン孔11までの厚みt3 をポケット壁部7の厚みt2 以上となるよう凹部14の深さおよび幅を設定している。
【0038】
因みに、ポケットすきま13のすきま量δを1.0%とした図5に示す合成樹脂製の波形保持器4を深溝玉軸受内に組込んで、軸受内径と回転速度の積で表されるdn値を変化させつつ軸受外輪1の温度を測定したところ、図6に示す結果を得た。その比較として、図7(II)に示す合成樹脂製の冠形保持器を深溝玉軸受内に組込んで外輪温度を測定した結果を同時に掲載する。
【0039】
また、動き量(ポケットすきま量)の異なる4種類の波形保持器および動き量の異なる3種類の冠形保持器を用意し、これらの各保持器を深溝玉軸受内に組込んで保持器動き量と保持器音発生の評価試験を行なったところ、表1に示す結果を得た。
【0040】
なお、音響評価の○印は、保持器音の発生が少ない深溝玉軸受であることを示し、×印は保持器音の発生の多い深溝玉軸受であることを示す。
【0041】
【表1】
【0042】
いずれの試験も採用した深溝玉軸受は、軸受外径90mm、軸受内径40mmの深溝玉軸受である。
【0043】
図6に示すグラフの結果から明らかなように、冠形保持器を組込んだ深溝玉軸受はdn値が35万を超えると急激に温度上昇したが、波形保持器を組込んだ深溝玉軸受は、dn値が35万を超えても温度上昇の少ないことが理解できる。
【0044】
また、表1に示す音響評価の試験結果から明らかなように、ポケットすきま量を0.4%、0.6%、1.0%とした波形保持器を組込んだ深溝玉軸受は音響の発生の少ない深溝玉軸受であることが理解できる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、外輪と内輪間に組込まれた複数のボールを保持する保持器を2枚の樹脂成形された波形環状体で形成したことにより、きわめて剛性の高い保持器を得ることができる。
【0046】
このため、軸受の高速回転時に保持器が遠心力により変形してポケット面がボールに強く接触したり、あるいは保持器が密封板に接触したりすることがなく、発熱の少ない回転抵抗の小さい深溝玉軸受を得ることができる。
【0047】
また、一対のポケット面の対向端部間にグリース溜りを形成したことにより、容積の大きいグリース溜りの形成を可能とすることができ、ポケット面とボールの接触部を長期にわたって良好に潤滑することができ、長寿命の深溝玉軸受を得ることができる。
【0048】
さらに、保持器の軸方向、径方向および周方向の動き量をボール径比の0.2〜1.0%としたことにより、保持器音の発生のきわめて少ない深溝玉軸受を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る深溝玉軸受の実施形態を示す断面図
【図2】図1に示す保持器の一部分を示す横断平面図
【図3】図2の縦断正面図
【図4】図2の一部を拡大して示す断面図
【図5】保持器の他の例を示す横断平面図
【図6】dn値の変化による軸受外輪の温度測定結果を示すグラフ
【図7】(I)、(II)は従来の保持器を示す断面図
【符号の説明】
1 外輪
2 内輪
3 ボール
4 保持器
5 密封板
6 環状体
7 ポケット壁部
7a ポケット面
7b 円弧面
8 結合板部
9 ポケット
10 グリース溜り
14 凹部
Claims (1)
- 外輪と内輪との間に複数のボールと、そのボールを保持する樹脂製の保持器とを組込み、前記外輪の内周と内輪の外周間に形成された環状空間の両端開口部に密封板を設け、軸受内径と回転数の積で表されるdn値が35万を超える高速回転域で使用される深溝玉軸受において、前記保持器が、2枚の樹脂成形された環状体から成り、各環状体は、半球状のポケット面を内周に有する弧状のポケット壁部と、そのポケット壁部の端部から周方向に延びる結合板部とが周方向に交互に設けられた波形とされ、その波形環状体をポケット面間にボールを保持するポケットが形成されるよう組合わせて結合板部を、その結合板部に形成されたピン孔に挿入されるリベットの加締めにより互に連結し、前記ポケット面の両端部に凹部を設け、その凹部間に形成される軸方向の溝をグリース溜りとし、前記結合板部の外表面とポケット壁部の外表面とが交差する交差部から前記凹部の隅までの厚みおよび前記凹部の側面から前記ピン孔までの厚みを前記ポケット壁部の厚み以上としたことを特徴とする深溝玉軸受。
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