JP4211426B2 - 内燃機関の排気ガス浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の排気通路に配置されるNOxトラップ触媒は、排気ガスの空燃比がリーンのときに排気ガス中のNOx(窒素酸化物)をトラップし、トラップしたNOxを排気ガスの空燃比がリッチのときに脱離浄化する。この時、燃料中に含まれる硫黄成分がSOx(硫黄酸化物)として、NOxトラップ触媒に堆積してしまう。
【0003】
そして、内燃機関の排気ガス浄化装置は、特許文献1に開示されているように、NOxトラップ触媒内のSOx(硫黄酸化物)を放出すべき時には、NOxトラップ触媒へ流入する排気ガスの空燃比をリッチとリーンとに交互に切り換えることにより、触媒の温度を上昇させ、NOxトラップ触媒が所定温度以上に達した後に、空燃比がストイキ(理論空燃比)となるようにフィードバック制御して、NOxトラップ触媒からSOxを放出している。
【0004】
しかし、空燃比がストイキとなるようにフィードバック制御すると、NOxトラップ触媒に流入する還元剤量(排気中の未燃成分:HC、CO)が減少して、還元剤の酸化反応による発熱量が減少するため、NOxトラップ触媒の温度が次第に低下してしまうという問題があった。
【0005】
そこで特許文献2に開示されているように、NOxトラップ触媒に予め酸素ストレージ機能を付加し、NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの空燃比をリーンからリッチへ切り換えるときの空燃比を14以下とし、且つリッチ時間をリーン時間と同等以上に長くしている。これにより、リッチ空燃比において、NOxトラップ触媒にストレージされている酸素と、還元剤との酸化反応による反応熱が増加し、NOxトラップ触媒の温度が上昇し、且つ上昇した温度を維持し、NOxトラップ触媒内のSOxを放出している。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−34943号公報
【特許文献2】
特開2002−161781号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、NOxトラップ触媒に流入する空燃比において、排気ガスのリッチ空燃比が14で且つこの状態での時間頻度も多くなる結果、NOxトラップ触媒に流入する排気ガスの平均空燃比はリッチとなり、SOxの放出に適した空燃比から外れてしまい、SOx放出量が減少してしまう。
【0008】
そこで前述の装置では、NOxトラップ触媒内に流入する排気ガスの空燃比がリーンのときに排気ガス中の酸素を貯蔵し、貯蔵した酸素を排気ガス空燃比がリッチの時に放出する機能を備えた材料(三元触媒)を加え、排気ガス中の還元剤を、三元触媒の酸素放出による酸化反応によって発熱させることで、SOxを放出している。
【0009】
しかし、流入する排気ガスの空燃比がリッチの時の還元剤は、NOxトラップ触媒から放出される酸素との酸化反応が支配的であり、放出された酸素自体によって排気空燃比はストイキにはならず、SOxの放出量は減少してしまう。
【0010】
本発明はこのような問題に鑑み、NOxトラップ触媒がSOxを放出する時に、触媒に流入する排気ガス中の還元剤量と酸素量とのバランスを好適な状態を保ち、NOxトラップ触媒の温度をSOxが放出可能な温度に維持することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そのため本発明では、排気ガス空燃比がリーンのときにNOxとともにトラップしたSOxを放出すべきときに、前記触媒の温度がSOxを放出可能な下限温度以上である場合に、排気ガス空燃比をほぼストイキを中心値としてリーンとリッチとを交互に切り換えることにより、NOxトラップ触媒に与える還元剤濃度とともに、酸素濃度も高くする排気ガス空燃比制御を行い、この場合、前記触媒の温度がSOxを放出可能な下限温度以上かつ熱分解によりSOxを放出可能な上限温度未満であれば、前記触媒の温度が熱分解によりSOxを放出可能な上限温度以上である場合に比べて大きな排気ガス空燃比振幅で排気ガス空燃比制御を行う。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、NOxトラップ触媒からSOxを放出する時に、触媒に流入する排気ガス中の還元剤量と酸素量とのバランスを好適な状態を保つことができ、且つNOxトラップ触媒の温度をSOxが放出可能な温度に維持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、内燃機関(以下、「ディーゼル機関」という)の排気ガス浄化装置の構成図である。
【0014】
ディーゼル機関1の燃料噴射装置は、公知のコモンレール式の燃料噴射装置であって、サプライポンプ、コモンレール(蓄圧室)、及び気筒毎に設けられる燃料噴射弁9から構成されている。サプライポンプによって加圧された燃料は、燃料供給通路を介してコモンレールに一旦蓄えられ、その後に、コモンレールからの高圧燃料が気筒数分の燃料噴射弁9に分配される。
【0015】
燃料噴射弁9は、エンジン制御装置8からのON−OFF信号によってエンジン燃焼室への燃料供給通路を開閉する電子式の噴射弁であって、ON信号によって燃料を燃焼室に噴射し、OFF信号によって噴射を停止する。この時、燃料噴射弁へのON信号が長いほど、燃料噴射量が多くなる。これにより、排気ガスの空燃比をリッチ(燃料過剰状態)とリーン(酸素過剰状態)とを交互に振幅させるように切り換えることができる。
【0016】
ディーゼル機関1の排気通路2には、NOxトラップ触媒3が配置されており、この上流側には空燃比計測手段としての空燃比センサ4、下流側にはNOx濃度計測手段としてのNOxセンサ5がそれぞれ配置されている。さらに、NOxトラップ触媒3に流入する排気ガスの温度及び触媒3の内部温度を測定するために、触媒3の入口及び内部にそれぞれ温度センサ6,7が設けられている。
【0017】
NOxトラップ触媒3は、ディーゼル機関1から排出される排気ガスの空燃比がリーンの時に排気中のNOxをトラップし、トラップしたNOxを排気ガスの空燃比がリッチの時に脱離浄化する機能を有している。そして、NOxトラップ触媒3は、NOxのトラップまたは放出をしている間に、燃料中に含まれるSOxをトラップする。なおNOxトラップ触媒3の配置位置については何ら限定されるものではないが、触媒3は、その内部の材料が所定温度以上になった場合にNOxをトラップする機能を発揮するため、NOxトラップ触媒3に流入する排気ガスの温度がNOxをトラップするNOxトラップ剤の機能を発揮し得る温度域に配置されていることが望ましい。また、排気ガスの浄化性能レベルに応じて、NOxトラップ触媒3の上流または下流に他の触媒を配置してもよい。
【0018】
空燃比センサ4は、ディーゼル機関1から排出されNOxトラップ触媒3に流入する排気ガス中の空燃比を検出する。NOxセンサ5は、NOxトラップ触媒3から流出した排気ガス中のNOx濃度に応じた信号を出力し、NOx放出量(濃度)が所定のしきい値を超えたときに、触媒3が被毒状態にあることを検出する。
【0019】
NOxトラップ触媒3の入口部温度センサ6は、NOxトラップ触媒5に流入する排気ガスの温度に応じた信号を出力する。これにより、NOxトラップ触媒3を昇温する際の排気ガス温度の検出をする。
【0020】
NOxトラップ触媒3の内部温度センサ7は、NOxトラップ触媒5の内部温度に応じた信号を出力する。これにより、NOxトラップ触媒3がSOx放出可能な温度であるか否かを検出する。
【0021】
そして、センサ4〜7及びエアフロメータ等からの出力信号がエンジン制御装置8に送られ、NOxトラップ触媒3の状態に応じて、燃料噴射量、燃料噴射時期、吸入空気量などを制御することで、ディーゼル機関1の運転状態(排気ガスの空燃比、還元剤量など)を制御する。
【0022】
エンジン制御装置8は、後述するNOxトラップ触媒3からのSOx放出のときには、空燃比センサ4で検出された空燃比に応じてディーゼル機関1に対する燃料噴射条件を補正する。また、NOxトラップ触媒3の入口部温度及び内部温度を検出することにより、NOxトラップ触媒3の温度上昇に必要な排気ガスの温度制御、及びNOxトラップ触媒3がSOxを放出できる温度にあるか否かの判定などをする。
【0023】
次に、内燃機関の排気浄化装置のSOx放出処理について、図2のSOx放出フローを用いて説明する。
ステップ1(図では「S1」と示す。以下同様)では、NOxトラップ触媒3がSOxをトラップしている状態、すなわち硫黄被毒状態にあるか否かを判断する。NOxトラップ触媒3は、SOxをトラップすると、燃料中に含まれる硫黄成分から硫酸塩を生成する性質がある。この硫酸塩は、NOxをトラップした際に生成する硝酸塩よりも非常に安定しており、NOxトラップ機能を阻害するため、NOxトラップ触媒3のNOxトラップ量を減少させてしまう。この性質を利用して、NOxセンサ5の出力から触媒3の硫黄被毒状態を検出する。
【0024】
そして、NOxトラップ触媒3がトラップしたNOxを脱離浄化するために、リッチスパイク(極短時間のリッチ燃焼)を行った後のリーン状態において、NOxセンサ5の出力が所定値を超えた際に、NOxトラップ触媒3がSOxをトラップして、NOxトラップ機能が低下した状態(硫黄被毒状態)であることを判断する。
【0025】
ここで、NOxトラップ触媒3が硫黄被毒状態にある場合にはステップ2へ進む。一方、触媒3が硫黄被毒していない状態の場合、すなわちNOx濃度が所定値以下の場合には、SOx放出処理フローを終了する。
【0026】
ステップ2では、NOxトラップ触媒3の内部温度TNOxの状態を判断する。ここでは、内部温度TNOxが、SOxを放出可能な下限温度T1以上であり、且つ排気ガスの空燃比をストイキまたはリッチにしなくとも熱分解によってSOxを放出可能な上限温度T2未満であるか否か(T1≦TNOx<T2)を判断する。
【0027】
NOxトラップ触媒3の内部温度TNOxが、SOxを放出可能な温度範囲にある場合(T1≦TNOx<T2)には、ステップ3へ進む。
また、NOxトラップ触媒3の内部温度TNOxがSOxを放出可能な下限温度T1未満である場合(TNOx<T1)には、ステップ6へ進み、NOxトラップ触媒3を昇温する昇温制御を行う。具体的には、NOxトラップ触媒3の昇温は、空燃比をリッチとリーンとに交互に切り換え、リーン燃焼に対するリッチ燃焼の割合(時間・リッチ度合など)を増やすことで行ったり、燃料噴射時期を遅角したりして行う。そして、ステップ2へ戻る。
【0028】
また、NOxトラップ触媒3の内部温度TNOxが、熱分解によってSOxを放出可能な上限温度T2以上である場合(TNOx≧T2)には、ステップ7へ進み、ストイキにおいて通常の空燃比振幅(空燃比振幅が±0.2)での空燃比制御を行い、後述するステップ5へ進む。
【0029】
ステップ3では、空燃比振幅を増大した空燃比制御(空燃比振幅が±1.0)、または空燃比振幅とその周波数とを制御した空燃比制御を行う。この時、排気ガスの空燃比の制御中心値はほぼストイキとしている。ここで、空燃比振幅を増大した空燃比制御と、通常の空燃比制御とを行った場合の還元剤(HC、CO)と酸素(O2)との濃度変化について、図3を参照して説明する。
【0030】
図3は、空燃比振幅はストイキ(λ=1)の状態における排気ガスの空燃比(A/F)振幅、CO濃度、O2濃度及びHC濃度との関係を示した図であり、横軸には空燃比振幅(±値)、縦軸にはCO濃度、O2濃度(%)及びHC濃度(ppm)を示している。
【0031】
図4は、空燃比振幅によるNOxトラップ触媒の内部温度の変化を示している。
通常の空燃比制御時の空燃比振幅が±0.2であるのに対して、空燃比振幅を±1.0に増大した場合には、CO、O2濃度が増大しており、NOxトラップ触媒3ではCOの酸化反応での反応熱によって、図4に示すように通常の空燃比制御時に比べてNOxトラップ触媒3の温度が増大し、NOxトラップ触媒3がSOxを放出するのに好適な状態、すなわちNOxトラップ触媒3がSOxを放出可能な温度に維持することができる。
【0032】
また排気ガス空燃比を制御する際の排気ガス空燃比振幅を大きくすることに加え、振幅周波数を大きくした場合には、空燃比がリッチ及びリーンとなっている時間を短くできるため、NOxトラップ触媒3のSOx放出と温度の維持に不要な還元剤(HC、CO)及び酸素(O2)の流入を未然に防止でき、燃料消費の増加を抑えられる。
【0033】
ここで図5は、排気ガスの空燃比に対するNOxトラップ触媒3から放出されるSO2の放出量を示す図であり、横軸には空燃比、縦軸にはSO2放出を示している。
【0034】
図示の通り、空燃比がストイキ(λ=1)にある場合には、SO2放出量が多く、空燃比がリーン側またはリッチ側にある場合には、SO2放出量が小さくなる。
【0035】
図2のステップ4では、ステップ3において空燃比振幅を増大する空燃比制御を行った後のNOxトラップ触媒3の内部温度TNOxが、熱分解によってSOxを放出可能な温度T2未満であるか否か(TNOx<T2)を判断する。これにより、内部温度TNOxが十分に高く、NOxトラップ触媒3の入口の空燃比をストイキまたはリッチとしなくとも熱分解によってSOxを放出可能であるか否かを判断する。
【0036】
NOxトラップ触媒3の内部温度TNOxが温度T2未満である場合(TNOx<T2)には、ステップ5へ進む。一方、NOxトラップ触媒3の内部温度TNOxが温度T2以上である場合(TNOx≧T2)には、ステップ7へ進む。
【0037】
ステップ5では、SOx放出処理Tが所定時間T0(秒)を超えて行われたか否か(T>T0)を判断する。SOx放出処理が所定時間T0を超えて行われた場合(T>T0)には、NOxトラップ触媒3からSOxが十分に放出されたと判断して、SOx放出処理フローを終了する。一方、SOx放出処理が行われた時間Tが所定時間T0以下の場合(T≦T0)には、触媒3のSOx放出処理が不十分であると判断して、ステップ4へ戻り、所定時間T0が経過するまでSOx放出処理を行う。
【0038】
なお、NOxトラップ触媒3からSOxを放出するときの触媒3の温度状態を、触媒3の内部温度を検出する温度センサ7によって検出し、これに基づいて排気ガスの空燃比を振幅させるように制御しているが、これに限定されるものではない。すなわち、NOxトラップ触媒3からSOxを放出するときに、触媒3に流入する排気ガスの温度を触媒3の入口部に設けた温度センサ6により検出し、これに基づいて排気ガスの空燃比を制御する際の排気ガス空燃比振幅を制御してもよい。
【0039】
本実施形態によれば、排気ガス空燃比がリーンのときにNOxとともにトラップしたSOxを放出すべきとき(ステップ1,2)に、排気ガス空燃比を制御することにより(ステップ3)、NOxトラップ触媒3に与える還元剤(HC、CO)の濃度とともに、酸素濃度も高くする。このため、NOxトラップ触媒3からSOxを放出する際に、触媒3に流入する排気ガス中の還元剤量と酸素量とのバランスを好適な状態にすることができ、且つNOxトラップ触媒3の温度をSOxが放出可能な温度に維持できる。
【0040】
また本実施形態によれば、排気ガス空燃比がリーンのときにNOxとともにトラップしたSOxを放出すべきときに(ステップ1,2)、排気ガス空燃比を制御する際の排気ガス空燃比振幅を大きくする(ステップ3)。このため、空燃比を大きくリッチにしたときに排気ガス中の還元剤(HC、CO)の濃度を増加させることができ、空燃比を大きくリーンにしたときに排気ガス中の酸素(O2)の濃度を増加させることができ、複数の気筒を有する機関においては、排気通路内の排気ガスが混合されることで、還元剤(HC、CO)及び酸素(O2)の両方の濃度を高くでき、触媒3のSOx放出温度を維持できる。
【0041】
また本実施形態によれば、排気ガス空燃比がリーンのときにNOxとともにトラップしたSOxを放出すべきときに(ステップ1,2)、排気ガス空燃比を制御する際の排気ガス空燃比振幅を大きく、かつ振幅周波数を大きくする(ステップ3)。このため、SOx放出時の還元剤及び酸素濃度を高くすることに加えて、空燃比がリッチ及びリーンとなっている周期を短くして、SO2の放出と触媒3の温度の維持に不要な還元剤(HC、CO)及び酸素(O2)の流入を未然に防止でき、燃料消費の増加を抑えることができる。
【0042】
また本実施形態によれば、内燃機関1から排出される排気ガスの空燃比がリーンのときに排気ガス中のNOxをトラップし、トラップしたNOxを排気ガスの空燃比がリッチのときに脱離浄化する機能を有した触媒3の内部温度TNOxを検出する手段(温度センサ7)を具備し、この内部温度TNOxによって、排気ガス空燃比を制御する際の排気ガス空燃比振幅を制御する。このため、内部温度TNOxがSOxを放出すべき温度範囲(T1≦TNOx<T2)にある場合を判断でき、これに基づいて排気ガスの空燃比振幅を増大する制御をして、NOxトラップ触媒3に与える還元剤(HC、CO)濃度とともに、酸素(O2)濃度も高くすることができる。
【0043】
また本実施形態によれば、内燃機関1から排出される排気ガスの空燃比がリーンのときに排気ガス中のNOxをトラップし、トラップしたNOxを排気ガスの空燃比がリッチのときに脱離浄化する機能を有した触媒3に流入する排気ガスの温度を検出する手段(温度センサ6)を具備し、流入する排気ガスの温度によって、排気ガス空燃比を制御する際の排気ガス空燃比振幅を制御する。このため、不要な空燃比制御による燃料消費量を抑えることができる。このため、NOxトラップ触媒3において、トラップされたSOxの放出は、還元剤(HC、CO)によるトラップ成分の還元と、熱によるトラップ成分の熱分解であり、トラップ成分の熱分解が起こる温度(T2)まで触媒3の温度が上昇すると、触媒3に流入する排気ガスの空燃比をストイキまたはリッチに切り換えなくてもSOxがSO2として放出するので、流入する排気ガスの空燃比制御を触媒3の温度によって制御することにより不要な空燃比制御による燃料消費量を抑えることができる。
【0044】
また本実施形態によれば、排気ガス空燃比がリーンのときにNOxとともにトラップしたSOxを放出すべきときに(ステップ1,2)、排気ガス空燃比の振幅を大きくする制御を行ったとき、その排気ガス空燃比の制御中心値はほぼストイキであるようにした(ステップ3)。このため、NOxトラップ触媒3にSOxが最も堆積する状態は、空燃比がストイキにある場合であり、空燃比幅をストイキが中心となるようにすることで触媒3に堆積するSOxを効率よく放出することできる(図5参照)。
【0045】
また本実施形態によれば、還元剤(HC、CO)の供給は、燃焼室に供給する燃料を増量することで行うので、特別な装置を設けることなく実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の排気ガス浄化装置の構成図
【図2】SOx放出処理のフローチャート
【図3】空燃比振幅と、CO濃度、O2濃度、HC濃度との関係図
【図4】空燃比振幅と、触媒の温度上昇との関係図
【図5】空燃比に対して触媒から放出されるSOxの放出量を示す図
【符号の説明】
1 ディーゼル機関
2 排気通路
3 NOxトラップ触媒
4 空燃比センサ
5 NOxセンサ
6 入口部温度センサ
7 内部温度センサ
8 エンジン制御装置
9 燃料噴射弁
Claims (3)
- 内燃機関の排気通路内に、内燃機関から排出される排気ガスの空燃比がリーンのときに排気ガス中のNOxをトラップし、トラップしたNOxを排気ガスの空燃比がリッチのときに脱離浄化する機能を有したNOxトラップ触媒を具備した内燃機関の排気ガス浄化装置において、
排気ガス空燃比がリーンのときにNOxとともにトラップしたSOxを放出すべきときに、前記触媒の温度がSOxを放出可能な下限温度以上である場合に、排気ガス空燃比をほぼストイキを中心値としてリーンとリッチとを交互に切り換えることにより、NOxトラップ触媒に与える還元剤濃度とともに、酸素濃度も高くする排気ガス空燃比制御を行い、
この場合、前記触媒の温度がSOxを放出可能な下限温度以上かつ熱分解によりSOxを放出可能な上限温度未満であれば、前記触媒の温度が熱分解によりSOxを放出可能な上限温度以上である場合に比べて大きな排気ガス空燃比振幅で排気ガス空燃比制御を行うことを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。 - 排気ガス空燃比がリーンのときにNOxとともにトラップしたSOxを放出すべきときに、前記触媒の温度がSOxを放出可能な下限温度以上かつ熱分解によりSOxを放出可能な上限温度未満である場合は、前記触媒の温度が熱分解によりSOxを放出可能な上限温度以上である場合に比べて大きな排気ガス空燃比振幅周波数で排気ガス空燃比制御を行うことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
- 還元剤の供給は、燃焼室に供給する燃料を増量することにより行うことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気ガス浄化装置。
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