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JP4211108B2 - 高粘弾性物質の注入器具 - Google Patents

高粘弾性物質の注入器具 Download PDF

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JP4211108B2
JP4211108B2 JP00612599A JP612599A JP4211108B2 JP 4211108 B2 JP4211108 B2 JP 4211108B2 JP 00612599 A JP00612599 A JP 00612599A JP 612599 A JP612599 A JP 612599A JP 4211108 B2 JP4211108 B2 JP 4211108B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、高粘弾性物質の注入器具に関するものであり、詳しくは、手術後の臓器などの癒着防止のため、人を含む動物の体内に対し、医療用の高粘弾性物質を注入する際に使用される医療器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
臓器などの癒着防止剤としては、医療用の高粘弾性物質、例えばヒアルロン酸または架橋ヒアルロン酸(WO97/18244参照)(以下、ヒアルロン酸類と略記する)のフイルムが使用されているが、昨今、特に、腹腔鏡下手術において、高粘弾性物質をフイルム化せずにそのまま使用する方法が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ヒアルロン酸類は、極めて粘性が高いため、注射器によって安全かつ確実に体内に注入するのが困難である。本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、その目的は、人を含む動物の体内に対し、手術中または手術後において医療用の高粘弾性物質を注入あるいは注入塗布するための好適な注入器具を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明に係る高粘弾性物質の注入器具は、体内に医療用の高粘弾性物質を注入するための医療器具であって、高粘弾性物質が充填され且つピストン機能を有するガスケットによって後端側が封止されたシリンジと、当該シリンジの先端に装着され且つ体内に挿入される管状のアプリケーターと、シリンジが装填され且つ先端からアプリケーターを突出状態に保持するパワーアシストとから構成され、前記パワーアシストは、シリンジが配置される本体と、当該本体に付設され且つシリンジを固定するシリンジ固定手段と、本体の後端側から取り付けられ且つレバーの把持操作によってシリンジのガスケットを押送するロッドと、本体の先端側に設けられ且つアプリケーターの基端部における各方向の移動を規制するアプリケーター支持機構とを備え、当該アプリケーター支持機構は、アプリケーターを挟む溝が設けられたピローと、当該ピローの溝に挿通されたアプリケーターを上方から押圧する押圧部材とから構成されていることを特徴とする。
【0005】
上記の注入器具による高粘弾性物質の注入においては、高粘弾性物質が充填されたシリンジの先端にアプリケーターを装着し、パワーアシストに装填する。そして、通常、予め一端側が体内に挿入されたトロカール(案内管)を利用し、パワーアシスト先端から突出するアプリケーターを体内に挿入した後、レバーの把持操作によって高粘弾性物質を注入する。その際、本体に付設されたシリンジ固定手段は、シリンジを本体上に固定し、ロッドは、レバーの把持操作によってシリンジのガスケットを押送する。また、ガスケットの押送により高粘弾性物質がシリンジからアプリケーターに供給され、体内に注入される際、アプリケーター支持機構は、アプリケーターの基端部における各方向の移動を規制する。すなわち、アプリケーター支持機構は、アプリケーターのふらつきやシリンジからの脱落を防止する。
【0007】
上記の態様においては、パワーアシストの本体は、上面が開放された箱体として構成され且つ蓋によって開閉可能になされ、蓋の先端側の裏面には、押圧部材としての押えピンが突設されていることにより、パワーアシストに対するシリンジの装填が容易であり、かつ、確実にアプリケーターを固定できる。更に、斯かる態様においては、アプリケーターのシリンジからの脱落を一層確実に防止するため、アプリケーターの基端側には、大径部が形成され、かつ、アプリケーター支持機構のピローは、前記アプリケーターの大径部よりも先端側を挟む位置に設けられている。
【0008】
また、上記の各態様においては、シリンジとアプリケーターの結合をより一層確実にするため、アプリケーターの基端には、当該アプリケーターの軸線に対して対称に1対のフランジが張出され、各フランジは、シリンジ先端の射出口の内周面に設けられた嵌合手段に対し、嵌合可能に構成されているのが好ましい。
【0009】
更に、上記の各態様においては、アプリケーターの先端が扁平に形成されていることにより、患部に対し、高粘弾性物質を容易に塗布できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る高粘弾性物質の注入器具の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、注入器具の主要部の構造を示す斜視図である。図2は、注入器具の内部構造を示す上面図であり、図3は、注入器具の内部構造を破断して示す側面図である。図4は、アプリケーターの脱落防止構造の一例を示す部分的な斜視図であり、図5は、アプリケーターの脱落防止構造の他の例を示す部分的な斜視図である。また、図6は、高粘弾性物質の塗布に使用される参考としての塗布器具を示す斜視図である。
【0011】
本発明の注入器具は、通常、腹腔鏡下手術において、動物の体内、特に人体内に医療用の高粘弾性物質を注入する際に使用される医療器具である。上記の高粘弾性物質としては、前述の様なヒアルロン酸類が挙げられる。ヒアルロン酸類は、手術後の臓器などの癒着を防止するのに好適であり、その粘度は、25℃において100〜400Pa・s程度(EHD型回転粘度計による測定値)に調整される。
【0012】
本発明の注入器具は、図1に示す様に、高粘弾性物質が充填され且つピストン機能を有するガスケット(11)によって後端側が封止されたシリンジ(1)と、当該シリンジの先端に装着され且つ体内に挿入される管状のアプリケーター(2)と、シリンジ(1)が装填され且つ先端からアプリケーター(2)を突出状態に保持するパワーアシスト(3)とから主として構成される。
【0013】
シリンジ(1)は、図1及び図2に示す様に、透明性の樹脂材料またはガラス等によって形成された円筒部材であり、シリンジ(1)の先端には、アプリケーター(2)を取り付けるための短管状の射出口(12)(図4又は図5参照)が設けられる。また、図2及び図3に示す様に、シリンジ(1)の後端には、後述のシリンジ固定手段(5)のストッパー板(52)によってシリンジ(1)を固定するためのフランジ部(13)が形成される。
【0014】
ガスケット(11)は、シリンジ(1)の筒内に対し、液密に且つ摺動自在に挿入された円柱状の封止材である。ガスケット(11)の後端面には、後述のロッド(4)の先端が係合し得る穴(凹部)が設けられる。上記ヒアルロン酸類を充填する場合、シリンジ(1)の内容積は1〜15cc程度とされる。
【0015】
図1〜図3に示すアプリケーター(2)は、体内に挿入して高粘弾性物質を注入する際に破損することなく且つ容易に操作し得る程度の剛性と弾性を備えた材質の管、典型的にはプラスチック管または炭素含有量の低いステンレスの継目なし管によって構成される。また、通常はトロカール(案内管)を介して体内に挿入される関係から、アプリケーター(2)の長さは、50〜500mm程度に設定される。しかも、アプリケーター(2)の管内の容積は、アプリケーター(2)における高粘弾性物質の残存量を考慮し、すなわち、実際の注入可能な量を考慮し、シリンジ(1)の内容積の2/3以下、具体的には10cc以下が好ましく、0.5〜3cc程度が一層好ましい。
【0016】
また、図2及び図3に示す様に、アプリケーター(2)の基端側には、注入操作においてシリンジ(1)の軸線方向へのアプリケーター(2)の脱落をより確実に防止するため、後述するアプリケーター支持機構(6)のピロー(61)を通り抜けることのない程度の直径の大径部(21)が形成される。更に、高粘弾性物質の注入においては、体内に挿入したアプリケーター(2)によって患部に高粘弾性物質を塗布しなければならない場合もある。従って、本発明において、アプリケーター(2)の先端(2c)は、扁平に形成されているのが好ましく、また、生体を傷付けることがない様に滑らかに加工されているのが好ましい。
【0017】
アプリケーター(2)が装着された上記シリンジ(1)はパワーアシスト(3)によって保持される。パワーアシスト(3)は、図1〜図3に示す様に、細長に形成され且つその長手方向に沿ってシリンジ(1)が配置される本体(31)と、本体(31)に付設され且つシリンジ(1)を固定するシリンジ固定手段(5)と、本体(31)の後端側から取り付けられ且つレバー(34)の把持操作によってシリンジ(1)のガスケット(11)を押送するロッド(4)と、本体(31)の先端側に設けられ且つアプリケーター(2)の基端部における各方向の移動を規制するアプリケーター支持機構(6)とを備えている。
【0018】
パワーアシスト(3)の各部材は、消毒・殺菌処理し得る様に、上記と同様のステンレス又はプラスチック等によって構成される。パワーアシスト(3)の本体(31)は、例えば、図1に示す様に、上面が開放された箱体として構成される。本体(31)の両側面は、シリンジ(1)の着脱を容易にするため、一部が切り欠かれている。そして、本体(31)の上面は、本体(31)の後端側に軸支された蓋(33)によって開閉可能になされている。
【0019】
蓋(33)は、長手方向の両側縁が折曲されて本体(31)に被さる様に構成される。また、蓋(33)の板面の中央には、シリンジ(1)の高粘弾性物質の量を確認するための窓が開口される。蓋(33)の先端の両側には、折曲された側縁が下方に伸長され且つその先端を後端側に折り返した形状の1組の先鋭な爪(72)が設けられる。斯かる爪(72)は、本体(31)の先端の両側面に突設された後述する受ピン(71)に引っ掛かる様になされている。なお、蓋(33)の先端側の裏面には、後述のアプリケーター支持機構(6)の一部を構成する押圧部材としての押えピン(62)が突設される。
【0020】
シリンジ固定手段(5)は、図1及び図2に示す様に、シリンジ(1)の先端および後端に相当する各位置に上方を開放した状態で配置された左右1対の板ばね(51)の2組と、後方の1対の板ばね(51)に隣接して本体(31)の更に後端側に配置された前後1対のストッパー板(52)とから構成される。各1対の板ばね(51)の各々は、装填されたシリンジ(1)の胴部を挟持することにより、シリンジ(1)の軸線に直交する方向の移動規制する。更に、1対のストッパー板(52)は、シリンジ(1)の後端に形成されたフランジ部(13)を挟持することにより、シリンジ(1)の軸線方向の移動を規制する。
【0021】
また、図1及び図3に示す様に、パワーアシスト(3)には、当該パワーアシストを保持し易い様に、グリップ(32)が本体(31)の後端側に取り付けられる。そして、グリップ(32)の上部には、注入操作用の上記レバー(34)の基端が回動可能に支持され、レバー(34)は、グリップ(32)との間に介装されたコイルばね(35)によって常時前方へ負勢されている。
【0022】
一方、図3に示す様に、上記ロッド(4)は、本体(31)の後端側から突出する状態で内部に挿通される。図2及び図3に示す様に、ロッド(4)の先端(4c)は、ガスケット(11)の後端面の穴に係合し得る様に幾分縮径されており、また、ロッド(4)の先端側には、ガスケット(11)の後端面に当接する鍔が付設されている。そして、ロッド(4)の後端には、シリンジ(1)を装填する際、ロッド(4)を引き抜く方向へ移動させるための摘みが設けられる。
【0023】
上記ロッド(4)は、レバー(34)の操作によって前進可能に構成される。具体的には、図1及び図3に示す様に、グリップ(32)の水平断面形状は、レバー(34)側の側面を開放されたコ字状に形成され、斯かるグリップ(32)は、本体(31)の後端に連続して設けられる。そして、図2及び図3に示す様に、グリップ(32)上端の内側には、送り板(36)が設けられる。送り板(36)には、ロッド(4)よりも僅かに大きい直径の孔が開口されており、斯かる孔にロッド(4)を貫通させることにより、送り板(36)は、グリップ(32)上端の内部において、ロッド(4)に沿って遊動する状態で装着される。しかも、送り板(36)は、本体(31)の後端側の支持ブロック(37)との間に配置された圧縮コイルばね(43)によって常時後方へ負勢される。
【0024】
他方、レバー(34)の基端には、グリップ取付板を介して回転板(34b)が設けられ、回転板(34b)は、グリップ(32)の上部に嵌込まれ且つネジによって軸支される。しかも、回転板(34b)の上部にはピン(38)が突設される。
【0025】
従って、レバー(34)の把持方向への操作により、回転板(34b)は、上記ネジを支点として、後方(図3に示す位置)から前方へ一定角度だけ回動し、同時に、ピン(38)は、送り板(36)を前方へ押し出す。その際、送り板(36)は、若干傾くことにより、その孔の周縁によってロッド(4)を引っ掛け、ロッド(4)を前方へ送り出す。また、レバー(34)の開放操作により、ピン(38)が元位置に復帰すると共に、開放された送り板(36)も、ばね(43)の弾性力によってロッド(4)に沿って元位置(図3に示す位置)に復帰する。
【0026】
また、ロッド(4)は、ロッド係止手段としての揺動板(42)によって後方への移動が規制されている。揺動板(42)は、図3に示す様に、本体(31)から張出された支持プレート(41)に吊持され、かつ、グリップ(32)の後端との間に挿入された圧縮コイルばね(44)によって常時後方側へ負勢されることにより、僅かに傾いた状態に配置される。しかも、揺動板(42)には、ロッド(4)よりも僅かに大きい直径の孔が開口されており、斯かる孔には、ロッド(4)が貫通している。すなわち、傾いた状態において、揺動板(42)は、孔の周縁によるロッド(4)の引っ掛かりによってロッド(4)の後方への移動を規制する。
【0027】
換言すれば、レバー(34)の把持操作の繰返しにより、ロッド(4)は、順次、後退することなく、一定距離づつ前進する様になされている。従って、レバー(34)の把持操作により、ロッド(4)によってガスケット(11)を押送し、シリンジ(1)内の高粘弾性物質をアプリケーター(2)側へ供給できる。また、揺動板(42)は、本体(31)側へ僅かに押し込まれる操作により、引っ掛けたロッド(4)をリリースする。従って、ロッド(4)を注入前の状態、すなわち、本体(31)から長く飛び出した状態に戻す場合には、揺動板(42)を押し込むことによりロッド(4)を引き抜くことが出来る。
【0028】
本体(31)の先端側に設けられたアプリケーター支持機構(6)は、高粘弾性物質を注入する際にシリンジ(1)からのアプリケーター(2)の脱落やアプリケーター(2)のふらつきを防止するための機構である。具体的には、図1〜図3に示す様に、アプリケーター支持機構(6)は、アプリケーター(2)の大径部(21)よりも先端側を挟む溝(63)が設けられたピロー(61)と、当該ピローの溝(63)に挿通されたアプリケーター(2)を上方から押圧する押圧部材とから構成される。
【0029】
ピロー(61)は、本体(31)の先端に収容されたブロック部材であり、溝(63)は、断面が略U字状に形成され且つブロック部材の上端面側に配置される。ピロー(61)の溝(63)の内壁は、これに装着されたアプリケーター(2)に面接触し、ふらつきを防止する。他方、上記の押圧部材としては、溝(63)の上方からアプリケーター(2)を押さえつけることが可能な部材であれば適宜のものを使用し得るが、例えば、上記の蓋(33)の先端側の裏面に突設された押えピン(62)が好適である。
【0030】
すなわち、図示したアプリケーター支持機構(6)においては、上記ピロー(61)と押えピン(62)の協働的な押え機能により、軸線方向を含むアプリケーター(2)の各方向の動きを抑制する。しかも、仮に、軸線方向にアプリケーター(2)が移動した場合でも、ピロー(61)は、その溝(63)によってアプリケーター(2)の大径部(21)を係止でき、アプリケーター(2)の脱落を確実に防止できる。
【0031】
また、上述の様に、ピロー(61)よりも先端側の本体(31)には、上記の蓋(33)の爪(72)を掛止する1組の受ピン(71)が設けられているが、各受ピン(71)は、本体(31)に内装された圧縮コイルばねによって常時前方へ負勢される。また、ピロー(61)上端面の溝(63)を挟んだ左右には、圧縮コイルばねによって飛び出す方向(上方)に常時負勢された1組のはね上げピン(73)が突設されている。従って、蓋(33)を開放する場合には、受ピン(71)を後方を引くことにより、はね上げピン(73)の反発力によって蓋(33)を上方にはね上げることが出来る。
【0032】
更に、高粘弾性物質の体内への注入においては、シリンジ(1)からのアプリケーター(2)の脱落をより一層確実に防止しなければならない。そこで、本発明の好ましい態様においては、シリンジ(1)とアプリケーター(2)の結合構造として、特定の脱落防止構造が採用される。具体的には、図4に示す様に、アプリケーター(2)の基端には、当該アプリケーターの軸線に対して対称に張出され且つ先端が各円弧状に形成された1対のフランジ(24)が付設される。しかも、各フランジ(24)の先端間の長径は、シリンジ(1)の射出口(12)に挿入可能な大きさとされそして、各フランジ(24)は、シリンジ(1)先端の射出口(12)の内周面に設けられた嵌合手段に嵌合可能になされている。
【0033】
上記の嵌合手段は、例えば、図4に示す様に、射出口(12)の内周面に付設された一対の螺旋突条(15)によって構成される。各螺旋突条(15)は、シリンジ(1)の軸線に対して対称な配置、すなわち、起点が180°ずれた配置とされ、かつ、各螺旋突条(15)の螺旋ピッチは、フランジ(24)の厚さよりも若干大きく設定される。従って、アプリケーター(2)のフランジ(24)をシリンジ(1)の射出口(12)に挿入して回転させることにより、アプリケーター(2)の基端(2d)を射出口(12)に装着でき、アプリケーター(2)の脱落を確実に防止できる。なお、図4中の符号(16)は、アプリケーター(2)の軸合せを容易にするためにシリンジ(1)から突設された管状部であり、管状部(16)は、アプリケーター(2)の装着時に基端部(2d)に挿入される。
【0034】
また、他の嵌合手段としては、図5に示す様な構造を挙げることも出来る。図5に示す嵌合手段は、例えば、射出口(12)の内周面に付設された1対の張出片(14)によって構成される。各張出片(14)は、シリンジ(1)の軸線に対して対称に配置され、かつ、各張出片(14)の間のスリットは、フランジ(24)の幅よりも若干大きく形成される。従って、アプリケーター(2)の基端(2d)をシリンジ(1)の射出口(12)に挿入して約90度旋回させることにより、アプリケーター(2)の脱落を確実に防止できる。
【0035】
本発明の注入器具の使用方法を説明する。本発明の注入器具を使用した高粘弾性物質の注入においては、先ず、高粘弾性物質が充填されたシリンジ(1)の射出口(12)にアプリケーター(2)を装着し、パワーアシスト(3)に装填する。そして、手術後の処置などにおいては、通常、予め一端側が体内に挿入されたトロカール(案内管)を利用し、パワーアシスト(3)先端から突出するアプリケーター(2)を体内に挿入した後、レバー(34)の把持操作によって高粘弾性物質を注入する。斯かるレバー(34)の操作は、例えば10回ほど繰り返し、その結果、アプリケーター(2)内部に高粘弾性物質を充満させ、アプリケーター(2)先端から高粘弾性物質を吐出することが出来る。
【0036】
すなわち、本発明の注入器具において、上記の注入操作の際、本体(31)に付設されたシリンジ固定手段(5)は、シリンジ(1)が移動しない様に本体(31)上に固定し、また、レバー(34)の把持操作によって前進するロッド(4)は、シリンジ(1)のガスケット(11)を押送し、アプリケーター(2)側へ高粘弾性物質を一定量排出する。
【0037】
一方、ガスケット(11)の押送によりシリンジ(1)からアプリケーター(2)に高粘弾性物質が供給される際、アプリケーター支持機構(6)は、アプリケーター(2)の基端部における各方向の移動を規制する。換言すれば、アプリケーター支持機構(6)は、アプリケーター(2)のふらつきやシリンジ(1)からの脱落を防止する。従って、本発明の注入器具によれば、ヒアルロン酸類などの高粘弾性物質を体内に安全に且つ確実に注入できる。
【0038】
また、本発明において、特定のピロー(61)及び押圧部材からアプリケーター支持機構(6)が構成されている場合は、簡単な構造にも拘らず、アプリケーター(2)を挟んで押圧するため、一層確実にアプリケーター(2)を固定できる。殊に、パワーアシスト(3)の本体(31)が蓋(33)によって開閉可能になされ且つ蓋(33)の先端側の裏面に押えピン(62)が突設された構造においては、パワーアシスト(3)に対するシリンジ(1)の装填が容易であり、かつ、蓋(33)全体によってもシリンジ(1)を固定でき、しかも、より一層確実にアプリケーター(2)を固定できる。
【0039】
更に、上記のアプリケーター支持機構(6)に加え、特に、パワーアシスト(3)の本体(31)の先端部(31f)(図1参照)または蓋(33)の先端部の何れかに切欠きを形成し、切欠きでアプリケーター(2)を挟持し且つ切欠きが設けられていない他方の部材でアプリケーター(2)を押圧する構造により、アプリケーター(2)の基端側の各方向の移動を更に確実に規制でき、アプリケーター(2)を一層強固に固定できる。
【0040】
また、ピロー(61)がアプリケーター(2)の大径部(21)よりも先端側を挟む位置に設けられている場合には、仮に、処置中にアプリケーター(2)がシリンジ(1)から外れたとしても、アプリケーター(2)の大径部(21)がピロー(61)に引っ掛かるため、本体(31)からのアプリケーター(2)の脱落による危険を確実に回避できる。また、アプリケーター(2)の基端(2d)に張出されたフランジ(24)がシリンジ(1)の射出口(12)に嵌合する構造を備えている場合には、シリンジ(1)とアプリケーター(2)の結合をより一層高め得るため、より一層高い安全性が確保できる。
【0041】
上記の様に、本発明の注入器具は、例えば、腹腔鏡下手術における癒着防止処置において、フイルム状ではなく、ゲル状の高粘弾性のヒアルロン酸類をそのまま安全に且つ確実に注入できるため、患部に対してより効果的に処置できる。そして、本発明の注入器具は、上記アプリケーター(2)の先端が扁平に形成されていることにより、患部に対し、ヒアルロン酸類などの高粘弾性物質を一層容易に塗布できる。従って、本発明は、体内に医療用の高粘弾性物質を注入、塗布する際に極めて優れた効用を発揮する。
【0042】
因に、開腹して患部が露出している場合、あるいは、皮膚や皮下に医療用の高粘弾性物質を単に塗布する場合、すなわち、トロカールを使用せずに塗布する場合には、図6に示す様な簡便な塗布器具を使用することも出来る。図6に示す塗布器具は、医療用の高粘弾性物質が充填されたシリンジ(80)と、当該シリンジの後端から挿入されたピストンとしての押し子(81)と、シリンジ(80)の先端に装着された管状のアプリケーター(82)とから成り、アプリケーター(82)の先端(82c)は、扁平に形成されている。高粘弾性物質を塗布する場合は、シリンジ(80)の後端側のフランジ部分と押し子(81)を保持し、押し子(81)の基端部を指で押圧し、押し子(81)を徐々に押し込みながら高粘弾性物質を吐出させる。斯かる塗布器具によれば、高粘弾性物質を直ちに扁平状態で押し出し且つ直ちに塗布することが出来、極めて便利である。
【0043】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明の高粘弾性物質の注入器具によれば、レバーの把持操作により、アプリケーターを介し、体内へ高粘弾性物質を注入でき、その際、アプリケーター支持機構がアプリケーターのふらつきやシリンジからの脱落を防止するため、ヒアルロン酸類などの高粘弾性物質を体内に安全に且つ確実に注入できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】注入器具の主要部の構造を示す斜視図
【図2】注入器具の内部構造を示す上面図
【図3】注入器具の内部構造を破断して示す側面図
【図4】アプリケーターの脱落防止構造の一例を示す部分的な斜視図
【図5】アプリケーターの脱落防止構造の他の例を示す部分的な斜視図
【図6】高粘弾性物質の塗布に使用される参考としての塗布器具を示す斜視図
【符号の説明】
1 :シリンジ
11:ガスケット
12:射出口
14:張出片
15:螺旋突条
2 :アプリケーター
21:大径部
24:フランジ
2c:アプリケーターの先端
3 :パワーアシスト
31:本体
33:蓋
34:レバー
4 :ロッド
5 :シリンジ係止手段
51:板ばね
52:ストッパー板
6 :アプリケーター支持機構
61:ピロー
62:押えピン(押圧部材)
63:溝

Claims (6)

  1. 体内に医療用の高粘弾性物質を注入するための医療器具であって、高粘弾性物質が充填され且つピストン機能を有するガスケット(11)によって後端側が封止されたシリンジ(1)と、当該シリンジの先端に装着され且つ体内に挿入される管状のアプリケーター(2)と、シリンジ(1)が装填され且つ先端からアプリケーター(2)を突出状態に保持するパワーアシスト(3)とから構成され、パワーアシスト(3)は、シリンジ(1)が配置される本体(31)と、本体(31)に付設され且つシリンジ(1)を固定するシリンジ固定手段(5)と、本体(31)の後端側から取り付けられ且つレバー(34)の把持操作によってシリンジ(1)のガスケット(11)を押送するロッド(4)と、本体(31)の先端側に設けられ且つアプリケーター(2)の基端部における各方向の移動を規制するアプリケーター支持機構(6)とを備え、アプリケーター支持機構(6)は、アプリケーター(2)を挟む溝(63)が設けられたピロー(61)と、当該ピローの溝(63)に挿通されたアプリケーター(2)を上方から押圧する押圧部材とから構成されていることを特徴とする高粘弾性物質の注入器具。
  2. パワーアシスト(3)の本体(31)は、上面が開放された箱体として構成され且つ蓋(33)によって開閉可能になされ、蓋(33)の先端側の裏面には、押圧部材としての押えピン(62)が突設されている請求項に記載の注入器具。
  3. アプリケーター(2)の基端側には、大径部(21)が形成され、かつ、アプリケーター支持機構(6)のピロー(61)は、アプリケーター(2)の大径部(21)よりも先端側を挟む位置に設けられている請求項1又は2に記載の注入器具。
  4. アプリケーター(2)の基端(2d)には、当該アプリケーターの軸線に対して対称に1対のフランジ(24)が張出され、各フランジ(24)は、シリンジ(1)先端の射出口(12)の内周面に設けられた嵌合手段に対し、嵌合可能に構成されている請求項1〜の何れかに記載の注入器具。
  5. アプリケーター(2)の先端(2c)が扁平に形成されている請求項1〜の何れかに記載の注入器具。
  6. 高粘弾性物質がヒアルロン酸類のゲルである請求項1〜の何れかに記載の注入器具。
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