JP4210145B2 - 転炉吹精における粉状故銅装入方法 - Google Patents
転炉吹精における粉状故銅装入方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅製錬を行なう際に、 転炉を用いて熔融状態のマット,白かわ(以下、熔体という)の吹精を行ないながら粉状の銅スクラップ(以下、粉状故銅という)を装入する粉状故銅装入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に銅製錬においては、乾燥した銅精鉱を自熔炉で溶錬してマットとスラグに分離し、 さらに自熔炉で得られたマットをピアス−スミス型転炉に装入して吹精を行ない、 白かわを経て粗銅を製造する。
転炉を用いて溶体を吹精するにあたって、自熔炉で得られた銅含有量60〜65質量%程度のマットを転炉に装入し、次いで転炉を所定の位置まで反転して、空気あるいは酸素富化空気を複数の羽口から吹き込む。 このようにして造かん期においてマット中の不純物成分を酸化してSO2 ガス,スラグおよび白かわに分離し、さらに造銅期において白かわを転炉で吹精することによって、 銅含有量が約98〜99質量%の粗銅が得られる。
【0003】
転炉における吹精は、スラグと白かわを生成する期間(いわゆる造かん期)と、白かわから粗銅を生成する期間(いわゆる造銅期)に大別される。これらの造かん期および造銅期は、いずれも羽口から吹き込まれる酸素富化空気あるいは空気中の酸素による酸化反応が進行するので、転炉に収容されたマットあるいは白かわ等の熔体の温度が酸化熱によって上昇する。
【0004】
転炉内の溶体の温度が上昇すると、転炉の内張り耐火物が熔損する。したがって転炉の耐用性の低下を防止するために、熔体の温度上昇を抑制する必要がある。 そこで従来から、熔体の温度上昇を抑制することを目的として、必要に応じて故銅を炉口から装入している。
故銅は各種の銅製品のスクラップを回収したものであり、棒状の故銅,板状の故銅,線状の故銅,粉状の故銅等、種々の形状を有しており、その寸法も広い範囲にわたって分散している。
【0005】
粉状故銅を装入するときには炉口からの熱風上昇を転炉上方に設けられた排煙設備により粉状故銅は上方に吹き上げられ、効率の良い装入ができない問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような問題を解消し、粉状故銅を装入するにあたって、粉状故銅が転炉の炉口から吹き上げられるのを防止できる粉状故銅装入方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、 粉状故銅を装入する粉状故銅装入方法において、 粉状故銅を造かん期には鉄を主成分とする金属容器に収容し、造銅期には銅を主成分とする金属容器に収容し、次いで金属容器をプレス成形した後、金属容器とともに粉状故銅を装入する粉状故銅装入方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を適用する装置の例を模式的に示す配置図である。
転炉1で行なう吹精は、自熔炉(図示せず)で得られたマットの品位を向上させ、白かわを経て粗銅を製造するものである。すなわち自熔炉で得られた銅含有量60〜65質量%程度のマットを転炉1に装入し、 酸素富化空気あるいは空気を羽口2から吹き込んで、マット中の不純物成分を酸化してSO2 ガス,スラグおよび白かわに分離し、得られた白かわの銅含有量を約98〜99質量%に高めて粗銅を製造する。
【0009】
この吹精は、スラグと白かわを生成する期間(いわゆる造かん期)と、白かわから粗銅を生成する期間(いわゆる造銅期)に大別される。これらの造かん期および造銅期は、いずれも羽口2から吹き込まれる酸素富化空気あるいは空気中の酸素による酸化反応が進行するので、転炉1に収容された熔体の温度が酸化熱によって上昇する。
【0010】
転炉1内の熔体(すなわちマットおよび白かわ)の温度が上昇すると、転炉1の内張り耐火物が熔損して転炉1の耐用性が低下する原因になる。そこで転炉1の炉口3から粉状故銅を含む各種の故銅を装入して、熔体の温度上昇を抑制する。
粉状故銅は、転炉1に装入するに先立って、あらかじめ金属容器8に収容して、その開口部を閉塞した後、 図2に示すようにプレス成形しておく。その結果、 粉状故銅を収容した金属容器8を運搬するとき、あるいは炉口3から装入するときに、粉状故銅が飛散するのを防止できる。特に、粉状故銅を収容した金属容器8を炉口3から装入する際に、粉状故銅が上方に吹き上げられるのを防止できる。
【0011】
なお開口部を閉塞するにあたっては、金属容器8の開口部に一致する蓋をしても良いし、好ましくは開口部よりやや小さい銅板を粉状故銅の上に置いても良い。つまり開口部を閉塞する手段は、金属容器8内の粉状故銅が運搬やプレス成形を行なうときにこぼれるのを防止するように適宜選択すれば良い。 したがって金属容器8の開口部は、必ずしも密閉する必要はない。
【0012】
プレス成形する形状は、粉状故銅を収容した金属容器8を運搬する際に金属容器8の転落等を防止するために、周囲が平面で構成される立方体または直方体にするのが好ましい。 ただし、その形状は必ずしも平面で構成する必要はなく、図2に示すように、転落等を防止できる程度の凸面を有する形状であっても支障はない。なお、プレス成形する寸法(凸面を有する形状では、縦方向の最大値t1 ,横方向の最大値t2 ,長さ方向の最大値t3 )は特定の数値に限定せず、炉口3の寸法に応じて適宜設定すれば良い。
【0013】
また転炉操業の特性上、造かん期に粉状故銅を装入する場合に使用する金属容器8は、鉄を主成分とする容器(たとえばドラム缶等)を使用する。 金属容器8に含有される鉄が酸化されてスラグとして分離されるので、鉄を主成分とする金属容器8を使用しても構わない。
【0014】
一方、 造銅期に粉状故銅を装入する場合に使用する金属容器8は、鉄を主成分とするドラム缶を使用すると、鉄分が Fe3O4 を主成分とする高融点の酸化物(いわゆるドブ)が生成するので、銅を主成分とする容器を使用する。
【0015】
このようにして金属容器8とともに、粉状故銅を炉口3から装入する。 粉状故銅を収容しプレス成形された金属容器8を装入する手段は、特定の構成に限定しない。たとえば図1に示すように、装入ボート6にプレス成形した金属容器8を積載し、天井クレーン(図示せず)からワイヤ5を用いて装入ボート6を吊り下げて、金属容器8を装入することができる。あるいは、自動装入装置を使用しても支障なく装入できる。
【0016】
金属容器8を装入する際には、 熱風が炉口3から上昇する。その熱風は排煙フード7から排煙処理設備(図示せず)に送給される。本発明を適用すると、粉状故銅が熱風によって上方に吹き上げられるのを防止できるので、粉状故銅の装入量は減少しない。その結果、 熔体の温度上昇を抑制する効果が十分に発揮される。しかも粉状故銅が排煙処理設備に流入するのを防止できる。
【0017】
【実施例】
転炉1で冷材として用いるに先立って、 あらかじめサイズがφ1×5mm以下の粉状故銅を、 金属容器8である鉄製の容量200literのドラム缶に約60体積%収容し、その上に厚さ約1mmのスクラップの銅板を数枚置いて、その開口部を閉塞し、次いで上下,東西,南北の順にプレス成形した。その形状は、図2に示すように凸面を有する形状となり、寸法は縦方向の最大値t1 を520mm ,横方向の最大値t2 を530mm ,長さ方向の最大値t3 を700mm とした。
【0018】
自熔炉で得られた銅含有量62質量%のマットを転炉1に装入し、 酸素富化空気を羽口2から吹き込んで吹精を行ない、白かわとスラグを生成した。スラグは炉外に排出し、白かわのみを転炉1内に残した。 次いで造銅期開始前に粉状故銅を収容してプレス成形した金属容器8を、図1に示すように装入ボート6を用いて炉口3から装入した。これを発明例とする。
【0019】
一方、 比較例として、粉状故銅を金属容器8に収容してプレス成形せず、装入ボート6に粉状のままの粉状故銅を積載して、造銅期開始前に炉口3から装入した。その他の条件は発明例1と同じであるから、説明を省略する。
発明例では、排煙処理設備から採取されたダストを分析しても、粉状故銅は検出されなかった。 しかし比較例では、粉状故銅が舞い上がり、排煙処理設備のダストから粉状故銅が検出された。
【0020】
このようにして本発明では、粉状故銅が炉口3から吹き上げられるのを防止できることが確かめられた。
【0021】
【発明の効果】
本発明では、転炉で粉状故銅を熔体に装入するにあたって、粉状故銅が転炉の炉口から吹き上げられるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する装置の例を模式的に示す配置図である。
【図2】金属容器をプレス成形した形状の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 転炉
2 羽口
3 炉口
4 傾転装置
5 ワイヤ
6 装入ボート
7 排煙フード
8 金属容器
Claims (1)
- 転炉を用いて熔体の吹精を行ないつつ前記熔体に粉状故銅を装入する粉状故銅装入方法において、 前記粉状故銅を造かん期には鉄を主成分とする金属容器に収容し、造銅期には銅を主成分とする金属容器に収容し、次いで前記金属容器をプレス成形した後、前記金属容器とともに前記粉状故銅を前記熔体に装入することを特徴とする粉状故銅装入方法。
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JP2003117883A JP4210145B2 (ja) | 2003-04-23 | 2003-04-23 | 転炉吹精における粉状故銅装入方法 |
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