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JP4206587B2 - 無線送信装置および無線受信装置 - Google Patents

無線送信装置および無線受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の端末を無線で接続する無線LANなどの無線送信装置および無線受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの高機能化に伴い、複数のコンピュータを接続してLAN(Local Area Network)を構成し、ファイルやデータの共有化を図ったり、電子メールやデータの転送を行うことが盛んに行われている。従来のLANは、光ファイバや同軸ケーブル、あるいはツィストペアケーブルを用いて、有線で各コンピュータが接続されている。
【0003】
ところが、このような有線によるLANでは、接続のための工事が必要であり、手軽にLANを構築することが難しいと共に、有線によるLANでは、ケーブルが煩雑になる。そこで、従来の有線方式によるLANの配線からユーザを解放するシステムとして、無線LANが注目されている。
【0004】
無線LANとしては、従来、スペクトラム拡散を用いて、CDMA(Code Divsion Multiple Access)でデータ通信を行うようにしたものが提案されている。CDMA方式では、送信データにPN符号(Psuedeo Noise Code)が乗算され、送信データのスペクトラムが広げられる。このようにスペクトラム拡散されて送られてきたデータは、送信側と同様のPN符号を乗算することにより復調される。CDMA方式は、秘話性が高いと共に、耐干渉性に優れているという特徴がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、情報のマルチメディア化が進み、画像データや音声データのようなデータ量の大きいデータが扱われることが多くなってきている。このことから、無線LANに対しても、画像データや音声データのようなデータ量の大きなデータを送れるように、転送レートを高速化することが要求されてきている。ところが、スペクトラム拡散変調では、例えば、30Mbps程度の高速レートでデータ転送を行うと、300MHz以上の帯域幅が必要になってくる。このような広い帯域幅は、現在の周波数割り当てでは確保することができず、また、このような広い帯域幅を確保して通信を行うことは困難である。
【0006】
また、スペクトラム拡散では、受信信号を復調するために、送られてきたデータの符号の位相に、復調のために受信機で発生するクロック信号の位相を合わせるための同期捕捉時間が必要である。このため、スペクトラム拡散では、高速で同期獲得を行うために、同期用のビット列が各パケットに挿入されており、このような同期用のビット列のために、有効データ以外のビット数が増加し、通信効率が低下するという問題が生じる。
【0007】
この問題を解決する一つの方法として、スペクトル拡散変調の代わりに、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調で送信データを変調する。それぞれの無線通信端末において、データの送受信をOFDM変調方式に従って行う送受信装置を備え、さらに、送信装置に同期獲得用の同期符号を生成する同期符号生成回路と、受信装置に同期符号を検出し、当該同期符号の検出タイミングに応じて受信タイミングを制御する同期検出回路及びタイミング制御回路を備える。また、複数の通信端末各々の間にそれぞれ通信を行う無線LANシステムでは、各通信端末において、送信データをOFDM変調方式に従って変調し、OFDM変調信号の送信単位であるシンボルを形成し、所定のシンボル数のフレーム構造で時分割でデータの多重化を行う、いわゆるTDMA(Time division multiple access )方式が採用されている。そして、フレーム毎に同期獲得用の同期符号を付加して、OFDM変調された情報データとともに送信する。これによって、送信データを受信する通信端末において、同期符号を検出し、その検出タイミングに応じてローカルのタイマーを設定し、当該タイマーを時間の基準として送受信のタイミングを制御することができる。
【0008】
これまでに、同期獲得用の同期符号として、PN符号、即ち、疑似乱数列で構成された符号が用いられる。例えば、これまでに提案されている種々の無線通信システムでは、同期符号としてM系列が一般的に利用されている。これらの無線通信システムでは、データをOFDM変調して送り、1フレームを単位としてTDMAによりデータ通信を行う。そして、1フレームの先頭で同期信号としてM系列を送る。受信側ではこのM系列を基準にして、送受信タイミングを設定する。無線通信制御端末からの制御情報よって、各無線通信制御端末の送信及び受信時間を指示するようにしている。OFDM方式を用いると、OFDMの性質から、転送レートを上げることができ、また、ジッタが生じても、誤りなく復調することができる。そして、1フレームの先頭のM系列を基準にして送受信タイミングが設定されるため、各無線通信端末のタイマは等しく設定され、受信時には、この時間情報を利用して、フレーム内の必要なシンボルのみ復調してデータを再生することができる。このため、各バースト毎に受信に先立って同期獲得する必要はなく、各バースト毎に同期用のビットを配する必要はない。従って、フレーム内のビットを効率よく利用することができる。
【0009】
しかし、同期信号としてPN符号を用いる場合、当該PN符号を生成する生成回路が必要である。このため、PN符号の代わりにOFDM変調されたある特定のデータ列を同期信号として用いる方法が提案されている。これによって、通信端末の送信装置において、同期信号の発生は容易、簡便になる。その反面、OFDM復調の際に同期タイミングが不正確という問題が生じる。さらに、OFDM変調信号は、PN符号と異なり、複素数であるため、通信端末の受信装置において、相関演算によって同期信号を検出するために、複素数の乗算処理が必要であり、回路規模が大きくなる。
【0010】
例えば、同期信号として、32サンプルのデータを用いることを例として考察する。同期信号をPN符号で構成された場合、相関器は複素数と実数との乗算回路32段によって構成することができる。一方、同期信号をOFDM変調信号によって構成された場合、相関器を構成するために、複素数同士の乗算回路を32段備えなければならない。このため、実数部のみからなるPN符号の同期信号を検出する場合に比べて、複素数のOFDM変調信号の同期信号を検出する場合、相関器の規模がほぼ4倍に膨らむという不利益がある。さらに、PN符号の場合は、乗算器は実質的に加算回路によって実現でき、非常に簡単な回路構成で実現できるが、複素数であるOFDM変調信号の場合、単に加算回路では実現することが困難である。
【0011】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、OFDM変調信号によって同期信号を構成する場合、同期信号の検出を容易に実現でき、検出精度を維持しながら、検出回路の構成を簡素化できる無線送信装置および無線受信装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の無線送信装置は、複数の無線通信装置からなる無線通信ネットワークにおいて、情報を送信する無線送信装置であって、制御データ及び情報データをOFDM変調するデータ変調手段と、同期検出用符号系列をOFDM変調し、変調信号のうち所定の部分信号を用いて同期信号を発生する同期信号発生手段と、上記同期信号と制御データと情報データを含むフレームを生成するフレーム生成手段と、上記フレームを送信する送信手段と、を有する。
本発明の無線受信装置は、複数の無線通信装置からなる無線通信ネットワークにおいて、情報を受信する受信装置であって、同期検出用符号系列をOFDM変調し、変調信号のうち所定の部分信号を用いて形成される同期信号と、OFDM方式で変調された制御データ及び情報データを含むフレームを受信する受信手段と、上記同期信号を検出する同期検出手段と、を有する。
また、本発明の無線通信システムは、無線通信端末と、上記無線通信端末を制御する無線通信制御端末とを有する無線通信システムであって、上記無線通信制御端末は、データの送受信をOFDM方式で行う送信手段及び受信手段と、同期検出用符号系列をOFDM変調し、変調信号のうち所定の部分信号を用いて同期信号を発生する同期信号発生手段とを備え、上記無線通信端末は、データの送受信をOFDM方式で行う送信手段及び受信手段と、同期信号を検出する同期検出手段と、上記同期検出手段により設定されるタイマ手段とを備え、上記無線通信端末と上記無線通信制御端末との間は、OFDM方式でデータを変調し、所定シンボル数のフレーム構造でTDMA方式でデータの多重化を行い、上記無線通信制御端末は、上記フレーム毎に上記無線通信端末に上記同期信号を送信する同期信号送信手段と、上記無線通信端末は、上記同期検出手段によって上記同期信号を検出したタイミングに応じて上記タイマを設定し、上記タイマを基準に送信及び受信タイミングを設定する通信制御手段とを有する。
【0013】
また、本発明の無線通信システムは、データ通信を行う複数の無線通信端末と、無線通信の制御を行う無線通信制御端末とからなる無線通信システムであって、上記無線通信制御端末は、データの送受信をOFDM方式で行う送信手段及び受信手段と、同期検出用符号系列をOFDM変調し、変調信号のうち所定の部分信号を用いて同期信号を発生する同期信号発生手段とを備え、上記無線通信端末は、データの送受信をOFDM方式で行う送信手段及び受信手段と、同期信号を検出する同期検出手段と、上記同期検出手段により設定されるタイマ手段とを備え、上記複数の無線通信端末及び上記無線通信制御端末の夫々の間は、OFDM方式でデータを変調し、所定シンボル数のフレーム構造でTDMA方式でデータの多重化を行い、上記無線通信制御端末は、上記フレーム毎に上記複数の無線通信端末に上記同期信号を送信する同期信号送信手段と、上記各無線通信端末は、上記同期検出手段によって上記同期信号を検出したタイミングに応じて上記タイマを設定し、上記タイマを基準に送信及び受信タイミングを設定する通信制御手段とを有する。
【0014】
また、本発明では、好適には、上記同期信号発生手段は、上記OFDM変調信号のうち、実数部のデータを用いて上記同期信号を発生する。また、上記同期信号発生手段は、上記OFDM変調信号のうち、虚数部のデータを用いて上記同期信号を発生する。
【0015】
また、本発明では、好適には、上記同期信号送信手段は、上記同期信号を少なくとも2回送信し、そのうち先頭及び/または最終の同期信号は、発生される同期信号を180度位相回転した信号である。
【0016】
さらに、本発明では、好適には、上記同期検出手段は、受信信号のうち実数部と虚数部をそれぞれ所定の同期検出パターンデータとの相関演算を行い、実数部と虚数部の相関値を算出する相関演算回路と、上記実数部と虚数部の相関値に基づいて絶対値を算出する絶対値演算回路と、上記絶対値と所定のしきい値とを比較し、当該比較結果に応じて、上記同期信号の検出タイミングを示す同期検出信号を出力する比較回路とを有する。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る無線通信システムの第1の実施形態を示す回路図である。図1において、無線通信端末101A、101B及び無線通信制御端末102から構成されている無線通信システムを例示している。
図示のように、無線通信端末101Aと101Bは、コンピュータ等のデータ端末103Aと103Bに、無線通信ユニット104Aと104Bをそれぞれ接続して構成されている。無線通信制御端末102は、データ端末106に、無線通信ユニット105を接続して構成される。複数の無線通信端末101A、101Bの間でデータ通信が行われ、無線通信制御端末102により、各無線通信端末101A、101Bの間のデータ通信が制御される。なお、無線通信制御端末102は、無線通信ユニット105だけでも構成できる。
【0018】
無線通信端末101Aと101B側の各無線通信ユニット104A、104Bは、夫々送信部111A、111B、受信部112A、112B及び制御部113A、113Bからなる。送信部111A、111B及び受信部112A、112Bは、OFDM変調方式により変調される情報データを無線で伝送する構成となっている。
【0019】
無線通信制御端末102側の無線通信ユニット105は、送信部115、受信部116、制御部117とからなる。送信部115、受信部116は、OFDM変調方式により無線でデータ通信を行える構成とされている。また、この無線通信制御端末102側の無線通信ユニット105には、無線通信端末のデータ通信の割り当て時間に関する資源情報を格納するための資源情報メモリ118が設けられている。
【0020】
このシステムでは、データ通信がOFDM変調方式で行われる。そして、例えばOFDMの147455シンボル(約4m秒に相当する)を1フレームとし、このフレーム内でTDMA方式でデータが送られる。
【0021】
1フレームの先頭には、無線通信制御端末102の無線通信ユニット105から、同期獲得用の同期信号が送信される。この同期信号の符号は、各無線通信端末101A、101B無線通信ユニット104A、104Bで受信され、それぞれ同期信号の受信タイミングを基準として、データの送受信のタイミングが設定される。
【0022】
無線通信端末101A、101Bからデータ通信の要求がある場合には、無線通信端末101A、101Bの無線通信ユニット104A、104Bから、通信制御端末102の無線通信ユニット105に送信要求が送られる。無線通信制御端末102の無線通信ユニット105では、この送信要求と資源情報とに基づいて各無線通信端末101A、101Bの送信割り当て時間が決定され、この送信割り当て時間を含む制御情報が無線通信制御端末102の無線通信ユニット105から各無線通信端末101A、101Bの無線通信ユニット104A、104Bに送られる。各無線通信端末101A、101Bの無線通信ユニット104A、104Bで、この送信割り当て時間に従って、データの送受信が行われる。このとき、データの送受信のタイミングは、1フレームの先頭に送られてくる同期獲得用の同期信号を基準にして設定される。
【0023】
図2は、無線通信制御端末102側の無線通信ユニット105の構成を示すものである。図2において、11は通信コントローラであり、この通信コントローラ11を介して、データ端末とのデータのやり取りが行われる。
【0024】
通信コントローラ11からの送信データは、DQPSK(Differencially Encoded Quadrature Phase Shift Keying)変調回路12に供給される。DQPSK変調回路12により、送信データがDQPSKで変調される。
【0025】
DQPSK変調回路12の出力がシリアル/ パラレル変換回路13に供給される。シリアル/ パラレル変換回路13で、シリアルデータがパラレルデータに変換される。シリアル/ パラレル変換回路13の出力がIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)回路14に供給される。IFFT回路14により、送信データが周波数領域のデータにマッピングされ、これが逆フーリエ変換され、時間領域のデータに変換される。IFFT回路14の出力がパラレル/ シリアル変換回路15に供給される。
【0026】
シリアル/ パラレル変換回路13、IFFT回路14、パラレル/ シリアル変換回路15は、OFDM方式によりマルチキャリアの信号に変換するものである。OFDM方式は、周波数間隔をf0 として各キャリアを直交させて符号間干渉がないようにした複数のサブキャリアを使用して、各サブキャリアに低ビットレートの信号を割り当て、全体として高いビットレートを得られるようにしたものである。
【0027】
図3は、OFDM方式の伝送波形のスペクトラムを示すものである。図3に示すように、OFDM方式では、互いに直交する周波数間隔f0 のサブキャリアを使って、信号が伝送される。
【0028】
OFDM方式において、変調信号の生成は、送信データを周波数領域にマッピングし、逆FFTにより周波数領域から時間領域に変換することにより行われる。復号は、逆に、f0 間隔毎に受信した波形を取り込み、FFTにより、時間領域の信号を周波数領域の信号に変換することにより行われる。
【0029】
この例では、図4に示すように、シリアル/ パラレル変換回路13により、DQPSK変調回路12の出力の51サンプルがパラレルデータに変換され、周波数領域にマッピングされる。このシリアル/ パラレル変換回路13の出力は、IFFT回路14により時間領域のデータに変換され、IFFT回路14からは、64サンプルの有効シンボルが出力される。シフトレジスタで構成されたパラレル/シリアル変換回路15によって、この64サンプルの有効シンボルに対して、8シンボルのガードインターバルが付加される。
【0030】
従って、この例では、図5に示すように、OFDM変調信号の1送信単位である1シンボルは、64サンプルの有効シンボルと、8サンプルのガードインターバルの72サンプルからなる。シンボル周期Tsymbolは、例えば(Tsymbol=1.953μ秒)であり、サンプル周期Tsampleは、例えば(Tsample=27.127n秒)であり、サンプル周波数fsampleは、例えば(fsample=36.864MHz)である。
【0031】
OFDM方式は、複数のサブキャリアに分散してデータを送信しているので、1シンボル当たりの時間が長くなる。そして、時間軸でガードインターバルを設けているため、ジッタに対する影響やマルチパスに対する影響を受け難いという特徴がある。なお、ガードインターバルは、有効シンボル長の1〜2割り程度に選ばれている。
【0032】
つまり、OFDM方式では、復調時にFFTの際に連続する受信信号の中から有効シンボル長を切り出して、FFTを行う必要がある。ジッタ等によりこのように有効シンボルを切り出す際に誤差があったとしても、ガードインターバルが存在するため、周波数成分は変化せず、位相差のみが生じる。このため、信号中に既知パターンを挿入して位相補正を行うか、差動符号化を用いて位相差を打ち消すことにより復調が可能である。通常のQPSK変調のみの場合、各ビット毎にタイミングを合わせる必要があるが、OFDM方式の場合、数ビットずれても感度が数dB劣化するのみで、復調が可能である。
【0033】
図6には、位相補正のため送信信号に既知のパターンを挿入した場合の一例を示している。図示のように、合計52本のサブキャリアのうち、4本のサブキャリアは既知のデータを用いてBPSK変調される。他の48本のサブキャリアはデータ伝送用であり、それぞれ送信データに応じて、例えば、QPSK変調方式または16QAM変調方式によって変調され伝送される。
既知のパターンで挿入される4本のサブキャリアはパイロットキャリア(Pilot carrier )と呼ばれ、これに対して送信データに応じて変調された他のキャリアはデータキャリア(Data carrier)と呼ばれる。図7は、データキャリアとパイロットキャリアそれぞれの信号点の配置を示している。受信側では、パイロットキャリアを受信し、当該パイロットキャリアの位相に応じて、他のデータキャリアに対して位相補正を行い、復調誤りの発生を抑制する。
【0034】
図2において、パラレル/ シリアル変換回路15の出力がスイッチ回路16の端子16Aに供給される。スイッチ回路16の端子16Bには、同期信号発生回路31によって発生された所定のOFDM変調信号からなる同期信号が供給される。
【0035】
スイッチ回路16の出力が周波数変換回路17に供給される。周波数変換回路17には、PLLシンセサイザ18から局部発振信号が供給される。周波数変換回路17により、送信信号が所定の周波数に変換される。送信周波数としては、例えば、準マイクロ波帯の2.4GHz、5.2GHz、5.8GHz、19GHz、24GHz及び60GHz帯等を用いることが考えられる。
【0036】
周波数変換回路17の出力がパワーアンプ19に供給される。パワーアンプ19で、送信信号が電力増幅される。パワーアンプ19の出力がスイッチ回路20の端子20Aに供給される。スイッチ回路20は、送信時と受信時とにより切り換えられるもので、データ送信時には、スイッチ回路20は、端子20A側に切り換えられる。スイッチ回路20の出力がアンテナ21に供給される。
【0037】
アンテナ21からの受信信号は、スイッチ回路20に供給される。データ受信時には、スイッチ回路20は、端子20B側に切り換えられる。スイッチ回路20の出力は、LNA(Low Noise Amplifier )22を介して増幅された後、周波数変換回路23に供給される。
【0038】
周波数変換回路23には、PLLシンセサイザ18から局部発振信号が供給される。周波数変換回路23により、受信信号が中間周波数信号に変換される。
【0039】
周波数変換回路23の出力がシリアル/ パラレル変換回路24に供給される。このシリアル/ パラレル変換回路24の出力がFFT回路25に供給される。FFT回路25の出力がパラレル/ シリアル変換回路26に供給される。
【0040】
シリアル/ パラレル変換回路24、FFT回路25、パラレル/ シリアル変換回路26は、OFDM方式の復号を行うものである。つまり、シリアル/ パラレル変換回路24で、有効データが切り出され、受信波形がf0 間隔毎に取り込まれて、パラレルデータに変換される。このシリアル/ パラレル変換回路24の出力はFFT回路25に供給され、FFT回路25で、時間領域の信号が周波数領域の信号に変換される。このように、f0 間隔毎にサンプリングした波形をFFTすることにより、OFDM方式の復号が行われる。
【0041】
パラレル/ シリアル変換回路26の出力がDQPSK復調回路27に供給される。DQPSK復調回路27で、DQPSKの復調処理が行われる。DQPSK復調回路27の出力が通信コントローラ11に供給される。通信コントローラ11の出力から受信データが出力される。
【0042】
無線通信ユニット105の全体の動作は、コントローラ28により制御される。データの送信及び受信は、コントローラ28からの指令に基づいて、通信コントローラ11により制御される。
【0043】
この無線通信システムでは、1フレームを単位としてTDMA方式でデータを送るようにし、1フレームの先頭の1シンボルには、同期信号を送るようにしている。このような制御を実現するために、無線通信制御端末102の無線通信ユニット105には、同期信号発生回路31と、資源情報メモリ30と、タイマ29とが設けられる。1フレームの先頭のシンボルのタイミングで、スイッチ回路16が端子16B側に切り換えられる。これにより、フレーム先頭のタイミングで、1シンボルの同期信号が送信される。
【0044】
各無線通信端末101A、101Bの無線通信ユニット104A、104Bから送信要求が送られると、この送信要求がアンテナ21で受信され、FFT回路25でOFDMの復調が行われ、DQPSK復調回路27でDQPSKの復調が行われて、通信コントローラ11に供給される。そして、復調された受信データは、通信コントローラ11からコントローラ28に送られる。
【0045】
コントローラ28には、資源情報メモリ30が設けられている。この資源情報メモリ30には、1フレームで送られる各無線通信端末101A、101Bの割り当て時間に関する資源情報が格納される。コントローラ28で、受信された送信要求と通信資源残量とに基づいて、各無線通信端末101A、101Bの送信割り当て時間が決定される。この送信割り当てのための制御情報は、コントーラ28から通信コントローラ11に送られる。そして、通信コントローラ11からのデータは、DQPSK変調回路12でDQPSK変調され、IFFT回路14でOFDMによる変換が行われ、アンテナ21から各無線通信端末101A、101Bの無線通信ユニット104A、104Bに向けて送られる。
【0046】
図8は、無線通信端末101A、101Bの無線通信ユニット104A及び104Bの構成を示すものである。図8において、送信データは、通信コントローラ51を介して入力される。通信コントローラ51からの送信データは、DQPSK変調回路52に供給される。DQPSK変調回路52により、送信データがDQPSKで変調される。
【0047】
DQPSK変調回路52の出力がシリアル/ パラレル変換回路53に供給される。シリアル/ パラレル変換回路53で、シリアルデータがパラレルデータに変換される。シリアル/ パラレル変換回路53の出力がIFFT回路54に供給される。IFFT回路54により、送信データが周波数領域のデータにマッピングされ、これが逆フーリエ変換され、時間領域のデータに変換される。IFFT回路54の出力がパラレル/ シリアル変換回路55に供給される。シリアル/ パラレル変換回路53、IFFT回路54、パラレル/ シリアル変換回路55は、OFDM方式によりマルチキャリアの信号に変換するものである。
【0048】
パラレル/ シリアル変換回路55の出力が周波数変換回路57に供給される。周波数変換回路57には、PLLシンセサイザ58から局部発振信号が供給される。周波数変換回路57により、送信信号が所定の周波数に変換される。
【0049】
周波数変換回路57の出力がパワーアンプ59に供給される。パワーアンプ59で、送信信号が電力増幅される。パワーアンプ59の出力がスイッチ回路60の端子60Aに供給される。データ送信時には、スイッチ回路60は、端子60A側に切り換えられる。スイッチ回路60の出力がアンテナ61に供給される。
【0050】
アンテナ61からの受信信号は、スイッチ回路60に供給される。データ受信時には、スイッチ回路60は、端子60B側に切り換えられる。スイッチ回路60の出力は、LNA62を介して増幅された後、周波数変換回路63に供給される。
【0051】
周波数変換回路63には、PLLシンセサイザ68から局部発振信号が供給される。周波数変換回路63により、受信信号が中間周波数信号に変換される。
周波数変換回路63の出力がシリアル/ パラレル変換回路64に供給されると共に、同期検出回路71に供給される。
【0052】
シリアル/ パラレル変換回路64の出力がFFT回路65に供給される。FFT回路65の出力がパラレル/ シリアル変換回路66に供給される。シリアル/ パラレル変換回路64、FFT回路65、パラレル/ シリアル変換回路66は、OFDM方式の復調を行うものである。
【0053】
パラレル/ シリアル変換回路66の出力がDQPSK復調回路67に供給される。DQPSK復調回路67で、DQPSKの復調処理が行われる。DQPSK復調回路67の出力が通信コントローラ51に供給される。通信コントローラ51の出力から受信データが出力される。
【0054】
無線通信ユニット104Aまたは104Bの全体の動作は、コントローラ68により制御される。データの送信及びデータの受信は、コントローラ68からの指令に基づいて、通信コントローラ51により制御される。
【0055】
このシステムでは、1フレームを単位としてTDMA方式でデータを送るようにし、1フレームの先頭の1シンボルには、無線通信制御端末102の無線通信ユニット105から同期獲得用の同期信号が送られてくる。このような制御を実現するために、無線通信ユニット104A、104Bには、同期信号を検出するための同期検出回路71とタイマ72とが設けられる。フレームの先頭のタイミングで、無線通信制御端末102の無線通信ユニット105から送られてくる同期信号がアンテナ61で受信され、同期検出回路71に送られる。同期検出回路71は、受信された符号と予め設定されている符号との相関を検出し、相関が強いと判断されると、相関検出信号が出力される。このような同期検出回路71は、例えば、マッチトフィルタにより実現できる。同期検出回路71の出力がタイマ72に送られる。タイマ72の時間は、同期検出回路71からの同期検出信号に基づいて設定される。
【0056】
送りたいデータがある場合には、コントローラ68からの指令により、通信コントローラ51から送信要求が送られる。この送信要求は、DQPSK変調回路52でDQPSK変調され、IFFT回路54でOFDMによる変換が行われ、アンテナ61から、無線通信制御端末102に向けて送られる。この送信要求は、無線通信制御端末102で受信され、無線通信制御端末102からは、送信割り当て時間を含む制御情報が返される。
【0057】
この制御情報は、アンテナ61で受信され、FFT回路65でOFDMの復調が行われ、DQPSK復調回路67でDQPSKの復調が行われて、通信コントローラ51に供給される。そして、復調された受信データは、通信コントローラ51からコントローラ68に送られる。
【0058】
この制御情報には、送信時間に関する情報が含まれている。これらの時間は、タイマ72の時間を基準にして設定される。タイマ72は、同期検出回路71の出力に基づき、無線通信制御端末から送られてきた同期信号のタイミングにより設定されている。
【0059】
タイマ72により、送信開始時間になったと判断されると、コントローラ68からの指令により、通信コントローラ51から送信データが出力され、この送信データは、DQPSK変調回路52でDQPSK変調され、IFFT回路54でOFDMによる変換が行われ、アンテナ61から出力される。また、タイマ72により受信時間になったと判断されると、コントローラ68からの指令により、FFT回路65により受信データの復調処理が行われる。
【0060】
このように、この無線通信システムでは、データをOFDMによりマルチキャリアを使って伝送している。OFDM波は、前述したように、ジッタに強く、数サンプルずれていても復調は可能である。しかしながら、それ以上ずれて、2シンボルに跨がってしまうと復調ができない。従って、ある程度のタイミング設定を行う必要がある。そこで、このシステムでは、例えば147455シンボル(4m秒)を1フレームとし、このフレーム内でTDMA方式でデータを送るようにし、各フレームの先頭の1シンボルには、同期信号を配置し、この同期信号を利用して、復調タイミングを設定するようにしている。
【0061】
受信したOFDM波に対して受信クロックが6.8ppm(1ppmは百万分の1)のずれを有していると、4m秒の1フレームの間に、27.2n秒の時間差が蓄積する。これは、36.864MHzのサンプリングレートに相当する。従って、6.8ppm程度の精度を持つクロックを用意すれば、確実に復調できることになる。
【0062】
図9は、1フレームの構成を示すものである。図9に示すように、1フレームは、制御データ伝送時間と、情報データ伝送時間とに分けられる。制御データ伝送時間は、非同期でデータ通信が行われ、情報伝送時間では、アイソクロナス(等時的に)でデータ通信が行われる。無線通信制御端末102から同期信号からなる同期用のシンボルを送り、各無線通信端末101A、101Bから無線通信制御端末102に送信要求を送り、無線通信制御端末102から各無線通信端末101A、101Bに送信割り当て時間を含む制御情報を送るような通信は、制御データ伝送時間に、非同期通信で行われる。そして、この送信割り当て時間に従って、各無線通信端末101A、101Bの間で行うデータ通信は、情報伝送時間にアイソクロナスで行われる。
【0063】
以下、本実施形態の通信端末及び通信制御端末における同期信号発生回路及び同期検出回路の動作原理を示す。同期信号発生回路は、例えば、図2に示す無線通信制御端末102の無線通信ユニット105に含まれる同期信号発生回路31であり、同期検出回路は、例えば、図8に示す無線通信端末101A、101Bの無線通信ユニット104A及び104Bに含まれる同期検出回路71である。
【0064】
図10は、OFDM波の同期信号の発生方法を示す図である。図10(a)に示すように、OFDM波の同期符号は、所定の符号系列、例えば、64個のデータからなる符号系列{x0 ,x1 ,x2 ,…,x63}に対して、64ポイントの逆フーリエ変換(IFFT)を行うことで生成される。IFFTによって生成される64個のデータ{y0 ,y1 ,y2 ,…,y63}を同期符号系列として各フレームの先頭に送信される。
【0065】
なお、IFFT処理によって、実数部と虚数部として、それぞれ64個のデータからなるデータ系列が得られる。これら実数部と虚数部のデータ系列をあわせて同期信号として、各フレームの先頭に送信すると、受信側において、同期検出のため複素数の乗算演算を行う必要が生じるので、同期検出回路の構成が複雑になり、回路規模が大きくなる問題がある。このため、本実施形態では、IFFT処理によって生じた実数部と虚数部のデータ系列の何れかを同期信号として用いる。即ち、IFFT処理の結果、実数部あるいは虚数部のデータ系列を同期信号として、各フレームの先頭に送信する。これに応じて、受信側では、受信信号に対して通常の実数データに対する相関処理で同期検出ができ、回路構成が簡素で、例えば、通常のPN系列で構成された同期信号とほぼ同じ回路規模で同期検出を可能となる。
【0066】
同期符号のデータ系列の生成方法として、64個のデータ系列において、4つおきのに所定の値が入れられ、その他のデータがすべて“0”に保持される。即ち、データ系列{x0 ,x1 ,x2 ,…,x63}において、データx0 ,x4 ,x8 ,…,x60がそれぞれ所定の値をもち、それ以外の各データx1 ,x2 ,x3 ,x5 …は、すべて“0”に保持される。
【0067】
図10(b)は、上述したデータ系列{x0 ,x1 ,x2 ,…,x63}に対して、IFFTの結果を示している。図示のように、IFFTによって得られたデータ系列{y0 ,y1 ,y2 ,…,y63}は、4つの繰り返し波形をもつデータ系列である。
【0068】
図2に示す無線通信制御端末102の無線通信ユニット105の同期信号発生回路31において、予め与えられたデータ系列{x0 ,x1 ,x2 ,…,x63}に応じて、IFFTによって生成されたデータ系列{y0 ,y1 ,y2 ,…,y63}を同期信号として提供する。なお、同期信号発生回路31は、データ系列{x0 ,x1 ,x2 ,…,x63}を提供することもできる。この場合、同期信号発生回路31によって出力されるデータ系列{x0 ,x1 ,x2 ,…,x63}が所定のタイミングでIFFT回路14に入力され、当該IFFT14によって逆フーリエ変換し、データ系列{y0 ,y1 ,y2 ,…,y63}が生成される。さらに、パラレル/ シリアル変換回路15によって時間軸上のシリアルな符号系列に変換され、これを同期信号として、フレームの先頭に送信される。
【0069】
図11、12及び13は、無線通信制御端子102の無線通信ユニット105におけるOFDM変調部分及び送信部分回路の幾つかの構成例を示すブロック図である。
図11は、同期符号発生回路31によって生成される同期符号がIFFT変換回路によって変換して送信する場合の回路構成を示している。図示のように、情報データ系列と同期符号系列は、選択スイッチ110によって選択され、シリアル/パラレル変換回路113によってパラレルデータに変換され、IFFT回路114に入力される。IFFT処理の結果、実数部データ系列Reと虚数部データ系列Imがそれぞれ生成される。
【0070】
スイッチ116によって、虚数部のデータImまたはデータ“0”が選択され、パラレル/シリアル変換回路115に入力される。パラレル/シリアル変換回路115によって出力されるシリアルデータがD/Aコンバータ120によってアナログ信号に変換され、されに直交変調回路121によって直交変調され、送信回路122によって増幅され、アンテナによって送信される。
【0071】
スイッチ110及び116は、選択制御信号SW に応じて、入力信号を選択する。なお、選択制御信号SW は、例えば、通信ユニット105のコントローラ28によって供給される。各フレームの先頭に同期信号を送信する場合、スイッチ110によって同期符号系列が選択され、シリアル/パラレル変換回路113によって変換され、IFFT回路114に入力される。この場合、同期信号発生回路31によって生成される同期符号は、例えば、図10に示すデータ系列{x0 ,x1 ,x2 ,…,x63}である。当該データ系列がIFFT処理後、実数部と虚数部がそれぞれ生成される。
【0072】
実数部のデータがパラレル/シリアル変換回路115に入力され、虚数部のデータがスイッチ116によって、すべてデータ“0”に置き換えられる。即ち、同期信号を送信する場合には、IFFTによって得られた実数部のデータのみが送信され、虚数部のデータはすべて“0”に設定される。
【0073】
同期信号を送信した後、情報データが送信される。この場合、スイッチ110によって、情報データ系列が選択され、シリアル/パラレル変換回路113に入力される。スイッチ116によって、IFFT回路114から出力される虚数部のデータImが選択され、実数部のデータReとともにパラレル/シリアル変換回路115に入力されるので、情報データに応じたOFDM変調信号が送信される。
【0074】
図12は、同期符号発生回路31によって生成される同期符号がIFFT変換せずに直接送信される場合の回路構成を示している。図示のように、情報データがシリアル/パラレル変換回路113を介してIFFT回路114に入力され、IFFT処理の結果、実数部データ系列Reと虚数部データ系列Imがそれぞれ生成される。実数部データ系列Reと虚数部データ系列Imがパラレル/シリアル変換回路115によって、シリアルデータに変換される。
【0075】
スイッチ130及び132によって、パラレル/シリアル変換回路115の出力データまたは同期信号発生回路31によって生成される同期符号の何れかが選択され、D/Aコンバータ120に出力される。フレームの先頭に同期信号を送信する場合、スイッチ130によって同期符号が選択され、D/Aコンバータ120に入力される。さらに、スイッチ132によってデータ“0”がD/Aコンバータ120に入力される。スイッチ130と132から入力されたデータがそれぞれ送信データの実数部と虚数部として、アナログ信号に変換され、さらに直交変調回路121によって変調され、送信される。
この場合に、同期信号発生回路31によって供給される同期符号は、予めIFFT処理したあとのデータ系列であり、例えば、図10に示すデータ系列{y0 ,y1 ,y2 ,…,y63}である。即ち、同期信号発生回路31によって生成される同期符号は、実数部として、虚数部をすべてデータ“0”に設定されたデータ系列によって同期信号が生成され、フレームの先頭に送信される。
【0076】
同期信号送信後、情報データの送信が行われる。この場合、スイッチ130及び132によってパラレル/シリアル変換回路115から出力される実数部と虚数部のデータ系列がそれぞれ選択され、D/Aコンバータ120に入力されるので、情報データに応じたOFDM変調信号が送信される。
なお、スイッチ130及び132を選択する選択制御信号SW は、図11に示した例と同様に、例えば、無線通信ユニット105のコントローラ28によって供給される。
【0077】
図13は、同期符号をシリアル/パラレル変換回路113を介して、IFFT回路114に入力し、IFFT回路114から得られた実数部データと虚数部データのうち、実数部データのみで同期信号を形成する例を示している。ただし、この例では、図11に示す回路と異なり、同期信号を形成する場合、虚数部データを“0”に設定することなく、実数部データと同じデータが設定される。
【0078】
同期符号を構成するデータ系列は、4個おきに値が設定され、その他のデータはすべて“0”に設定される場合、送信される同期信号シンボルにおいて、4つのキャリアおきにエネルギーが与えられている。このため、同期信号のOFDM変調波はエネルギーは通常のOFDM変調信号の1/4程度しかない。さらに、図11の回路を用いる場合、IFFTによって得た実数部データと虚数部データのうち、実数部データのみが用いられ、虚数部データがすべて“0”に置き換えられる。このため、送信される同期信号のエネルギーは、通常のOFDM変調波の1/8程度しかない。受信側では、受信される同期信号のエネルギーが弱いと、同期検出精度が低下するおそれがある。
【0079】
これを解決するため、送信側では、同期信号のエネルギーを8倍にする必要がある。即ち、同期信号の振幅を2√2倍すればよい。これを実現するため、図13に示す回路例では、同期信号を送信する場合に、IFFT回路114によって出力される実数部データを2倍にし、さらに虚数部に実数部と同じデータを設定する。これによって、直交変調回路121によって直交変調される同期信号の振幅は、IFFT回路114の出力データの実数部のみを用いる場合に比べて2√2倍となり、同期信号のエネルギーは、通常のOFDM変調信号と同程度になる。
【0080】
なお、上述した図11、12及び13では、IFFT回路114の出力信号のうち実数部データのみを用いて同期信号を生成する例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図11の回路では、IFFT回路114の出力データのうち、実数部のデータをすべて“0”に置き換え、虚数部のデータのみをそのまま出力して、同期信号を送信することができる。また、図12の回路では、実数部にデータ“0”を設定し、虚数部に同期符号を設定した複素数に基づいて、同期信号を送信することができる。さらに、図13の場合、IFFT回路114によって出力される虚数部データを2倍にして、同期信号を生成することも可能である。
【0081】
次に、無線通信ユニット105において、同期信号発生回路31の具体的な構成例を説明する。図14は、シフトレジスタ211によって構成された同期信号発生回路の一例を示している。ここで、例えば、64ワードのシフトレジスタ211によって同期信号が生成される。図15は、同期信号生成時の動作を示す波形図である。
【0082】
図15に示すように、シフトレジスタ211にクロック信号CKが供給される。ロード信号LDの立ち上がりエッジに応じて、64ワードのデータがシフトレジスタ211にロードされ、クロック信号CKの立ち上がりエッジに応じて、8ビットの符号データが順次出力される。ロード信号LDは、例えば、各フレームの先頭のタイミングにあわせて制御されるので、シフトレジスタ211によって出力される符号系列は、同期符号として図11、12または13に示す回路に出力され、各フレームの先頭に送信される。
【0083】
図16は、ROM211及びカウンタ222によって構成された同期信号発生回路の一例を示している。ROM221には、予め同期信号を形成するためのデータがアドレス順に格納されている。同期信号を出力するとき、カウンタ222によって生成されるアドレスに記憶されているデータが読み出される。なお、ROM221の容量は、少なくとも記憶するデータ系列の数分が必要である。例えば、64ワードのデータを記憶する場合、64ワードの容量が最低限必要である。また、上述したように、同期信号を形成するデータ系列のうち、実質的に意味をもつデータがその四分の一しかない。このためROM221は、必要なデータのみを記憶するだけの容量があればよい。
【0084】
図17は、図16に示す同期信号発生回路の動作時の波形を示している。カウンタ222にクロック信号CKが供給される。ロード信号LDに応じて、カウンタ222がリセットされ、カウント動作が開始し、例えば、クロック信号CKの入力タイミングに応じてカウンタ222のカウント値が+1逓増する。当該カウント値がアドレスとしてROM221に入力される。ROM221は、入力されるアドレスによって指定されたメモリ番地の記憶データを読み出して出力する。これによって、例えば、クロック信号CKのタイミングに従って、ROM221から8ビットずつデータが出力される。この出力データが同期符号として同期符号として図11、12または13に示す回路に出力され、各フレームの先頭に送信される。
【0085】
図18は、本実施形態における通信端末101A、101Bの無線通信ユニット104Aまたは104Bの同期検出回路71の構成を示すブロック図である。この同期検出回路は、予め設定された同期検出パターンデータを用いて、受信信号との相関演算によって、各フレーム先頭に送信される同期信号を検出し、同期検出信号Sorを出力する。この同期検出信号Sorは、無線通信ユニット104Aまたは104Bにおけるタイマーの基準時間となる。
【0086】
図18に示す同期検出回路は、シフトレジスタ200,204、加算回路202,206、絶対値演算回路208及び比較回路210によって構成されている。シフトレジスタ200及び204には、それぞれ受信回路から出力される受信信号の実数部及び虚数部のデータが入力される。これらの受信データがそれぞれのシフトレジスタによって順次シフトされ、各レジスタのデータがそれぞれ複数の乗算器によって係数hn-1 ,hn-2 ,…,h1 ,h0 と乗算され、乗算の結果が加算回路202及び206にそれぞれ入力される。
【0087】
乗算器の係数hn-1 ,hn-2 ,…,h1 ,h0 は、同期検出パターンデータに応じて設定される。例えば、それぞれの係数は、データの“−1”、“0”または“+1”によって構成される。
【0088】
加算回路202と206によってそれぞれ実数部及び虚数部の相関値が出力され、これらの相関値が実数データ及び虚数データとして、絶対値演算回路208に入力され、絶対値Corが算出される。絶対値Corが比較回路210によって所定のしきい値THと比較され、当該比較の結果に応じて、例えば、絶対値Corがしきい値THを越えたとき、同期検出信号Ssyncが出力される。
【0089】
上述したように、無線通信システムにおいて、送信側によって、フレームの先頭に同期信号が送信される。受信側では、受信した信号に対して、予め得られた同期検出用パターンに基づき、同期信号を検出する。当該検出パターンは、例えば、同期信号を生成するための同期符号に基づいて、n個のデータからなるデータ系列{h0 ,h1 ,h2 ,…,hn-1 }にである。当該同期検出パターンに応じて、乗算器の係数がそれぞれ設定される。
【0090】
上述した同期検出回路によって、受信信号と同期検出パターンとの相関を求める、いわゆるマッチトフィルタ処理が行われる。相関処理の結果、相関関数Corが予め設定されたしきい値THを越えたとき、同期信号が検出されるとして、同期検出信号Ssyncが出力される。受信装置では、当該同期検出信号Ssyncのタイミングに応じてタイマーを制御する。それぞれの通信端末は、タイマーによって制御されたタイミングで信号の送受信を行う。例えば、受信時にタイマーによってFFT窓が設定され、当該FFT窓の中に受信信号に対してFFT処理を行い、受信信号をOFDM復調する。
【0091】
同期検出パターンを形成するデータ系列{h0 ,h1 ,h2 ,…,hn-1 }の各々のデータは、例えば、+1、0または−1によって構成されている。ここで、例えば、各々のデータが+1あるいは−1の何れかによって構成されているとすると、相関関数を求める同期検出回路の構成をもっと簡略化できる。
【0092】
図19は、この場合の同期検出回路の構成例を示している。図示のように、同期パターンの各々のデータhi (i=0,1,2,…,n−1)に応じて、hi が“−1”のとき、対応する入力データに−1を乗じて、hi が“+1”のとき、対応するデータがそのまま加算回路202または206に入力し、加算回路202または206によって実数部と虚数の相関値がそれぞれ算出される。絶対値演算回路208によって、絶対値が算出され、しきい値THとの比較の結果に応じて、同期検出信号orが出力される。
この例の同期検出回路において、相関関数を求める演算が簡単に実現でき、同期検出回路を単純な論理回路によって構成することができる。
【0093】
図20及び図21は、同期検出精度を向上させるための改良例を示している。図20に示すように、フレームの先頭に同期信号SYNCを連続して2回送信する。受信側において、受信信号に対して、同期検出パターンを用いて相関演算を行った結果、各々の同期信号SYNCに対して、同期検出信号が出力される。このため、同期信号一つのみを用いる場合に比べて、同期検出が確実に行え、同期検出の信頼性が向上する。
【0094】
図21は、同期検出精度をさらに向上させるための改良例を示している。この例では、フレームの先頭に同期信号が3回出力される。同図(a)は、同じ同期信号SYNCを3回連続して出力される例を示している。この場合、受信側において、予め設定された同期検出パターンによって受信信号との相関演算を行い、その結果、同期検出信号が3回出力されるので、同期検出の信頼性がさらに改善される。
【0095】
図21(b)は、3つの同期信号のうち、最初の2つはSYNCであり、3つ目はSYNCの反転信号−SYNC(同期信号SYNCを180度位相回転させた信号)である。さらに、図21(c)は、3つの同期信号のうち、最初の同期信号は180度位相回転させた同期信号−SYNCであり、あとの2つはSYNCそのままである。このように、3つの同期信号を同じパターンで形成し、そのうち何れか一つは、位相を180度回転した同期信号で構成することによって、受信側では、同期検出パターンを用いて相関処理を行った結果、3つの同期信号のうち何個目の同期信号が検出されたかを、相関演算の結果によって判断できるので、同期検出の信頼性が向上し、検出タイミングに応じてタイマーを高精度に制御可能である。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、データをOFDM方式で送り、1フレームを単位としてTDMAによりデータ通信を行う。そして、各々のフレームの先頭にOFDM波の同期信号を送信する。同期符号に対してOFDM変調した符号系列のうち、実数部または虚数部の何れかを用いて同期信号を形成することによって、受信側において、実数の相関演算処理のみで同期信号を検出でき、同期検出回路を簡素化でき、小規模の回路によって同期信号を検出でき、送受信のタイミングを高精度で制御できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無線通信システムの一実施形態を示す回路図であり、無線通信システム全体の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明が適用される無線通信システムにおける通信制御端末の無線通信ユニットの一例を示すブロック図である。
【図3】OFDM変調方式を説明するためのスペクトラム図である。
【図4】本発明が適用される無線通信システムにおけるOFDM変調の説明するためのブロック図である。
【図5】本発明が適用される無線通信システムにおけるOFDM変調信号のシンボルの構成図である。
【図6】位相補正用のパイロットキャリアが挿入される場合のサブキャリアの配置を示す図である。
【図7】データキャリアとパイロットの信号点配置を示す図である。
【図8】本発明が適用される無線通信システムにおける通信端末の無線通信ユニットの一例を示すブロック図である。
【図9】本発明が適用される無線通信システムのフレームの構成を説明するための図である。
【図10】本発明の無線通信システムに用いられるOFDM波同期信号の生成方法を説明するための図である。
【図11】通信制御端末の無線通信ユニットにおける同期信号及び情報データを送信する部分回路の一例を示す回路図である。
【図12】通信制御端末の無線通信ユニットにおける同期信号及び情報データを送信する部分回路の他の例を示す回路図である。
【図13】通信制御端末の無線通信ユニットにおける同期信号及び情報データを送信する部分回路であり、同期信号の送信エネルギーの低下が防げる回路例を示す回路図である。
【図14】同期信号発生回路の一例を示す回路図である。
【図15】図14に示す同期信号発生回路の動作時の波形図である。
【図16】同期信号発生回路の他の例を示す回路図である。
【図17】図16に示す同期信号発生回路の動作時の波形図である。
【図18】同期信号検出回路の構成を示すブロック図である。
【図19】同期信号検出回路の他の構成例を示すブロック図である。
【図20】同期検出精度を改善する方法を示す図である。
【図21】同期検出精度を改善する他の方法を示す図である。
【符号の説明】
14,54…IFFT回路、31…同期信号発生回路、71…同期検出回路,101,101B…無線通信端末、102…無線通信制御端末、104A、104B、105…無線通信ユニット、211…シフトレジスタ、221…ROM、222…カウンタ。

Claims (10)

  1. 複数の無線通信装置からなる無線通信ネットワークにおいて、情報を送信する無線送信装置であって、
    制御データ及び情報データをOFDM変調するデータ変調手段と、
    同期検出用符号系列をOFDM変調し、変調信号のうち所定の部分信号を用いて同期信号を発生する同期信号発生手段と
    上記同期信号と制御データと情報データを含むフレームを生成するフレーム生成手段と、
    上記フレームを送信する送信手段と、
    を有することを特徴とする無線送信装置。
  2. 上記同期信号は、実数部の信号からなる、
    ことを特徴とする請求項1記載の無線送信装置
  3. 上記同期信号は、虚数部の信号からなる、
    ことを特徴とする請求項1記載の無線送信装置
  4. 上記送信手段は、上記同期信号を少なくとも2回送信する
    ことを特徴とする請求項1記載の無線送信装置
  5. 上記送信手段は、上記同期信号を少なくとも2回送信し、そのうち先頭及び/または最終の同期信号は、上記同期信号発生手段によって発生される同期信号を180度位相回転した信号である
    ことを特徴とする請求項1記載の無線送信装置
  6. 上記同期信号発生手段は、上記同期信号を生成するとき、複数のサブキャリアのうち、m(mは自然数、m>1)個おきにデータを設定して変調を行う
    ことを特徴とする請求項1記載の無線送信装置
  7. 複数の無線通信装置からなる無線通信ネットワークにおいて、情報を受信する受信装置であって、
    同期検出用符号系列をOFDM変調し、変調信号のうち所定の部分信号を用いて形成される同期信号と、OFDM方式で変調された制御データ及び情報データを含むフレームを受信する受信手段と、
    上記同期信号を検出する同期検出手段と、
    を有することを特徴とする無線受信装置。
  8. 上記同期検出手段により設定されるタイマ手段と、
    上記同期検出手段によって上記同期信号を検出したタイミングに応じて上記タイマを設定し、上記タイマを基準に受信タイミングを設定する通信制御手段とをさらに備える、
    ことを特徴とする請求項7の無線受信装置
  9. 上記同期検出手段は、受信信号のうち実数部と虚数部をそれぞれ所定の同期検出パターンデータとの相関演算を行い、実数部と虚数部の相関値を算出する相関演算回路を有する
    ことを特徴とする請求項7記載の無線受信装置
  10. 上記同期検出手段は、上記実数部と虚数部の相関値に基づいて絶対値を算出する絶対値演算回路と、
    上記絶対値と所定のしきい値とを比較し、当該比較結果に応じて、上記同期信号の検出 タイミングを示す同期検出信号を出力する比較回路とを有する
    ことを特徴とする請求項9記載の無線受信装置
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