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JP4205475B2 - タービン型燃料ポンプ - Google Patents

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JP4205475B2
JP4205475B2 JP2003118757A JP2003118757A JP4205475B2 JP 4205475 B2 JP4205475 B2 JP 4205475B2 JP 2003118757 A JP2003118757 A JP 2003118757A JP 2003118757 A JP2003118757 A JP 2003118757A JP 4205475 B2 JP4205475 B2 JP 4205475B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用エンジン等に向けて燃料を供給するのに好適に用いられるタービン型燃料ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車等の車両には、エンジンに燃料を供給する燃料ポンプが設けられており、このような燃料ポンプとしては、円板状のインペラを回転させることにより燃料を圧送するタービン型燃料ポンプ等が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−82208号公報
【0004】
この種の従来技術による燃料ポンプは、筒状のケーシングを有し、その内部には、ポンプの動力源となる電動モータと、該電動モータの出力側に連結された回転軸とが設けられている。
【0005】
また、ケーシングには、回転軸の先端側に位置してポンプハウジングが設けられている。そして、ポンプハウジング内には、回転軸を中心とする環状の燃料通路が画成され、この燃料通路は、ポンプハウジングに設けられた燃料の吸込口と吐出口にそれぞれ接続されている。
【0006】
また、ポンプハウジング内には、燃料通路の内周側に位置して円板状のインペラが回転可能に配置され、インペラの外周側には、燃料通路内に配置される複数の羽根が列設されている。この場合、インペラは、ポンプハウジング内に燃料の油膜を介してフローティングシールされ、ポンプハウジングと直接接触することなく、高速回転できる構成となっている。
【0007】
また、インペラの中央には回転軸用の軸係合孔が設けられ、この軸係合孔は、ポンプハウジングの外部からハウジング内に挿通された回転軸の先端外周に係合されている。この場合、回転軸の係合部位とインペラの軸係合孔とは、例えばD字形等の非円形の断面形状をもって形成され、これらは互いに廻止め状態で連結されている。
【0008】
そして、燃料ポンプの作動時には、電動モータにより回転軸を介してインペラが回転駆動されると、インペラの各羽根が燃料通路内で回転する。これにより、インペラは、吸込口から燃料通路に燃料を吸込みつつ、この燃料を燃料通路内で吐出口に向けて圧送し、外部に吐出するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、ポンプハウジング内にインペラをフローティングシールした状態で配置し、このインペラを回転軸によって回転駆動する構成としている。
【0010】
しかし、燃料ポンプを構成する各部品には、ある程度の寸法誤差、組付誤差等が存在するため、ポンプを組立てるときには、例えば各部品の誤差等により回転軸が傾いた状態でケーシング内で組付けられ、これに伴ってインペラがポンプハウジング内で斜めに傾くように位置ずれすることがある。
【0011】
このため、燃料ポンプの作動時には、各部品の誤差等によって傾いたインペラの一部がポンプハウジングに接近し過ぎたり、ハウジングと直接摺動することがあるため、この部位でポンプハウジングやインペラにかじり、焼付き等が生じ易くなり、耐久性が低下するという問題がある。
【0012】
これに対し、例えばインペラの中央に孔径の大きな軸係合孔を形成して回転軸を遊嵌することにより、回転軸がインペラに対して一定の許容範囲内で傾くことができるようにする構成も考えられる。しかし、この場合には、燃料ポンプが作動するときに、インペラの回転中心が回転軸に対して径方向等に位置ずれし易くなるため、燃料の吐出圧に脈動が生じるという問題がある。
【0013】
また、例えば軸係合孔の軸方向の一部を全体的に拡径することにより、回転軸がインペラに対して一定の許容範囲内で傾くことができるようにする構成も考えられる。しかし、この場合には、回転軸と係合孔との係合部分の軸方向長さが短くなり、この係合部分の接触面圧が高くなってしまい、摩耗が生じるという問題がある。
【0014】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ポンプハウジング内でインペラを円滑に回転でき、これらの偏摩耗、かじり等を防止できると共に、燃料の吐出動作を安定的に行うことができ、耐久性を向上できるようにしたタービン型燃料ポンプを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明は、電動モータを収容する筒状のケーシングと、該ケーシング内に回転可能に設けられ前記電動モータにより回転される回転軸と、前記ケーシングに設けられ該回転軸を中心として環状の燃料通路が形成されたポンプハウジングと、該ポンプハウジング内に回転可能に設けられ前記回転軸と一緒に回転することにより前記燃料通路内で燃料を圧送する羽根が外周側に列設された円板状のインペラとを備えてなるタービン型燃料ポンプに適用される。
【0016】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、回転軸には、インペラに係合する部位の断面形状の一部が非円形となり他の部位が円形となった係合軸部を設け、前記インペラには前記回転軸の係合軸部が遊びをもって係合する軸係合孔を設け、該軸係合孔は軸方向の一部を他の部位よりも拡径して形成し、前記合孔のうち前記係合軸部の非円形断面部分に相対する部分の軸方向長さは、前記係合軸部の円形断面部分に相対する部分の軸方向長さよりも長くする構成としたことにある。
【0017】
このように構成することにより、軸係合孔は、軸方向の一部を大径に形成でき、その他の部分を小径に形成することができる。そして、軸係合孔の大径部位には、回転軸の係合軸部を径方向に変位可能に遊嵌でき、軸係合孔の小径部位には、係合軸部偏心および回転を前記遊びに応じた許容範囲内に規制した状態で係合軸部を係合させることができる。
【0018】
また、軸係合孔のうち係合軸部の非円形断面部分に係合する部分(例えば、平面部等)の軸方向長さは、軸係合孔のうち係合軸部の円形断面部分に相対する部分(孔径が小さい部位)の軸方向長さよりも長く形成することができる。これにより、軸係合孔は、その大径部位と小径部位とにわたる十分な軸方向長さをもって係合軸部の非円形断面部分と係合することができる。
【0019】
従って、回転軸は、軸係合孔内に係合された状態でも、インペラに対して斜めに傾くように変位でき、この状態でインペラを回転させることができる。このため、例えばポンプを構成する各部品の寸法誤差、組付誤差等により回転軸がポンプハウジングに対して傾いた状態で組付けられている場合でも、これらの位置ずれを軸係合孔によって回転軸とインペラとの間で補償でき、ポンプハウジング内でインペラが傾くように位置ずれするのを防止できる。
【0020】
また、回転軸とインペラとの回転係合部分の軸方向長さを十分に確保でき、この部分の接触面圧を低く抑えることができるから、これらの係合部分に摩耗が生じるのを防止することができる。
【0021】
また、インペラの回転中心が回転軸に対して径方向に位置ずれ(偏心)するのを抑制できるから、インペラの偏心により燃料の吐出圧力に脈動が生じるのを防止することができる。従って、ポンプハウジング内でインペラを円滑に回転でき、これらの偏摩耗、かじり等が生じるのを防止できると共に、燃料の吐出動作を安定的に行うことができ、耐久性を向上させることができる。
【0022】
また、請求項2の発明によると、係合軸部の非円形断面部分と軸係合孔の非円形断面部分とは、それぞれ1つの平面として形成する構成としている。これにより、係合軸部および軸係合孔を簡単な形状で構成することができ、回転軸およびインペラを容易に製造することができる。
【0023】
また、請求項3の発明によると、軸係合孔は、軸方向の一側が大径孔部となり他側が小径孔部として形成する構成としている。これにより、インペラを樹脂で製造するときに、これを射出成形等によって容易に成形することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるタービン型燃料ポンプを、添付図面に従って詳細に説明する。
【0025】
図中、1は燃料ポンプの外殻を構成する筒状のケーシングで、該ケーシング1は、その軸方向両端側が後述の吐出カバー2とポンプハウジング10とにより閉塞されている。
【0026】
2はケーシング1の軸方向一側に設けられた有蓋筒状の吐出カバ−で、該吐出カバー2には、吐出ポート2A、コネクタ部2Bがケーシング1の外側に向けてそれぞれ突設され、吐出カバー2の中心側には、ケーシング1内に向けて延びる軸受筒2Cが設けられている。
【0027】
3は吐出ポ−ト2A内に設けられた残圧保持用のチェック弁で、該チェック弁3は、後述する電動モータ8の回転時に開弁し、ケーシング1内を流通する燃料を吐出ポート2Aから外部の燃料配管(図示せず)等に向けて吐出させる。また、チェック弁3は、電動モータ8の停止時に閉弁して吐出燃料がケーシング1内を戻るのを阻止し、燃料配管内を所定の残圧状態に保持するものである。
【0028】
4はケーシング1内に回転可能に設けられた回転軸で、該回転軸4は、図2に示す如く、例えば所定の半径rを有する円柱状の金属ロッド等からなり、軸線O−Oに沿って軸方向に延びると共に、その軸方向途中部位には、後述する電動モータ8の回転子8B等が取付けられている。
【0029】
そして、回転軸4は、その軸方向一側が吐出カバー2の軸受筒2Cにブッシュ5を介して回転可能に支持され、その軸方向他側が後述する内側ハウジング13の蓋部13Bの内周側にブッシュ6を介して回転可能に支持されている。また、回転軸4の他端側はブッシュ6を介してポンプハウジング10内に突出し、この突出端側には、後述の係合軸部7が一体形成されている。
【0030】
7は回転軸4の軸方向他側に設けられた係合軸部で、該係合軸部7は、図7、図9に示す如く、例えば回転軸4の外周側の一部に平面状の面取り部7Aを形成することにより、略D字形等の非円形をなす断面形状に形成されている。これにより、係合軸部7は、面取り部7Aの部分で断面形状が非円形となり、その周囲に位置する元々の外周面7Bの部分で断面形状が円形となっている。
【0031】
この場合、面取り部7Aは1つの平面として形成され、この面取り部7Aと元々の外周面7Bとの間には、軸方向に直線状をなして延びる角隅部7Cが形成されている。そして、係合軸部7は、後述するインペラ18の軸係合孔19内に偏心および回転を規制された状態で係合されるものである。
【0032】
8はケーシング1内に収容された電動モータで、該電動モータ8は、吐出カバー2とポンプハウジング10との間に位置してケーシング1内に嵌合して設けられ、永久磁石からなる固定子(図示せず)を支持した筒状のヨーク8Aと、該ヨーク8Aの内側に隙間をもって挿入され、回転軸4に一体回転するように取付けられた回転子8Bおよびコンミテ−タ8Cと、該コンミテータ8Cに摺接する導電性のブラシ(図示せず)等とにより構成されている。
【0033】
そして、電動モータ8は、吐出カバー2のコネクタ部2Bからコンミテータ8C等を介して回転子8Bに給電されると、該回転子8Bが回転軸4と一体に回転し、これによってインペラ18を回転駆動するものである。また、ヨーク8Aと回転子8Bとの間には、後述するポンプハウジング10の吐出口15から吐出された燃料を吐出カバー2側に流通させる通路部9が形成されている。
【0034】
10はケーシング1の軸方向他側に設けられたポンプハウジングで、該ポンプハウジング10は、後述の外側ハウジング11と内側ハウジング13とを軸方向で衝合することにより構成されている。
【0035】
11はケーシング1を外側から閉塞する外側ハウジングで、該外側ハウジング11は、図1、図2に示すように、ケーシング1にカシメ等の手段を用いて嵌合状態で取付けられ、燃料の吸込口12が一体形成されている。また、外側ハウジング11には、インペラ18の中心側に位置して円形状の凹窪部11Aが形成され、インペラ18の外周側に位置する部位には、軸線O−Oを中心として周方向に延びる断面略半円形状の円弧溝11Bが形成されている。
【0036】
13はケーシング1内に嵌合して設けられた内側ハウジングで、該内側ハウジング13は、図2に示す如く、扁平な有蓋筒状体として形成され、外側ハウジング11に衝合される筒部13Aと、該筒部13Aの軸方向一側を施蓋する環状の蓋部13Bとにより構成されている。そして、筒部13Aの内周側には、外側ハウジング11に面して円形状のタービン収容凹部14が設けられている。また、蓋部13Bの外周側には、吐出口15が軸方向に延びて穿設されている。
【0037】
16はタービン収容凹部14の外周側に位置してポンプハウジング10内に形成された環状の燃料通路で、該燃料通路16は、図3に示す如く、外側ハウジング11の円弧溝11Bを含み、軸線O−O(軸心O)を中心として周方向に延びる縦長な断面C字状の通路として構成されている。
【0038】
そして、燃料通路16は、その始端側が吸込口12に連通し、その終端側が吐出口15に連通している。この場合、内側ハウジング13には、筒部13Aの内周側からインペラ18の外周に近接する位置まで径方向に突出する円弧状のシール隔壁17が設けられ、該シール隔壁17は、燃料通路16の位置を除いて吸込口12と吐出口15との間でインペラ18の外周側をシールしている。
【0039】
次に、18は本実施の形態によるインペラで、該インペラ18は、例えば強化プラスチック材料によって略円板状に形成され、ポンプハウジング10のタービン収容凹部14内に回転可能に設けられている。そして、インペラ18は、電動モータ8により回転軸4を介して図3中の矢示A方向に回転駆動され、これによって吸込口12から燃料通路16に燃料を吸込みつつ、この燃料を燃料通路16内で吐出口15に向けて圧送する。
【0040】
ここで、インペラ18の外周側には、径方向に延びる多数の羽根18Aが周方向に列設されている。また、インペラ18には、後述する軸係合孔19の周囲に位置して複数個の透孔18Bが設けられ、該各透孔18Bは、インペラ18の軸方向両側の燃料圧力等を均一化する構成となっている。そして、インペラ18は、外側ハウジング11と内側ハウジング13の蓋部13Bとの間にフローティングシールされ、この状態で回転軸4と一緒に回転するものである。
【0041】
19はインペラ18の中央に設けられた軸係合孔で、該軸係合孔19は、図2ないし図6に示す如く、軸線O−Oに沿って軸方向に延びる非円形状の段付孔として形成され、軸方向一側の開口が他側の開口よりも拡径している。
【0042】
ここで、軸係合孔19は、軸方向の途中部位に形成された段部19Aと、該段部19Aの軸方向一側に形成され、内側ハウジング13に面して開口する大径孔部19Bと、段部19Aの軸方向他側に形成され、外側ハウジング11に面して開口する小径孔部19Cと、軸係合孔19の周壁の一部に非円形断面部分として形成され、大径孔部19Bと小径孔部19Cとにわたって同一平面上に延びる平面部19Dとにより構成されている。
【0043】
この場合、大径孔部19Bと小径孔部19Cとは、図8に示す如く、例えば略D字形の断面形状に形成されている。そして、大径孔部19Bは、軸線O−Oを中心として回転軸4の係合軸部7の半径rよりも大きな半径R1と、予め定められた軸方向の長さL1とをもって形成され、その内部には係合軸部7が径方向に変位可能に遊嵌されている。
【0044】
また、小径孔部19Cは、大径孔部19Bの半径R1よりも小さく、かつ係合軸部7の半径rよりも所定の微小寸法分だけ大きな半径R2と、軸方向の長さL2とをもって形成されている(r<R2<R1)。そして、小径孔部19C内には、回転軸4の係合軸部7が微小な遊びをもって係合されている。
【0045】
これにより、回転軸4は、図6中に仮想線で示す如く、大径孔部19Bの開口範囲内で斜めに傾くように変位できるため、回転軸4がポンプハウジング10に対して傾くように位置ずれしている場合でも、この位置ずれは回転軸4とインペラ18との間で補償されるものである。この場合、インペラ18は、回転軸4に対する偏心が係合軸部7と小径孔部19Cとの間の遊びに応じた一定の許容範囲内に規制されている。
【0046】
また、軸係合孔19の平面部19Dは、図5に示す如く、軸方向の長さL3を有する1つの平面として形成されている。そして、平面部19Dは、係合軸部7の非円形断面部分となる面取り部7A(角隅部7C)と全長にわたって相対、係合する構成となっている。
【0047】
この場合、平面部19Dは、例えば軸係合孔19の全長にわたって形成されているため、その軸方向長さL3は、下記数1の式に示すように、大径孔部19Bと小径孔部19Cの長さL1,L2を加算した寸法値となっている。
【0048】
【数1】
L3=L1+L2
【0049】
そして、平面部19Dの軸方向長さL3は、下記数2の式に示すように、係合軸部7の外周面7B(円形断面部分)に相対する小径孔部19Cの軸方向長さL2よりも長く形成されている。
【0050】
【数2】
L3>L2
【0051】
これにより、係合軸部7と軸係合孔19とは、小径孔部19Cの軸方向長さL2よりも長い寸法にわたって係合でき、これらの係合部位(回転軸4とインペラ18との回転係合部分)の軸方向長さL3を十分に確保できるようになっている。即ち、例えば軸係合孔19が図5中に仮想線で示す拡径部位Kを有する構成とした場合には、平面部19Dの軸方向長さが小径孔部19Cの長さL2以下の寸法値となるから、本実施の形態では、このような構成を避けることにより、係合軸部7と軸係合孔19との係合部分(平面部19D)の軸方向長さが短くなるのを防止し、両者の接触面圧を小さくする構成としているものである。
【0052】
そして、回転軸4が電動モータ8により回転駆動されるときには、図4に示す如く、係合軸部7の角隅部7Cが軸係合孔19の大径孔部19Bから小径孔部19Cにかけて平面部19D全体に係合し、これらの角隅部7Cと平面部19Dとによって回転軸4に対するインペラ18の回転が規制される。これにより、インペラ18は、電動モータ8の駆動力が回転軸4を介して伝達されるときに、この駆動力を軸係合孔19の全長部位全体で受承できる構成となっている。
【0053】
本実施の形態によるタービン型燃料ポンプは、上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0054】
まず、吐出カバー2のコネクタ部2Bを通じて外部から給電を行うと、電動モータ8は、回転子8Bが回転軸4と一体に回転し、ポンプハウジング10内でインペラ18を回転駆動する。そして、燃料タンク(図示せず)内の燃料は、インペラ18が回転することによって吸込口12から燃料通路16に吸込まれ、インペラ18の各羽根18Aにより燃料通路16に沿って圧送されつつ、吐出口15からケーシング1内に吐出される。
【0055】
この場合、回転軸4やポンプハウジング10は、例えば各部品の寸法誤差、組付誤差等によりケーシング1内に傾いた状態で組付けられ、斜めに位置ずれしていることがある。
【0056】
しかし、本実施の形態では、インペラ18の中央に段付き状の軸係合孔19を形成する構成としたので、軸係合孔19の大径孔部19Bには、回転軸4の係合軸部7を径方向に変位可能に遊嵌でき、小径孔部19Cには、係合軸部7を偏心および回転を規制した状態で係合させることができる。
【0057】
これにより、回転軸4は、軸係合孔19内に係合された状態でも、インペラ18に対して斜めに傾くように変位でき、この状態でインペラ18を回転駆動することができる。このため、例えばポンプを構成する各部品の寸法誤差、組付誤差等により回転軸4とポンプハウジング10にとが斜めに位置ずれしている場合でも、これらの位置ずれを軸係合孔19によって回転軸4とインペラ18との間で補償でき、ポンプハウジング10内でインペラ18が傾くように位置ずれするのを防止することができる。
【0058】
また、例えば小径孔部19Cの孔径を係合軸部7の外径に近い寸法に形成できるから、回転軸4によりインペラ18を回転させるときには、インペラ18の回転中心が回転軸4に対して径方向に位置ずれ(偏心)するのを小径孔部19Cにより抑制でき、インペラ18の偏心によって燃料の吐出圧力に脈動が生じるのを確実に防止することができる。
【0059】
従って、本実施の形態によれば、ポンプハウジング10内でインペラ18を円滑に回転でき、これらの偏摩耗、かじり等が生じるのを防止できると共に、燃料の吐出動作を安定的に行うことができ、耐久性を向上させることができる。
【0060】
また、軸係合孔19には、大径孔部19Bから小径孔部19Cにかけて同一平面上に延びる平面部19Dを形成し、その軸方向長さL3を小径孔部19Cの軸方向長さL2よりも長く形成したので、インペラ18を回転駆動するときには、回転軸4の係合軸部7をインペラ18の軸方向一側から他側にわたって軸係合孔の平面部19D全体に係合させることができ、これらの係合部位の軸方向長さを十分に確保することができる。
【0061】
これにより、インペラ18は、電動モータ8の駆動力を軸係合孔19の全長部位全体で受承できるから、大径孔部19Bの孔径を回転軸4の係合軸部7に対して大きくした状態でも、係合軸部7と軸係合孔19の平面部19Dとの接触面圧を低く抑えることができ、これらの部位に摩耗が発生するのを防止することができる。
【0062】
また、係合軸部7の面取り部7Aと軸係合孔19の平面部19Dとは、それぞれ1つの平面として形成したので、係合軸部7と軸係合孔19とを簡単な形状で構成することができ、回転軸4とインペラ18とを容易に製造することができる。また、軸係合孔19は、軸方向の一側が大径孔部19Bとなり他側が小径孔部19Cとなるように形成したので、インペラ18を樹脂で製造するときに、これを射出成形等によって容易に成形することができる。
【0063】
なお、実施の形態では、軸係合孔19のうち内側ハウジング13に面した部位を大径孔部19Bとして形成し、外側ハウジング11に面した部位を小径孔部19Cとして形成する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図10に示す変形例のように構成してもよい。この場合、軸係合孔19′は、外側ハウジング11に面した部位を段部19A′の軸方向一側として、この部位に大径孔部19B′が形成され、内側ハウジング13に面した部位を軸方向他側として、この部位に小径孔部19C′が形成され、平面部19D′を有している。
【0064】
また、実施の形態では、軸係合孔19の大径孔部19Bと小径孔部19Cの境界部に段差をつけて形成する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、大径孔部の半径が小径孔部に対して徐々に拡大するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるタービン型燃料ポンプを示す縦断面図である。
【図2】図1中のポンプハウジング、インペラ等を拡大して示す部分断面図である。
【図3】内側ハウジングおよびインペラを図2中の矢示III−III方向からみた横断面図である。
【図4】図3中の軸係合孔と回転軸の係合軸部とを拡大して示す要部拡大横断面図である。
【図5】図4中の矢示V−V方向からみたインペラ等の要部拡大縦断面図である。
【図6】図4中の矢示VI−VI方向からみたインペラ等の要部拡大縦断面図である。
【図7】回転軸の係合軸部を単体で示す拡大横断面図である。
【図8】インペラの軸係合孔を単体で示す部分拡大図である。
【図9】インペラの軸係合孔と回転軸の係合軸部とを示す要部拡大の斜視図である。
【図10】本発明の変形例によるタービン型燃料ポンプのインペラ等を図6と同様位置からみた要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
4 回転軸
7 係合軸部
7A 面取り部(非円形部分)
7B 外周面(円形部分)
7C 角隅部
8 電動モータ
10 ポンプハウジング
11 外側ハウジング
12 吸込口
13 内側ハウジング
15 吐出口
16 燃料通路
18,18′ インペラ
18A 羽根
19,19′ 軸係合孔
19A,19A′ 段部
19B,19B′ 大径孔部
19C,19C′ 小径孔部
19D,19D′ 平面部(非円形部分)
L1,L2,L3 軸方向長さ

Claims (3)

  1. 電動モータを収容する筒状のケーシングと、該ケーシング内に回転可能に設けられ前記電動モータにより回転される回転軸と、前記ケーシングに設けられ該回転軸を中心として環状の燃料通路が形成されたポンプハウジングと、該ポンプハウジング内に回転可能に設けられ前記回転軸と一緒に回転することにより前記燃料通路内で燃料を圧送する羽根が外周側に列設された円板状のインペラとを備えてなるタービン型燃料ポンプにおいて、
    前記回転軸には、前記インペラに係合する部位の断面形状の一部が非円形となり他の部位が円形となった係合軸部を設け、
    前記インペラには前記回転軸の係合軸部が遊びをもって係合する軸係合孔を設け
    軸係合孔は軸方向の一部を他の部位よりも拡径して形成し、前記合孔のうち前記係合軸部の非円形断面部分に相対する部分の軸方向長さは、前記係合軸部の円形断面部分に相対する部分の軸方向長さよりも長くする構成としたことを特徴とするタービン型燃料ポンプ。
  2. 前記係合軸部の非円形断面部分と前記軸係合孔の非円形断面部分とは、それぞれ1つの平面として形成してなる請求項1に記載のタービン型燃料ポンプ。
  3. 前記軸係合孔は、軸方向の一側が大径孔部となり他側が小径孔部として形成してなる請求項1または2に記載のタービン型燃料ポンプ。
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