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JP4196923B2 - 液体分注ヘッド装置及び液体分注装置 - Google Patents

液体分注ヘッド装置及び液体分注装置 Download PDF

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JP4196923B2 JP2004292182A JP2004292182A JP4196923B2 JP 4196923 B2 JP4196923 B2 JP 4196923B2 JP 2004292182 A JP2004292182 A JP 2004292182A JP 2004292182 A JP2004292182 A JP 2004292182A JP 4196923 B2 JP4196923 B2 JP 4196923B2
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Description

本発明は、生化学分野等で、液状の試料の分注に用いられる液体分注ヘッド装置及び液体分注装置に関する。
生化学分野等で行われる試験や分析において、検体や試薬などの液体を試料容器であるマイクロプレートに小分けする分注が行われる。このようなマイクロプレートには、同時に多数のサンプルを対象として試験を行うため、多数の試料収納用の凹部であるウェルが設けられている。上記分注においては、多数のウェルを対象として同時に一括して分注を行う場合が多く、このような分注を確実に行うために多連の分注ノズルを備えた分注ヘッド装置が用いられる。
このような分注ノズルを備える分注ヘッド装置は、それぞれの分注ノズルに所定量の液体を個別に吸入させて、当該吸入された液体をマイクロプレートのウェルに吐出させるポンプ機構を備えており、このようなポンプ機構としては、シリンダ内のピストンをモータにより往復駆動するものが一般的に用いられている。そして多連の分注ノズルを備える分注ヘッド装置では、各々の分注ノズルと一対一に備えられた多数のピストンを同一のモータにより駆動することで、上記分注を行うことが可能となっている。また、このような分注ノズルの先端部分には、分注ティップが着脱可能に装着されており、このような分注ティップは、分注の試料が変わる度に交換されるものであり、通常使い捨てタイプのものが用いられる(例えば、特許文献1〜4参照)。
特開平11−352133号公報 特開2000−97950号公報 特開平9−119935号公報 特開2001−33463号公報
このようなマイクロプレートは規格化されたものであり、備えられるウェルの数が異なる仕様のものがある。例えば、96個のウェルを備える96ウェルフォーマットのマイクロプレートや、384個のウェル備える384ウェルフォーマットのマイクロプレートがある。特に、分析されるサンプルが特殊なものである場合や高価なものである場合には、384ウェルフォーマットのマイクロプレートが用いられる場合があり、このような場合に対処するために、ユーザにおいては、96ウェルフォーマット対応の96ch用分注ヘッド装置と、384ウェルフォーマット対応の384ch用分注ヘッド装置との2つの分注ヘッド装置を備え、液体分注装置において、用いられるマイクロプレートの仕様に応じて分注ヘッド装置を選択的に装備させる(すなわち、交換装備させる)ことで、異なる種類のマイクロプレートへの対応が行われている。
しかしながら、液体分注装置においてこのような分注ヘッド装置の交換を行う際には、複雑な調整作業を要することから、ユーザより作業だけでは行うことが困難な場合も多く、現実的にはメーカのサービスマンに委託してその交換作業が行われるような場合も多い。そのため、当該交換作業に要する作業工数も多くかかり、効率的な分注ノズルの機種交換を行うことができないという問題点がある。
このような分注ヘッド装置の交換作業を伴わない方法として、96ch用分注ヘッド装置と384ch用分注ヘッド装置との2種類の分注ヘッド装置を1台の液体分注装置に備えさせて、マイクロプレートの仕様に応じていずれか一方の分注ヘッド装置を選択的に駆動させるという方法もある。しかしながら、このような方法では、1台の液体分注装置に2台の分注ヘッド蔵置を装備させる必要があり、液体分注装置の大型化、分注ヘッド装置が使用するステージの制約、さらに高コスト化を招き、マイクロプレートの仕様に応じた効率的な分注を実現することができないという問題がある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、分注ノズルの機種変更を容易に行うことができ、効率的な分注処理を行うことができる液体分注ヘッド装置及び液体分注装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、複数のノズルに個別に装着したティップに液体を吸入し、当該吸入された液体を上記それぞれのティップより容器のそれぞれのウェルに吐出することで、上記液体の分注作業を行う液体分注ヘッド装置において、
その下端にシリンダ開口部が形成された内部空間を有するシリンダ部と、当該内部空間において当該シリンダ部の内壁に沿って往復駆動されることで、上記シリンダ開口部へ伝達可能に吸入圧力又は吐出圧力を発生させるピストン部とを有する複数のポンプ部を整列配列させて備えるポンプユニットと、
上記それぞれのシリンダ部の内部空間内において、上記それぞれのピストン部を同期させて往復駆動させるポンプ駆動部と、
上記ティップの挿入孔に挿入されることで当該ティップの保持を行うティップ保持部と、上記ティップの挿入孔に連通可能な第1の開口部と上記シリンダ開口部に連通可能な第2の開口部とを連通する連通孔とを有する複数のノズルを、整列配列されて備えるノズルユニットと、
上記ノズルユニットにおける上記それぞれの第2の開口部を、上記ポンプユニットにおける上記それぞれのシリンダ開口部と連通させた状態で、当該ノズルユニットを上記ポンプユニットに装着解除可能に装着させるノズルユニット装着部とを備えることを特徴とする液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、上記ノズルユニットと上記ポンプユニットとの間に配置され、上記ノズルユニットにおける上記それぞれの第2の開口部と上記ポンプユニットにおける上記それぞれのシリンダ開口部とを連通させるための複数の貫通孔を備えるシート状の弾性部材と、
上記ポンプユニットにおける上記それぞれのシリンダ開口部の周囲、又は、上記ノズルユニットにおける上記それぞれの第2の開口部の周囲のいずれか一方又は両方に形成され、上記弾性部材における上記それぞれの貫通孔を個別に包囲する環状部分を局所的に加圧可能な複数の環状突起部とをさらに備える第1態様に記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、上記それぞれの環状突起部は、上記ポンプユニットの下面から突出させるように配置された上記それぞれのシリンダ部の上記シリンダ開口部側の端部により形成される第2態様に記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、上記ポンプユニットへの上記ノズルユニットの装着位置の位置決めを行う位置決め部が、当該装着部分に備えられている第1態様から第3態様のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、上記ノズルユニット装着部が、磁力の作用を用いて上記ノズルユニットを上記ポンプユニットに解除可能に固定する磁力発生部を備える第1態様から第4態様のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、上記ノズルユニットは、
上記それぞれのノズルに保持された上記各々のティップの上記挿入孔側の端部と係合可能な係合部材と、
上記係合部材を上記各々のティップの上記端部に係合させるとともに、当該係合部材を下降移動させて、上記それぞれのティップを上記それぞれのノズルから離脱させる係合部材移動部とを備え、
上記係合部材移動部は、回動可能に上記ノズルユニットに固定され、その一端に作用された上記ノズルユニットを上記ポンプユニット側へ押す方向の力を、上記回動によりその他端において上記係合部材を下方に押圧する方向の力に変換して、当該変換された力でもって、当該他端に当接された当該係合部材を下降させるレバー状部材を備える第1態様から第5態様のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、上記係合部材は、上記それぞれのノズルを貫通させて配置されるとともに、上記それぞれのノズルに保持された上記ティップの上記端部に同時的に係合可能な内縁部を有する複数の貫通孔を備えるティップ離脱用プレートである第6態様に記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、上記ポンプユニットが備える上記それぞれのポンプ部と、上記ノズルユニットが備える上記それぞれのノズルとが同数かつ同一配列であり、
上記各々のノズルにおいて、上記連通孔は1個の上記第1の開口部と1個の上記第2の開口部とを連通させるように形成される第1態様から第7態様のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、上記ポンプユニットが備える上記それぞれのポンプ部の数に対して、上記ノズルユニットが備える上記それぞれのノズルの数は1/n倍の数(nは2以上の整数)であり、
上記ノズルユニットの上記各々のノズルにおいて、上記連通孔は、1個の上記第1の開口部と、互いに隣接配置されるn個の上記シリンダ開口部に対応する位置に配置されるn個の上記第2の開口部とを連通させるように形成される第1態様から第7態様のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、上記ノズルユニットの上記各々のノズルにおいて、1個の上記第1の開口部に連通される上記連通孔を、上記n個の第2の開口部に分岐して連通可能に、上記n個の第2の開口部となる貫通孔が形成された開口部分岐用プレートを、当該ノズルの上記第2開口部側の端部に配置して備える第9態様に記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、上記開口部分岐用プレートは、上記ノズルユニットが備える上記全てのノズルに共通して形成された1枚のプレートである第10態様に記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
また、上記ポンプユニットが備える上記それぞれのポンプ部と上記それぞれのノズルとが同数かつ同一配列であり、上記各々のノズルにおいて、上記貫通孔は1個の上記第1の開口部と1個の上記第2の開口部とを連通させるように形成された第1のノズルユニットと、
上記ポンプユニットが備える上記それぞれのポンプ部の数に対して上記それぞれのノズルの数は1/n倍の数(nは2以上の整数)であり、上記各々のノズルにおいて、上記貫通孔が、1個の上記第1の開口部と、互いに隣接配置されるn個の上記シリンダ開口部に対応する位置に配置されるn個の上記第2の開口部とを連通させるように形成された第2のノズルユニットとを装着可能に備え、
上記ノズルユニット装着部は、上記第1のノズルユニットと上記第2のノズルユニットの中から選択された1の上記ノズルユニットを装着解除可能に、上記ポンプユニットに装着させるような液体分注ヘッド装置を提供することもできる。
本発明の第12態様によれば、上記ノズルユニットにおける上記それぞれのノズルは、上記ポンプユニットにおける上記それぞれのシリンダ開口部に挿入される挿入部を備え、
上記それぞれの第2の開口部と上記それぞれのシリンダ開口部との連通部分は、上記それぞれのノズルの上記挿入部が、上記それぞれのシリンダ開口部に挿入されることにより気密に保たれる第1態様に記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第13態様によれば、上記各々の挿入部の外周には、上記各々のシリンダ部の内壁に接するシール部が設けられている第12態様に記載の液体分注ヘッド装置を提供する。
本発明の第14態様によれば、第1態様から第13態様のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置と、
上記液体が収容された液体収容容器が載置される液体収容部と、
上記吸入された液体の分注作業が行われる上記容器が載置される分注容器載置部と、
上記液体収容部と上記分注容器載置部とに位置決め可能に液体分注ヘッド装置の移動を行うヘッド移動装置とを備えることを特徴とする液体分注装置を提供する。
本発明の上記第1態様によれば、分注ヘッド装置において、ポンプユニットとノズルユニットとを装着解除可能に装着させるノズルユニット装着部が備えられ、上記ポンプユニットと上記ノズルユニットとを分離可能な構成が実現されていることにより、従来のようにノズルの交換を行いたいがために、液体分注ヘッド装置全体を他の機種に交換するのではなく、上記ノズルユニットを上記ポンプユニットから分離させて、他の上記ノズルユニットを上記ポンプユニットに装着させることで、上記ノズルの交換を行うことができる。従って、複数種類の液体分注ヘッド装置を備えさせる必要を無くすことができ、分注処理における装置コストを低減させることができ、効率的な分注処理を行うことができる液体分注ヘッド装置を提供することができる。
本発明の上記第2態様又は第3態様によれば、上記ポンプユニットと上記ノズルユニットとの分離構造において、それぞれのシリンダ開口部と第2の開口部との間に、両者を連通する貫通孔が形成されたシート状の弾性部材を配置するとともに、上記各々の貫通孔を包囲する環状部分を局所的に加圧する構成(すなわち、環状突起部の形成)を採用していることにより、このような分離構造を採用しながら、上記それぞれのシリンダ開口部と上記それぞれの第2の開口部との連通における気密性を確実に確保することできる。
本発明の上記第4態様によれば、上記ポンプユニットへの上記ノズルユニットの装着位置の位置決めを行う位置決め部が備えられていることにより、上記ノズルユニットの交換装備の際における位置決め作業を容易なものとすることができ、交換作業の効率化を図ることができる。
本発明の上記第5態様によれば、上記ノズルユニット装着部が磁力の作用を用いることにより、上記ノズルユニットの交換作業をさらに容易なものとすることができるとともに、上記ポンプユニットや上記ノズルユニットの構成の簡素化を図ることができる。
本発明の上記第6態様又は上記第7態様によれば、上記それぞれのティップを上記それぞれのノズルから離脱させるための装置において、上記係合部材移動部に備えられるレバー状部材が、その一端に作用された上記ノズルユニットを上記ポンプユニット側へ押す方向の力を、その他端において上記係合部材を下方に押圧する方向の力に変換して、当該変換された力でもって当該係合部材を下降させる機能を有していることにより、このような上記ノズルユニットの分離構造を有する液体分注ヘッド装置に対して、上記ノズルユニットと上記ポンプユニットとを離間させる方向の力を直接的に作用させることなく、上記それぞれのティップの離脱を行うことができる。従って、上記ノズルユニットと上記ポンプユニットとの装着構造に対して、互いに分離させるような大きな力を考慮する必要性を無くすことができ、その装着構造の簡素化を図ることができ、装置コストの低減を図ることができる。
本発明のその他の態様によれば、上記ノズルユニットにおいて装備される上記ノズルの数に拘わらず、上記ノズルユニットにおける上記ポンプユニットとの連通部分である上記それぞれの第2の開口部の配列及び個数を、上記ポンプユニットが備える上記それぞれのシリンダ開口部の配列及び個数に合わせることにより、このような異なる機種の上記ノズルユニットの交換装備を実現することができる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の一の実施形態にかかる液体分注ヘッド装置を備える液体分注装置(以降、分注装置とする)の全体構成を模式的に示す模式構成図を図1に示す。図1に示すように、分注装置101は、剛体部材により形成された基台であるベースステージ3を備えており、このベースステージ3上には、ティップ装着ステージS1、ティップ離脱ステージS2、液体収容ステージS3(液体収容部の一例である)、及びプレート載置ステージS4(分注容器載置部の一例である)とが設けられている。また、分注装置101は、分注処理を行うための複数のノズル16を備えた分注ヘッド装置10と、この分注ヘッド装置10の図示X軸方向又はY軸方向への移動を行うXYロボット12(ヘッド移動装置の一例である)とが備えられている。XYロボット12によりこの分注ヘッド装置101が、上記それぞれのステージS1〜S4を移動して、分注ヘッド装置10に備えられたそれぞれのノズル16の下端部に着脱自在に装着されたティップ14によって、試薬等である液体を吸入して容器に吐出する分注処理が行われる。なお、上記X軸方向とY軸方向とは、ベースステージ3の大略表面沿いの方向であって、互いに直交する方向である。
また、図1に示すように、ベースステージ3上のティップ装着ステージS1には、未使用の複数のティップ14を整列配列させた状態で収容するティップ収容容器6が載置されている。ティップ離脱ステージS2には、分注ヘッド装置10から離脱されたそれぞれのティップ14を落下させて収容するための開口部を有するティップ廃棄部7が設けられている。液体収容ステージS3には、上記試薬としての液体が収容された液体収容容器5が例えば2台載置されている。なお、このような液体収容容器5はその内部に収容される液体の温度を調整する(例えば所定の温度に保つ)温度調節機能を備えるような場合であってもよい。プレート載置ステージS4には、分注対象である液体が分注により所定量だけ供給される多数のウェルが形成されたマイクロプレート4(あるいはマイクロタイタープレート4と言う場合であってもよい)が複数、例えば、3枚載置されている。
また、図1に示すように、ベースステージ3の上方には、移載アーム9が備えられている。この移載アーム9は、ティップ収容容器6、液体収容容器5、及びマイクロプレート4などの移載対象物を両側から挟んでクランプする2つのクランプ爪9aを備えており、これらのクランプ爪9aはクランプ駆動装置9bによって駆動される。さらに、移載アーム9は、アーム用XYロボット11によって、図示X軸方向又はY軸方向に移動させることが可能となっており、さらにアーム回転昇降装置13によって昇降又は回転移動させることが可能となっている。このような構成により、上記分注処理において、ティップ収容容器6、液体収容容器5、及びマイクロプレート4などの各ステージS1、S3、及びS4への搬入・搬出、及び各ステージS1、S3、及びS4間での移動を行うことが可能となっている。
次に、図2の模式説明図を用いて、ティップ14及びマイクロプレート4について説明する。ティップ14は液体を吸入又は吐出可能な貫通孔を有する先細りのテーパ状のノズル状部品であり、分注ヘッド装置10が備えるそれぞれのノズル16の先端に交換自在に装着され、使用の都度交換されるいわゆる使い捨て部品である。
図2(A)に示すように、分注ヘッド装置10には、複数のティップ14が格子状に複数個整列配列(例えば、16個×24列の合計384個)されるように、同様な配列を有するそれぞれのノズル16に装着されている。なお、図2においては、図面の理解を容易なものとすることを目的として、分注ヘッド装置10に装着されるティップ14の個数を省略している。
これらのティップ14の先端部を、図2(A)に示すマイクロプレート4に格子状に設けられた凹部であるウェル4a内に下降させて液体を吸入し、あるいは、液体収容容器5内に下降させて収容されている液体を吸入し、上記マイクロプレート4とは異なるマイクロプレート4のウェル4aにそれぞれのティップ14より上記吸入した液体を吐出することにより、異なるマイクロプレート4間で液体の移し替えや、マイクロプレート4への液体の供給等の分注処理を行うことができる。
また、図2(B)に示すように、未使用のそれぞれのティップ14は、マイクロプレート4と同様の格子状の配列を有するティップ収容容器6内に収容されており、ティップ収容容器6の上方に配置された分注ヘッド装置10を下降させることにより、それぞれのティップ14を分注ヘッド装置10が備えるそれぞれのノズル16に自動的に装着することが可能となっている。
(分注ヘッド装置)
次に、分注装置101が備える分注ヘッド装置10の正面図を図3に、その側面図を図4に示して、それぞれの図面を用いて分注ヘッド装置10の構成について詳細に説明する。なお、これらの部面においても、その図面の理解を容易なものとするために、図示するノズル16等の本数を省略した図面としている。
図3及び図4に示すように、分注ヘッド装置10は、ノズル16等を備えて分注処理を行うヘッド本体ユニット20と、このヘッド本体ユニット20を昇降させる昇降装置22とを備えている。なお、ヘッド本体ユニット20は、昇降装置22を介して、XYロボット12に支持されている。昇降装置22は、昇降方向に配置されるとともにヘッド本体ユニット20を昇降可能に支持する2本のボールねじ軸23と、各々のボールねじ軸23に個別に連結された2個のプーリ24と、それぞれのプーリ24と係合され、その走行によりそれぞれのプーリ24を回転駆動させるベルト25と、ベルト25にさらに係合される別のプーリ26をその駆動軸に装着して備え、プーリ26を介してベルト25を回転駆動させる昇降駆動モータ27とを備えている。また、それぞれのボールねじ軸23は、ヘッド本体ユニット20のフレーム28に装着されたナット部23aに個別に螺合されている。昇降装置22がこのような構成を有していることにより、昇降駆動モータ27を正逆いずれかの方向に駆動させ、プーリ26及びベルト25を介してそれぞれのプーリ24を回転駆動させて、それぞれのボールねじ軸23を回転駆動させることにより、各々のボールねじ軸23に螺合されているナット部23aを当該ボールねじ軸23に沿って上方又は下方に移動させることでもって、フレーム28を介してヘッド本体ユニット20を上昇又は下降させることができる。
また、図3及び図4に示すように、ヘッド本体ユニット20は、昇降装置22により昇降可能に支持されているフレーム28と、このフレーム28に支持されたシリンダブロック29と、このシリンダブロック29に設けられた複数のシリンダ32内に一方の端部(図示下端部)が挿入された複数のピストン30と、これらのピストン30の他方の端部(図示上端部)を連結する連結部材としてのピストンヘッド31と、このピストンヘッド31を上下動させることで、それぞれのシリンダ32内に挿入配置されたそれぞれのピストン30をシリンダ32の内壁に沿いながら一体的に上下動(すなわち、それぞれのピストン30を同期させて上下動)させるピストン駆動装置40とを備えている。また、シリンダブロック29の下面には、複数のノズル16を整列配列させて備えるノズルユニット50が装備されており、それぞれのノズル16には、個別にティップ14が脱着可能に装着されている。なお、フレーム28にはピストン駆動装置40が支持されており、ピストンヘッド31、それぞれのピストン30、及びシリンダブロック29は、ピストン駆動装置40を介してフレーム28に支持されている。また、それぞれのピストン30とシリンダブロック29が備えるそれぞれのシリンダ32とは一対一に対応するように構成されている。また、シリンダブロック29とノズルユニット50との構造的な関係については後述するものとする。
また、フレーム28に装備されたピストン駆動装置40は、昇降方向に配置されるとともに、ピストンヘッド31を昇降可能に支持するボールねじ軸33と、ボールねじ軸33に連結されたプーリ34と、このプーリ34と係合され、その走行により当該プーリ34を回転駆動させるベルト36と、ベルト36とさらに係合される別のプーリ35をその駆動軸に装備するとともに、プーリ35を回転駆動させることでベルト36の走行を駆動するピストン駆動用モータ37とを備えている。また、ボールねじ軸33はピストンヘッドの装着されたナット部33aと螺合している。ピストン駆動装置40がこのような構成を有していることにより、ピストン駆動用モータ37を正逆いずれかの方向に回転駆動させて、プーリ35及びベルト36を介してプーリ34を回転駆動させることで、ボールねじ軸33を正逆いずれかの方向に回転駆動させて、このボールねじ軸33に螺合されているナット部33aをボールねじ軸33の軸方向に沿って上昇又は下降させることができる。その結果、ピストンヘッド31を上昇又は下降させることができ、それぞれのシリンダ32内に挿入配置されたそれぞれのピストン30をシリンダ内壁に沿って上昇又は下降させることが可能となっている。また、このようなピストンヘッド31の上昇又は下降を高精度に行うために、フレーム28には、ピストンヘッド31の上記昇降を案内する昇降ガイド部28aが備えられており、例えば、図3及び図4に示すように、ピストンヘッド31の上部における4つの隅部近傍と係合された4つの昇降ガイド部28aが備えられている。
(384ch用ノズルユニット)
また、本実施形態の分注ヘッド装置10においては、シリンダブロック29に装備されたノズルユニット50が脱着可能な(すなわち、分離可能な)構成を有していることが特徴の1つとなっている。このようなシリンダブロック29とノズルユニット50の構成を具体的に説明するための図面として、シリンダブロック29にノズルユニット50が装備された状態のそれぞれの内部構造を示す模式断面図を図5に示し、両者が分離された状態における模式断面図を図6に示す。これらの図面においても、ノズル16の装備本数を省略した図面となっている。
図5及び図6に示すように、シリンダブロック29には、複数のシリンダ32がノズルユニット50におけるそれぞれのノズル16の配列と対応するように整列配列されて備えられている。具体的には、それぞれのシリンダ32は、例えば、16個×24列の合計384個配列されている。各々のシリンダ32は図示下端をシリンダ開口部32aとする内部空間を有しており、当該内部空間においてシリンダ32の内壁に沿って往復移動可能に、シリンダ32の上端よりピストン30が挿入されている。シリンダ32の内部空間において、ピストン30が下降されることでシリンダ開口部32aに伝達可能に吐出圧力を発生させることが可能であり、また、ピストン30が上昇されることでシリンダ開口部32aに伝達可能に吸入圧力を発生させることが可能となっている。すなわち、シリンダ32とピストン30とにより、上記吸入圧力又は吐出圧力を発生可能なポンプ部が構成されており、本実施形態においては、シリンダブロック29とそれぞれのピストン30が、ポンプユニットの一例を構成している。
また、図5及び図6に示すように、ノズルユニット50は、所定の間隔にて整列配列された複数のノズル16をそれぞれのシリンダ32と同様な配列にて備えており、具体的には、16個×24列の合計384個のノズル16が整列配列されている。なお、このようなノズルユニット50は、384chのマイクロプレート4対応である384ch用ノズルユニットとなっており、本実施形態においては、第1のノズルユニットの一例となっている。また、各々のノズル16は、テーパ形状に絞られた形状を有するその図示下端部に形成された第1の開口部16aと、その図示上端部に形成された第2の開口部16bとを上下方向に連通(貫通)するように形成された連通孔16cを備えている。それぞれのノズル16の下端部は、ノズルユニット50の下面より下方に向けて所定の長さ寸法だけ突出するように配置されており、この突出された下端部は、ティップ14の挿入孔に挿入されることで当該挿入されたティップ14を嵌合された状態で保持するティップ保持部16dとなっている。なお、この両者の嵌合された状態が解除されることで、ティップ14の保持の解除、すなわち離脱を行うことが可能となっている。
また、図6に示すように、シリンダブロック29の下部における外周部にはマグネット部38が備えられており、さらに、このシリンダブロック29におけるマグネット部38の配置位置に対応するように、ノズルユニット50の外周部にもマグネット部51が備えられている。このようにマグネット部38及び51が備えられていることにより、図5に示すように、シリンダブロック29の下面29aとノズルユニット50の上面50aとを当接させることで、この当接状態を磁力の作用により保持することができ、ノズルユニット50のシリンダブロック29への装備を行うことができる。なお、本実施形態の分注ヘッド装置10においては、それぞれのマグネット部38、51が、ノズルユニット50をシリンダブロック29に解除可能に装着させるノズルユニット装着部の一例であり、さらに磁力の作用を用いて上記装着のための固定を行う磁力発生部の一例となっている。なお、本実施形態においては、上記ノズルユニット装着部が磁力の作用を用いた構成であるような場合とするが、このように磁力の作用を用いるような場合に代えて、機械的な装着固定手段が採用されるような場合であってもよい。このような機械的な装着固定手段は、ノズルユニット50の脱着を比較的容易に行うことができるものであって、ノズルユニット50とシリンダブロック29との連結部分におけるシール(後述するシートパッキンによるシール)の面圧を確保できるようなものを用いることが好ましい。
また、シリンダブロック29の下面29aにおける周部近傍には複数の凹部39が形成されており、一方、ノズルユニット50の上面の周部近傍には、シリンダブロック29への装備の際にそれぞれの凹部39に係合可能な複数の凸部52(あるいは、係合ピン)が形成されており、図5に示すようにこれらの凹部39と凸部52とが互いに係合されることで、シリンダブロック29とノズルユニット50との装備のための位置決めを行うことが可能となっている。
また、図5及び図6に示すように、シリンダブロック29の下面29aと、ノズルユニット50の上面50aとの間には、シート状の弾性部材の一例であるシートパッキン53が配置された状態にて、ノズルユニット50の装備が行われる。具体的には、図6に示すように、シートパッキン53は、ノズルユニット50が備えるそれぞれのノズル16の第2の開口部16bと、シリンダブロック29が備えるそれぞれのシリンダ32のシリンダ開口部32aとを個別に連通させるための複数の貫通孔53aが形成されており、このような個別的な連通を実現可能とするために、それぞれの貫通孔53aの配列は、それぞれのシリンダ32の配列及び第2の開口部16bの配列と同様なものとされている。
さらに、ノズルユニット50の上面50aにおけるそれぞれのノズル16が配置されている領域には、シートパッキン53を位置決め配置可能な凹部50bが形成されている。なお、この凹部50bの深さは、シートパッキン53の厚さ寸法と略同じあるいは僅かに大きくなるように形成されている。さらに、シリンダブロック29の下面29aにおいて、各々のシリンダ32の下端部分が、当該下面29aよりも僅かに突出されて、環状突起部32bが形成されている。また、シートパッキン53に形成されたそれぞれの貫通孔53aの径は、シリンダ32のシリンダ開口部32aの径よりも小さくなるように形成されている。なお、ノズル16における第2の開口部16bの径は、シリンダ開口部32aの径よりも小さくなるように形成されている。
このようなシリンダ32のシリンダ開口部32aと、シートパッキン53の貫通孔53aと、ノズル16の第2の開口部16bとの関係を示す部分拡大模式図を図7に示す。図5及び図7に示すように、このような構成により、シートパッキン53を介してシリンダブロック29にノズルユニット50を装備させた場合に、ノズルユニット50の上面50aの凹部50bにシートパッキン53が格納されてその位置決めが行われて、各々のシリンダ32のシリンダ開口部32aと、シートパッキン53の各々の貫通孔53aと、各々のノズル16の第2の開口部16bとが、図示上下方向に一列に配置させることができる。さらに、シートパッキン53のそれぞれの貫通孔53aを個別に包囲する環状部分が、それぞれのシリンダ32の環状突起部32bにより局所的に加圧されて、シリンダ開口部32a、貫通孔53a、及び第2の開口部16bの連通における気密性を確保することができる。このようにシリンダブロック29におけるそれぞれのシリンダ32と、ノズルユニット50におけるそれぞれのノズル16との個別的な連通が、気密性が確保されながら行われた状態が図5及び図7に示す状態である。
また、このように気密性が確保された状態でそれぞれのシリンダ32とノズル16との連通が行われた状態にて、ピストン駆動装置40によるそれぞれのピストン30の上昇移動又は下降移動が行われることによりそれぞれのシリンダ32の内部空間にて発生される吸入圧力又は吐出圧力を、それぞれのシリンダ開口部32a、それぞれのノズル16における第2の開口部16b、及び連通孔16cを通じて個別的かつ確実にそれぞれのノズル16の下端である第1の開口部16aに伝達することができ、当該伝達された圧力を用いてノズル16に保持されたティップ14を用いて、試薬等の液体の吸入又は当該吸入された液体の吐出動作を行うことができる。
また、図5及び図6に示すように、ノズルユニット50には、それぞれのノズル16のティップ保持部16dに保持されたティップ14を、その上端部において下方へ向けて押し下げる力を加えることで、離脱させる機能を有するティップ離脱装置54が備えられているが、このティップ離脱装置54の構成及び動作については、後述するものとする。
(96ch用ノズルユニット)
上述の説明においては、図3及び図4に示す分注ヘッド装置10が、脱着可能に384ch用のノズルユニット50を装備するような場合について説明したが、本実施形態によるシリンダブロック29とノズルユニット50との連結構造によれば、ノズルユニット50を他の種類のノズルユニットに交換装備させることが可能となる。具体的に、異なる機種のノズルユニットの構成及びその連結構造について以下に説明する。
まず、このような異なる機種のノズルユニットとして、シリンダブロック29におけるそれぞれのシリンダ32の数及び配列と異なる数及び配列を有する第2のノズルユニットの一例として、上述した384ch用ノズルユニット50の1/4のノズル装備数を有する8個×12列の96個のノズルを備える96ch用ノズルユニット70がシリンダブロック29に装備された状態を示す模式断面図を図8に示し、両者が分離された状態の模式断面図を図9に示す。
図8及び図9に示すように、96ch用ノズルユニット70が備えるそれぞれのノズル66の個数は、シリンダブロック29が備えるそれぞれのシリンダ32の個数の1/4の数量となっている。このように、シリンダブロック29におけるシリンダ32の装備個数と、ノズルユニット70におけるノズル66の装備個数とがことなっているため、本実施形態においては、シリンダブロック29において整列配列されたシリンダ32の中で、隣接された2個×2列の合計4個のシリンダ32が、ノズルユニット70の1個のノズル66に対応させるような構成を採用している。
具体的には、図9に示すように、ノズルユニット70におけるそれぞれのノズル66は、384ch用のノズル16よりもその外径が大きく形成された構造を有しており、その下方先端部に形成された第1の開口部66aと、その上方端部に形成され、第1の開口部66aよりも大きく拡大された径を有する上端側開口部66bと、第1の開口部66aと上端側開口部66bとを連通する連通孔66cと備えている。また、ノズルユニット70において配列されたそれぞれのノズル66の上端には、各々の上端側開口部66bを、2個×2列の合計4個の第2の開口部67aに分岐する開口部分岐用プレート67が配置されている。なお、それぞれのノズル66における上端側開口部66bの周部と開口部分岐用プレート67との接触部分にはシールが施されており、ノズル66の連通孔66cと4個の第2の開口部67aとの連通における気密性が確保されている。また、開口部分岐用プレート67は、ノズルユニット70が備える全てのノズル66に共通の1枚のプレートとして形成されており、さらにそれぞれのノズル66を固定するプレートと一体的になるように固定されている。なお、開口部分岐用プレート67に形成されたそれぞれの第2の開口部67aの配列は、シリンダブロック29におけるそれぞれのシリンダ32の配列と略同様な配列となっている。
また、図9に示すように、開口部分岐用プレート67の上面には、シートパッキン53を位置決めして格納配置させるための凹部67bが形成されており、また開口部分岐用プレート67の上面周部には、シリンダブロック29に形成されたそれぞれの凹部39と位置決めのために係合される複数の凸部62が形成されている。さらに、ノズルユニット70の上面70aにおける周部には、マグネット部71が備えられており、このマグネット部71と、シリンダブロック29のマグネット部38との磁力の作用により、ノズルユニット70をシリンダブロック29に固定装備させることができる。
このように384ch用のノズルユニット70がシリンダブロック29に装備された状態が図8に示す状態である。また、このような状態におけるノズル66とシリンダ32との連結部分の構造を示す部分拡大模式図を図10に示す。図10に示すように、ノズル66の上端側開口部66bの周端部66eは、開口部分岐用プレート67の下面において、4つの第2の開口部67a(図10においてはその内の2つの第2の開口部67aが示されている)を取り囲むようにして当接されるとともに、その当接部分の気密性を確保するためにシール部材68が配置されてシールが施されている。一方、開口部分岐用プレート67の上面においては、各々の第2の開口部67aと各々のシリンダ開口部32aとが個別的に連通され、さらに、各々のシリンダ開口部32aにおける環状突起部32bが、シートパッキン53における各々の貫通孔53aを包囲する環状部分を押圧することで、それぞれの第2の開口部67aとシリンダ開口部32aとの連通における気密性が保たれている。
なお、本実施形態においては、図10に示すように、それぞれのシリンダ開口部32aの中心位置と、開口部分岐用プレート67におけるそれぞれの第2の開口部67aの中心位置とが一致する場合について説明するが、このような場合についてのみ限定されるものではない。このような場合に代えて、例えば、それぞれの第2の開口部67aの中心位置が、対応するノズル66における連通孔66cの中心位置側に僅かにシフト配置されているような場合であってもよい。このような配置とすることで、それぞれのノズル66において、上端側開口部66bの周端部66eと開口部分岐用プレート67の下面との接触箇所の配置に余裕を持たせることができ、構造設計を容易なものとすることができる。
ノズルユニット70がこのような構成を有していることにより、シートパッキン53を介してシリンダブロック29にノズルユニット70を装備させた場合に、隣接する4つのシリンダ部32と、1つのノズル66の連通孔66cとの連通を、気密性を保ちながら行うことができる。また、このように気密性が確保された状態でノズル66と隣接する4つ一組のシリンダ32との連通が行われることにより、ピストン駆動装置40によるそれぞれのピストン30の上昇移動又は下降移動が行われることにより上記隣接する4つ一組のシリンダ32の内部空間にて発生される吸入圧力又は吐出圧力を、それぞれのシリンダ開口部32a、開口部分岐用プレート67におけるそれぞれの第2の開口部67a、及びそれぞれのノズル66の連通孔66cを通じて確実にそれぞれのノズル66の下端である第1の開口部66aに伝達することができ、当該伝達された圧力を用いてノズル66に保持されたティップ14を用いて、試薬等の液体の吸入又は当該吸入された液体の吐出動作を行うことができる。
なお、96ch用ノズルユニット70においても、384ch用ノズルユニット50と同様にそれぞれのノズル66のティップ保持部66dに保持されたティップ64を、その上端部において下方へ向けて押し下げる力を加えることでティップ保持部66dから離脱させる機能を有するティップ離脱装置74が備えられているが、このティップ離脱装置74の構成及び動作については以降において説明する。
(ティップ離脱装置)
次に、それぞれのノズルユニット50、70が備えるティップ離脱装置54、74の構成について詳細に説明する。なお、ティップ離脱装置54と74とは、同様な構成を有していることから、両者を代表してティップ離脱装置54の構成について説明を行うものとする。
図6に示すように、ノズルユニット50に装備されたティップ離脱装置54は、ノズルユニット50の下面より下方に向けて突出されたそれぞれのノズル16を個別に貫通する複数の貫通孔55aが形成された係合部材の一例であるトラッシュプレート55(ティップ離脱用プレート)と、それぞれの貫通孔55aをそれぞれのノズル16に貫通させた状態で、それぞれのノズル16に沿って昇降可能にトラッシュプレート55を支持するプレート支持部56とを備えている。トラッシュプレート55に形成されたそれぞれの貫通孔55aは、その内縁部において、ノズル16のティップ保持部16dに保持されたティップ14の上端部と当接し(係合し)、当該当接状態にてトラッシュプレート55が下降されることで、ティップ14の上端部を下方に向けて押し下げて、ティップ14をティップ保持部16dから離脱させる機能を有している。なお、それぞれの貫通孔55aの内径寸法は、このようなティップ14の上端部との確実な当接を可能とする寸法であり、かつ、トラッシュプレート55の上下動を阻害しないように、ノズル16の外周面との接触が防止される程度の寸法に形成されることが好ましい。
また、プレート支持部56は、ノズルユニット50の下面側においてトラッシュプレート55の4つの隅部にてその一端が固定された棒状の4本の支持部材57と、ノズルユニットの上面側においてそれぞれの支持部材57の他端を上方に向けて付勢しながら支持するバネ部58とを備えている。プレート支持部56がこのような構成を有していることにより、トラッシュプレート55を支持するそれぞれの支持部材57が、バネ部58により常時上方に向けて付勢され、その結果、トラッシュプレート55がノズルユニット50の下面に接し、かつ、上方に向けて常時付勢された状態で支持されることとなる。
また、図3及び図4に示すように、トラッシュプレート55の端部は、ノズルユニット50の端部より側方に向けて突き出された形状を有しており、さらに、ノズルユニット50の側面には、トラッシュプレート55の上記突き出された部分を、上方から下方に向けた押し下げる機能を有するレバー状部材の一例である複数のレバー部59が備えられている。レバー部59はトラッシュプレート55の表面沿いの方向を回転軸として、その略中央付近において、ノズルユニット50の側面に回転可能に固定されており、その長手方向の一端(図3における内側方向の一端)が、トラッシュプレート55と当接しながら押し下げるプレート押下部59aとなっており、その他端が後述する他の部材により力が作用されて上方に向けて押し上げられる押上部59bとなっている。すなわち、レバー部59は、押上部59bに力が作用されて押上げられることにより、その回転中心回りに回転移動されて、押下部59aがトラッシュプレート55の端部を押し下げるという動作を行うことが可能となっている。
また、図1に示すように、分注装置101のベースステージ3上におけるティップ離脱ステージS2には、ノズルユニット50の大きさに相当する程度の形状及び大きさを有する矩形状の開口部であって、ティップ離脱装置54、74により離脱されたそれぞれのティップ14が廃棄されるティップ廃棄部7と、このティップ廃棄部7の開口部の周囲に配置された4本の棒状部材であるレバー駆動部材8とが備えられている。
ここで、ティップ離脱ステージS2の上方に配置された状態の分注ヘッド装置10により行われるそれぞれのティップ14の離脱動作を説明するための模式説明図を図11及び図12に示す。なお、図11は離脱直前の状態を示す図であり、図12は離脱された直後の状態を示す図である。
図11に示すように、ティップ離脱ステージS2におけるティップ廃棄部7の上方に移動された状態の分注ヘッド装置10には、例えばノズルユニット50が装備されており、それぞれのノズル16には個別的にティップ14が装着されている。このようにティップ廃棄部7の上方にノズルユニット50が位置決めされた状態において、ノズルユニット50が備えるそれぞれのレバー部59の押上部59bの下方に、それぞれのレバー駆動部材8が位置された状態とさせることができる。すなわち、それぞれのレバー駆動部材8は、このような位置決めを行うことができるようにティップ廃棄部7の周囲に配置されている。
このような位置決めの後、分注ヘッド装置10におけるヘッド本体ユニット20が昇降装置22により下降移動されることにより、それぞれのレバー駆動部材8の先端部が、それぞれのレバー部59の押上部59bと当接される。さらにヘッド本体ユニット20が下降されることで、それぞれのレバー部59が、プレート押下部59aを下方に移動させるように回転駆動されることとなる。このようにそれぞれのレバー部59におけるプレート押下部59aが下方に移動されることで、図12に示すようにそれぞれのプレート押下部59が、ノズルユニット50の下面に付勢された状態にあるトラッシュプレート55を押し下げる。これにより、それぞれのノズル16のティップ保持部16dに保持されているティップ16の上端部が、トラッシュプレート55の貫通孔55aの内縁部により押し下げられて、それぞれのノズル16から離脱させることができる。このように離脱されたそれぞれのティップ14は、ティップ廃棄部7内に落下して収容されることとなる。その後、ヘッド本体ユニット20を昇降装置22により上昇させることで、それぞれのレバー部59が元の位置に復帰し、押し下げられていた状態にあったトラッシュプレート55もバネ部58による付勢力によりノズルユニット50の下面に付勢された位置に復帰することとなる。なお、本実施形態においては、それぞれのレバー部59とそれぞれのレバー駆動部材8により係合部材移動部が構成されている。また、上記係合部材移動部は、レバー部59とレバー駆動部材8とにより構成されるような場合に代えて、例えば、カム部とカムフォロア部等を用いて構成することもできる。
(分注装置制御システム)
次に、分注装置101における制御系の構成について説明する。分注装置101は、その分注処理の動作の制御を行う分注装置制御システム90を備えている。この分注装置制御システム90の構成を示す制御ブロック図を図13に示す。なお、図13に示す制御ブロック図においては、その主要な制御構成についてのみ示している。
図13に示すように、分注装置制御システム90は、分注ヘッド装置10における各種動作制御を行うヘッド制御部92と、XYロボット12による分注ヘッド装置10のXY移動の動作制御を行うXYロボット制御部93と、移載アーム9のクランプ動作やXY移動動作等の動作制御を行う移載アーム制御部94と、それぞれの制御部92、93、及び94における動作制御を互いに関連付けながら統括的な制御を行う主制御部91とを備えている。
ヘッド制御部92は、昇降装置22によるヘッド本体ユニット20の昇降動作の制御、及び、ピストン駆動装置40によるそれぞれのピストン30の昇降動作、すなわち、それぞれのノズル16又は66における圧力発生動作の制御を行うことが可能となっている。また、XYロボット制御部93は、XYロボット12による分注ヘッド装置10のX軸方向又はY軸方向の移動動作の制御を行うことにより、分注ヘッド装置10を各ステージS1〜S4へ位置決めするための動作制御を行うことが可能となっている。さらに、移載アーム制御部94は、移載アーム9におけるクランプ動作や、移載アーム9のX軸方向又はY軸方向の移動動作や昇降及び回転動作の制御を行うことが可能となっている。
また、分注装置制御システムには、ユーザにより設定される制御条件を主制御装置91、あるいは主制御装置91を介して他の制御部92、93、又は94へ入力する入力部95が備えられている。このように入力部95を通して入力される制御条件としては、例えば、分注ヘッド装置10が装備するそれぞれのノズル16、66における液体の吸入量あるいは吐出量のデータがある。特に、このような分注処理においては、微少量の液体の吸入及び吐出を正確に行う必要があるとともに、取り扱われる液体の種類に応じて適切な条件を設定する必要がある。このように入力部95を通じて設定される液体の吸入・吐出量のデータは、主制御装置91からヘッド制御部92に入力されて、ヘッド制御部92において、シリンダ32内におけるピストン30の移動距離、すなわちピストンストロークのデータに変換して、当該データに基づきピストン駆動装置40によるそれぞれのピストン30の移動距離が制御されることにより、上記設定された液体の吸入・吐出量に応じた制御を行うことができる。
一方、本実施形態の分注ヘッド装置10は、異なる機種のノズルユニット50、70を交換装備可能な構成とされていることにより、装備されるノズルユニットの機種によっては、ピストン30及びシリンダ32と、ノズルとの関係が一対一の関係とならない場合も生じる。このような場合にも対処可能とするため、ノズルと、ピストン30及びシリンダ32により構成されるポンプ部との個数比を1:nとして(nは2以上の整数)、この個数比の情報を装備されているノズルユニット50又は70と関連付けてヘッド制御部92に入力させておく。ヘッド制御部92においては、上記個数比の情報と、入力された液体の吸入・吐出量のデータに基づいて、ピストン30のストロークの算出を行う。
具体的には、ピストン30とシリンダ32とにより構成されるポンプ部における単位ストローク当たりの吐出量をVpumpとすると、単位ストローク当たりのノズルにおける吐出量Vnozzleは、ノズルとポンプ部との個数比を考慮して数(1)のように表される。
nozzle=n・Vpump ・・・(1)
ユーザにより設定される1ノズル当たりの吸入・吐出量をVとすると、この吸入・吐出量Vを満たすためのポンプ部におけるピストンストロークSは数(2)のように算出することができる。
S=V/Vnozzle=V/n・Vpump ・・・(2)
すなわち、分注ヘッド装置10において、384ch用ノズルユニット50(n=1)が装備された場合に比して、96ch用ノズルユニット70(n=4)が装備された場合は、ポンプ部におけるピストンストロークSは1/4の値となる。このように交換装備されるノズルユニットの機種に応じて、ヘッド制御部92において、液体の吸入・吐出量のデータに基づく、ポンプ部のストローク量を算出することができることにより、この算出されたストローク量に基づいてピストン駆動装置40の制御を行って、正確な吸入・吐出動作を行うことができる。なお、384ch用ノズルユニット50におけるノズル16当たりの液体の吸入量は、例えば1〜50μlの範囲で設定され、96ch用ノズルユニット70におけるノズル66当たりの液体の吸入量は、例えば10〜200μlの範囲で設定される。
上述の説明においては、分注ヘッド装置10に交換装備されるノズルユニットとして、384ch用ノズルユニット50と、96ch用ノズルユニット70とが用いられるような場合について説明したが、本実施形態はこのような場合についてのみ限られるものではない。このような場合に代えて、32個×48列の合計1536個のノズルを備える1536ch用ノズルユニット等が用いられるような場合であっても本実施形態の構成を適用することができる。このような場合にあっては、シリンダブロックが備えるシリンダの個数を、ノズルユニットが備えるノズルの最大数及び配列に合わせて分注ヘッド装置を構成する必要がある。すなわち、シリンダブロックにおけるシリンダの装備数と、ノズルユニットのノズルの装備数との個数比が、1:1の関係にあるようなノズルユニットの他に、上記個数比が1:1/n(nは2以上の整数)の関係にあるようなノズルユニットを、分注ヘッド装置は交換装備可能とすることができる。
また、上述の説明においては、ティップ離脱装置54におけるトラッシュプレート55に、それぞれのノズル16を貫通させる貫通孔55aが形成されており、それぞれの貫通孔55aにおける内縁部が、それぞれのティップ14の上端部と係合されるような場合について説明したが、トラッシュプレート55の構造はこのような場合についてのみ限られるものではない。このような場合に代えて、例えば、それぞれのティップ14の上端部と係合可能なくし歯状の係合部を備えるくし歯状の部材が用いられるような場合であってもよい。ただし、それぞれのティップ14の離脱を行うための必要な力に対する耐力を有する構造という観点からは、トラッシュプレート55のような1枚プレートの構成を採用する方が好ましい。
また、上述の説明においては、シリンダブロック29におけるそれぞれのシリンダ開口部と、ノズルユニット50又は70における第2の開口部16b又は67aとの連通における気密性の確保が、両者の間に配置されるシートパッキン53により確保されるような構造が採用される場合について説明したが、本実施形態はこのような場合にのみ限定されるものではない。このようにシートパッキン53が用いられるような場合に代えて、Oリング等のシール部材が用いられるような場合であってもよい。
例えば、図14に示すように、384ch用ノズルユニット150の上面150aよりも上方に突出されるように形成されたそれぞれのノズル116の上端部116f(挿入部)を、シリンダ開口部32aを通してそれぞれのシリンダ32の内部に挿入するとともに、当該挿入部分におけるノズル116の上端部116fの周囲にOリング115(シール部)を設置して、当該挿入部分における気密性を確保するような構成を採用することができる。
また、このような構成は96ch用ノズルユニット170にも採用することができる。図15に示すように、96ch用ノズルユニット170において、それぞれのノズル166の上端部に配置された開口部分岐用プレート167のそれぞれの第2の開口部167aに個別に連通される連通補助ノズル168を備えさせて、それぞれの連通補助ノズル168の上端部168aをそれぞれのシリンダ32の内部に挿入させて、その挿入部分における連通補助ノズル168の上端部168aの周囲にOリング165を設置して、当該連通部分における気密性を確保するような構成を採用することができる。
(本実施形態による効果)
上記実施形態によれば、以下のような種々の効果を得ることができる。
まず、分注装置101が備える分注ヘッド装置10において、ピストン駆動装置40及びシリンダブロック29により構成されるポンプユニットと、その下方に装備されるノズルユニット50、70を分離可能な構成とすることで、上記ポンプユニットを共通の構成部分として、ノズルユニット50、70の機種交換装備を可能とすることができる。
具体的には、シリンダブロック29が備えるそれぞれのシリンダ32の配列及び装備数と、ノズルユニット50が備えるそれぞれのノズル16の配列及び装備数が同じであるような場合にあっては、1つのシリンダ32と1つのノズル16とを対応させるとともに個別に連通させるように、シリンダブロック29にノズルユニット50を装備させることで、各々のシリンダ32を通じて各々のノズル16に個別的かつ確実に圧力を伝達することができ、それぞれのノズル16による液体の吸入・吐出動作を行うことができる。
一方、シリンダブロック29が備えるそれぞれのシリンダ32の配列及び装備数と、ノズルユニット70が備えるそれぞれのノズル66の配列及び装備数が異なるような場合(すなわち、ノズルの装備数の方が少ないような場合)にあっては、例えば、隣接配置される4つのシリンダ32を一組として1つのノズル66に対応させるとともに上記一組のシリンダ32と上記1つのノズル66とを連通させるように、シリンダブロック29にノズルユニット70を装備させることで、それぞれの上記一組をシリンダ32を通じて各々のノズル66に確実に圧力を伝達することができ、それぞれのノズル66による液体の吸入・吐出動作を行うことができる。
すなわち、様々な機種のノズルユニットにおいて、その装備するノズル数や配列に拘わらず、シリンダブロック29と連結される側の面(上面)に、シリンダブロック29が備えるそれぞれのシリンダ32の装備数や配列を一致するような連通用の開口部(第2の開口部16b、67a)を備えさせることにより、異なる機種のノズルユニット50、70を交換装備可能な構成を実現している。
従って、分注ヘッド装置10において、異なる機種のノズルユニットを複数種類用意することで、様々な仕様のマイクロプレート4に対する分注処理を実現することができ、分注処理を行うための必要な装置コストを大幅に低減することができる。よって、効率的な分注処理を実現可能な分注ヘッド装置10及びこのような分注ヘッド装置10を備える分注装置101を提供することができる。
さらに、このようなシリンダブロック29とノズルユニット50、70との連結部分には、シートパッキン53等のシール部材を配設しているため、それぞれのシリンダ32とノズル16、66との連通における気密性を確保することが可能となっている。
また、ノズルユニット50、70のそれぞれのノズル16、66に装着されたティップ14を自動的に離脱するティップ離脱装置54、74が、それぞれのティップ14の上端部を押し下げて離脱させるトラッシュプレート55と、その一端である押上部59bに上向きの力を作用させることで、その他端であるプレート押下部59aを押し下げて、トラッシュプレート55を押し下げる機能を有するレバー部59を備えていることにより、ノズルユニット50、70に対して上向きの力を作用させることで、それぞれのティップ14の離脱を行うことができる。すなわち、シリンダブロック29に脱着可能に連結されているノズルユニット50、70に対して、下向きの大きな力(すなわち、ティップの装着本数に比して、このような力も強大なものとなる)を作用させることなく、ティップ14の離脱を行うことができる。このような構成が採用されていることにより、分注ヘッド装置10の全体的な剛性を上記下向きの力が作用されるような場合に比して高める必要を無くすことができ、特に、シリンダブロック29とノズルユニット50、70との連結構造を簡単なものとすることができる。例えば、シリンダブロック29とノズルユニット50、70とを引き離すような大きな力が作用しないことに考慮して、両者をマグネット部38、51による磁力の作用により連結させることが可能となる。
また、分注装置制御システム90において、ユーザより入力設定される液体の吸入・吐出量のデータに基づいて、ヘッド制御部92にてピストン30のストローク量を算出する際に、装備されるノズルユニット50、70の機種、すなわち、1つのノズルに対応するシリンダ32の数量を考慮して当該算出を行っていることにより、交換装備されるノズルユニット50、70の機種に応じて、液体の吸入・吐出量のデータに基づくピストンストロークの制御を確実に行うことができる。従って、このようなノズルユニット50、70の交換装備の構成にも拘わらず、その制御における調整作業等の負荷を低減することができ、より効率的な分注処理を実現することができる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の一の実施形態にかかる分注装置の外観構成を示す模式斜視図である。 (A)は分注ヘッド装置とマイクロプレートとの関係を示す模式図であり、(B)はティップ収容容器の構成を示す模式図である。 図1の分注装置が備える分注ヘッド装置の構成を正面より示す模式図である。 図3の分注ヘッド装置の側面よりの模式図である。 図3の分注ヘッド装置におけるシリンダブロックと384ch用ノズルユニットの拡大断面の模式図であり、両者が連結された状態を示す図である。 図3の分注ヘッド装置におけるシリンダブロックと384chノズルユニットの拡大断面の模式図であり、両者が分離された状態を示す図である。 図5におけるシリンダブロックと384ch用ノズルユニットの連結構造における部分拡大断面図である。 分注ヘッド装置におけるシリンダブロックと96ch用ノズルユニットの拡大断面の模式図であり、両者が連結された状態を示す図である。 分注ヘッド装置におけるシリンダブロックと96ch用ノズルユニットの拡大断面の模式図であり、両者が分離された状態を示す図である。 図8におけるシリンダブロックと96ch用ノズルユニットの連結構造における部分拡大断面図である。 ティップ離脱装置によるティップの離脱動作を説明するための模式説明図であって、ティップの離脱直前の状態を示す図である。 ティップ離脱装置によるティップの離脱動作を説明するための模式説明図であって、ティップの離脱直後の状態を示す図である。 分注装置制御システムの制御的な構成を示す制御ブロック図である。 本実施形態の変形例にかかる384ch用ノズルユニットにおけるノズルとシリンダとのシール構造を示す模式断面図である。 本実施形態の変形例にかかる96ch用ノズルユニットにおけるノズルとシリンダとのシール構造を示す模式断面図である。
符号の説明
3 ベースステージ
4 マイクロプレート
5 液体収容容器
6 ティップ収容容器
7 ティップ廃棄部
8 レバー駆動部材
9 移載アーム
10 分注ヘッド装置
12 XYロボット
14 ティップ
16 ノズル
16a 第1の開口部
16b 第2の開口部
16c 連通孔
16d ティップ保持部
20 ヘッド本体ユニット
22 昇降装置
29 シリンダブロック
30 ピストン
32 シリンダ
32a シリンダ開口部
38 マグネット部
40 ピストン駆動装置
50 384ch用ノズルユニット
51 マグネット部
53 シートパッキン
54 ティップ離脱装置
55 トラッシュプレート
66 ノズル
67 開口部分岐用プレート
67a 第2の開口部
70 96ch用ノズルユニット
90 分注装置制御システム
91 主制御部
92 ヘッド制御部
101 分注装置
S1 ティップ装着ステージ
S2 ティップ離脱ステージ
S3 液体収容ステージ
S4 プレート載置ステージ

Claims (12)

  1. 複数のノズルに個別に装着したティップに液体を吸入し、当該吸入された液体を上記それぞれのティップより容器のそれぞれのウェルに吐出することで、上記液体の分注作業を行う液体分注ヘッド装置において、
    その下端にシリンダ開口部が形成された内部空間を有するシリンダ部と、当該内部空間において当該シリンダ部の内壁に沿って往復駆動されることで、上記シリンダ開口部へ伝達可能に吸入圧力又は吐出圧力を発生させるピストン部とを有する複数のポンプ部を整列配列させて備えるポンプユニットと、
    上記それぞれのシリンダ部の内部空間内において、上記それぞれのピストン部を同期させて往復駆動させるポンプ駆動部と、
    上記ティップの挿入孔に挿入されることで当該ティップの保持を行うティップ保持部と、上記ティップの挿入孔に連通可能な第1の開口部と上記シリンダ開口部に連通可能な第2の開口部とを連通する連通孔とを有する複数のノズルを、整列配列されて備えるノズルユニットと、
    上記ノズルユニットにおける上記それぞれの第2の開口部を、上記ポンプユニットにおける上記それぞれのシリンダ開口部と連通させた状態で、当該ノズルユニットを上記ポンプユニットに装着解除可能に装着させるノズルユニット装着部とを備え
    上記ノズルユニットとして、
    上記ポンプユニットが備える上記それぞれのポンプ部と、上記ノズルユニットが備える上記それぞれのノズルとが同数かつ同一配列であり、かつ、上記各々のノズルにおいて、上記連通孔は1個の上記第1の開口部と1個の上記第2の開口部とを連通させるように形成された第1のノズルユニットと、
    上記ポンプユニットが備える上記それぞれのポンプ部の数に対して、上記ノズルユニットが備える上記それぞれのノズルの数は1/n倍の数(nは2以上の整数)であり、かつ、上記ノズルユニットの上記各々のノズルにおいて、上記連通孔は、1個の上記第1の開口部と、互いに隣接配置されるn個の上記シリンダ開口部に対応する位置に配置されるn個の上記第2の開口部とを連通させるように形成された第2のノズルユニットとを備え、
    上記ノズルユニット装着部は、上記第1および第2のノズルユニットの一方のノズルユニットを、他方のノズルユニットと交換装備可能に、上記ポンプユニットに装着させることを特徴とする液体分注ヘッド装置。
  2. 上記ノズルユニットと上記ポンプユニットとの間に配置され、上記ノズルユニットにおける上記それぞれの第2の開口部と上記ポンプユニットにおける上記それぞれのシリンダ開口部とを連通させるための複数の貫通孔を備えるシート状の弾性部材と、
    上記ポンプユニットにおける上記それぞれのシリンダ開口部の周囲、又は、上記ノズルユニットにおける上記それぞれの第2の開口部の周囲のいずれか一方又は両方に形成され、上記弾性部材における上記それぞれの貫通孔を個別に包囲する環状部分を局所的に加圧可能な複数の環状突起部とをさらに備える請求項1に記載の液体分注ヘッド装置。
  3. 上記それぞれの環状突起部は、上記ポンプユニットの下面から突出させるように配置された上記それぞれのシリンダ部の上記シリンダ開口部側の端部により形成される請求項2に記載の液体分注ヘッド装置。
  4. 上記ポンプユニットへの上記ノズルユニットの装着位置の位置決めを行う位置決め部が、当該装着部分に備えられている請求項1から3のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置。
  5. 上記ノズルユニット装着部が、磁力の作用を用いて上記ノズルユニットを上記ポンプユニットに解除可能に固定する磁力発生部を備える請求項1から4のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置。
  6. 上記ノズルユニットは、
    上記それぞれのノズルに保持された上記各々のティップの上記挿入孔側の端部と係合可能な係合部材と、
    上記係合部材を上記各々のティップの上記端部に係合させるとともに、当該係合部材を下降移動させて、上記それぞれのティップを上記それぞれのノズルから離脱させる係合部材移動部とを備え、
    上記係合部材移動部は、回動可能に上記ノズルユニットに固定され、その一端に作用された上記ノズルユニットを上記ポンプユニット側へ押す方向の力を、上記回動によりその他端において上記係合部材を下方に押圧する方向の力に変換して、当該変換された力でもって当該他端に当接された当該係合部材を下降させるレバー状部材を備える請求項1から5のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置。
  7. 上記係合部材は、上記それぞれのノズルを同時的に貫通させて配置されるとともに、上記それぞれのノズルに保持された上記ティップの上記端部に係合可能な内縁部を有する複数の貫通孔を備えるティップ離脱用プレートである請求項6に記載の液体分注ヘッド装置。
  8. 上記第2のノズルユニットの上記各々のノズルにおいて、1個の上記第1の開口部に連通される上記連通孔を、上記n個の第2の開口部に分岐して連通可能に、上記n個の第2の開口部となる貫通孔が形成された開口部分岐用プレートを、当該ノズルの上記第2開口部側の端部に配置して備える請求項に記載の液体分注ヘッド装置。
  9. 上記開口部分岐用プレートは、上記ノズルユニットが備える上記全てのノズルに共通して形成された1枚のプレートである請求項に記載の液体分注ヘッド装置。
  10. 上記ノズルユニットにおける上記それぞれのノズルは、上記ポンプユニットにおける上記それぞれのシリンダ開口部に挿入される挿入部を備え、
    上記それぞれの第2の開口部と上記それぞれのシリンダ開口部との連通部分は、上記それぞれのノズルの上記挿入部が、上記それぞれのシリンダ開口部に挿入されることにより気密に保たれる請求項1に記載の液体分注ヘッド装置。
  11. 上記各々の挿入部の外周には、上記各々のシリンダ部の内壁に接するシール部が設けられている請求項10に記載の液体分注ヘッド装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1つに記載の液体分注ヘッド装置と、
    上記液体が収容された液体収容容器が載置される液体収容部と、
    上記吸入された液体の分注作業が行われる上記容器が載置される分注容器載置部と、
    上記液体収容部と上記分注容器載置部とに位置決め可能に液体分注ヘッド装置の移動を行うヘッド移動装置とを備えることを特徴とする液体分注装置。
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