JP4196462B2 - 画像情報変換装置および変換方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンポジット信号をコンポーネント信号に変換する画像情報変換装置および画像情報変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンポジット−コンポーネント変換は、NTSC(National Television System Committee)信号等のコンポジット信号を、まずY/C分離回路にてY信号(輝度信号)とC信号(色信号)とに分離し、その後、C信号を色復調してベースバンドのY,U(R−Y),V(B−Y)コンポーネント信号に変換するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来の処理においては、画像のエッジ部分、動画部分等に、ドット妨害やクロスカラー等のY/C分離エラーに起因する画質劣化が発生しやすいという問題があった。かかる問題を解消するために、本願出願人は、クラス分類適応処理を用いてコンポジット−コンポーネント変換を行う画像情報変換を提案している。
【0004】
クラス分類適応処理は、入力画像信号の波形パターンを所定の方法で幾つかのクラスに分類し、各クラスに対応して予め決められた予測係数と入力画像信号から抽出される所定の画素位置の画素データ(予測タップと称される)との線型一次結合として、出力画像信号内の各画素を予測推定する。ここで、クラス分類は、入力画像信号から抽出される所定の画素位置の画素データ(クラスタップと称される)に対してADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)処理等を施すことによって行うことができる。また、予測係数は、出力画像信号と同一の信号形式を有する教師信号と、入力画像信号と同一の信号形式を有する生徒信号とに基づく学習によって決められる。
【0005】
これまでに提案されているクラス分類適応処理においては、例えばクラスタップのタップ構造を変化させる等、クラス分類の方法を変化させながら学習を行って適切な予測係数を決めるようにしていた。
【0006】
しかしながら、学習データ、すなわち教師信号と生徒信号の組を変化させることによって、クロスカラー、ドット妨害等を軽減する等、適切な予測係数を得る方法は、提案されていない。
【0007】
従って、この発明の目的は、学習データを変化させてより適切な予測係数を決めることにより、コンポジット−コンポーネント変換によって生成されるコンポーネント信号に係る画像の画質を改善することができる画像情報変換装置および画像情報変換方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、コンポジット信号をコンポーネント信号に変換する画像情報変換装置において、
入力するコンポジット信号から、注目画素および/または注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した画素のデータに基づいて注目画素の近傍のパターンを検出し、検出したパターンが属するクラスを示すクラスコードを生成するクラスコード生成手段と、
予測係数データをクラス毎に予め記憶しており、クラスコード生成手段の出力に対応する予測係数を出力する係数記憶手段と、
入力画像信号から、注目画素および/または注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した画素のデータと係数記憶手段の出力との線形推定式によってコンポーネント信号を生成する予測演算手段とを有し、
予測係数は、コンポーネント信号と同一の信号形式を有する教師信号と、教師信号に基づいて生成される、コンポジット信号と同一の信号形式を有する生徒信号と、生徒信号の輝度成分とに基づく演算処理によって予め算出され、
演算処理は、教師信号と生徒信号とに基づく第1の観測方程式と、色成分の値として設定された固定値と生徒信号の輝度成分とに基づく第2の観測方程式とを混合することによって作成される第3の観測方程式を使用してなされることを特徴とする画像情報変換装置である。
【0009】
請求項3の発明は、入力するコンポジット信号をコンポーネント信号に変換する画像情報変換装置において、
入力するコンポジット信号から、注目画素および/または注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した画素のデータに基づいて注目画素の近傍のパターンを検出し、検出したパターンが属するクラスを示すクラスコードを生成するクラスコード生成手段と、
クラス毎に予測係数を記憶し、クラスコード生成手段の出力に対応する予測係数を出力する係数記憶手段と、
入力画像信号から、注目画素および/または注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した画素のデータと係数記憶手段の出力との線形推定式によってコンポーネント信号を生成する予測演算手段とを有し、
予測係数は、コンポーネント信号と同一の信号形式を有する教師信号と、教師信号に基づいて生成される、コンポジット信号と同一の信号形式を有する生徒信号と、生徒信号の色成分とに基づく演算処理によって予め算出され、
演算処理は、教師信号と生徒信号とに基づく第1の観測方程式と、輝度成分の値として設定された固定値と生徒信号の色成分とに基づく第2の観測方程式とを混合することによって作成される第3の観測方程式を使用してなされることを特徴とする画像情報変換装置である。
【0010】
請求項6の発明は、入力するコンポジット信号をコンポーネント信号に変換する画像情報変換方法において、
入力するコンポジット信号から、注目画素および/または注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した画素のデータに基づいて注目画素の近傍のパターンを検出し、検出したパターンが属するクラスを示すクラスコードを生成するクラスコード生成ステップと、
クラス毎に予測係数を記憶し、クラスコード生成ステップの結果に対応する予測係数を出力する係数記憶ステップと、
入力画像信号から、注目画素および/または注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した画素のデータと係数記憶ステップの結果との線形推定式によってコンポーネント信号を生成する予測演算ステップとを有し、
予測係数は、コンポーネント信号と同一の信号形式を有する教師信号と、教師信号に基づいて生成される、コンポジット信号と同一の信号形式を有する生徒信号と、生徒信号の輝度成分とに基づく演算処理によって予め算出され、
演算処理は、教師信号と生徒信号とに基づく第1の観測方程式と、色成分の値として設定された固定値と生徒信号の輝度成分とに基づく第2の観測方程式とを混合することによって作成される第3の観測方程式を使用してなされることを特徴とする画像情報変換方法である。
【0011】
請求項7の発明は、入力するコンポジット信号をコンポーネント信号に変換する画像情報変換方法において、
入力するコンポジット信号から、注目画素および/または注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した画素のデータに基づいて注目画素の近傍のパターンを検出し、検出したパターンが属するクラスを示すクラスコードを生成するクラスコード生成ステップと、
クラス毎に予測係数を記憶し、クラスコード生成ステップの結果に対応する予測係数を出力する係数記憶ステップと、
入力画像信号から、注目画素および/または注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した画素のデータと係数記憶ステップの結果との線形推定式によってコンポーネント信号を生成する予測演算ステップとを有し、
予測係数は、コンポーネント信号と同一の信号形式を有する教師信号と、教師信号に基づいて生成される、コンポジット信号と同一の信号形式を有する生徒信号と、生徒信号の色成分とに基づく演算処理によって予め算出され、
演算処理は、教師信号と生徒信号とに基づく第1の観測方程式と、輝度成分の値として設定された固定値と生徒信号の色成分とに基づく第2の観測方程式とを混合することによって作成される第3の観測方程式を使用してなされることを特徴とする画像情報変換方法である。
【0012】
以上のような発明によれば、NTSC信号等のコンポジット信号中の輝度成分および/または色成分に基づいて予測係数が算出される。
【0013】
【発明の実施の形態】
クラス分類適応処理を用いてコンポジット−コンポーネント変換を行うための一般的な構成の一例を図1に示す。コンポジット信号としてのNTSC信号がクラス分類回路103および予測演算回路106に供給される。クラス分類回路103は、供給されるNTSC信号からクラスタップ、すなわちクラス分類のために使用される所定位置の画素を切り出し、クラスタップの画素データに基づいて1ビットADRC等の処理を行うことにより、クラス分類結果を表現するコード信号(クラスコードと称する)を生成する。
【0014】
クラスコードは、係数メモリ104に供給される。係数メモリ104は、後述するようにして、予測演算部106における演算に使用される予測係数をクラスコードに対応して、具体的にはクラスコードをアドレスとする等の記憶形態で予め記憶している。そして、係数メモリ104は、供給されるクラスコードに対応する予測係数を予測演算部106に出力する。一方、予測演算部106は、供給されるNTSC信号から予測タップを切り出す。さらに、予測演算部106は、予測タップの画素データと、係数メモリ104から供給される予測係数とから、輝度信号Y,色差信号U,V、三原色信号R,G,B等のコンポーネント信号における画素値yを以下の式(1)に従う演算結果として出力する。
【0015】
y=w1 ×x1 +w2 ×x2 +‥‥+wn ×xn (1)
ここで、x1 ,‥‥,xn が各予測タップであり、w1 ,‥‥,wn が各予測係数である。
【0016】
図1を参照して上述した構成において予測演算部106における演算に使用される予測係数を得るための学習について説明する。一般に、学習を行うためには、クラス分類適応処理によって生成されるべき信号と同一の信号形式の信号(以下、教師信号と称する)が使用される。そして、教師信号に基づいて生成される、クラス分類適応処理における入力画像信号と同一の信号形式の信号(以下、生徒信号と称する)と、教師信号とに基づく演算によって予測係数が決定される。以下、この発明の一実施形態についての理解を容易とするために、コンポジット−コンポーネント変換を行う際になされる一般的な学習について図2を参照して説明する。Y,U,Vコンポーネント信号が教師信号としてコンポジット変換部110および最小自乗学習部111に供給される。
【0017】
コンポジット変換部110は、供給されるY,U,Vコンポーネント信号に基づいて生徒信号としてのNTSC信号を生成し、このNTSC信号をクラス分類部112および最小自乗学習部111に供給する。クラス分類部112は、供給されるNTSC信号を1ビットADRC等の方法でクラス分類してクラスコードを生成し、生成したクラスコードを最小自乗学習部111に供給する。
【0018】
最小自乗学習部111は、生徒信号としてのNTSC信号と、教師信号としてのY,U,Vコンポーネント信号とに基づいて、最小自乗法を含む演算処理によって予測係数を算出する。この際に、予測係数は、クラス分類結果に対応付けられる。すなわち、最小自乗学習部111が算出する予測係数は、クラス分類部112から供給されるクラスコードに対応するものとされる。
【0019】
最小自乗学習部111における演算処理について詳細に説明する。上述の式(1)において、学習前は予測係数w1 ,‥‥,wn が未定係数である。学習は、クラス毎に複数の教師信号yk (k=1,2,‥‥,n)を入力し、また予測タップxk1,‥‥,xknを含む生徒信号を入力することによって行う。すなわち、教師信号および生徒信号に基づいて、以下の式(2)が各kに対してできるだけ精度良く成り立つようにw1 ,‥‥,wn を定める。
【0020】
yk =w1 ×xk1+w2 ×xk2+‥‥+wn ×xkn (2)
(k=1,2,‥‥,m)
教師信号の種類数mが予測係数の総数nより大きい場合、予測係数w1 ,‥‥,wn は一意に決まらないので、誤差ベクトルeの要素ek を以下の式(3)で定義して、式(4)によって定義される誤差ベクトルeを最小とするように予測係数を定めるようにする。すなわち、いわゆる最小自乗法によって予測係数を一意に定める。
【0021】
ek =yk −{w1 ×xk1+w2 ×xk2+‥‥+wn ×xkn} (3)
(k=1,2,‥‥m)
【0022】
【数1】
【0023】
式(4)のe2 を最小とする予測係数を求めるための実際的な計算方法としては、e2 を予測係数wi (i=1,2‥‥)で偏微分し(式(5))、iの各値について偏微分値が0となるように各予測係数wi を定めれば良い。
【0024】
【数2】
【0025】
式(5)から各予測係数wi を定める具体的な手順について説明する。式(6)、(7)のようにXji,Yi を定義すると、式(5)は、式(8)の行列式の形に書くことができる。
【0026】
【数3】
【0027】
【数4】
【0028】
【数5】
【0029】
式(8)が一般に正規方程式と呼ばれるものである。式(8)は、掃き出し法等の一般的な行列解法によって解くことができる。
【0030】
上述したようなコンポジット−コンポーネント変換における一般的な学習処理においては、教師信号と生徒信号との対(以下、学習対と表記する)は以下のようなものである。
【0031】
教師信号:Y,U,V等のコンポーネント信号
生徒信号:輝度信号と色信号とが混在するコンポジット信号
かかる学習対を用いる場合の処理について図3に模式的に示す。コンポジット信号としてのNTSC信号は、周波数fscの輝度成分200に周波数4fscの色信号201が重畳されてなる。そして、このようなNTSC信号からコンポーネント信号Y,U,Vを予測するための予測係数(図3中ではそれぞれ、係数Y,係数U,係数Vと記載した)を学習によって算出する。そして、NTSC信号と各予測係数との線型一次結合をとることにより、コンポーネント信号Y,U,Vを予測生成する。図3中では、線型一次結合演算を、掛け算の記号を丸で囲んでなる記号で模式的に示した。
【0032】
この場合の観測方程式、すなわちコンポジット信号から切り出された予測タップのデータと予測係数との線形一次結合としてコンポーネント信号Y,U,Vの値を算出するための計算式として、例えば、以下の式(9)、(10)、(11)を用いることができる。
【0033】
【数6】
【0034】
【数7】
【0035】
【数8】
【0036】
式(9)〜式(11)は、上述した式(1)のより具体的な例である。式(9)〜式(11)においては、予測タップとして、NTSC信号から切り出される5個の画素とコンポジット−コンポーネント変換において生じるDC成分に係るオフセット項(式(9)〜式(11)では1.0とされている)との計6個を用いている。このような観測方程式は、予測演算回路106においてクラス毎、およびモード(Y+I,Y+Q,Y−I,Y−Qの4モード)毎に生成される。これに関連して、予測タップとして切り出される画素の位置(タップ構造)および予測係数の組は、クラス毎、およびモード(Y+I,Y+Q,Y−I,Y−Qの4モード)毎に決定される。式(1)〜式(8)に係る上述の説明からわかるように、学習は、観測方程式を前提としてなされる。
【0037】
この発明では、学習データ、すなわち教師信号と生徒信号の組を変化させて学習を行う。この発明の一実施形態は、色成分を算出するための予測係数を得るための学習における学習対を以下の▲1▼のようにしたものである。
【0038】
▲1▼教師信号:Y,U,V等のコンポーネント信号
生徒信号:コンポジット信号の輝度成分
一方、この発明の他の実施形態は、輝度成分を算出するための予測係数を得るための学習における学習対を、以下の▲2▼のようにしたものである。
【0039】
▲2▼教師信号:Y,U,V等のコンポーネント信号
生徒信号:コンポジット信号の色成分
この発明の一実施形態について詳細に説明する。図4に、この場合の処理を模式的に示す。図4は、NTSC信号中の輝度成分200に基づく演算処理を示している。この場合の、U,Vに対する観測方程式は、以下の式(12)、式(13)のようになる。
【0040】
【数9】
【0041】
【数10】
【0042】
式(12)、式(13)においては、コンポーネント信号において色成分の変化が無いという前提に合致させるために、U,Vの値が固定値128.0とされている。なお、式(12)、式(13)におけるクラスタップのタップ構造は、観測方程式(9)におけるものと同様なものを使用することができる。これらの観測方程式に基づいて、クロスカラーを軽減させるような学習を行うことができる。具体的には、上述した式(10)に式(12)を加えてなる観測方程式(式(14)参照)、または式(11)に式(13)を加えてなる観測方程式を前提として上述した式(2)〜式(8)等に係る演算処理を行うことにより、クロスカラーが軽減されるような予測係数を決めることができる。
【0043】
【数11】
【0044】
この発明の一実施形態において上述したように決められる予測係数の下でコンポジット−コンポーネント変換における色成分の算出を行うと、コンポジット信号における輝度成分がコンポーネント信号における色成分に漏れ込むことを抑制でき、クロスカラーを軽減させることができる。なお、式(14)は、式(10)と式(12)を1:1の割合で混合することによって作成される観測方程式であるが、式(10)と式(12)を1:1以外の重みで混合することによって、クロスカラーを軽減させる効果がより大きい観測方程式を作成するようにしても良い。
【0045】
次に、この発明の他の実施形態について詳細に説明する。図5に、この場合の処理を模式的に示す。図5は、NTSC信号中の色成分201に基づく処理を示している。この場合Yに対する観測方程式は、以下の式(15)のようになる。
【0046】
【数12】
【0047】
式(15)においては、コンポーネント信号において輝度成分の変化が無いという前提に合致させるために、Yの値が固定値YD1とされている。なお、式(15)におけるクラスタップのタップ構造は、観測方程式(9)におけるものと同様なものを使用することができる。この観測方程式に基づいて、ドット妨害を軽減させるような学習を行うことができる。具体的には、上述した式(10)に式(15)を加えてなる観測方程式を前提として上述した式(2)〜式(8)等に係る演算処理を行うことにより、ドット妨害が軽減されるような予測係数を決めることができる。
【0048】
ここで、YD1は、色信号の輝度成分のレベルYD2をコンポーネント信号のフォーマットに変換した値である。YD1とYD2とは、図6に示すような関係にある。すなわち、YD2は60から200の間の値をとるのに対し、YD1は16から235の間の値をとる。YD2の値をYD1の値に変換するためには、以下の式(16)を用いれば良いことがわかる。
【0049】
【数13】
【0050】
この発明の他の実施形態において上述したように決められる予測係数の下でコンポジット−コンポーネント変換における輝度成分の算出を行うと、コンポジット信号における輝度成分がコンポーネント信号における輝度成分に漏れ込むことを抑制でき、ドット妨害を軽減させることができる。ここで、式(10)と式(15)とを1:1の割合で混合させても良いし、1:1以外の重みで混合することによって、ドット妨害を軽減させる効果がより大きい観測方程式を作成するようにしても良い。
【0051】
この発明の一実施形態および/またはこの発明の他の実施形態における、学習に係る構成の一例を図7に示す。教師信号としてのY,U,Vコンポーネント信号がコンポジット変換部10および最小自乗学習部11に供給される。コンポジット変換部10は、供給されるY,U,Vコンポーネント信号に基づいて、NTSC信号、コンポジットY信号(上述した輝度成分200に対応する)、およびコンポジットC信号(上述した色成分201に対応する)を生成する。そして、コンポジット変換部10は、NTSC信号をクラス分類部12および最小自乗学習部11に供給し、また、NTSC信号、コンポジットY信号およびコンポジットC信号を最小自乗学習部11に供給する。
【0052】
クラス分類部12は、供給されるNTSC信号に基づいて、クラス分類を行ってクラスコードを生成し、生成したクラスコードを最小自乗学習部11に供給する。最小自乗学習部11は、コンポジット変換部10から供給されるNTSC信号と、教師信号としてのY,U,Vコンポーネント信号,コンポジットY信号および/またはコンポジットC信号とに基づいて、上述したような演算処理によって予測係数を算出する。この際に、予測係数は、クラス分類結果に対応付けられる。すなわち、最小自乗学習部11が算出する予測係数は、クラス分類部12から供給されるクラスコードに対応するものとされる。
【0053】
図7に示した構成においては、この発明の一実施形態、この発明の他の実施形態の両方を実現することが可能である。勿論、コンポジットY信号、コンポジットC信号の何れか一方を最小自乗学習部11に供給するように構成して、この発明の一実施形態、この発明の他の実施形態の内の何れか一方のみが実現されるようにしても良い。また、最小自乗学習部11の前段にスイッチを設け、コンポジットY信号、コンポジットC信号の何れか一方を最小自乗学習部11に供給するように構成することにより、この発明の一実施形態、この発明の他の実施形態の内の一方を、適宜切替えて行うようにしても良い。
【0054】
この発明は、上述したこの発明の一実施形態やこの発明の他の実施形態に限定されるものでは無く、この発明の主旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【0055】
【発明の効果】
上述したように、この発明によれば、NTSC信号等のコンポジット信号中の輝度成分および/または色成分を学習データとして使用して、コンポジット−コンポーネント変換を行うために必要な予測係数が算出される。
【0056】
輝度成分を学習データとして使用することによって算出される予測係数の下では、コンポジット−コンポーネント変換においてコンポジット信号の輝度成分がコンポーネント信号の色信号に漏れ込むことが抑制される。このため、クロスカラーを軽減することができる。
【0057】
また、色成分を学習データとして使用することによって算出される予測係数の下では、コンポジット−コンポーネント変換においてコンポジット信号の色成分がコンポーネント信号の輝度色信号に漏れ込むことが抑制される。このため、ドット妨害を軽減することができる。
【0058】
従って、コンポジット−コンポーネント変換によって生成されるコンポーネント信号に係る画像の画質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クラス分類適応処理によってコンポジット−コンポーネント変換を行うための構成の一例を示すブロック図である。
【図2】一般的な学習について説明するためのブロック図である。
【図3】一般的な学習における、コンポジット信号とコンポーネント信号の関係について説明するための略線図である。
【図4】この発明の一実施形態処理における、コンポジット信号とコンポーネント信号の関係の一例について説明するための略線図である。
【図5】この発明の一実施形態処理における、コンポジット信号とコンポーネント信号の関係の他の例について説明するための略線図である。
【図6】コンポジット信号のフォーマットにおける輝度レベルと、コンポーネント信号のフォーマットにおける輝度レベルとの関係の一例について説明するための略線図である。
【図7】この発明の一実施形態における、学習に係る構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10・・・コンポジット変換部、11・・・最小自乗学習部、12・・・クラス分類部
Claims (7)
- コンポジット信号をコンポーネント信号に変換する画像情報変換装置において、
入力するコンポジット信号から、注目画素および/または上記注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した上記画素のデータに基づいて上記注目画素の近傍のパターンを検出し、検出した上記パターンが属するクラスを示すクラスコードを生成するクラスコード生成手段と、
予測係数データを上記クラス毎に予め記憶しており、上記クラスコード生成手段の出力に対応する上記予測係数を出力する係数記憶手段と、
上記入力画像信号から、上記注目画素および/または上記注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した上記画素のデータと上記係数記憶手段の出力との線形推定式によってコンポーネント信号を生成する予測演算手段とを有し、
上記予測係数は、上記コンポーネント信号と同一の信号形式を有する教師信号と、上記教師信号に基づいて生成される、上記コンポジット信号と同一の信号形式を有する生徒信号と、上記生徒信号の輝度成分とに基づく演算処理によって予め算出され、
上記演算処理は、上記教師信号と上記生徒信号とに基づく第1の観測方程式と、色成分の値として設定された固定値と上記生徒信号の輝度成分とに基づく第2の観測方程式とを混合することによって作成される第3の観測方程式を使用してなされることを特徴とする画像情報変換装置。 - 請求項1において、
上記第3の観測方程式は、
上記第1の観測方程式と、上記第2の観測方程式とを1:1の割合で混合することによって作成されることを特徴とする画像情報変換装置。 - 入力するコンポジット信号をコンポーネント信号に変換する画像情報変換装置において、
入力するコンポジット信号から、注目画素および/または上記注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した上記画素のデータに基づいて上記注目画素の近傍のパターンを検出し、検出した上記パターンが属するクラスを示すクラスコードを生成するクラスコード生成手段と、
上記クラス毎に予測係数を記憶し、上記クラスコード生成手段の出力に対応する上記予測係数を出力する係数記憶手段と、
上記入力画像信号から、上記注目画素および/または上記注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した上記画素のデータと上記係数記憶手段の出力との線形推定式によってコンポーネント信号を生成する予測演算手段とを有し、
上記予測係数は、上記コンポーネント信号と同一の信号形式を有する教師信号と、上記教師信号に基づいて生成される、上記コンポジット信号と同一の信号形式を有する生徒信号と、上記生徒信号の色成分とに基づく演算処理によって予め算出され、
上記演算処理は、上記教師信号と上記生徒信号とに基づく第1の観測方程式と、輝度成分の値として設定された固定値と上記生徒信号の色成分とに基づく第2の観測方程式とを混合することによって作成される第3の観測方程式を使用してなされることを特徴とする画像情報変換装置。 - 請求項3において、
上記第3の観測方程式は、
上記第1の観測方程式と、上記第2の観測方程式とを1:1の割合で混合することによって作成されることを特徴とする画像情報変換装置。 - 請求項3において、
上記固定値は、
コンポジット信号の輝度成分のレベルをコンポーネント信号のフォーマットに変換した値であることを特徴とする画像情報変換装置。 - 入力するコンポジット信号をコンポーネント信号に変換する画像情報変換方法において、
入力するコンポジット信号から、注目画素および/または上記注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した上記画素のデータに基づいて上記注目画素の近傍のパターンを検出し、検出した上記パターンが属するクラスを示すクラスコードを生成するクラスコード生成ステップと、
上記クラス毎に予測係数を記憶し、上記クラスコード生成ステップの結果に対応する上記予測係数を出力する係数記憶ステップと、
上記入力画像信号から、上記注目画素および/または上記注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した上記画素のデータと上記係数記憶ステップの結果との線形推定式によってコンポーネント信号を生成する予測演算ステップとを有し、
上記予測係数は、上記コンポーネント信号と同一の信号形式を有する教師信号と、上記教師信号に基づいて生成される、上記コンポジット信号と同一の信号形式を有する生徒信号と、上記生徒信号の輝度成分とに基づく演算処理によって予め算出され、
上記演算処理は、上記教師信号と上記生徒信号とに基づく第1の観測方程式と、色成分の値として設定された固定値と上記生徒信号の輝度成分とに基づく第2の観測方程式とを混合することによって作成される第3の観測方程式を使用してなされることを特徴とする画像情報変換方法。 - 入力するコンポジット信号をコンポーネント信号に変換する画像情報変換方法において、
入力するコンポジット信号から、注目画素および/または上記注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した上記画素のデータに基づいて上記注目画素の近傍のパターンを検出し、検出した上記パターンが属するクラスを示すクラスコードを生成するクラスコード生成ステップと、
上記クラス毎に予測係数を記憶し、上記クラスコード生成ステップの結果に対応する上記予測係数を出力する係数記憶ステップと、
上記入力画像信号から、上記注目画素および/または上記注目画素に対して所定の位置関係にある画素を選択し、選択した上記画素のデータと上記係数記憶ステップの結果との線形推定式によってコンポーネント信号を生成する予測演算ステップとを有し、
上記予測係数は、上記コンポーネント信号と同一の信号形式を有する教師信号と、上記教師信号に基づいて生成される、上記コンポジット信号と同一の信号形式を有する生徒信号と、上記生徒信号の色成分とに基づく演算処理によって予め算出され、
上記演算処理は、上記教師信号と上記生徒信号とに基づく第1の観測方程式と、輝度成分の値として設定された固定値と上記生徒信号の色成分とに基づく第2の観測方程式とを混合することによって作成される第3の観測方程式を使用してなされることを特徴とする画像情報変換方法。
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