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JP4189471B2 - アモルファスカーボン基材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アモルファスカーボン基材に関する。さらに詳しくは、DNAチップ、プロティンチップ等の基材として適し、さらに各種の生理活性物質の測定に使用される、高密度、高容量で生理活性物質を保持、測定できるアモルファスカーボン基材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、バイオテクノロジー技術の目覚しい進展に伴い、微量サンプル中の目的物質を測定する手法が開発されている。特に、遺伝子分野では、ヒトゲノムの解析がほぼ完了し、病気、特に遺伝的疾患の診断が、DNAの検出を行うことで行われるようになり、DNAチップの利用が増大している。
【0003】
現在、DNAなどの生理活性物質の微量検出・測定は、ガラス製基板やシリコーン製基板を用いて行われている。例えば、サンプル(例えば、DNA)をガラス基板あるいはシリコーン基板に配置する場合に、サンプル(DNA)溶液をこれらの平面基板上にスポッティング法、クイル法、ピンアンドリング法、インクジェット法などの方法で付着・配置し、ついで、加熱乾燥することにより行われている。
【0004】
しかし、ガラス基板あるいはシリコーン基板は絶縁物であり、これらの基板上にサンプルを配置する場合、静電気の影響でサンプル溶液のドロッピング軌道が安定しない。そのため、同一量のサンプルを配置する場合でも、基板上におけるサンプルの付着面積や形状がばらつき、その為に測定の精度が低い、再現性が乏しいという問題がある。
【0005】
さらに、ガラス基板、シリコーン基板に配置されたサンプル中の目的物質を電気化学的に検出する場合、あるいは、予め蛍光物質を結合させた物質とハイブリッドまたは結合させてサンプル中の目的の物質をレーザー検出する場合、透明なガラス基板、シリコーン基板による光あるいはレーザー光線の反射、散乱の問題があり、必ずしも正確な測定ができないという問題もある。従って、測定精度を向上させるため、同一サンプルを複数個準備し、複数回測定しなければならないという問題がある。さらに、スポットしたサンプルを乾燥させるために、加熱装置が必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、同一の形状、面積に、高密度、高容量でサンプルを配置し、簡単にサンプルが乾燥でき、その上、測定精度が向上する基板が求められている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。本発明により、同一の形状、面積に、高密度、高容量でサンプルを配置し、簡単にサンプルが乾燥でき、その上、測定精度が向上する基材が提供される。
【0008】
すなわち、本発明は、熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を成形し、得られた成形体を非酸素雰囲気下、500〜3000℃で焼成することにより得られるアモルファスカーボン基材であって、該熱硬化性樹脂に由来するアモルファスカーボンが65重量%以上含有される、アモルファスカーボン基材に関する。
【0009】
好ましい実施態様においては、前記アモルファスカーボン基材の表面に凹部が設けられている。
【0010】
また、好ましい実施態様においては、前記凹部が0.3〜2000μmの大きさの開口部を有する凹部である。
【0011】
別の好ましい実施態様においては、前記凹部が溝である。
【0012】
【発明の実施の形態】
(アモルファスカーボン基材)
本発明のアモルファスカーボン基材は、熱硬化性樹脂を含む組成物を成形し、得られた成形体を非酸素雰囲気下、500〜3000℃で焼成することにより得られ、この熱硬化性樹脂に由来するアモルファスカーボンを65重量%以上含有している。
【0013】
本発明のアモルファスカーボン基材は、分析用途として好ましく用いられる。このアモルファスカーボン基材は、少なくとも1面が平坦に構成されていることが好ましい。この平坦面にサンプルを配置することができる。
【0014】
本発明のアモルファスカーボン基材には、サンプルを配置するための凹部が設けられていることが好ましい。この凹部にサンプルが配置されるため、基材表面は必ずしも平坦でなくてもよいが、基材表面は平坦であることが好ましい。設けられる凹部の数に制限はなく、1つでもよく、2以上あってもよい。一度に多数のサンプルを測定する観点からは、凹部は、高密度、高容量となるように形成されていることが好ましい。
【0015】
設けられる凹部の開口部の形状並びに大きさ、凹部の深さ(すなわち、凹部の体積)は特に制限はなく、サンプル量により決定すればよい。開口部の形状は、例えば、円形、方形、菱型であってもよく、楕円形などであってもよい。DNAチップとする場合には、一般的には、開口部の大きさは、0.3〜2000μmであることが好ましく、0.3〜200μmであることがより好ましい。開口部の大きさは、サンプルの量により、決定すればよい。また、この凹部の深さも使用サンプルおよび目的に応じて決定すればよい。DNAチップとして用いる場合には、深さは、0.3〜1000μmの範囲であることが好ましい。凹部の底面の形状は開口部と同一形状の平坦面であってもよく、球面などであってもよい。底面を球面とした場合、例えば、レーザー光線を用いて検出する際に、集光効果が得られ、検出精度が高まる。
【0016】
さらに、基材上に複数形成される凹部の開口部の形状および大きさは同一であってもよく、異なる形状、大きさであってもよい。すなわち、必要に応じて、数種類の、大きさの異なる開口部を有する基材であってもよい。
【0017】
また、凹部は溝であってもよい。溝の幅は特に制限はないが、DNAチップとする場合には、一般的には、0.3〜200μmであることが好ましい。深さにも特に制限はないが、0.3〜1000μmであることが好ましい。この溝は、基材上に1個または複数個設けられる。複数個設ける場合、互いに平行に設けてもよく、交差するように設けてもよい。
【0018】
図1に本発明のアモルファスカーボン基材の上面図(a)およびA−A断面図(b)を示す。
【0019】
本発明のアモルファスカーボン基材は、そのまま使用してもよいし、目的に応じて、基材の表面に種々の処理を施してから、使用してもよい。表面処理の方法には特に制限はないが、例えば、スパッタリング、CVD(マイクロ波プラズマ気相合成)、イオンプレーティング、無電解メッキ法などで基材表面をコーティングすることが挙げられる。さらに、基材表面あるいは、コーティングした表面に、目的に応じた処理を施してもよい。例えば、表面の炭素原子の塩素化を行い、ついで、アンモニアガス存在下紫外線照射して表面をアミノ化してもよい。表面をアミノ化した基材は、DNAあるいはタンパク質の固定に利用される。
【0020】
本発明のアモルファスカーボン基材(表面処理した場合を含む)の表面は、平坦に成形した場合、歪がほとんどなく、ガラス基板、シリコーン基板と同様の平坦性が保たれている。また、凹部の底面を平坦面とした場合も、その平坦性が保たれている。さらに、本発明の基材は、アモルファスカーボンで形成されているため、光を透過させず、レーザー光の散乱が抑制され、測定精度を上げることができる。従って、各種の生理活性物質、例えば、DNA、タンパク質、抗体などの定量において発色試薬を用いて行う場合に好適である。特に、基材をDNAチップとして用い、予め蛍光物質を結合させたDNAとハイブリダイゼーションさせ、ハイブリッドしたDNAをレーザー検出する場合、ガラス基板では表裏面からの反射などにより蛍光バックグランドの影響を受けるが、本発明の基材はこのような影響を受けず、感度の向上に顕著な効果がある。
【0021】
また、本発明のアモルファスカーボン基材は、導電性であり、電気特性に優れているため、静電気によるドロッピング軌道に影響が無く、また湿度にも影響されずに、均一形状で高密度、高容量のサンプルを配置することができるという特徴を有している。
【0022】
そのうえ、上記のように、本発明のアモルファスカーボン基材は導電性であり、適度な体積抵抗値を有するため、微弱電流を流すことにより、発熱体として使用できる。従って、スポットしたサンプルを、基材に電流を通すだけで乾燥できるので、特別な加熱乾燥装置が不要であることも、本発明の特徴の一つである。発熱体としての好ましい体積抵抗値は10−2Ω・cm以下である。
【0023】
本発明のアモルファスカーボン基材は、上記特徴を有するので、スポッティング法、クイル法、ピンアンドリング法、インクジェット法などの従来法を用いて、高容量、高密度で目的のサンプルを基材上に配置でき、目的物質の正確な測定を可能とする。特に、DNAチップとして用いる場合、インクジェット方式と組み合わせると優れたDNAチップを形成できる。すなわち、少量のサンプルを高密度で、高容量、基材上に正確に配置でき、しかも簡単に乾燥できるので、レーザー検出性に優れ、再現性、精度の高いDNAチップを容易に製造することができる。このようなDNAチップは、搭載される遺伝子数が少量の場合でも、あるいは大量の場合でも、レーザー検出法により、信頼性の高い発現解析及び診断が可能となる。
【0024】
(本発明のアモルファスカーボン基材の製造)
本発明のアモルファスカーボン基材は、まず、焼成したときに熱硬化性樹脂に由来するアモルファスカーボンが65重量%以上含有されるように、用いる熱硬化性樹脂の組成を計算して組成物を調製し、ついで、この調製した熱硬化性樹脂組成物を当業者が通常用いる方法で、必要に応じて平板状に成形し、得られた成形体を非酸素雰囲気下、500〜3000℃で焼成することにより得られる。
【0025】
本発明に用いられる熱硬化性樹脂は、特に制限はない。好ましい熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリカルボジイミド樹脂、フラン樹脂、フルフラール樹脂などが挙げられるが、限定されない。これらの熱硬化性樹脂は、単独で、または組合せて用いられる。フェノール樹脂、ポリイミド樹脂が好ましく用いられる。中でも、炭素の含有量が55重量%以上の熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。より好ましい炭素の含有量は60重量%以上である。
【0026】
これらの熱硬化性樹脂に、適切なバインダー(例えば、セルロース)、離型剤などを添加して、熱硬化性樹脂組成物を調製する。このとき、得られる基材に、熱硬化性樹脂に由来するアモルファスカーボンが65重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは75重量%、さらに好ましくは85重量%以上含まれるように、熱硬化性樹脂の組成(炭素含有量)を考慮して、熱硬化性樹脂組成物を調製することが必要である。焼成後のアモルファスカーボン含量が65重量%未満であると、焼成後、得られる基材にそりが生じ、基材の平坦性が失われて、正確な測定ができなくなる可能性がある。
【0027】
次に、この熱硬化性樹脂組成物を、目的の凹部を形成する金型に注入して加熱し、必要に応じて、平板状に成形することもできる。熱硬化性樹脂の成形は、当業者が通常用いる方法が採用される。例えば、注型・直圧成形・トランスファー成形・射出成形・RIM成形等の方法が挙げられる。金型は、使用目的に応じて、基材に微細構造(凹部)を付与するように、形成される。なお、成形に際し、基材に凹部を設ける場合、開口部は、焼成による基材の収縮を考慮して、やや大き目に作成しておくことが好ましい。樹脂にもよるが、凹部は、一般的には、目的の大きさの約15〜20%程度大きく作成する。
【0028】
得られた、必要に応じて凹部を有する平板状の成形体は、ついで、非酸素雰囲気下、焼成される。「非酸素雰囲気下、焼成する」とは、熱硬化性樹脂が燃焼しないようにすることを意味し、真空中、あるいは窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で加熱処理を行うことを意味する。焼成温度は500〜3000℃が好ましい。より好ましくは、1000〜1600℃である。500℃より低いと得られる基材の密度が低く、曲げ強度が著しく低下して、実用上の取扱に問題が生じる。このようにして、本発明のアモルファスカーボン基材が得られる。
【0029】
本発明のアモルファスカーボン基材を分析用途に用いると、以下のことが可能となる。
(1)測定の自動化・システム化が可能となる。
(2)多種多様のパラメーターを同時に解析することが可能となる。
(3)測定や基材の影響によるコンタミネーションの発生がない。
(4)被検材料と反応試薬が微少量でも解析が可能となる。
(5)測定精度が高く、単位時間あたり処理能力を高く出来る。
(6)1つのチップで発現解析出来るサンプル(遺伝子)数を従来方式の数万倍以上の処理能力で処理できる。
(7)DNAチップとして用いた場合、一遺伝子当たりのコストが安価になる。
(8)耐熱性・耐薬品性等に優れており、洗浄後のリサイクル対応が可能である。
【0030】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。
【0031】
表1に、アモルファスカーボン基材の作成に用いた樹脂の組成を示す。
【0032】
【表1】
Figure 0004189471
【0033】
なお、表1において使用した樹脂、添加物、離型剤は以下の通りである。
フェノール系樹脂A:ベルパールS890(カネボウ株式会社製)
炭素含有量:約70重量%
フェノール系樹脂B:ユニベックスUA100((株)ユニチカ製)
炭素含有量:約60重量%
フェノール系樹脂C:ベルパールR800(カネボウ株式会社製)
(熱硬化したフェノール系樹脂:平均粒子径:20μm)
炭素含有量:約70重量%
ポリイミド樹脂:KERIMID B601(バンティコ株式会社製)
炭素含有量:約60重量%
AC微粒子:アモルファスカーボン微粒子(カネボウ株式会社製
C2000、500℃焼成品:平均粒子径:15μm)
炭素繊維:PAN系(繊維長0.06mm 東レ(株)製)
溶融シリカ:平均粒子径15μm(株式会社龍森製)
グラファイトCP:(日本黒鉛製)
離型剤:ステアリン酸モノグリセライド
【0034】
次に、表1に記載の熱硬化性樹脂組成物を金型に注入し、表面に凹部を有する、縦25.4mm×横76.2mm×厚み1.5mmの平板状の基材に成形した。この1枚の成形された基材(基板)は、表2に示すサイズの凹部をそれぞれ5個(例えば、Aの一列の直径0.3μm×深さ0.3μmの凹部を5個:サイズは焼成後)を有している。なお、表2における凹部はすべて、円柱形である。
【0035】
【表2】
Figure 0004189471
【0036】
得られた成形品を、種々の温度で、アルゴン雰囲気下焼成した。それぞれの焼成品の表面状態をオムロン(株)3DデジタルファインスコープVC4500にて観察し、ワレ、微細なクラックの観察を行った。反りは、(株)ミツトヨクイックヴィジョンQVH606(レーザー変位測定器)にて、図2に示す反りの高さHを測定した。反りの高さHが100μm未満は反りなしと判断した。これらを総合して、外観を以下の3段階で評価した。
○:ワレ、クラック、反りがない。
△:反りが発生。
×:ワレ、クラック、反りが発生。
【0037】
さらに、比重をJIS K 7112に従って測定し、曲げ強度(単位:MPa)をASTM D790に準じて、測定した。結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
Figure 0004189471
【0039】
この結果は、熱硬化性樹脂に由来するアモルファスカーボンを65重量%以上含有するアモルファスカーボン基材は、ワレ、クラック、反りがなく、密度も高く、曲げ強度に優れていることを示している。しかし、焼成温度が400℃以下の場合、得られる基材の外観は比較的すぐれているものの、密度が低く、曲げ強度が著しく落ち、実用上の取扱に問題がある結果となった。他方、500℃以上で焼成した場合、得られるアモルファスカーボン基材の密度はいずれも1.30以上であり、曲げ強度に大きな差はみられなかった。従って、500℃以上の温度で焼成すれば、目的のアモルファスカーボン基材が得られる。密度を高くする意味では、700℃以上で焼成することが好ましい。
【0040】
さらに、熱硬化性樹脂の含量が高いほど(実施例1および2)、高温(例えば3000℃)での焼成も可能であるので、焼成温度は500〜3000℃が好ましいことがわかる。しかし、3000℃で焼成した基材の物性は、より低温(例えば700℃)で焼成した基材の物性とほとんど差がないように思われる。従って、実用上から見ると、焼成温度として500℃以上であればよく、700℃以上がさらに好ましいことがわかる。500℃〜1500℃の範囲が経済面からみて適当であると考えられる。
【0041】
一方、比較例の焼成品は脆く、曲げ強度を測定することができなかったが、これは、焼成において、樹脂が収縮するが、熱硬化性樹脂組成物中の添加物が収縮せず、立体障害を起し、焼成物にクラック、反りが生じたためと考えられる。
【0042】
次に、得られたアモルファスカーボン基材の体積抵抗を、JIS K6911に準じて測定した。その結果を表4に示す。
【0043】
【表4】
Figure 0004189471
【0044】
この電気的特性は、十分に、抵抗加熱として使用できることを示しており、アモルファスカーボン基材に電流を印加することにより、基材に配置したサンプルを乾燥できることを示している。
【0045】
なお、比較例としたアモルファスカーボン微粒子、黒鉛、溶融シリカなどを配合し(好ましくは黒色に着色された)熱硬化性樹脂組成物からなる成形体は、焼成することなく、そのまま、あるいは、表面を処理して、分析用の基材として用いることもできる。
【0046】
【発明の効果】
本発明の分析用アモルファスカーボン基材は、使用目的に応じた形状、深さを有する凹部を設けることができる。従って、高密度、高容量でサンプルを基材上に配置できる。そのうえ、絶縁体ではないために静電気によってドロッピング軌道が影響を受けないので、インクジェット法などの方法で正確な位置にサンプルを配置できる。さらに、光散乱が抑制されるので、レーザー検出が精度よく行えるという利点がある。これにより、非常に高価な被検材料と反応試薬を最適範囲にコントロールできるうえ、目的物質の正確な測定を可能とする。例えば、DNAチップの基材として用いると、低コストで正確な遺伝子疾患の診断を可能とする。
【0047】
さらに、アモルファスカーボン基材は、化学的・環境的に他のガラス基板、シリコーン基板にはない優れた安定性を有し、化学的洗浄処理により数十回〜数百回のリサイクルが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアモルファスカーボン基材の上面図(a)およびA−A断面図(b)である。
【図2】アモルファスカーボン基材の反りの測定を示す模式図である。

Claims (4)

  1. アモルファスカーボン基材からなる、DNAまたはプロテインを配置した光検出用のチップであって、該アモルファスカーボン基材が、熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を成形し、得られた成形体を非酸素雰囲気下、500〜3000℃で焼成することにより得られ、そして該アモルファスカーボン基材中に、該熱硬化性樹脂に由来するアモルファスカーボンが65重量%以上含有される、チップ。
  2. 前記チップの表面に凹部が設けられている、請求項1に記載のDNAまたはプロテインを配置した光検出用のチップ。
  3. 前記凹部が0.3〜2000μmの大きさの開口部を有する凹部である、請求項2に記載のDNAまたはプロテインを配置した光検出用のチップ。
  4. 前記凹部が溝である、請求項2に記載のDNAまたはプロテインを配置した光検出用のチップ。
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