JP4181832B2 - 車両の荷箱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダンプトラック等の車両の荷箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えばダンプトラック等の車両の車体に設けられ、荷物等を積載するための荷箱は知られている。荷箱は、上方に開口する矩形箱状に構成されている。すなわち、荷箱は、車台に設けられて略長方形の上面を有する荷台を備えている。荷台の前後端部には、上方に延びる前壁と後壁とがそれぞれ設けられている。荷台の両側端部には、前後に延びる側壁が設けられている。そして、これらの前壁、後壁及び側壁によって、荷物等の荷台からの落下を防止するようにしている。
【0003】
ところで、このような車両の荷箱に、他の搭載車両を搭載する場合がある。この場合、後壁の先端を後方へ回動させて荷箱の後部を開放する。その後部と、荷箱の後方の地面との間に、搭載車両の車輪を荷箱内へ案内するための歩み板を架け渡して設ける。そして、荷箱後方の地面上の搭載車両を、歩み板を介して荷台へ移動させることによって荷箱へ搭載するようにしている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
また、荷箱の後壁を着脱自在な2枚の板部材により構成し、搭載車両を荷箱へ搭載するときに、各板部材を荷箱から取り外し、歩み板として利用することも知られている(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−240351号公報
【0006】
【特許文献2】
実開昭58−69006号公報
【0007】
【特許文献3】
実開昭56−55238号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、搭載車両を荷箱へ搭載するときに、側壁は荷台に直立状態に固定されている。そして、一般に、車体は車輪よりも外側に突出しているので、上記直立状態の側壁が搭載車両の車輪よりも高くなると、該側壁の上端が搭載車両の車体に接触してしまう。したがって、側壁の高さは搭載車両の車輪の高さよりも低くなる。
【0009】
そのため、仮に、搭載車両が歩み板から荷台へ移動する際に、該搭載車両の位置が荷箱の幅方向にずれていたとすると、搭載車両の車輪が、直立している側壁の上端に後方から乗り上がってしまう虞れがある。つまり、搭載車両の荷箱への搭載状態が不安定となってしまう。
【0010】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両の荷箱の構造に改良を加えることにより、荷箱に他の搭載車両を後方から搭載する際に、該搭載車両を荷箱の内部に確実に収容しようとすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両に設けられる荷台と、上記荷台の両側端部に前後に延びるように設けられた側壁とを備える車両の荷箱が対象である。そして、上記側壁は、荷台の上面に略直交して上方に延びる直立位置と、該直立位置から上端が外側へ移動して所定角度傾いた傾斜位置との間で回動するように構成されると共に、上記傾斜位置に回動した状態で、上記荷台へ搭載される搭載車両の車輪を該荷台の上面に案内するように構成され、上記側壁には、下方に延びる縦フレームが固定して設けられる一方、上記荷台には、上記縦フレームの下部に当接することにより上記側壁を傾斜位置で支持するストッパ部材が設けられている。
【0012】
上記の発明によると、荷箱内に他の搭載車両を搭載する場合には、例えば、荷箱の後部を開放すると共に、荷台の後端部と後方の地面との間に、搭載車両の車輪を案内するための歩み板を架け渡して設ける。さらに、荷箱の側壁の上端を直立位置から傾斜位置へ回動させる。そして、荷箱後方の地面上の搭載車両を、歩み板を介して荷台へ移動させることにより荷箱へ搭載する。
【0013】
このとき、仮に、搭載車両が歩み板から荷台へ移動する際に、該搭載車両の位置が荷箱の幅方向にずれていたとすると、搭載車両の車輪は、傾斜している側壁の内壁面に一旦乗り上がる。その後、該車輪は、側壁の傾斜によってずり落ち、荷台の上へ案内される。その結果、搭載車両は、荷箱の内部に確実に収容される。
【0014】
また、側壁が直立位置から傾斜位置へ向かって回動すると、側壁の上端は、荷箱の内側から外側へ向かって移動する。これとは逆に、側壁の縦フレームの下部は、外側から内側へ向かって移動する。そして、側壁が傾斜位置に移動した際に、縦フレームは、荷台に設けられたストッパ部材に当接する。その結果、側壁は、縦フレームの下部においてストッパ部材により支持される。
【0015】
請求項2に係る発明は、車両に設けられる荷台と、上記荷台の両側端部に前後に延びるように設けられた側壁とを備える車両の荷箱が対象である。そして、上記側壁は、荷台の上面に略直交して上方に延びる直立位置と、該直立位置から上端が外側へ移動して所定角度傾いた傾斜位置との間で回動するように構成され、上記荷台の前端部において荷台の上面に略直交して上方に延びる閉鎖位置と、該閉鎖位置と異なる位置の開放位置との間で移動可能に設けられた前壁と、上記荷台の後端部において荷台の上面に略直交して上方に延びる起立位置と、荷台の上面と略面一となるように延びる倒伏位置との間で揺動可能に設けられた後壁と、該荷台の前端部において下方に延びる使用位置と、該使用位置と異なる位置の格納位置との間で揺動可能に設けられ、上記使用位置で荷台の前端部を支持する支持部材とを備え、車体に着脱自在に構成されている。
【0016】
上記の発明によると、荷箱が車体から離脱して地面へ降ろされるときには、支持手段は、格納位置から使用位置へ揺動されて荷台の前端部を所定の高さで支持する。さらに、前壁は閉鎖位置から開放位置へ移動される一方、後壁は起立位置から倒伏位置へ揺動される。こうして、車体から離脱された荷箱は、荷台及び後壁が斜面を構成するスロープ状のプラットホームとなる。このとき、側壁は、直立位置から傾斜位置へ移動している。
【0017】
したがって、搭載車両は、歩み板である後壁を介して荷台へ移動することで、プラットホームである荷箱に搭載される。このとき、搭載車両の車輪が傾斜位置にある側壁によって荷台の内側へ案内されるため、搭載車両のプラットホームからの落下が防止される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る車両の荷箱Aを示している。図1に示すように、荷箱Aは、ダンプトラック等の荷役車両の車体に設けられる荷台1と、荷台1の両側端部に前後に延びるように設けられた側壁7とを備えている。荷台1は、荷箱Aの底面を構成する略平面板状の上面を備えている。さらに、荷台1の前端部(以降、車両前方を前方向とする)には、前壁2が設けられる一方、荷台1の後端部には、後壁である歩み板3が設けられている。
【0019】
前壁2の基端部は、荷台1の前端部において、左右方向(図1及び図2における紙面に垂直な方向)の回転軸を有するヒンジ5により回動可能に取付支持されている。そして、前壁2は、荷台1の前端部において荷台1の上面に略直交して上方に延びる閉鎖位置と、閉鎖位置と異なる位置の開放位置との間で移動可能に設けられている。
【0020】
前壁2は、閉鎖位置において基端部の底面が荷台1の上面に当接している。そして、前壁2は、その先端部がヒンジ5の回転軸周りに前方へ回動することにより、閉鎖位置から開放位置へ移動するようになっている。
【0021】
前壁2の左右方向の幅は荷台1の幅よりも小さい。そして、荷台1の前端部における前壁2の両隣には、荷台の上面に略垂直に延びる固定壁14がそれぞれ取付固定されている。
【0022】
また、前壁2の先端側には、荷箱Aを車両から離脱させる際に、後述するダンプトラックのアーム先端のフックに係合する係合部であるロッド2aが取付固定されている。
【0023】
歩み板3は、先端部材3aと基端部材3bとを備えている。先端部材3a及び基端部材3bは、左右方向に所定の間隔をあけて設けられた1対の板材によりそれぞれ構成されている。先端部材3aは、基端部材3bの先端において、左右方向の回転軸を有するヒンジ11により回動自在に支持されている。
【0024】
一方、荷台1の後端部には、ブラケット1bが固定して設けられており、該ブラケット1bには、左右方向の軸心を持つシャフト6が取付固定されている。このシャフト6に、基端部材3bが、その端部において回動可能に支持されている。そして、歩み板3は、荷台1の後端部において荷台1の上面に略直交して上方に延びる起立位置と、荷台1の上面と略面一となるように延びる倒伏位置との間で揺動可能に設けられている。
【0025】
基端部材3bは、起立位置において上方に延びている。一方、基端部材3bよりも短く構成されている先端部材3aは、ヒンジ11の回転軸心周りに前側へ揺動することで折り畳まれ、該先端部材3aの先端が下方に延びるようになっている。こうして、歩み板3は、全体として起立位置で荷台1から上方へ延びるように構成されている。
【0026】
一方、基端部材3bは、起立位置から略90°回動することにより倒伏位置で後方に延びるようになっている。そして、先端部材3aは、ヒンジ11の回転軸心周りに略180°回動することで、倒伏位置において後方に延びるようになっている。すなわち、先端部材3aと基端部3bとは、倒伏位置で荷台1の上面と略面一状になるように構成されている。こうして、歩み板3は、倒伏位置において略平面状のステップ面が構成され、後述のマニアスプレッダやダンプトラック等の車輪が荷台1へ乗降できるようになっている。
【0027】
支持部材8は、柱状に形成されており、荷台1の前端部下側の左右側部において下方に延びる使用位置と、その使用位置と異なる位置の格納位置との間で揺動可能に設けられている。そして、支持部材8は、使用位置で荷台1の前端部を支持するように構成されている。
【0028】
荷台1の前端部下側には、ホルダ部材8aが固着して設けられている。ホルダ部材8aには、左右方向に延びるシャフト9が取付固定されている。そして、支持部材8の基端部は、シャフト9に回動自在に支持されている。そして、支持部材8は、荷台1の上面と略平行に後方に延びる格納位置から、該支持部材8の先端がシャフト9周りに前側へ略90°揺動することで、使用位置へ移動するようになっている。
【0029】
また、荷台1の後端部下側には、水平左右方向の軸心周りに回転自在なローラ10が配設されている。ローラ10は、荷箱Aの車体からの離脱時に地面上で転動することで、荷箱Aを支持するようになっている。
【0030】
尚、荷台1は平面板状のものに限らず、例えば、後述のマニアスプレッダやダンプトラック等の車輪を支持できればよく、中央部に前後方向に延びる開口を有する形状であってもよい。
【0031】
ところで、図6に示すように、荷箱Aが装着して搭載される車両であるダンプトラック20は、車両後部に荷箱Aを支持する車台21を備えており、該車台21には、車台フレーム22が固定して設けられている。車台フレーム22には、第1部分23aと第2部分23bとを備える略L字状のアーム23が支持されている。
【0032】
アーム23の第1部分23aは、基端が車台フレーム22の略中央部分に揺動可能に支持されていて、前方に荷箱Aの前端まで延びるように構成されている。第2部分23bは、第1部分23aの先端に一体に形成されていて、該第1部分23aの長さ方向と直交して延びるように構成されている。第2部分23bの先端には、荷箱Aのロッド2aに係合するためのフック24が固定して設けられている。
【0033】
そして、図示は省略するが、油圧式のシリンダが、第1部分23aの中央部と、車台フレーム22の前側部分とを接続するように配設されており、この油圧シリンダを作動させることによりアーム23全体をその基端部まわりに前後方向に揺動するように構成されている。
【0034】
また、車台フレーム22には、図示省略のロック機構が設けられている。ロック機構は、荷箱Aの底に係合可能なフック(図示省略)を備えている。車両に搭載された荷箱Aは、上記フック24とロック機構とにより車両に固定支持されている。すなわち、荷箱1は、車両の車体に着脱自在に構成されている。
【0035】
側壁7は、板状の本体部7aと、該本体部7aに固定して設けられ、本体部7aの下端よりも下方に突出して延びる柱状の縦フレーム7bとを備えている。縦フレーム7bは、複数設けられており、前後方向(本体部7aの長さ方向)に所定の間隔をあけて並んだ状態で配置されている。これら縦フレーム7bに対応して、荷台1の側面には、切り欠き部1aが形成されている。切り欠き部1aの前後方向の幅は、縦フレーム7bの前後方向の幅よりも少し大きくなっている。すなわち、各切り欠き部1aは、縦フレーム7bの下端が内側に揺動したときに、該縦フレーム7bの下端が遊嵌挿可能となるように構成されている。
【0036】
側壁7は、その本体部7aの下端である基端部において、荷台1の側端部において、前後方向に延びる回転軸を有するヒンジ12により回動可能に取付支持されている。
【0037】
こうして、図3及び図4に示すように、側壁7は、荷台1の上面に略直交して上方に延びる直立位置と、その直立位置から上端が外側へ移動して所定角度Cだけ傾いた傾斜位置との間で、ヒンジ12の回転軸周りに回動するように構成されている。所定角度Cとしては、例えば約30°が好ましい。
【0038】
荷台1には、縦フレーム7bの下部に当接することにより側壁7を傾斜位置で支持するブロック状のストッパ部材19が設けられている。図4に示すように、ストッパ部材19は、縦フレーム7bが傾斜位置に移動したときに、縦フレーム7bの内側下部が当接する当接面19aを有している。
【0039】
図1及び図2に示すように、固定壁14の外側壁面には、係止フック17と、該係止フック17に係合可能なハッカー15とが固定して設けられている。ハッカー15は、係止フック17が嵌挿されるリング部(図示省略)と、該リング部を進退させるためのハンドル部(図示省略)とを備えている。
【0040】
図5に示すように、側壁7の前端部には、その上部にブラケット16が前側へ突出して延びるように固定して設けられている。そして、側壁7を直立位置へ移動させたときに、固定壁14と、ハッカー15のリング部の基端側との間にブラケット16を挟んだ状態で、該ハッカー15のリング部を固定壁14の係止フック17に係合させる。このことにより、側壁7の前端部を固定壁14に固定するようにしている。
【0041】
また、歩み板3の基端部材3bの側面には、係止フック17が固着して設けられている。一方、側壁7の後端部には、棒状のブラケット18が揺動自在に支持されている。ブラケット18には、上記歩み板3の係止フック17に係合可能なハッカー15が固定して設けられている。そして、側壁7を直立位置へ移動させたときに、ブラケット18のハッカー15を、歩み板3の係止フック7に係合させることにより、側壁7の後端部を歩み板3に固定するようにしている。
【0042】
−荷箱の作動−
次に、本実施形態に係る荷箱の作動について説明する。図1に示すように、荷箱Aは、前壁2が閉鎖位置に、また歩み板3が起立位置に、さらに支持部材8が格納位置に、さらにまた側壁が直立位置にある状態で、ダンプトラック20の車台21に装着されている。そして、この荷箱Aの内部には、田畑に堆肥を散布するための自走可能なマニアスプレッダ(図示省略)が搭載されている。このとき、荷箱Aはロッド2aとアーム23のフック24との係合によって固定支持される一方、車体フレーム22のロック機構(図示省略)によっても固定支持されている。
【0043】
そして、マニアスプレッダをダンプトラック20により目的の田畑まで運搬する。田畑に到着すると、荷箱Aを地面へ降ろすとともに、その内部のマニアスプレッダも降ろす。図6に示すように、まず、アーム23を水平方向後側へスライドさせることにより、荷箱Aを後側へ平行移動させる。そして、荷箱Aと車体フレーム22とのロック状態を解除する。
【0044】
次に、前壁2のロッド2aとアーム23のフック24との係合を維持した状態で、アーム23の先端を後方へ揺動させことによって荷箱Aを地面上に降ろす。そして、荷箱Aの後端部のローラ10が地面に接触しかつ荷台1の上面と地面とが緩やかな所定の傾斜角度をなす状態でアーム23を保持する。
【0045】
そして、支持部材8を格納位置から使用位置へ揺動させて下ろすことによって、該支持部材8の先端を地面に接触させる。このことにより、支持部材8及びローラ10により荷箱Aを支持して自立させる。その後、アーム23のフック24と前壁2のロッド2aとの係合を解除してアーム23のみを前方へ揺動させてダンプトラック20上の所定位置へ戻す。
【0046】
さらに、固定壁14のハッカー15と係止フック17との係合状態を解除する一方、ブラケット18のハッカー15と歩み板3の係止フック17との係合状態を解除する。その後、側壁7の上端を外側へ移動させることにより、該側壁7を直立位置から傾斜位置へ回動させる。このとき、縦フレーム7bの下部がストッパ部材19の当接面19aに当接する。つまり、側壁7は、ストッパ部材19に当接した状態で支持されている。
【0047】
続いて、歩み板3を起立位置から倒伏位置へ後側へ揺動させる。つまり、基端部材3bをシャフト6まわりに揺動させる一方、先端部材3aを基端部3bの先端で揺動させて後方へ延ばすようにする。さらに、前壁2を、ヒンジ5の回転軸周りに閉鎖位置から開放位置へ前側に揺動させる。
【0048】
以上のようにして、図2に示すように、荷箱Aは、上部が開放された箱状のコンテナ形態から荷台1及び歩み板3により略連続した斜面が構成されたスロープ形態へ変形する。そして、マニアスプレッダは荷箱Aから地面上へ搬出される。
【0049】
その後、図7にも示すように、スロープ形態に変形された荷箱A、つまりプラットホームの斜面高さが高い側の脇に、マニアスプレッダ30を配置させる。次に、この田畑へ堆肥を運搬してきた別のダンプトラック31をスロープに後退させて登らせる。
【0050】
このとき、仮に、プラットホームである荷箱Aへ搭載する搭載車両であるダンプトラック31が、荷台1の左右幅方向に位置がずれていたとしても、該ダンプトラック31の車輪は、外側に傾斜している側壁7の内壁面に一旦乗り上がった後に、該内壁面に沿って内側の荷台1上へ案内される。その結果、ダンプトラック31は、荷台1の上面上に確実に搭載される。
【0051】
続いて、ダンプトラック31のアーム33を後方へ揺動させることにより、その荷箱B内の堆肥をマニアスプレッダ30の荷台へ直接に投入する。そして、このマニアスプレッダ30によって堆肥を田畑へ散布する。
【0052】
スロープ形態の荷箱Aをコンテナ形態にして、ダンプトラック20に搭載するには、上記説明した手順と反対の手順を行うようにすればよい。すなわち、図6に示すように、スロープ形態の荷箱Aについて、マニアスプレッダ30をスロープ上に配置させると共に、側壁7を傾斜位置から直立位置へ回動させる。さらに、歩み板3を倒伏位置から起立位置へ揺動させる一方、前壁2を開放位置から閉鎖位置へ揺動させる。その後、ダンプトラック20を後ろ向きに前壁2付近に配置させて、アーム23を後方へ揺動させ、その先端のフック24と前壁のロッド2aとを係合させる。この状態で、アーム23を少し持ち上げることでコンテナAの自立を解いて、支持部材8を使用位置から格納位置へ揺動させて格納する。そして、この荷箱Aを、フック24とロッド2aとの係合を維持した状態でアーム23を前方へ揺動させることによりダンプトラック20上へ装着する。
【0053】
−実施形態の効果−
以上説明したように、この実施形態によると、まず、車体から離脱された荷箱Aは、支持部材8が格納位置から使用位置へ揺動され、また前壁2が閉鎖位置から開放位置へ移動され、さらに歩み板3が起立位置から倒伏位置へ揺動されることによって、荷台1び歩み板3が斜面を構成するスロープ状のプラットホームに変形することができる。その結果、ダンプトラック31をプラットホーム上へ移動させることで、その車両の積み荷を比較的高い位置であるマニアスプレッダ30の荷台に直接に降ろすことが可能となる。
【0054】
そのことに加えて、側壁7が直立位置から外側の傾斜位置へ回動して傾斜することによって、スロープ形態の荷箱Aの上側部分の内法幅を大きくすることができる。したがって、仮に、地面上の搭載車両であるダンプトラック31が歩み板3を介して前方の荷台1上へ移動する際に、ダンプトラック31の位置が荷箱Aの幅方向にずれていたとしても、ダンプトラック31のタイヤが、傾斜位置にある側壁7の内壁面に沿ってずり落ちて、荷台1の上面上へ案内される。その結果、ダンプトラック31のタイヤが荷台1から外側へ脱輪するのを防止して、該ダンプトラック31を荷箱Aの内部へ確実に収容することができる。
【0055】
さらに、傾斜位置へ移動した側壁7の縦フレーム7b下部に当接するストッパ部材19を荷台1に設けるようにしたので、側壁7を傾斜位置で確実に支持することができる。
【0056】
尚、上記実施形態では、ダンプトラックの車台に着脱自在に構成され、コンテナ形態からスロープ形態へ変形する荷箱について説明したが、請求項1に係る発明の他の実施形態としては、車台に常時装着されている荷箱について適用し、その荷箱の側壁を直立位置と傾斜位置との間で回動するように構成してもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によると、荷台の両側端部に前後に延びるように設けられた側壁を、荷台の上面に略直交して上方に延びる直立位置と、直立位置から上端が外側へ移動して所定角度傾いた傾斜位置との間で回動するように構成することにより、側壁が直立位置から外側の傾斜位置へ回動することによって、荷箱の上側部分の内法幅が大きくなるように、該側壁を傾斜させることができる。したがって、仮に、地面上の搭載車両が歩み板等を介して前方の荷台上へ移動する際に、その搭載車両の位置が荷箱の幅方向にずれていたとしても、搭載車両の車輪が傾斜位置にある側壁の傾斜によって荷台上へずり落ちるため、当該車輪を荷台の上面に案内できることから、搭載車両の脱輪を防止して、荷箱の内部へ確実に収容することができる。
【0058】
さらに、側壁に、下方に延びる縦フレームを固定して設ける一方、荷台に、縦フレームの下部に当接することにより側壁を傾斜位置で支持するストッパ部材を設けることにより、側壁が傾斜位置へ移動した際に、縦フレームの下部がストッパ部材に当接して支持されるため、その側壁を傾斜位置で確実に支持することができる。
【0059】
請求項2に係る発明によると、荷台の前端部において上方に延びる閉鎖位置と、閉鎖位置と異なる位置の開放位置との間で移動可能に設けられた前壁と、荷台の後端部において上方に延びる起立位置と、荷台の上面と略面一となるように延びる倒伏位置との間で揺動可能に設けられた後壁と、荷台の前端部において下方に延びる使用位置と、使用位置と異なる位置の格納位置との間で揺動可能に設けられ、使用位置で荷台の前端部を支持する支持部材とを備え、車体に着脱自在に構成することにより、車体から離脱された荷箱は、支持部材が格納位置から使用位置へ揺動され、また前壁が閉鎖位置から開放位置へ移動され、さらに後壁が起立位置から倒伏位置へ揺動されることによって、荷台及び後壁が斜面を構成するスロープ状のプラットホームに変形することができる。その結果、ダンプトラック等の車両をプラットホーム上へ移動させることで、その車両の積み荷を比較的高い位置に降ろすことが可能となる。このとき、傾斜位置にある側壁によって、車両の車輪がプラットホーム上から脱輪するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る荷箱のコンテナ形態を示す正面図である。
【図2】 荷箱のスロープ形態を示す図1相当図である。
【図3】 荷箱のコンテナ形態を示す右側面図である。
【図4】 荷箱の側壁近傍の一部を拡大して示す拡大側面図である。
【図5】 側壁の前端部近傍の一部を拡大して示す拡大平面図である。
【図6】 ダンプトラックによるスロープ形態の荷箱の設営を示す説明図である。
【図7】 マニアスプレッダへの堆肥の直接投入を示す説明図である。
【符号の説明】
A 荷箱
C 所定角度
1 荷台
2 前壁
3 歩み板(後壁)
7 側壁
7b 縦フレーム
8 支持部材
19 ストッパ部材
20 ダンプトラック(車両)
Claims (2)
- 車両に設けられる荷台と、
上記荷台の両側端部に前後に延びるように設けられた側壁とを備える車両の荷箱であって、
上記側壁は、荷台の上面に略直交して上方に延びる直立位置と、該直立位置から上端が外側へ移動して所定角度傾いた傾斜位置との間で回動するように構成されると共に、上記傾斜位置に回動した状態で、上記荷台へ搭載される搭載車両の車輪を該荷台の上面に案内するように構成され、
上記側壁には、下方に延びる縦フレームが固定して設けられる一方、
上記荷台には、上記縦フレームの下部に当接することにより上記側壁を傾斜位置で支持するストッパ部材が設けられていることを特徴とする車両の荷箱。 - 車両に設けられる荷台と、
上記荷台の両側端部に前後に延びるように設けられた側壁とを備える車両の荷箱であって、
上記側壁は、荷台の上面に略直交して上方に延びる直立位置と、該直立位置から上端が外側へ移動して所定角度傾いた傾斜位置との間で回動するように構成され、
上記荷台の前端部において荷台の上面に略直交して上方に延びる閉鎖位置と、該閉鎖位置と異なる位置の開放位置との間で移動可能に設けられた前壁と、
上記荷台の後端部において荷台の上面に略直交して上方に延びる起立位置と、荷台の上面と略面一となるように延びる倒伏位置との間で揺動可能に設けられた後壁と、
該荷台の前端部において下方に延びる使用位置と、該使用位置と異なる位置の格納位置との間で揺動可能に設けられ、上記使用位置で荷台の前端部を支持する支持部材とを備え、
車体に着脱自在に構成されていることを特徴とする車両の荷箱。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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